2006年07月

2006年07月31日

郵政会社の実施計画

今日の午前に日本郵政会社西川社長が「日本郵政公社の業務等の継承に関する実施計画の骨格」を竹中総務大臣に提出し、これで来年10月に民営化された後の、日本郵政会社の事業計画を国側に示したことになります。

民営化時の総資産は郵便貯金銀行で227兆円、郵便保険会社で115兆円。日本最大規模の銀行と生命保険会社の誕生です。更に銀行は233箇所の直営店、住宅ローンや企業向け融資などに事業規模の拡大を目指しており、生保も同様に様々な保険展開を計画しています。
郵政民営化で必ず問題になるのが民業圧迫です。これだけの規模を持つ金融、生保の会社が突然民間に現れるわけですから、既存の銀行、生保はたまりません。ここに規制をかけて民営化後の郵政会社を縛ろうとの動きがありますが、それで経営が失敗して赤字を出せば、税金から補填されるのですから注意して見ていく必要があるでしょう。

経済では停滞は即ち縮小と同義語のように囚われがちです。郵政会社は規模の縮小を余儀なくされており、これが悪い方面で捉えられると、例え株式を上場しても下落する一方となってしまいます。金利上昇局面の国債の持分をどう減らすのか、など郵政会社が解決しなければならない問題は山積みなのですから、下手な規制による足枷でビジネスチャンスを失っては、赤字拡大に繋がる可能性もあるのです。
一方で、今までパイを奪い合ってきた銀行、生保にとってこれほどの恐怖はありません。いつ政府からお墨付きが出て郵政会社がそのパイを奪いに来るのか分からない状態ですから、政府の対応に一喜一憂する日々が続くのでしょうね。

競争の激化はサービスの向上に寄与するので、我々は多少恩恵を受けることがあるかもしれません。銀行の利子も上昇はしましたが、金利上昇分としてはまだ足りない水準ですし、それ以上にローン金利の上昇分の方が高いので、銀行のサービスの質を向上を促す良いきっかけにはなるのでしょう。
ですがその間に起こるであろう、日本市場の混乱がどう決着するかで、本当の意味で民営化が良かったのかどうかが決まってくるのだと思います。今回の「骨格」を政府がどこまで押さえ込むのか、郵政会社の事業が正しく運営されていくのか、まだまだ課題は多いのですから。

analyst_zaiya777 at 19:39|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 

夏の夜の話

今日は宗教的な記事を二つ上げたので、繋がりと言うわけではありませんが、少しだけ変わった話をしたいと思います。
私は『霊的な力』なるものを持っているわけではありませんし、信じているわけでもありませんが、寝ているときに手が胸の上に置かれていると悪夢を見ます。何に追われるとか、特定のものはありませんが、その夢の途中で驚いて起きることがよくあります。
しかも起きた後で身体が痺れて動かないことなどもあります。左手だけが胸の上にあれば、左半身のみが痺れるといった具合です。これを霊的なものに仮託する気はありませんが、自分でも不思議な話とは思っています。怖がりではないですし、起きてもすぐに眠れるのであまり気にはしていないのですが…。

悪夢と言えば、一度だけですが『眠りから覚めない』、ということも体験しました。寝ていて起きる。ベッドから出たところで目覚める、ということを何度も繰り返しました。途中でもうこれは夢なんだ、と気付いてはいるのですが、夢から抜け出せずにその寝ていて起きて、という夢を十二、三回は繰り返したと思います。
結局、その後眠りからは覚めることが出来ましたが、起きてもあまりの不思議ともう眠りから覚めないのではないか、これもまた夢ではないかと思う気持ちとで、流石に呆然としてしまったものです。

私は霊的なものや不思議があっても良いとは考えていますが、それに恐れを抱いたり、妙な幻想を抱かないことが重要だと考えています。人間の知見の範疇にある事実以上のことがあっても何も不思議なことではありませんが、そうしたものをあると信じてしまうことで、事実を歪曲することにも繋がる場合があります。
しかもそうした事を宗教に利用する輩がいます。これを飲めば病気が治る、この壷を買えば…、などです。ビタミン剤を飲んでも、それが病気を治すと信じて飲めば、自己治癒能力が増して病気が治る場合もあるのです。それをお題目を唱えたことや、手をかざしたことに理由を求めても意味はないのです。要するに自己治癒能力をどう増したかの問題だけでしかないのですから。

私は理屈っぽい性格のせいか、お化けも怖くありません。取り付かれて死ぬようなことがあれば、同じ立場になった上ですから、取り付いた幽霊を探し出して復讐するのも良い、と考えているぐらいです。こんな人間のところには、お化けも近付かないのかもしれませんけどね。

analyst_zaiya777 at 00:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 一般 

2006年07月30日

宗教と勧誘

韓国の宗教教団『摂理』の話が今日のテレビで取り上げられていました。韓国では以前から教祖、チョン・ミョンソク氏が2000年に強制わいせつ罪で起訴されており、問題としては古いはずですが、日本でも信者が増えたためでしょうか?ずっとテレビを見ていたわけではありませんが、違う局でそれぞれ取り上げていたので、なぜ急に?とそちらの方が気になってしまいました。

俗にカルト教団と呼ばれるものを見極める一番の視点は、教祖が絶対であったりその力が強い場合はほぼ、そうであると考えた方が良いです。宗教的教義などは他のものを引用していますので、信仰としての違いは教祖の存在程度しか見分けがつかないと思います。
仏教でもキリスト教でも、カルト教団は利用します。独自の神や宗教教義などを作っても良いのかもしれませんが、それだと勧誘時の警戒心が強くなり、上手く人心を集められないことがあります。韓国系の教団はキリスト教系に属すのだと考えますが、あれほど教祖の影響が強いキリスト教は、他にありません。中世の頃の法皇の存在を意識しているのかと思うほど、権力の一極集中が起こり易い形態をもっていますね。つまり私の考えではカルト系の分類に入ることになります。

以前、創価学会の方に話したことがあるのですが、「人の道徳心に影響してしまうものを勧める場合、例えその人と袂を分かつことがあったとしても、その人の人生を最期まで支える気概を持たなければならない」と説得したことがあります。宗教を実践している方が陥り易い過ちは、自分が良いと思うものを人に勧めることに、何の罪悪感も抱かないことです。
ですが、宗教的なものを人に勧めた場合、その人の人生を変えてしまう可能性が高く、安易に勧誘などを行うべきではないのです。もし勧誘するのであれば、その人の人生に責任を持てる場合に限定しなさい、そう言って説得したのです。

今回の『摂理』の問題でも安易に勧誘し、そのことで教団内の自分の地位が上昇することに喜びを見出す、そうした傾向が見られます。ですがそうして教勢を拡大するものは注意していないと、ある段階で気付いたら自分が加害者になっている可能性が高くなってしまいます。もっとこうした教団の危険性を訴えないと、いけないのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 22:11|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 宗教 | 一般

政治と宗教2

以前、靖国神社に関して私の考えを述べましたが、私が靖国神社に対して特別な思い入れがないことはお分かりいただけたと思います。私は生まれ育った環境からか、靖国神社の存在を知ったのもかなり後のことですので、どうしても神道としてどうか?や憲法としてどうか?というアプローチの仕方になってしまうのです。
ですが以前小泉氏の「心の問題」を愚としたのでその説明をしたいと思います。

政治家として見れば、靖国神社へのアプローチは二点あるのだと思います。
 〃法改正議論に伴い、憲法二十条における靖国神社の位置付けを議論する。
 ∪教分離を完全に成し遂げるため、厚生省などの関与全てを否定する。
政治家であれば、全ての物事を政治的プロセスにおいて解決する道を選ばなければならないのだと思います。それを「心の問題」として物事を捉えようとすれば、実は憲法上の問題を全てその一言で解決できてしまうことになってしまいます。

私は憲法九条の問題では、国防は国家として絶対に必要とのスタンスです。憲法問題はどうするのか?ということもあり、私がダブルスタンダードをとっているように見えるかもしれません。ですが、憲法九条は常に議論の対象となり、政治的手法で解決しようとの努力が続いていますので、この問題において私は政治家の動きを非難するつもりはありません。
ですが靖国神社の問題については、政治家は(賛成派も反対派も)あえて議論を回避しようとする動きのように見られます。確かに国論を二分する問題ですし、突っ込んでいくとどうなるのか分からないため、『君子危うきに…』のスタンスなのでしょう。ですがこれでは政治家として失格なのだと考えています。政治としてどう解決の道を探るのか、それが政治家に求められる資質なのだと考えています。

靖国神社の問題は、最初は憲法上の解釈から国内の政治問題でした。それが中国などの反対により、今は外交問題になりました。(問題とはどちらか一方がそう認識すれば、そうなるからです) 政治家はまず政治として憲法問題を解決し、諸外国に対してもきちんと自分の主張を述べていくべきだと私は考えています。
神道上の問題だけを考えれば、選挙のたびに立場の変わる政治家が参拝するよりも、今上天皇がご親拝される方がよほど価値があるのだと考えます。英霊を追悼する気持ちは、日本国民全てのものだと考えていますから。

analyst_zaiya777 at 10:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 宗教

2006年07月29日

異常気象で穀物価格が上昇

やっと日本も全国的な梅雨明けの声が聞こえそうです。七月は記録的な豪雨と長梅雨とで記憶に残る一ヶ月になりそうです。豪雨も今まででは考えられないほどの量が降り、記録を作ってしまいました。豪雨被害を受けた皆さんは大変だと思いますが、頑張って欲しいと思います。

