2017年10月23日

衆院選の総括と接待

日経平均が15連騰と新記録です。ただし今日は、衆院選も終わって一服するだろう、という見立てで売り建てていたところに反対売買をださせようと、前場が始まる前から手ぐすね引いていた層がおり、日中はほとんど横ばいでした。市場については後にまとめてやりたいとは思いますが、まったく好感できない新記録は、熱気がないという以上に市場からはエネルギーを奪い去り、何の感慨もうかばないという皮肉な状況でもあります。

衆院選の最終結果がでました。自民285、立憲民主55、希望50、公明29、共産12、維新11、社民2、無所属22です。今回、少し見方を変えると自民が現状維持、立憲民主が躍進以外、どこの党も総じて議席を落とした。立憲民主には優しい風が吹いたものの、他は総じて無風、むしろ逆風に近いものです。それでも支持基盤の強固な、地力の差が今回の結果として表れていると感じます。ただし、共産が立憲民主に押され…は懐疑的です。
そもそも立憲民主は小選挙区64のみであり、小選挙区で立憲民主の候補がいないと、比例で立憲民主と書く有権者も多かった。立憲民主が小選挙区中心で、多くの選挙区に候補を立てられれば、比例に共産と書いてくれる有権者も増える。つまり今回、共産はババを引いたようにみえても、立憲民主を野党第一党に押し上げたことで次に期待がつながった、ということになります。しかし次に期待がつながらないのが、希望です。

自民大勝、とされる原因の多くは希望にあります。まず、解散の大義が問われていたところに、小池氏が「政権選択選挙」を提示し、一気に解散の意味付けができてしまった。これで自民の失点を消す効果があった。排除の論理をかかげたせいで、民進の大物政治家がもっている基礎票を、比例にとりこめなかった。結果、比例復活が妨げられた。この排除の論理は、驕りを嫌気されていた自民の助け舟となり、驕りの程度として、自民<希望にしたことは確実。つまり希望は自民の失点をことごとく消し、サポートしたのです。
つまり今回の選挙を総括するなら、言葉は悪くなりますが、保守を自称する幼稚な政治家が、保守を詐称するぐらいの知恵がまわる幼稚な政治家に立ち向かって、軽くあしらわれた。それが希望と自民の差、でもあったのでしょう。昨日の大敗をうけ、「排除の論理がまずかった」などという政治家は、もうその見立て、政治勘からして落第であって、こういうところが幼稚なのです。民進党は『政権をとったらどうしよう』病だと指摘したこともありますが、希望は『大物政治家が来たら、自分たちが党を主導できなくなる』病に罹った細野氏、若狭氏によって、今を壊した。大望をもつのはよいことかもしれませんが、それに対する戦略、態度が極めて幼稚だった、それがこの結果なのでしょう。

しかし安倍氏が最後の演説を行った秋葉原の光景は、安倍支持者は日々気持ち悪くなっている、と感じさせるものでした。それは横断幕を掲げる、国旗を振る、安倍氏にむかって黄色い声援をおくる。北朝鮮と同じ光景が、安倍氏の周りで展開されるのです。保守を詐称して支持を集めてはみても、本性である全体主義、極左的な態度はこうしたところに現れてしまうのでしょう。米大統領を歓待するのに、プロゴルファーまで使う。ゴルフのプレー代もそうですが、それも国費で賄われるなら、壮大な無駄遣いといえるのでしょう。国と国との関係が、接待ゴルフのような悪しき関係によって構築されるのは、日米とも幼稚なトップによる児戯、という形になってしまったからなのでしょうね。

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2017年10月22日

第48回衆院選について

第48回衆院選、続々と結果が報じられていますが、午後7時半の段階で投票率が前回を6%近く下回り、期日前投票が多かったとはいえ、過去最低を更新しそうです。台風が直撃しているとはいえ、これだけ投票率が下がると組織票をもっているところが強い。そんな結果が見え隠れします。ただし民進が割れ、希望と立憲民主に割れたことで組織力が弱体化したはずの立憲民主が、票を伸ばしています。前回の参院選と同様、共産の組織力がのると低投票率でも戦える。そんな構図がより鮮明になった選挙といえそうです。

