2006年12月

2006年12月31日

2006年を振り返って

大晦日ですね、今年一年が終わろうとしています。来年のことを想像すると、今年以上に色々な問題が発生しそうで、少々懸念もあります。夕張に始まる地方行政の破綻、国の借金に基づく財政の更なる悪化、こうしたものは一朝一夕に解決できる問題でもなく、またそれに携わる者たちの意識改革が行われていないので、まだ膿は出切れていないのだとおもいます。行政の立場にいる人間は決意をもって来年に臨んでいただきたいですね。

また犯罪の厳罰化の流れにもなっていますが、その前に何故今犯罪が多発するのか?それを考えていかなければなりません。私は以前から水道管に使われている鉛管から微量の鉛が溶け出し、それによる鉛毒症の影響を懸念していますが、それ以上に気になる記事を見つけました。それはかつて使われていた有鉛ガソリンの影響です。
無鉛ガソリンになる前にはガソリン中に鉛が含まれており、それが大気に汚染して拡大したというものです。時期がずれていると思われますが、鉛が母体から胎児へ影響している、そうした懸念を指摘した記事でもありました。有害物質とは人体への滞留が長い方がより害を為します。それが世代に跨り影響するとなると、かつてのそうした有害物質垂れ流しの影響が、精神に渉外を引き起こし今の犯罪を助長している可能性も捨てきれないのです。

数十年、数百年先まで見据えて、世界を考えていかなければならないのは、上記でも分かります。中国の農薬が日本に運ばれている問題もありますし、中国の大気汚染は確実に日本に運ばれます。かつて欧州RoHS指令を取り上げたこともありますが、世界的に有害物質を規制し、排除していく姿勢がより求められているのだと思います。
過去の負の側面を未来に受け渡し、それでも良いものだとする時代は終わりました。今は地球温暖化や環境汚染の問題、そうしたものにより厳しい目を養わなければならないのでしょう。それが恒久的に世界を平和に導くものなのだと思います。

今年の記事はこれで終わります。皆さんも良いお年をお迎え下さいね。

analyst_zaiya777 at 11:22|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 一般 | 健康

2006年12月30日

サダム・フセイン大統領 死刑執行

イラクでサダム・フセイン元大統領が死刑を執行されました。ドゥジャイルのシーア派住民148人を殺害したジェノサイドの罪ですが、この判断には色々な感想があります。
国際的に見れば、圧倒的にクウェート侵攻が最大の犯罪です。武装を持たないクウェートへの侵攻は国際社会を震撼させました。ですが、この問題では咎められていません。何しろイラク戦争の正当性が問われており、それで政権の座を追われたとしても、簡単に言えば偽装逮捕による犯罪認定の難しさが立ちはだかっているからです。

湾岸戦争はブッシュ(父)にとって失敗との批判の通り、サダム・フセインを生かしたまま終結してしまったため、クウェートへの侵攻自体の正当性が有耶無耶にされてしまいました。よってこの罪でサダム・フセインを裁けないことになりました。
国内的に見れば、当時大統領の座にある人間に対し、暗殺を計画したのですから国家転覆罪に当たります。それを阻止する手法として虐殺を断行した、ということなのですが、では国家転覆罪としての認識が司法の場にあったのか、ということでは今回議論の対象にもされておらず、片手落ちの判断しか下されていないことになるのです。

権力交代に伴うこうした犯罪を裁く場合、当時の状況と現在の判断に違いを生じるのは当たり前であり、改めてこうした判断の是非を考えてみる必要があるでしょう。
ただし、イスラム世界ではシャリアーなど法としての判断は日本人の感覚と異なる訳であり、そこに民主主義を導入した場合の今後についても、考えていかなければいけないのでしょう。イスラム法と民主主義は必ずしも合致せず、それが混乱を加速する可能性も、今後のイラクにとっては否定できないのですからね。

世界もこの問題で様々な反応がありますが、米国の反応は難しいですね。フォード元大統領も失敗と認めているように、イラク戦争の総括に向かう際に、サダム・フセインという象徴を失えば、今後の世論形成にも歯止めがきかなくなります。
即ち、今後はイラク国内の不安定な状況ばかりが報道されるようになり、米軍撤退に向けた議論が進まなくなる可能性もあります。イラクの国内情勢を見れば現政権が急いだ側面もあるのでしょうが、世界に与える影響は様々に出てくるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 中東 | 政治

2006年12月29日

経済、市場について

今日は東証の大納会だったようですね。そこで今年の経済、市場を考えてみると、新たな動きが見られました。それが金融資産バブルによる過剰流動性相場の現出です。米国を例にすると分かりますが、経済が悪化する指標が出ると利下げ期待で上昇、昨晩も良い指標が出たのに利下げ期待が後退して下落。という今までの常識から考えられない、ファンダメンタルに従わない相場が表れたという意味です。
これを読み解くのは過剰流動性というキーワードです。経済の底が固いという前提であれば、金利が下がり貸し出しが増える方が過剰流動性が高まります。市場は経済が順調にいくよりも、そうした方向を好む傾向が顕著になっているのです。

日本でも12月に入り悪化する指標が出ると、金利を上昇させない、過剰流動性は保たれるとの観測から外国人が一気に買いあがりました。しかしこれが異常なのは外国人が日経平均先物を買う、大型銘柄を買う、そんな中で日本人は売るという構図です。
日本人は先の過剰流動性相場には乗っていない。これは日本国内に限ってみればそれほどバブルの享受がなく、実感がないことにもよります。理由は様々ですが、日本が過剰流動性の世界最大の享受国であり、日本単体では底上げが出来ていないことも原因の一つですし、村上氏が完全に悪役になってしまったこともその一つでしょうね。

外国人投資家は国際的にメジャーな銘柄しか買わず、日本では個人はファンドを買う方が主流です。これが高配当銘柄、大型銘柄にしか資金が集中しない今の相場であり、中小型、新興市場が取り残される結果にもなりました。これは大型しか上昇しない二極化の流れなのですが、この動きで個人的に少し気になることがあります。
短期的には中小企業の買収(外資以外にも国内での再編などで)が増え、経費負担が増えて一時的に税収が悪化してしまう可能性があること。中期的には企業統合効果によりリストラなどの人件費抑制が進め易く、雇用の改善に繋がり難いこと。長期的には市場が寡占状態に陥って価格競争力を失い、業績悪化を招く懸念があることです。悪い観測ばかりではないのですが、あえて悪い方向ばかりを羅列してみました。最悪を想定して対策を考えておいた方が良いですからね。

来年はM&Aと過剰流動性相場で一時は盛り上がると思います。ですが、元々がバブルの産物なので、いつまで継続するかは不明です。米国のアナリストも自国の景気の底が割れることと、アジアで金融政策を誤ること、が注意事項だと述べています。こうした意見を言える人間は、今の状況がバブルだと気付いているのですね。後何年、何ヶ月このバブルが続くのかは分かりませんが、長期になればなるほど下落の影響が大きくなるので、その波には飲まれないようにしなければいけませんね。

analyst_zaiya777 at 21:38|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

安倍政権考5

就任三ヶ月ですでに満身創痍の安倍内閣、出足の支持率が良かっただけにその急落が目立っています。支持率の算出には疑問もありますが、今回の下落は世論の反映と見てほぼ間違いないでしょう。失態続き、というよりも総理大臣としての資質が本当にこの人にあるのか?という根本的なものが問われていると考えています。

メディアの前ではニコニコと笑い、メディア受けするポーズを作って記者たちとの距離感を保った小渕氏、矢継ぎ早の情報発信と、メディアが思考停止に陥ってしまうほどの明確なメッセージ性を打ち出した小泉氏、安倍氏はどちらの戦略もとっていません。
「先ほども申しました通り…」などの表現は最悪です。リフレイン効果は強調したい文言において用いられればメッセージ性を持ちます。今回の本間税調会長の一件でも「一身上の都合」を幾ら繰り返してみても、それでは相手に伝わっていないのですから説明不足であり、結果的に繰り返さざるを得ない状況に陥っているのです。それがメディアの批評を通して悪いイメージを与え、世論を形成できない最大の原因です。

今回行革担当相に就任した渡辺氏が突破力という言葉を用いていました。これも世論の後押しがなければ難しいものでしょう。逆に今の安倍政権には不可能にしか映りません。難しい法案を次々に成立させた、というよりもそれによりイメージを悪化させ、小泉政権時代のように悪法が陰に隠れず、前面に立ってしまっています。
ここに来て前面に表れているのは、企業優遇と言う政府の姿勢です。今の日本は護送船団方式に見られる計画経済に近似した社会から、より純粋な形での市場経済に移行するその段階に入っています。つまり資本主義社会を目指す過程で、大資本家を優遇すると言う自己矛盾に陥る政策ばかりが目立つのです。

企業優遇が社会変革を目指す、今の構造改革に逆行するわけではありません。これはむしろ同じ方向性をもった、格差を拡げる運営をしていることに他ならない、ということです。それでいて政府は企業献金で企業と繋がろうとしている、これでは支持は集められません。何しろ、その間に個人には増税負担が増えているのですから。
基本的に安倍内閣がこの方向性を変えない限り、支持率は低下し続けるでしょう。といって、今の上げ潮路線の転換も考え難いところです。経済政策で今のメンバーを見る限り、誰も転回点を打ち出せないからです。今から始まっている早期政権交代説、これを打ち破るサプライズが出ないとそれも現実になるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 00:14|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | メディア

