2006年08月

2006年08月31日

今日の判決、色々。

興味深い裁判の記事が幾つかあったので、記事にしてみたいと思います。

まずすでに破綻した北海道拓殖銀行の頭取が、リゾート開発会社に融資した件を特別背任の罪に問われた事件で、札幌高裁が頭取らの犯意を認めて有罪判決を下しました。焦げ付き覚悟で融資を行ったのか、それが企業の不利益と知った上で行ったのか、何とも証明の難しい問題ですが、結果として回収不能となったことで言い訳不能と考えられたのでしょう。
まだ判決文を見ていないので分かりませんが、経営責任という上では当然、それ以前から回収不能の債権が溜まっていたことにより破綻したのですから、そうした債権についてどこまで経営者が責任を持つのか?ということが論じられて然るべきと考えます。つまり今回、破綻した時の経営者にスポットが当たっていますが、不良債権問題の責任追及とは何か?改めて考え直す必要があるのかもしれません。

もう一つは「そごう」水島会長に対する判決が最高裁で下され、有罪判決が確定しました。この件は「そごう」への融資を申し出る際、自らの資産を担保としてしまったため、民事再生の申請を行った時に自らの資産を差し押さえられることを恐れ、資産隠しを行ったというものです。
元々、そごうは水島会長のワンマン経営と言われており、それが自己資産の担保という行為として現れたのでしょうが、本来経営者の責任として自己資産を使う必要はありません。個人経営では会社自体が自分のもの、という誤った認識をもちがちで、そうしたものが曖昧さとなり、こうした行為を生んだのでしょう。経営とは何か?これも一つ考えさせられる判決でありました。

最後に、イトーヨーカ堂で電気ストーブを買った消費者が、そのストーブから発生する化学物質で障害を受けた件に関する東京高裁の判決です。消費者の訴えが認められ、イトーヨーカ堂に対して損害賠償命令が下りました。
寡聞にして小売業者の販売責任など、私は今まで聞いたことがありませんでした。製造者責任については多々判例もありますが、小売とは仲介であり、製品の安全性を確認する手法は皆無です。今回の判決を拡大解釈すれば、販売業者が安全性を担保しなければならなくなり、当然のようにコストの上乗せ分が製品にかかることになりますね。

更に考えれば今回はホルムアルデヒドの発生、という実験の上でしか分からない問題であり、製品からの発生自体も疑われています。更に使用方法ですら通常の使用とは少し異なる連続使用で喚起もしておらず、使用者についての責任も当然認められます。日本も訴訟大国になるのか?そう考えると少し憂鬱ですが、今回の判決を見て、すぐにそれが気になってしまいました。

analyst_zaiya777 at 21:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 司法 | 社会

王子製紙による北越製紙へのTOBは不成立の見通し

王子製紙による北越製紙へのTOBが不成立の方向となりました。老舗企業による老舗企業への敵対的買収、ということで注目されていましたが、日本的株式持合いで北越製紙は経営権を保った訳です。ですが、これが本当に良かったのか、考えてみます。

まず王子製紙の篠田社長も認めているように、敵対的としながら敵に徹し切れなかった王子製紙の戦略的ミスが今回の王子製紙の敗因でしょう。三菱商事への第三者割当増資の時点で、一株利益の希薄化を訴えることも可能であったはずで、あくまで三菱商事側との話し合いに拘って無為に時間を費やしてしまい、後に取り返しのつかない状態で敗北に至っています。
TOBを仕掛ける状態で敵対的なのですから、最初から北越株を大量購入し、5%ルールで大量保有報告書を提出するのと同時にTOB発表でも良かったはずです。逆に外資が入ってくればその程度のTOBはザラに行われるのですが、その前例としての踏み絵は大企業、王子製紙も踏みたくはなかったのでしょうね。

さて、北越製紙は今回の買収劇で経営権の保持には成功しましたが、多くの負の遺産を抱えることになってしまいました。まず三菱商事に行った第三者割当増資分の、その使い道を明確にするとともに、その分だけの経常利益の増額に努めなければなりません。そうでないと、それこそ一株利益の希薄化を、他の株主から追求されかねないからです。
更に買収防衛に協力してくれた多くの企業から、経営へ口出しされることが予想されます。北越製紙の株価が800円以上の時でも買いを入れていた投資家にとって、TOB不成立で下がった株価の分の担保をしなければなりません。特に日本製紙と提携に至った経緯も、望んでそうなったものではないので提携交渉はこれからとなります。

更に製紙業界全体にとって大きな損失を生じることになりました。まず北越製紙が第三者割当増資分の設備投資を行い、次に王子製紙がTOB費用を設備投資に回すことを宣言しました。製紙業界は未曾有の設備投資ラッシュに見舞われ、増産体制が確立されます。
安い外国紙の流入と原油高。製紙業界に元々あったダブルパンチに、今後は増産による単価下落圧力が強まります。更に企業のペーパーレス化で紙需要も減っています。製紙業界でも体力的に弱い企業は淘汰、整理されていくのはほぼ確実でしょう。

製紙業界には二年前から企業統合の話が持ち上がっては消えています。今回も変わらない、という道を選んだことになりますが、それが良かったのかどうか?製紙業界全体が今後、様々な影響を受ける中で判断されることになるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 19:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 企業

2006年08月30日

大阪市同和行政問題について考える

大阪市による同和不正に関して、市長を始めとして多くの職員が処分されました。これは同和地区が以前差別されていたことで、1980年代に高まった部落解放運動の一つとして、大阪市側から多くの権利を勝ち取ったことに始まります。同和地区にあった芦原病院が破綻したことから、市から融資されていた資金が回収不能となり、発覚してきた経緯もあります。また「飛鳥会」の問題などもあります。

まずこうした部落差別の問題や、ジェンダーフリー問題、在日朝鮮人の問題でもそうですが、声高に自分たちの差別を訴える運動には大きな落とし穴があります。実際に差別を受けて苦労された方もいますし、全てがそうだと言う訳ではありませんが、差別を強調して自分たちの利権を勝ち取るためだけの運動も存在するのです。
本当に苦労して、何とかして差別を解消したいと純粋に考える人も多くいます。が、人の数が集まるとそれが行政に対する力となり、その力を利用しようとする一部の輩が、ある時からその運動自体を私意の下で悪用しようとします。結果としてそれが差別解消に役立つのか?そうした論点が欠けたまま、新たな権利を勝ち取るためだけに運動が継続されることも多いのです。

大阪市は大量の不良債権を抱えており、どうしてこれだけ甘い融資を芦原病院にしていたのか?当初は差別問題解消のためだったのでしょうが、それが年を経るうちに慣例化し、最終的には市が指導して迂回献金などを指導していたのか、それが不思議です。
同和地区にあるからといって、その雇用対策だからといって、市から積極的に迂回融資を申し出るなどどう考えても異常な行為です。大阪市の場合、市職員までが様々な『権利』と称するものを勝ち取り、市の財政を苦しめてきました。『権利』という言葉が誤用されている、一つの例といえるでしょう。

本来は『差別』を無くす、人として全ての人間が等しく生きる権利を確保する、というものが主目的であるはずなのに、それを誤用すると、一部の人間に対する過剰な保護となって現れます。結果、いずれその保護を剥落させる時に再び『差別』された、といって揉めることになるのです。
本来、差別を無くす方法は差別される側を保護するのではなく、差別する側をどう減らすのか?差別しないようにするのか?という方向が正しい道筋だと考えます。その視点をもっておかないと、こうした可笑しなことがまた起こるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 22:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 社会

小泉政権時代に『デフレ脱却』宣言がある可能性

政府が来月、小泉政権時代にデフレ脱却を宣言するのかどうかに今、関心が集まっています。小泉氏は「自分の任期中の宣言には拘らない」としていますが、私はそれでも『宣言はある!』と考えています。

一つに需給ギャップが改善されている数値があります。実際のGDPと潜在的なGDPの差のことですが、これが0.2%の需要超過となっています。
先に七月の消費者物価指数も指数算出方法が変わって0.2%の上昇と言うことですが、旧来の方法では0.6%であり、この旧来の方法を用いてみれば確実に物価は上昇している、それだけの高い数値が確保されていることになります。
来月11日に発表される4−6月期のGDP改定値を待った上で、デフレに戻らないと判断できれば宣言が出ると言われています。ですが、それ以上に大きな問題が小泉政権には存在しているのだと思います。それは、小泉政権五年間の成果がほとんどないことに起因している、私はそう考えているのです。

まず大きなところで郵政民営化ですが、民業圧迫をさせないために規模の縮小がうたわれていましたが、三井住友銀行でも豪腕で鳴らした西川社長の下、新たな収益確保に向けて経営戦略を練っています。つまり規模縮小どころか拡大の傾向を示しています。これは小泉政権時代、郵政事業を民営化すると決めたものの、その後の形を示していないため、成果を強調しても後代にその評価がひっくり返される危険もあることを表しています。
道路公団民営化も同じ、結局ガソリン税などの道路特会を一般財源化する議論が継続されている中で、しかも民営化の結果としてサービスが向上したという結果もなく、まだまだ改革も道半ばで次期政権にバトンタッチすることになります。評価が確定するにはまだ時間がかかる問題でもあり、声高に成果を強調するのも難しいのです。