自民は現有議席を小幅に落としそうですが、政権は維持と報じられます。しかしそれは細田派、二階派が安倍支持を表明しているからで、党内の基盤が固いとみられるからですが、政権支持率は低落中。今回、大勝してもこの流れは変わらないでしょう。すると、支持率からレイムダックになるのがいつか? 恐らく通常国会を経る段階ではそうなる見込みであり、そうなると自民党総裁選は当然、勝てなくなります。安倍氏としては、改憲は争点にしにくいので、昨日も指摘したように北朝鮮の暴発待ち、といった考えがうかがえます。
しかし自民が候補者調整がつかなかった選挙区で、ダブルで議席を落とすケースもうかがえます。特に神奈川4区、浅尾氏がいる政党は政権をとれない、という浅尾の呪いのジンクスで有名ですが、自民公認が得られず、無所属での出馬となったものの元防衛副大臣の山本氏と共倒れになりそうです。ここは立憲民主と希望、自民の2候補というある意味興味深い選挙区でしたが、立憲民主の早稲田氏が伸びており、これが一つの教訓ともなりそうです。つまり自民といえど、票が割れたら勝てない、ということです。

今回、事前に与党勝利が伝えられており、注目は野党です。希望と立憲民主が争う、といいますが、235も候補を立てた希望と、78の候補の立憲民主では当選率に大きな差があります。立憲民主は15から躍進、といっても元職が多いという面もありますが、とにかく立憲民主の躍進がめだつ。失点つづきの希望、加点が多かった立憲民主、当然そこには勢いに差がでるものですが、選挙後に割れそうな希望、筋を通してまとまった立憲民主は堅そう、というイメージもあったでしょう。それはまさに選挙後の枠組みにも関わります。
維新幹部が、自民党入りを示唆したようです。単独で法案を提出できなくなったら、じり貧になるということでしょう。しかし希望の股割きは、結果的にそういう状況をうみだすかもしれません。野田元首相の「股はくぐらない」発言もありましたが、その股は三つ、民進への出戻り、希望として存続、そして自民党入り、です。泥船になった希望、小池氏がさっさと飛び降りるのでは? ともされており、そうなると狩場になることでしょう。希望が失望となり、絶望となって死亡となる。そう語られますが、最後に民進の政党助成金を泥棒できそうにないことで、分断は必然となるのでしょう。

最終結果は分かりませんが、立憲民主が野党第一党になると、与野党間の協議では立憲民主が野党の立場で自民と対することになります。そこで改めて手腕が問われることになっていくのでしょう。しかも、今回は選挙に勝ったとはいえ、自民は責めどころを残したままです。上手くやれば、次で政権交代を狙える立場までいくことでしょう。
安倍自民は「安倍ノミクスの加速」を掲げました。しかしすでに青息吐息の日銀は、すでに国債の購入を手控え始めており、徐々に世界は金融正常化に向かいつつある。安倍ノミクスの終焉、凋落まで安倍氏が面倒みる、ということなら今回の選挙結果にも意味があるのでしょう。安倍氏にはいいとこどりだけして、逃げることは許さない。小池氏には、いいとこどりを許さない。この選挙がそうしたことを示すなら、次の選挙には誰のところにいいとこ鳥が舞い降りるのか? その結果も違ってくるのでしょうね。

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2017年10月21日

明日の投票日を前に

今回の衆院選、異例なことが起こっています。期日前投票に長蛇の列、とも報じられますが、明日が大荒れになるからといって、これまでなら雨なら投票に行かない、という人が多かった。しかし投票に行こう、との呼びかけもあって、とにかく行く、と考える人が増えているのです。そうなると投票率が上がってくる。そしてもう一つ、今回はまだどこに投票するか決めていない、という人も多いように感じます。
野党が公示直前までバタバタしていた、というのもあるのですが、与党も内情は複雑です。創価学会は都議選の都民ファ支持で、自民と対立したことも一つですが、最近の自民への阿諛追従ぶりに支持できない会員も増えています。自民も、これまで金融業界は自民支持も多かったのですが、銀行業界は収益環境を奪われ、さらに当座預金をタダで儲けている呼ばわりされ、自民に深い恨みもある。証券業界も、株高でも増えない取引に、収益の改善がみえず、懐疑的な見方が増えている。建設業界も、相続税対策のマンション需要や、アパート建設が一巡したらどうするのか? すでにピークを過ぎたとされ、五輪特需後の建設需要について、深刻な事態が待ち構えていることで見方が変わってきた。財界でさえ、ばらばらになりつつあり、最後まで投票先に悩む、ということが与野党ともに起きているのです。