2006年12月28日

働き方について

今日は渡辺行革担当相就任が決まりました。年明けは避けたい、そんな政府の意向もあっての即断であり、よほど本間政府税調解任時の失態が尾を引いていたものと見えます。ただ他人事のようなコメントといい、閣僚をあっさりと切捨てたことといい、安倍内閣は一体何処へ向かうのでしょうね。迷走は今後も続きそうです。

そんな中、厚生労働省の諮問機関である労働政策審議会がホワイトカラー・エグゼンプションを適当とし、来年の通常国会に労働基準法の改正案を提出する方向、との記事がありました。対象者は]働時間では成果を適切に評価できない、⊇斗廚文限、責任を伴う、仕事のやり方などを使用者に指示されない、で収が相当程度高い、『管理職一歩手前の人』になるとのことです。
この制度については今までも問題点を上げてきました。労働時間を管理しなくて済む経営者側と、過労死などの問題を抱えて自身が保全のためにも時間管理をしなければならなくなる労働者側。管理職目前であれば経営側からのプレッシャーも強まり、必要以上の成果を求められるため、結果的に労働時間は増える方向にある、などです。

経済財政諮問会議でも、『複線型でフェアな働き方』ということが謳われています。これは労働時間の複線化、職場の複線化など、複線型とは多様性のある働き方と言う意味です。一見すると良い意見のように聞こえますが、労働時間の複線化がホワイトカラー・エグゼンプションであり、職場の複線化は転職、再就職に関するものであり、日本ではこの転職は給与水準の低下などで未だに進んでいないのが実情です。
本来、これらは一体に進めなければいけません。労働時間の管理のない中で押し付けの業務が増えれば、転職すると言う選択肢があって然るべきです。過剰労働による肉体的損失を受けた後では既に手遅れであり、その前に転職などの職場を変えられる、そうした制度にならない限り過労の問題は解決できないでしょう。

ホワイトカラー・エグゼンプションが仮に導入された場合、労働者側にとって有利な点としては、成果だけ上げれば良い訳ですから、会社に行く必要はありません。また過剰な成果を期待されていなければ、割と楽な勤務も可能となります。
この問題で、本当に良い制度であれば厚生労働省で試験的に導入すべき、という意見をいえないのは、公務員にとってはとても良い制度だからです。必要以上の成果、という呪縛を逃れるものは客観的な数字で業務を評価できない公務員にピッタリの制度です。更に労働組合の強さとの兼ね合いから見て、勤務実態のない人間が増えるという、今までの公務員の問題を再燃させてしまうだけなのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 22:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 社会

2006年12月27日

年金について

昨日の佐田氏の記事の中で、時効であることを知らずに政治家生命に関わる、と記載してしまいました。すいませんでした。法的には時効で無罪、ということですね。ただ今日の会見を見ても、佐田玄一郎政治研究会は実態がある、支出は適正だが別の支出をこの団体に付け替えていた、という説明には違和感が残りました。
経費は光熱費ですから、所在が明確なはずです。それがない点、地元の政治団体に付け替えていたとされる、その流用先、使途が不明な点。数え上げれば疑問点はたくさんあります。時効だが返金しろ、そう追求されるのを恐れて団体に実態があるように見せかけたのだとすれば、更なる問題に発展することになるでしょう。

本題ですが、昨日も触れた少子化問題で再検討が必要になったのは年金です。出生率という曖昧な数字を用いて、幾ら将来はこれだけ年金がもらえます、などと説明されても画餅にしか聞こえない、それが大きな意味で年金不安に繋がっています。
パートに年金加入を、ということの前に正社員と同じ、もしくはそれ以上の働きをしても賃金格差のある就業形態に対しての手当てがなければ、何も改善されません。パートの長期勤続は平均四年程度との試算もある通り、生活や就業に継続性がない場合は、年金管理の方が面倒になって、結局は受給の際に混乱を生むだけです。

更に今日、聞こえてきたのは年金加入を22歳からにする、というものです。学生であると年金未払い者が増え、結果的に年金未払いを継続してしまうことを恐れて、つまりは未納率の改善だけを目指した策としか思えないのです。これでは将来不安の改善には繋がらず、年金問題の抜本対策もないままになってしまうでしょう。
小さな政府とは大枠の議論ですが、その一つには行政のスリム化もあります。先の損保業界の不払いのように、個人の求めに応じた多様化の結果、現場の混乱と不払いという事情を生んでいます。これを行政に当てはめると、社会構造の変化に伴う組織の肥大化を進めた結果が、今の日本の官僚機構であるともいえるでしょう。

厚生年金と共済年金統合の話にしても、共済組合側の組織は継続して2018年から改革を目指すそうです。一元化するのであればすぐにでも分割管理はやめるべきであり、これは職域加算に変わる新たな公務員への上乗せを目指し、組織を別けておきたいという官の側の都合で残されている組織です。
スリム化とはこうした組織統合をどう促すのか、です。社会保険庁の改革でも税との区別、なぜ組織を分けておくのか?解体的出直しであれば年金制度見直しとともに、税方式に移行しても良いものです。日本の抱える問題の一つ、将来不安の解消について本気で考えていかなければならないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 21:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 社会

2006年12月26日

少子化問題について

今年も一年を振り返るような、そんな時期になりましたね。私にとって今年は子供たちが巻き込まれる事件が、とても多かったと感じています。直接犯罪に巻き込まれることもそうでしたが、幼児虐待や通学の列に車が突っ込む、などの耳を疑うような事件が目立って多かった、そんな一年だったと思います。
この前には少子化、出生率の話が話題に上がりました。出生率を上げることもそうですが、まず子供たちが犯罪に遭わないために何をすべきか、という視点も大事でしょう。厳罰化の流れが必ずしも正しいとは考えていませんが、子供に対して犯罪行為をするような人間に、より厳しい罰を課しても良い段階に来ているとも感じます。少年法が犯罪をした者に甘い法でしかなく、逆に何の罪もない子供たちを守ることも出来ない、そんな片手落ちではいけないのだと考えています。

内閣府の少子化対策で検討している内容も、極めて曖昧で具体性のないものです。女性の働き易さ、子供を産んだ後の再就職ばかりが検討されており、最終的には意識改革という段階で結論付けられます。これでは有識者で検討する意味がありません。
今は子供を産めば損をする、それが意識だけではなく制度全体でそうなっているのが問題です。離婚が常態化し、子供の養育権が問題にされる時代にあって、更に母子家庭の負担も増える方向にある。保育施設も順番待ち、大人数の子供を育てられる余裕もない。これでは絶対に子供が増えることはないでしょう。

更に教育基本法が改正されましたが、教育が大事といいながら未履修問題やイジメ問題の抜本的対策はとられていません。対症療法的な作業では、教育問題を解決することは出来ませんが、全てを一度白紙にするつもりで議論すべき時なのでしょう。
直接教育とは関係ないかもしれませんが、アリストテレスの言葉を引用してみます。
『人間の卓越生を示す徳には二つある。思考能力に関わるものと人柄に関わるものである。前者はたいてい教育から生まれ成長し、経験と時間を必要とする。後者は習慣から生じる』

当然、当時の状況と現代は異なりますが、思考に関わる部分は教育によって与えられ、時間と経験で成熟していくとする意見には納得させられます。一方で、人柄は習慣で生じるという意見も納得できます。つまり教育の部分と、家庭生活の部分が子供たちを創り上げていくのであり、少子化における家庭の問題と、教育の問題を分けて考えることはできないということなのです。
子供たちを守る、教育してより良い人間に育成するということを、来年は真剣に考える年にしていかなければいけないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 社会

政局に関して

政府税調会長に日本経済研究センター理事長の香西氏を起用する、との記事が伝わってきました。先に話題に上った伊藤氏の意見には触れる機会もあったのですが、香西氏については寡聞にしてどんな意見の方か存じませんので、どういう政策を提言するのかも分かりません。安倍氏が選んだと言うことは、経済成長路線なのでしょうね。
そんな中で、今度は佐田行革担当相の醜聞が伝わってきました。政治団体が虚偽の政治資金収支報告書を提出していた、というもの。事実なら政治家生命さえ断たれますが、頻発する政権内の問題には、幾つかの動きが考えられます。

自民党内には官邸主導を快く思わない者も多くいます。安倍氏は自民党総裁ですが、党を蔑ろにして官邸を重視する矛盾を抱えています。これは議員内閣制の欠点でもありますが、与党が選ぶ党首は与党代表であり、与党と切り離すことは難しいのです。
今回にしても、なぜこの時期にこの問題が?と訝しく思いますが、津島派でも積極的に安倍氏の応援に回った人物でもあり、論功行賞の任命とも言われた人物でした。即ち狙い易い人物であったとも思われます。

完全な推測ですが、今回の動きも自民党がさしたと見られます。統一地方選、参院選までまだ時間がありますし、それ以上に今回の道路財源における動きや、制度設計をしていく時には自分たちの発言権を確保したい。その動きの一つとして、論功行賞で集められて身辺調査が手緩い、そうした閣僚たちの醜聞を集めていると見られるのです。
逆に、こうした動きが鎮静化する場合、それは安倍政権が自民党に迎合する時だと見ています。改革路線が掛け声だけに終わり、出てくる政策が自民党に阿ったと見られる時には、こうした醜聞も少なくなるのでしょうね。

