2014年09月06日
『新華ニュース』が掲載していた「メディアがフランス政府に『モナリザ』売却での債務返済を提案」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。
1 記事の紹介
「フランスの国際ニュース専門チャンネル『フランス24』はフランス政府に『モナリザ』を含めた美術品を売却して巨額の政府債務を返済するよう提案した」という記事です。
「冗談のように聞こえるこの提案はフランス国内で活発な議論を引き起こし」たそうです。ただ、「『モナリザ』への保険市場の評価価値は15億ポンドで、フランスの政府債務2兆ユーロの1000分の1に過ぎない」としています。
そして、「『フランス24』は公式サイトに、『モナリザ』のほかにパリの173の美術館の大量の作品を売却できたらその収入は相当多く、オルセー美術館の印象派作品の評価価値だけで50億ドルを超えると書いた」と結んでいます。
2 芸術
フランスに行ったときはひたすら美術館巡りをして、本当に感動していた身としては、まず有り得ないでしょうが、あれだけのものがなくなってしまうとすればかなり思うところがあります。
教科書の中や写真でしか見たことのなかったものを本当に大きなサイズで見た時の感動はすごいものがありますし、ギリシャやローマの彫刻も実際自分の目で見ると、単なる知識で知っているのとは全く異なるものがあります。
それに、自国の歴史を知るという意味でも、こうした文物は極めて大事です。ヨーロッパ(自国)の写実主義の流れを体感することができ、こうしたことを通して自国の文化を知らないうちに習得していくのではないでしょうか。
そういう意味で、こういう芸術は必要だと思いますし、美術館という形で誰もが見ることができるようにしておくことは本当に大事なことだと思います。
3 費用対効果
日本でも国有財産がいくらいくらあるのだから、借金があったとしてもその分は帳消しになるという議論があります。
私自身国有財産に何が含まれるのかよくわからないので、これについてどうこう言うつもりはありませんが、おそらく中にはこうしたものも含まれているのだろうなと思ったという話です。
日本文化も同じで、如何に近代化の影響で変わってしまった部分が多いとはいえ、過去の文化の蓄積なしには今の日本文化はありえません(キリスト教と『神神の微笑』)。
「クールジャパン」として売り出そうとしている日本の漫画やアニメも鳥獣戯画や北斎漫画を生み出すことができた土壌がなければ、ここまでの発展はなかったと思います。
4 最後に
実際、一国の場合、こうしたものまで処分しなくてはならない事態にはならないでしょうが、家が破産すると最後は何もかも処分しなくてはならず、先祖伝来の宝物などが売却されていく様は何とも言えません。
ただ、人間金がなくてはそうもいっておれません。国の場合も、衣食足りて礼節を知るではありませんが、芸術で腹は膨れないので、本当に困ったら最後はこうしたものまで売却して国民の生活をという話はわからないではありません。
願わくばそうならないようにしなくてはなりませんし、そのためには国民もきちんと監視の目を怠ってはいけないという、当たり前の話にしかならないということでもあります。
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この記事へのコメント
ただ、借金のことを考えるときに、大切なのは「誰が誰にお金を貸していて、誰が誰にお金を返すのか」ということです。
ここをきちんと把握しておかないと、わけがわからなくなります。
国がお金を借りるために発行するのが国債ですが、多くの国は外国に国債を買ってもらい、結果的に外国から巨額の借金をするわけです。
その結果、ギリシアのようなことになる。
では、日本の場合はどうかというと、特に赤字国債の場合には、「国民一人当たり100万円の借金がある」とかいわれていますが、実はそれは逆と考えるべきで、「国民一人一人が、日本国政府に対して、一人頭100万円貸し付けている」こう考えた方がいい。
つまり、国民が政府に貸しているお金が「赤字国債」なので、赤字国債で国が破たんするという議論は、最初からおかしいでしょう。
破産という現象はお金を貸している債権者がお金を借りている債務者に対して、弁済を請求して、それが不可能になるから起こるのであって、債権者である国民が、政府に騙され「自らが債務者である」かのごとく洗脳されている状況では、債権者である国民が債務者である政府に対して、債務の弁済を請求するはずもなく、当然破産もありえないでしょう。
こうやって考えると「赤字国債」というのは巧妙に仕組まれた、「だまし絵」のようなものですね。
もし、日本が財政破綻する時が来るとすれば、全国民が政府に対して、一斉に「国民一人頭100万円耳を揃えて弁済しろ」と請求した時でしょう。
国債の引き受け先が海外だと負債が大きくなると危険。
日本は国内の金融機関や日本国民が買っているから負債が大きくなっても大丈夫…。
日本は世界最大の債権国だから大丈夫…。
果ては、日本の個人資産は千数百兆もあるから大丈夫…。
日本の債務残高が話題になると出てくる楽観的な見方ですが、本当に大丈夫なんでしょうか?