今回の異常気象は世界規模のようです。北半球の季節風が蛇行しており、高気圧が一つの場所に居座ることで長い晴天や、長い雨を生みやすいことが、今回の異常気象の原因と言われています。
ですが、これが北半球だけの問題かというと、南半球のブラジルでも雨が降らずに観光で有名なイグアスの滝は滝としての体をなさず、「打たせ湯」程度の水量しか確保できない状態とのこと。問題が世界規模に拡がりを見せているのが、心配なところです。

この問題を単純に地球温暖化と絡めることは容易いのですが、ここ一年、二年で急激に気温が上昇した訳ではないので、最近の異常気象は今までの蓄積分だということになるのでしょうか。確かに産業革命以降の気温上昇は驚くべきものが有りますし、今後の気温上昇カーブの予想にも厳しいものがあります。
科学者の方の意見を聞くと、一人一人が注意して、という言葉が目に付きます。これは推測ですが、この気温上昇カーブを緩和することはできても、止めることは難しいので、意見としても注意喚起程度の弱さになってしまうのでしょうね。

今年の問題を考えると、日本でもすでに野菜が高騰し始めていますが、世界的に食糧不足になる可能性が強いということです。アフガニスタン政府がすでに世界に約90億円の食糧支援を申請しています。世界的に穀物価格が上昇しており、世界規模で農作物の不作が顕著になれば、穀物価格が更に高騰していく可能性すらあります。そしてアフガニスタンだけではなく、食料に困窮した国が続出する可能性もあるのです。
日本でも日照不足で今年の米の作柄が心配です。収穫期に実が入っていないなどの影響が出てくれば、以前タイ米を輸入したときのようなことが起こるのかもしれません。日本は世界から多くの食料を輸入しています。世界の気候変動により食糧事情が悪化すれば、我々の食卓にも影響してしまいます。地球温暖化はもっと身近な問題として捉えるべきなのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 17:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 海外

2006年07月28日

米国産牛肉の再再開

米産牛肉の輸入を再開する決定を日本が下しました。ひどいのは小泉氏の言葉の中で「米国の牛肉を食べたいと思う人は食べるだろうし、安全だと思わない人は食べないだろう。消費者がどう判断するかだ」とあったことです。この言葉をまともに聞いていると、狂牛病由来のクロイツフェルト・ヤコブ病に感染しても、国は全く責任がないと責任逃れをしているようなものあって、国として何を担保して牛肉を輸入するのか、その判断基準が明確にされていないことだと思います。

米国の検査が杜撰な状態なのは、もう常識のようになっています。何しろ100%検査もしていないのに、自国の牛は安全ですと公言されても、信じられるはずがないからです。しかも米国での検査ではグレーでも、欧州の検査では黒と判定されるなど、検査方法にも不安が付きまとっていますし、肉骨粉の扱いにしても米国では曖昧であり、牛に感染が広がっていない保証はどこにもありません。
更に今回米国では狂牛病の検査対象を今までの10分の1にすると発表しています。しかも再開決定後にはすぐに日本の受け入れ基準の引き下げまで示唆する始末。米国と日本そろって日本の消費者のことは、全く考えていないということでしょうね。

前回、受け入れを決定した時も米国の大統領選前で、今回も中間選挙前です。これが如何に米国の都合による政治色の強い決定であるかは、この事実を見ても明白ですが、前回停止した時と状況で何が変わったかといえば、日本側が米国の食肉処理場を事前に査察したことぐらいです。それ以外の、例えば米国の検査の緩和など、どちらかと言えば事態は悪化している方向で動いている中ですから、余計に今回の政治決着が目に付く形になっていますよね。
日本の消費者も選択肢が増えるのは結構なことですが、選択できない加工肉をどう日本の消費者が受け入れるのか、その辺りが問題になると思います。米産牛肉の不買が広がれば、安値で取引されたその牛肉の原産国を偽って売られる可能性も高いので、日本の消費者も知らずに口にしてしまうこともあるでしょう。選択以外の問題も多いのが、現状の食料品の原産地表示問題なのだと思います。

先にも記載しましたが、日本政府は今回の問題で責任を担保する意思はないようです。仮に日本でクロイツフェルト・ヤコブ病が広まっても、政府に賠償請求することは不可能でしょう。なぜなら、現状の理解の範疇では米国牛肉の危険性は証明できないとされてしまうからです。食べるか食べないかは個人の問題だと思いますが、この問題に関する政府の発言が信じられない、ということだけは確実なのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 19:20|PermalinkComments(0)TrackBack(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 

2006年07月27日

消費税は10%?

自民党総裁選に、谷垣氏が出馬することを表明しました。安倍氏、麻生氏、谷垣氏が出馬の意向であり、鳩山氏、河野氏が出馬に意欲、といったところになっていますが、今のところ安倍氏の牙城を崩せるような、強力な対抗馬は見られません。一部の候補者の動きには後の大臣ポストへの布石、と見る向きもあるので今後もそうした動きは続くのではないかと考えられます。つまり祭りの神輿に乗っておいた方が、その後の党内の発言力が持てるので今後も候補者が増えるのではないかということです。

谷垣氏が公約の中で消費税を10%にする案を出しています。国の財政再建は待ったなしであり、その具体的な方策として掲げているのでしょうが、では10%にすると国の借金をどう減らしていけるのか、プライマリーバランスと比較して語る必要があるでしょう。
逆に安倍氏が「消費税の議論はその時の経済情勢による」としているのは間違いです。何故なら、確かに経済事情により国民負担をどうするのかを変えたいのでしょうが、ではどうやって国の財政を立て直すのか?その試案ぐらいは示さないといけないからです。

最近少し気になっているのは、日銀がオペにより短期金利の上昇を抑え続けていることです。これは日銀が短期国債を買っている、ということになるのですが、その資金は造幣局で紙幣を増刷することによって生み出されています。我々の知らない間に円の価値が下がっており、その資金で日銀は現在大量の国債を購入しているのです。
以前も指摘しましたが、国はインフレを望んでいます。借金を抱えている場合、インフレの方が借金を過少に見せる効果があるからですが、先の円の価値と重ね合わせると、今は日銀もインフレ誘導に躍起となっているということなのでしょう。

やっと昨年辺りから企業も賃金を上げ始めましたが、実は円の価値から換算すると、日本のサラリーマンの賃金は据え置きではなく、ずっと減らされてきたのだと分かります。
銀行も莫大な利益を上げながらまだ国からの支援を受け続けていましたし、企業もその利益を従業員に還元することなく、ここまで回復を果たしてきました。そして国はその間に財政が逼迫し、増税議論が盛んになっているのが今です。いつまで経っても、この国では真面目に働いている国民こそが、搾取の対象としてしか見られないのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 19:28|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

2006年07月26日

中東の戦闘激化

イスラエル軍とレバノン・ヒズボラとの戦闘が更に激化の一途を辿り、ついにイスラエル軍による国連の停戦監視要員までが死亡する事態となっています。
まず今回の戦闘はいつの間にかイスラエル−レバノンになっていますが、元々はパレスチナのハマスがイスラエルとの和解に流れたことを不服とする、ハマス強硬派によるイスラエル軍への攻撃に端を発しています。そこでイスラエル軍兵士一人が捕らえられ、その解放のためにイスラエル軍はガザ地区への大規模攻撃でハマス幹部数十人を拘束し、民間人の多くを殺しました。

ハマスの側面支援としてヒズボラがイスラエルに侵攻、二人の兵士を捕虜としたことで戦線が拡大することとなりました。イスラエルにとってはイスラム軍事勢力が力を持ち始めたことで、その対抗策として今回はその継戦能力を奪うまで、攻撃を掛け続けるつもりだと考えられています。ただヒズボラも戦闘意欲が中々衰えないことから、泥沼の戦争状態が続いているのです。
米国でもライス長官が停戦に動き出しましたが、レバノン軍が国境ラインから陣を引き、そこに停戦部隊を送ると言うもの。これほどイスラエルに有利な条件では、レバノン側がこの条件を飲める筈がありません。このことから見ても、米国が停戦を望んでいない姿勢が見て取れます。
何しろ停戦部隊が兵を退いた後で、そこはイスラエルの領地だと言いかねない状況であり、実際ガザ地区の分離壁など、かなりイスラエル側はパレスチナ側に食い込んで構築しています。このことからも、領地拡大に積極的なイスラエルと米国が組んで、レバノンを追い込もうとしていると邪推されても仕方ない条件だからです。