本来、政権与党が支持率を低下させているのですから、野党にはチャンスのはずですが、民主党もあわせて支持を落としています。これを民主党・渡部氏が「小沢さんはパフォーマンスが苦手だから」としていましたが、これは致命的な問題でしょう。
共産党の取り込みや野党共闘などの裏方は、国民に圧倒的に支持されません。今は情報化が進み、全ての事柄で情報開示が求められる時代です。逆に考えればそうした手法は支持されない、党首討論なりで舌戦を演じたり、街頭パフォーマンスという『分かり易さ』が求められる時代だということなのです。

小泉氏の評価でも彼はマキャベリアンというより、パフォーマーであったということが時代の流れをよく表しています。そしてまた安倍氏もパフォーマーではありません。未だに『人柄』を支持する項目に上げられている辺りに、安倍政権の手詰まり感が如実に現れています。今回の佐田氏の問題、どう決着をつけるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2006年12月25日

日興グループで責任者が引責辞任

最初に、政府税制調査会会長の後任人事において、委員である伊藤氏の名前が上がっていますが、沈み行く安倍タイタニックには誰も乗りたがらない、ということが鮮明になりそうです。当初は大型船で皆も安心して乗ろうとしていたのに、今となっては皆が危険を悟って距離を置きたがる、現在の安倍政権にはそんな態度をとる人も多いように見えます。今回の本間氏のゴタゴタの後で誰が火中の栗を拾うのかは、功名心とのバーターによって決まるのでしょうね。

日興コーディアル証券の不正会計問題で、金子会長及び有村社長が引責辞任する、との発表が行われました。当初は一人の社員が起こした、と180億円にも上る金額を一社員の問題に摩り替えようとしていましたが、社内からも、世論からもバッシングを受け、苦渋の決断の様子が会見の模様でも明らかでしたね。
この問題は2005年の決算で、子会社間の金融取引に際して債券発行日を偽り、不当に利益を計上していたというものです。連結経常利益189億円、純利益118億円が水増しされており、証券取引等監視委員会から5億円の課徴金を命じられています。

これだけの不正経理をたった一人で行った、など常識的にも考えられません。結局、今日になって企業ぐるみであったと認めるなど、最悪のもみ消し行為にも映ります。またしても危機管理能力のない、事勿れ主義による弊害が見え隠れしました。
更に今回も露呈したのが、監査法人の問題です。証券会社は市場に対して公正さ失い、監査法人は企業の番人としての地位を失う。何とも残念な結果です。

今回、日興グループが組織ぐるみであることを認めた背景には、山本金融担当相からの圧力があると見ています。日興株は監理ポスト入りしましたが、上場基準には抵触していますから、これを上場廃止にしてしまうのか、それともお咎め無し(課徴金は除いて)にするのかで、日興も大きく対応が違ってくるでしょう。山本氏の発言を受けて責任者の首切りで事を治めたい、それが苦渋の決断の意味でしょう。
しかし考えれば、日興のこの問題とライブドア問題を比較してみた時、裏の事情はともかく不正経理には変わりないことになります。更に金額的にも今回の方が高額です。これで上場基準に抵触しないとしてしまうと、何が基準か曖昧になってしまいます。

こういう問題を起こせば、市場からは一時退場ということでも良い、そう考えています。日興グループが証券取引という事業の根幹に関わる部分で不正を行っていた、その罪は大きいですし、再上場したければ今後努力すれば良いだけの話です。規模も大きく手が出せない、その程度の甘い判断だけは、今回の問題でして欲しくはないですね。

analyst_zaiya777 at 23:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 政治

負債を抱えて国家運営することについて

24日、2007年度の予算が閣議決定されました。一般会計は4.0%増の82兆9088億円。赤字国債が20兆2010億円、建設国債は5兆2310億円、合わせて4兆2880億円の国債発行枠の削減ということになりました。
今回の予算は目玉がないことが目玉、なのだそうです。しかし歳出削減の目玉がないということは、やはり物足りないものともなっていて、メディアでは総スカンとなっています。『骨太の方針(2006)』でもプライマリーバランスの改善、ということが2011年度に達成と明記されていますし、まずこうした赤字の財政をどうするのか、どう考えていくのか、という点では物足りない財政計画となっています。

借金をして成り立つ社会、というのを少し考えてみます。欧州各国と較べても日本はGDP比で負債額が相当に高いことが分かります。これは現在日本のGDPが低いことにも関係していますが、そこで『成長』という言葉が政府内からも聞こえますし、それによる税収増を当て込んだ日本の未来像にもなっている訳です。
負債のない経営はほとんどありません。天然資源がジャブジャブにあり、投資を必要としない構造であれば別ですが、負債とは本来、新規事業の立ち上げや構造転換を促す段階において、その不足する資金を調達する際に発行されるものです。

ですから、借金のために借金をするような経営を自転車操業と呼びます。未だにこの日本はこの自転車操業から脱却できない、それが先に示した国債です。今のところ借金は増え続ける方向にあり、更に利払いにも怯えています。経済の健全化のためには政策金利を1%程度まで上げておく必要がありますが、それすら出来ないのです。
先に示したように、負債を積み上げるにはその前提があります。確かに護送船団方式からの脱却、小さな政府構想による官から民への流れ、こうしたものは大きな構造変化の一つです。それを成し遂げるために借金したともいえますが、ではいつそれが達成できるのか、と言えば道半ばどころか道筋も見えていません。

問題は負債をして何をするか、なのです。経済活性化のために必要との声もありますが、経済が上向きになった途端に出てきた声は『献金』です。銀行からの献金は断る方向になりましたが、キャノンの御手洗会長も献金話を持ち出しています。これは国庫に入らないお金であり、その段階で企業優遇税制が実施されようとしているのです。
今政治に求められていることは、こうした矛盾を解消する策をどうするのか?です。小泉改革路線が評価できないのは何のために負債が増えたのか、その検証もされないままに安倍氏がそれを引き継いでいることです。これでは、本当に成長できないと日本の財政は破綻してしまいます。今回の予算、少なくとも評価はできないものだと思いますね。

analyst_zaiya777 at 21:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

日本の組織は個人を生かせない?

クリスマスイブですね。何も関係ないですが、街の喧騒は楽しげでもあり、それだけでこの時期は楽しくなります。ただメディアが煽り過ぎなので、少し引きますが…。

今日、昼の某番組でメジャーリーガーの大家投手が出てきて、日本プロ野球の問題を取り上げていました。元々、プロ野球選手は一人一人が個人事業主ですから、解雇という発想はありません。契約を結ぶか結ばないかは事業主同志の契約次第であり、チーム運営団体が選手と契約を結ばないことを、解雇とは呼べないはずなのです。
ですが、プロ野球界には選手が勝手に別のチームと契約を結べない、そうした条項が含まれています。自らチームを選択する自由も与えられず、個人事業主としてチームを変える選択権もFA権として与えられているに過ぎません。チーム運営団体からは勝手に首を切られるというのに、選手の権利は認められていないのが現状です。

更に今回の松坂投手の問題でも、ポスティングシステムとは日本チームが損をしない前提で結ばれています。日本球界を守るという前提でしか、互いの関係を構築できないほど、日本のプロ野球界は魅力のないものになってしまっています。
チームとして組織作りをしていない、という問題以上に魅力のある球団運営すら疎かなのが、今のプロ野球です。これでは魅力など出るはずもありません。第三者による交渉権も認められていませんし、ボラス氏のようなネゴシエーターが現れれば、一溜まりもなく日本のプロ野球は運営に行き詰ってしまうでしょう。

日本では組織を重視する傾向があります。かつては家を重視していたためであり、大きな家に連なり、そこで俸禄を貰い立身出世することが重要でした。我を捨てて事にあたる、それが家を守り、組織を守る最大の要素だと考えられていたのです。
ですが今はそれが個人主義となり、必要以上に個人が権利を主張する社会になりました。それでも古い妄執を捨てきれず、未だに組織に拘っているのが企業などの日本の組織、団体です。無私の献身を求めるその態度と、今の個人尊重主義とは相容れない、そう考えて殊更組織を重視する思想を個人に対して求めているのです。

ですが、元々組織が上手く機能するのは個人が最良のパフォーマンスを演じた時です。これはどの組織でも同じです。ですが今は極端に組織を重視する思想でもあるため、組織がとても魅力のないものにしか映らないのです。
であれば、当然魅力ある組織作りに向けた努力が必要です。それを怠っているが故に、日本の野球自体が停滞する結果にもなっています。個人を生かす組織作り、それが今の全ての組織に求められていることではないのでしょうか。

analyst_zaiya777 at 00:04|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 一般

2006年12月23日

雑感。サハリン2交渉に決着

天皇陛下が73歳の誕生日を迎えられ、慶賀の至りです。ただ愛子様に関して、少し気になるご発言があったのでそのことを少し心配しております。日本国民の家族のあり方の模範としても、打ち解けてお話できるようになることを祈念しております。

本題ですが、サハリン2の株の半分をロシアのガスプロム社に譲渡し、環境問題を盾に抵抗を続けていたロシアとの間に合意を得ました。ロシアの資源ナショナリズムの行く末を見た気がしますが、インドネシアからの天然ガスの輸入を減らされる日本にとって、新たな輸入先として期待されていただけに、残念です。
一先ずロシアは安定供給の約束をしていますが、こんな契約は今回の一連の流れを見れば薄氷を踏む想いでしょう。難癖をつけられて権益の一部を渡して合意する、甘利経産相が「有意義だ」とする声明をだしていますが、『安定』という言葉には疑問符をつけざるを得ないのでしょうね。