外交面でプラスがないのは、別に中、韓の件ではなくてもいえることです。小泉政権時代は停滞か、むしろ後退してしまったものが多く、成果はほとんどありません。米国との蜜月関係も、結果として小泉氏が辞めれば終わる個人的な付き合いだけなのです。
ここまで考えれば分かる通り、小泉政権時代の誇れる成果は経済の復調だけなのです。五年かかってもまだ、他のものは形の見えない混沌とした状態でしかない。これが俗に言われる、「小泉氏は壊すことはしても、その後の形は示していない」という大きな理由ともなっています。人気が高いままで有終の美は飾れそうですが、目に見える形の成果に拘ればやはり『デフレ脱却』、そう宣言する可能性が高いと私は見ています。

analyst_zaiya777 at 00:11|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

2006年08月29日

グレーゾーン金利を撤廃しても特例を認めては意味がない

グレーゾーン金利の撤廃に向けて動いていた貸金業規制についての議論が大詰めを迎え、小額であれば上乗せ金利を認めようとの案が金融庁から提出されました。個人向けは半年で上限30万円、一年で上限50万円、事業者向けには3ヶ月以内で上限500万円までの貸付については、利息制限法で定められる金利への上乗せを認めようというものです。
理屈としては信用の低い相手に対して、金利が低すぎて貸付ができない「貸し渋り」が起こり、違法業者に流れることを懸念して、業者による金利上乗せ分を認めるというものです。ですが本当にそんなことが起こり得るのか?少し考えてみます。

まず「貸し渋り」について考えると、大手銀行などが中小企業を相手にこれを行ったのは、リスクを回避して安定的な運用を目指したことが最大の要因です。倒産の危険のある、担保の少ない中小企業相手に金を貸すよりも、国債購入や金利差のある外国で運用した方が安全で高い利回りが確保できる。
日限が量的緩和策をとって銀行に運用資金を回しながら、国内に資金が出回らなかったのはこうした理由によるものです。つまり「貸し渋り」を行っても、他に運用先の確保できる銀行にとって、業績上の影響は軽微に過ぎないのです。

ですが貸金業は他に資金を運用することを認められておらず、あくまで個人向けや企業体向けへの貸付がメインです。そこで「貸し渋り」などを行えば、当然のように減収となり、事業規模を縮小させていくことになります。
それで良いという貸金業も中にはあるでしょうが、上場している大手ではそうもいきません。ほぼ9割が大手で占められる貸金業で、事業規模の縮小は企業価値の減少を意味し、市場から資金を調達する上でこうしたマイナスは許容できないはずなのです。

そもそも信用の低い相手に安易に貸し付け、惨い取立てを行うことが今回の問題の出発点でもあります。信用の低い相手に「貸し渋り」をすることを心配する前に、ろくな審査もせずに貸す側の、利益追求の姿勢を問題として追及するべきです。
どうしてもお金を借りたい人は、相手から要求されるがままに小口の貸付に応じ、上乗せ分を払うことになるでしょう。特例を認めればそれを悪用する輩が必ず出てくるのです。
グレーゾーン金利撤廃の代償として特例条項などを設けていては、元の木阿弥です。政府は企業の側の理屈で「貸し渋り」を心配するよりも、信用の低い人間が深い闇に落ちる前に、早めに自己破産などの手続きをとって、自転車操業にならないような措置を考えるべきなのです。ただその深い闇の中には、貸金業者から献金を受け取っている、有象無象の政治家が含まれているのが現状の問題なのかもしれませんけどね。

analyst_zaiya777 at 19:38|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 政治

小泉首相の中央アジア訪問

小泉氏が中央アジア、カザフスタン、ウズベキスタンに出発しました。今回は資源外交といわれ、中央アジアに眠る資源を確保するのが狙いと言います。

重元素なり、レアメタルなどの物質がどのように出来るのか、ご存知でしょうか?星の一生を見ると、太陽のような恒星は水素を内部で燃やしていきます。その結果、ヘリウムに変化した物質が重力に押し潰されて、最終的には超新星爆発と呼ばれる過程を経て、宇宙に資源をばら撒きます。
通常の星が潰れる過程では原子として安定的な鉄までしかならないのですが、この爆発する過程で鉄よりも重い元素が生成されるのです。そして太陽系が作られる過程で地球にこうした重い元素が到達してそれが資源となります。

ですがこうした原子は重いので、地球がドロドロに溶けた状態でずっといると、そうしたものは内部に沈みます。ですが地球が溶けた状態(マグマオーシャン)の時期は短く、固まりだした地表に固定されることになったのです。
ですが、ご存知のように大陸は動いており、一様に古い地質が残っている訳では有りません。日本は早くても六億年前からしか地面として存在しておらず、レアメタルなどの資源も微々たるものしか含まれていないのです。

さて、中央アジアには資源が豊富だと言われていますが、ここから運ぶとなると空路しか考えられません。以前、ロシアから中国経由で原油を運ぶ話もありましたが、それでは安定供給は難しいでしょう。通過する国々にバルブの元栓を握られていては、安心して使用することはまず不可能ですから。
そこで空路ですが、これでは輸送費がかかりますので工業用に使用するには適さないことになります。少量で十分なものか、高コストでもペイできるだけの価値のあるものなら採算ベースに乗りますが、それ以外は難しいところもあります。

ですが、長期的なビジョンに立てばそうも言っていられません。資源高騰を迎えている今、安定確保は最重要課題でもあります。早めに良好な関係を築き、採掘権などの権利だけでも、今から確保しておく必要はあるでしょう。
ただ小泉内閣に今まで明確な長期ビジョンは少なく、今回も中、ロの牽制だけに終わる気がしています。確かにこれらの国と中、ロは結びつきが強く、「まずは唾をつける」だけなのかもしれませんが、そんなことをしていると出遅れたままになってしまいます。日本が生き残るための資源政策はもう待ったなしなのですから、それを考えてしっかりとした外交を展開してきて欲しいと思います。

analyst_zaiya777 at 00:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

2006年08月28日

ビラ配布のための立ち入りは不法侵入ではない?

政党のビラを配布するためにマンションに立ち入った男性に対する判決が下されました。最初に断っておきますが、この方は共産党ですが共産党についてどうこう言うつもりはありません。今回考えるのは『安全に暮らすとは何か?』ということです。
まず少し前の話ですが、マンションに立ち入った男が子供を投げ落とす事件がありました。これはそれだけ人が信用できない世の中になってきた、ということの表れであり、安易にマンション内に外部の者を立ち入らせて良いのか?という問題でもあります。

今回の話でも「目的や状況が社会通念上、容認できない行為かどうか」とされていますが、ではそれを判断する術は何か?と考えると、ビラを持っていたから、それが思想信条に関するもので犯罪とは直結しないから、とされても住民がそうだと判断することは無理で、一先ず警察に通報することになります。
そうした場合、住居不法侵入にならなければ何も罪に問われないことになります。つまり今回の判例が示したものは、『マンションの廊下は道路と同じ』という判断なのです。別にそれが政治心情によるものか、宗教の勧誘か、リフォームの勧誘かは関係なく、一般通路としてマンションの廊下を扱え、ということなのです。何故って、犯罪者が犯罪者面してマンション内を歩いているなんてことは絶対にないからです。

マンションは空間を買うものですが、共用費として通路や玄関の補修費など資金を負担しており、一般の道路などとは異なります。住民が相手の判断に困る以上、それが如何なる相手であっても、やはり立ち入りを認めるべきでは有りません。
私がこう考える理由の一つに、垂れ流される情報を受け入れる時代は最早終わったことがあります。新聞、テレビ、今回のビラなどでもそうですが、基本的に一般の我々は相手が与えようとする情報を受け取るのみでした。

ですが今はそうした時代ではなく、情報が欲しい人はネットを使って情報を取れる時代になったのです。つまり今後は『情報を得ようとする者だけが情報を得る時代』に移り変わっており、配布物などをいつまでも認める必要はないということです。
特にこうした政治心情や宗教関係のビラなど、受け取れば怒りを覚える人もいます。安心や安全を最大限に考慮すれば、こうした悶着の禍根は立っておく方が無難だ、ということになります。
最初に言ったように、マンション内に不審者がいても警察が介入できないとなれば、これは安全に関して由々しき問題になります。マンションは公共物であるのと同時に、私有物でもあります。どんな理由があろうと、やはり立ち入りについては規制をするべきだと私は考えています。

analyst_zaiya777 at 21:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 司法

2006年08月27日

地方行政が夢見る『観光』による活性化は夢で終わる

夕張市が財政破綻し、地方行政の行き詰まり、閉塞感が心配されるところです。とは言っても、全体としてみると地方の財政は改善されているという試算もあります。これは地方財政でも頑張っているところがあるという証左でしょうが、その逆に今回の夕張市破綻で分かった、借金飛ばしのような不健全な財政運営が行われているのではないか、そうした不安も想起させるところです。

今回の自民党総裁選でも、地方への活力という言葉がよく聞かれます。ですが今まであるような公共投資などによる、地方への分担では意味がないことは今まで述べてきた通りです。それは一時の建設業や道路族を潤すだけで終わり、結果的に維持費などでより以上の財源が必要となるからです。
そして夕張市の破綻を見るとき、地方行政が安易に陥り易い活性化策、『観光』というものを考えてみなければならないと思いました。この『観光』による地域産業の活性化は、安易に飛びつき易い結論であるのと同時に、非常に困難な策でもあります。