債権者が国内だからといっても家庭内で子供が車等を買う時に利用する「パパ、ママ金融」と言うわけではありません。
誰にであれ期限がくれば借りたお金は返さないといけないのは大原則。
その返すお金が利子だけでも大変な額になっているようで、やはりあまりにも負債が大きくなると日本だってまずいはずだが…と思っております。
確かに、仰る通りだと思います。
なにぶん、上で書いてあることは、素人の印象で大雑把にざっくりと書いたものなので、実際にはもっと複雑で一筋縄でいかない部分が多いと思います。
ただ、一つだけ言えることは、「国民が債務者であり、国の借金を返さなければならない」という「洗脳状態」からは、脱却する必要はあると思います。
今の日本が低成長である理由の大元は、おそらくこの「国民一人頭数百万円の借金を背負っている」という間違った認識でしょうから。
国の負債によるネガティブな心理的要因は内需主導である(らしい)日本の景気浮揚には足枷せと言うのは納得します。
私もネガティブ要因が後退してからは物欲、購買欲が人並みになり、世の中にお金を吐き出していますので(勿論程度は知れてますが(笑))、個人消費を増大さるにはマインドの改善は必須だと思います。
そんな事を考えるにつけ、アメリカなどの経済はどうなんだろうと考えてしまいます。
彼の国も双子の赤字やら財政の崖やら公務員給与 がどうのと色々問題があったようですが…依然として凄まじい国防予算のようで、正直製造業の国という印象もないし、金融? IT? どうやって莫大な税収を徴収しているんだろう?
ドルが基軸通貨というだけでやたらと支出ができるモノなんでしょうか?
なんて事をとりとめもなく考えています。
ただし、美術品などは象徴的な意味がありますから、心理的な効果はあるかもしれません。
水不足の際に噴水を止めるのと同じようなものですね。(噴水は水を循環させて使うので、噴水を停めたところで節水効果はほとんどないが、人目につく噴水が止まっていると渇水が深刻なのだと人々にしらしめることができる。)
とくに美術品を大事にするフランスだからこそ、本当にやるとすれば心理的な効果が高いでしょうね。
もっとも本当にフランスで赤字財政解消のために美術品が売り払われるとは誰も思っていないでしょうね。
実際に美術品をお金に代えざるを得ない状況になったとして、
期間を定めてのレンタルとか、国内の企業のみに売却先を絞るとか、海外に流出しないようなオプションをつけるとか、
海外に無条件で売却しても、「いつの日か必ずや買い戻す!!」と心に誓うとか、色々考えると思います。
上でも書きましたが、国が資金を外部から調達するために発行するのが国債です。
アメリカ国債に関することを書くと、wikiを読んでみたところ、今現在世界で最もアメリカ国債を保有しているのは中国のようです。
日本は二番手ですが。
何年か前までは日本が一番手だったはずです。
つまり、アメリカさんは日本と中国がお金を出しているから、国がもっているわけです。
もちろん、それ以外の国もアメリカ国債を保有していますが。
また、wikiでは「1997年6月23日、橋本龍太郎首相は、ニューヨークのコロンビア大学での講演で「私は何回か日本政府が持っている財務省証券を大幅に売りたいという誘惑に駆られたことがある」と発言、ウォール街では株式・国債が急落した」とのことです。
ここから見えてくることは、アメリカと言えども、「債権者様」には頭が上がらないという事実しょう。
そして、今対米関係では中国が日本の上にいるわけで、ここでもし、周主席が橋本元総理と同じことを言えば、何が起こるのか? ですね。
ある意味空恐ろしい気がします。色んな意味で。
