2011年11月25日

 なかなか笑わせてくれる「百余名小学生停课欢迎领导引热议(组图)」(百名余りの小学生が授業を中止して、指導者を熱烈歓迎)という記事が『華声在線』に掲載されていたので、今日はこれについて少し。


1 100名余りの小学生による歓迎

 この標題を見ただけで何があったか想像がつくかと思いますが、この記事に掲載されていた写真を下に転載しておきますので、ご覧下さい。

出迎え1



出迎え2



出迎え3



  ちなみにこれが話題になったのは、ある意味中国のいつものパターンでネットにこれらの写真が公開され、話題になって記事になったというものです。そのため、写真の下に『華声在線』のロゴが入っていますが、写真の説明でもネットから拾ってきたと記載してあります。

 さてもう少し説明すると、この事件は23日に福建省寧徳市古田県で発生したものです。省のお偉いさんが来るというので、2時に小学校は200名の児童の授業を中止し、道の両脇に児童を列ばせ、手にはプラスチックの花を持って口々に「熱烈歓迎」を叫んだそうです。

 何でもお偉いさんが着いたのが3時半ということで、その後は授業を再開したそうですが、ネット上では「児童に1時間半もこのまま待たせておいたのか」とか、「官僚主義だ」、「児童にこんなことを学ばせるために学校に来させているのか」等、数多くの批判が寄せられたとあります。


2 教育局の反論

 さていつものことですが、こうして話題になると記者が関係機関に取材をし、いろいろ反論が掲載されることとなります。今回は古田県教育局の匿名の男性職員が反論を行いました。

 まずこの学校名は明かされなかったそうです。この男性職員によるとネット上にあるように長時間ではなく、2時から2時20分の20分間で、授業に対する影響も殆どなかったとしております。また、こうした「歓迎」が行われた原因について、省のお偉いさんが来たからというのも否定しました。

 彼によると、仏教フォーラムが開催され、そのフォーラムの開催に関係する部門の職員が来たが、省の幹部は来ていなったそうです。

 『華声在線』の記者が調べたところでは、このフォーラムは福建省炎黄文化研究会(ちなみに「炎黄」とは古代の伝説上の炎帝と黄帝のことで、漢民族の始祖とされている方々)、寧徳市政治協商会議の主催で、古田県政治協商会議、寧徳市仏教協会などが共催したとのことです。

 そして、新聞報道を見ると、福建省の元の副書記で、福建省炎黄文化研究会の何少川会長や、寧徳市の幹部などが来ていたとあったそうです。確かに元職なので、省の幹部ではないかもしれませんが、やりすぎだったの間違いないかもしれません。


3 個人的感想

 以前「開店祝いとコネ」という記事を書きましたが、あれも同じで、過ぎたるは及ばざるがごとしということでしょうか。あとこの記事を読んでもう1つ思ったのは、かつて今ほど中国への渡航が自由ではなかった時代、社会党や日本○○○○協会の方々が代表団を結成して中国に行った時のことです。

 訪問された方々は、同じような歓迎を受けて、感動して「中国は良い国だ、日本は戦争であれだけひどいことをしたのに、私たちを心から歓迎してくれた」云々という感想を述べられていたことを、何度か聞いたことがあります。

 さて、今回子供達は誰が来るかわかって歓迎していたのかということですが、まず間違いなく、教師(学校)から言われるままに何もわからずに、「こうしろ」と言われ、その指示に従って何も考えずに「歓迎」していたのは間違いないかと思います。

 以前の日本人に対して行われた行為が果たして、今回と同じだったかどうかはわかりませんが、確かにこれだけの生徒から「歓迎、歓迎」と言われて、出迎えを受けたら悪い気はしないのは間違いないなと思った次第です。



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凜amuro001 at 19:56│コメント(6)トラックバック(0)中国・官僚 │

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この記事へのコメント

1. Posted by chongov   2011年11月27日 08:42
普通の状況じゃないか。中国の常識は世界の非常識だね。
2. Posted by    2011年11月27日 16:34
>chongov 様

 御指摘の通りで、これが普通の状況として今も中国にあるということが問題なのです。

 しかし、これがニュースになるということは、やはりおかしいと思う人が増えてきたということかと少しは安心しております。
3. Posted by chongov   2011年11月27日 21:59
凜さんへ

小学の時(1994~2000)の私に対して、こんな事は普通過ぎわよ。
もしも授業中指導者は来たなら、「指導者おはよう!お疲れ様でした!」は一般なモードだった。

でも、今の私から見えた、これはちょっと変だよね。
やっぱり中国は「真の現代国民国家」じゃない。
4. Posted by    2011年11月28日 00:47
>chongov 様

 大変参考になる経験談ありがとうございました。ほんの10数年までは普通の光景だったのですね。

 そうしたことを見ても現在の中国が大きく変化しつつあるのは間違いないのだなと改めて感じました。
5. Posted by 高田 亨   2011年11月30日 15:22
小学校時代、教師がやたら中国を訪問した時のことを話し、やたらと中国を褒めていたのを覚えていますが、今思えば彼らもこの中国式歓迎で感化されていたのかもしれませんね。

6. Posted by    2011年11月30日 20:45
>高田 亨 様

 まず間違いないかと、これをやられると、本当に舞い上がって、中国のために何かしれやらないと思ってしまう人間がどれだけ多くいたか、想像に難くありません。 

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