『観光』において重要な点は以下の三つだと考えています。
1.魅力的な設備の運営、 2.宣伝、広告費の維持、 3.リピーターの確保
この点において、夕張市を見れば分かると思いますが、1.ではありきたりの遊園地、行楽施設が多く、集客力に繋がるような目新しい内容はありませんでした。この時点で観光による集客力の確保は難しいと考えられます。
次に難しいのは如何に集客力を高めるかです。それには宣伝、広告が絶対に必要な行為ですが、まずこれらについてはどういった層を狙うのか?ターゲットの絞込みが非常に難しい問題です。狭い範囲に限定してしまうと幅広い層の支持を得られませんし、広い層を狙い過ぎると、設備として面白みのないものに成り下がります。
しかも客が一度しか来ないようでは、人口減少地域において高い収益力は確保できないでしょう。それらの問題を全てクリアしたのが旭川動物園です。魅力ある設備でテレビ取材を受け、それが集客力に繋がり、更に設備を更新することでリピーターを確保することにも成功しています。

では他の地方行政で同じことが出来るのか?と問われればまず無理だと断言できます。どんなに知恵のある人が搾り出しても、100に1ぐらいしか成功例のないものを、選挙で当選した人や公務員が考えて、そうそう上回れるはずがありません。
結果として、観光に力を入れる地方行政が成功する確率は万に一つであり、注力すればするほど負債という泥沼に嵌ってしまうのです。そして安易に飛びつき易いため、観光をうたう地方行政が多いのも問題です。地方行政を考える上では、色々な地方の特色もありますし一概には語れないものもありますが、少なくても観光で成功する例はほとんどない、ということだけは言えるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 10:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 地方

2006年08月26日

名前の話あれこれ。プチ知識の紹介

つい先日、カローラが40年を迎えたという記事がありました。私はそれほどの歳ではありませんが、一つの車種がこれほど長く続いていることに感慨を覚えるとともに、日本発で世界に通用する車名があることに誇りを感じます。
このカローラというのは『花の冠』を意味するそうです。日本の自動車名には面白いものもあり、トヨタのエスティマは英語Estimable(尊敬すべき)からの造語ですし、三菱の軽自動車iは英語のI(私)とinnovation(革新)かたとったそうです。他にも色々ありますが、各メーカが知恵を絞った結果で、意味を知ると面白いですね。

外車と言って真っ先に思い浮かぶのは、メルセデス‐ベンツかBMWと言ったところでしょうか?このメルセデスと言う名前、実は人名だと言うのはご存知でしょうか?
ダイムラーが自社の車を販売する際、オーストリアの実業家を通して販売しました。その時、その実業家がツール・ド・ニースの自動車レースに自分の愛娘のクリスチャンネームをとって出場させたところ、その車がレースで優勝しました。そこから『Herr Mercedes』のMercedesが自動車の商標として使われるようになり、後に別々の名前であったMercedesとBenzが統合されて今に至るのです。
ではMercedesとはどんな意味を持つ名かと言うと、これはマリアの代用として使われた名前でした。つまりMaria de las Mercedes(スペイン語)が本来の言葉であり、この意味は『慈悲のマリア』を意味する言葉で、ここからMercedesが単独で名前として使われるようになったのです。『慈悲』という割りに今のメルセデス‐ベンツを見ると、厳つい顔だと感じるのは私だけでしょうかね…?

名前の話でもう一つ。マクドナルドはあの名前の中でMcDonaldとcが小文字でDが大文字になるので、不思議に思ったものです。これはスコットランドの方の表記で『〜の息子』を意味するMacが頭についた、『ドナルドの息子』を意味する姓なのです。
ではドナルドとは、と言うとケルト語から来た名前であり、『世界+標準』を意味するそうです。何か名前で既に世界進出を果たし、店舗を広げることが約束されたような名前ですよね。
ちなみにこのマクドナルドはスコットランドでは一般的な姓であり、こうした姓を同じくする血族集団をクランと呼んだそうです。クランには他にマクダネルやダグラスがあり、それが米航空機製造会社マクダネル=ダグラス社に使われているのは、米国社会にスコットランド系の人間が多く入っていることの証明のようなものかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:39|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 一般 

2004年度の債務超過:267兆円

2004年度の国の貸借対照表が財務省から発表されました。250兆円を上回る債務超過であり、資産の中には河川などの売却できないものも含まれるため、国の財務状況はかなり悪化していると言えるでしょう。資産が839兆円で03年度より5兆円の増加、負債が1104兆円で03年度より12兆円の増加。2010年にプライマリーバランスの改善を目指すとは言え、それまで負債の方が膨らむ率が高ければこの債務超過の状態は、更に悪化することが予想されています。

小泉内閣が色々と負の面を背負っていますが、その一番の問題点はこの国が抱える借金だと考えています。大した財政出動もない中で、どうしてこれだけ負債が増えたのか?本来もっと検証しなければならないはずですが、今のところそうした動きはありません。それが問題の根の深さを表しているのだと考えています。
よく言われるように、縦割り行政では各省庁が自分たちの予算配分を増やそうと躍起であり、本来は財務省が横断的にそれらを判断します。ですが財務省のチェック機能は働かず、結果として無駄かどうかを行政が判断することはないのです。今まで通りであれば予算が通る、社保庁がポケベル使用費などを申請してそれが通っていたことを見ても、ノーチェックだということがお分かりでしょう。

国債発行枠を30兆円以内に抑える、小泉氏はその公約をやっと果たしましたが、その間にも債務が増え、今後は国債償還に多額の費用がかかります。また日銀を牽制して利払いを抑えようとしていますが、日銀がオペをしない限り、短期債は上昇気配を止めません。金利上昇局面でこれは仕方のないことであり、こうした一連の動きを見ると、日本という国は利払いに怯える国に成り下がってしまったことが分かります。
では次期総理候補の方々にこれを解決する策があるか?というと疑問符をつけざるを得ないでしょう。安倍氏、麻生氏は経済活性化、谷垣氏は増税によって国の歳入を増やすことを考えています。ですが、まずやらなければならないのは、歳出を減らす努力をどういった形で行っていくのか?です。

歳出削減、と簡単にはいえますが、来年度の一般会計の概算要求が今まさに出されており、今年度より約3兆円増えます。利払い費が嵩むためもありますが、歳出は増える方向にあり、一向に歳出削減は先送りになっています。無駄とは何か?負債を返済する方法とは何か?次期首相を狙う方々は今こそ真剣に議論していただきたいと思います。

analyst_zaiya777 at 21:29|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

2006年08月25日

7月の全国消費者物価指数

朝方、日本の7月の消費者物価指数が発表されました。基準が変わり、今回から2005年を100とした数値で算出されます。今までは2000年を100として算出されていましたが、これは5年ごとに見直される基準でもあります。また調査品目も従来のものより、現在の販売で主力の製品に切り替えられたため、数値として今までのものと比較しても少し酷な部分がありますが、一応前年同月比で0.2%上昇(従来算出方法では0.6%上昇)ということになりました。

この調査品目の中には今まで『ワープロ』なども入っており、如何に時代の変化に伴わないかはよく分かると思います。それが今回外されて薄型テレビなどが入っていますので、価格下落の激しい製品が入れば当然のように物価は低く算出されます。
ですが、私はこの物価、という言葉が実体から乖離しつつあることに、若干の憂慮を感じています。物価とは、皆さんご承知のように物の価格のことです。価格とは物の価値を表す指標とされますから、当然その価格が下落すれば価値が低下していることになります。ですが、本当にそうなのでしょうか?

例えば薄型テレビで言えば、メーカはモデルチェンジを繰り返すたびに新機能や、技術向上に伴う性能の向上を追加して発売します。ですが、それでも価格は下がります。これは初期の設備投資には莫大な額が掛かりますが、モデルチェンジにかかる研究開発費ではそこまでの投資は必要ないため、ドラスティックなモデルチェンジでない限り、コストを回収する額が低くて済むからです。
既に減価償却が終わった設備で製造できるものは、もっと安く製造できます。それらは工場運営費や資材費用+αで済むため、逆に考えるとそれ以上安く出来ないほど価格が下落しているものであり、物価は下げ止まることになるのです。

以上でお分かりだと思いますが、物の価値として考えると、価格が下落していても製品としての機能は向上しており、本来価値は高まっているはずなのです。物の価格が製品としての価値を表すものとしてではなく、売る側のコストによって決まる。そうなると、仮に物価が上昇すると言うステージを考えると、先に示したように減価償却の終えたワープロなどの機器を調査品目に入れておくか、または資源価格が高騰してその分を上乗せしたた、という要因程度しか考えられないことになります。
単純に上記のように考えるのは危険なのですが、物価が単に価格を意味するものであるのなら、この数字にあまり意味はない気がします。この数値を基にデフレ脱却を宣言するのではないか?とも言われていますが、意味のない数字を根拠にした政府の宣言には、注意しなければいけないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 一般

2006年08月24日

冥王星は惑星ではない!新基準決定

つい先ほど、冥王星が惑星から外れる決議が、国際天文学連合(IAU)で決まりました。冥王星の大きさが明らかになってきた時から、これは惑星なのか?という疑問が湧き上がっていたこともあり、今回でその議論に一応の決着がついたことになります。
米国の科学者が見つけたのが冥王星であり、冥王星を惑星として存続させる動きが活発化していましたが、今後発見されるかもしれない矮惑星のことを考え、冥王星を惑星としておくことによる問題化を避ける狙いもあったのでしょう。