若者に自民、安倍支持者が多い、という話があります。しかしその理由とする安倍政権が北朝鮮への対応として行っていることは、戦前の米国が日本にしていたのと同じです。あの国は何をするか分からない、野蛮だ、として圧力、制裁をかけた。日本が真珠湾に先制攻撃をしかけると「リメンバー・パールハーバーを合言葉に、国を一つにまとめて戦争をした。これも敵をつくって自分の支持に結びつける、という政治手法の一つであり、しかもこの手法の問題は、必ず最初に犠牲になる者が必要、ということです。
しかも安倍政権は、頑なに米軍基地を沖縄に張り付けておく。北朝鮮が最初に狙うのは米軍基地、つまりその周辺住民は犠牲になることを知って、北朝鮮を追いこもうとしているのですから、安倍政権の狙いははっきりしています。もし北朝鮮が暴走したら「リメンバー・沖縄」を叫び、国民の支持をとりつけて北朝鮮と戦争したい、ということなのでしょう。そうすれば経済が壊れ、政権が行き詰まっていても支持率が急回復するかもしれない。これは北朝鮮が暴発をする前に、米国が仕掛けても同じでしょう。本土攻撃は極めてダメージが大きいものの、一つの島なら犠牲にしてしまおう。安倍政権の態度には、そんな意思が強くにじんでいます。安倍氏は圧力をあけて、北朝鮮の政策を転換させる、といいますが、独裁国でそうなる可能性は極めて低いのですから。

フランス革命の思想的支柱、として挙げられるのはルソーともう一人、ヴォルテールですが、そのヴォルテールの『ミクロメガス』で、人類の生活は戦争と殺人が支配している、といわれた言葉に反論する一節があります。「兵士や殺人者たちは刑罰に値しない。むしろ刑罰をうけるのは、宮殿の中で安住しながら数百万人の血をながすことを命令し、かつその結果に対して恭しく神に感謝をささげている、あの怠け者の野蛮人なのである」というものがあります。ヴォルテールは偽の告発で逮捕され、獄死するという事件が発生すると、告発者を非難し、「破廉恥漢を打ちのめせ」という標語を何度も叫ぶなど、規制のキリスト教に対して、権力に対して激しく糾弾したことでも知られます。
彼のもっとも有名な言葉は「神がいなかったら、新しく考えだす必要がある」でしょう。自分が信じていたものでも、それが違う、実は神ですらなかった、というのなら、また新たにどんな神なら崇拝できるのか、を考えだせばいい。実は、選挙とはそういう行為でもあります。もし投票先に悩んでいたら、自分が崇拝…この場合は支持できるところがどこか、それを探す行為でもあるのです。それは決してつらい作業ではなく、むしろ楽しい作業として行われるべきなのでしょう。そして、自分が見定めた神が、期待通りに仕事をしてくれるか? それを見極めて、また次の選挙では「新しく考えだす」のか、を考えることができるのです。今の日本、何が正しいか、すら議論されることも少ないように感じますが、宮殿の中で怠けている野蛮人が一体誰なのか? そのことだけでもしっかりと確認して、投票するようにしたいものですね。

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2017年10月20日

雑感。経世済民

米上院で予算決議が可決し、円安、株高がすすんで日本株は14日連騰です。しかしこの米予算決議がくせ者で、本来上院では100議席中60議席で通過できるのですが、税制改正法案に限って50議席以上で通過できるようにするもの。これでトランプ減税に弾みがつく、というのですが、オバマケアの改廃案も同様に予算決議が可決したものの、共和党の造反によって成立していない。トランプ減税法案にも、共和党から反対の声が上がっており、それをどう説得するのか? 今はまだその見通しすら立っていない状況です。

神鋼の不正データ問題、社長が「これ以上ない」と会見した次の日に、問題がさらに拡大するなどしてきましたが、ついに社員による妨害があった、と報じられます。品質管理を低下させる、それは企業にとってコストを低下させ、業績を大きく押し上げる。だからこそ一つで起きていることは、横断的に行われている可能性が高くなる。なぜなら、バレるまでは収益を改善した功労者として、会社から好意的な評価をうけられるからです。
しかし米国まで調査を行う、という。米国の利益を最大化するために行動する米国にとっては、神鋼からも賠償をとろう、と狙っているのでしょう。特にトランプ氏は米鉄鋼業界や石炭産業など、オールドエコノミーの復活を唱えて当選した人物であり、日本の鉄鋼メーカーがつぶれた方が、正直メリットがあると考えがちだからです。エアバッグの問題でタカタを攻撃したのと同じで、とことんやってくるかもしれません。