問題を整理すると、ハマスにしろヒズボラにしろ、イスラエルにちょっかいを出したのが事の発端で、これは糾弾されるべき問題です。しかしその後のイスラエルの行動は兵士の解放とはとても思えないほど、民間施設を狙った攻撃が続いているのが現状です。これも同様に糾弾する姿勢が必要なのでしょう。
今回のイスラエルによる停戦監視要員への攻撃で、世界が和平へと動く可能性があります。イスラエルの攻撃を容認していられるほど世界も鈍感ではないでしょう。何しろ国連自体が攻撃対象にされ、被害者まで出した状況なのですから。
イスラエルとイスラムが同時に兵を退き、国境線に国連軍が展開して初めて和平の話が出来るのだと思います。世界がこの地域の平和に向けて動き出すことが必要です。そうしないと、本当にどちらかが絶滅するまで戦闘が続いてしまうでしょう。でも恐らくどちらも望んでいるのでしょうね、相手が絶滅するのを…。この地域の平和を願って止みません。

analyst_zaiya777 at 19:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

2006年07月25日

王子製紙が北越製紙にM&A

王子製紙が北越製紙にTOBをかけました。これは日本では珍しい大企業による敵対的TOBであり、その行方に注目が集まっています。
北越製紙は三菱商事を引き受け先として増資を発表しており、300億円という資金を得ることになっています。一方、王子製紙は700億円をかけて株式公開買い付けに踏み切ることを表明しており、それにより北越製紙の株の過半数を得て傘下に収める算段です。

企業規模としてみれば業界大手の王子製紙が圧倒的なシェアを誇り、北越製紙は中堅グループに位置しているので、かなりの開きがあることになります。ただ原油高騰により価格競争力を求められる現状では、両社とも厳しい環境ではあります。
北越製紙は三菱商事からの増資で工場の規模拡大や最新機種の導入を図る目的のようですが、今一つその使途に不明な点が残ります。またこれで三菱グループからの資本参加を受ける訳ですが、三菱グループには既に三菱製紙があり、増資を受ける上では両社の住み分けが問題となってくるでしょう。
一方、王子製紙も新潟にある北越製紙の工場が取得できれば、安い買い物と考えているために、敵対的と言われても企業買収に踏み切っているので、引くに引けない状況が続いています。王子製紙の工場は日本全国に分散されており、大工場を新たに建てるよりは買った方が安いという計算が働いているようです。

以前から日本では何に対して敵対的か?という議論が少ないのですが、今回の北越製紙の動きは「独立性」というばかりであり、王子製紙の動きが敵とするなら現経営者に対する敵であるような気がしています。現時点で増資による工場拡張のメリットをしっかり株主に説明しないと、経営者の動きを糾弾されることになるでしょう。
市場でも王子製紙のM&Aは好感されています。スケールメリットを受けるためには統合が必要との考えであり、昨年から製紙業界には再編期待が強く燻っています。北越製紙もよほどしっかりと統合を拒否する理由を説明しないと、経営者の退陣までいく可能性はあります。
敵か味方か、しっかりと見極めないと別な方面から思わぬ敵が現れることになるでしょう。今後の日本でもこうしたM&Aが増えると思いますが、何が企業にとって必要かを正しく議論することで、経営戦略が見えてくるのだと考えています。私も今回の事例をしっかりと追い掛けたいと思います。

analyst_zaiya777 at 21:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 一般

消費税増分の福祉目的化に注意

消費税増税分を福祉目的税に使おうという議論。私はこれに非常に危機感を持っています。現在、特別会計の見直し議論も進んでいますが、こうした目的税は最初こそその意義があるのかもしれませんが、時を経るとともに弊害の方が目立つことになります。
現状の流れから見てみると、消費税増分を福祉目的税としてしまうと、所謂ハコモノと呼ばれる『福祉会館』のようなものが出来るだけで、本来の意味での我々国民に対する給付には回ってこないのではないか、それが問題になると考えています。

現在の官僚にとって最大の関心事は自分たちの天下り先の確保です。昨日も取り上げましたが、公務員の再就職先としてこうしたハコモノを作っておくことが重要となっており、雇用の確保のみに腐心している感があります。
一概に雇用の確保というと良いイメージがありますが、こうしたハコモノに事業の継続性があるわけではなく、グリーンピアなどに代表される不採算事業がほとんどで、とてもではありませんが国民の雇用として適した職場ではありません。ハコモノは公務員の退職後の腰掛程度の存在に過ぎず、最終的に閉鎖されたとしても影響がないように新たな、別なハコモノを作り続けようとするのです。
昨日の議論で、「常勤職員として職務経験のある者」が天下り理事になることに規制がかかります。ですがこれは所管省庁に関するものだけなので、私はこの議論の行きつく先にスワップ天下りが起きる可能性を危惧しています。つまり天下り先を各省庁が交換することによって、天下り先を確保しようとする動きです。ここまで懸念しなければいけないのは情けない話ですが、数年後にはこうした動きが顕在化するのだと考えています。

一般の方が騙されてはいけないのは、福祉目的と銘打たれたその使途を追いかけない限り、安易にこれを受け入れてはいけないということです。そこには新たな利権構造が生まれる危険があり、それを監視するための組織も必要となるでしょう。今の会計検査院がその任に堪えられれば良いのですが、すでにスワップ天下りのようなことを行っている組織に、自浄能力があるとは思えないのが残念です。
小泉氏は耳障りの良い言葉を使いますが、その真意を探らないと、何時まで経っても国民の負担は増えるばかりで、何ら恩恵を受けない生活が続くでしょう。福祉目的とするなら、最初から医療費負担などの国民負担を課さなければ良い、そうした視点でこの問題を考えてみると、違った視点で見ることが出来るのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 20:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2006年07月24日

公益法人、天下り理事規制について

国家公務員の公益法人への天下りに関する規制について、その強化策が決まりつつあります。天下り理事に対しては公益法人で3分の1までとしていたものを、「常勤職員として職務に従事した経験のある全ての者」に拡大するとのこと。これは役職等に関わらないため、いわゆる全職員がその関係先公益法人に理事として天下りすることが出来ないことになります。
ですが、理事職だけではなく公益法人に天下りする者にどう規制をかけるのか、それを考えない限り天下りが止まることはないでしょう。公益法人への天下りは所謂パイプの役目のみです。仕事が貰えるから天下りを受け入れ、高い給料を払うのです。これは随意契約の見直し議論とも重なりますが、まずこのパイプのある先との契約にはより以上に厳しく対処しないといけません。

一般の企業でもそうですが、大企業から理事や役員などを受け入れるのは、大企業からの仕事の発注先になりたいからです。決して実質的な業務に必要な人材、と言うことではありません。ですがよく考えてみれば、こうした理事、役員クラスの人間に生産性はないのですから、その賃金が高い場合、企業としては非合理的な支出を常に捻出していることになります。
その無駄な資金をもっと研究開発費、設備投資に回すことが出来れば、日本経済にとってもこれほど良いことはないでしょう。つまり理事、役員クラスが多ければ多いほど生産性の少ない企業と言う見方もできる訳です。(単純な論旨では語りつくせませんが、従業員数や売り上げの割合に対する生産性、という意味です)

理事や役員は名誉職的なものだ、という意見もあります。ですが現状の日本では過去に努力した人ばかりではなく、現状の経営者、トップと如何に上手く付き合ってきたかでその人の役職が決まる場合が多く、その点で本当に名誉職なのか?という反論も出来るでしょう。
天下りの話と逸れましたが、公益法人という本来であれば役割の決まった法人格に、それほどの理事は必要ないはずです。逆にそうした法人の理事は天下りではなく持ち上がりでしかなれない、と決めても良いぐらいかもしれません。

今回の改正案でも確かに応急手当にはなるのでしょうが、抜本的にこうした天下りにはメスをいれていかないと、益々日本の財政に負担を掛けるだけに終わります。増税議論も活発ですが、無駄とは何か?もう一度考え直す意味でも、天下りには厳しい視点で望んで欲しいと思います。

analyst_zaiya777 at 22:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

最近の北朝鮮

最近の北朝鮮に対する各国の反応を見ていると、大分厳しい内容が増えているようです。北朝鮮を支援していた各国も容認していなかったであろうミサイル発射により、困惑したそれらの国にも動揺が広がっているのでしょうか。
米国高官の話として伝わる中国国内にある北朝鮮の口座凍結の話。もしこれが本当であれば、中国が北朝鮮との距離を置き始めた証拠ともなりますし、今後の中・北の関係にも変化が見られるのかもしれません。

日本も8月に金融制裁措置を検討していますが、米国、中国、日本ともなれば相当北朝鮮も困ることになるでしょう。対北制裁で最も厳しい金融制裁を世界が統一的に取ることが出来れば、北朝鮮も新たな動きが出てくるかもしれません。
キム・ジョンイル氏の第四夫人と噂される人物も出てきていますが、後継問題でグチャグチャしている間は、北朝鮮も戦争をするどころではないでしょう。ここで後継を息子の誰かに任せられるかどうかで、今後の北朝鮮が世襲制を踏襲できるかどうかにも関わる問題ともなりますし、確実に引き継げないと国が混乱することにもなるでしょう。
その前に暴発する可能性もあるにはありますが、先にも指摘したことがありますが、暴発するには国が滅ぶ前提でないと出来ない話であり、その時にはキム一族の崩壊を意味することになります。その覚悟を持ったとしても、暴発するだけの度胸は今のところ北朝鮮にもないでしょう。