また、日本の赤字国債が、国民の知らないうちに第三国に入手されたとしたら、これも空恐ろしい話になりますが。
板主様から、私(のみ?)はコメントで他者の名指しをしない様に とのお達しを受けておりますので、伏字にての非礼を御容赦願いたく、前以てお詫び申し上げます。
さて、日本の国債に関わる議論、「巧妙に仕組まれた[だまし絵]のようなもの」との評は、全くその通りと思いながら、もう少し深掘りしてみる事が必要かと思うのですが如何でしょうか。
現在の所、国の借金の貸手は殆どが国内金融機関であり、国内状況に見合った利払いを受けておりますので、問題無いと言えば問題ないでしょう。
で、国(財務官僚)が問題として捉えているのは、借金の返済計画の目途が立たないの事もさることながら、借金の総額が増え続ける状態(政府の体質)が一番でしょう。 つまり、プライマリーバランスがゼロになっていないと。
それによって、危惧している問題は、今の借金が雪ダルマ式に膨れ上がる際のリスクの大きさです。
...現状の等差的増加から等比的増加に変容するリスク
現在は、低金利政策で借り換えの国債も低利で引き受け手が存在しておりますが、この環境が崩れた際には、様々な巨大リスクが生じます。
⇒ 現在の日本国債の低利率では、為替リスクや市場金利を考えると外国の金融機関他が長期に保有できるものではなく、低金利の国内金融機関のみが引き受けが可能となる。
これは、国債を引き受ける金融機関の余力が無くなってきており、国債の金利を上げて引き受け手を広く募り借金の調達に向かうと、その利払いが膨れ上がると共にデフォルトリスクが増大しそれが金利を更に押し上げるとの悪循環サイクルに入るリスクです。
もちろん、貸手である金融機関では利払と償還)滞らなければ、何ら問題は起きないのですが、その為に新たな通貨発行(現在は円建ての国債)を重ねますと、制御できないインフレになるリスクが生じます。
続く...
この様な予測で、国は借金が等比的、いや指数的に膨れ上がる前に、借金の 「付け替え」 を目論んでいるのです。 つまり、増税で貸手の所得や資産を借手の資産に移動して借金を減らす(財政改革?)と。
この付け替えは、庶民にとっては生活苦では済まない話ですが、高所得者と資産家にとっては多少懐が痛む話で済むかと。(但し、国内投資・預金しかしていない中高層にとっては、低金利政策による国のぶったくり被害大と)
これが、[だまし絵]の背景であり構図で、目的は国(財務官僚)の安泰を図る為かと
...別途の方法は、貸手の所得を増大させて借手の収入を増やす景気拡大(上げ潮)政策。
それで、チマチマ返済していても埒があかず、キレイさっぱりと借金を清算する方法として、インフレ政策が浮上して来ていると。但し、通貨量を増大させた場合の為替レートの変化やインフレからスタグフレーションへの移行リスクを考えると、官僚サイドからはこの政策を支持する声は小さい様な。
さて、「アメリカと言えども、債権者様には頭が上がらない」 とのコメントですが、如何なものでしょうか?
通常の市場環境では、そうでしょうがイザとなった際には、債権国に対して米国が圧倒的に強いでしょう。中国の保有する米国債なんて凍結してしまうでしょうし。(米国の国内法で可能です。)
それで、ドルの信認が落ちたとしても、ドルが基軸通貨の座から滑り落ちない限り(代わりの通貨は?)米国経済が行き詰まるとは思えません。
また、日本の場合も国債は円建てですので、空恐ろしい事態にまでは至らないと見ますが、如何でしょうか?(もちろん、無傷という訳には行きませんでしょうが)
ご意見ありがとうございます。
フランスも美術品の売却が話題になる程借金返済に苦労しているのかな?
