公害

2015年08月31日

 『Record China』が掲載していた「口にはしないが、中国をうらやましがる日本人は多い―中国メディア」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。


1 記事の紹介

 「中国に好感を抱く日本人はさほど多くはないが、口にはしなくとも、中国を羨望の眼差しで見る日本人は多い」として、その理由を列挙しています。

 1、中国は住民税がない
 2、中国は固定資産税がない
 3、中国では大都市でも車を持てる
 4、中国ではごみに悩まされることがない
 5、中国は野菜や果物が安い
 6、中国の職場は気楽
 7、人民元が高価値


2 個人的感想

 ま、1と2は税制度の違いで、確かにこれらがない(結果、税金が安い)ことはありがたいのは間違いありません。

 3の車が持てるは、中国では最近ではタクシーがつかまりづらく、車がないと不便と言うことを意味しています。また、中国の車の運手はかなり荒っぽく、少しでも車間距離が開くと、割り込みなどは日常茶飯事です。

 左ハンドルということもあり、結果、車を持っても日本人がどれだけ、車を持って運転したいと思うかは疑問です。本当私の僻みかもしれませんが、埃っぽいので、中国では高級車もそうは見えず、あまり中国で車を持ちたいとは私は思いません。

 ごみで悩まされることはないというのは、ごみの分別で悩むことがないという意味だそうですが、結果、リサイクルが進まないということも意味しており、あまり良いこととは思えません。


3 個人的感想2

 5は素直に同意します。食料品が安いのは本当です。しかし、食の安全の問題があり(チャイナリスクと食の安全)、安かろう悪かろうという可能性が高く、はっきり言って、安いのをどこまで喜んで良いかとなると疑問です。

 食料品は安いのですが、これは農民がそれだけ搾取されていることを意味し(出稼ぎのため「置き去り」にされる子供と「小皇帝」)、どこまで良いことか疑問です。

 また、衣類などは結構値段が高く、食料品だけをして安いと言われても何とも言えません。
 
 6の「職場は気楽」というのは、確かにそういうところもある傾向は否定しませんが、言う程気楽ではないというのが私の感想です。

 確かに20年位前は本当、こいつらこれで金をもらっているのかという位の話でしたが、今はそんなことはありません。

 日本から「過労死」という言葉も輸入され、平気で使われていますし、外資系などでは本当に熾烈な競争が繰り広げられています。

 それに確かに気楽と言う面はあるものの、建設現場や住み込みの家政婦などは長時間労働は当たり前で、プライバシーもろくにない状態ですので、とてもうらやましいとは思えません。


4 理想

 最後の7では「日本では生活コストが高いため、多くの日本人にとって日本円で給料をもらい、中国で暮らす、これが一番理想的なスタイルだろう」としておりますが、これは私も否定はしません。

 確かに、豊かな生活が送れますし、あの活気に満ちた状態は日本ではなかなか味わえないものがあります。しかし、そうした中国経済にも陰りが見えてきましたし、pm2.5に代表される大気汚染などの公害は本当にひどいです(中国のスモッグと中国政府の責任回避大気汚染問題で中国人が政府を批判しない理由)。

 結果、健康を害する恐れもかなり高く、中国で体調を崩して日本に帰るとなおるということを良く見聞きするのも本当のところです。


5 最後に

 そうしたことを総合的に考えると、とても中国を羨ましがっている日本人がそれほど多いとは思えません。  

 ただ、中にはそういう人もいるだろうという話と、中国人的には自尊心を満たすためにこういう意見も必要かなと思った次第です。

 こういう意見を見ると、自画自賛とうんざりするわけですが、日本でも結構似たような日本礼賛記事を目にするので(日本に対する自画自賛)、あまり人のことを言えた義理ではないというのが本当のところかと思います。



凜amuro001 at 22:33│コメント(7)トラックバック(0)

2015年01月14日

 『環球網』が掲載していた「《我们误判了中国》出版:西方智囊重构对华认知」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。


1 記事の紹介

 これは華文出版社から出された『我们误判了中国』という本について、复旦大学の張維為主任が紹介しているものです。

 もちろん紹介といっても、内容としては「中国崩壊論」は間違っていたということを主張している本ですので、当然かなり偏った形での紹介となっておりますが、張主任の論はかなり興味深いものとなっております。

 本の内容は過去30年間、中国に対する様々な悲観論があったが、どれも間違いであったというものだそうです。そして、「中国崩壊」といっておきながら、おかしくなってしまったのは西欧ではないかとしています。