今回のミサイル発射後における日本の北朝鮮への対応は見るべきものがありました。数日前の北朝鮮発と見られる覚せい剤の密輸問題に対しても、警察庁が北朝鮮の国家的犯罪と断定しています。今後も北朝鮮の犯罪、偽ドルなどの問題が明らかになると思いますが、それ以上にミサイル技術のイランへの輸出など、現在進行形の問題についても抑える方向にいかないと、益々犯罪が国家規模で世界に流出していくことになるでしょう。
日本政府も危機感を募らせ、迅速に対応できる体制を整えているのは評価できます。今後もシミュレーションを行い、あらゆる事態に対応できるようにすることが、国民への安全を保障するものとなります。国は国民に対して最低限の安全を保障する必要があり、今後もこうした対応を期待しています。

analyst_zaiya777 at 19:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

2006年07月23日

福田氏不出馬に思う

福田元官房長官の総裁選への不出馬宣言。本人が出るとも言わないうちから待望論などがあり、安倍氏と対抗できる候補として着実に根回しを進めていたものと考えられていたので、意外と言えば意外な感もありました。
ですが、元々福田氏は次回の選挙でも出馬せずに後を継がせるのではないか、と噂されており、勝てる見込みのなくなった今回の総裁選で自民党内に禍根を残すより、潔く後継者に引き継ぐ道を選んだとしても、至極真っ当な判断ではないかとも思われます。

今回の北朝鮮のミサイル発射で、対北強硬派が勢力を得たことは間違いなく、それは東アジア穏健派である福田氏にとっても、出馬を断念せざるを得ないほどの影響を与えたのでしょう。選挙は後半勢いの出たものの方が有利ですが、この後半に至る直前で出た問題で、福田氏の勢いは完全にそがれてしまいました。
一方で、仮に自民党総裁選で安倍氏が圧勝してしまうと、甚だ自民党には困った事態が持ち上がると考えています。国民からの圧倒的支持、自民党内の強固な支持、この双方が重なって良いことがあった例がありません。小泉氏は国民からの支持はあったものの、自民党内の勢力基盤が弱く、その点で自民党勢力を旧態派として糾弾することで力を得ました。ですがもうそうした手法は使えないことになります。

もし自民党が今回の総裁選で有力な対立候補を擁立できない場合、自民党内に反対勢力がいなくなりますから、最大与党である自民党の政策は常に批判の対象に晒されます。悪い政策となった場合の言い訳をするための反対勢力が味方についてしまっているのですから、思い切った政策をとれなくなる訳です。
谷垣、麻生両氏も同様ですが、元々の勢力基盤が弱く反対勢力とするのには少々迫力不足です。大同団結を提唱して統一候補を立てる手もありますが、今の勢力図に影響を及ぼすほどではないでしょう。他の有力な候補は…、と考えてみても与謝野氏や河野氏でも現在の安倍人気に追随できるほどではない。やはり今のところ安倍氏圧勝の流れは変わらないのでしょう。

来年の参院選で自民党が敗北する予想が濃厚です。増税、それに顕在化する諸問題など、自民党が抱える問題は山積みです。今のところそれらに対する各候補の意見が明確ではないので、各候補に関する意見は控えておきます。
ですが安倍政権誕生となっても、順風満帆とはいかないのは確かです。もうすこし今回の総裁選で議論を詰めておかないと、とんでもないことになるでしょう。正しい議論を尽くして自民党総裁選を戦って欲しいと思います。

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2006年07月22日

自動車業界の変質

トヨタの大量リコール隠し、一昨年世間を揺るがせた三菱自動車の問題と類似するようで、私はかなり心配しています。それは単なるリコールというだけでなく、先のハイラックスが事件となった時でもそうですが、情報開示が遅かったことです。
企業の体質として隠蔽があったのだとすると、もっと大きな問題に発展する可能性があります。情報の確認に時間がかかったとしていますが、連絡、確認体制の構築と情報収集など、企業としての危機管理能力を問われても仕方ないでしょう。逆にこうした問題が起こったときに企業の真価が問われるのだと思います。その意味ではトヨタの対応には、不満の残るものがありました。

そしてルノー・日産連合がGMに支援の話が持ち上がっています。GMは先にダイハツなどとの提携を解消しており、大企業連合を解消しつつあった中でのこの動きなので、正直そこまで厳しいのか?ということが際立つ内容ともなっています。つまり自分がトップにいて下位メーカを従えている状況を解消し、対等もしくは救済を名目に連携を図らないと生き残れない、そこまでGMは厳しいのが明らかになりました。
米国の自動車産業が厳しいのは前々から言われていましたが、かなり深刻な事態を迎えているようです。以前と産業構造事態異なるので、それで日本メーカーが叩かれることもありませんが、仮に米国のビッグ3のどれかが破綻するとなると、米国経済界に与える影響は計り知れないものがあるとおもいます。

世界的に景気が拡大する中で、今回は不思議な事態が起きています。経済が好調であれば本来大型車、俗に贅沢の部類の車種が買われるはずです。それがガソリン価格の高騰により、小型車が売れてしまっていることで、米国の自動車業界は瀕死の状態を迎えている、という訳です。
これは米国に限らず、世界的な流れです。日本でも普通車の新車登録台数は前年割れをしていますが、軽自動車が増えているためにあまり目立たなくなっています。中国でも中国産の安い小型車が今は売れるようになっており、本来景気好調で富裕層が増えている中国においても、小型車の方が台数を増やしているのです。

もしこの流れが加速していけば、自動車業界は再び再編の波に晒されるのかもしれません。現在はバイオ燃料の研究や電気自動車の研究などが進んでいますが、驚異的な技術を開発できた企業が、抜きん出ていくのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 19:18|PermalinkComments(1)TrackBack(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 一般

2006年07月21日

政治と宗教

昨日コメントを頂いたので、少し宗教と政治の関わりを考えてみます。
中東問題でも取り上げましたが、欧州では各民族がローマ化することにより、権威付けと欧州社会への仲間入りを果たすことが出来ました。つまり王がキリスト教に改宗することにより国を治めたのです。つまり政治と宗教は一体であり、逆にローマ法王との関係が重要視された時代でした。カノッサの屈辱など、良い例ですね。
またイスラム世界ではコーランを解釈し、生活規範まで纏め上げた法、シャリーアが存在します。これはもう政治と宗教というだけでなく、宗教が政治よりも強い状態ともいえます。宗教的紐帯が国の中においても重要な地位を占める。よって国内でも考え方の違いで反発し合ったとしても、それを政治で抑える力が弱いのです。

米国はプロテスタントの国ですが、その中にはアイルランドのジャガイモ飢饉で移住した人や、ユダヤ移民も多くいます。ですがやはりプロテスタントは自らの夢、新天地を求めて移住した訳で、多数を占めていたことからキリスト・プロテスタントが重要視されます。
大統領が就任する時に聖書に手を置き、宣誓します。また演説にも聖書の一節が使われたり、政教分離は全く浸透していません。ですが先に記載したように、欧州の流れを汲むキリスト教国では、権威付けと同じキリスト教国であるという自負が重要なのであり、逆に政教分離など有り得ないという考え方なのです。

日本の事情を考えます。宗教統計上、日本人の人口のほとんどが神道に属するそうです。ですが仏教にしても、実は日本では多数派にはなりませんでした。日本で政治と宗教が近かったのは奈良、平安時代の仏教であって、神道ではありませんでした。最も政治に近付いたのは怪僧・弓削の道鏡ですが、その事件の後で仏教も政治からは遠ざけられることになり、明治まで政治から宗教は遠ざかることになるのです。
明治政府は天皇制の強化のために神道を利用します。そのため廃仏毀釈などが起こりますが、逆に宗教側からの政治へのアプローチはほとんどなく、政府が神道を利用しただけで終わります。イデオロギーにも走らず、宗教にも依らず、世界でも稀有な思想信条による政治を展開しているのが、日本なのです。

コメント欄にも記載しましたが、宗教が対立軸となる事件、争いは世界的に見ても多いのが現実です。逆に日本はその宗教を政治に取り込んでいないことを、誇りとしてもてれば良いのですし、そのことにより日本が世界で出来ることは多いと思います。もっと言えば、世界の宗教を対立軸とした争いを緩和的に調整できるのが、宗教に依らない政治体制をとる、日本なのだと私は考えています。

analyst_zaiya777 at 22:54|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 宗教