と考え、我が国の借金問題も大変なはずと思い出した次第でした。
ここまで大きくなった国の借金返済には、増税と
インフレ位しか有効打はなさそうなのですね。
せめて指導者様には明るい未来を語っていただき
語った事に全力を尽くして頂きたい。
一国民としてはただ一生懸命働くのみですが、
やはり色々考えてしまいます。
頭を整理するにもここは とても参考になります。
お二人ともまた様々なテーマでお考えをお聞かせ願えればと思います。
日本の財政問題に関しては、1)「現在の財政赤字は大きな問題である」という議論と、2)「国民の資産と考えれば大きな問題ではない」という両方の議論があります。
しかし、誤解してはいけないのは、2) の議論でさえ財政赤字が全く問題ではないとは言ってないということです。*さほど大きな*問題ではない、ということと、*全く*問題ではないということは全く違います。
2) の議論を勘違いしている人は、個人にたとえて言えば、「俺は借金だらけだが、保有資産があるから何にも問題がない」と言い張るようなものです。
保有資産があろうがなかろうが、借金がある事自体はやはり問題です。借金はないに越したことがないのです。
つまり、財政赤字は大きいか小さいかはともかくとして問題であることには違いないのです。
なぜそれが問題かといえば、まさに muff 殿が書かれたとおりのリスクがあるからです。
また、資産には流動性の高いものとそうでないものがあります。
流動性の低い資産はすぐにキャッシュに変換できないわけで、それをキャッシュと等価であると考えるのは無理があるというのも muff 殿の書かれているとおりです。
日本にとっての米国債はまさに(政治的理由から)流動性が低い資産になります。
米国債を処分することは、米国債の下落を意味し、それは否応なくアメリカにとの関係を決定的に破綻させてしまうからです。
アメリカとある程度対等な立場を保っているロシアや中国でさえ、通常時は米国債を大量には処分しません。
ましてやアメリカとの良好な関係が死活的に重要な日本にとって、米国債を処分することは実質的には不可能なのです。
つまり、「財政赤字は大きな問題ではない」とどれだけ言い張っても、現実には日本政府の資金調達に大きな問題となっているということですね。
そして、財政赤字は現実には大きな問題であるということです。
レスポンス、ありがとうございます。で、一点、失念していらっしゃる様なので一言を。
ここまで大きくなった国の借金返済には増税とインフレの他に、経済成長(好景気)という副作用が無く且つ国民や企業にも恩恵がもたらされる特効薬がある事をお忘れなく...(笑)
それを狙ってのアベノミクスでしょうが、古今東西、そのような特効薬を入手できて長期に服用できた例は僅少なので、それに頼り切るのは如何なものかと。
レスポンス、ありがとうございます。で、小生も財政赤字に対する見方はほぼ同じなのですが、他の方々への説明追加という事で一言二言を。
小生が認識している問題の程度は、次の不等式の通りです。
日本経済の停滞や衰退 ≦ 財政赤字 < 日本経済の破綻(デフォルト)
オイルショックによる生活苦 ≦ 財政赤字 < 終戦直後の生活苦
で、今、喫緊の問題は背負っている財政赤字の額(かなり巨額ですが)ではなく、プライマリーバランスがゼロにならず、赤字国債を増発し続ける体質です。
確かに、団塊の世代が百歳近くなりますと、国の予算における医療費も介護費用も減り、相続税で彼らの資産が国の資産に付け替えられ、プライマリーバランス・ゼロに有利な状況となるのでしょうが、それまで日本経済が持ち堪えられないと。
海外での日本国債の引受を進めざるを得なくなり、利率UPによる利払い増加(雪ダルマ式)になるか。 或いは、禁じ手の通貨発行増(GDPと半額 or 同額まで至るか?)で、円の暴落と超インフレになるかと。
まぁ、それでも日本経済の破綻の可能性は極小として、CDSのスプレッドは仏国並み(米国の3.5倍弱、独国の2.5倍弱)なんです。...市場での実勢評価
※S&P社やMCO社の格付けは教条的なもので、警告として受け止めるのが妥当と。
財政赤字 幅は、この位の位置付けとするのが妥当でしょう。
不等式はこういう意味でしょうか?