元々、「自己の重力で球形を保ち、恒星の周りを回る恒星でも衛星でもない天体」とする当初の案で12個に増える、とされていたのですが、それでは冥王星の外側にあるカイパーベルトで次々と発見される星まで惑星としなければならなくなり、どう考えても混乱を発生させるものでした。
新しい定義では「太陽の周りを回り、十分重いため球状で、軌道近くに他の天体(衛星を除く)がない天体」とされました。意味が分かりづらいのですが、注として水金地火木土天海の八星とされているので、冥王星は外れることになります。

太陽の周りを回る惑星の中で、水星〜火星(火星外側の小惑星まで含みます)までを地球型惑星と呼びます。これはその中心角に金属を持つ天体であり、惑星誕生の初期段階において太陽の重力に引かれ、重い原子を持つ隕石がより太陽に近いところに集まったため、こうした金属核を持つ惑星が誕生した、と言われています。
一方、木星から外側にある天体は木星型惑星と呼びます。これは中心が岩石成分であり、その周囲を水素の大気が取り囲んでいる天体を呼びます。木星や土星は大きいですが、金属核を持つ地球型惑星よりも密度で考えると軽くなっているのです。

そこで冥王星について見てみると、惑星としておくには迫力不足の感は否めません。赤道半径は1151km、地球との質量比は0.0025、これは月より小さい値です。(ちなみに月は1738km、質量比0.0123)これでは惑星として定義され続けることは厳しいでしょう。
ただ今回の決定によるインパクトは大きく、全ての教科書や冥王星を含んだ形で惑星を表記、題材としたものも書き換えを余儀なくされます。ただどの道、今後惑星が増えてその都度書き換えの必要があるなら、ここで思い切って外してしまうのも良かったのかもしれません。経済的に考えて、これで特需が発生するとはとても思えないですけどね。

analyst_zaiya777 at 23:35|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 一般

『子猫殺し』、生きているものを飼う意味

坂東眞砂子さんが日経新聞のコラムで『子猫殺し』を発表し、問題になっているそうです。コラムの中で「生まれてすぐの子猫を殺すことと、避妊手術をして子種を殺すことは同じ」としています。これは生命の発生に関して、いつを生命誕生とするかという大きな問題であり、軽々に語るべきものではないはずですが、安易に自分の意見を公然の耳目に晒し、「糾弾されることは分かっている」と開き直ったものだ、と私などは考えてしまいます。

生命の誕生については、大きく二つの見解に分かれています。受精卵となった段階か、母体から子供が切り離された段階か、というものです。坂東氏の言うような避妊の段階を生命と見なすかどうか、というのは論外です。生命を生み出す機能の喪失を『生命誕生』と絡めて語ることは出来ないはずなのです。
未受精卵子については、今医学界で大きな注目を浴びています。クローン技術とも絡むものですが、卵子の核を取り出し、そこに別の細胞の核を入れて刺激を与えることでクローンが生まれます。それ以外でも再生医療の分野において、このクローンの技術が生かされており、仮に卵子まで生命誕生と絡めてしまうと、こうした医療分野における発展を阻害しかねない問題もあります。

今回の論調の中で、人間が動物の生殺与奪の権利を持っている、そのことについて何ら考察することなく、「生きる意味」について考えられても困るのです。自ら動物の命を奪ったその行為を正当化して、「生きる意味」とされて良いような論拠は何もありません。またそのような考えを持つ人間に、動物を飼う資格はないのです。
最近、動物を飼う人間のモラルの低下が憂える事件が多く起こっています。こうした人たちに知ってもらいたいのは「生きる意味」を考える前に、「生きているものを飼う意味」を考えなさい、ということです。生き物の生と死に付き合うということは、その全てにおいて責任を持つことに繋がるはずだからです。

ペットを勝手に放す人もそうですが、自分のペットが可哀想だからと殺さないで逃がせば、他の動植物を殺すことになることを理解していない人が多いと思います。生きているものを飼う意味は、生きているものを大事にする、そうした視点が大事だと思いますから。

analyst_zaiya777 at 21:39|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 一般

2006年08月23日

自民党総裁選・安倍氏の構想をおさらい

自民党総裁選で、やっと政策論争が開始されてきました。ただ今のままだと本当に安倍氏の独走のままで終わってしまい、論争になるかどうかも微妙になっています。政権与党の党首を選ぶための政策論争ですから、本来もっと盛り上がっても良いようなものですが、これだけ事前に有利が明らかになると流石に白けますよね。

安倍氏の「次期党首は憲法改正を政治スケジュールに乗せていくリーダーシップを」、の発言は少し怖いところもあります。私は憲法改正には前向きな考えですが、下手に日程を組むと、今度は日程に乗らないことを問題視される可能性もあるからです。小泉氏のように「大したことない」と言い切る度胸があれば良いのですが、安倍氏にそこまでのブチ切れ発言を求めることは厳しいでしょう。
更に法律とは施行後も解釈論で紆余曲折するものです。一つ一つの条項を確認していく作業の中で、文言でもめることも予想されるために時間など幾らあっても足りないでしょう。スケジュールよりも段階達成度などの基準をとる方が良いと考えています。

もう一つ、米国家安全保障会議(NSC)と同様の組織を首相官邸に、という構想にも少し違和感を持ちます。日本は米国のような大統領制ではないため、違いが生じるのは仕方ないことです。確かに北朝鮮の脅威にどう備えるのか?という問題はありますが、以前も指摘した通り、結果的に米国からの情報に頼る今の状況では同じ組織を日、米で別けてもあまり意味は有りません。
現行憲法下では敵が明確に攻撃意思を示さない限り、日本は専守防衛に徹するしかありません。これではNSCなど作っても意味はなく、形を作る前に制度設計の方を進めるべきであることは言うまでもありません。法なきところに法に依らない組織を持ち込めば、それだけで後々混乱を生じかねないからです。

最後に日本が年率3%程度の経済成長を目指すことを、安倍氏は提言しています。昨日『安倍氏は企業支援を』と書きましたが、今政府が恐れているのは企業の海外脱出です。ハリポタ翻訳家による件でも分かるとおり、今資産のある個人は海外に逃げ、企業も工場などを海外に移し、国内での納税を免れようとしています。
つまり政府から企業に相当甘い条件を出さないと、国内での産業発展が望めないのも現実なのです。これで3%成長を夢想することは、少し厳しいのでしょうね。

まだ政策論争は始まったばかりです。より良い議論をして、日本の行く末を充分に検討して欲しいと思います。甘い条件ばかりで負の部分も見てくれる政治家がいれば良いのですが、今のところそうした議論がないのが残念なばかりですが…。

analyst_zaiya777 at 22:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2006年08月22日

減税?出生数が増加?国民負担は?

自民党総裁選で、驚いたことに安倍氏、麻生氏の二人が減税を言い始めました。簡単には安倍氏は企業の開発や人材育成に関する減税、麻生氏が成長産業に対する減税であり、両者とも言い回しは違っても企業側の発展を促すための減税です。
日本の未来像を描く上で大切なことは何か、と言えば総裁となる人物がどういう将来を描けるのか、ということです。まだ端緒の段階であり断定は出来ないと思いますが、少なくとも安倍氏と麻生氏は経済活性化を業界支援と言う形で成し遂げようとしている、ということだけは分かってきたのかもしれません。

さてさて、昨日の記事ですが少子化傾向に歯止めがかかるかもしれない、そんな記事がありました。今回は出生数であり、出生率にはまだ換算されていませんが、前年同期より2.2%出生数が増えたと言うものです。
この数字に対して厚労省の人口動態・保健統計課では「経済が活性化し、雇用環境が改善されてきたから」としていますが、私が最初にこの数字を見た時は全く逆の感想を持ちました。つまりそれほど二極化が進んだのか、という印象です。

そもそも、雇用環境が改善してきたのは昨年からであり、出生数が増えるにはタイムラグが少なすぎます。実際、個人が好景気を享受できるほどには、まだ日本経済が潤ったとは言えず、数字として実感できてきたのは今年に入ってからのことです。十月十日前の受胎時はまだ経済が活性されていませんでした。
以前も指摘した通り、先進国の出生率はそれほど高くなく、実際に地球の人口増加を支えているのは貧困に喘ぐ国々です。避妊の普及が進んでいない等もありますが、一番はお金がなくて他にすることもなく、貧困層が子作りに励み易いというのがその理由と言われています。日本の二極化により貧困層が増え、出生数が高まったのだとすれば、今回の数字はあまり喜ばしいことではないのかもしれません。

一方で、出生率を基に算出される年金に関しては、サラリーマンの負担率が引き上げられたり、パート労働者まで適用が拡大される方向です。搾取の側は必死で国民負担を増そうとしている訳ですね。
これは労働者も、雇用の側も負担が増すのでどこが得をするかと言えば、年金を集めている厚労省(社保庁)のみです。未だに年金の財布のヒモはゆるゆるで、支出を減らす努力はほとんどしていない中で、徴収だけは抜け目なく行うつもりのようです。

先の出生数の話でも、減税の話でも政府から発信される耳障りの良い話は、気をつけていないと裏側にある国民負担を見逃してしまいがちです。国がどんな未来を考えて国民負担を増そうとしているのか?厳しい眼で見ていかないといけないのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 22:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 年金

2006年08月21日

韓国ノ・ムヒョン大統領に政治スキャンダルか?