元宮内庁長官のメモについての私の考え方

昨日から元宮内庁長官、故富田朝彦氏のメモについての議論が盛んです。私は『とり合えず受け入れる』という姿勢をとりましたが、その考え方だけを説明しておきますね。
まずこれが一週刊誌の記事であれば私も信用するには値しないものだと考えますが、新聞によるスクープだと言うことが重要だと考えました。これをインサイダー取引などの最近の日経新聞の不祥事を隠すため、と推測する向きもあるようですが、そうだとすれば非常にリスキーだと考えざるを得ません。
ことは天皇家に関わる内容であり、もしこれが捏造記事だとすれば、社長の退任程度では済まないでしょう。不買運動などに発展すれば、社としての存続すら危ぶまれる事態となります。捏造記事でこれを出したのだとすれば新聞社として非常に甘いリスク管理になりますから、一定程度の検証はしているものだと私は考えています。

今回の件で他のマスコミがそのまま鵜呑みにして報道したのは、致し方ないものでしょう。警察発表を受けて報道する時でも同様ですが、第一報では相手が嘘をつかないと言う前提で報道するしかないからです。ですが数日から数十日をかけて、他紙、及び異なるメディアによるこの記事の検証が進むのだと思います。
その時、明らかになる事情もあるでしょう。筆跡鑑定、インクの劣化、貼り付けていたノリの劣化具合、上手くいけばメモから皮脂なども採取されるかもしれません。そうした検証、裏づけが進めばまた異なる解釈を加えようと私も考えています。
確かにメモの内容、及びその紙質などに違和感は残ります。ですが今のところ、我々はそれを憶測でしか語れないことで、信用するしかないという結論に至りました。

テレビなどでもこの報道が為されていますが、私は最近の俗に報道番組と呼ばれるものは、情報バラエティ番組としか考えていません。なぜなら、そうした番組ではコメンテイターと称する方々が個人的見解を述べる場と化しており、事実を客観的に伝えるものではなくなっているからです。今回の件でも、意見は意見として拝聴はしていますが、しっかりと検証を加えた上で発言してもらいたいですね。
最近では小泉氏の意見に同調する内容が多いですが、今回の記事がしっかりと検証されないうちは、冷静に対処した方が良いのだと考えています。なぜならその影響は大きいのですから、仮に捏造だった場合の損失も考えないといけません。必要なことは冷静に検証し、その真偽を明らかにすることだと考えています。政府も事実確認だけはしっかりと進めていただきたいですね。

analyst_zaiya777 at 20:06|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 宗教 | 政治

2006年07月20日

経済。米国と日本の直近の話

今日の日本の市場は強かったようですね。売買高はあまり上がらない範囲なので、まだ本物の強さではない気がしますが、この流れでいくと15000円で収斂していくのかな、と感じています。今後の自民党総裁選まで外国人も動いては来ないでしょうし、売り圧力も強いが押し目も入りそうなので、日本市場はボックス圏なのでしょうね。

今回の上昇がバーナンキFRB議長の議会証言による、米国市場の上昇によるものなのでしょうが、その米国の動きをざっと考えてみます。私は後二回の利上げで米国では利上げの打ち止めになると考えています。今のところ、米国では景気失速なのか、減速なのかが問題になっていますが、私は減速の範囲に入っていると考えています。
まず成熟社会でありながら高い経済成長を遂げる、その潜在能力は素晴らしいのですが、それを支えていたものが投資である以上、世界マネーの縮小は痛手となって米国を襲います。動いていた世界マネーが今、随分と大人しい状態となりました。私はこれが米国経済を鈍化させる一因になると考えています。
と言って、経済成長はすぐには止まりません。その結果、減速を実感できるまでインフレが続く、スタグフレーション症状に米国は見舞われることになり、それを抑えるためにFRBが行き過ぎた時点で、失速になると考えているのです。

日本もデフレが消えましたが、実は緩やかに成長を続けながらデフレであると言うのは、決して悪いことではありません。政府はインフレにより借金を目減りさせたいのでデフレは悪と考えるのでしょうが、個人までそう捉える必要はないのです。
小泉氏も自分の任期中のデフレ脱却宣言には、意味がないと発言しています。確かにその通りで、デフレかどうかの判断材料など、数字の拾い方でどうにでもなります。問題はその数字の中で日本経済がどう発展していくのか、成長していくのか、それとも衰退していくのか見極めることです。現状では良い環境が続いていると私は見ています。

最近、日銀の福井総裁が九月、小泉首相退任と時を合わせて辞任するのでは?との観測が流れています。それ以外の勇退は有り得ないという考えですが、そうなると政治色が強い流れになるので、日銀の独立性が疑問視されてしまうでしょう。
今ひとつ、世界の動きに振り回され続ける日本市場ですが、世界から認められる、強い市場となるには責任のある方々が責任のある行動をとることが重要です。『責任』とは簡単にいえますが、実はとても難しいことです。それを考えて、しっかりと判断していただきたいですね。

analyst_zaiya777 at 23:55|PermalinkComments(1)TrackBack(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

A級戦犯を靖国神社合祀は反対?

靖国神社を巡る昭和天皇のご発言を巡り、各所から様々な意見が上がっています。A級戦犯の合祀問題に一石を投じる内容として、その真偽についてはこれから検証されていくのだろうとは思いますが、感情的に否定したり、肯定したりすることがないよう、冷静に事実を明らかにして欲しいと思います。

ただこれが真実とした場合、昭和天皇の御心に沿わない判断を当時の厚生省が行ったのか、そこが問題になるのだと思います。恐らくですが、当時の状況を鑑みると、靖国神社が政治問題に発展したことにより、昭和天皇も靖国神社への参拝を見合わせていたのだと思います。仮に当時参拝を行った場合は、靖国参拝派を擁護する形となって天皇陛下としての立場が政治的に利用される可能性もあったからです。
ですが、もしその御心の中にA級戦犯合祀を快く思わない気持ちが含まれていたのだとすれば、やはりそれも参拝しないことの理由には繋がったのでしょうね。推し量るしかない問題ですが、やはり御心にそぐわない形で戦争突入に至った、その事が心の中にあったのだとすれば悲しいことです。

私の立場は政治家が靖国神社に参拝することは、憲法上の解釈として絶対にしてはいけないと考えています。政教分離の原則を守ることは、政治家として必要なことですし、もしそれを日本人の心だとするのならば、それは政治家として失格を意味すると考えています。立法府の最高機関に属する議員が憲法上の解釈の問題で、心の問題とすることの愚を考えなければなりません。
一方で、A級戦犯の問題を私は大きくは考えていません。立ち位置として、靖国神社は国威発揚のためだけに、そこに合祀される人間を選別している印象を持っているからです。これは私の考えなので反論もあるかと思いますが、戦没者を慰霊する気持ちと靖国とが、どうしても私には合致してこないのです。

今回のスクープが日経新聞からもたらされた、ということが重要な気がしています。今まで日経新聞はあまりこうした問題に触れてこなかったのですが、これほどのスクープを上げたのにはそれなりの検証もあったことでしょう。とり合えず事実としてこれを受け止めるしかないでしょうね。
再び靖国神社の議論が高まるのだと思いますが、これを政治的に利用したりする動きにだけはなって欲しくないのですが、もうそうした発言も見られています。この国の政治家の質の低さを露呈しているようで、見苦しいと思うのですけどね。

analyst_zaiya777 at 19:18|PermalinkComments(4)TrackBack(4)このエントリーをはてなブックマークに追加 宗教 | 政治

2006年07月19日

パロマ湯沸し器の事故

パロマ湯沸かし器における事故が問題となっています。当初の会社側の対応からでも分かるとおり、事故の事実を改造に絞って自らの責任を回避する会見を行いました。その後分かった劣化などによる事故もあり、結果として会社側は今回の事故で信用失墜という、手痛いペナルティを与えられました。これから事故に遭われた方の補償なども行われるでしょうから、対応の不味さによって会社が失ったものは大きいのだと思います。
また当時の通産相でも事故について認識しており、連絡や引継ぎの不手際で結局被害を拡大させる結果となっています。企業にしても国にしても、当時の担当者の対応が如何に問題あるかをきちんと認識した上で、今回の会見なりが行われていれば良いのですが、どうもそうした責任論を全て等閑にしているようで、それが怖いところです。

最近の企業不祥事はどれも、製品の安全性という最も大事な箇所を疎かにし、あまつさえその対応において後手後手に回るという、最もお粗末な結果によって影響を拡大させる傾向にあります。それが今後の企業活動において、どれだけ悪影響を出すかをもっと踏まえて行動できればよいのですが、上から下まで雇われ人によって運営されている企業では、自分の任期中に問題さえ起きなければ良い、として問題を先送りしようとする意識が働きます。これを打破しない限り、今のような対応が今後も続くのでしょう。
最近の企業では顧客満足度を高める努力をしてきたはずです。製品に不具合があるのはある程度仕方のないこととして、クレーム対応などで企業も顧客の不満解消に寄与してきました。しかし今回起こっている問題はどれも、そのクレーム対応を怠った結果だと認識しています。

企業は長い不景気の間に人件費を減らし、今はどう頑張っても供給に対して人材がおいついていかない状態です。慌てて昨年辺りから採用を増やしていますが、眼のきく経営者ならもうとっくに人材確保を終えていなければなりません。ですが、そうした企業はほとんどないのが実情です。
日本の産業界がこれからの景気拡大局面に如何に対応がきかないかは、以前からずっと指摘してきました。人材を育てて戦力となるまで、まだしばらく時間がかかるのでしょう。その間、企業がどう安全を担保していくかは、それぞれの企業がしっかりと対応を考え、努力していかなければなりません。そうでない限り、こうした問題で客である我々が再び危険に晒されるようなことが、またおきるような気がしています。

analyst_zaiya777 at 20:15|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 一般 

2006年07月18日

経済の展望。今回の下落は二番底か?