エネルギーの問題では先のイラン、アザデガン油田もありました。カナダのオイルサンド開発の出遅れもあります。更には中国との間のガス田開発問題でも、日本は中国側に施設を建てられており、出遅れたことは明白でしょう。
もう一つ、マグロの問題にしても日本だけが漁獲高を減らされる、などがありました。最近、日本の外交、特にこうした交渉術における失点が目立っています。広い意味で見れば、今回の六カ国協議でも何ら日本の存在感は見せられませんでしたし、どうにも日本が負け続けているような気がします。

一部では外務省の弱さがあげられるでしょうし、外交交渉における国としての一体感に欠ける面もあるでしょう。これらが厄介なのは、一朝一夕でこうした問題は解決出来ない点にあります。外務省改革にも踏み切れず、未だに名誉職的に豪華な暮らしを海外でさせ、有効なコネクションを作って国益に適う活動をする訳でもない外務省。政治家などの海外視察の時にだけ働いても、意味はないのです。
私は愛国心は国の態度で養うものだ、としています。諸外国と付き合う上で、互いの立場を尊重し、自国の態度を貫くことで自尊心が生まれ、それが美しい国に繋がっていくのだと思います。教育も勿論重要ですが、外交上の問題も国の礎を危うくする最重要課題だ、という意識で政府は行動していただきたいものですね。


analyst_zaiya777 at 23:16|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

米国経済と中国経済

今日、産経新聞に面白い記事がありました。かつての私の主張にも近いので、その概要を俯瞰してみると、米国は世界の基軸通貨としての立場があり、世界が米国の破綻を防ぐために外貨準備金として米国債を買い支えする。その中でも中国は米国債券の最大の買い手となっているが、ドル依存体質を脱却するためにアジア統一通貨を求めている。
細かく見ると、2006年度(05年10〜06年9)の米財政赤字が2477億ドル、世界がその内の2140億ドルを買い、中国が379億円の買いで最大。逆に日本は116億円の売越し、バーナンキFRB議長も渡中し、互いの立場を慮った茶番の会見を演出したと言うものです。

以前、私も中国が米国債を買い捲っているので、仮に米中戦争になったとしても経済の側面から戦争が停まると書いたことがあります。これは双方がピストルを突きつけ合い、違う手で握手を交わしていた頃の冷戦下と同じ、互いが相手の財布の紐を握り締めながら、相手の懐具合と自分の懐具合を眺めて腹蔵を探っている状態です。
最大の消費国である米国の破綻はどこの国でも恐ろしく、米国がドル札を刷り続けたり、住宅抵当証券などを発券しても、それを買うものが現れるという仕組みを構築しています。一方で人民元の切り上げでドルに対して10%上昇すれば、中国は約650億ドル、GDPの約3%を失ってしまう。これが人民元を完全に自由化できない理由でもあり、米国でもそれを指して為替調整国と認定できないところでもあります。どちらも相手を過度に刺激すれば、破綻してしまうほどの結び付きだと言う訳です。

一方でアジア共通通貨構想は、実は昔から一部で囁かれていたことでもあります。ただどんなに東欧との間に経済傾斜がきつくとも、欧州が一つに結び付けた理由の中には、互いがキリスト教を前提に発展してきた経緯があることです。トルコが嫌われる理由もここにありますが、基底に流れる思想には近い部分があるためなのです。
しかしアジアは違います。宗教も思想も、また国家の規模や軍事力、経済基盤、それらの差が大き過ぎて、到底纏めきれるものではないでしょう。そこに共通通貨、経済統一などの思想を持ち込めば、大混乱に陥ることになってしまいます。

ドル頼みの経済を打開する考えは良いのですが、発想がアジア統一通貨では貧困に過ぎるでしょう。中国が自身の成長を捨ててでもアジアの成長を助ける、そんな気構えでもあれば別ですが、国内の経済傾斜に手を打ち始めた段階の中国では、このアジア統一通貨の理想を語るのには、まだ気が早いのだと思います。
日本が気を付けなければならないのは、米中の距離が縮まれば日本が取り残される、もしくは日本への風当たりが強くなることが考えられることです。日本もドル依存の体質ですし、米国の経済に振り回される経緯もあります。様々な局面で、米国依存ではなく、多方面戦略とでも呼ぶべき新たな外交戦略が求められているのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 00:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

2006年12月22日

六カ国協議は進展なし

北京の釣魚台迎賓館で開かれていた六カ国協議、予想通りというか、何の成果も残さずに、次回協議も決まらないままに閉会しました。唯一成果があったのは北朝鮮で、米朝協議の場を作り、金融制裁解除に伴う話し合いを行うことが出来たことになります。議長声明を読み上げる時の米、日、中の苦虫を噛み潰したような表情が印象的に映っていたのが、今回の協議における意識を如実に表しているのでしょうね。

各国の思惑を考えれば、中国は議長国としての面子を失い、北朝鮮にそっぽを向かれる形になりました。具体的な進展を約束したはずなのに、北朝鮮が金融制裁解除に拘って具体的な協議にも入れず、ホスト国としては腹立たしいところでしょう。
米国にとって見れば、これでブッシュ政権は民主党に顔を立てたことになります。協議の途中で米国から漏れ伝わってきたのは、金融制裁の正当な資金の一部解除と、偽札の原板の廃棄と責任者の処分による、金融制裁の段階的解除などです。核問題に関しても、核放棄に向けた段階的な履行など、北朝鮮の受け入れられる条件は提示できました。

即ち、ブッシュ政権は対話という打つべき手は打ったが、北朝鮮がそれに応じなかったとこれで弁明が立つことになります。強硬戦略はイラク問題を抱えて難しいとしても、一段の妥協は当分しなくて済むことにもなります。ヒル国務次官補はもしかしたら何らかの処分を受ける可能性はありますが、「我慢の限界」という言葉の重みにより、今後の対北政策は色々と変動することになるのでしょう。
北朝鮮が今回、ここまで強気な背景には核保有国として、強国としての態度を協調しておきたい、との狙いもあるのでしょう。冷戦構造下の相互確証破壊の前提は、互いに主張し合うことで、また突っ張りあうことで成り立つものでしたから。

ただ北朝鮮が読み誤っているのは、核実験を一度行った程度では国際社会では誰も核保有国とは認めない、ということです。それなのに核保有国としての態度をとり続けたことにより、更に国際社会の対北強硬論を抑え切れなくなるでしょう。
北朝鮮も揺さぶりに躍起で、日本による北朝鮮人の拉致などを持ち出しています。一方で、NYタイムズに日本の右傾化を心配するというような記事もあり、北に対する日本の出方を牽制する横槍のようなものも見られます。
しかしこれで国際社会も動きやすくなったことは確実です。六カ国協議は既に形骸化し、朝鮮半島の非核化を誰が成し遂げるのかの綱引きがこれから始まるのでしょう。来年にはこの方面に大きな動きがありそうですね。

analyst_zaiya777 at 22:04|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

2006年12月21日

安倍政権考4 −本間政府税調会長の辞任−

財務省の官舎に愛人を囲っていた、という問題が取り上げられていた本間政府税調会長が、今日辞任の意向を示しました。政府が必死に「一身上の都合」との説明を繰り返していましたが、これなどを見てもメディアとの間に双方向のやり取りが行われておらず、これがメディア操縦を難しくしている原因なのでしょうね。
双方向のやり取りという意味では、先の国会閉幕に伴う記者会見で、自分の意見を一方的に述べ、質問を二つしか受けなかったということもあります。更には何時だったか、記者会見の内容で記者と折り合いがつかず、結局ホームページ内で安倍氏が一方的に情報を発信する、ということもありました。
記者に配る資料も内閣の中で一部にしか了承されておらず、政権内にも意志疎通でマイナス面が見られます。安倍政権のメディア対応不足は枚挙に暇がありませんが、これはもう構造的な問題ですから、簡単に是正されることはないのでしょうね。

本間税調会長は辞任する前に竹中氏と協議していた、といわれているので、後任には竹中氏の息のかかった人間を送り込む、そうした算段なのでしょうね。
小泉政権時代には本間氏も税調の一委員であり、石税調会長と歩調を合わせて増税論者でした。これが自身が税調会長になった瞬間に経済成長路線に転換し、「安倍氏に懇願されたから」とも述べていましたが、これは竹中氏とのバランスを取る必要がなくなっただけの話です。それぐらい、竹中‐本間路線は堅牢だった証拠です。
安倍氏の経済運営の指南役は竹中氏であり、この竹中路線を外せば明確に経済政策の転換を迫られます。これが安倍氏が本間氏に拘った部分でもあり、後任には双方の思惑が合致した形での人事になるのではないか?私はそう睨んでいます。

最後に、この本間氏の辞任に関する記事で、これで小泉改革路線を停滞させてはいけない、とするものがありました。小泉改革路線では結果的に財政悪化を招き、250兆円もの負債を増やしました。改革の成果で今は経済が持ち直した、という人がいますが世界経済の成長に較べても、日本の成長率は非常に低く抑えられています。
小泉改革路線というと耳障りもよく、良いことのように聞こえますが、それは検証が必要な問題でしょう。改革が悪いわけではありません。ただ小泉改革路線が何故良いのかに触れない、そうした単純な定義付けだけは、してはいけないのだと思います。

analyst_zaiya777 at 23:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | メディア

