2007年02月

2007年02月28日

経済の話。世界同時株安

昨晩?マークをつけて世界同時株安かと記事を上げましたが、今日起きたらその通りになっていました。最初に述べておきますが、今日も経済評論家などの間では日本株の上昇基調に変化がない、と述べる人がいましたが、それが言えるのは米国株が下げ止まってから、というところには注意しなければならないところです。

まず最悪のシナリオを考えてみます。資源価格は下がっていないからマネーフローに変化がないとの意見もありますが、世界が怯えているのはインフレによるバブル状態です。中国やインドでは抑制のきかないインフレが進行しつつあり、資源価格の高騰がインフレを継続させ、経済が減速してもインフレ退治だけはすることになりかねません。
しかもこれは質への逃避ですから、証券市場からはリスクマネーが逃げる方向にあります。これだけ大規模に同時に証券市場の下落が発生すると、ヘッジファンドが連鎖的に破綻し、それがまたマネーフローの危惧を発生させます。

そして問題なのは、これが中国発だということです。今回は自国内の止まらないインフレを退治するための、規制強化の目的をもっています。中国は今まで能動的に世界経済に関わったことがなく、世界がどんなに下落しても、国内経済を優先させて規制強化に走る懸念があります。
タイが一度バブル退治をしようとし、一日で規制を撤廃しました。このようにバブル退治は難しいものであり、中国が自国内を優先させると、結果的に自国経済も弱めてしまうのですが、それを認識できていないかもしれません。それがリスクとして考えられます。

私は昨年末から上昇してはいけない、今はバブルと言い続けてきました。結果的に世界全体がバブルになると、どこも下げを押さえるべき足腰が弱くなってしまう、ということになります。それが急落という局面を生み、結果的に損失を出した金融機関が損出しの売りを出して長期で様々な市場を下落させてしまいます。日本人が一度体験したバブル崩壊の体験は、今こそ生かすべきなのかもしれません。
昨日はアジア株が全滅、欧州も安く始まる、米国の耐久財受注が悪化という記事で私も記事を上げました。そして今日も上海は上げたもののアジアが下げ、更に欧州が安く始まっています。どこかが支えるべき段階ですが、米国がそれに耐えられるのか、それは微妙なのだと思います。

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2007年02月27日

経済の話。中国株下落から世界同時株安の流れ?

少し経済の面で気になる動きがあったので。日本では今日の株式市場は四日ぶりの反落ということのようですが、気になったのは上海株が8%強の下落を示したことです。金融政策の引き締めが引き金ですが、どの国も高値警戒感が台頭しており、そんな中でのバブル引き締めだけに、どこかが支えないと世界が総崩れになる可能性があります。
一度、米国が支えないと世界が危ない…、と述べたところきっちり米国が支えて軟着陸しました。ただし今回は米国でも再び景気後退懸念が台頭し、今日発表の耐久財受注の数字も悪かったので、相当弱含む可能性があって支えになるべき国が見当たりません。単に一過性の調整で終われば良いのですが、世界は極めて不安定な状況です。

米国はこれまで景気全体が減速しても企業業績が拡大しているため、軟着陸の傾向を示してきました。しかし昨日、前FRB議長であるグリーンスパン氏が講演で景気後退の可能性を示唆し、米国のソフトランディングシナリオに修正が迫られました。減速の流れを著しく表すものが、企業業績の悪化だというからです。
というのも、PER水準で米国も高くなりすぎています。これが業績拡大により平板化されれば問題はありませんが、業績悪化が顕在化すると一気にPERを調整する流れとなり、大きく下落する可能性を示しています。米国では住宅資産が悪化しており、それを株式上昇による資産増強効果で補う良い循環でしたが、すでに住宅ローン事情は悪化しており、それが改善される前に株式が弱まると一気に米国景気は悪化します。

日本では12月からここまで外国人買いに頼って上昇しましたが、東南アジアから流入してくる資金は中国系が多いと見ています。中国の金融引き締めの影響を受けると、そうした資産が一気に逃げる可能性もあります。日本の場合は先高期待もありますが、世界経済に連動することを評価されているので、今の好調な世界経済の歯車が狂いだすと少々危険な状態に置かれます。日本もすでに割高なのです。
一つに円高が進行していますが、先の記事でも述べたように地政学リスクの高まりがその一端ですが、米国のシナリオ見直しもやはり影響は大きいのでしょう。円キャリーのまき直しか?との分析も一部であるようですが、本当にまき直しが起これば100円を切る可能性もあります。今のところ円キャリー減少は懸念だけですが、為替相場で円安の上乗せがないと来期の企業業績にも影響します。今株式で資産運用している方は、半身で構えていつでも逃げ出せる準備をしておくべきなのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:50|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

イラン情勢は緊迫か?

今日、為替相場で日銀の政策決定会合以来、円安基調だったものが一転して円高にふれました。ただこれは円が高くなったというよりも、ドルが安くなった流れです。そしてその中には米国が景気減速懸念が台頭したこと、と尤もらしい説明がつけられていますが、それにも増してイラン情勢の緊迫化が上げられるところです。

今のところ、イラク増派を決定した段階であり、イランと戦争できるのか?との懸念もありますが、私は現時点では戦争は無理でも介入の可能性はあると見ています。つまり核開発に関する限り、これは国連でも追加制裁が話し合われていますから、米国も突出してこの時期に行動するのは無理です。ですが、イラクに関わる部分では米国にも尤度があり、行動を起こしてくることは否定できないのです。
つまり、今のイランのテロを支援している組織を潰す、という名目でイランに空爆や弾道ミサイルを撃ち込むことは、米国もしてくる可能性が浮上しています。英BBCの伝えた空爆報道は「核関連施設と軍事施設を空爆」、というものですが、核施設への空爆は現時点では国連の決議がないと不可能でしょうし、軍事施設も同様です。

ですがイラクのテロ組織に支援している箇所だけは、国連の決議を得なくても実行に移す。米国とはそういう国です。テロを壊滅させるためには強引でも自説を押し通して曲げない。そしてここにイスラエルが関わっていますから、かなり確度としては高いのだと考えています。
中距離弾道ミサイルの開発に成功した暁には、イスラエルは脅威として捉えます。今のうちにイランのアフマディネジャド政権に揺さぶりをかける、そのための下準備は計画しているはずであり、それが米国による攻撃となる訳です。

ただ米国はイラクでの失敗で大量の損失を抱えているところであり、一国の独断で行動することはし難いところです。この時、日本に資金の拠出を迫る可能性もあり、更に揺さぶりに成功し、状況が悪化して戦争状態にでも突入すれば日本の自衛隊派遣、などの話にも発展するかもしれません。今はまだ仮定の話ですが、早ければ三ヶ月と経たないうちに発展する話でもあります。
恐らく、全体情勢を見れば可能性は低いと見ています。ただイスラエルが絡むと米国の事情はガラリと変わる。そのことだけは意識して、日本も対応を考えておくべきなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:29|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 アメリカ | 中東

2007年02月26日

伊吹文部科学相の発言について考える

昨日は仕事がひと段落して、ホッとした途端に身体がだるくなり、一日寝ていて更新ができませんでした。熱は出ていないので風邪ではないようですが、最近、気温の変化も激しいですし、体調には気をつけたいところですね。
伊吹文部科学相が「大和民族が日本をずっと治めてきた。極めて同質的な国」と述べています。個人的な意見だと思いますが、政治家があまり民族などの問題に対して安易に発言するべきではない、と私などは考えています。

民族の定義とは非常に曖昧で、且つ難しいものです。例えば日本に暮らし、日本の文化を有していても国籍を持たない人もいます。最近、ニュースでも話題に上がることですが、親が日本にいるのは不法滞在ですが、子供は日本で生まれ、日本で暮らし、日本の生活様式しか知りません。といって日本人とは認められません。
一方で、日系人が二世、三世、になると日本に来たことがない人もいます。親の教育方針によっては日本語も話せない、日本式の生活もできない、ということになります。といって日本人ではないのか、というとそうとも言えないところでしょう。

実は民族などと簡単に述べる人は、自身の考えを披見するだけで具体的な根拠はないことになります。確実な定義のないものを、あると確信して喋ることは出来ないからです。更に民族を主張すると、それ以外の人間の反発を受けます。最近では混血も増えていますし、アイヌ民族の問題もあります。少なくとも、こうした混乱を生む以上は、政治家は『民族』について軽々に語るべきではないのでしょうね。
私も個人的に日本人とは?という疑問を抱いて色々な方の著作を読みましたし、古代史、神話などについても調査をしてみました。しかし未だによく分かっていません。例えば神話ではギリシアやメソポタミアの神話の要素を取り入れていますし、遺伝的にはコーカソイドの遺伝的形質を保有した人もいます。

結果的に、私は大和民族とは色々な人がいるのだと認識しています。ユーラシア大陸の東に位置していたため、多くの人々がここに渡ってきて生活し、その中で混交が起きて日本という国を作り上げている、という解釈です。
半島の方のように民族を主張する国もあります。そうしたものは無用の争いを生み、逆に国際社会の中ではマイナス面しかない、ということを教えてあげるぐらいの気持ちが必要でしょう。結局、民族とは観念でしか生まれないものなのですから。

