2012年09月29日

 ブログを書くためだけに愛読している『環球網』が今回の日中関係の悪化をうけてお得意のアンケートを行いました。

 その調査結果に言及した記事「受访网民对日好感度1.45分 超七成称日系敌对国」(ネットユーザーの日本に対する好感度は1.45点。7割の者が日本を敵視)が掲載されていたので、これについて少し。


1 記事の紹介

 普段ですと記事の翻訳をするところですが、大変長い記事というのと、紹介したいのは、結果(数字)なので、かなり省略した形で紹介させていただきます。

 今年は中日国交正常化40周年だが、釣魚島の「購入」を巡って、日中関係はこれまでにない衝突を見せており、2012年は本当の「不惑の年」となった。

 『環球網』は9月27日から「中日国交正常化40周年、日本政府と国民は何点」という大型アンケートを行った。28日19日現在で、参加者は3.4万人だった。

第1問 日本の何が一番好きか?
 AV 32.9%、礼儀正しさ 26.6%、アニメと漫画 13.8%、観光地 10.4%、伝統文化(茶道、華道等) 2.5%

第2問 日本という国を理解しているか?
 理解している 41.1%、理解していない 33.9%、どちらでもない 25%

第3問 日常生活で日本製品をよく見るか?
 見る 49.4%

第4問 日本製品を同じ値段と質の製品を見つけた場合他国の製品を使うか?
 使う 75.4%、使わない10.1%

第5問 中国は日本にとって重要か?

 重要 56.8%、普通 28.6%、重要でない 7.9%

第6問 日本は中国にとって重要か?

 普通 51.9%、重要でない 32.7%

第7問 この40年で日本が中国にした最も大きい手助けは何か?
 ない 27.6%、企業管理の中国への導入 25.8%、投資(就労先の確保) 21.4%、ODA 18.3%

第8問 日本が中国から得た利益は何か?
 巨大な市場 32%、豊富な資源と利益 15.2%

第9問 中国に最も友好的な首相はだれか?
第10問 友好的でなかった首相はだれか?
 これについて40.7%が「よくわからない」と回答
  友好的 田中角栄 30.8%、鳩山由紀夫 7.9% 村山富市 4.9%
 非友好的 野田佳彦 47.3%、小泉純一郎 33.3%、安倍晋三 4.6%

第11問 日本政府に対する好感度(10点満点)
 0点 50.5%、1点 14.9%、2点 9.8%、3点 9.6% 平均1.45点

第12問 日本国民に対する好感度(10点満点)
 0点 27.7%、1点 14.1%、2点 10.6%、3点 9.6% 平均2.9点

第13問 今後の日中関係は?
 敵対関係 70.1%、競争相手 24.7%、良くなる 2.9%

第14問 日中間で戦争の可能性はあるか?
 大きい・比較的大きい 79.7%、小さい 6%、ない 0.9%

第15問 日中間にマイナスの影響を与えているものは何か?
 歴史問題 47.3%、領土紛争 18.4%、日本の右翼 13.9%

第16問 日中間にプラスの影響を与えているものは何か?
 経済貿易の密接さ 33.2%、経済構造の相互依存 14.3% 文化の近似性 14.6%

第17問 今後に日中関係に期待が持てるか?
 殆どもてない 77.5%、半信半疑 16%、もてる 2.3%

 

2 個人的感想

 所々数字が抜けているのは一覧表の形で提示されておらず、記事(文章)から数字を拾って私が整理したためです。

 興味深いアンケートです。ただ、あくまで中国の愛国主義者の集まる『環球網』上で行った調査ですので、はじめから母集団が偏っていると思って見てください。

 個人的に興味深かったのは、日本を理解しているという方が41%もいるのに、日本の首相すらろくにわからない方が40%もいることで、これで良く「日本を理解している」と言えたものだという感じです。

 ただ、これは日本にもあてはまる話で、たまに「中国のことを知っている」という人を見かけますが、そうした方の内、中国の歴代の国家主席を言える方がどれだけいるか、という話にもなりますが。