頑張る地方応援プログラムについて

「頑張る地方応援プログラム」と呼ばれるものが、2007年度から実施されます。魅力ある地域づくりのために、地場産業の促進、定住促進、観光振興、少子化対策などを広報し、総務省も一覧をホームページ上に載せる。必要な経費を交付税として給付、その成果を評価していくという取り組みで、3000億円の予算がつくそうです。

夕張市が財政再建団体に落ち、更にそれ以外にも危険な自治体があるといいます。更に民間シンクタンクでは、地方の中小企業に倒産が増え始めているとも言います。一方で、総務省の統計では地方経済は回復しており、日本全体と較べてみても高い伸びを示しているそうです。何が正しいのか、よく分からなくなります。
夕張市の問題を考える時、地方債や一時借入金などの借金をどう考えるのか、があります。本来であれば破綻しているのですから、借金を棒引きにするなどの措置が必要です。ですが今はそういう制度ではなく、サービス低下や市民負担に伴う出費の低下、及び新規に投資することを制限する方向で経済を再建しようとしています。

仮に債券などの借金を銀行などに対して放棄を求めれば、他の地方債全体に対してもそうした懸念が広がり、今まで低金利の債券を安全な投資として見ていたものの、各金融機関も債券の引き受けに消極的になります。結果として国を初めとした債券を財政に当てている行政機関に対し、全てその影響が及ぶことになります。
更に今の地方行政では統一された財政指標がなく、それが許されるのも債券が安全な運用方法だという前提があったからです。もしその前提が崩れれば、各金融機関は厳正な財政事情の開示を求めてきます。行政機関が最も嫌う情報開示であり、更にそれが格付けとなり、債券価格に跳ね返ってきて地方行政を圧迫する結果ともなります。

こうした負の連鎖を防ぐためにも、財政再建団体は借金を棒引きにされず、一部起債で対応することになるのです。その結果、市民に負担が付回されているのですが、これを会社に例えると社長や役員クラスの人間が起こした無駄遣いのせいで、社員が苦労させられているのです。自分たちが選んだとは言え、大きな代償となっていますね。
今回の「頑張る地方応援プログラム」の中でも、観光振興や定住促進などが含まれています。評価があるとは言え、それが有効かどうかは事後評価になっています。確かに小さな政府の実現のためには、事前検討よりも事後評価の流れなのでしょうが、それが悪いと分かった時には財政再建団体に転落、そんな事態だけは避けなければいけないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 21:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2006年12月20日

世界の金融資産バブルは続くのか?

今日、日経平均が17000円台を回復しました。これは少し意外でしたが、アジア方面からの買いが続いていることで、この急上昇が支えられている側面があることです。一方で、昨日はタイがバーツの急上昇に対して、投資資金を抑制するという方針を出したところ、15%弱の下落を示し、早くも方針の撤回を余儀なくされました。
この流れを見て分かることは、現在世界のマネーは過剰流動性の縮小に怯えている、ということです。どこの国でもマネーを縮小させる方向を示せば、○○発の景気後退局面を迎えてしまいます。どの国もそれを恐れて金融政策に手が出せない、というのは既に国の実態に合った経済ではなくなっている、ということなのです。

先の話ですが、アジア株は総じて堅調です。市場が上昇して流動性を増し、お金がだぶつく構図は、かつての日本のバブルと同じ状況でもあります。欧米から成長目当てのマネーが流れ、それで潤ったアジアの国々が、今度は欧米や日本市場に買いを入れている。今はこうした金融資産バブルが展開されている、私はそう考えています。
そこで過剰流動性を失うと、昨日のようにアジアが一斉に下落します。今はまだこれを指摘する人間がいないので大丈夫だと思いますが、意識されるようになってくると行くところまで行って弾けることとなり、それがバブル崩壊として大幅な下落の渦に叩き込まれることになります。世界経済の減速懸念以上に、何時弾けるか分からない時限爆弾のように、これが経済にとって最も危険なシナリオになるのでしょうね。

では金融資産バブルがいつ弾けるのか、というのは完全な予測は不可能です。幾つかのヘッジファンドが弾け始めると、それが意識されるようにはなるのでしょう。今は一つ二つ崩壊しても受け皿投資会社が現れますが、投資しても儲けが少ない、と意識され始めることが崩壊を早める原因にもなるのでしょう。
ゴールドマン・サックス証券の賃金がこの前、話題に上がっていました。数千万円の規模で社員に成功報酬を支払ったというものです。これも金融資産バブルを意味しています。今は多くの資金を手にし、運用しているところが勝ち組なのです。

日本でもファンドを通じた資金運用が活発ですが、日本人の特性として元本保証型、または毎月分配型など、安全か眼に見える成果を求める傾向が強いため、積極投資にはまだ時間がかかるのでしょう。そして今後、金融資産バブルの終焉時期を見誤らない人間だけが、成功を手にするように感じます。まだ大丈夫とは記載しましたが、変化の兆しには、注意しておいた方が良いのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:45|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

2007年度財務省予算案

07年度の財務省予算案が内示されました。新規国債の発行額が4兆5400億円減額され、25兆4000億円になるとのこと。一方で社会保障費は増大し、歳出面ではODA削減などでも歳出削減効果は得られなかったことになります。
ただ税収増7兆6000億円のうち、1兆2000億円が定率減税廃止に伴うものであったりするので、単純には喜べない部分もあるでしょう。更に2007年度の経済見通しの中で、実質GDPで2.0%を達成できないと、厳しい部分も拭えないところでしょう。特にこの中で個人消費の伸びを06年度の0.9%から07年度は1.6%に伸びるとしているので、甘い見通しであるということが、数字にもよく表れていますね。

賃金と言う話では経団連が春闘に向けて、賃金改善を抑制する発言を繰り返しています。時価総額レベルで見れば、日本企業は世界の大手企業から較べて非常にお買い得なので、今は合併や買収などの規模拡大に躍起であり、労働分配率などを出されても賃金アップには応じられない、とする姿勢がより鮮明になっています。
これはもう変えられない流れです。だからこそ、既存の古い経済学を用いていては、現状の産業構造には対応できない、ということなのですね。

一方で気になるニュースが、出生率の下方修正です。1.39から1.26に修正され、経済見通しや年金財政にも大きな影響が出ます。50年後には人口が9000万とも言われていますが、3人に1人が支える現在より、55年後には1.3人で1人を支えねばならないとも言われ、これは大きな社会問題でもあります。
欧米諸国では移民でこの人口減問題を対応してきましたが、多くの社会問題も生んでいます。日本は相変わらず少子化対策と謳っていますが、具体案がないのは今も昔も変わりありません。政府発表の資料の中でも、多くの項目で女性の再就職や妊娠後の復帰について語られていますが、その前に結婚しない、できない人間をどうするのかを考えねばならないのではないでしょうか?順序が間違っていると考えています。

この少子化問題は大きな影響を与えます。この労働者世帯への給付負担ばかりが語られますが、それ以上に労働力不足は国内産業の減少を意味しますから、国の税収は確実に減少します。2009年度には基礎的年金の国庫負担が引き上げられますし、国庫負担を補う政策について、今は何も対策がとられていないのです。
イノベーションで経済活性化も良いのですが、税制の抜本的見直し、福祉対策における負担と給付の見直し、この点は既に付け焼刃の改革ではどうしようもないのだ、ということを認識すべきなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 21:59|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

2006年12月19日

消費について色々と雑感的に

本日、日銀政策決定会合において政策金利が0.25%で据え置くことが決まりました。しかも全員一致の決定であり、次回1月の利上げ懸念さえ後退させた形です。本来は1名程度が利上げを主張し、利上げの意志程度は示しておくべきでしょう。これでは仮に1月利上げを実施すれば、サプライズになってしまう可能性もあります。
恐らく、日銀が描くシナリオと現状の経済指標が合致せず、利上げに踏み切ることに全員が危機感を抱いているのでしょう。そしてそうしている内にいざなぎ越えを達成した景気上昇局面が終わりを告げ、下落トレンドを描いていくように感じています。

米国では心配な情報もあります。年末商戦で好調が伝えられていた消費が、実はあまり良くないのではないか、というものです。住宅の買い控えによる家電の買い替え需要が進まない、ということなのです。今は安い金利でも将来的に金利が高くなる米国のローン事情を考えると、消費の落ち込みはもうしばらく後になるのではないか、とも見られていましたが、以外に早い段階から消費の停滞が始まるのかもしれません。
日本の消費も細かく拾うと、11月の百貨店売上高が昨年より減少しています。これは暖冬の影響もありますが、日銀の月報でも個人消費の判断が下方に修正されており、やはり個人が取り残されている印象は拭えません。

消費と言う観点では、週末の某番組で地方において公共施設などを分散させてしまったため、中心街にあった商店街が衰退した、というものがありました。一方で中心部に公共施設を集約して成功した地方都市も紹介していました。
こうしたものは人の動線をどう考えているのか、だけの違いです。使い難い、手間がかかる、そんな場所に人は集まりません。仮に分散型にしたとしても、住宅地と商店街を挟んで設置すれば良いだけの話です。結局、人の動きを考慮せず、安易に都市設計をすれば人は集まらず、消費は促進されないことになります。