韓国でノ・ムヒョン大統領のおいが関わったのではないか、とされる事件が起こりました。スロットゲーム機で法廷限度以上に大当たりを出す機種を製造した会社社長が起訴された件で、そのおいが2003年から就任していた役員を、検察が捜査に着手した今年7月に辞任したと言うものです。
韓国では誤った大統領制度が横行しているため、大抵の大統領が職を辞した後で捜査当局からの追求にあっています。大統領になると一族郎党が国内で要職につき、政治との癒着の構図の中で経済が動きます。いつまで経っても政治が上手く機能しないのは、こうした権力の誤用が激しいからだと考えています。

韓国文化には特に詳しく有りませんが、拙い知識として韓国の事情を少し考えてみます。韓国では(北朝鮮も含まれるかもしれませんが、手元に統計資料がないので分かりません)、金、李、朴の三姓で国民の実に45%を占めます。新羅の神話でも金、朴、昔の三氏の神話を伝えているので、朴氏という珍しい姓は新羅起源と考えられます。
それ以外の姓でも上位十姓で既に国民の三分の二を占めており、全姓でも285しかないこともあって、上位90位までで国民のほとんど全てをカバーしてしまうそうです(帰化民の姓は入れていません)。日本人の姓は莫大な数がありますが、姓が少ないとそれだけ同族意識は強くなるでしょうね。

呼び方などで問題になるときは本貫と呼ばれるものを名乗るそうです。本貫とはその姓が発祥した土地のことであり、同じ金氏でもこの本貫が違えば結婚できますが、本貫が同じだと結婚できないと言う規定が法律にあるそうです。(1997年に判例が出て有名無実化している) 随分と肩身の狭い考えのように感じます。
つまりここから読み取れるのは、従来より同族意識がその根底にある民族だということです。彼らにとっては血の繋がりが重要であり、それが大統領になると同族を引き上げて採用してしまう、という行為として現れるのではないでしょうか?

広義の意味では北朝鮮などを持ち上げ、日本を卑下して人気をとるのもこの類の思考だと言えます。同じ朝鮮民族として、民族が分断されていると言っても、本貫を同じにする人間が北と南に分かれているのですからね。
最初に言ったように、同族意識が強すぎるとそれが専横など権力の集中を生み易く、結果的に政治が二流化してしまう傾向があります。民族性といってしまえば身も蓋もないのかもしれませんが、民主主義を正しく認識していないと、将来的に韓国も独裁を生んでしまう、そうした危険を内包しているのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

早稲田実業の優勝、凄かったですね。

今日の早稲田実業‐駒大苫小牧戦、熱い戦いでしたね。37年ぶりに再試合となった決勝戦と言うこともありますが、どちらも抜きん出た投手力を誇るチームであり、連投するピッチャーに対して集まる注目も高く、新しいヒーローの誕生とともに高校野球の幕が下ろされることになりました。
今回、第88回大会は大味の試合が多く、例年以上にバントなどの小技の少ない大会となりました。梅雨時の気温の低さから投手の暑さ対策不足が祟り、結果として『打てる投手』が多かったためエンドランを多用する、個人的には見ていても面白い野球が多かったと思います。ただ試合が大味で、組織力や緻密な作戦を好む人には物足りない試合も多かったのかな、とも考えています。

早実の斉藤投手も、駒苫の田中投手も右投げの投手ですが、スライダーを武器とした速球派投手であり、似ている部分があります。投げ方も特徴があるのですが、この二人の投手に共通するのは最初に右足が大きく曲がることです。これは身体を安定させることと、もう一つ右足の軸に対して重心を軸より左側に傾ける投げ方なのです。
ジャイアンツの上原投手もそうですが、一旦軸より左側に移動した重心は、左足を踏み込んで前方に体重をフィードしていく際には、軸上に重心を移動しなければなりません。それは身体を回転させる際、重心が軸上にないと上手く回転しないからです。
この時、軸上より右側を回ってくる右腕に対して左にある重心がひきつける力を生み出し、遠心力を増すので球が速くなる投げ方なのです。当然腕の回転力も上がりますから、スライダーなどもよく曲がります。

恐らく、こうした投げ方は天性のものではなく、投げながら自らの感覚で生み出した合理的な投法なのでしょう。何より凄いのは、それを支える強靭な足腰と回転力の増した右腕を支える肩と肘の耐久力です。これは両投手とも怠ることなく自らを鍛え上げた結果ですし、賞賛に値するものだと思います。
駒苫は春のゴタゴタがあった中、よく今まで集中力を切らさず試合をしてきました。ですが、田中投手の方が身体を大きく使うダイナミックな投げ方だったため、より身体の疲れが大きかったのでしょう。再試合の勝利の女神が微笑まなかったようです。

一つだけ苦言を呈すれば日本では泥に塗れた、逆境に耐えた、などお涙頂戴モノがスポーツでも好まれます。メディアもそれを煽るからですが、今回のように連戦、連投による高校生の酷使について、大人たちが真剣に討議すべきです。これで若者の身体が壊れ、将来を閉ざされたら日本にとっても大きな損失です。甲子園球場の使用やテレビ中継の問題よりも、まず何を大事にしなければならないのか、きちんと考えて欲しいですね。

analyst_zaiya777 at 21:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 一般

2006年08月20日

アンケート結果の問題点

小泉氏の靖国参拝に対して、国内世論がその行動を支持しているとの数字が各メディアによって報道されています。以前から指摘しているように、こうしたアンケートはその方法からして危険な内容を秘めており、安易にその数字を信じる訳にはいかないので、数字の裏側の部分を考えてみたいと思います。

日本でこうしたアンケートをとっても、「どちらかと言えば…」という曖昧な答えが大半を占めてしまい、まともなアンケート結果は出ませんでした。これらはどちらかに振れてしまうことにより、現状が変化することを恐れる心理的な動きを表しています。
現状にまぁまぁ満足している限り、良くなるか悪くなるか分からない『変化』に対して、それを恐れるのは普通の人間の心理です。現状、二極化が進む日本とは言え、未だに一億総中流の思想も根強く、下層の中でもまだ自分は上にいるという達成感がある以上、靖国神社に参拝という外交上の変化を拒絶する動きとして「どちらかと言えば…」というメッセージとして出ることが考えられるのです。

ですが、この靖国神社は象徴化されています。それは第二次大戦を美化する、戦争を賛美する、そうしたものもその中には含まれていますが、それよりも大きなその第一義は中国、韓国に対する明確な敵意としてなのです。領土問題で揺れる中国、韓国に対する心理、それ以外にも最近の両国の反日政策によって芽生えた日本人の反中、反韓の意識、それらを統合した意識が靖国神社に象徴的に集まっているのではないか?と私は考えています。
つまり敵の敵は味方、の思想の下で統一的に賛成票が多くなっているのが、今回の靖国神社参拝賛成なのです。小泉氏もその辺りを意識的に活用しており、それが敵視政策による効果であって、小泉人気を支える一因でもあるのです。

日本のアンケートでは『明確な意図』を持った人が多ければ、極端にそちらに振れ易くなります。それ以外の『中庸』の人は「どちらかと言えば…」の中で括られるだけです。そして問題は『明確な意図』を持った人は自分の意思を明白にするため、あらゆる手法を使ってでもアンケートに参加しようとします。これで意見は更に倍増されることになり、統計の取り方に問題があるとした意味が分かると思います。
それが良い、悪いではなく、数字をそのまま信用してはいけないということです。アンケート結果がこうだからこう、という結論に早急に至ってしまうと、本来考えるべき過程を忘れてしまいがちです。その過程の中に含まれる様々な問題を議論してこそ、正しい道へと至る本筋だと考えていますが、敵視政策の中ではそれも難しいのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | メディア

ロシアの漁船銃撃について2

ロシアによる漁船銃撃事件。今までその意味について考えていましたが、一通り考えたことを記事にしたいと思います。
まずロシア側の事情を考えると、98年の経済危機以降のロシアの経済復興には目覚しいものがありました。ソビエト崩壊後、ロシアが沈没するかと思われたようなひどい状態からの復興であり、かなり無理して国内の活性化に努めてきたのです。
欧州諸国からの各企業の参入が相次いだことも、ロシアにとっては好材料でした。経済が落ち込んだときには外資の参入を促すのが最も手っ取り早い回復策ですが、まさにロシアはそうして回復したのです。そこに追い風となったのは原油高でしょう。ロシア経済は西側と肩を並べられるほど、回復してきました。

日本の経済界はロシア進出に遅れをとり、昨年からやっと自動車業界などがロシアに拠点を持ち始めていますが、本格的な参入はこれからです。昨年末のプーチン大統領の来日は、日本の産業を呼び込むためのものであり、更なる外資の参入により国内経済を活性化したい、その期待の表れでもあります。
僅か七年で復興を遂げたロシア経済も停滞期を迎えつつあります。上昇一服後の過渡期でもあり、先を見据えた投資を促したい。国内政治的に安定しているプーチン大統領も、経済活性化を考えて新たな柱が欲しい。そんな中で寿司が世界的にブームを迎える中、新たな産業として水産資源を重要視したとしても、何ら不思議ではありません。

次に密漁の問題ですが、水産資源も無限ではないため、ある程度計画的な漁獲調整が必要です。ですがその根底を覆す行為が密漁です。密漁は漁獲調整には左右されず、根こそぎ資源を奪い取っていきます。水産資源を新たな柱と考えるロシアにとって、密漁に対して強いメッセージを出したい。それが今回、スケープゴートとして狙われた吉進丸だったのではないでしょうか?つまり最初から銃殺ありき、だったのです。
漁船を停船させることは難しく、本来機関部を狙うべきところをあえて人を狙って強いメッセージを託した。それが今回の銃撃の意味だと考えています。ロシア人スパイによる光技術の漏洩の問題も考えましたが、実質的なロシアの損害は軽微なので、その辺りの可能性は薄いのでしょうね。

