中国について

2015年12月17日

 もともと私のブログは中国関係(中国ニュースの翻訳)という形で出発しております。ここしばらく翻訳どころか中国に関することも触れておりません。今日はその理由について少し。


1 中国について

 「中国」と一口で言っても本当に広く、いろいろな人がおります。「日本人」でも関西と関東は全く異なるように、中国でも地方が異なれば、全く異なる人が生活しています。

 特に中国の場合多民族国家なので、漢民族とは全く異なる慣習に基づいて生活をしている方もいます。こうした少数民族は独自の文字(言語)も存在します。

 少数民族に限らず、あれだけ国土が広ければ方言も多々存在し、中国人同士でも全く会話が成立しないということもよくあります(「中国語」を話せない中国人)。

 そのため、中国を知れば知るほど、「中国とは○○」という意見を聞くたびに、そこまで単純化できるのかという思いが強くよぎることになります(中国を知っていますか?(中国と化石2))。

 ただ、その一方で私自身、わかりやすくするために、中国ではこういうことが良く見られるという意味で、「中国はコネ社会」等といった文言をよく使用しております。


2 中国崩壊論

 中国が「崩壊」するという話はそれこそ1989年の天安門事件以来、何度も繰り返されてきております。 

 鄧小平が死ねば混乱する、マンションの価格が下がればとうとうバブル崩壊で中国は今度こそおしまいという話がこれまで何度も繰り返されてきました。

 中国には貧富の差、汚職問題など本当に多くの問題が存在しております。それでも、皆がだまっているのは確かに経済発展でこれまで以上に良い暮らしができるようになったという側面は強いかと思います。

 そのため、最近のパターンでは、経済成長の鈍化に伴い、中国共産党が求心力をなくして、中国が大混乱に陥るという感じの話をよく聞きます。


3 崩壊?

 ただ、まともに考えればわかることですが、既にこれだけの中産階級と呼ばれる人たちが存在する中国でそこまで極端なことが起こるとは思えません。

 中国には本当にたくさんの問題が存在しますし、PM2.5の様に、それが中国国内だけでなく、よその国にも迷惑をかけることもあります。

 しかし、中国人も内心思っていることは、基本的に生活共通で、「豊かな暮らしをしたい」ということです。だからこそ、あれだけ大気汚染が進んでも車を手放せないわけですし、コネ社会と言われようが、自分だけは何とか良いコネを使っておいしいところを得ようと必死になります。

 中国もこれだけ豊かになり、中産階級と呼ばれる人たちが増えれば、特に彼らの関心事項は、如何に今の生活を維持するかということになります。

 そんな彼らが急激な変化を望むことはまずありえず、「崩壊」と呼ばれる様な急激な変化が出てくるとはとても思えません。

 地方の農民がという話もあるのではないかと思う人がいるかもしれませんが、最近の農民もかなり豊かな暮らしをしており、以前とはだいぶ異なってきております。


4 最後に

 何が言いたいかというと、1つに私如きが「中国とは○○」と語ることにかなり違和感を覚えており、それで中国ネタに触れないようにしてきたということです。

 それと、結果的に、私が中国の話を書くと、どうしても欠点をあげつらう形となります。別に中国はこうあるべきだなどとおこがましいことを思っているわけではありませんが、そんなことをして何になるのかという面が否定できません。

 当の中国人にしてみれば、大きなお世話でしょうし、そんな暇があるなら自国(日本)の欠点をどうにかしたらどうなのかという話になるでしょう。

 それと、正直翻訳は結構時間がかかるので、いろいろプライベートで忙しく、なかなか翻訳している時間がないというのも大きな理由です。

 その典型がヨーロッパ旅行で、しばらくの間(年明けまで)日本を留守にします。ネット接続が可能であれば、何か書き込みたいと思っておりますが、どうなるか全くわかりません。 



凜amuro001 at 21:57│コメント(9)トラックバック(0)

2015年08月31日

 『Record China』が掲載していた「口にはしないが、中国をうらやましがる日本人は多い―中国メディア」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。


1 記事の紹介

 「中国に好感を抱く日本人はさほど多くはないが、口にはしなくとも、中国を羨望の眼差しで見る日本人は多い」として、その理由を列挙しています。

 1、中国は住民税がない
 2、中国は固定資産税がない
 3、中国では大都市でも車を持てる
 4、中国ではごみに悩まされることがない
 5、中国は野菜や果物が安い
 6、中国の職場は気楽
 7、人民元が高価値