 西側の民主がおかしくなってきたのは、中国の勃興と2008年の金融危機が原因としています。そして、中国が発展した理由と、西欧がおかしくなった理由について以下の原因を挙げています。

① 中国がどこのモデルも真似をせずに、中国的特色のある社会主義を堅持したこと。
② 中国の戦略的企画能力
③ 中国政府が貧困問題に本気で取り組み、経済発展を推進してきたこと。

 斯様に中国はうまくいっているのに対して、西欧はいろいろ困難な状態に陥っているとしています。例えばアメリカは民主党と共和党の関係がうまくいっておらず、何も決められない状態が継続していることなどを例に出しております。

 そのうえで、西欧の学者は自分たちの過ちを認め始めているが、彼らの中国に対する見方はさほど深くなく、「西欧中心論」は未だに根強い(結果これからも間違ることはある)そうです。

 つまり、彼らの限界を知ることが可能だともしています。そのうえで、中国語や中国の基準を如何に世界に広めていくかが大事であるともしています。


2 経済

 かなり、長い記事を思いっきり短くまとめてしまっているので、今一元のニュアンスがうまく伝わっていないかもしれませんが、私の感想としては、元記事を書かれた方はかなり頭のよい方です。

 中国政府の要求を満たしつつ、自分のこれまでの研究結果などをうまくまとめており、さすがは复旦大学の主任といったところです。

 ただ、話としては経済がうまくいっているから中国のいろいろ負の部分が表に出にくいだけで、中国に問題がないはずがないのはいうまでもありません。

 それにこれまで何度か取り上げてきている様に(良い中国、悪い中国)、中国政府は中国に否定的なニュースを流すことをあまり好まないので、自国の負の部分には目をつぶりつつ、海外の負の部分のみを強調しているというところもなくはありません。


3 陰陽

 実際問題、中国では忘れ去られたとしか言いようのないような境遇にある人も大勢いるわけですが(中国で忘れ去られた人々(写真))、海外旅行に出る人の増加傾向や彼(女)らの買い物の様子などを見ていると、「すごい」の一言です。

 ただ、一方で海外でも中国式を押し通そうとする様などは見ていて、かなりあきれ返るものがあります(中国人海外旅行客の買い物の評判中国人の買い物)。結果、海外における中国人の評判を下げている面も否定できません。

 中国人に言わせれば、そんなのは一部の田舎者だけだという話で、これも西欧(外国)の「誤解」という話になるのかもしれませんが、それだけで良いのかというのが私の本音です。


4 最後に

 確かにひどい中傷としか思えない「中国崩壊論」があったことも確かですが、それでも中国に問題があるのは厳然たる事実で、それを全て無視して、西欧こそがうまくいっていないというのはどうかという気がしてなりません。

 確かに中国の負の部分で、全体からみれば小さいかもしれませんが、こうしたことがあることは確かで、それを全てなかったことにしようとしている様な気がして、私的には引っかかるところがあったが故の今日のエントリーでした。 



凜amuro001 at 00:17│コメント(12)トラックバック(0)

2014年05月05日

 普段は散々中国について批判しておりますが、たまたま気になる記事を目にしたので、これについて少し。


1 中国の水道水

 1つめは『産経新聞』に掲載されていた「有毒水道水でパニック 飲料水買い占めも 中国・蘭州」という記事です。

 中国の甘粛省蘭州市で「4月中旬、水道水から安全基準値の20倍を超える発がん性物質、ベンゼンが検出された」というものです。原因は「近くの石油工場のパイプ漏れによる工業汚染」で、「政府発表が遅れたこともあって、市民が少なくとも10日間も汚染された水を飲み続けたことが後に判明。大きなパニックが起きた」としています。

 結果、「どの程度、健康被害が広がったかは今も不明だ」し、「その後、蘭州をはじめ、他の化学工場近くの地域でも、ペットボトルの飲料水の買い占めで混乱が生じるなど、市民の間で水への不安と政府への不信が高まっている」そうです。


2 孔子学院と情報機関

 もう1つは、BLOGOSに転載されていた、長谷川良氏の「中国の『パンダ』と『孔子学院』に注意」です。

 これは、「中国反体制派メディア『大紀元』日本語版」に「米シカゴ大学の100人以上の教職員は、同校にある中国教育機関『孔子学院』が中国の情報機関的役割を果たしている、としてその閉鎖を求める署名を同大学に提出した」ことを受けて書かれたものです。