よく言われることですが、経済という言葉は『経世済民』を略したものです。これは世を治め、民を救う、という意味であり、それをエコノミーの訳に当てました。政治という言葉はまつりごとを治める、であり、政治よりも経済の方が、民を救うことを目的としているだけに、重要だというのです。しかし考えてみれば、政治を行うためには経費がかかる。それを得るために経済を活性化することは、必須と言ってもよいことです。
しかしここに来て、日本企業の不祥事が相次いでいます。本当に企業が高収益体質に移行しているなら、どうしてこんな不正に手を染めるのか? 逆に言えば、不正をすることで収益を確保してきたのではないか? そんな疑問もわきます。日本の企業はROE(自己資本利益率)の低さを常に指摘されてきました。小泉政権になって、市場原理主義が強化され、それを改善する試みとして、安易に不正に手を染めることが増えたのではないか? そう疑わざるを得ない、とも感じます。実際、そのころは経営が傾く企業も多かった。それは金融機関に不良債権の整理を迫り、企業の資金繰りが大きく悪化した時期でもあり、竹中改革の一環として行われたことでもあったからです。

安倍政権でコーポレートガバナンスコードが出されましたが、結果的に日本企業はそれを遵守できていない、という問題が今回も露呈しました。結局、社外取締役を増やしたものの、日本ではまったく機能していないケースが多く、むしろ高給取りの役員が増えただけ、富裕層の再雇用制度、などとも揶揄される始末です。日本では経世済民が『傾世裁民』、つまり世が傾き、民が分断される、という意味での傾裁となっているからこそ、おかしくなっている、ということも言えるのでしょうね。

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2017年10月19日

安倍氏の語る経済政策の成果

安倍自民総裁が「政策が正しければ経済成長する。株価も上がる」と述べました。正しい? というのは違和感があります。日銀が国債を買い、株を買い、REITを通じて土地も買う。それが正しいのなら、各国がそうするでしょう。しかし緩和策として欧米がとったのは国債の購入だけ。そして今は正常化へと向かう流れの中、日本だけが取り残された状態です。つまりそれは世界からみて、日銀のやっていることは異常で異様、ということなのです。

日銀が緩和をすると、海外の不動産が爆騰する。これはアノマリーではなく、資金の流れが大体解明されています。以前の量的緩和時と比べ、円キャリートレードが増えているわけではありませんが、今回は世界的な金余りを生んでおり、それが株にしろ、不動産にしろ価格を引き上げている。資金の調達先と、運用先と、グローバルな中で異常なことをしている国があれば、それを利用して儲けようとする。そうした流れがあります。
しかも、日銀の黒田バズーカは『脱デフレ』を目標としたもの。欧米のように、金融不安がある中で行われたものではありません。そして政府は今、「デフレでない」としますが、むしろデフレに逆戻りしているような状態であり、目標は未達なのです。これで経済成長をしているから、株価が上がったから、というのは副作用に喜んでいるようなもの。つまり腹痛だからといって薬を飲んだら、五十肩が治った、といって喜ぶようなものです。決して腹痛が治っているわけではないのに。

訪日外国人客が、民主党政権時代は800万人、今は2400万人としますが、これも海外の不動産価格の上昇などにより富裕層が拡大、その恩恵をうけている部分が大きく、副作用による効果、といえます。また労働者が280万人拡大した、といいますが、これは高齢者と女性の雇用が増えた、低賃金労働者層が拡大しているだけ。世帯主がそうして賃金を引き下げられ、妻がパートなどの働きにでているケースも多く、決して雇用が増えた=家計が潤う、という話でもない。これなど例えば、薄毛に悩む人が増毛剤をつかったら、黒く太い毛がさらに抜け、産毛が増えた。しかもその産毛が黒く、太くなればよいのですが、そのまま抜けていく運命にあります。決して評価できる話ではありません。
今日、日経平均は13連騰ですが、これをバブルでない、という人は業績の裏付けがあるから、とします。しかし企業とて富裕層の一種であり、株も土地も多くもつ。富裕層により富が集中するように、企業も同じ流れの中にあるのです。つまり株価が上がる→業績が改善→株価が上がる、という連関をしているだけであって、株価が下がると業績の裏付けも失うのです。こうして目くらましをし、バブルを「そうでない」などという人がいる間は、それがバブルと気づけない。これは歴史上くり返されてきたことです。