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2007年02月24日

島根県・竹島の日記念式典

2月22日は島根県の条例で定められた「竹島の日」でした。今日は記念式典も行われたそうですが、韓国外交通商省が反発して見せたり、記念式典でも韓国の市民団体ともみ合いになるなど、韓国側の強い反発がありました。
ただこれは韓国政府がこれを強く意識して教育を行ってきたために、最早引っ込みのつかない事態になっている、その現れの動きです。ただ今は国民の間にも、一部過激派を除いて、一時の日本バッシングの動きは少なくなっており、またそうしたものがノ・ムヒョン大統領の支持率低下と連動するところとなっています。

ノ大統領が与党・ウリ党を離脱する意向を示し、レームダックより酷い事態に突入しています。韓国の事情は今のところ分析不足ですが、先のキム・デジュン氏のようにサプライズで後継指名を行い、生き残りを模索する方向性もあるのかもしれません。
つまり次期大統領がノ氏を徹底的に叩きたい、と思えば北朝鮮への支援などを罪として追及し、裁判に発展する可能性があります。それを避けるためにもウリ党、ハンナラ党に関係なく、勝てる人間に肩入れして自身の安寧を図る手法です。その意味で今回のウリ党離脱は、ノ大統領が残りの任期よりも自身の身の可愛さからの行動、と見る方がより正確にこの動きを掴めるのでしょう。

ただ日本がこの段階で指を銜えて韓国の動きを見ている必要はなく、こう持ち掛けてみる手はあります。「竹島問題を国際裁判所で討議し、所有を明らかにするべきではありませんか?」と。つまり韓国側が勝てば、ノ大統領は国民の支持を集めることができますよ、と囁くのです。国際裁判所では両国の上訴が必要であり、その意味では日本が唱えていた通り、この問題が国際裁判所にて判断が下されることになります。
その時には日本が現在保有している情報や資料、そうしたものを全て駆使して日本は竹島領有を主張しなければなりません。外交は常に自国の権益の主張の場であり、それを踏まえて日本も行動しなければなりません。

最後に、ロシアのフラトコフ首相が来日するそうです。久し振りのロシア大物の来日で、前回のプーチン大統領は小泉首相との会談もそこそこに、経団連の会合に出てしまいました。今回は西シベリア産原油を太平洋に運ぶ「太平洋ルート」の話がメインとなるようですが、その前にサハリン2の問題もありました。
資源外交を進めるロシアに、どう日本の方を向かせるのかは非常に重要です。今回は北方領土の問題を話し合う場はなさそうですが、現状ではより高い外交戦術が必要な相手であることは、間違いないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

2007年02月23日

「赤ちゃんポスト」設置を容認か

熊本市の慈恵病院が「赤ちゃんポスト」を設置する申請を行い、厚労相も認める方針を示しました。条件としては.櫂好箸良婉瓩忙童相談所への呼び掛けを掲示、∪屬舛磴鵑鰺造ったら通告する、7鮃と安全の確保、た討考え直した時には、引き取れるような仕組みを考える、というものです。
児童虐待防止法や保護責任者遺棄の問題もあり、法的には微妙な解釈で、これは判断の分かれるところでしょう。ただこれは海外で実際に行われている方法であり、何とかしなければ、という意識の現われとしては高く評価できるものだと思います。

ただ日本ではこの制度も難しい側面があります。里親制度なども積極的に推進されている訳ではありませんし、親が放棄した子供、というとマイナスイメージで捉える社会の目もあります。こうした全体的な日本人の意識を変えた上で、赤ちゃんポストに預けられた子供を、社会で受け入れていく態勢が求められるのだと思います。
更に政府の中でも慎重意見が多いようですが、安倍氏が「親として責任を持って…」と述べていますし、塩崎氏が「法律以前の問題として考えなければならない」、高市氏は「もう少し議論を深める必要もある」と述べています。

どれも正論ですが、まず何か手を打ちたい、ということであれば、政府が議論すらしていなかったことを、民間レベルで実践しようとしていることは考えなければなりません。少子化対策として何に予算を使うかばかりを議論するのではなく、どうすれば子供たちを守れるのか、どうすれば赤ちゃんが死を免れることが出来るのか、それを政府はきちんと議論して、より良い方向を提案していくことも必要なのでしょう。
先にふれた通り、日本では社会が変わらなければなりません。格差社会の中で、成功者である金持ちが出来て何が悪い、米国の桁違いの金持ちの足元にも及ばないじゃないか、という意見があります。ですが、米国の桁違いの金持ちは、桁違いの慈善事業家である、という事実から目を背けてはいけません。

成功者とは、その報酬を社会に還元すべき存在であり、そうした資金が親のない子供たちの教育などに振り向けられていく。そうした社会風土作りも必要なのでしょう。
格差が生まれた時、こうやって何の罪もない赤ちゃんが捨てられることも多くなるのだと思います。親が責任を持たなければならないのはその通りですが、社会もそれを受け入れるような制度、それも必要なのだと考えています。

analyst_zaiya777 at 22:35|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2007年02月22日

経済の話。日経平均が18000円台へ

今日、日経平均は6年9ヶ月ぶりに18000円台に乗せました。昨日の日銀の利上げでも、一度ヨーイドンをかけて日本株を買い上げた外国人投資家にとって、こんなところで下落させる訳にはいかない。だから裁定買い残を積み上げてでも買い上げているので、関係ないといったところでしょう。
日銀の利上げに関して、諸外国の反応は概ね冷静です。上げて当たり前、というところでしょうか。昨日まで日本の経済アナリストの間の予想は半々でしたので、利上げに反発する意見があるかと考えていましたが、「日本経済にとって良いこと」との意見が大半を占めました。反対意見の方が多かったような気もするのですが…。

政府の間からは「日銀の責任」との発言もありますが、政府はデフレ圧力をかけているのですから、「成長目標は日銀と同じ」でもそうですが、低金利のみで成長を達しようとしている政府の態度は異常です。米国では政府が減税し、インフレ誘導を行いました。医療費負担の増大や、減税の廃止などをしていては成長など無理です。
個人の貯蓄率が増大したという記事もありましたが、将来不安の解消に努めないと、いつまでも日本の消費者態度は好転しないでしょう。非正規雇用が増えたのはどうしてか?政府は自身の政策をもう一度考えてみるべきなのでしょうね。

東京鋼鐵の株主総会で、大阪製鉄との合併が否決されました。日本もついに経営者ではなく、株主の意思が尊重される時代に入った、これは画期的なことだと思います。合併比率が問題とされましたが、企業価値の算出方法に経営者と株主の意見が分かれるのは、情報開示のあり方の問題かもしれません。株主を説得できるだけの情報がきちんと開示されていれば、起こらない問題なのだと思います。
一方でヤフーが夢の街創造委員会にTOBをかけ、株価より低い水準であるにも関わらず、夢の〜の経営陣が受け入れた記事もあります。こうしたものは今後もあるかもしれませんが、やはり情報開示がしっかりしないと株主は損失を被るのでしょうね。

今日、首都高でトレーラーの事故がありました。その前にはスキーバスの事故もありましたが、大型車の事故が相次いでいます。国を人間の身体に例えると、内臓(大企業)は健全になりましたが、骨(中小企業)は価格下落圧力で骨粗しょう症になり弱っていますし、血(物流)は燃料費高騰と価格下落圧力でドロドロの状態です。
日本が元気になるためには何が必要で、景気拡大の恩恵を個人が受けるためには何をしなければならないか?利上げに文句を言う前に、政府はその見識と手腕を問われているのだと思いますけどね。

analyst_zaiya777 at 22:16|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

2007年02月21日

雑感。地球温暖化について

地球温暖化で、少し気になる記事がありました。それはオーストラリアで今夏の農業生産高が、前年比60%強程度になりそうだというものです。今年のオーストラリアは干ばつで、農作物に大打撃を与えたとのこと。世界から農作物を輸入する日本にとっても、これは無視できない記事ですが扱いは小さいようですね。

最近、ニュースではハリセンボンというフグが日本海で大量に獲れて困る、というニュースを盛んにやっているようですが、それ以上に日本でもこの暖冬で降雪量が減ると、春になり雪解け水が減ることになり、田植えに影響するかもしれません。
更にエルニーニョは春には解消との見込みもありますが、その後今年の夏は猛暑となる予想もあり、日本も水不足が深刻化するのかもしれません。富士山でもそうですが、凍土となって水を蓄えていた山が、暖冬で水を蓄えられなくなっています。降雨量の減少はそのまま水不足に繋がるようになるのでしょう。