こうしたものを規制するために、政府は郊外型の大型店舗を規制する流れになっています。ですが、上記の通りそれが地方都市を衰退させる原因ではないのです。個人の消費を促進させるのは、将来不安を抱かなくて済む制度を作り上げることなのです。
日銀のような好調な企業収益が個人消費に波及するというシナリオでも、都市の分散を防いで商店街を活性化させようとするものでも、どちらも現状の社会情勢や個人のマインドから鑑みて、何ら抜本的な対策にはなっていないのです。消費の拡大には個人の景況感の改善が一番です。それを促す政策、施策をとることが今求められているのです。

analyst_zaiya777 at 21:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 政治

安倍政権考3

本間政府税調会長の処遇、やはり安倍氏は拘っていますね。安倍氏の経済政策の指南役は竹中氏であり、本間税調会長、大田経財担当大臣は竹中氏に繋がる人物です。本間氏を切れば、官邸主導の経済運営に影を落としかねず、その影とは即ち竹中氏の影響力の排除です。大阪経済学派とも呼ばれる竹中路線の色が薄まれば、それは安倍氏の思い描く方向の経済運営とは異なってしまう、そうした恐怖感なのでしょう。
ですが、今はこの辺りで水面下の動きもあるのでしょう。本間氏は財務省からさされたとも言われていますし、与党・財務省がタッグを組んで陥れたとも言われています。そうした動きがあった時点で、今は後継探しに躍起となっているのでしょうが、影響力の喪失を恐れてどんな人物をあてがうのか、ということが問題なのでしょう。

前回、安倍政権が末期になると麻生氏を担ぐ勢力が現れると書きました。その端的な流れが河野派の解散、麻生派の立ち上げであり、大宏池会構想なのでしょう。また水面下の流れとしては、参院議員の人選に口を出し始めたことによる、参議院側の反発であり、更に言えば安倍政権下で冷や飯を食いそうな新人議員の動きだと思います。
安倍政権は就任してから三ヶ月で、早くも与党内に敵を作り始めています。今は御し易いので安倍政権に対する不満も持ち上がっていませんが、官邸主導を実現すれば与党としては面白くありません。それが自民党税調の流れでもあり、三年前から隠していたはずの、今回の本間氏の醜聞と言うことでしょう。

私は大分前になりますが、本来漏れるはずのない醜聞が、安倍政権になってリークされるようになった、と記載したことがあります。これも官僚側が安倍政権の援護に動いていないことの現れです。そして今後もこの流れは続くものと思われます。何しろ税調もそうですが、官邸主導の名で各分野の意思決定機関の二重化が続いているのですから。
即ち、安倍政権が官邸主導を推進しようとしても、それは薄っぺらい板の上に絵図面を書いているだけに過ぎず、業務の運用方法を変えるに至っていないために、こうした政権潰しの行為が横行してしまうのです。

某紙のコラムの一つに、支持率など気にするなとするものがありました。確かに衆愚政治に陥る可能性もあるので、支持率ばかりを気にしてもいけません。ですが支持率とは即ち力です。民衆からの支持という、その力を失えば政策も実施も難しくなります。
長期政権を目指して始まったはずの安倍政権ですが、今のところ及第点はとれていません。早期退陣となれば、衆参同時選挙もあるのか?政治の世界では今後、色々と面白い政局がまき起こりそうですね。

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2006年12月18日

六カ国協議開催、結論が出る前に言いたいこと

北朝鮮が核実験を行ってから初の六カ国協議が、北京の釣魚台迎賓館で開かれています。1年1ヶ月ぶりの開催で、米、中、朝それぞれの思惑が絡み合った協議であり、成果とは何か、が問われる協議だと考えています。

冒頭で北朝鮮が「全ての制裁の解除」が話し合いの前提と述べ、米国が「我慢の限界」と述べたとも伝えられています。まずは双方が互いの立場を述べたに過ぎません。
そんな中で日本の対応なのですが、麻生外務大臣が拉致問題を一番に持ってきて、その解決がないと奉加帳を回されても応分の負担には応じない、としたのは正しい外交戦略です。一方で、外務省首脳の話として、核問題で進展があれば人道的な支援ぐらいはありえる、とするものが伝わってきた時は正直がっかりしました。

こうした外交の場、特に六カ国の利害が複雑に入り組んだこうした協議の場では、日本は自分の立場を主張しておけば良いのであり、自ら自分の国の価値を下げる必要はありません。仮にそうした選択肢があったとしても、日本の支援、制裁解除がカードとなる以上は、それを胸中にしまっておいて交渉の場で披見すれば良いのです。
つまり、今回北朝鮮が日本を敬遠し、拉致を議題にしないようにしている以上、日本は自分の立場を下りなければ良いのです。交渉の行方次第では中、韓が支援に向けて動くはずですが、米との協調さえ崩れない限り、日本は自分の立場を強調し、あくまで支援は出来ないと突っぱねておく方がどれほど有効か分かりません。

今回、外務省幹部と伝わったので、すぐに外務省チャイナ・スクールが頭に浮かびました。今回の協議で結果を求めているのは、実は中国が一番強いのだと思います。米国も今妥協する必要はなく、北朝鮮も強気の姿勢を見る限り、今回慌てて成果を出す戦略はないと見ています。今回の協議は次回協議の通過点ぐらいに考えているのでしょう。
そんな中、中国は六カ国協議の議長国として、時間にどの程度の猶予があるのかです。今回、仮に次回協議の開催に向けた話しでしか折り合いがつかない場合、議長国としての面子は保たれません。そんな中で名目上の作業部会の多さと論点の隔たりを見る限り、簡単に結論が出るものとも思えないのです。
今回の協議の中で中国に乗せられて、日本が安易に妥協する必要は全くありません。拉致問題は世界も知る国際犯罪です。日本は自分の立場を主張し、米や中を巻き込む形で、戦略的に外交を展開していって欲しいと思います。

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2006年12月17日

選挙についての雑感。

和歌山で行われた知事の出直し選挙。先に談合・汚職で逮捕された木村前知事の辞職に伴う知事選挙でしたが、野党が対立候補を纏めきれず、何とも低投票率の戦いとなってしまいました。本来であれば、もっと盛り上がっても良いような材料がたくさんあった選挙戦でもあり、結果的に与党が勝利しましたが、残念な選挙でしたね。

最近、何か醜聞が流れるたびに選挙で国民が選択するものだ、とする政治家の意見が目立ってきたように感じています。確かに政治の評価の一つに選挙結果がありますが、それだけではないということも考えに入れておかなければなりません。
以前は自らの身を処するとして、辞職する政治家も多かったように感じています。しかし現在では、悪いことをしても続けさせてくれ、とする政治家が増えてきたように感じています。政治理念があり、それに基づいて行動している訳でもなく、醜態を晒してでも私利私欲に縋りつく、それはそうした態度にしか見えないのです。

私は小泉氏の行った郵政選挙は間違いだ、ずっとそれを言い続けてきました。与党が勝利した、民意が得られたとして郵政民営化が進められましたが、これは小選挙区制が為しえた自民の勝利であったことは、各評論家も述べている通りです。
あれは堅固な支持基盤を持つ公明党に支えられた勝利でもあり、決して民意が全て郵政を支持していたわけでは有りません。逆に言えば、組織票により造られた勝利であるともいえるでしょう。即ち、民意などと述べてみても、そこには何ら自らの判断を交えることなく働く集票マシーンがある訳であり、民意とはいえない部分も多いのです。

更に今回の知事の談合・汚職事件を見ても分かる通り、票の取りまとめに動いた企業がそのまま知事から天下り的に流れてくる利権を得る、その過程の中に何ら民意はありません。これは全ての選挙で同じ、選挙の支持とは必ずしも政治家として素晴らしい功績があったか、などではないことが問題だと考えています。
これは極論ですが、全ての組織票などによる集票機能、その全てを禁止すれば済む話です。会費などを集めて活動する団体は、全て政治活動と切り離すということでも良いと考えます。一部の団体の代表者や、それに連なる組織の意向によって左右される選挙など、全く何の価値もありません。
政治とは選挙ではなく、そこで決められた政策が後にどんな影響をもたらすか、で判断されるべきものです。つまり時間に対して責任を持つべきなのです。今朝も触れた公務員の責任ですが、政策にしろ制度にしろ、時間との関わりの中で考えていくべきものなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

公務員の責任とは

公立校の必修逃れの問題で、文科省が必修逃れを始めた段階で責任のあった校長に対して、遡って処分することを都道府県教委に求める方針だと伝わっています。この問題では、本音と建前の中で本音は多くの生徒を良い大学に進ませるために、受験に不要な授業は削減する。建前は幅広い知識を教育として与えて優秀な人材を育成する、という絡み合う構図の中で起こったと考えています。
この問題で過去にまで遡り、処分を下すことは正しい判断です。ですが、教委の中には当時の必修逃れを指示した校長クラスの人間も含まれており、またこうした文科省の通達を国の不当なものだとする者も現れるのではないか、と考えています。教委が握っていた人事権に抵触することを嫌う、そうした人間も多くいるはずですから。

ただ、今回のタウンミーティングの処分にしても、大臣クラスは現職の人間が、また官僚クラスでは訓告など非常に甘い処分が下されています。当事者責任と言う意味では、小泉政権時代の官房長官は全て処分を下されて然るべきものです。ですが、今はそうした制度になっていないことが、問題だと考えています。
事件が判明した時に、その時担当していた人間が処分されるのでは、皆が悪いと気付いても口を噤んでしまうことになります。ばれなければ良い、自分が担当者の時に公になれなければ良い、とする方向性ばかりが模索されるようになるのだと思います。