(1)
(財政赤字を解消するために極端な緊縮財政をとった場合に)日本経済が停滞や衰退した場合の問題の大きさ
≦ 財政赤字を放置した場合の問題の大きさ
< 日本経済が破綻(デフォルト)した場合の問題の大きさ
(2)
オイルショックによる生活苦
≦ 財政赤字を放置した場合に起こる経済危機における生活苦
< 終戦直後の生活苦
これであれば、私も認識は同じです。細かいことを言えば、(1) の右側の不等号は等号付き( ≦ )だと思いますが。
> 今、喫緊の問題は...赤字国債を増発し続ける体質です。
これも完全に同意です。
> 禁じ手の通貨発行増...で、円の暴落と超インフレになるかと。
その場合は利払いが大きくなるのでその後の資金繰りがさらに難しくなりますね。
CDS のスプレッドで言えば、日本(1から1.5%)は破綻前のギリシャ(1.2%)のそれとほぼ同じという議論もありますね。
> S&P社やMCO社の格付けは教条的なもので、警告として受け止めるのが妥当と。
格付けで資金調達に影響が出るのは確かですから、格下げにより実害があるのは間違いないですよ。
いずれにせよ、現在の財政赤字は放置すればさらに大きな問題(すでに途方もなく巨大な問題ですが)になりますから、プライマリー・バランスを早急に黒字化する必要がありますね。
早速のレスポンス、ありがとうございます。
小生の見方は、将に 高△殿 の解釈の通りでございます。 で、極々僅かな差違が有るのみと。
ひとつは、御指摘の右側の不等号、小生は破綻(デフォルト)は無いと見ていますので、等号を付けませんでした。
⇒ 自国通貨建ての国債ですので、必ず回避策を取るものと推定。
また、終戦直後は超インフレで国民経済は破綻した状態と。
⇒ 日常生活で、貨幣が通用せずに物々交換までに至ったケースが多々発生する所までは行かないと推定。
次に、CDSスプレッドは、社債ではなく国債で見るのが妥当としたもの。それで、bloomberg のチャートから昨年の 70 bps 前後を引用と。
最後に、S&P社やMCO社の格付け低下で実害が出ているのはその通りなのですが、破綻の可能性を市場がどの程度に評価しているか? という観点からではチョッと実態から乖離しているかと。
⇒ CDSスプレッドの方が市場の見方をより反映していると考えたもの。
以上、大した差ではございませんが。
仰るとおり、お互いにほぼ同じような意見を持っているようですね。
> 御指摘の右側の不等号、小生は破綻(デフォルト)は無いと見ていますので、等号を付けませんでした。
この場合、問題が大きいか小さいかを比べているのであって、実現可能性を比べているわけではありません。
ですから、実現可能性の大小によって等号をつけるかどうか判断するのは適切ではないでしょう。
> 自国通貨建ての国債ですので、必ず回避策を取るものと推定。
上記 (2) 式の右側の不等号は等号なしで正しいと私も思います。
> 破綻の可能性を市場がどの程度に評価しているか? という観点からではチョッと実態から乖離しているかと
そうですね。やや過剰に格下げをされているとは私も思います。
ただ、元々の議論は日本の財政赤字が大きな問題か否か、あるいは問題であるかないかだったかと思います。
財政赤字の問題が大きいか小さいかは議論がわかれるところですが、「問題がない」とする暴論は常軌を逸しているわけです。
問題が実際に起こっている一例として、国債の格下げによって資金調達が難しくなっていることを説明したかったということです。
レスポンス、ありがとうございます。
殆どの部分において、小生と高▽殿 の見方は 同じ と確認できたと理解しました。
ただ、他の方々に誤解を受けませんよう、小生が挙げた僅かな差違についても、ほぼ同じと説明を追加致しましょう。
⇒ 高▽殿も結構、 詳細まで拘る様に見受けられます。この点、小生と似ている様に感じる次第です。
先ず、等号につきましては、 「破綻(デフォルト)は無いと見るのだから、破綻と同等の打撃を与える事象には至らないであろう」 と云う意味ではどうでしょうか。(笑)
そして、高▽殿の
> ただ、元々の議論は日本の財政赤字が大きな問題か否か、あるいは問題であるかないかだった...