農作物という点では米国の穀物地帯が、今地下水を汲み上げすぎてピンチとのニュースもありますし、今年の日本は虫が異常繁殖するのでは?とも見られていますので、かなり厳しい状況なのでしょう。本来、寒さで死ぬはずの虫が生き残り、来年さらに生まれる虫の数を足すと、農業にはかなり厳しい状況になるのでしょうね。
更に暖冬で冬眠しなかった動物は寒さに耐えるために、より多く食べなければならないために、山の植物が減少しています。経年的に見れば、これも山の保水力を減少させることになり、日本にとって様々なマイナス面となり影響するのでしょう。

そんな中で安倍氏がチェイニー副大統領に「地球温暖化の影響」の話をしても、答えなかったそうです。米国としてはそれが産業になるまで、話はしないのでしょうね。宇宙に鏡を打ち上げて地球に入る熱を防ぐ、なんて構想を本気で語るような国ですからね。
今日、外を歩いていたら、夏などに見かける人の頭の上でうじゃうじゃ飛ぶ、ユスリカの集団を見掛けました。冬は死んでいるはずの虫なのですが、やはり地球温暖化は着実にその影響を現しているのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 一般

日銀が利上げ、政策金利を年0.5%へ

日銀の金融政策決定会合において、政策金利を年0.25%から0.5%にする決定をしました。私は金利を上昇すべき、という意見ですので良かったと考えています。
まず今は大田経財担当相がいうように「デフレに逆戻りしそう」であり、「デフレ」ではありません。同じようですが、これは大きな違いです。経済成長をしながらインフレが抑制されている、経済の側面から見るととても素晴らしい状態とも言えます。

つまり日本は非常に良い状態です。その一方で金利は『超』低金利であり、異常な状態です。これは誰も説明できない少し異常な状態であり、これが過剰流動性を生む原因の一つとなり、世界に異常なマネーを溢れさせる原因となっています。
福井総裁の会見の言葉でもありましたが、都市部の地価高騰や設備投資の過熱感を防ぐためにも、この異常な状態は早く脱した方が良い。その通りです。今、世界ではニッケルが高騰し、金などの非鉄金属も再び高値トライを見せています。こうしたものを抑制する意味でも、日本発の異常なマネーは抑制方向に向かうべきでしょう。

今回の金利上昇の背景にはやはりG7が影響しているのでしょう。上記のように、日本の今の状況は、海外の金融政策を担当している人間に対して説明がつきません。文言には含めないがしっかりしろ、それがG7のメッセージなのでしょう。政府の動きがこれを明らかにしていますが、前回あれほど強烈な反発を見せたのに、今回は政府があっさり認めました。こうしたものは外圧による変更以外、有り得ないのです。
今日の為替市場が乱高下しましたが、これは日銀のメッセージ不足を露呈しています。どの市場も見送りを織り込んでおり、市場との対話が上手くいっていません。今回はサプライズとなり、市場ではしばらく尾をひく問題になるのかもしれまんせん。

今回の利上げを受け、夏の参院選までもう利上げはない、との見方もありますが、そう断じるのは早計です。米国がソフトランディング期待が高まり、日本でも大きな数字の下落さえなければ、来月再利上げの可能性は高いのだと考えています。
一つはまだ『超』低金利であること。G7の影響からでは1%ぐらいの低金利にならないと、納得はしてもらえないでしょう。更に来年の三月は福井総裁の任期切れであり、その前は利上げをし難い環境もあるでしょう。そうなると春から夏は政治リスクで利上げが難しいので、三月にもう一度利上げをし、最低でも0.75%まで上げる可能性は、福井総裁の会見を見ても残されていると考えています。とにかく今は異常ですので、日本経済の復活をアピールする意味でも正常化の動きは必要なのだと思います。

analyst_zaiya777 at 21:14|PermalinkComments(0)TrackBack(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 政治

2007年02月20日

民主党・小沢代表の事務所費公開

今日、ついに民主党の小沢代表が事務所費の内訳を公表しました。この問題で考えることは、「献金を資産として有効に活用した方が…」というよりも、これほどの多額の献金を集めることが出来る、政治家という職業についてです。
政治団体名義での登記はできず、法的にも何の問題もないのでしょうが、東京世田谷の一等地に秘書の宿舎を造れるほどの献金、それは途方もない額です。このお金が政治献金ではなく、福祉なり介護に回っていれば…、仮定の話をしても仕方ありませんが、政治との結び付きを強めなければ、様々な活動がし難い今の日本の現状、その象徴として今回の問題はみるべきなのかもしれません。

この問題で自民党・中川幹事長が「問題を摩り替えている」や、安倍氏が「各党で調整して公表を…」と述べているのは、如何にも後退した意見のように受け取れます。疚しいところがないのであれば、先んじて公表することも出来たはずです。
この問題に関して、渡辺行革担当相が就任直後のテレビに出演していた時に、「領収書ではなく内訳をまとめた資料を提出すれば良い」と一生懸命に述べていました。この程度の意見の人が行政改革ができるのか?と正直がっくり来ましたが、こうした資料は領収書を添付して、始めて使途の正当性が議論できるのです。

つまり自民党が公表を渋るのは、明らかに何か疚しいことがあるのではないか?国民はそうした眼で見てしまいます。確かに問題とされた方の数も多いですし、一々について公表するのは難しい、という意見も分かりますが、それ以上にこうした疑念を国民が抱いている間は、決して支持率など上昇しないのでしょうね。
今日、読売で長勢法相や柳沢厚労相が選挙運動費用収支報告書の誤りが発見された、との記事もありました。閣僚なので国民の目も厳しくなりますが、それに耐えられないようであれば、やはり資質がないということなのでしょう。自分の懐具合もしっかりと管理できない人間に、国の予算を審議することが出来るのですか?政務調査費の問題にしろ、政治家がお金にまつわる問題を説明する時には、いつもその疑問がわきます。

正しいことを正しく行っているのなら、この事務所費問題など即日決着のつく問題です。何しろ、領収書の添付は必要なくても保管は必要なのですから。それが出来ないところに、日本の政治家への政治不信の根はあるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:43|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

雑感的に、最近の安倍氏周辺について2

安倍政権の支持率低下がまだ止まらないようです。「正攻法で」やるような政権はこうして支持率が低下するのは当たり前ですが、一発逆転の秘策もないのが現状でしょう。小泉政権時代に置いてきぼりにされた、北方領土問題にも手をつけるようですが、結局ロシアが強い間にこの交渉が進むはずもなく、「国民の声を集めて…」という前に政府の対応、戦略についてもう一度見直すべきなのでしょうね。

自民党・中川幹事長の「忠誠心なき閣僚は去れ」の発言で、末期症状との指摘もある通り、この政権の支持率低下に更に拍車をかけてしまうのでしょう。中川氏にとっては森派として安倍政権には続いて欲しいところでしょうし、閣僚に檄を飛ばすのも頷けます。
ですが、すでに安倍内閣に見切りをつけている他の派閥の人間にとって、指導力のなさだろう、と切り返されればそれで終わりの問題でもあります。沈み行く船に一緒に乗って溺れるのか、それとも船の乗換えを考えるのか、安倍氏を担いだ時とは180度の態度の変更ですが、逆に考えればこれが政治なのでしょうね。

揚げ足取りをするつもりはありませんが、厚労相がまた問題発言をしたそうですし、久間防衛相がチェイニー副大統領と会談できない、という問題もあります。久間防衛相は確信犯ですし、米国から嫌われても当然ですが、これが安倍政権にとってマイナスになっても、もう関係ないということなのでしょう。
先の中川幹事長発言に対し、安倍氏が「心配していただく必要はない」とキレ気味でぶら下がりに応じていましたが、何度も言いますが、こうした応答がまた記者に嫌われる理由です。もっとウィットにとんだ返しをするか、オウム返しのような回答は絶対にしてはいけません。なぜなら、それでは記者が記事を書けないからです。

先の列車事故で亡くなった警官の弔問に訪れた時も、恐らく記者たちも「そこで間違えたら…」と苦笑を浮かべたのでしょうね。大事なところで間違えられると、使える映像がなくなってしまう。そうしたものが結局、メディアの安倍離れに繋がっているところであり、安倍人気が低下している一因でもあるのでしょう。
緊張感がないのは誰なのか?色々とこの政権が抱える問題は多いのでしょうが、今は内閣改造がいつになるのかしか、メディアも興味がないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 00:31|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2007年02月19日

住基カード交付機導入で財政援助

住基カードによる自動交付機を導入した市町村に、総務省が助成金を出すことに決まりそうです。この住基ネットの問題では未だに裁判が行われ、判決もまちまちですが、そもそも論で申し訳ありませんが、この住基ネット、住基カードがそれほど有用なものであれば、これは直接民主主義を実現する布石となるのかもしれません。

個人を特定し、個人の情報を一元管理し、それで安全なのであれば、ネットを使って様々なことが行えます。法律の検討や内容は議会で精査し、投票は個人がネットを使い、特定された場所から行うことで議決権を有することも可能です。
こんな極論を述べるのも、高度情報化社会を訴える国会が、最も情報化が進んでいない社会だからです。極端な話をすれば、議員は地元にいてインターネット会議で国政に参加することも可能です。そうなれば文書・通信・交通滞在費も必要ありませんし、問題になった議員宿舎なども必要なくなります。