 それともう1つ大変興味深かったのが、日本にとって中国は重要だと思っている反面、中国にとって日本は重要だと思っていないことです。だからこそ、中国では日本に対する「経済制裁」が盛んに提唱居されるのでしょう(中国が日本に行える経済制裁?尖閣問題について中国人が考えた対処法)。
 
 ただ、これもまた日本も同じく中国を軽視する傾向があり、今回の「反日デモ」を受けて、結構盛んに中国から資本を引き上げて東南アジアなどへ移転すべきだ等と言った意見があります。

 しかし、工場の投資には莫大な費用がかかっておりますし、東南アジアも何だかんだ言って賃上げストや、政情不安定など、すくなからぬリスクがあるので、東南アジアへ投資をするというのも言うほど簡単ではないと思っております。



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凜amuro001 at 19:59│コメント(6)トラックバック(0)反日デモ(2012) │

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この記事へのコメント

1. Posted by 糖質制限ダイエット男   2012年09月29日 23:29
>第15問 日中間にマイナスの影響を与えているものは何か?
 歴史問題 47.3%、領土紛争 18.4%、日本の右翼 13.9%

領土紛争を抑えて歴史問題が一位というところで思わず笑ってしまいました。
実は尖閣諸島の話自体は中国人にとってどうでもよくて、やはりこれに関連する日清戦争うんぬんの話が重要なのかなと。

仰せの通り、日本製品の売り先ということならともかく、工場の建設先とかサプライチェーンの一環でという話になると、東南アジアの国々では中国の代役は務まらないと思います。
原発停止による停電リスクが嫌だからと日本から工場の移転を検討しているのに、年がら年中停電しているような国を移転先に選べるはずがないですよ。
2. Posted by chongov   2012年09月29日 23:42
環球時報の愛読者は中国人全体に代表できない。あいつらは中二病者しかない。中国にとって、日本も重要な国です。10点満点なら自分の好感度は7・3点くらいです。
3. Posted by    2012年09月30日 20:44
>糖質制限ダイエット男 様

 やはり中国にとっては、「歴史」が最初に来るのが日中関係の難しさを表しているところなのでしょう。

 おっしゃるとおり、工場が単独で進出すれば、それで明日から生産が始められるというものではなく、部品の調達やできた製品の輸送方法など膨大な準備が必要となります。

 しかし、ネット上の意見などを見ると、簡単に中国から撤退だという意見が多く、あまりに物事を単純化しすぎているなと思った次第です。
4. Posted by    2012年09月30日 20:46
>chongov 様

 おっしゃるとおり、『環球時報』は自己中心的な記事が多く、確かに、どこまで世界(日本)のことを知った上で、意見を述べているのかと思うことが良くあります。

 おそらく日本を知っていると答えた方の中には、単純に「日本=軍国主義」で、日本を知っていると思っている方もいるのではないでしょうか。
5. Posted by 高田 亨   2012年10月01日 19:05
仰るとおり日本も安易な嫌韓派、反中派はその二国のことをろくに知りもしないですね。
(韓国内の反日も同じでしょう)

企業は中国への投資も凛さんの指摘通り、そんなに簡単にやめられるわけではありません。これまで投資してきたものを安易に捨てるわけにもいきませんし、チャイナリスクと同様に東南アジアの各国にもそれぞれ中国にはない別のリスクがあります。

日本にとって中国がどの程度重要で、中国がどの程度日本にとって重要なのか、そのバランスに偏りはあるのかは正確なところは実は誰にもわかってない気がしますね。
不明瞭だからこそ、両国の安易な考えの人たちは勇ましいことを唱えるというところでしょうか。
6. Posted by    2012年10月01日 21:50
>高田 亨 様

 簡単に外国人排斥を訴える方は、確かにその外国人のことを良く知らない傾向があるかと思います。

 知れば、相手の行動パターンというか、日本人にとって腹立たしい行動も理由があるとわかり、一概に腹を立てるべきではないことが理解できると思います。

 日本人の行動パターンも知らず知らず、外国人を怒らせてしまうことがあるのと一緒なわけですが、こうしたことは日本で日本人とだけ行動していたのではわかりにくいかもしれません。

 そういう意味でも自分とは違う人たちと接触すること、日本以外で生活してみることはとても大事なことだと思うのですが、最初から排斥に走られると結構難しいものがあります。

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