につきましては、高▽殿が最初に出されたテーゼはその通りで、私は高▽殿と同じ見方 「財政赤字は問題がないとするのは暴論で常軌を逸している」 ですので、その問題の程度がどの様なものか? に進めた訳です。
続く...
また、格付けの下落については、私は 「破綻の可能性は、その格付けが示す程、大きなものではない。CDSのスプレットでの比較が市場での評価」 と述べたものですが、現在の財政赤字による日本経済への信認に対する影響はかなり大きいものと理解しております。
それは、「それによって実際に問題が起きている」 との高▽殿の見方と全く同じです。
⇒ 世界最大の債権国でGDPの半分を大きく上回る対外純資産(=債権-債務)を持つ日本が、対外純資産がマイナスの仏国と同等の評価となるのは、如何に財政赤字の影響が大きいかという事です。
つまり、破綻の可能性はまだ低いが、問題の大きさは決して小さなものではないと。
以上、理科系(エンジニア)出身の私でも、この程度は理解してるのに、「日本もギリシャのようになる」
や「日本は借金大国」とか「日本は数年で破綻する」、はたまた「それに見合った国の資産が在る」 とか、「経常黒字だから」 とか、「対外純資産は黒字」 とか述べて、変な危機感を煽ったり問題をスルーさせようとする方々が多いのには呆れます。
> 「破綻(デフォルト)は無いと見るのだから、破綻と同等の打撃を与える事象には至らないであろう」 と云う意味ではどうでしょうか。(笑)
なるほど。それなら意味がとおりますね。
> 世界最大の債権国でGDPの半分を大きく上回る対外純資産(=債権-債務)を持つ日本が、対外純資産がマイナスの仏国と同等の評価となるのは、如何に財政赤字の影響が大きいかという事です。
この点、完全に同意です。財政赤字問題は相当に大きな問題ですよ。
> 「日本もギリシャのようになる」や「日本は借金大国」とか「日本は数年で破綻する」、はたまた「それに見合った国の資産が在る」 とか、「経常黒字だから」 とか、「対外純資産は黒字」 とか述べて、変な危機感を煽ったり問題をスルーさせようとする方々が多いのには呆れます。
そうですね。(上記のうち、「日本は借金大国」という部分だけは事実だと思いますが、それ以外は同意です。
世の中には定量的な考え方ができない人が結構多いように思います。
(定量的な考えは中学校で教わるレベルなのですがw)
そういう人は「無知のデジタル思考」(と私が勝手に呼んでいますw)に陥りがちです。
問題がある -> 「大変だ!日本が破綻する!もう世界の終わりだ!」
問題は大きくない -> 「微塵も問題はない!問題があるという人間は妄想を見てるんだ!」
という、非常に極端な発想に陥りがちです。
その分野についての知識も判断力に乏しいのに、「背伸びしてわかったふりをする」から、物事をゼロか1でしか見れないのだと思います。
レスポンス、ありがとうございます。
で、成程!! 「無知のデジタル思考」 ですか。 世相を鮮やかに切り取ったネーミングで、高◇殿の慧眼を示すものですね。
勝手ながら、小生もこの造語を出典を明示しました上で使わせていただく事と致します。
小生は高◇殿とほぼ同じ世代で、日本に居りますのでリタイアまであと僅かな身の上です。で、いまの現場の中心である世代の変容に対して少なからず危惧を持っております。...出世して高位の役職・地位等に就いている人達も含め。
それは、高◇殿の指摘と全く同じで、
[複雑系の思考ができない(出来難い)]
ということなんです。それで後輩達には、「問題の構造」 を把握しろ とか 見極めろ と何度も言うのですが、「問題を単純化してシンプルな解決法を見出すのが一番良い」 との考えに悪しく嵌って、高◇殿の指摘した状態に陥ってしまうと。
...「問題の構造」 を適正且つ適切に捉えた上でそうするのであれば、そうはならないのですが。
まぁ、ロートルの愚痴になってしまいましたが、会社のことのみならず周りでの消費税増税論議を聞いていると暗澹たる思いになります。 そうそう、
> 日本は借金大国」という部分だけは事実...