今日の日経平均は弱く、14500円を割り込みました。私は七月初めに高値、その後下落するとの予測を持っていましたので、仕方ないとは思っていますがここまで弱いと皆さんも正直つらい部分があるでしょう。
今回の下落の大部分は米国の先行き不安懸念と言われています。しかしそんなものは今までも言われていたことでもあり、取り立てて現在急に意識された問題でもないでしょう。今回の下落について、私は中東問題がこじれていることに対する、中東諸国から世界へと流れていたオイルマネーが今、縮小傾向に入って市場規模が縮小していることによって引き起こされている、と推測しています。

地政学リスクなどと言われますが、今回の場合はイスラエルの大規模な空爆などにより、イスラム諸国が軍事拡大懸念に見舞われて、原油高の影響で投資に向かっていた資金を軍費に当て始めていることによるものではないのかと推測しています。つまり地政学と言うより、市場規模の縮小によって引き起こされていると見ているのです。
日本のゼロ金利解除が影響しているのではないか、との見方もあるようですが、今回のゼロ金利解除は市場に優しい印象なので、どちらかと言えば好感されるべきでしょう。やはり世界市場が縮小した、と見る方が米国の下落などと絡めて見ても理解しやすいでしょう。

では今回の下落は二番底で済むのか、それとも下落トレンドへの移行かが皆さんも気になるところでしょう。今のところ日本が大幅な下落に見舞われる要因は、世界規模の成長鈍化懸念のみなのですが、それは現時点では見られていません。米国の鈍化は顕在化してきましたが、世界経済はまだその兆候が見られていないのです。
ただし、四月からの新興国の市場下落に見られるように資産バブルは弾けてしまっており、それが世界経済の足枷になる可能性はあります。金は一時の高値から下落しており、資源価格も高止まってはいるものの一時より下落しているため、高値掴みをした層が損失を被っている可能性も高く、それが積極的な買いを控える傾向も見られるからです。

こうした影響を考慮すると、日本の市場は更に下を探る可能性があります。14000円を割る可能性は考慮しないといけません。そこまでいかないとは予想していますが、今の勢いのままオーバーシュートする可能性を、私は憂慮しているのです。
ですが冷静になれば日本経済は今年停滞するとは見ていますが、下落傾向にはないので下げ止まると考えています。一先ず私は14000円を底と見ていますが、ここまで来るとズルズル下げそうで怖いですね。もう日本人の精神は弱気に傾いていますから、悪い材料に反応しやすいですし、最近の産業界の不具合も懸念しています。日本経済が腰の据わった安定した相場になるまで、産業界全体の努力がまだまだ足りないのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 21:51|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

サミット閉幕を受けて

北朝鮮問題に対して国連で非難決議が採択されましたが、それに対して北朝鮮が拒否する姿勢を示し、現在日本政府が更なる制裁について協議している状況となっています。私は今回の非難決議は一定の評価をしていますが、どちらかと言えば中国の拒否権により制裁決議拒否の姿勢を示させた方が、世界に訴えかけるものも多かったように感じています。

特に一連の動きを見ていると、どうも米国にはこの北朝鮮問題を大ごとにしたくないという意思が見えるようで、日本だけが突出していたような印象すら窺えたのが残念なところです。米国にとっては中東問題の方が深刻であり、サミットでのブッシュ大統領の失言でも分かる通り、北朝鮮よりも中東、と考えているのでしょう。
これは北朝鮮のミサイル発射でヒル国務次官補がアジアに派遣され、中東問題ではライス国務長官の中東派遣が検討されているのを見ても、アメリカにとって今はどちらが重要かが分かります。確かに実際の戦闘が繰り広げられている地域ですので、中東をより深刻に捉えているという見方もあるにはありますが、米国一国がイスラエルを支援しているという世界情勢も多分に影響しているのでしょう。

今回の主要国首脳会議(サミット)でも、北朝鮮の拉致やミサイル発射、核問題に対して一定の意見はありましたが、実際の拘束力はないため、国連決議すら拒否する北朝鮮に対する文言としては弱い印象を受けます。現時点で世界的に北朝鮮の異常性を認識させた、という点では評価するのですが、それ以上の効果を今回期待していたのでそれが残念です。
もう一つのイスラエル問題では、イスラムに対してテロ行為の自粛とイスラエル兵の解放を要求していますが、イスラエルには自制しか求めていません。そもそも、この論理を適用すれば日本が北朝鮮に攻め込んでも良い、という理屈に至る気がしています。これは極論ですのでそうなって欲しくはないですが、拉致された人々を解放するための動きは、やはり話し合いでつけるべきであり、その意味ではもっとイスラエルに強い言葉で戦線拡大の抑制を求めることが必要だったのでしょう。

サミットを通して感じたことは、主要国と呼ばれる国々の影響力低下と議長統括の実効性の有無です。意思統一を図る場というだけでは、サミットを行う意義も薄れていくように感じています。国連以外で世界の動きを統括的に扱う場所としてのサミットの存在は、今後も必要であると考えています。二年後には日本で開かれますし、サミットがもっと有意義な場になるよう、期待するばかりです。

analyst_zaiya777 at 19:28|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

2006年07月16日

中東問題 −日本がとるべき道−

イスラム原理主義の台頭は西側諸国にとって脅威でした。何しろ、イスラム諸国が近代化を進めていくうちは先行する自分たちが有利だったのですが、イスラム原理主義はそれに逆行する形、即ち過去の栄光の時代を取り戻す流れであり、それは剣をとって戦う姿勢を意味したからです。
これに対する封じ込め策として隣国であるイラクが利用されます。この長い戦争の時代を経てイラクも反西側諸国へと傾き、現在に至っています。現在ではこの反西側諸国というのが世界の潮流である、ともいえるでしょう。つまり今は米国を筆頭とする西側諸国VSその他、という世界構図が構築されているのです。

かつて『その他』の筆頭は共産国でしたが、どの国もその力を落として影響力を低下させています。このことからイスラム諸国も自らの力で西側諸国に対抗するようになりました。それがテロです。つまりジリ貧になる自らを食い止める動きがテロなのです。
ですが、テロなどは本来イスラム諸国の根本原理とは相反するものがある、と私は考えています。即ち、過去においてアサシンを暗殺とされた頃は短剣一本をもって相手に近付き、それで相手の命を奪った後は自らも死ぬというのが教義だったはずです。飛行機を乗っ取ってビルに突っ込んだり、交通機関に爆弾をもって乗り込むなどは教義の拡大解釈に過ぎないのです。

ではテロを防ぐ、止めさせるためにはどうすれば良いのかを考えてみます。基本的にキリスト教国は長い対立の歴史からイスラムを悪、として捉えてしまいがちです。ですが日本人までそれに同調する道理はありません。逆に長く関わりを持たなかった日本だからこそ、出来る外交があるはずなのです。
問題は相手を理解し、テロなどの愚を悟らせることです。そしてそれが出来るのは現時点では日本だけなのだと私は考えています。今回の小泉氏の歴訪でも四者協議を提案していますが、去り行く小泉氏では外交における影響力がないことは誰の目にも明らかです。ですから、今後の日本を引き継いでいく方が正しくこの地域の道筋をつける方向で、話を進めていくことが大事となります。
日本も西側諸国の一員であり、米国の強い影響下にあります。ですがキリスト教国ではないのです。この点を踏まえ、中東の平和、安定に尽力してこそ日本外交の長期展望が図れるというものでしょう。そうした日本独自の外交を、私は望んでいます。

analyst_zaiya777 at 11:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

中東問題 −イスラム世界の事情−

次にイスラム諸国について考えます。イスラムは中世において、キリスト教国よりも強勢を誇っていました。地中海を挟んでイベリア半島までに及ぶ版図を広げ、更に言えば東南アジア方面までその影響を拡大するに至っています。
大航海時代に至るまで、キリスト教国はジリ貧となっていました。その激しい反発の末が十字軍であり、イスラム世界の広がりを何としても食い止めなければならなかったのです。

これらの事情は欧州が多民族国家であることに由来しています。大雑把な分類でもローマ、ゲルマン、ケルトがいますし、ゲルマンの中にはフランク、ゴート、ノルマンがいます。それらを強く結びつける紐帯としてキリスト教が存在していたのであり、ローマが国教とし、それを欧州世界に輸出したことからキリスト教が重要な存在として欧州世界に定着しました。
一方でイスラム諸国はその寛容さから広く第三国へと拡大していきました。キリスト教国では嫌われたユダヤ人も、イスラム世界ではほとんど迫害を受けませんでした。これは彼らの中に同じ啓典の民、という意識が働いているからに他なりません。イスラム世界に対して敵対するものでない限り、イスラムは寛容な宗教なのです。