2 個人的感想

 ま、1と2は税制度の違いで、確かにこれらがない(結果、税金が安い)ことはありがたいのは間違いありません。

 3の車が持てるは、中国では最近ではタクシーがつかまりづらく、車がないと不便と言うことを意味しています。また、中国の車の運手はかなり荒っぽく、少しでも車間距離が開くと、割り込みなどは日常茶飯事です。

 左ハンドルということもあり、結果、車を持っても日本人がどれだけ、車を持って運転したいと思うかは疑問です。本当私の僻みかもしれませんが、埃っぽいので、中国では高級車もそうは見えず、あまり中国で車を持ちたいとは私は思いません。

 ごみで悩まされることはないというのは、ごみの分別で悩むことがないという意味だそうですが、結果、リサイクルが進まないということも意味しており、あまり良いこととは思えません。


3 個人的感想2

 5は素直に同意します。食料品が安いのは本当です。しかし、食の安全の問題があり(チャイナリスクと食の安全)、安かろう悪かろうという可能性が高く、はっきり言って、安いのをどこまで喜んで良いかとなると疑問です。

 食料品は安いのですが、これは農民がそれだけ搾取されていることを意味し(出稼ぎのため「置き去り」にされる子供と「小皇帝」)、どこまで良いことか疑問です。

 また、衣類などは結構値段が高く、食料品だけをして安いと言われても何とも言えません。
 
 6の「職場は気楽」というのは、確かにそういうところもある傾向は否定しませんが、言う程気楽ではないというのが私の感想です。

 確かに20年位前は本当、こいつらこれで金をもらっているのかという位の話でしたが、今はそんなことはありません。

 日本から「過労死」という言葉も輸入され、平気で使われていますし、外資系などでは本当に熾烈な競争が繰り広げられています。

 それに確かに気楽と言う面はあるものの、建設現場や住み込みの家政婦などは長時間労働は当たり前で、プライバシーもろくにない状態ですので、とてもうらやましいとは思えません。


4 理想

 最後の7では「日本では生活コストが高いため、多くの日本人にとって日本円で給料をもらい、中国で暮らす、これが一番理想的なスタイルだろう」としておりますが、これは私も否定はしません。

 確かに、豊かな生活が送れますし、あの活気に満ちた状態は日本ではなかなか味わえないものがあります。しかし、そうした中国経済にも陰りが見えてきましたし、pm2.5に代表される大気汚染などの公害は本当にひどいです(中国のスモッグと中国政府の責任回避大気汚染問題で中国人が政府を批判しない理由)。

 結果、健康を害する恐れもかなり高く、中国で体調を崩して日本に帰るとなおるということを良く見聞きするのも本当のところです。


5 最後に

 そうしたことを総合的に考えると、とても中国を羨ましがっている日本人がそれほど多いとは思えません。  

 ただ、中にはそういう人もいるだろうという話と、中国人的には自尊心を満たすためにこういう意見も必要かなと思った次第です。

 こういう意見を見ると、自画自賛とうんざりするわけですが、日本でも結構似たような日本礼賛記事を目にするので(日本に対する自画自賛)、あまり人のことを言えた義理ではないというのが本当のところかと思います。



凜amuro001 at 22:33│コメント(7)トラックバック(0)

2015年01月14日

 『環球網』が掲載していた「《我们误判了中国》出版:西方智囊重构对华认知」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。


1 記事の紹介

 これは華文出版社から出された『我们误判了中国』という本について、复旦大学の張維為主任が紹介しているものです。

 もちろん紹介といっても、内容としては「中国崩壊論」は間違っていたということを主張している本ですので、当然かなり偏った形での紹介となっておりますが、張主任の論はかなり興味深いものとなっております。

 本の内容は過去30年間、中国に対する様々な悲観論があったが、どれも間違いであったというものだそうです。そして、「中国崩壊」といっておきながら、おかしくなってしまったのは西欧ではないかとしています。

 西側の民主がおかしくなってきたのは、中国の勃興と2008年の金融危機が原因としています。そして、中国が発展した理由と、西欧がおかしくなった理由について以下の原因を挙げています。

① 中国がどこのモデルも真似をせずに、中国的特色のある社会主義を堅持したこと。
② 中国の戦略的企画能力
③ 中国政府が貧困問題に本気で取り組み、経済発展を推進してきたこと。

 斯様に中国はうまくいっているのに対して、西欧はいろいろ困難な状態に陥っているとしています。例えばアメリカは民主党と共和党の関係がうまくいっておらず、何も決められない状態が継続していることなどを例に出しております。