住基ネットが安全だ、という話の裏側には情報化社会において、何ができるのかという問題も含みます。国が高度情報化社会を目指すのなら、国の仕組みから変えなければならないところですが、ご存知のように国にそのノウハウもありません。省庁のホームページの管理費が恐ろしく高かったり、社保庁のデータ登録が目茶目茶などの問題もあります。そんなところが住基ネットが安全だ、と言っているのです。
そして可能性だけであれば、ネットを利用した直接民主主義も可能です。結果的に頓挫していますが、ネット投票は一部戦選挙区で導入されていますし、法案なども住民が選択しても良い、そんな時代が来るのかもしれません。

しかし直接民主主義が良い社会か?というとそういうものでもありません。歴史的に見れば古代ギリシアのアテナイが条件付でしたが、直接民主主義を取り入れました。結果的に衆愚政治を生み、国家は疲弊していきました。直接民主主義は少数の意見を如何に汲み上げるのかが重要であり、それは今のイラクにみられるように、少数排除の動きは強い反発を生む、ということを表しています。
しかし住基ネットを考える時、常にその先にどんな未来が待っているんだろう?と考えてしまいます。良い面、悪い面、この問題は様々な状況を提起するものだと思います。

analyst_zaiya777 at 22:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 政治

2007年02月18日

日本の外交について考える

山崎拓氏が今回の北朝鮮との六カ国協議に対し、「拉致問題は協議とは別に、安倍氏が直接乗り込むべき」と述べ、加藤紘一氏が「拉致と核は分離して考えるべき」と述べています。この発言の裏には韓国が議長国になる経済・エネルギー支援の枠組みが決まれば、日本も支援しろと言いたいところなのでしょう。
ですが、この時点で日本は北朝鮮に支援すべきではありません。それは日本としてここでの外交戦略の転換は、マイナス面の方が大きいからです。まず諸外国から押せば折れると思われること、更に対米追従の外交と言われる中で、それ以外の外交戦略をアピールするチャンスでもあるからです。

昨年10月の北朝鮮の核実験以降、米中の接近は明らかでした。中国の唐国務委員の動きは核実験の後、かなり早く米ロとの協調戦略をとろうとしていましたし、その後のライス長官の動き、ヒル国務次官補の動きを見ても、米国がどう動くのか、大体の予想がつくというものです。結果的に今回の六カ国協議の支援につながりました。
今の日本は大きな問題に対して米国依存が強過ぎます。今回の六カ国協議でも、米国が折れると途端に寄る辺を失い、梯子を外された状態になってしまいます。確かにこの枠組み、韓国が親北の路線をとる以上、米国しか協調できる相手はいないことになります。

しかしロシアにしろ、中国にしろ、単純な外交以外の結び付きがないために、取り込むことが出来ないのが今の日本外交です。例えば外務省がすすめる『自由と繁栄の弧』戦略にしても、東南アジアから中央アジア、中東などに対して「自由、民主主義、基本的人権、法律、市場経済」の普遍的価値を促し、日本外交の新基軸にしたい意向です。
しかしこれらの国との結び付きを強めるのは、政府外交ではなく民間外交でなくてはなりません。即ち政権基盤が弱いため政権の交代が起こりやすく、政府の公的支援などが意味を為さなくなることになりかねないのです。

更にこれらの国は大きな外交問題に関与することはなく、将来的に日本の常任理事国入りの支援はしてもらえそうですが、それ以外は中々難しい問題の方が多いのです。
結果的に日本の外交、基本戦略として外務省がこの程度の政策しかないのか、ということが残念なのです。外交カードを複数手に持ち、多彩な戦術を駆使して国際社会の波を乗り切ると言う、グローバル化が叫ばれる中でも、外務省にその気概がないのがこの国の外交の窮状を端的に表しているのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 20:43|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 海外

2007年02月17日

雑感、自民党支持と東京都知事選

自民党の党員数が減少傾向にあるそうです。郵政民営化で職域党員が減少していることがその背景にあるとのことであり、郵政復党組みがいる地域では党員数が増加しているとのことなので、この党員数というのも極めて曖昧な基準によるものです。個人がそんな簡単に政党に所属したり、離脱していることはなく、団体の代表の意向によって勝手に決まってくる数字ということもいえるのでしょうね。

少し前には立正佼成会が自民党の支持を取り下げる、との記事もありました。これは自民党が公明党との結び付きを強めれば、当然の帰結であるともいえるでしょう。公明党の支持母体は言わずとしれた創価学会ですが、この創価学会が折伏対象とした組織が、「東の立正佼成会」、「西の天理教」と言われています。
立正佼成会は霊友会系であり、同じ法華経を信奉する団体ですが、全く系統の異なる宗教団体です。というより、折伏とは自分の教派に勧誘するということですから、いわゆる仇敵にあたるともいえます。私はどちらとも関係がないので、内部ではどの程度この話が知られているのかは分かりませんが、歴史を見る限りこの二つの団体が並列して同じ目標にまい進する、ということは考え難いのでしょう。

参院選挙まで半年程度なので、参議院議員にとってこうした数字には極めて敏感になるところでしょう。そんな中で、知事選で注目を集める東京都で、石原都知事が自民党の推薦を受けない可能性も出てきました。自民党側は推薦する気持ちが充分でも、本人が断る可能性も出てきたというのです。
民主党側は菅氏、元宮城県知事の浅野氏やこれまで名前が上がっては消えていった方も含めると、混迷の極みともいえるでしょう。菅氏は国政が重要というより、先の『生産性』発言で石原氏のマイナスイメージと相殺ですし、浅野氏も今のまま民主党推薦を受けても、しがらみ政治となってマイナスだとも思いもあるのでしょう。

ですが、石原氏の動向如何によっては東京都の動きはまた変わります。政党不在の選挙戦になる可能性もあり、それはそれで面白い内容を含みます。個の政治力を問われた時、身内に甘いと言われる石原氏には多選の問題がついて回ります。三選でまだ多選とは言えないのではないか?と思われますが、今回の石原氏のスキャンダルは多選の弊害ともいえる面が強く、個性としての強気が裏目に出てしまっているのです。
公職選挙法を改正し、首長選でマニフェストを配布できる態勢となれば、更に政策選挙が加速されます。それは良いことですが、ただ紙の無駄遣いになるような、意味のないマニフェストをばら撒くことだけは、やめて欲しいと思いますね。

analyst_zaiya777 at 21:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2007年02月16日

中川政調会長の批判、「似た会議が多い」

自民党の中川政調会長が、政府が『再チャレンジ推進会議』や『成長力底上げ戦略チーム』など、官邸主導で設置される会議は「何が違うのか分からない」と述べています。私も全くその意見に賛成ですが、塩崎官房長官が「おかしいですか?」と記者団に述べているので、これからもまだ会議を作るつもりなのですかね?

まずこの問題で間違えていると感じるのは、官邸主導とは官の側をいかにコントロールするのか、です。教育再生会議も文教委との違いが見え難いですし、もし官邸が省庁と別に会議を持つのであれば、その力関係をはっきりしておかなければなりません。単純に提言をまとめるだけであれば、時間の無駄、金の無駄になるだけです。
提言に基づいて、如何にそれを政策に反映するのか?この辺りが指導力にかかってきますが、はっきり言ってこの点が批判の対象であり、名前だけの会議が幾つ出来ても政策として何が変わるのか?が見えない点でもあります。

更にはっきりと言えば、『上げ潮』や『成長力底上げ』、『美しい国』は分かりづらいのです。国民がそれが達成されれば世の中がどう変わるのか、漠然としすぎていて観念として捉え難い。逆に捉え難いのでどうとでも解釈されることになり、今の安倍氏への不信とともに、悪いイメージでしか捉えられなくなっているのです。
これは完全にイメージ戦略の失敗で、今は数値目標を掲げ、国民に分かり易い目標や達成感を与え、それにまい進する政策を実現していくべき時なのに、それが出来ていないのですね。でもこれは仕方ないのだと思います。元々、安倍氏が具体的な経済政策や少子化対策の私案を持っていたわけではありませんし、国民もそれを支持して彼を総理大臣に押したわけでもないからです。

最後にマキャベリの『君主論』の中で、君主に求められる用件として「苦言を呈す相手にも気分を害さない保証をすること」とあります。諌言や直言をする者を遠ざけると、君主としては失格だということです。全てを聞き入れろということではありませんが、少なくとも質問した記者に対して憤慨して見せる態度や、「おかしいですか?」と惚けて見せる態度も、やめた方が良いのだと思います。

analyst_zaiya777 at 22:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2007年02月15日