イスラム教の書物で有名なのはコーランですが、これを法に纏めた書物があります。それがシャリーアです。コーランの解釈書というだけでなく、生活規範なども細かく定めたのがこのシャリーアであり、我々が考える法律書とは少し異なります。
キリスト教で新約聖書を法にまで昇華したものがないことでも分かる通り、こうして解釈書などを作り上げる労を考えても、当時のイスラム諸国が強勢を誇っていたことが分かります。

この流れが大きく変わったのは、産業革命以降です。イスラム諸国は固定化されたシャリーアを有していたため、激しい時代の変化に法整備が追いつかずに衰退します。以降、第二次大戦後に突如『約束の地』から追い出され、イスラエルという国家が出来たように、国境線に至るまで欧州世界に牛耳られて勝手に引かれてしまいます。
中世で強勢であったイスラム諸国が、現時点ではジリ貧に陥りました。この状況を打破するためにイスラム諸国も近代化に努めましたが、その流れが変わったのが1979年にイラン革命で誕生した、ホメイニ政権によるイスラム原理主義だったのです。

analyst_zaiya777 at 11:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

中東問題 −イスラエルの事情−

中東の戦火が拡大の一途を辿っています。現時点で両者とも和平への道筋を示せず、更に戦線はシリアにまで広がる気配すら見せ始めており、イスラエルは三方向での戦いを余儀なくされる事態に陥る気配を見せています。

簡単にイスラエルの事情を探ります。イスラエルはかつてユダ王国を築いた人々が築いた国です。先にイスラエルは十二支族がいましたが、その内の十支族は歴史上消えてしまっており、ユダ王国のユダ族とベニヤミン族が長いディアスポラの時代を経て、第二次大戦後に築いた国です。
キリスト教国におけるユダヤ人は迫害の対象にされてきたと言います。ユダヤ教はキリストを信奉する人間との違いを明確にするため、紀元九十年に旧約聖書を纏め上げ、自らのアイデンティティを確立し、決定的にキリスト教と分派します。その後、十字軍遠征の頃から対立が激しくなりますが、それは十字軍でユダヤ人が儲け過ぎたことにより、嫉妬を買ったことに起因していると言われています。

ユダヤ人が嫌われる理由は、キリスト教国においてユダヤ人は常にエリートであることに由来します。ユダヤ人は旧約聖書を基に教訓集である『タルムード』を構築し、それを幼い頃から学ばせます。つまり基礎学力という点において、キリスト信徒とは比べ物にならないほどの量を、幼い頃から叩き込まれるのです。
またユダヤ人は長い迫害の間にカバラと呼ばれる密教を編み出し、それを纏めた聖典『ゾハール』を作りました。それが『シオン賢者のプロトコル』としてヨーロッパ世界に流布され、ナチスドイツに利用されることになります。つまりユダヤ人は世界制服を企んでいる、だから滅ぼさなければならないとして迫害を強めたのです。

『シオン賢者のプロトコル』がどんな目的でヨーロッパに流布されたのか、それは知りようがありません。ですがこの書によりユダヤを迫害した、という原罪にも似た意識がその後の欧州のイスラエル支援に傾く原動力になっていました。ただ現在においてはその影響力も薄まっており、欧州はほぼ中立へと近付いています。
また米国はカトリックに追われたプロテスタントが移住した国ですが、同様にユダヤ人も多くが渡っており、政財界に深く浸透しています。このため、どんなにイスラエルが無法なことをしても、米国がイスラエルに強く出ることが出来ない状態となっています。ここに多くの問題が含まれており、現時点での中東での戦線拡大に繋がっているのです。

analyst_zaiya777 at 10:40|PermalinkComments(0)TrackBack(3)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

2006年07月15日

北朝鮮が暴発する可能性

韓国のノ・ムヒョン大統領は相変わらず北朝鮮を擁護する発言を繰り返しています。世界からどんなに北朝鮮が非難を受けても、我々だけは味方だとでも言いたいのでしょうか?ですが、仮に北朝鮮が自暴自棄になり、暴発するようなことがあれば日本だけではなく、まず間違いなく韓国も標的になるでしょう。
なぜなら、それが暴発だからです。同じ民族だから遠慮して攻撃しない、支援してくれる国だから攻撃しない。そんなことを考えられるうちは暴発など絶対にしません。もし北朝鮮がそう考えているのならそれは戦略的な思考に立っており、将来計画まで含めた状態で攻撃を仕掛けていることになります。

この前提に立つと、仮に北朝鮮が暴発して日本(含む米国)のみに照準を定めて攻撃を仕掛けるというのは、日本だけを道連れにしようとする場合だけでしょう。北朝鮮は空、海軍に見るべきところはありませんので、日本を攻撃する手段はミサイルしかありませんし、占領なども出来ないのですから、その攻撃はあくまで日本を滅ぼすと言う目的のみになります。自国が占領下に陥ることを覚悟した上での…。
その場合、韓国は併合に向けて動きたいのでしょう。これこそ自分たちが望む、韓国が主導した形での半島統一です。ですが日本が焦土となって韓国のみが無傷など絶対に有り得ない事態でしょう。もっと言えば、北朝鮮が戦争をする上で重要なものは陸軍であり、陸軍が動かない状態での北朝鮮の敗戦は考えられないのです。

以上を踏まえて、日本のみが北朝鮮から攻撃を受け、韓国が無傷な状態を考えてみます。そんな状況になる可能性は、たった一つです。つまり韓国が北朝鮮のミサイルのスイッチを押した場合、この一点のみなのです。そうでない限り、北朝鮮は軍の主力である陸軍を投入するはずなのですから。
もし韓国人が今回のミサイル発射を楽観視しているなら、それは大きな間違いです。そして韓国が日本に騒ぎ過ぎというのも、如何に状況分析が出来ていないかの証拠でしょう。そして北朝鮮に支援をすることが、何ら安全を保障するものではないことを知るでしょう。

特に韓国に文句を言うつもりもありませんが、今回の一連の言動を見る限り、ノ・ムヒョン政権の対応の不味さが際立っているように感じています。世界世論をもう少し考えないと、韓国という国自体の信用も低下するだけでしょう。同じ民族だから擁護する、という理屈だけでは世界から総スカンを食います。正しい方向に導いてこそ外交だと言うことを、よく考えて行動して欲しいと思います。

analyst_zaiya777 at 22:01|PermalinkComments(0)TrackBack(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

2006年07月14日

本日、ゼロ金利が解除されました。

今日、日銀がゼロ金利の解除を決めました。私は七月解除説を唱えていたので違和感はありませんが、現時点の日本の成長から見ると、1%程度まで政策金利を上げられそうなので、今後の金利状況は経済指標次第になるのでしょう。まずは異常な状態が少しでも正常化してきたので、これを喜びたいと思います。

前回の量的緩和解除よりも、今回のゼロ金利解除は心理的な重しにはなっても、実際上の影響はほぼないと言えるでしょう。と言うのも、量的緩和を解除した後、日銀は市場に投入していた約30兆円にものぼる資金を一気に縮小しました。これにより日本から新興国へと流れていた資金を、引き上げる動きへと一気に傾いて市場を混乱させました。
当然日本のマネーだけではありません。円キャリートレードの動きも無視できませんが、一気に数兆円まで縮小したこの資金、世界市場から20兆円が消えたことは大きな出来事だったことは確かです。しかし今回のゼロ金利解除は日本一国だけの問題に留まります。何しろ資金量はほぼ変わりないのですから。

あるアナリストの分析によると、今回のゼロ金利解除は企業にマイナス面ばかりではないといいます。キャッシュリッチな企業は有利子負債なども少なく、逆に利ザヤを稼ぐ方がメリットとして考えられるというのです。
一側面としてはこの説は正しいのでしょう。長い間のゼロ金利、量的緩和で企業は蓄財に努めており、負債は減少しています。ただし、そうした負債を減らしたのは一部の大企業であり、中小企業の中ではまだ苦しい環境も続いています。大企業有利の状況に何ら変わりはないので、一概に良い効果ばかりを取り上げることもできないでしょうね。

政府では相変わらず「ゼロ金利継続で経済の下支えを」と発言するのを聞きます。本音は経済を下支えするのではなく、政府の財務負担を下支えして欲しいと言うのでしょう。経済界からの反応も概ね良好ですし、政府の対応には今回も不信感が募りました。
ただ最近日銀がオペを繰り返すのには、少し違和感があります。逆に金利の上昇圧力の方が強いことに憂慮した方が良いのでしょう。量的緩和を解除して日銀に資金に余裕はあると言っても、必要以上の介入は市場に混乱をもたらすだけなのですから。

analyst_zaiya777 at 19:36|PermalinkComments(1)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 政治

2006年07月13日

小泉首相の中東歴訪2

小泉氏がパレスチナのアッバス議長との会談を終えました。一先ず、イスラム世界で嫌われ者の小泉氏の身に何もなくて何よりです。パレスチナに無償資金協力3000万ドルや、2500万ドルの支援を行うそうです。今回もばら撒きだけで終わりそうな勢いですし、イスラエル、パレスチナ、ヨルダン、日本による四者協議を行う構想を伝えたそうですが、現時点で四者協議など無意味なのは誰の目にも明らかでしょう。