 そのうえで、西欧の学者は自分たちの過ちを認め始めているが、彼らの中国に対する見方はさほど深くなく、「西欧中心論」は未だに根強い(結果これからも間違ることはある)そうです。

 つまり、彼らの限界を知ることが可能だともしています。そのうえで、中国語や中国の基準を如何に世界に広めていくかが大事であるともしています。


2 経済

 かなり、長い記事を思いっきり短くまとめてしまっているので、今一元のニュアンスがうまく伝わっていないかもしれませんが、私の感想としては、元記事を書かれた方はかなり頭のよい方です。

 中国政府の要求を満たしつつ、自分のこれまでの研究結果などをうまくまとめており、さすがは复旦大学の主任といったところです。

 ただ、話としては経済がうまくいっているから中国のいろいろ負の部分が表に出にくいだけで、中国に問題がないはずがないのはいうまでもありません。

 それにこれまで何度か取り上げてきている様に(良い中国、悪い中国)、中国政府は中国に否定的なニュースを流すことをあまり好まないので、自国の負の部分には目をつぶりつつ、海外の負の部分のみを強調しているというところもなくはありません。


3 陰陽

 実際問題、中国では忘れ去られたとしか言いようのないような境遇にある人も大勢いるわけですが(中国で忘れ去られた人々(写真))、海外旅行に出る人の増加傾向や彼(女)らの買い物の様子などを見ていると、「すごい」の一言です。

 ただ、一方で海外でも中国式を押し通そうとする様などは見ていて、かなりあきれ返るものがあります(中国人海外旅行客の買い物の評判中国人の買い物)。結果、海外における中国人の評判を下げている面も否定できません。

 中国人に言わせれば、そんなのは一部の田舎者だけだという話で、これも西欧(外国)の「誤解」という話になるのかもしれませんが、それだけで良いのかというのが私の本音です。


4 最後に

 確かにひどい中傷としか思えない「中国崩壊論」があったことも確かですが、それでも中国に問題があるのは厳然たる事実で、それを全て無視して、西欧こそがうまくいっていないというのはどうかという気がしてなりません。

 確かに中国の負の部分で、全体からみれば小さいかもしれませんが、こうしたことがあることは確かで、それを全てなかったことにしようとしている様な気がして、私的には引っかかるところがあったが故の今日のエントリーでした。 



凜amuro001 at 00:17│コメント(12)トラックバック(0)

2014年12月23日

 渋谷では、「クリスマス粉砕デモ」が行われたそうですが、環球網に「加媒:西方“软实力”侵入成功 中国人疯狂迎圣诞节」という記事があっていろいろ興味深かったので、これについて少し。


1 記事の紹介

 大した内容ではないので、簡単に概要だけ説明させてもらいます。カナダのマスコミの記事といっておりますが、転載元が『温哥华太阳报』の電子版なので、在カナダ中国人向けのネット記事を翻訳したものです。

 カナダでもクリスマスは宗教的色彩というより、プレゼントなどの世俗的意味合いが強くなっているようですが、中国も同じで、商業主義が主流となっているとしています。

 何でも「クリスマスに大量にものを買うのは、金があることを示すため」で、中国人の学生がクリスマスソングを歌うのが好きなのは英語を勉強するためだそうです。

 ただ、その一方で、多くの中国人がクリスマスの侵入を心配しており、知識階級に言わせると西側の「ソフトパワー」の侵入で、100年前に伝道師がなしえなかったことともしています。

 そうは言いつつも、民族の文化に凝り固まって外国の文化を否定すべきではないという意見も紹介しており、既に中国では、クリスマスツリーがいたるところにあり、これこそが国際都市だともしています。


2 クリスマス

 日本の変化もかなりのものがありますが、中国の変化も本当に早く、以前は全くなかったクリスマスがいつの間にか定番のイベントとなっております。

 そして、記事のあるとおり、経済発展に伴い、金を持つ人が増えたので、街には商品があふれています。ただ輸入品などをみると品ぞろえは今一統一感がなく、ここいらはやはり一朝一夕にはどうにもならないのかと思ったりします。

