2012年07月29日
以前ロンドンオリンピックネタをエントリーしましたが(ロンドンオリンピック関連商品は中国製だらけ?)、『新民晩報』が「小姐,您不能对我拍照」というオリンピック絡みの記事を配信しており、今一よく状況がわからないところがあるものの、興味を覚えたのでこれについて少し。
1 記事の紹介
最初にいつものとおり、記事を翻訳したものを紹介させていただきます。
「すいません、写真は遠慮下さい。」、イギリスについてから、この言葉は何度となく聞いた。イギリスでは、写真を撮るには配慮が必要で、実際オリンピック開催時に、中国の記者による撮影が物議を起こした。
2日前、オリンピックメディアセンターで、以下のような中国語の貼り紙が貼られた。「中国の記者の方、ロンドンのメディアセンターの職員のことを配慮して下さい、もし彼らを撮影したいのであれば、先に同意をもらって下さい。彼らのプライバシーを尊重して下さい。」
このことが、ミニブログで広まってから、ネット上では熱い議論が起こった。あるネットユーザーは「こうしたものが貼られたのは中国の記者が適切でない行動をしたからだ、国の外で恥をさらすな」と述べた。
またあるネットユーザーは、「これは中国の記者に対する明らかな差別である。メディアセンターは開放的な場所であるべきで、こうしたものを貼るべきではない」と述べている。
昨日、メディアセンター主任に取材したところ、彼は貼り紙は既に撤去されていること、意思疎通がうまくいかなったことが、今回の問題の原因であると述べた。
数日前にメディアセンターが開設された際に、あまりの多くの記者が一度に訪れ、職員を撮影していき、センターの業務に支障が生じた。しかし、現在では既に正常に運営されており、「問題はない」と話していた。
その上で、「もし中国の記者を傷つけられたのなら、それは誤解なので、深くおわびする」とも述べていた。
同じ様なことがほかにもあって、外国メディアの報道によると、オリンピックの開会式直前に中国人記者が防衛ミサイルの設置されているビルに3回突入を試みるということが起こっている。
この記者の動機はまだよくわかっていないが、他の同行記者の推察によると、ロンドンオリンピックの人々の生活を撮影したかったのではないかとしている。
一体、今回の問題は記者が入ってはいけない所に入ってしまったのか、それともイギリスオリンピック組織委員会が針小棒大とした結果なのか。こうした疑問に答えてもらうため、イギリスの中国大使館を訪問した。
広報部の職員は既に、この2つの事件を知っており、意思疎通の誤解とカルチャーギャップが原因と述べた。もしかすると撮影禁止のところに入り込み、警告を発したが、中国人記者が英語を良く理解できなかったため、こうした強硬な手段を採用したのかもしれない。
大使館職員は他に、イギリス在住の経験から、イギリス人は個人のプライバシーを大変重視するということを教えてくれた。例えば青少年保護の立場から、公共の場所では許可なく子供を撮影できないそうだ。
西洋人は、小さいときから人と一定の距離を保持し、プライバシーを保護することに慣れている。彼らは写真を撮らせないわけでなく、状況がわからないまま写真を撮られることを拒否する。つまり見知らぬ人に勝手に写真を撮れることはプライバシーの「侵犯」となるわけだ。
2 個人的感想
今一状況がよくわからないので、推測を含めて書くしかないのですが、おそらく中国は大量の取材班を送り込み、とりあえずテレビで放映できるものを撮ってこいとなったので、手当たり次第に撮影してイギリスの組織委員会に多大な迷惑をかけたのではないでしょうか。
そこで組織委員会は、やむを得ず、貼り紙をしたはいいが今度はそれが問題となってしまった。問題が大きくなると、結局それは運営の不手際ということになるので、これ以上問題が大きくならないように、沈静化を図ったというところでしょうか。
しかし、地対空ミサイルのあるビルに中国人記者が突入したという事件は初めて知りました。どうやらこの記事では記者の英語力不足ですませようとしている様ですが、もし中国で同じことをしたら、間違いなくスパイ容疑で逮捕してとんでもない目に遭わせて、激しく批判するくせにという感想しか浮かびません。
実際、この記者がどこに所属している方かわかりませんが、中国には国営のマスコミもあり、中国共産党は自らマスコミを「共産党の舌」と述べている位なので、半分本当に何か諜報活動をするつもりでいたのではないかと疑っています。
また、今回の行き過ぎ取材の問題を文化の違いで片付けようとしているようですが、中国でも勝手に撮影してはいけないところがあるのは当然で、私は今回の事件は単に中国のマスコミ団があまりに常識がなかっただけのことかと思っております。
ただ、マスコミはどこの国でも、どうしてもこうしたことをする傾向があり、日本でも行きすぎた取材をすることが良くあるので、別に中国のマスコミだけを批判するつもりはありませんが。
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この記事へのコメント
でも、自分は「今回のデモに、江蘇省の警察はやりすぎ」を思うです。
その中に、当事人は主要責任もあるけど、記者自体の責任もあり(特にパパラッチ)。
王子製紙のデモについては、いろいろ思うところがありますが、確かに記者への暴力はいただけません。
特に日本ではマスコミ同士の仲間意識は結構強いものがありますから、こうしたことをされると、いろいろ意趣返しがありそうです。
オリンピックに限らず国際的な催し物を開くときはスパイの侵入を想定しておくべきでしょう。
勿論警戒すべきは中国だけではありませんが。
嫌な話ですが、現実問題何をするにしても、スパイの問題は考えなくてはならない時代かと思っております。
日本ではあれだけ「産業スパイ」で大騒ぎするのに、何故国家規模のより問題の大きい「スパイ」はこの程度なのか、もう少し警戒感を持っても良いのではないかと考えます。