と記しますと、単純に考えてしまう方々の誤解を後押ししませんでしょうか?
最後に愚痴をひとつ。 「高◇殿」と記さなければならない凛様からの 差別 が何時解けるのかと。
「無知のデジタル思考」という造語を気に入っていただいたようで何よりです。
定量的な考えができなければ、複雑系の思考はできるわけもないですね。
(そもそも、「定量的」という言葉の意味すら知らない人もいるかもしれません。)
定量的な考えができない人には、いくつか理由があると思います。
1) 地頭が悪い
2) わからないものをわかったふりしている(背伸びをしている)
3) 思考訓練が足りない
ネットの世界での「無知のデジタル思考」をする人は 1) 2) の人が多いようです。定量的な考えをするには、ある程度バックグランドの知識が必要ですし、それなりの思考力も必要ですから。
仕事の現場では 3) の思考訓練が足りない人が多いのではないかと思います。
定量的な考えは、ある程度の訓練も必要ですからね。
> 「問題を単純化してシンプルな解決法を見出すのが一番良い」との考えに悪しく嵌って
問題を単純化すること自体は決して悪いことではないのですが、表層しか見てないと、問題の本質とずれた単純化するだけなんですよね。
たとえて言うなら、
「最近疲れやすくなった。喉がやたら乾く。体重が急に減った。多量の尿が出る」(原因は糖尿病)
と聞いて、
「尿が出るのが問題 -> 尿道を縛って尿が一切でなくなれば全て問題解決!」
というトンチンカンな発想をするようなものですね。
この財政赤字問題でも「財政赤字は全く問題ではない」という主張は、そういう「尿道を縛って尿が一切出なくなれば全て問題解決!」というレベルですねw
> > 日本は借金大国」という部分だけは事実...
> と記しますと、単純に考えてしまう方々の誤解を後押ししませんでしょうか?
たぶん「借金大国」の定義が muff 殿と私で違うかもしれませんね。
> 「高◇殿」と記さなければならない凛様からの 差別 が何時解けるのかと。
私も一読者に過ぎないので、あくまで想像ですが、「高田殿」と書いてもおそらく問題はないのではないでしょうか。
一度、凛さんに直に確認してみるのもいいかもしれません。
レスポンス、ありがとうございます。 週末はPCから離れており、遅延レスとなってしまい、すみません。
で、小生と高◇殿では、「借金大国」の定義は異なるのかも知れれませんが、私が記しました主旨は、
> 単純に考えてしまう方々(無知のデジタル思考の方々、複雑系の思考不能の方々) の誤解を後押ししませんでしょうか?
という危惧です。
漢字熟語化は便利なようで、その意味を夫々に捉えてしまい、誤解や誤った論を導いてしまう元になるとの心配です。
...もちろん、高◇殿の御見識からは、不適切な定義をされているとは思っておりませんが。
さて、小生のアピールに対してようやく凛様が反応していだけましたが、誹謗中傷を窘めたまでのとの論で残念です。また、拡大解釈?との援軍もいらした様ですが、凛様の思いはともかく、文面で何を記したのか、素直に受け入れていただけるかどうか?
ひょっとしたら、出入り禁止になるかも知れませんので、取りあえずこれを最後のレスと致します。