品質管理にはトレーサビリティ制度があります。公務員や政治家の品質を担保するためにも、このトレーサビリティを導入することを提案します。当事者責任、悪いことをすれば、例え退職しても追いかけてでも罪に問う。公務員や政治家もそうした体質にならない限り、絶対にその質は高まっていきません。
つまり法の執行である罪の考え方と、公務員や政治家が定める悪事に対する処分の出し方について、乖離しているのが問題です。これでは一向に悪事に手を染める者が後を絶たないでしょう。何しろ、公務員や政治家の処分の方が明らかに甘いのですから。

そして、高い水準で維持されている福利厚生とともに、最も甘い体質を残している公務員や政治家に対する国民の目は、更に厳しいものになっていくでしょう。自身の身を律することが出来なければ、腐敗の温床になるのは当然です。官製談合防止法もありましたが、それ以上に公務員や政治家には厳しい統制が求められているのではないか、私はそう考えています。

analyst_zaiya777 at 10:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 社会

2006年12月16日

ウィニー裁判についての私論

ウィニー裁判について、先に製造者責任と言う言葉を使って説明しましたが、この点について少し深く考えてみたいと思います。これは裁判の流れとも異なりますし、私の個人的な主観であることを最初にお断りしておきます。
一般に言われているように、研究者や開発者がその過程において発見した新技術などは、今回の議論にあるような責任を追及されることはありません。ミサイルを作った人間を罰せるのか?核技術に転用できる技術を作ったから、それを発見する人間を罰せるのか?と議論を拡げていけば、結局それは人間の知の探求を否定することになります。

発見→技術の運用(もしくは転用)による製造→販売→使用という過程において、発見者は運用や転用についての責任は何ら持たず、仮にそれがヒドイ結果をもたらし、自身が深い悔恨に苛まれようとも罪になることはありません。これは責任の所在を明確にするための線引き、でもありこれがないと研究は停滞してしまうことになります。
一方で新技術を製品にする場合は、最終製品としての使用についても責任を持たなければなりません。取扱説明書や注意書きがそれに当たりますが、使用段階における危険や、権利の衝突による損害に至るまで、予め注意喚起を促しておくか、それともそうした使用に関する責任は一切負わない旨を明らかにしておく必要があります。

今回の判決を見て考えることは、金子氏がプログラムを製造し、こんな便利なものがあるとしている段階では何ら罪はなく、むしろ発明者として賞賛に値するようなものなのです。ですが、それを不特定多数に対し使用できる状態にし、その段階で著作権などとの対立が生じた場合についての、責任の明確化が少なかったように思います。
これが製造者責任を果たしていないとしての不作為にあたり、それを問題視されているのだと思います。ですからこの議論で不毛なことは、開発者としての彼の評価と、製造者として流布した行為とは、分けて考えなければいけないということでしょう。

ですから、これが開発者、研究者を萎縮させるとするのは間違いで、製造した段階で権利の衝突、その他の内容をつめて発表していれば良かっただけの話です。ですからこれが刑事罰なのか?という判断は別にして、今回の判決は『製造者としての責任を明確にした』ということなのでしょう。
法的な判断とはかくも厳格でなければなりません。逆にこの判断でも金子氏のソフト開発者としての評価が変わるものではないでしょう。そしてこの点を分けて考えないと、この問題の判断は難しいのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 12:09|PermalinkComments(1)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 司法 | 社会

経済の話。日銀は金利据え置きか?

今日は日銀短観が発表され、大企業製造業の業況判断指数が+25と、景気に改善が見られました。ここで示されたのは個人消費に関わる部分は悪化、企業の設備投資に関わる部分は見通しから改善と、はっきりと色が分かれたことです。
そして先行きで指数が低下する見込みであることから、来週の日銀会合で利上げが見送られるのではないか、との意見が多数を占めています。ですが、これはメディアの側から外堀を埋めているようなものであり、こうした意見に押されて日銀が本当に金利上昇を先送りさせるのか?ということについて考えてみます。

日銀は年内の利上げに拘り、メッセージを発してきました。ですがそのメッセージを発していた頃の指標が最も弱く、その後は良い指標が出続けています。また日銀短観で先行き見通しが弱いのは今回に限ったことではなく、先の9月の時点でも先行きが弱いと見られていましたので、今回上昇したのは景気が底堅いサインです。
なので年内利上げなど出来るはずがない、との市場コンセンサスが出るのは少々短絡的に過ぎると見ています。そしてもう一つ、日銀シナリオである『企業収益の改善が個人消費を促す』のを待っていては、いつまで経っても利上げできないことにもなります。

バブル崩壊後、企業と労働者の関係は変わりました。労使交渉でも企業側の意向が強く反映され、ベアなどの賃金上昇ではなく増収分は一時賞与に乗せる形が一般的になっています。これでは個人の景況感は一向に改善されてこないでしょう。
また企業は設備投資などの負債を増やす方向にあり、それも賃金上昇圧力を抑えています。つまり企業が儲けても個人には回らない構造に変わってしまったのです。

更に与党税制改正大綱を眺めると、住宅の買い替えに関わる減税、証券優遇税制が延長され、これは投資を促進させようとしているかに見えます。ですが昨日も触れた通り、日本では『投資』は悪であり、この流れが根付いていないのは言うまでもありません。
つまり今は金利を上昇させ、貯蓄につく利息を上昇させた方が、よほど個人の景況感の改善に繋がるのではないか?ということです。企業が最高益を上げても個人に波及しないのであれば、家や株を買う人間にではなく、僅かな貯蓄で暮らす個人のマインド回復に向けた施策をとるべきところに来ている、そうした見方も必要なのです。
日銀の利上げは今回も難しいのかもしれませんが、昔の経済学で語られるシナリオに固執する段階ではない、異常な金利を早く訂正するためにも私はそう考えています。

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2006年12月15日

教育基本法が参院本会議で通過

教育基本法が参院で可決し、59年ぶりに改正されました。よくあることですが、見栄えを考慮して委員会採決で与野党が茶番を演じることがあります。質疑終了→野党が反発→休憩→再開後可決という円満シナリオが、中曽根委員長の認識不足で、どうにも締まりの悪いものとなってしまいました。茶番なのですから、逆にしっかりやらないと…。

今回の改正で何が変わるのか?具体的な部分は何も変わらないと思いますが、意識の部分での変化も少し掘り下げて考えてみたいと思います。まずかつての教基法にあった『個人の尊厳』を意識し過ぎた側面を鑑みて、今回は『公共』を強調しています。
前文及び二条三にも重ねて述べるなど、社会全体としての協調を謳うことが特徴となっています。図書館の図書を傷つける記事の中で、「何が悪いのか?」と問い掛ける人間の記事もありましたが、個人が権利を主張するあまり、公共の福祉との違いを理解出来ない人間も多くなりました。その点では変化が見られるのかもしれません。

二条五にある『我が国と郷土を愛する』が『愛国心』の代わりとなるものですが、これに対して外国籍の子弟に対して不当なものだ、とするものがあります。愛国そのものは誤用の対象ともなりますが、まず教育によって与えられるものではありません。
仮に愛国教育が行われた場合、それは二条一にある『道徳心』や先の『公共の精神』に逆らうものなので、心配するような事態にはならないはずです。更に国が諸外国に遜ることなく、自らの尊厳を示していくことで養われるのが愛国心です。教育などで与えれば、それは歪んだものにしかならないのは中国の例を見ても分かる通りです。

変化としては他に、年齢で医学部に入学を拒否された方がいましたが、三条に生涯学習の理念が謳われたので、卒業してももう働けないから、などの理由は通せないことになります。今後は高齢の学生が増えることになるのかもしれません。
日教組が最も嫌っているのは九条でしょう。教員の『養成と研修の充実』、その具体的なものが見えません。これは教育再生会議で検討されることであり、法の本質とは何ら関わりのないことだと思います。また『不当な支配』についての認識で、伊吹文科相が「司法の判断に委ねる」と述べていたので、こうしたものも後に議論されるのでしょう。

検討はしてみましたが、やはりこれは基本法なので後の運用でどう変わるのか、まだ不透明な部分も多いのです。これを悪法とするのも、良いものとするのも全て人です。教育が大事であるのは当然であり、子供のことを考えて、しっかりと教育を良い方向に向けるように関係各所が努力して欲しいですね。

analyst_zaiya777 at 21:51|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

投資についての雑感

自民党、小杉衆院議員の妻が投資に失敗して破産申告をしたそうです。貸した人は小杉氏の政治活動を支援したと考えており、それが妻の投資に回っていたなど、思いもよらなかった話でしょう。小杉氏の自宅も売却されたそうですが、小杉氏本人に罪はないとしても、小杉氏も、またお金を貸した人も誰も救われない哀しい話です。

最近、投資の話で詐欺まがいのものが増えています。近いところでは近未来通信の話がありました。またエイワン・コミュニケーションの話もありましたし、フィリピンのセブ島にロングステイすると偽って、一向に契約が履行されない事件もあります。
少し古い話では昨年倒産した平成電電の投資話もあります。未公開株詐欺は今でもたまに話しに上りますし、話を広げればリフォーム詐欺やオレオレ詐欺の系譜に至るまで、架空投資話や詐欺は引きも切らずに起こっています。