GDP10−12月期年率換算4.8%の高い伸び

今日は10−12月期のGDPが発表されました。年率換算4.8%増であり、予想以上の強い数値が出てきたという印象です。これは前期の7−9月期の反動増でありますが、年率換算でも実質成長率が1.9%になるなど、順調な景気回復を見せています。
ただ個人消費も伸びていますが、やはり設備投資の伸びが堅調なことが目立ちます。私はここまで強い数字が出るとは思っていませんでした。まず10月に北朝鮮が核実験に踏み切り、これが個人消費を冷やすと考えていたこと。また安倍政権がいきなり設備投資促進の税制を提言したため、それが実行に移されるまで、企業側も設備投資を一旦控えると見ていたからでもあります。

更に在庫の減少も見られ、日本経済にとってプラス材料ばかりのGDP発表でした。名実逆転現象も解消され、これがファンダメンタルズの反映となり、一気に円高傾向に触れました。これほど強いGDP成長を示す国が、為替レートが低すぎるとみた訳です。
日銀には追い風ですが、早くも中川政調会長から懸念が示され、来週に控えた日銀政策決定会合に暗い影を落としています。日本の経済政策は実体経済よりも政治リスクの方が影響を与える、ということにでもなれば、日本の統計のとり方は可笑しいと外国人に見られている中で、更に日本経済に懐疑的な目を増やしてしまうでしょう。
米英は先のG7でもヘッジファンドを擁護していますが、その国が日本の円安を容認する発言を行っていますから、今の経済がどの辺りで支えられ、その恩恵を受けている国がどこなのかが分かります。円キャリーの問題は最近、一般紙でも取り上げられていますが、ヘッジファンドと密接に絡み合っているということでしょうね。

楽観論を受け、日本の相場も上昇しています。高値警戒感、高水準の裁定買い残などと唱えてみても、楽観論が支配する限り相場は強いです。急落懸念はあるものの、楽観的見方をできる市場には過剰流動性を生かしたマネーが入る、ということです。
今年私の相場観は当たらないでしょう。現在の水準はもう実態からは乖離しており、分析は出来ないと自分でも考えています。実態は16000円台後半が今の相場の良い水準ですが、そこに落ちるには何か突発的原因が必要、という段階になっています。楽観相場とはそういうもので、悲観に変わるタイミングが何かは分からないのです。
日経平均が昨年来高値を抜け、良い面ばかりが強調されますが、日本経済がもう一段高い段階にいくには、来年度の賃金水準がどうなるのか?というのも大きく関わってくるのでしょう。労使交渉の行方が重要になってくるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

2007年02月14日

共同文書採択後の世界の流れ

もう少し六カ国協議の問題を考えてみます。北朝鮮では一時停止で100万バレルの原油支援が受けられる、と国内向けには放送しています。これは成果を強調し、エネルギー問題はこれで解決する、というアピールなので意味はないと考えるべきでしょう。

一方で、米国では保守の団体が「北にお墨つきを与えるようなもの」と反発を強めていますし、リベラル派も「こんな合意ならもっと前にできた」と賛意を示していないようです。確かに、ここまで強硬路線をとってきて、核実験までした後で支援を約束する、こんな文書を採択するのは外交の失敗と見るべきです。概ね、米国の反応は冷静にこの問題を直視している、と見るべきでしょう。
ロシアが早くもエネルギー支援に拒絶の姿勢を示し、共同文書の実効性が失われています。日本を除く四カ国で、という文言を得て韓国では成果を強調していますが、ロシアが離脱し、このまま日本が支援しない方向を継続する限り、米中は支援しないでしょうから一国支援となり、韓国は苦しい立場に追い込まれることは間違いありません。と言ってノ大統領が今更姿勢を転換するとも思えないので、支援を行うのでしょうね。

この段階で日本のとれる戦略としては、米国の『北朝鮮のテロ支援国の指定』解除をさせないように、外交に努力すべきところでしょう。ただ今は久間防衛相、麻生外務相の発言があり、2+2でさえ開催が危ぶまれており、対米外交も危ういのが現状です。
更に対日貿易赤字は中国ほどではないにしろ拡大しており、議会が民主党で支配される米国にとって、日本のことを快く思わない部分の方が大きいでしょう。民主党の経済政策は保護主義に近く、貿易赤字などをもっとも嫌うからです。このため、日本外交で米国の態度を云々、というのも中々難しいところなのだと思います。

と言って、手を拱いていてはいけません。拉致問題解決まで支援しない、日本がこの方針を堅持しないと、本当に拉致問題が世界から忘れ去られてしまいます。日本発でもっと積極的にこの問題をアピールしていくべきです。
拉致問題で同じ懸念を抱える東南アジア諸国との連携、その他でも仏国のように親日の国と国際協調をとるべき段階にあるのでしょう。六カ国協議が支援だけを協議するようなことになれば、日本独自で活路を求めるしかありません。より広い視野で、外交戦術を展開すべき時なのだと思いますけどね。

analyst_zaiya777 at 22:15|PermalinkComments(2)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

2007年02月13日

需要と供給について考える

今日、日銀の方から1月の企業物価が発表され、前年同月比2.2%上昇しましたが低い伸びに留まりました。一方で内閣府から消費者態度指数が発表され、前月より2.2ポイント高いものの、前年同月比では1.4ポイント低下しました。どちらもインフレが低いことを示す数値であり、日本経済の弱さを示しています。

よく需要と供給と言うと個人と企業の状態を思い浮かべますが、今や企業でも全ての部品を内製し、最終製品まで組み立てるような企業は製造業では少なくなりました。大企業は部品を購入し、それを組み立てて最終製品として販売する。長い不況の時代にそうした形態に変化し、企業間にも需要と供給が存在することになっています。
需要と供給のバランスが物の価値を決める、というのは昔から言われていますが、現在はこれが圧倒的に需要の側に価格決定力があるのが問題です。つまり、部品購入側の大企業が強く、供給する側の中小、零細企業は疲弊しているのが実態です。

その結果、今の日本企業の収益は極めてバランスの悪い構図になりました。大企業のみが高い収益を確保し、中小企業は赤字に転落する企業も増えています。日本の根幹を支えているのは中小企業ですから、これでは多くの人が働いても報われない、そんな状態が続いても当然です。中小企業は賃金アップなど無理だからです。
それでいて大企業では最高益が頻発しています。某番組で放送していましたが、公共事業でゼネコンが請求する、トラック運転手の報酬は5万/日なのに、実際に支払われるのは3万/日だそうです。2万がピンはねされ、個人に回らない構図であり、諸経費を除くと儲けは出ない。それが今の需要と供給だという訳です。これを是正するには管理、監督が必要ですが、事後対応なのでそれも出来ていません。

更に今日の国会で安倍氏が「成長してこそ、格差は解消される」と述べていましたが、これは少し違います。竹中氏の言葉を借りれば、「正規社員の給与はまだ高い水準にあるので、パートタイム労働者や非正規雇用の待遇を改善する代わりに、正規雇用の人間の待遇を低下させる」というのが、今の政府の方針だからです。
つまり格差是正は下の底上げと同時に、上を抑えることで成し遂げよう、それを政府は目指しています。これで需要の側、つまり多くの日本人が満足するのですか?という疑問に政府はきちんと回答しなければなりません。内閣支持率が低下していますが、国民は満足していない、ということが確かに数字で現れているのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

六カ国協議の閉幕に失望感(2/13)

六カ国協議が共同文書を採択し、閉幕しました。北朝鮮が最後に折れたとも言われますが、高い要求を出しておいて最後に妥協することで、結局北朝鮮は予定通りの支援を得たのです。段階的に支援の額がつり上がり、北朝鮮としては核のカードを存分に生かして、交渉を有利に展開することが出来た、米国の敗北とも言える結果です。
最後まで交渉が難航し、米国が席を立つかとも思われましたが、最後までヒル国務次官補は『結果を出す』ことに拘りました。その結果、北朝鮮から足元を見られ、段階的にしろ最終的には高い支援をすることになっています。

昨日も指摘しましたが、北朝鮮は初期措置の段階をとる間に、再処理を進めることで、現在でも4、5発の核ミサイルを製造できるとも言われている中で、更にプルトニウムを保有することが出来ます。段階的に核施設を凍結し、その上で支援を受けるというのが、北朝鮮のベストシナリオであり、全くその通りの結果になっています。
ヒル国務次官補は国と調整した上で、今回の共同文書に合意していますから、結果的に米国は対北政策で早急な動きはなくなったことになります。私は中国が動き、北の変革を促すと見ていましたが、そのシナリオも今回で崩れたことになります。

今回の支援を決定した結果、北朝鮮に対する強攻策はどの国もとれません。現状の核保有を容認した形になっているからです。今後、作業部会などが決裂したり、北朝鮮による妨害が続かない限り、どの国も一方で交渉し、一方で戦端を開くことはし難いのが現在の世界情勢です。今後は国連決議の履行で、経済制裁などを行うことも難しくなります。対北の制裁の流れは完全に頓挫したことになります。
一方で、日本は今回支援を見送りになるようですが、これは北朝鮮への融和策が続く限り、対日圧力を受け続けるだけのことです。何かの交渉の度にカードとしてこの問題を出されれば、結果的に日本の国益にはマイナスになってしまうのです。

ですから、世界が支援の流れに傾く前に何らかの手を打つか、それとも一国だけでも強硬に支援要請を拒否し、世界に日本の態度をアピールしておかなければならないところでした。残念なことは、日本はそのどちらもしておらず、対北融和の流れの中で孤立しています。共同文書の採択前に手を打たなければならなかったんですけどね…。
作業部会で拉致問題を…、などという考えは甘いでしょう。支援を受けられる限り、北朝鮮が積極的にこの問題を検討するはずがありません。今回の交渉、北朝鮮支援の国ばかりが得をしたようにしか見えず、結果的に日本外交の脆弱さを、改めて露呈してしまっただけなのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 20:57|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

2007年02月12日

六カ国協議は混迷!?