 元記事では他に、『大紀元』の「孔子学院は共産党の海外宣伝機関であり、中国政府の資金支援により運営されている。そのため政治性が強い」ことや、「孔子学院は中国教育部の下級部門である国家漢語教育指導弁公室(漢弁)に管轄され、漢弁に派遣された人物が教鞭をとる」とあることを紹介しております。

 更に、「『授業では法輪功や、チベットなどの敏感な問題に触れてはならず、これら『違法組織』に参加してはならないと指示された』という関係者の証言」を紹介し、「孔子学院は2004年、海外の大学や教育機関と提携し、中国語や中国文化の普及、中国との友好関係醸成を目的とした公的機関だが、実際は一種の情報機関だ」としておられます。


3 中国の公害

 中国の大気汚染や水質汚濁については、以前触れたことがありますが(中国のスモッグと中国政府の責任回避中国の公害問題と中国人一人一人の責任)、私自身身をもって体験しており、ロクでもないの一言です。


 そういう意味でも中国の弁護をするつもりは毛頭ありませんが、『産経新聞』の記事を見て違和感を覚えたのは、中国では水道水を飲まないのが当たり前となっているにもかかわらず、水道水を飲んだ中国人がという前提で記事を書かれていることです。

 ただ、水を飲まないといっても、顔や食器をあらったり、歯を磨いたりしているわけで、健康に対する影響は当然あるかと思いますが、普段から水は買うものという行動をとっている中国を紹介するにあたってどうかと思った次第です。

 ※ この部分については、産経新聞の記者の方から水道水を加熱した後、使用しておられる方もいるとの説明をいただきました。まさにそのとおりで、私の勘違い的面もあり、大変失礼いたしました。

 念のため補足しておくと、中国では水に限らず買い占めは良く起こるので(放射能とSARSと買いだめ)、今回の騒動でも水の買い占めは起こったと思いますが、前提の紹介がどうかと思っているという話です。


4 孔子学園

 2つ目の孔子学園についても目的は中国(語)の紹介で、諸外国に中国シンパを増やすことを目的に中国政府が金を出して行っている事業なので、これ自体を別に擁護するつもりはありません。

 ただ、ひっかったのは情報元が反中国で有名な『大紀元』でそこだけの情報を紹介しているのは偏っているのではないかという点と、「情報機関」と断言する根拠が明示されていないという点です。

 授業で法輪功やチベット問題などに触れないことが根拠とされているような感がなくもありませんが、これは別に中国系の学校であれば当然の話で、こうした「敏感」な問題に触れることは教師にしてみれば自分の首をかけることにもなりかねません。

 確かに中国政府関係の広報機関で、中国に有利なことを宣伝していることは間違いないかと思いますが、これは別に中国に限らずどこの国でも行っていることで、これをしてどうこうというのは少しどうかなと思った次第です。

 ただ、あの中国のことなので、情報活動を行っている可能性は否定するつもりはありませんが、それを批判するのであれば、それなりの根拠を示すべきだと考えているにすぎません。


5 最後に

 私自身普段から中国に対して批判的な論調で、中国を擁護するつもりは全くありませんが、上の様なことを書くと、私は中国よりだと思われる方がおられるかもしれません。

 私自身「親中国」「反中国」という言い方をしていることもあるので何ですが、物事はそれほど単純ではないという話で、私は基本的に中国には批判的ですが、嘘をついてまで批判するつもりもなければ、おかしいことはおかしいと主張したいと思っているにすぎません。



凜amuro001 at 13:31│コメント(10)トラックバック(0)

2014年02月02日

 『新華経済』が配信していた「議論白熱、『中国はなぜ欧米からバカにされるのか?』 最後は日本の話題で落ち着く―中国ネット」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。


1 記事の紹介

「中国国内のネット掲示板に7日、『なぜ平和を愛する中国がしばしば欧米からバカにされるのか』といった内容のスレッドが立ち、白熱した議論が繰り広げられた」という記事です。

 ある方が「小さいころから教科書や先生から『われわれは平和を愛する国です』と教えられてきたのに、なぜわが国はいつも西側諸国から締め出されるのか。先日もスペインメディアが中国をバカにしたし、これはいったいどうしてなのかと問い詰めたい」と質問しました。