よく2007年問題で、これからは退職者が消費世代になるから、という推測記事が流れますが、私はこれを全く信用していません。まずここまで企業はリストラによる早期退職を進めてきました。そうした方々はまだ働ける、そう信じて自分で事業を起こしてみたり、将来年金だけでは不安だとして、資産活用などに向かいました。
結果として、これらの人がどの程度成功したかを考えれば、ほとんどが失敗しているのではないかと思われます。時代の変化と複雑化した利益構造を理解し、巧みに投資できる、儲けられる人はごく一握りの人間だけなのだと思います。

これは年金に始まる将来不安がその根底にあり、老後を積極的に考えた末の失敗であったりします。それで失敗した方々は資産も取り戻せず、再就職も適わずに生活保護を受けるようになります。そうして結果的に国は負担が増え、将来の歳出に備えて、という文言とともに生活保護費が削られていくことになるのです。
これは日本の構造的な問題の一端でもあります。証券税制の優遇期間が一年延長されましたが、貯蓄から投資の流れを作り切れず、知識が浅薄なまま投資に移行して最終的に躓く。そしてそれが金儲けを悪とする風潮となり、投資素人ばかりとなって世界のマネーの流れについていけなくなるのです。

先ほど米国債の流れに絡めて話をしましたが、経済評論家でも市場が明るくなった、年末ラリーで18000円だ、という根拠のない理屈が多いように感じます。過去の話はあくまで経験則であり、条件が異なれば一致する確率も減ります。情報を発信する側も受ける側も、もっと色々と考えていかなければいけないのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 00:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

2006年12月14日

米国金利に変動?それに日本市場も連動か?

米国では一昨日FOMCが開催され、政策金利を5.25%で据え置きを決定しました。インフレについての文言はそのままに、住宅市場の減速についての厳しい見方が示され、利下げ観測が広がって、一時米国債券が買われました。
ですが、昨晩発表された11月の小売売上高が予想以上に堅調であり、FRBが描いていたシナリオ、住宅市場が弱含み、資産価値の低下による個人消費が落ち込む。これが崩れ始めたために、今の米国の債券市場も右往左往しているところです。

米国債はFOMCで利上げ打ち止めを決定してから、着実に買われて利回りが低下してきました。これは米国景気の弱含みを織り込んできたものであり、その先には振り下げ観測もあった訳です。景気の弱い時には安全資産として、債券の価値が高まります。更に一時700ドル台をつけた金価格が、一旦ヘッジファンドの売りに押されて500ドル台まで落ち込みましたが、再び600ドル半ばに戻したのはこの辺りが背景にあります。
しかし、現在でもマチマチの指標を示す米国経済は本気でソフトランディングしてしまう、そうした可能性も出てきています。本来、これは良い観測なのですが、現在でもインフレ指標はFRBの想定する水準より高いところにあります。これを退治するために、FRBが再利上げを志向するのではないか?これは経済評論家でも意見が分かれるところであり、現在の米国経済の中にある大きな不安要因ともなっています。

シナリオがはっきりしない時ほど、市場は気迷いがちになります。そしてそれに合わせるようにして、日本市場が上昇を始めました。これが異常だと感じる部分は、シカゴで取引されている日経平均先物が、米国の動きに関わらず大幅に上昇して返ってくることです。即ち、外国人投資家が一気に買い上げているのが今の上昇相場です。
先に私はメジャーSQ通過後は日本市場も弱含むのではないか、としていましたが、読み難いのはここです。即ち外国人がこのまま買い続けるのか?それとも単に年末のドレッシングだけなのか?です。日本の方向性ははっきりしており、それは利上げです。時期を遅らせる観測もありますが、向かう先に利上げがあるというのは自明です。利下げはやったとしても、一回しか出来ませんからね。

先週、外国人は大量に買い込みました。ただストラテジストの意見を見ても来年の日本は中立、もしくは手控え観測の方が強く、本気で買い上げるとは思えない部分もあります。ただ、経済評論家の言うような「市場が明るくなった」は間違いです。国内は相変わらず売り越しであり、外国人が手を引けば今まで以上に下げる可能性すらあります。ですが、今後も外国人投資家の動き、これには注意を払っておく必要はあるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

安倍政権考2

やらせタウンミーティングの問題で、塩崎官房長官を初めとして、関係閣僚による給与の一部を返納する動きが広がっています。お金で解決するのか?と問われて安倍氏が激昂していましたが、安倍氏はやらせを指示した時の官房長官なので、責任をとるのも分かりますが、現閣僚が責任を取って給与を返納する意味が分かりません。
結果的に今回の動きにしても、当時の人間は上のクラスなので、追求できないとしているだけだと考えられます。政治は結果責任ですから、当然責任を求めるべきは当時のやらせを指示していた人間たちに、でしょう。そうではなく今の仲良し内閣とも称される中で、皆で責任を取りましたでは国民を納得させられない、そう思います。

昨日も少し触れた本間税調会長の問題でも、愛人と官舎に入っていたからというのではなく、税制を議論する人間が財務省から厚遇を受けていた。即ち利権構造を持っていたことが問題なのであり、そんな人間に税制が論じられるのか?という問題なのです。
なので、続けさせて欲しいという本人の弁解会見も、何の意味も持ちません。ですがこの本間税調会長は竹中路線のキーパーソンでもあります。竹中氏とのパイプも含めてその首を切れるのか?もしくは切って誰を任命するのか?で政治の責任が果たせるのだと思います。先の日銀・福井総裁の時もそうでしたが、金融政策の番人、今回の税制の責任者が一部の人間との間に利権を持っていた。それをどう判断するのでしょうね。

先日、産経にも安倍氏の改革は後退、と書かれていました。これは一面では小泉氏にも責任のあることなのですが、自身が難しい問題についてほとんどを先送りにしてしまったため、小泉政権の継承者を自負する安倍氏が、就任会見でそれを引き継ぐ意思を示したことにその端を発しています。
あれだけ国民の支持を得ても、結果的に解決出来なかった問題なのですから、相当の抵抗があることは当然のことです。小泉政権の継承などを自任すればこうなることは自明であり、むしろ自身の読みの甘さも影響しているとも言えるのです。

さて、では安倍政権の支持率低下ですが、自民党にはこれがひっくり返るようなビッグプランも残っているような気がします。明らかに選挙で不利だと認識されれば、安倍氏を引き摺り下ろして、麻生氏を総理大臣に担ぐプランです。
主張の中身は安倍氏と麻生氏では近い部分もあり、また国民の支持層では若干麻生氏の方が有利です。そして麻生氏を担ぐ流れになれば、国民や自民党内でも一気に安倍離れが加速する可能性があります。もし短命政権で終われば、その末路は悲惨な結果になるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 22:13|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2006年12月13日

タウンミーティングやらせ問題の最終報告書

タウンミーティングに関する最終報告書が、今日公表されました。教育基本法改正前でも、その前日というこのタイミングだけに、まず時間が掛かり過ぎだと思います。調査結果としてはやらせ質問15回、発言依頼105回、内閣府承認の不正経理19件、謝礼金支払いが25回65人、参加者の動員が71回。174回中ですから、ほぼ全体で何らかの意図的な行為が行われていたことになります。
この数が多いのか、少ないのかを考えた場合、確かにタウンミーティングで議論された内容も分かれていますが、それ以上に異なる手法を用いていた、ということに不可解さを感じます。同じ省庁、管轄であれば当然同じやり方を踏襲しているでしょう。例えば謝礼金の問題では、発言依頼をしていた全体で謝礼金の支払いをしているのならば、理屈は分かります。払う場合と払わない場合に、何の違いがあったのか?タウンミーティングを今後も行うというのなら、もう少し検討する必要があるのでしょう。

この調査内容が信用できないもう一つには、これを内閣府が主導して調査が行われたということです。上記のように、同じ省庁が管轄する議論で手法が異なったのは、単に資料が残っていないために判明しなかっただけで、実はまだありそうだと考えているのです。もし仮に、更に問題が出てきた場合はこの調査自体の信憑性にも関わってきます。集めた資料を全て開示する形で示すのがベターなのでしょう。
また安倍氏が「首相としての給与三か月分を返納する」としてケジメだとしていますが、これは大きな間違いです。内閣府が不正経理を主導するなど、むしろ国家ぐるみで無駄遣いを助長していた、その責任は大きいのです。国家として受けた損失を計算し、当時の関係者全てを相手取ってその損金分を請求する。また世論誘導の疑惑を受けた問題については、すでに国民の声を反映した内容ではないのですから、改めて考え直す方向性を見出しても良いのかもしれません。

つまり給料何か月分返せば良いのかということではなく、当時責任のあった者たちに対して、その責任を追及していく姿勢が必要なのです。それが遠慮して出来ない、というのであっては決していけません。今回のケジメは単純に個人の気持ちの問題だけであって、何ら国家の長たる人間としてのケジメはつけていないということなのです。
安倍氏は昨日の会見で、自らの指示、判断だと連呼したと伝わります。であるのなら、それを態度で示さなければなりません。本間税調会長が財務省と繋がり、その官舎に入っていた問題、こうしたものでも自身が指導力を示さなければならないでしょう。自身が結果責任というのなら、正しい道筋を示してこその対応なのですから。

analyst_zaiya777 at 23:16|PermalinkComments(2)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 社会