六カ国協議の行方については、中国が大枠合意を目指していることから、具体的な支援や核放棄についての言明の無い、実行力の無い合意文書になる可能性が強まりました。結果を求め続けた米中に対し、北朝鮮の強気の態度が全てを狂わしている、と見られていますが、その点について色々と考えてみます。

まず米国のヒル国務次官補の誤算は、困窮状態にある北朝鮮は、交渉の過程で要求条件を緩和してくるとの見通しを持っていたことでしょう。しかし北朝鮮が折れないのには、交渉のカードとして北朝鮮が核を持ち出すしか戦術がないことによります。
つまり核との引き換えに北朝鮮が生き残れるだけの分を得ないと、本当に国家体制が崩壊する。そうなれば北朝鮮も安易な妥協ができないのです。この強気の態度の裏に、相当国家が疲弊していると見るべきでしょう。現在核施設の解体に北朝鮮が応じる話もありますが、今ある核施設は放棄しても見返りは欲しいところなのでしょう。

しかし朝鮮半島の非核化とは、当然今北朝鮮が保有しているプルトニウムの放棄を含まなければなりません。しかも、これから再処理をすればまた相当程度のプルトニウムを取り出すことが、北朝鮮も可能となります。これで初期段階の措置だけで支援などを行えば、現在北朝鮮が保有している核を追認することになるのです。
そのため各国も単に核施設の凍結、IAEAの査察受け入れで支援などできるはずもなくなり、これが当初の米国の見込み違いを広げることになりました。米中が幾ら結果を求めても合意に至らないのは、こうした見込み違いが生み出したものと考えられます。

一方で日本が支援に応じないのは、先の国連決議の履行を盾に突っぱねることができ、正当な理由付けが可能です。また現在安倍政権の支持率が低下していることも支援材料になるでしょう。ここで安易に支援などをすれば、安倍政権は国民からの支持を失います。合理的な理由のない対北への支援は断固拒否、そんな言い訳も可能です。
米中が協調し、日本だけが孤立する懸念もありましたが、これで少し日本にも芽が出てきました。つまり北朝鮮とは話し合うだけ無駄、それが世界の共通認識になれば、世界が新たな対北の戦略を必要とするでしょう。その時、日本としての外交戦術を展開する、そうした戦略を今からめぐらせるべき段階なのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 20:02|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

2007年02月11日

G7閉幕 円安への特段の言及はなし

ドイツのエッセンで開かれていたG7(財務相・中央銀行総裁会議)が閉幕しました。当初、欧州勢から出ていた円安懸念も具体的な声明には盛り込まれず、ヘッジファンド規制にも消極的な姿勢が窺えました。これはすでに過剰流動性が高まり、強い規制は経済の下押しになるとの、各国の思惑がもたらしたものだと思われます。

「為替レートは経済のファンダメンタルズを反映すべき」との文言があります。円は対ドルで120円程度なので、それほど円安だと考えない人も多いですが、諸々の指標を勘案した実効為替レートから見ると、プラザ合意水準まで低下しており、これは圧倒的な円安状況であり、ファンダメンタルズを反映し切れていないのが現状です。
前回、この問題に触れた時は企業のキャッシュフローを問題にしましたが、それだけではなく、かつて円高是正で日銀が為替相場に介入した際、溜めた資金を吐き出せ、という流れになることを米国は最も恐れています。それが今回の円安への言及を米国が阻止した根本的な問題です。何しろ日本の外貨準備金はドル偏重なので、日本が介入により円高を目指せば、過剰にドル安方向に触れる可能性が高まるからです。

強いドル政策と反して、ドルは安値を模索しています。日本や中国から米国に入る資金が細れば、ドルは一気に崩れる懸念もあります。それは世界経済に大きなマイナスインパクトを与え、経済を停滞させます。米国はそれを怖れているのが現状です。
一方で、欧州にとっては今回わざわざ強い文言を用いずとも、長期にわたり日本イジメをする恰好の材料を手にしている訳です。経済が停滞期に陥る時、内政の失敗を外的要因に仮託し、それを責めることで現政権は国民から指示を受けられます。経済の保護主義とはまさにこのことで、欧州全体で見れば日本の方がGDPの伸びが高いのに、為替が弱くなっているのは不当だ、という主張が通用してしまうのです。

よってこれで終わりではなく、折にふれ円安は攻撃材料になります。その方が欧州にとって都合が良いのです。フランスにしろ、イギリスにしろ選挙を控えて、経済政策の問題を日本の責任に押し付ける方が、有利だからです。
米国にしても、ソフトランディングが視野に入るものの、まだ不透明な部分も多く、経済情勢が悪化してくれば日本に一層の圧力をかけてくることも考えられます。「こんな日本贔屓の財務相見たことがない」ポールソン氏の動向にも、注意が必要でしょうね。

analyst_zaiya777 at 14:22|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

2007年02月10日

二つの裁判について考えたこと

今日は二つの裁判の記事を取り上げたいと思います。まず最高裁判所が在外被爆者に対して、行政側の上告を棄却し、被爆者援護法に基づく全額の支払いを命じた判決です。これは旧厚生省が法律に基づかない402号通達を出し、県がそれに基づいて在外の被爆者に対して支給を怠ったとするもので、未受給分290万円が支給されることになります。
画期的なのは、法に依らない通達を出しておきながら、県の側がこれに時効を認めようとさせたことです。およそ29年にわたり、法律に基づかない方法で受給をせず、それで時効を求めるなど、人道にもとる行為を裁判所が認めなかったことです。

法律は万全ではなく、常にその解釈があり、それは時代とともに変質します。ですから最高裁の判例が重要なのですが、この判断を国が示したことで同種の判断にも影響が出ます。即ち、現在の行政サービスの中でも、何の法に基づいて給付を断るのかを判断していることに対しても、行政は検証を迫られるからです。
例えば生活保護の給付で、某地方では月の給付受付人数を先に決定しており、申請しても行政が受け付けないようなことがあります。目標を決定し、それに沿う形の結論にしようとしているのですが、それが法に基づかずに行われている場合、過去に遡って給付しなければならなくなる、そんな可能性も秘めているのです。

もう一つは日興コーディアルグループの、不正経理に関わった前経営陣に対して、会社法の定める役員の善管注意義務違反に基づく、損害賠償請求をするとのものです。これは前経営陣と決別し、上場廃止を免れる目的とも言われていますが、経営の責任を明確にするためには、特別背任などに発展する可能性があります。
この日興の問題はまだ提訴の段階ですし、まだ議論をするには早いのですが、この姿勢だけで上場廃止を免れる訳ではないでしょう。今は日本経済への悪影響を考慮し、上場廃止にはしない方向では、と論じられています。以前も述べたように、会社の規模の大小で悪事に対して罰則の度合いが代わるようでは、それは最早機能不全を起こしているとしか言いようがありません。

法律は万全ではなく、常に人的解釈が判断を左右します。ただ説明ができない判断などは、この情報過多の時代に糾弾されることが多い、ということは憶えておくべきなのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 21:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 司法 | 社会

2007年02月09日

長野県の脱脱ダム宣言

中国で行われている六カ国協議、昨日も触れているので結論が出てからもう一度、意見は述べたいと思いますが、日本は厳しいようですね…。

長野県で村井知事が、前知事である田中康夫氏が唱えた脱ダム宣言から、脱脱ダム宣言に転換すると発表しました。浅川ダムで治水専用の穴あきダムを建設するというものです。堰堤を作り、川底に穴を開けて通常は水を流す形で、一定以上の水量以上のものを下流に流さない、そうした計画で進められるそうです。
このダムが一体どの程度の水量を予定し、それをせき止めようとしているのかは分かりませんが、費用対効果の面で考えると、色々と考えさせられるものがあります。つまり何年に一度の大水を想定し、その時の被害を防ぐために造られたものであれば、そう大掛かりなものは必要ないはずです。一方で何百年に一度、起きる大雨を想定すれば、何のために造られたものなのかは分からないものとなるでしょう。

コンクリート作りの建物が、何百年単位で持つことはありません。当然、造ればメンテナンス費用もかかりますし、もしかしたら全く機能することもなく、壊される可能性もあります。更に土石流などは簡単にコンクリート作りの建物を壊します。溜まった水をそれで一気に吐き出すことになれば、危険は倍増するでしょう。
こうしたものが結論ありき、公共工事ありきの、目的後付工事であることは確実ですが、治水であれば田中前知事が指摘したように、堤防でも良いのですし、一旦水を逃がす場所を作ることでも良いわけです。治水のために何故ダムなのか?それをきちんと考えないと、費用対効果で無駄ばかりを増やしてしまうことになります。