前回北方領土の問題を取り上げたので止めますが、外交ステージでは、ロシアはWTO加盟を目指しており、現在米国が抵抗している状況もあります。日本も米国と協調し、ロシアに強いメッセージを出す必要があるでしょう。今回は不審船を追い駆ける上で起こった不慮の事故などではなく、人を狙った人為的なものです。密漁はそれとして罪を償うべきですが、銃弾による威圧には断固とした態度をとるべきですから。

analyst_zaiya777 at 15:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

2006年08月19日

経済の話。16000円を越えた株式市場

先月13、14日に開かれた日銀の政策決定会合において、オブザーバーとして出席した政府関係者が「ゼロ金利は解除しても、連続利上げは意図しない旨をはっきり明示すべきだ」と発言していたことが、議事録が公開されたことから明らかになりました。
世界でも金融政策は政府と独立した機関であるのに、どうして日本ではこうも政府が口を出したがるのか、少し異常なほどです。日本政府は、日本は我々が動かしているという自負があるのかもしれませんが、金融政策が政府と独立している意味を考えておかないと、やがて誤った政策に突き進む可能性も有ります。
実際、政府からの圧力で日銀は量的緩和解除後、オペなどの短期債の購入に資金をシフトしています。これでは例え郵便局を民営化しても、国の機関で国債が回っている事態に、何の変化もありません。むしろ金融政策を考える上では、悪化しているとも言えるでしょう。

少し前、日本の市場が16000円を越えれば短期的に上昇、越えなければもみ合いと予測しましたが、その16000円のラインを軽く突破してきました。これは8/8、前日の下げを取り戻す300円以上の上昇を達成した時から始まる、外国人投資家による先物買いの影響だと言うことがわかってきています。
突如、外国人投資家が先週から物凄い先物買いを仕掛けてきていますが、これが日本市場の先高期待によるもの、と考えるのは少し早計だと考えています。一部には中東の落ち着きが好感されているとも言われています。確かに企業業績の上方修正などもありましたが、異常な先物買いの意図はそこではない、と私は考えています。

今は米国経済が鈍化しても、これは単に減速であり失速ではない、という有利な条件を織り込んで上昇しているところが問題です。実際、日本も投資循環型社会を目指しているので、今回の米国が日本でもモデルケースになると考えていますが、例え減速であっても循環が効かなくなった、その時の経済の行方は不透明な部分の方が大きいのです。
では外国人投資家が何故先物を大量に買うのかと言えば、現物株の売り場を作っているのではないか?と私は考えています。ですから先物買いが一旦終了する九月SQ算出までこの上昇は続くとは考えていますが、その後先物売りが膨らんできて下落するのではないか?それが私の予想となっているのです。

年末には18000円という人が増え始めましたが、昨年のように年後半の上昇を思い描きたくても、世界経済の落ち着きを見ない限り、それは単なる希望でしかありません。以前から指摘しているように好条件を織り込んで、期待で膨らむ相場は危険です。市場に参加される皆さんは下り時を間違えないようにして下さいね。

analyst_zaiya777 at 19:46|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

2006年08月18日

業界再編。フタタはコナカと統合へ

注目されていた紳士服業界の再編に向けた企業統合ですが、九州に地盤のあるフタタは最終的にコナカを選択しました。かねてより提携していた相手であり、どちらかと言えば有利な条件であったアオキより、心をとったというところでしょうか。
今回の件はどこも感情的な反応を見せず、冷静に対応したことが特筆されます。フタタにとっては統合されれば経営権は失いますが、再編が必要である同業界にとって名よりも実をとることを三社が考えた、その結果が敵対的にならずに済んだ原因ではないでしょうか。揉めている印象を与えることは、一般顧客を対象にする小売業にとってダメージとして残る。その結果、両社が有利さをアピールして統合を持ち掛ける、理想的な形での統合となりました。

全くの余談ですが、紳士服業界は社長の名前がそのまま企業名になっていることに、お気づきでしょうか?ちなみに、業界一位の青山商事も会長の名前は青山氏、今回の統合で四位に落ちるはるやま商事も治山氏です。アオキ、コナカ、フタタも全て社長の名前は企業名と同一です。これらの企業が個人の力で成長した、ということが明白ですね。

一方で、製紙業界の再編はどうやら座礁に乗り上げたようです。北越製紙には比較的安定株主が多く、経営権を失うことによる独立性の欠如、という事態を憂慮した安定株主の反発が殊の外強かったようです。
以前、意外なところから敵が現れる、と予想したことがありましたが、これは株主代表訴訟を考慮した予想でした。三菱商事への増資により希薄化する一株利益を補う方策を提示しない限り、株主から経営者に対して訴訟を起こされるのではないか、と考えていました。ですがこれだけ安定株主の多い地元集約型の企業であると、互助会的な株主が多くて、王子製紙もつけ入る隙は最早ないのでしょうね。

これで日本の企業買収として、二つのモデルケースが出来ることになります。企業再編は頭でっかちになり過ぎた日本企業には必要なことです。バブル崩壊後も税務上の理由から子会社を増やし、更に年功序列で増えすぎた管理職に与える名誉職としてのポストを用意する意味でも、日本には要らざる企業が増え過ぎているのも事実なのです。
日本の企業が世界の再編の荒波に飲まれることは、最早確実な情勢です。先送りされた外資による企業買収規制も、もう解除が目前に迫っています。今後もこうした動きはあると思いますが、その時法律があらゆる事態に対処できるのか?私はライブドア問題を思い出すたび、不安に感じています。

analyst_zaiya777 at 19:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 企業

2006年08月17日

加藤議員宅、全焼事件に思う

加藤氏の自宅が放火された事件、まだ放火であるのか、現場で発見された人物が犯人であるのかも確実ではありませんが、彼が犯人として話を進めさせていただきます。
右翼団体に所属する方だそうですが、どんなバックボーンがあろうと、どんな思想信条があろうと、今回の放火はテロという最悪の行為でしかありません。たまたま今回の件で犠牲者は出ませんでしたが、放火した火が何の関係もない家に延焼していた可能性もあります。これは重大な犯罪行為です。

推測でしか語れないことですが、加藤氏が靖国神社に参拝する小泉氏を否定していたため、放火したというのが理由として考えられるとのことです。問題は自己の思想信条が他人を傷つけても良い、とする自己優位主義を犯人がもっていたことではないでしょうか?
特にこの靖国神社の問題に関しては、一部で象徴化されてしまっているため、同一化が起こり易い傾向にあります。自らの主張が靖国神社の存在と同化し、それを否定されると、まるで自らの存在すら否定されたように感じてしまう。この心理的な動きは何か一方向に思想が傾いている時に発生し易く、またそうなっている本人は善悪の判断を欠如してしまうところに、大きな問題があります。

この精神構造自体は誰にでも起こりえることですし、実に犯罪の多くはこうした自己優位の視点をもつところから始まっています。カルト教団の犯罪でも、自分たちの教団が正しいとすることで犯罪を正当化してしまうのも、こうした精神構造に由来するものです。これは人間本来が持つ生存欲の一つでもあり、規制でこれを抑制していくことも難しい問題なのです。
だからと言って、他者が自分と違う意見だから、テレビに出て目障りだから、天誅だから、そうした理由をもって他者を傷つけようとする行為を、絶対に認めてはいけません。それを認めていては、全ての犯罪を容認することに繋がってしまうからです。正しい思想であればどんな犯罪行為を行っても良い、そうした思想は法治国家として最も忌むべきものと言えるでしょう。それがテロです。

あくまで今回の記事は憶測に基づくものですので、事実と異なる場合も有ります。ただ犯罪にいたる過程でもし、こうした思想があればそれはとても危険なものです。それを考えて、今回記事にすることにしました。言論を封殺するは言論をもって行うべし!それが言論の自由であり、民主主義の原則とも考えているからです。

analyst_zaiya777 at 22:31|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 心理

ロシアの漁船銃撃について

ロシアからの漁船銃撃に関して、まだまだ情報不足で正確なところはわかりませんが、これで日本人が北方領土の問題に気付く契機になる気がしています。
小泉政権時代五年間で、実はロシアとは政府間交渉すら開かれない事態が続いています。これは異常な状況なのですが、日本人はそれに気付くことはありませんでした。なぜならロシアは敵とは見なされてこなかったからです。

ロシアとの太いパイプをほこった鈴木議員が失職してから、ロシアとの外交交渉は一時的に中断してきましたが、それ以降も経済復興を遂げたロシアから、日本は相手にされてこなかったのです。小泉外交の一番の問題点でもあるのですが、自己の主張はしても相手の立場は尊重しません。それが強いと見られて国内で人気は高いですが、外交面では全くのマイナスでしかありませんでした。中、韓国以外の国でも、今の日本はお金を出してくれるパトロン、程度にしか見られていないのが現実です。
その最たるものは国連の常任理事国入りを拒否されたことにありますが、それ以外に重要な外交面での進展は、ほとんどなかったのが小泉政権だったのです。そしてそんな中、政権下において全く置き去りにされてきたのが北方領土でした。プーチン大統領が来日しても、経済界との会合には積極的でも小泉氏との会談は手短に済ませ、共同声明もなし。如何に小泉政権と外交する意思がないかを明瞭に表現して帰国していきました。