 そうは言っても、本当に金を持っている人が増えたので、元からプレゼントには金を惜しまない中国人は、かなり派手に贈り物合戦を繰り広げているという印象です。

 
3 ソフトパワー

 渋谷の粉砕デモでは、商業主義として広告代理店が批判の対象となったようですが、中国では欧米のソフトパワーが批判の対象となるのが如何にも中国的です。

 ただ、どこまで本気なのかはどちらも似たりよったりで、欧米文化を全否定しては生活が成り立たないことは中国人が一番よく知っています。

 ただ、それでもいろいろ言いたくなるのが悠久の歴史(いろいろ伸びたり縮んだりするようですが)を持ち、アメリカと2大大国になったと自負する中国の中国たる所以なのでしょう。


4 最後に

 私的に、確かに商業主義的な、売れれば何でも良いという風潮に全面的な賛成するつもりはありませんが、
その一方で楽しければそれで良いというのもわからないではありません。

 人間、楽しいことは大ければ多いほど良いと思っているので、あまり目くじらを立てずに楽しめれば、それにこしたことはなく、クリスマスも楽しめたらそれはそれで楽しい(良い)ことだと思っております。



凜amuro001 at 07:01│コメント(5)トラックバック(0)

2014年11月05日

 かなり前の記事ですが、xinhua.jpが掲載していた「『好色でもないし、あれも食べない!』日本人に嫁いだ中国女性が日本に関する5大デマを検証―中国ネット」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。


1 記事の紹介

 「日本人と結婚しているある中国人女性が最近、日本に関するデマについてまとめた文章をネット上に発表した」ものを紹介している記事です。

 なお、「取り上げられたデマは5件で」、以下のとおりです。
  ①.日本の女性の地位は非常に低く、ひどい男尊女卑社会
  ②.日本は土地が狭く、混みあっている
 ③.日本の男は好色
 ④.日本には「金粒餐」がある
 ⑤.「日本豆腐」は日本製?


2 偏見

 ①はかなり広くあるもので、日本の男尊女卑はかなり有名です。これは、裏を返すと男性に従順に従う日本人女性というステレオタイプにもつながるもので、「優しい日本人女性」といったイメージも良く聞きます。 

 ②も良く聞く話で、どうしても「日本=小さい」というイメージがあり(その典型が「小日本」)、日本は狭いところにあれだけの人口がいるのだから、混み合っていて大変だというイメージになります。

 これは、逆もある話で、「中国=大きい(広い)」、結果人口密度が低いというイメージを持っている日本人も多くおります。

 確かに中国は広いのはその通りですが、中国の場合、砂漠や本当の山間部も多く、使える土地が少なく人口が集中します。

 結果、都市部などでは、日本以上に人口が集中しており、どう考えても普段の生活で目にする範囲では、中国の方が人口密度が高いような気がします。


3 偏見2

 日本人男性は「好色」というのは、やはり世界に名だたるAVの影響が大きいと思います。それ以外にもアニメや漫画などの影響も大きいと考えます。

 というのは、日本人は既に慣れてしまっているので、あんなものとしか思わないと考えますが、コスプレなどを見るとぎょっとすることがある通り、言われてみれば結構きわどい格好をしております(ろくでなし子氏の逮捕と日本のエロ)。

 こうした「神話」に拍車をかけているのが、中国で結構有名になってしまっている「女体盛り」などの話で(中国国営新華網が「日本」の女体盛りを配信、こうしたものが合わさったよくわからないイメージが形成されていると考えます。

 ④は正直私も初めて知ったのですが、「少女の大便」だそうですが、これが何故日本と関係があるのかよくわかりません。

 しかし、中国でも男子の小便(これは男子のみ、女子はダメなところが男尊女卑に様な気がするのですが)は薬にするという話を聞いたことがあるので、日本をどうこうではないと思いますが・・・

 ⑤の「日本豆腐」は何故「日本」という名前がついているのか、私もわかりません。卵料理の一種で、大豆を原料とする日本の豆腐とは全く別物で、中国が発祥の料理の様ですが、この名前から日本料理と思っている人も多いようです。


4 最後に

 こうした偏見は笑ってすませられる類のものですが、こうしたものは結構多く日本は軍国主義だという困ったものもあります。

 その一方で、勤勉で○○といったものもありますが、正直、昔はともかく、今の中国を見ていると中国人の方が勤務時間は長く、今の日本人は既に「勤勉」という評価は当てはまらないのではないかと思っております。

 今回は日本に対する中国の偏見でしたが、反対に日本も中国に対して同じような偏見を抱いている可能性は否定できません。中国人といったもいろいろいるわけで、特定の事件や人を見て、それを一般的な中国人と思ってしまうのはどうかと考えています。



凜amuro001 at 22:45│コメント(12)トラックバック(0)