何が無駄で、何が有用かの判断は難しいものがあります。ただ日本人は未だにコンクリートの建物が永遠だ、と考えている人が多いのが現実です。ですが、コンクリート作りのものは、いずれ壊れることを考えておかなければならない建物です。
そして壊れ始めると、補修の難しい建物でもあるのです。地球が壊れ始めている今、どの程度の災害が起きるのか、過去の統計は信じない方が良いのでしょう。その時、何を作っておけば将来的に無駄でない、安全を担保できるのかを、今からしっかりと検討しておくべきなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:40|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 地方

2007年02月08日

六カ国協議が再開

中国の釣魚台迎賓館で開かれている六カ国協議、事前にベルリン会談で米朝両国が「覚書」に調印していた、などの情報が流れてきており、俄かに日本の動向が注目を浴びつつあります。すなわち、この「覚書」なるものが存在し、仮にエネルギー支援などを米国が約束している場合、米国は自身で資金供出はしないはずですから、日本に対して支援を要求する可能性が強まってくるからです。

前回の六カ国協議、私は米国のヒル国務次官補に何らからのペナルティが下ると考えていました。それは北朝鮮にとって有意義な会議であり、米国にとって屈辱的なものだったからです。そこまで妥協した交渉担当者に対し、何か懲罰があるのかと考えていたところ、そうしたものはなく今回も交渉を担当しています。
これは明らかに米国の路線転換であり、イラク問題で民主党に妥協することなく増派を決定した背景に、北朝鮮問題では民主党寄りの路線をとり始めたことの表れです。この段階で、米国の力を背景にした日本のシナリオは崩れたことになります。

例の「覚書」も北朝鮮スジからの情報とのことなので、北朝鮮はこの「覚書」を背景に交渉を展開してくるものと見られます。反故にされないよう、言質をとっている訳です。これに対しヒル国務次官補が否定しても、何らかの合意はあったと見るべきでしょう。
何故ならそうしたものが報道された時点で交渉にはマイナスです。それでも米国が交渉のテーブルにつくのは、どちらも何らか『結果』を残すことが重要だからであり、結果を出すための交渉、という状況が強く意識されるからです。

問題は日本が六カ国協議に参加していて良いのか?ということになります。当初の目的からは外れ、今は北朝鮮に支援をどうするのか?という話し合いにこの協議は移っています。では日本の立場で、この状況で支援が出来るのかという問題に立ち返れば、日本は独自制裁も発動していますし、支援などとんでもない話でしょう。
日本は段階として『制裁の解除』→『支援』という手順を踏まなければならず、六カ国協議が『支援』という結論に達した時、日本は確実に孤立します。米国は制裁解除で良いのですが、日本に対しては支援が求められる、こんな可笑しな状況になってしまいます。その時、日本が六カ国協議の枠組みにおいて、非常に厳しい状況に追い込まれてしまう、その中にいつまで留まれるのかということです。
日本の外交が米国頼みに偏りすぎているため、米国の動向次第でこうして苦境に立たされる。もっと戦略的に諸外国を巻き込むことを、考えていくべきなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:22|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

雑感、事故死写真掲載HP作成の教師が逮捕

事故死した少年の写真を無断転載し、ホームページに掲載していた東京都の男性が逮捕されました。容疑は児童買春・ポルノ禁止法違反であり、刑としては軽いものですが、片山徒有氏が述べているように「生徒と切り離された」ことは、良かったことなのだと思います。更に著作権法違反の疑い、盗撮などがあればそちらも罪状に挙げられそうです。こうした行為には断固として対応して欲しいと思います。

教育再生とは、教師の再生であり、学校の再生であり、家庭の再生です。まずこうした問題行為のある教師を、教職の場から遠ざける。そのことで教師の権威が高まることになり、学校というものがより高い地位に引き上げられることになります。
またこうした行為を「性癖」としていましたが、こうした性癖を持つ人間を、如何に子供たちから遠ざけるかも必要でしょう。犯罪をしなければ良いではないか?といわれるかもしれませんが、これからはスクールハラスメントなどの問題も出てくるものと思われ、より厳しい態度が求められることも考慮されなければならないでしょう。

社会で起きているセクハラ、パワハラなどの問題は、いずれ学校内で起こる問題であり、その時に「いやらしい眼でみられた」などで訴訟を受けるようではいけない、ということなのだと考えています。性癖であれば、疑われた時に言い訳も出来なくなりますし、そうしたものが教師の権威を失墜させることになりかねないからです。
少なくともこうしたHPを作成し、削除要求に従わない時点で、この教師が教育に携わる資格を失っている、そのことだけは教育の場は認識しておくべきなのでしょう。

最後に少しだけ、高知県の東洋町が高レベル廃棄物の受け入れを検討する、その段階に入ったとの記事がありました。調査だけで年間10億円の交付金が受けられるのですから、こんなに美味しい話はないと、過疎に悩んだ町が飛びついたのでしょう。
しかし、この問題は原子力行政のアダ花でもあります。ことは東洋町の問題だけではなく、近隣の市町村全てに関わる問題です。何しろ、まず受け入れることになれば搬入の際に船か、トラックなどの輸送が必要となり、それらは近隣にも関わります。こうした一市町村だけ、交付金が受けられるという制度そのものが異常であり、イビツな行政構造を生み出しているといえるでしょう。
橋本高知県知事が国に噛み付いていましたし、住民投票などもこれから行われるでしょう。長い間大きな地震がない、断層に歪がない等の理由だけで、未来や周辺に関わる問題を判断するべきなのか、色々な意味で考えさせられる問題なのだと思います。

analyst_zaiya777 at 00:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 原子力

2007年02月07日

柳沢氏の『健全』発言

柳沢氏の『健全』発言、上げ足取りばかりしたくはありませんし、取り上げるのはどうしようかとも思いましたが、政府の対応を含めて考えてみたいと思います。

柳沢氏のことを弁護するつもりはありませんが、恐らく官僚から「子供が二人いれば年金などで健全な財務体質になる」か、「統計指標にもなる出生率が健全化される」などの説明を受け、それが意識の根底にあったために、『健全』という言葉を用いたものと思われます。同じ発言中に二回も『健全』の文言を使用していることからも、彼の意識の中に深くその言葉が意識されていたことが分かります。
しかし使い方は全く間違っており、これでは野党から非難されるのも当たり前です。「子供を二人以上持ちたい健全な状況」といえば、二人以上持たない人は不健全と言っているのと同じです。自らの望みとしてそうした状況が健全と言いたいのでしょうが、それは国や厚労省の希望であって、国民にとってそれが『健全』であるかどうかは、全く別の問題ということを意識していない証拠です。

これに対して、安倍氏が「言葉に反応するのではなく、真意を汲み取るべき」と発言しています。しかし政治家、特に閣僚はたった一言で世の中を動かすことが出来ます。影響の程度はありますが、その最も顕著な例は当時の橋本首相の「日本はある国の国債を売る用意がある」でしょう。この発言を国際会議の場で発し、米国のブラックマンデーを引き起こし、世界経済を大混乱させました。
今、安倍氏が同じ発言をしても影響は少ないですが、ある程度世界を混乱させることが出来ます。つまりこうした発言を軽々にしてはいけないですし、注意する必要があるのです。それに対し、「真意を汲み取る」と発言しているのは、聴取した人間に行間を読めとでも述べているようで、釈然としないものがあります。上記のように、発言で世の中が動くことを、まるで理解していないとしか思えないからです。

またこの問題ではありませんが、ぶら下がり取材で「首相官邸は民意に鈍感?」と質問され、安倍氏が「そうは思わない」と即答したとの記事もありました。こうしたもので、「民意を汲み上げてしっかり成果を出していきたい」旨の回答をすれば、ほぼ完璧に世論を味方につけることが出来ます。
しかしこの回答では、現状認識が出来ているの?という疑惑を国民は抱くばかりです。こうしたところにも、支持率低下も当然の、理由のようなものがあるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 21:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2007年02月06日

中国による揺さぶり

最近、中国側の出方が活発になっています。日本の排他的経済水域内での調査や、春暁ガス田の運転を行っているのではないか、という疑惑です。日本も抗議などの外交ルートの当然の対応はしていますが、それに中国は強気の反応を示しています。
この辺りは早くも四月の胡主席の訪日を睨んで、揺さぶりをかけてきているのかな、という動きです。二ヶ月程度の期間は、この後関係修復を図るにも、更に険悪さをますのにも、タイミング的には良い時期です。日本の出方を見極める、譲歩を引き出すための戦略であり、この辺りで対応を誤ると中国の思う壺になります。