その結果として、未だにロシアにお金を払って操業させてもらうような状態が続き、固有の領土と主張することさえ虚しい状態が続いています。外交のステージにすら乗せてもらえない北方領土問題、ですが98年の経済危機などロシアにつけ入る隙は何度もあったのです。その都度、日本は経済協力を約束するだけで、ロシアに遠慮して北方領土の問題を棚上げにしてきました。それが今に至っている訳です。
今回の問題でも違法操業かと言われていますが、日本政府はそこが違法操業にならないように、外交交渉を尽くすべきときが来ています。小泉政権時代に先送りされた問題を、次期政権が解決する手を探っていかなければなりません。
ですが残念なことに、自民党総裁選でも明確に北方領土問題解決のためのアウトラインをお持ちの方はいらっしゃらないようです。そうなると、いつものように外務省による長期展望のない場当たり外交となり、日本は北方領土返還に向けた努力を怠ることになるのでしょう。この国の外交は、いつの時代になっても稚拙なままなのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 19:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

2006年08月16日

戦争についての私の考え方

本来は昨日上げるべき記事だったのでしょうが、読売新聞に二日間にわたって掲載されていた戦争特集(8/13,15)を読み込んでいて、遅くなってしまいました。
まず読売新聞の記事の中では、戦争突入に至った経緯と戦争継続を推進した動き、その両者をもって東京裁判とは異なる、読売新聞社としての態度を明記したものでした。まずこれらを考えてみます。

戦争勃発に至った経緯…無謀な戦闘(結果的に敗者となった事実)を開始した
戦争継続を促した経緯…早期決着により犠牲を最小限にとどめる努力を怠った
この二点をもって戦争における罪としていました。概ね賛意を示しますが、この記事に書かれていることが全て事実だとすると、当時の日本に政治はほとんどなかったことになりますので、政治家としての罪はまだまだあるのだと思います。
外交的な面も触れられていましたが、私はもっと政治力による外交面にスポットを当てても良いように感じました。軍部の暴走などどこの国でもあることですが、それを是認して戦争突入にいたる過程では、当然諸外国との交渉によりそれを単なる暴走として処理することも可能だったはずです。その辺りのツメは少し甘いかな、と感じました。

私は戦争は絶対に悪だと考えています。戦争というシステム自体に突入する行為は政治力の敗北を意味し、仕掛けても仕掛けられても、その時の政治家は敗者なのです。あれは自存自衛の戦いだという理屈もありますが、それは政治力の敗北を正当化するものでしかありません。戦争に突入してよい理屈などないのです。
一方で東京裁判は勝者が敗者を裁くものであり、その結論自体には勝者の論理しか存在しません。当時の世界情勢を見ても、それはむしろ当たり前のことです。私がA級戦犯の問題を重視していないのは、政治家としての敗者とA級戦犯とは必ずしも合致しないことにあります。その点で、読売新聞の行為は自らの視点を追及した意味で、私と同様の態度だと思い、それをしっかり読み込もうと今までかかったのです。

最後に、戦争行為自体を否定することと、国防を否定することは全く異なります。軍事力の廃絶は世界全体において同時に進められるべきですし、相手が軍事と言う力を有する以上、国防は絶対に必要な行為です。そうしないと政治と言うステージでも、弱さとなって相手からつけ込まれるポイントともなるからです。
ただし、だからと言って安易な軍拡や、戦争突入を認めて良いということは絶対にありません。それが政治家としての使命でもあります。力を有しながらもその力を行使することなく、政治力によって戦争を回避する。それが全ての国の政治家に必要なことなのだと、私は考えています。

analyst_zaiya777 at 21:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2006年08月15日

小泉氏の靖国参拝に対する各国の反応について

今回の小泉氏の靖国神社の参拝を巡る中国、韓国の反応を見ていて、少しこれらの国の国情を探りながら、考えてみたいと思います。
まず写真に火をつけたり、デモ行進をするなどは一部の煽動家によって引き起こされていることで、パフォーマンス以外の何者でもありません。二十年前の米国でもありましたが、もうこんなデモ行進を見られる国は少なくなりましたね。
これらは、一つには政府が先鋭化して、国際問題になることを回避するためのものです。国民がこれほど憤慨している、だから我々は相手に対して抗議するのだ、という言い訳作りのようなものであり、国民の人気を気にして追随型の政策をとろうとする時に行われるものです。しかし今回は予想外にデモなどの反応は鈍く、比較的冷静な対応になっています。これにはそれぞれの国の事情が絡んでいると考えています。

まず韓国は貿易赤字に転落しました。韓国の産業構成自体は日本とあまり変わりませんが、日本が早くからグローバル化を進めたのと異なり、一時の経済危機もあってほぼ周回遅れのような状況で、グローバル化はまだ進んでいません。
資源高や人民元の上昇によるウォン高など、輸出産業にとって打撃を受け易いのが韓国経済です。対日強硬路線で突っ走るノ・ムヒョン政権ですが、これ以上の関係悪化を招くと対日貿易で不利益を被る可能性もある。国内向けには強気の発言を繰り返しても、日本の新政権が決まり次第、親日外交の手を打ってくると考えています。

次に中国ですが、実は最近中国経済は内需拡大にシフトし始めています。今までは外資の参入を促し、それにより経済発展を遂げてきましたが、今の流れは国内重視です。
一つに様々な外資規制を掛け始めました。昨日新聞に載った日本版アニメのゴールデンタイム放映禁止など、一つの例です。つまり国内産業の育成に力を入れ始めているのです。また内需拡大には給与水準の引き上げなども必須ですが、それらも行われていますし、エネルギー税を引き上げたことも国内経済を正常化させる狙いだと考えられます。
ですが、この内需に力を入れ始めれば当然外資は離れていきます。低賃金、低コストが売りの中国製品がそうでなくなれば、魅力は半減してしまいます。結果として外資は中国から撤退していくことになりますので、その影響を中国は軽減したいのです。日本との関係悪化による心理的負担は、日本企業の撤退を招きかねない。今の中国にとって政治リスクは経済リスクに跳ね返る可能性も強く、強硬路線に傾斜できないのです。

どちらの国も経済的な不安を拡大させつつあり、日本の経済力に縋りたいのが実情です。今は日本経済が堅調であるからこそ、それを政治利用すると言うのも一つの手でしょう。今回の最悪カードに対する各国の反応が弱かったことから、各国の実情が垣間見えた気がしました。政治家はこうした分析を行い、関係正常化に努めて欲しいと思います。

analyst_zaiya777 at 21:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

小泉氏の靖国参拝について

今日、8/15靖国神社へ小泉氏が参拝されました。私は右でも左でもない人間ですが、政治家が靖国神社へ参拝することには、法律上の観点から反対しています。今日の小泉氏の言葉にも「憲法上の解釈で私のことを非難する人がいるが、私は神道を広めようとしている訳ではない」と発言していました。
これは憲法を知った上で、その反論を封じ込めるためのものですが、憲法20条3項では『いかなる宗教的活動』もしてはならないと規定しています。先に中曽根氏も神道形式によらない参拝形式をとり、この文言の回避に努めましたが、解釈上の問題を言うと、この文言ではあらゆる宗教行為が禁じられていることになります。
『宗教的』の『〜的』は形而上のあらゆる事柄に該当してしまうことになり、結果的に参拝という形式は、それが神道形式によらないとしても宗教的活動に当たり、この時点で憲法違反は回避できないことになります。解釈上のことなのでこの『〜的』を矮小化して解釈する人もいますが、私は原則を重視したいと思います。

公人と私人を使い分けることにも私は反対しています。今日の参拝の様子を見ていても、多くのSPを引き連れての参拝です。また公用車を使い、彼の今回の行動でどれだけ税金が使われているのか分かりません。結局、政治家が私人として活動しても、税金は使われているのであり、文書通信費などを見ても公私の別なく支給されています。
政治家が私人と公人を使い分ける以上、全ての経費を実費支給とすべきです。ちゃんと領収書をとり、普通の自営業者が行うように税務署に行ったりもすべきです。国政に携わってそんな面倒なことは出来ない、ということなら、やはり公私の別はつけるべきではないのです。それがダブルスタンダードになってしまいますから。

少し私的な話をさせていただくと、私の祖父も靖国神社に祀られています。ですが私の親も、まして祖母でさえ靖国神社に参拝した姿を見たことはありませんでした。少し複雑な事情もあり、親もその経緯を聞いていないようですが、祖母にとっても靖国神社に特別な思い入れはなかったようですし、親も祖母の考えを踏襲しています。
先に広田氏のお孫さんの話もありましたが、少なくとも靖国に祀られている人、その全てがそこに祀られることを良しと考えている訳ではない、ということはいえるでしょう。
靖国神社には祀って欲しいと言って祀られる訳ではありません。逆に祀って欲しくないと言っても祀られてしまう、そういう立ち位置が今の混乱にもあると思います。故人の意思は知ることは出来ませんが、少なくとも遺族の意思は尊重されるべきだと私などは考えてしまいます。ただ分祀を認めるととんでもないことになりそうなので、例外は認められないのでしょうけどね…。

analyst_zaiya777 at 20:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 宗教 | 政治

2006年08月14日

経済の話。市場の読み

今朝の停電には驚かされましたね。日本の中枢を麻痺させるためには、たった二本の送電線を切れば良い。変な意味で、改めて都市の脆さを思い知らされたと共に、テロに狙われた時は完全に防御できるのか?ということが不安になってしまいました。