 これに対し、「それは中国が大国で、相手にとって常に脅威だからだ。警戒して嫉妬しているのだ」 「西洋の人は、表面で相手のメンツを保ちつつ、心の中で罵るという習慣がないのだ」という意見が寄せられました。

 日本との比較になるが中国で「70年代から80年代、・・・ヨーロッパではちょっと風が立っただけで世論が怒涛のごとく日本人をバカにし、日本製品を燃やすことさえもあった。米国でも愛国主義を持ち出して国産車の安全性が強調され、日本車の欠陥が噂された。日本のバブルが崩壊したと知ると、欧米は日本を許すようになり、10年続いたボイコットがひと段落したのだ」という意見も寄せられたそうです。

 「日本はヨーロッパからこそあまり嫌われていないが、周囲を見れば中国、韓国、北朝鮮、ロシアなどからはよく思われていない。インドだってパキスタンやスリランカから嫌われているし、米国なんかなおさら嫌われる。大国は嫌われるのだ」という意見も紹介されています。

 そして、「『出る杭は打たれる』のが世の常だから、成長する中国が叩かれるのは仕方ない、それが嫌なら新たな世界の秩序を築き上げるか、日本のように経済を失速させるほかはない」として記事は終わっています。


2 反感の理由

 中国では何故日本が反中になったかという説明を行う際に、かつては日本の方が経済が発展していたものの、「失われた20年」で経済が低迷する間に、中国は高度成長を謳歌し、GDPで中国に抜かれそれがおもしろくないが故に反日になったという説明を良く聞きます(
不景気に苦しみ政治に失望している日本はファシズムが台頭している?)。

 今回の記事はそのバリエーションで、世界各国が中国の経済発展(大国化)を嫉妬しているからそれに対する反発が広がっているというものです。

 日本でも80年代のバブル時代に、アメリカ等は日本の経済成長を嫉妬しているから貿易摩擦が起こるという主張をする方もおられたので、別に中国人だけがこうした発言をするなどというつもりはありません。
 
 しかし、日本では同時に「日本だけが独り勝ちをすれば、他国から反感が募るのもあたり前」という謙虚な意見があったのも確かかと思っています。

 当然、中国でもこうした意見がないなどとはいうつもりはありませんが、そういう観点から報道できないのが中国のマスコミの最大の欠点かと思います。


3 反感の理由2

 まともに考えれば、世界で中国人に対する反感が高まっている理由は、海外旅行先での買い物などで成金根性丸出しでひんしゅくをかうことしていれば、反感も募るのが当然という話です(
中国人海外旅行客の買い物の評判)。

 また、他国に行っても当該国の習慣ややり方を尊重せず、中国の習慣そのままで行動をすれば呆れかえられるのも当然かと思います(
中国人観光客の「悪習」とその原因)。

 そこに一向に改善しない中国国内の人権問題やチベットやウイグルに代表される少数民族への弾圧、領土問題での高圧的な態度(含む東南アジア)、知的所有権を軽視し他人が苦労してつくったものを模倣し、金儲けをしようとする態度、他国に影響を与える環境汚染など、嫌われる理由はいくらでも思いつくのが中国の悲しい現状です。

 しかし、間違っても中国で人権問題について批判することはできませんし、環境汚染でも下手に責任を認めれば政府批判にはなりかねず、責任追及についてはかなりあいまいとなっております(
中国のスモッグと中国政府の責任回避大気汚染問題で中国人が政府を批判しない理由)。

 知的所有権問題なども汚職と一緒で総論では反対し、取り締まりをしておりますが、具体的な対応となるとまだまだ徹底していないのが現実で、とても本気で対応しているとは思えません。


4 最後に

 こうした理由が指摘できないとなると結果相手が悪いという話になるしかないわけで、その際かつて中国を半植民地にした欧米や日本などは丁度良い批判相手になるということかと思います。

 ただ、全ての中国人がこうした説明を信用しているはずもなく、自分たちの欠点をしっかり認識している人もいるわけですが、皆自分たちの生活が大事で下手に中国共産党に逆らってもロクなことなないので、表立っては何もしないという話です。

 それに中国は現在の中国のシステムで運営されており、それなりにうまく行っているという思いもありますし、それで恩恵を受けている人も多いので、変えるのはかなり難しいのは間違いないと考えます。



凜amuro001 at 08:09│コメント(12)トラックバック(0)