安倍という医者が、日本を診断したらその罹っている病気、国難と言い換えてもよいですが、それに処方箋を書いた。しかしまったくそれが効果がないばかりか、意図的か、そうでないかは別にして副作用がでて、病気が治っていないのに空元気をだせるようになった、というのが現状でしょう。しかし元々罹患している病気が死に至るようなものだった場合、いずれにしろ日本は不健康、といえます。日本に打たれた劇薬、その効果と副作用について正しい認識をもたないと、それこそ突然死することも意識しなければいけないのでしょうね。

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雑感。選挙とフェイクニュース

昨晩は大型アップデート、とやらで時間がかかりそうだったので、今日は早起きして記事を書いており、簡潔にします。

朝日新聞の世論調査がでました。恐らくここから終盤、各メディアも最後の調査だと思われます。政党支持で希望を逆転した立憲民主ですが、小選挙区で投票したい、という政党では希望が9、立憲民主が7です。これは自分の選挙区には立憲民主の候補がいない、という判断があると思われますが、比例区では希望が11、立憲民主が13となっており、小選挙区でとりこぼしても比例では復活できる公算も強まっています。
ただし、ここに来て「立憲民主は票が集まりすぎてムダ票になる」などという話が流されています。こうした話も、恐らくは特定のサポーター集団が、某党を利するために流したものと思われ、拡散の仕方をみてもそういう形を推測できる。今、日本でも米国の大統領選のように、露国の介入があることも想定しないといけません。なぜなら、西側諸国が制裁をくわえる露国に、唯一といっていい経済協力をすすめる国、それが日本、安倍政権です。露国がそれを推進したい、と思えば自民党を勝たせるために、様々な情報を流してくるでしょう。

日本でも情報源を調査し、それがどういった形で流されているのか、フェイクなのか、といったことを監視する必要があるのかもしれません。例えば炎上に加わっているのは数%のネット利用者、という話も同じで、実際にどういう形でそれが起きるのか? 解明しておくのは決して無駄なことではありません。そして、そんなこともできていないのなら、いくら日本の安全は大丈夫、などといっても眉唾、といえるのでしょう。
今年に入って、自衛隊の事故が相次いでいます。理由は色々とあるでしょうが、一つには高価な兵器を買う代償に、隊員が訓練する費用や古い機体の整備費用が削られている、ということもある。そして高価で、高性能な兵器を買えば、それはさらに隊員への負荷ともなってきます。Jアラートをかき鳴らし、国民の不安を煽る安倍政権では、それを正当化するために自衛隊を酷使しがちです。結局、そうやって自衛隊が疲弊すれば国も守れない。国を守るとはどういうことか、今一度考えておかなければいけません。インターネットの情報も同様、国は未だに米国の事象を先例として、警鐘を鳴らすことをしていない。それは自分たちに都合よいから、あえて警戒、警報を鳴らしていないかもしれないのです。Wi-fiの脆弱性の警報も大切ですが、フェイクニュースによって国の政治が壟断されてしまう恐れ、選挙期間であるだけに、そうした警報も必要なのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 05:38|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2017年10月17日

中国と安倍政権

露国で開かれているIPU(列国議会同盟)の会議で、日本が求めた北朝鮮の核非難決議は、中東の反対で拒否されました。先に露国とサウジが兵器の輸出で合意しており、露国の意向が中東に通った、ということだとしても、これが安倍外交の限界ともいえるのでしょう。親日国が多い、とされる中東でも、カイロでの演説でISから敵視されるなど、決して安倍氏の評判がいいわけではない。国際社会から協力が得られている、といっても結局はこうした会議でも日本は主導できない。そんな弱さ、脆さが垣間見られます。
しかもこの報道、一部ではニュースとなったもののネットでは拾えず、新聞も報じていません。情報統制? とも勘ぐれます。北朝鮮と韓国の話し合いは、韓国が前向きだったものの北朝鮮が拒否。ただし露国の顔を立てたのか、立ち話は行われた、という報道も同じです。こうした世界情勢について、きちんと伝えないと国民の正しい判断に資することもできないはずですが、まだメディアの呪縛は残っているようです。