イスラエルのオルメルト首相がこれほど強硬派だったとは知りませんでしたが、現在イスラエルは強硬姿勢を貫いています。レバノン空爆、海上、空域の封鎖に留まらず更に被害は広がる影響です。
今回の問題は最初にパレスチナが、一人のイスラエル軍兵士を拉致したことに端を発しています。イスラエルはガザ地区に侵攻、多くの住民を殺し、また拉致しています。この側面支援に動き出したレバノンのヒズボラがイスラエル軍に攻撃、二人を拉致したことでイスラエル軍がレバノンに対して攻撃を仕掛けています。

イスラエルは西側諸国、特に米からの支援を受けて圧倒的な軍事力を有しています。恐らく反イスラエルであるパレスチナ、レバノン、シリアの兵力を集めても適わないでしょうし、正式には認めていなくても、核ミサイルを保有していると疑われています。
現時点でこの問題で日本が出来ることは、何もありません。なぜなら、日本の後ろには米国の陰がちらつくことで、イスラム諸国にもあまり良い感情は抱かれないでしょう。無償でお金を出しているだけでは、これらの国からの信頼は得られず、逆にテロ支援の眼で世界から見られる可能性も、考えておかなければいけないと思います。

いずれ記事にしたいと思いますが、日本はキリスト教的世界史観しか有していないために、中東の問題に対してイスラムを悪と考えてしまいがちです。しかしイスラムが反抗する、テロを起こす理由を正しく理解できないでいては、いつまで経ってもこの問題が解決することはないでしょう。
小泉氏の中東歴訪、やはり大した成果もなく終わるのでしょうね。もしこれだけ緊迫した状況下で具体的な道筋でも示せれば良いのでしょうが、小泉氏にそこまでの手腕を期待するだけ無駄なのでしょうね。なぜなら、そんな手腕があったらとっくに原油利権の獲得のために、もっとこれらの国との付き合いを深めていたはずなのですから。

analyst_zaiya777 at 23:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

北朝鮮のテポドン8

北朝鮮に対する国連の動きが変わってきました。先に制裁決議案を求めていた日、米が中国の北朝鮮への説得を行うのを待つ間に、英、仏から段階的決議案が、そして中、露から非難決議案が、という具合です。
こうした決議の場合、ミサイル発射という衝撃を受けた瞬間から間髪を入れずに決議に持ち込む方が圧倒的に有利です。時間をおいてその衝撃から醒めてきた頃になると、人々も冷静になって国益を考え始めます。つまり今は、英、仏が独自に動くことで米国主導の印象を薄めようと画策している。中、露は非常任理事国に揺さぶりをかけて、切り崩しにかかっているのだと考えています。

日本の外交は今回いい動きをして来ましたが、この間をおいたのは致命的な戦略上のミスでしょう。先にも言いましたが、熱が醒め始めてみると、実際の被害が出ている訳でもない今回のミサイル発射で、制裁決議案まで持ち込むのは難しいということです。確かに、日本は危機に晒されているのだという主張も有るかと思いますが、常任理事国など互いにミサイルを突きつけ合っている間柄ですし、特に日本一国が危険とは誰も考えていないのです。
確かに人権問題や核問題などを取り上げて、北朝鮮に制裁を含む決議を提案する手はあります。それでも難しいのは、現時点で世界が北朝鮮に制裁を望む動きでは、なくなってきたということです。これを忘れて日本が制裁に拘泥していると、一人取り残されて北朝鮮に対する先鋭化の象徴とされ、中、露は事あるごとにバッシングの対象にしてくる戦略が考えられます。
逆に今回の制裁案を引っ込めることを取引材料に、中、露に対する圧力を強める戦略を取れれば及第点です。ただし、日本にそこまでの戦略があるかは…?

南北閣僚級会談が始まっていますが、韓国側の説得まで受け入れなかった北朝鮮。先の中国の説得も不調のようですし、北朝鮮は更に孤立化を強めています。問題を外交的に解決する、というよりも、親北である中国、韓国よりも今話したい相手は米国なのかもしれません。だから外交ルートを狭めていると言うより、外交する相手を選んでいるだけなのかもしれません。
まだ北朝鮮の本音が見えてきませんが、それに踊らされること無く、日本はきちんとした外交を展開して欲しいと思います。

analyst_zaiya777 at 21:27|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

2006年07月12日

安倍氏の外交理念とは?

昨日の読売新聞に載っていた記事で、安倍氏が米国の外交雑誌に外交に関する論文を発表するとの記事がありました。まだ本文を読んでいない段階で批評するのも何ですが、少し気になったので記事にしたいと思います。
安倍外交の理念として自由、民主主義、人権、法の支配という四つの普遍的価値観をアジアや世界に広める姿勢を打ち出すのが主眼、とありました。もしこれを本気で世界に広めようなどと考えているのなら、安倍氏は痛い目に遭うと考えます。

その問題を考えるために、米国が進めている世界戦略『米国式資本主義の輸出』の問題を取り上げてみます。米国は対外政策の一貫として、資本主義を拡大することにより自らの地位向上に努め、そこから得られる利益を独占しようと考えています。
この実現のために、今や米国は日本を抜いて最大のODA国となり、世界に資金を供給し続けています。これは国の成長率に見合う投資でもある訳ですが、国の債務が増え続ける中では少し異常に感じられるほどの額をつぎ込んでいます。
そうして支援をする背景には、米国式資本主義を根付かせ、世界経済を上昇させる目的があります。支援された国では富裕層を拡大することでその国の成長率を高められる。そうなれば文化水準も上がり、治安を安定させることに繋がる計画でした。
当初一定の効果を上げたこの政策も、今や南米国家に反米の機運が高まっている通り、破綻の兆しが見えています。簡単に言えば富める者と貧しい者との二極化が進み、治安が以前にも増して不安定になったのです。これらは中国やロシア、北朝鮮が資本主義を導入した途端、貧富の差が拡大して国内が二極化した状況と相似しています。

これは仮にその国情に合わない政策を持ち込んでも、上手くいかないことを表しています。つまり自由や民主主義を安倍氏が理念として持つことは一向に問題ありませんが、相手にそれを普遍的だとして広めようとすることは、国内事情が違うのですから初めから無理なのです。
安倍氏が内政干渉覚悟で本気で言っているのかはわかりません。恐らくそれは中国、北朝鮮に向けたメッセージだとしても、広めようなどの考え方は捨てた方が良いと思います。イラクを見ても分かる通り、外圧によって国は変わらないのです。国を変えるのは内なる欲求、国民が真に変えたいと思わない限り無理なのです。安倍氏の外交手腕は今のところ未知数ですが、国を誤らせる方向には考えてほしくないですね。

analyst_zaiya777 at 23:49|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 

雑感。最近の事件について

産業界で大きな記事が二つありました。まず水谷建設の脱税事件です。これはまだ一企業の脱税を捜査しているだけであり、大きな波紋を見せていません。ただ政界に広がる問題ではないかと言われており、脱税をして浮かした資金を一体何に流用していたのか、その解明が進められています。村上ファンドでも政治家の関与が噂されていたこともあり、今度は一体誰が?ということもあって、東京地検の動きには興味があります。
一方、自動車産業ではトヨタのリコール隠しにより、逮捕者まで出す事態に発展しています。問題は三菱の時と同じように、欠陥部品を放置してリコールせず、その結果故障して事故を起こしたというもの。かつて品質上の優位性をうたっていたトヨタまでが、三菱自動車と同じ問題を抱えていたとは。日本製品の品質に改めて疑問符が投げ掛けられる結果となっています。

さて郵便局長のマル優不正が問題となっています。マル優の特性を生かして利子にかかる税金を非課税にする、そのために名義を障害者のものに変えて加入していたという、浅ましい事件です。この問題で郵政公社は問題を起こした国家公務員法に基づく処分を課し、最終的には退職する形となっています。
ただ本当にこれだけの問題なのか?有印私文書偽造などには当たらないのか?詐欺罪は?などと追求すればもっと深い罪にあたるような気がしています。そして現在発覚している以上に、そうした行為に走っている人間はいないのか?どうにも気になってしまいます。

最近、こうした公務員や教職員の犯罪が後を絶ちません。昔と較べて目立ちやすくなっているだけかもしれませんが、一体この国の倫理観はどうなってしまったのかと、考えさせられる事件が多すぎるように感じています。未成年者の放火や殺人もそうですが、刹那的に起こす事件の凶悪さもその一つだと思います。
これを明るい未来を描けなくなった時代の責任にするのか、そうした時代しか築けない大人の責任にするのか、色々な見方があるとは思いますが、悲しむべきはそうした事件に巻き込まれて被害を受ける人々のことでしょう。良い時代にするために何が必要かを、もう少し考えなければならないのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 20:02|PermalinkComments(0)TrackBack(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 一般