2001年の合意に基づく、事前通報が必要な海域とは知りながら、あえて強気の態度に出るのには、それなりにしたたかな計算もあるのでしょう。そしてこの動きは中国による更に異なる意味もある、と考えています。
簡単に言えば、屋台骨の揺らぐ安倍政権への揺さぶり、もっと言えば安倍政権へのプレゼントです。プレゼントとは可笑しな言い方ですが、中国が揺さぶりをかけることで、日本国内にある愛国心意識を目覚めさせることが出来ます。交渉の過程で中国が折れれば、安倍外交の勝利となり国内向けには良いメッセージが出せます。対中でそれなりの条件を持ってくれば、折れてやるよという中国側の戦略だということです。

というのも、この段階で中国が日本向けに何かを仕掛けて、得になることは何かということです。それは日本による対北強硬路線、その転換を求めているのではないか、と考えられるのです。六カ国協議を再開しても、資金の供出に最も重要な日本が渋ると交渉の行方が定まらなくなります。それを中国が警戒していると、私は考えているのです。
外交とは常に戦略をもって当たるものですが、相手の戦略を読み間違えると大変、というのはそこです。長期的には四月の胡主席の訪日、短期では六カ国協議への日本の意見の封鎖、その辺りを見据えて中国との交渉に当たらなければならないでしょう。

最後に、原子炉凍結の見返りで様々な条件を北は求めていますが、日本はその提案に乗るべきではありません。欧州で安倍氏は 拉致問題の意見だけを聞いてきた訳ではないでしょう。その声を集め、世界世論を味方とするためには、戦略的な、継続的な情報発信が必要です。米国の動きもそうですが、日本が孤立化しないために、しっかりとした対応を心掛けて、対北の問題を処理して欲しいと思います。

analyst_zaiya777 at 22:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

2007年02月05日

麻生発言「米国のイラク戦略は幼稚」

今日になってから、各メディアから一斉に安倍内閣の支持率低下、という発表がなされました。選挙前に外乱を与えたくないため、昨日の調査となったのでしょうが、これが出ていたら選挙結果は、もしかしたら違う形になったかもしれませんね。世論がこんなに現政権に批判的なら、私も…、という人も増えたでしょうから。
一勝一敗の選挙結果、というと自民党は嫌うそうです。県知事選の方が重みが違うと二階氏が発言しているそうです。市の行政は市民が触れ合う最初の行政であり、重みは対象とする人数で決まるものではありません。残念なのは、こうした認識は柳沢辞任論の火消しのつもりなのでしょうが、政治の質の低さを感じてしまうことです。

久間防衛相の米国への発言がありましたが、ついに麻生外相が「米国のイラク政策は非常に幼稚」という発言をしました。これについて少し考えてみます。何しろ先の久間防衛相の発言で、米国からはお小言が来ているはずなのに、それに外相の立場で意見を被せてきたからです。国際的な観点では柳沢氏の発言より、こちらの発言の方がよほど重要な問題を含んでいます。ことは対米外交をどうするかであり、安倍氏の訪米前に行われたことで、より重要な懸念を想起させるからです。
危険なことは、これで米国の態度が硬化し、安倍氏がその圧力に負けて平伏することです。現在追い詰められているブッシュ政権ではなく、来年誕生するであろう米民主党政権寄りに向けた発言、とも考えられますが、何が重要な懸念となるかといえば、日本は対北朝鮮との外交に変化が出る可能性もあるからです。

現時点でブッシュ政権が力を失えば、米国の対北戦略は以前のクリントン政権時代のような、対話路線にシフトするでしょう。そうなれば六カ国協議の行方も定まらず、日本は強硬路線を訴えていますが、孤立化する懸念もあるのです。
確かに、日本もイラク戦争における大義は見直すべき段階です。ですがそれは、米国を批判するのではなく、自身の態度を見つめ直さなければならないということです。情報を米国に頼り、その言うことを鵜呑みにして支援を行った、その部分を反省して今後の自衛隊派遣などに生かさなければならないのです。

これらの問題発言は反安倍の動きの顕著な表れ、とも見られますが、国益に反することを許している時点で、安倍政権はやはり短命というところでしょう。アパホテルの問題など、本来政府が力尽くでも抑えなければならない醜聞も、駄々漏れの状態です。この政府に危機管理能力を求めること自体、難しいのかもしれませんけどね。

analyst_zaiya777 at 22:07|PermalinkComments(1)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アメリカ

二つの選挙結果は一勝一敗

愛知県知事選、北九州市長選の結果が出ました。愛知県知事選では現職で2期当選していた自・公推薦の神田氏、北九州市長選では民・社・国推薦の北橋氏が当選されました。政党による柳沢氏の発言における駆け引きの中で、結果的に政党政治の虚しさを露呈してしまったような、そんな選挙戦だった気がします。

問題は愛知県を、北九州市をどうしたいのか?ということが論点のはずですが、これは一部メディアも悪いとは思いますが、伝わってくるのは柳沢発言を巡るものばかりです。私はその土地の人間ではないので、何処まで政策を訴えて戦ったのかは分かりませんが、北九州市長選のように、国との繋がりや太いパイプを訴える、そうした訴えに市民がノーを突きつけたのは、一つ考えるべきところです。
宮崎県での流れと同様、国とのパイプ、官僚政治、それらは結果的にハコモノ行政を容認することになります。ハコモノを作り、それが効果的に運営できれば良いのですが、ここまでの行政の失態により、もうその宣伝文句を信じられなくなっています。それが官僚の地方行政への転出を阻む、今後の大きな要因ともなるのでしょう。

一方で、愛知県知事選の場合は順調な愛知経済があります。先の万博の流れを引き継ぎ、更にトヨタが好調です。浮動票が流れて票読みは難しかったのですが、与党は危機感も高まり、組織票固めを行ったために逃げ切れたのでしょう。
どちらの選挙も投票率が高く、これは良いことなのだと思います。変な盛り上がり方をしましたが、それでも与野党相乗りが崩れたことや、中央との結びつきを訴える選挙では勝てない、となると新たな選挙戦略を練らなければならない。これはそうした判断を既成政党に突きつける、そんな結果だとも思えるからです。

国民が考えるのは、国であり、県であり、市が良い政治をしてくれること、です。訴えるべきは政策であり、方針であり、理念です。行政を主導する首長が政党の支援で決まったり、選挙で国民が判断停止を起こすようなことがあってはいけません。
一勝一敗で国政はどうなるのか?それは分かりませんが、良い意味で、これで国民の方を向いた政治が増えることを願いたいですね。

analyst_zaiya777 at 00:10|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 地方

2007年02月04日

柳沢氏の発言についての私論

柳沢厚労相の問題について、私はジェンダーフリー論者ではありませんが、なぜこの問題で私が強い懸念を示すのか、少し述べておきたいと思います。

哲学の分野では早くから、『人間』というものを見つめる姿勢がありました。この中で究極的にモノを還元していくと、アトム(原子)とケノン(空虚)に別けられるとの説を唱えたのは、ギリシアの哲学者であったエピクロスです。
この辺りから唯物論という考え方が生まれ、モノは個々のものが積み上がって生成される、そうした思想にたどり着きます。その後、これはデカルトの合理主義と一体化し、人間の精神以外のものは全て合理的な機械であるとする、「動物は機械である」という意見に結実していきます。これは精神の無いものは機械だとする極論です。

やがて人間が自動機械を生み出せる頃になり、欧州の一部では動物を機械として造る動きになります。それを究極まで高めたのが、フランスのラ・メトリという人であり、人間機械論を提唱しています。究極的に人間も動物と同様、これは複雑な機械であり、本質的に何も変わりないとする思想を提唱したのです。
ラ・メトリは世間からの非難を受け、プロシアへ亡命せざるをえませんでしたが、唯物論の方はマルクス主義の中に見られるようになりました。意識や精神は物質から派生したもの、物質を積み上げることで成り立つという考え方です。この考え方はマルクス主義を受け継いだレーニンによって発展され、プロレタリア独裁の思想は社会の構成要素としての個を踏みつけ、抑圧する社会へと向かうことになります。

今回は女性を装置に例えていますが、労働者を装置に例えても同じことです。社会という枠組みを構成する要素である個人は意思を持ち、自由な存在です。それを歯車であるかのように見える、こうした例えを用いれば反発を受けるのは必然です。それは上記の通り人間の本質に関わる問題であり、存在への問い掛けを想起させるからです。
前後の文脈を見ても、柳沢氏は冗談めかして仰っています。だからこの意見は本音としてしか思えないということです。考えて発言したことより、つい口から出る言葉の方が本音である場合が多いからです。『女性は機械』という言葉が独り歩きしており、メディアの捉え方も一義的だとは思いますが、それだけ問題は大きいということでしょう。

この発言で罷免されるかどうかはまた判断が異なるところでしょう。ですが、これを謝って終わりとすれば、大臣発言の品位に関わります。それだけ大臣の発言は重さがあるのですから、少なくとも減俸なり、誤りを形にすることは必要なのだと思います。

analyst_zaiya777 at 18:43|PermalinkComments(1)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 社会