あくまで個人的見解として、自民の安倍政権は急進左派に属す、と考えます。驚くかもしれませんが、情報統制と全体主義、共謀罪などによる密告制、個人の自由の制限、軍事強化と財界との結びつきなど、民主化後の露国や中国と、驚くほど似ています。左派というと人権派、というイメージが強いですが、一周回ると人権を無視した全体主義に走りがちです。これまでも天皇家などへの態度など、保守としてあり得ないことをくり返す安倍政権は、どう考えても右派に分類することが難しいのです。
そんな中国では、明日から共産党大会です。習近平氏に注目が集まりますが、虎退治として腐敗撲滅を訴え、国民の支持を得て独裁体制を築く。さらに共産党による起業家の促進として補助をだしている一方、国の有力企業へも出資を通じて支配力を強めようとしている。中国のネット企業が国の出資を受け入れれば、国民の個人情報は国にダダ洩れの状態となるでしょう。中国は一時期の経済の好調さも陰りが見える中、国家統制を強めようとしている。ただし、この共産党大会をめざして香港株は上昇をつづけてきており、人民元も安定させている。そういう意味では、中国当局の資金力にはまだ余裕がある、と言えそうです。

それは安倍政権にも言え、選挙戦の終盤になると、必ずといっていいほどネット記事では自民の広告ばかり表示されるようになります。今日は新聞の折り込み広告まで入れたようですし、新聞の一面広告も他党に比べて圧倒的に多い。企業献金の額も圧倒的に多く、政党助成金も多い自民党は、金満型選挙の典型ともいえるのかもしれません。
ソフトな国家統制と、自由主義経済を取り入れることが、成長という側面ではかなり有利に働く。戦後の日本や開放路線の中国が、端的にその効果を示すのですが、必ず失敗する宿命もある。それは人の欲望が、自制的な態度を失わせて統制を強めすぎたり、弱めすぎたりすることで起こる問題です。経済が高成長路線から安定期に入った、とされる中国ですが、そういうときに現れた独裁的体質が、実は混乱を生む可能性を強く示唆するのかもしれません。一強とされる安倍政権も、この5年で経済的な膿は多くたまってしまった。日中とも、政治が安定として評価される面がある一方、個人崇拝に陥ると、政治の暗転がある日突然、訪れることにもなる。共産主義体制からソフト路線に転じて成功した中国と、自由主義から全体主義へと転換しつつある日本と、ともに政権を担う政党が金満、というのが示唆的でもあるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:15|PermalinkComments(41)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

2017年10月16日

欧州と日本の選挙

米軍機が日本上空の訓練で、フレアと呼ばれる熱探知ミサイル回避用の、熱源を飛ばしたことが報じられます。通常の訓練では海洋で飛ばすものの、空中で燃え尽きるから地上でも問題ない、としますがとんでもありません。燃えカスは落ちてきますし、何より成分は何なのか? 沖縄で墜落したヘリも放射性物質が用いられていた、というように少量で瞬間的に高い熱量をだせる燃料、人体に悪影響があるものであっても、決して不思議ではありません。日本政府が今から確認する、ということは事前通達もなく、また詳細な説明もされていなかった、ということを日本政府の慌てぶりが示すのでしょう。

一部の世論調査で、ついに立憲民主が希望を政党支持率で逆転してきました。希望の凋落ぶりが鮮明となってきましたが、こうなるとますます反自民の受け皿として、立憲民主が伸びてくることが予想されます。勢いを失った希望が、地盤である東京に力点をシフトしたことも影響するでしょう。こういうときに何の策もなく、ただ防戦に回るようだとさらに勢いを失うものです。味方の戦意がくじかれるからで、こうしたものも軍師のいない陣営では起こり得るのであり、まさに希望がそんな状態に陥っているのでしょう。
期日前投票の投票率が上がっています。週末は台風の影響で天候が荒れるから、その前に済ませておこう、という有権者もいるでしょうが、そのまま読むなら投票率も上がってくる可能性が高い。そうなると野党に有利とみられます。さて、選挙の終盤戦ではどこまで盛り上がってくるのか、選挙戦への国民の関心が高まるのか、それが結果にも大きく寄与してくることになるのでしょう。

