2013年02月26日

 『Record China』が掲載していた「『現在の日中関係でも日本人と付き合っていい?』児童の質問から見る日中民間交流の誤解―中国メディア」が大変興味深かったので、これについて少し。


1 記事の紹介

 これは筆者(宋栄華外交学院客員教授)のもとに、「ある児童が・・電話をかけてきて、現在の日中関係の下でも、日本留学時に知り合った日本の友人と付き合い続けていいのか、日本の先生を訪ねに行ってもいいのかと質問した」という事案です。

 これについて、筆者は「尖閣問題は重大で厄介な問題ではあるが、日中関係のすべてではなく、局部的、段階的な問題」なので、これをして「日中関係の土台を完全に叩き壊すわけにはいか」ず、逆に「より積極的に・・・日本各界との対話を繰り広げ」、「平和的解決を勝ち取」ることが大事としています。

 しかし、歴史的問題があり、「日本が中国を侵略したあの暗黒の歴史のために『漢奸、売国奴』といった中華民族に軽蔑される呼称が生まれ、わが同胞の間に日本人民との交流に対する特殊な敏感性が生まれ」たともしております。

 そうは言っても「経済グローバル化時代において協力なき場所はなく」、「日中間の2国間貿易額はすでに3000億ドルを超えており」、「一方が繁栄すれば共に繁栄し、一方が損害を被れば共に損害を被るレベルにまで達しているのだ」から「ウィンウィンを重視す」べきだとしている記事です。


2 広範な反日運動

 以前少し触れたことがあり(中国を批判する中国人は「売国奴」か?)、そしてこれは中国だけでなく、一般論としても言えることかもしれませんが、敵対している相手より、裏切り者の方が許せないという傾向があります。

 特に中国の場合、第二次世界大戦中は「日本の侵略により」同胞があれだけ苦しんでいた時にという思いがあるためか、この「漢奸」という言葉にはかなり強い意味が込められております。

 それに、どうも中国の場合日本について何か1つ問題が起こると、日本全てを憎むという傾向が強く、きっかけは「領土問題」に過ぎないわけですが、「反日デモ」に代表されるように、広範な反日感情として出現したり、日貨排斥運動ということまで提唱されるわけで(中国の「日貨排斥」運動?(テレビで日系企業の広告禁止))、常々如何なものかと思っております。

 こうした社会的雰囲気があれば、児童が日本と交流して良いものかと思う様になるのも別に不思議な話ではありません。実際、私自身中国にいるとき、いろいろ面倒なことになると嫌なので、日本語を話さないように努めたりすることもありました。

 また、私の知り合いもかなり以前の話ですが、南京に行った時に、日本人とわかると、それだけで、いろいろ変なことを言われたという経験をしたことがあり、かなり強い違和感を覚えたものです。


3 外国排斥運動

 ただ、こうした傾向はある意味中国に限っただけではなく、日本もかつて第二次世界大戦中に敵対国であるアメリカの全てを排除しようとして、英語まで使用禁止にした位なのであまり偉そうなことは言えないかもしれません。

 それに最近の動向をみていると「韓国」というだけでいろいろ反感を持つ人もいるようで、韓国の全てを排除しようとしている人を見る度に、こうしたことが思いだされます。

 確かに韓国はいろいろやっかいな国で(北朝鮮に縛られる韓国(北朝鮮の核実験に関連して))、彼らの日本に対する反応等を見ていると、反感を持つのもわかるのですが、それはそういうことをしている人に対し向けるべき反応であって、韓国人、韓国のモノというだけで全てを攻撃対象にするのは如何なものかと思っております。

 私自身、他人から何かを強要されるのが最も嫌いな人間なので、こう考えるのかもしれませんが、他人が中国のドラマを見ようが、韓国のドラマを見ようが、アメリカのドラマを見ようがそれはその人の自由であり、それをどういう言うのだけはおかしいと考えます。

 実際、日本人というだけで自分が排斥されてみるとその理不尽さがよくわかり(差別問題も基本的に同じだと考えます)、私はそういう理不尽なことだけはしたくないと思っております。



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凜amuro001 at 21:06│コメント(4)トラックバック(0)日本人論 │

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この記事へのコメント

1. Posted by とほ   2013年02月26日 23:32
中国韓国を含む外国企業と取り引きがあります。わりと普通に仕事しているのですが、実は向こうはいろいろと思うことがあるのかな、と昨年末気に掛かります。仕事中はそんな事を考えるヒマは無いですが、ニュースを見ると気になります。
2. Posted by    2013年02月27日 18:57
>とほ 様

 日本でも嫌いな人と仕事をしなくてはならないことはよくある話ですが、それを露骨に表に出すような馬鹿はどうしようもないと思われます。

 仕事とはそうしたものなので、仕事となると韓国人でも中国人でも皆淡々と仕事をするのが当たり前であって、それ以上でもそれ以下でもないと考えます。

 日本人同士でもそうですが、嫌いな人というのは、どうしても一定程度存在し、彼らに自分を好きになってもらうこと、彼らを好きになることはすごく難しいことだと思っております。
3. Posted by とほ   2013年02月28日 00:02
競合となると、あり得ないことがあった話を聞きましたが、
取り引き先としては、仰る通り、淡々と仕事される方がほとんどで、国内企業と変わらないと思っています。
4. Posted by    2013年02月28日 19:23
>とほ 様

 おっしゃるとおり、競合となると日本人でも勝つために、何をしでかすかわからない人がいるので、何とも言えないところです。

 ビジネスとなると、相手も商売ですから、馬鹿なことを言って取引先をなくすようなことはしないと考えます。

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