2013年12月11日

 何度か書いておりますが、今日は中国の大気汚染(PM2.5問題)についてです。


1 様々な影響

 中国のPM2.5問題は、日本でも西日本を中心にいろいろ日本にも影響を与えているのではないかとか言われております。

 ただし、実際問題、日本海で隔てられている日本より、より中国に近い韓国の方が被害が大きいわけで、中国のPM2.5問題については、韓国でも抗議の声が挙がっているなどのニュースを見たことがあります。

 ただ、実際問題としてPM2.5はわかっていないことが多いため、どこまで本当に中国由来のものかわからない面もあり、これを良いことに責任を回避しているのが今の中国です(日本のPM2.5の上昇は中国の影響によるものではない?)。

 そうはいっても、中国では、誰がどう見てもかなりひどい状態となっているのは間違いありませんし、健康被害についてもいろいろ伝わってきています。


2 中国国内の対応

 ところがこうしたひどい状況を受けて、どうも間違った方向に向かっている様な気がしてなりません。実際、殆ど笑話に近いような記事も伝わってきております。

 『サーチナ』の「罰ゲームか…濃霧の中で大運動会、学生ゲホゲホ=中国・山東」によると、山東省済南市で8日、市内の大学が敢闘精神を持ってもらうことを目的に、運動会を強行した結果「走り終えた後に咳が止まらなかった者もいた」そうで、当然のごとく批判が寄せられているそうです。

 『新華経済』の「スモッグは悪いことばかりではない、敵方のミサイル照準を狂わせ軍事防衛に有利に働く―中国紙」によると、中国紙『環球時報』は9日、「スモッグがミサイルの照準を狂わせる、軍事防衛には有利に」と題した記事を掲載しました。

 何でも「スモッグは防御する側にとっては良い作用があるのだ。コソボ紛争ではユーゴスラビアは廃棄タイヤを燃焼するなどの方法でわざわざ人工スモッグを作り出し、NATOからの空爆を逃れている」という内容だそうです。

  他にも『産経新聞』の「有害濃霧で『国民が団結できた』中国でテレビ論評に批判殺到『恥知らず!』」によると、中国中央テレビは「濃霧がもたらした利益として(1)中国人の団結を促した(2)中国社会に各種の不平等が存在する中、濃霧を前に人々は平等になった(3)環境意識が高まった(4)濃霧を題材にしたジョークがはやるなど中国人をよりユーモラスにした(5)気象や化学に対する知識が深まった」などを列挙したそうです。


3 中国の大気汚染

 もう開き直っているような記事です。確かに中国で大気汚染について、表立って政府を批判する声が挙がっていないのは、以前書いた様に中国に言論の自由がないためというとは間違いなくあるかと思います(大気汚染問題で中国人が政府を批判しない理由)。

 しかし、それ以外にも問題はあります。正直、中国の大気汚染というのは、今に始まったことではなく、前からひどい状態です。中国に旅行したことのある人ならわかると思いますが、上海に降り立った時の何とも言えない匂いはかなり前からあります。

 そのため、中国人自身が慣れてしまって今さらという感じになっているところがあるのかもしれません。北京の黄砂なども本当にひどい状態で、あれでよく我慢できなるなと思いますが、人は慣れてしまうと、毎年こういうものだと思うようです。

 実際SARSの時も最初は皆必死になってマスクをしていたものですが(放射能とSARSと買いだめ)、慣れてしまうとあまり気にしなくなり、最後は本当に誰もしなくなっており、真面目にしていた私が逆に浮いてしまっていました。


4 最後に

 こういうものだと慣れてしまうということ以外に、人は比較するものがなくなるとそれが当たり前だと思ってしまいます。

 当然他国の様子はテレビなどではわかってはいるものの、空気のきれいさ、自然の豊かさといったものが本当の豊かさ(私はこれこそが先進国と発展途上国の差だと感覚的に思っています)だということを知るのはは、住んでみないとわかるものではありません。

 それに住めば都で、仕事があり、ある程度の生活水準が維持されているのであれば、他国に移住しようなどとは思いません。

 以前の様な本当に貧しい発展途上国の時代ならともなく、まがりなりに経済発展を成し遂げ、それなりに豊かになり、移住などが無理となると、現状を甘んじて受け入れるしかありません。

 人間そうなると、自分が持っているもの、自分が住んでいるところが「だめ」だとは本当に思いたくない面もあり、それなりに良いところを探すことがよくあります。今の中国もそうした傾向があるのではないでしょうか。



凜amuro001 at 05:34│コメント(12)トラックバック(0)