そんな中、オーストリアで行われた選挙で、31歳のクルツ党首率いる国民党が第一党となりました。今年、欧州は選挙イヤーでしたが、英国以外はおおむね想定通りだったように感じますが、それでも極右勢力や右派の伸張がめだってきた。それがここに来て、また流れが少し変わった印象をうけます。
日本株も10日連続の上昇ですが、欧州もそろって株高、最高値を更新し続けています。むしろ欧州の株高が日本にも波及している、という状況です。経済は堅調、株も高い、これは現政権にとっての追い風になりますから、むしろそう誘導されてきた、といっても過言ではないでしょう。ECBは今年、テーパリングに踏み出しきれなかったのもそのためです。しかしそんなに経済が好調で、株も高いなら緩和などつづけるべきでない。10月から始まった米FRBのテーパリング、そして来年には始まるとされるECBのテーパリング、何とか今年まで、選挙イヤーの欧州で経済面から影響を与えないように、として耐えてきたものが来年には大きく変わってきます。

今の市場はそのラストスパート、最後の宴を享受している段階です。日本の選挙では与党優勢が伝わりますが、もし安倍政権継続なら、嫌が上でも安倍氏が安倍ノミクスの最後、凋落までみとどけることになるのでしょう。そもそも、選挙戦終盤にも関わらず政権は不支持率の方が早い。選挙に勝利した途端、レイムダックになることが確実です。元々、テーパリングのtaperは『先細り』という意味です。世界経済は先細り、欧州でも少数与党が誕生して連立に苦労し、日本でも弱体政権がつづくことになります。
人為的にめくらましをかけて、世界は逃げ切りをはかろうとしたら、逆に不安定化を招いてしまった。それはフレアみたいな、誘導弾を人に対してつかったことで逆に追いこまれる、ということになるのかもしれません。flareなら『炎』ですが、flairなら『勘』です。今から『勘』を目くらましされないよう養っておかないと、これからの激動の時代に右往左往させられるだけ、になってしまうのでしょうね。

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2017年10月15日

雑感。政治と色

衆院選前のラストサンデー、というより選挙期間で一回しかない日曜日です。そんな中、小野寺防衛相が官邸を離れ、神奈川で応援演説を行いました。山本副大臣を代理として官邸に配置しているから問題ない、としますが、そんなことを言ったらずっと代理で十分では? と感じます。逆に、中途半端にこの日はいい、この日はダメ、という理屈が分かりません。結局のところ、北朝鮮の脅威を訴えるのも選挙のための出まかせでは、と感じさせます。安倍政権では度々こうしたことが起こりますが、何を守って、何を守らないか、その区別がついていないことを、こうした一連の事象は示すのでしょう。

しかし今回、興味深い選挙戦の構図がみられます。立憲民主に保守系の論者が応援演説に入っているのです。リベラル、ともされる立憲民主ですが、右でも左でもない、とするように決して議員のメンバー構成は左ばかりではない。しかし保守的傾向が強いわけでもないので、保守系の論者が協力する理由はただ一点、自民が保守でなくなったから、です。そして立憲民主が反自民の受け皿たりうる、そう考えているのでしょう。
さらに日本のこころの中野代表が度々、もう党は終わる、といった発言をする。知名度のある中山氏が去り、党の存続が危うい、と感じているのでしょうが、選挙戦に突入する前からの発言であり、正直こんなことを言っていたら、ますます投票する有権者が減ってしまうでしょう。これでは一矢を報いることすらできそうにありません。

そして同じ轍を踏むのが希望です。各社でも各選挙区での情勢調査もでていますが、まったく芳しくない。以前も指摘したように選挙戦術のまずさ、自民との連携話も含め、党が割れる可能性も感じさせる。細野氏が今日のTV番組でも「民進にもどることはあり得ない」としましたが、結党メンバーである細野氏は、完全に民進と決別していますが、民進から公認を得られず、仕方なく希望からでたメンバーがどうするかまで、縛る権利はありません。それこそ踏み絵を盾にとるなら、ますます人心は離れるでしょう。
本来、保守系の論者は『改革保守』を標榜する希望を応援する、とみられていました。しかしそうなっていない。それは希望が、保守からも保守とみとめられない勢力、むしろ日本のこころが消滅したら、その後釜として極右の立場となり、保守とは一線を画す、とみなされつつあることを示すのかもしれません。保守から、そして政治から「心が失われ、希望が消えいく」というのが、日本の趨勢ということかもしれません。個人的には、決して自民は保守というくくりではない、と考えていますが、政党の色分け、実は考えているものと少し異なるのかもしれません。