お盆の最中ですが、経済の話、特に久し振りに市場の動向に沿った話をします。先日発表された四‐六月期のGDPが年率換算0.8%の成長と、鈍化の兆しを見せています。先に発表された機械受注の内容からも、GDPの内訳から見ても内需が堅調な伸びを示しており、これを基に日本経済は堅調、との声も聞かれています。ですが、私はこの数字を見たときに、世界経済の鈍化の影響が大きいな、と感じました。
日本では米国などと異なり、内需の成長は継続的な強さを示し難い国情です。どんなに内需が強くてもGDP全体が0.8%しか成長しない、ということにもそれが強く現れています。頼りになるのは円を稼げる外需しかなく、資源高騰などによる影響と世界経済の鈍化による輸出の減少は、それだけ国の経済を圧迫するのです。

さて、最近の市場は先物と言う魔物に跋扈され、何ら経済指標を鑑みない相場が続いています。今は先物を弄ることで売り、買いを有利に進めようとするヘッジファンドの勢いが旺盛で、金融市場を監督する側の監視の目を盗んで、市場操作による利益を上げているのが現状です。
この先物相場が危険なのは、今が本当に上昇のタイミングか、ということです。今回の上昇が期待値における上昇相場を演じているだけだとすると、四、五、六月に起こった大幅下落の相場がまた訪れるかもしれません。期待値で上昇する相場では、期待以下の数字が出て下落、期待通りの数字が出ても材料で尽くしで下落になってしまうからです。

現在の上昇相場は16000円を境に転換すると見ています。以前、記載したこともありますが、16000円が日本経済の現状値に近いものだと私は考えています。16000円を越えても尚、上昇が止まらない場合は期待値による上昇相場の色合いが濃く、いずれ下落を視野に入れながらついていかなければいけない、そんな相場となるでしょう。
16000円に跳ね返されるとなると、日本は現状値に対して懐疑的であり、そのままBOX相場内に入り、恐らく政府のデフレ脱却か、新政権樹立という新しい材料が出てくるまでは15000円台を右往左往することになるのでしょう。
その後は世界経済との絡みで分かりません。ただ、今のような先物相場が続く限り、一般の方が参加されるのは大変だ、ということだけは確実なのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

2006年08月13日

雑感。児童買春グループの摘発について

先日、身の毛もよだつような犯罪が摘発されました。児童性愛グループの摘発がその事件です。一ヶ月に一度集会を開き、自分が持ち寄った画像などを自慢しあう、中には自分の娘に猥褻行為をする映像まであったといいます。あまりこうした表現は使いたくありませんが、これは『鬼畜のような』犯罪者集団です。

昨今、自らの快楽を満足させるために他人がある、つまり自己完結型の性犯罪が増えているように感じています。今年に入ってからでも女性を監禁、暴行し、自らの支配下に置こうとする犯罪者が増えています。自己満足の果てに相手を人間として認めていないかのような犯罪、更にこうしたものは再犯率が極めて高く、常習性を拭い去れないものがあります。
人間は欲望をもって成り立つ生物ですから、快楽犯罪と言うのは一種の業です。それを倫理観などで束縛しても実行性は薄く、どうしても欲望の趣くままに人間は行動しようとします。よってそれを制限するために罰則があるわけです。

現在、日本の刑法、軽犯罪法など犯罪行為とそれを罰則する規定に関して、私はどうしても生温いという印象を感じています。今回の児童性愛グループも児童買春、強姦、強制わいせつ、わいせつ物陳列など様々な罪がありますが、これらをもってしても長くても十数年もあれば、再び社会に復帰してきます。その時、どうやって再犯を防ぐのか?本人たちが罪を自覚し、更生すると期待するのは甘いでしょう。
かつて米国では懲りない性犯罪者の頭部に電極を差し込み、正しい感情に誘導する目的で治療と称した罰が下されたことがあります。寡聞にして最終的にどうなったのかまでは知りませんが、日本に適さないこうした行為も検討する必要はあるのかもしれません。

対人関係を上手く構築できない人が、こうして人を人とも思わない罪を犯すといいます。ですが、大事なことは犯罪が自らの快楽を満たす以上に、非常に不利益であるということを犯罪者たちに自覚させることでしょう。それでも罪を犯すような人間を擁護する必要はない、私はこう考えています。
少し感情的になった文章かもしれませんが、それだけ憤りを感じている、ということでご容赦下さい。日本が今後犯罪大国にならないために、犯罪は不利益、という認識を広めていく必要があるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 14:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 司法

自民党総裁選は安倍氏で決まり?

自民党総裁選、もうほとんど出来レースのような様相を呈してきました。今回の自民党総裁選では、今までと異なる少し異常な状況ともなっていますので、今後の動きも含めて少し考えてみたいと思います。

今は安倍氏の独走状態であり、福田氏、河野氏、額賀氏、山崎氏、鳩山氏など名前が上がっては消えていった人は除いて、麻生氏、谷垣氏との三つ巴のはずが、もう選挙をやる意義すら失われているほど、票読みの段階から圧倒的大差になっています。
これを異常だと感じるのは、安倍氏はまだ政策の細かい点について自身の口から語ることはないので、いわゆる人柄で推されている点にあります。選挙は人柄も重要なファクターですが、政策を一つ一つ検証していく時に、「あれ、違うぞ」という意識を喚起した時に、一気に支持者離れを招きかねないことが、この人柄選挙における重要な点として、今後検証されていくことになるような気がしています。

小泉氏は次々に敵を作り上げ、敵との対決姿勢で人気を継続していました。が、今は様々な腹蔵があっても自民党はほぼ挙党体制を作り上げています。党内に敵を作り難い状況で、政策という最も批判を浴びる看板を掲げ続けながら、この人気を維持し続けられるかは、非常に困難だといわざるを得ません。
一つには小沢民主党を敵として選挙を戦う手はあります。ですがマニフェスト選挙では自民党が勝てないことは明らかです。何故なら政権与党は大胆な提言は出来ず、大胆な数値目標で目を引く野党との違い、その優位性を導き難いのです。

早い段階で自民党総裁選は安倍氏で決まりでしょう。ですが、この人気が参院選挙には結びつかないと考えています。小泉氏も郵政選挙以前は、あれほど自身が高い人気を誇ったにも関わらず、選挙結果はほぼイーブン、勝ち負け均衡でした。つまり選挙の顔が集票マシーンになる、という過去の常識は通用しないことになります。
恐らく今度の参院選挙は、世界がよほど混乱しない限り増税が焦点になっていくと思われます。安倍氏は増税に否定的な見方ですが、財政を考えた時に増税が踏み絵のようになっていく、それほど困難な状態に今の日本はあると考えています。

これは安倍氏のためを考えて提言することですが、国民の人気を落とさないような、安直な政策ばかりを並べては結局選挙には負けるでしょう。日本を改善させるために何が必要かを正しく国民の前に示し、それを議論していくことをお勧めします。この前危機感という言葉を使いましたが、危機感は全ての国民が共有するべき事柄ですから。

analyst_zaiya777 at 11:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2006年08月12日

レバノン情勢に対し、国連が停戦決議を採択

ようやく、世界が中東での和平に向けた合意に至りました。イスラエルもレバノンも即時停戦し、兵を退くと言う内容です。イスラエルは戦闘を停止してもレバノン南部に影響力を保ち続けるかも、と考えていたのですが完全撤退になる可能性が出てきました。
この条件をイスラエルがのんだ背景には、戦闘が長期化して泥沼化することを恐れたためでしょう。現在、中立派であるエジプトなどの動きが変化し、背後をつかれる形になるとイスラエルは非常に厳しい。更に側面からは元々の戦端となったパレスチナのハマスがおり、勢いを盛り返してイスラエルに側面攻撃を掛けてこないとも限らない中で、早期に撤退せざるを得なくなったことが理由として考えられます。

イスラエルの誤算は、いつまでもヒズボラが戦闘継続意欲を失わなかったことでしょう。相手に継戦能力がある以上、撤退は非常に困難なはずです。が、上記の理由から撤退も已む無しとなったとすると、今後の両国の動きには少々懸念が残されています。
困難な撤退を実現するために、イスラエル側が更なる大規模空爆を行う可能性もあります。撤退とは軍事行動の中で最も困難なものであり、ヒズボラでもそうやって撤退するイスラエル軍に、砲撃を仕掛ける可能性も残されています。つまり国連の決議案を受け入れる前に、双方が双方の事情によって戦闘を激化させるかもしれないのです。

今回の停戦決議で全ての問題が解決する訳では有りません。恐らく、こうした戦闘を繰り返しつつ、追い詰められた人々がテロリストに醸成されていくのだと思います。悲しみの連鎖はやがて大規模な戦闘に発展しかねず、更に人々を苦しみに陥れていくでしょう。民間人に向けられた銃弾、砲弾がやがてそうした人々を戦場に駆り立てていくのです。
米国ではかつてのテロ対策の反省から、強攻策をとり続けているといいますが、結局今は新たなテロを生み出す結果になっている気がしてなりません。軍事的な抑圧では長期的な平和を維持できない、世界がこうした認識を持つことが必要でしょう。

停戦決議後の平和維持に国連レバノン暫定軍が増強されます。この地域の安定には国連が絶対に必要ですが、今はその機能を全く果たせずに来ています。国連がこれまでの反省に立ち、その権能を果たすことを期待しています。

analyst_zaiya777 at 12:10|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 中東 | 政治