私がイメージする政党の色は、自民=黒、希望=緑、共産=赤、立憲民主=青、維新=黄、社民=橙ですが、選挙後にこれがどう変化するのか? ちなみにマヤ文明では、緑と青は同じ文字で、区別されていなかった。また黒は太陽が入る場所、西をイメージするもので、死や戦争を意味していました。マヤは古代文明の中で、もっとも天文に秀でた文明です。さて日本の政局、選挙戦は残り1週間でどう変化するのか。注目度が高いだけに、興味深いといえるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:37|PermalinkComments(32)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2017年10月14日

米国の動きと北朝鮮

民進の前原代表が、参院民進による民進再結集論に対して「両院議員総会の決定は重い。希望で審判をうけたら、その政党でやるべき。有権者を愚弄している」と述べました。しかし自身が嘘をつき、議員を愚弄した前提はすっかり忘れているようです。民進で公認をださない、としたから多くが移ったのであり、しかもその希望は踏み絵を迫った。つまり参院でも希望に移れない議員は当然でてくるわけで、それなのに「俺に従え。守ってやらないけれど」と述べていることになり、とんでもないリーダーと言えるでしょう。
最近、ジャーナリストの田原氏なども選挙をする大義として、11月に米朝緊張説を唱えています。しかし有事に政治的安定が必要だから、とする理由はおかしい。もし与党が大敗すれば、その時点で安定が損なわれる。また選挙まで1年以上を残しており、選挙前にはごたごたする、というのは半年以上先だったのです。逆に、もし11月に有事があるなら、この時期は最大限に警戒して準備しておかなければならず、その話が本当なら安倍政権は解散をしてはいけなかった、となります。

11月に米朝有事、という話もどこまで信ぴょう性があるのか? 今、米国ではイランとの核合意を見直す話がでています。もしそうなれば、イランは再び核開発を加速させ、今のうちに最終工程まですすめようとするでしょう。米国が勝手に合意を見直すのですから、当面は経済制裁もない。核開発に必要な部品を輸入することもできてしまうのですし、露国、パキスタンなど、技術を売りたい国は少なくありません。
そうなると中東の緊張はより高まるでしょう。シリア問題は、トランプ政権が反政府組織への支援をやめたことで、ほぼアサド政権が勝利するとみられていますが、イランの問題はイスラエルが絡むだけに、かなり拡大する可能性があります。そして先制攻撃により、核施設をつぶしたいイスラエルを抑えこむことは、トランプ政権ではできない。イランとの核合意の見直しは、自ら中東の緊張を招き、米軍をくぎ付けするほどの問題に発展しかねないのです。そんなことをしておいて、さらに北朝鮮に戦争を仕掛ける、といった多方面作戦ができるのか? ハリケーン被害への対応は一息つきますが、アフガンの増派もしていますし、そんな余裕が米軍にあるとは、到底思えません。

むしろ、何でここに来て北朝鮮がおとなしいのか? 10日の労働党創建記念でも何の動きもなく、このままなら米国も有事をおこす大義にかける。制裁が上手くいっていない、という事実でもあれば別ですが、それが判明するのはもう少し先でしょう。来月のトランプ氏による東アジア歴訪、ASEANへの出席でお墨付きを得て、愈々…という話だとしても、中露がお墨付きを与えるとは、到底思えないということもあります。
11月、もしあるとしたら逆にトランプ氏による電撃訪朝。北朝鮮とのことは話し合いで解決し、中東問題へ本腰を入れるのではないか? 今のトランプ政権の動きをみると、それを目指しているとしか思えません。ティラーソン国務長官の退任も囁かれながら、ティラーソン氏が我慢しているのも、話し合い路線を堅持している彼が、この北朝鮮作戦の肝だから、とみられます。11月有事があるとしたら、市場がそれを無視しているのも不可思議なところでしょう。むしろ市場は北朝鮮問題は解決、もしくは凍結で一段落、そう織りこんでいるとしか思えません。リーダー(Leader)としての決断、それは常に重いものですが、それを周りにいる者が正しくリーダー(Reader)にならないと、自分が被害をうける場面もでてきてしまう。トランプ(Trump)がトランプ(Tramp:放浪者)になったときは要注意ですが、Tromp l'oeil(トロンプ・レイ:だまし絵)だとしたら、11月に起こることは喧伝されていることとは真逆のことになるかもしれないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:24|PermalinkComments(35)このエントリーをはてなブックマークに追加 アメリカ | 政治