2007年03月

2007年03月31日

内閣府「社会意識に関する世論調査」

今日は桜が咲いているかと思って出掛けてみましたが、私の家の近所ではまだぼちぼち程度でした。天気もよくなくて、お花見客も少なかったのでもう少しでしたね。

内閣府から「社会意識に関する世論調査」が出されました。悪い方向に向かっているのが教育、治安、雇用・労働条件、国の財政となっており、医療・福祉、地域格差なども高くなっています。良い方向に向かっているのは、科学技術、通信・運輸、医療・福祉になるそうです。
教育の分野ではイジメや履修漏れなどもあり、教育基本法改正などに始まるメディアへの取り上げられ方も大きかったので、あまり違和感はありません。ただ治安の分野は殺人事件などは逆に減少傾向にもあり、むしろ一件一件の取り上げられ方が変わったと見るべきでしょう。家族関係の希薄化が動機の殺人が増えたり、突発的に事件に巻き込まれるものも増えたので、そうした不安感を表しているのだと思います。

政治の面で見れば、国の財政や労働に関することに目がいきます。この前、二月の個人消費がマイナス転落したことで、日銀の利上げを問題として取り上げるメディアもありますが、これは暖冬や社会構造の面が強く影響されたものです。最低賃金の問題や、雇用条件を緩和して企業サイドに有利にした政府の責任を強く問うべきでしょう。それにより社会がワーキング・プアや、中間層が下層に転落する事態を生んでいるのですから。
一方で良い方向に向かっているのは、技術の進歩に類することばかりで、政治の面の改善が見られないのが残念です。外交は悪い方向に向いている数値が減少しましたが、それとて中韓は再び新たな火種を抱えつつあり、いつか再燃する問題でもあります。結果的に世論は政治に改善点を見つけ出せず、科学の進歩ばかりに目を奪われているということなのでしょうね。

最後に全く関係ない話ですが、少し前に『従軍慰安婦と北朝鮮拉致事件を同一視することを異常』と書きましたので、その補足を少ししておきます。問題は戦時と平時の考え方の違いであり、戦時は人権など相当に軽くなります。だからこそ戦争は最悪なのであり、その中で起きたことと、平時に平穏に暮らしていた人が受けた被害を同列にすると、事件としての本質を取り違えてしまうのです。
本質とは即ち『法の根拠』です。戦時には戦時の法があり、そうでなければ兵士は殺人罪になってしまいます。戦時においては、ほとんどの人間が国や軍に何らかの強制を受けて生活しています。その全てを受け入れろ、というつもりもありませんし、否定しろ、というつもりもありませんが、少なくともそれと平時に起きた事件を同列に並べて議論することだけは、間違いなのだと考えています。

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2007年03月30日

中東で有事となれば確実に日本に影響する。

中東では今、緊張が高まっていますが、日本ではあまり記事にはなりません。中東にそのほとんどの原油を頼っているのに比べ、日本のこの地域の無関心さは不思議なほどです。イラク特措法が二年間延長されましたが、このイラク特措法を覆すような法案も米国では提出されています。
それは上下両院で可決された、イラク駐留米軍の撤退期限を定めた追加条項つきの補正予算です。2008年9月までにイラクから米兵を撤退させるよう求めたものであり、これにブッシュ大統領は拒否権を発動する意向です。大統領が拒否権を発動すると予算案は差し戻され、議会の3分の2の承認を得なければ拒否権を覆せず、予算は通らないことになります。そうなると予算の執行が遅れ、実質的にはイラクに派兵されている米軍の行動にも支障が出ることになります。

先日、米軍とイラン軍が衝突したという噂が流れ、一時原油が68ドル/バレルをつけました。その時に62ドル台だったので、一気に6ドルも上昇したのですが、そんな噂を真に受けてしまうほど、中東有事が現実問題として意識されていることになります。
イラクではテロが頻発し、すでにイラク戦争の大義は失われています。が、今のイラクに駐留する米軍が狙っているのはイランであり、ペルシャ湾で軍事演習を繰り返す米軍と、領海侵犯を行ったとして英兵を拘束したイランの間には、一触即発の空気さえ漂います。先の補正予算のように議会からもイラク撤退を迫られるブッシュ政権、任期間際までには何らかの影響力を行使したいブッシュ氏にとって、後1年以内に何らかのアクションを起こさないといけない現状もあり、予断を許さないところにあるのです。

仮にこの段階で、現状停戦状態にあるイスラエルとヒズボラなどが衝突すれば、中東は泥沼に陥る危険もあります。米軍が中東から退けば、イスラエルは間違いなく攻撃を再開するでしょうし、対イスラエルで共闘するイスラム組織は反撃するでしょう。
米軍はこうして退くに退けない状況に陥り、その米軍に対して物資補給を行うとの名目で空自がイラクに滞在しています。危険は単純に中東だけの問題に留まらず、日本国内にテロが起こる可能性すら否定できないことになっているのです。

以前から指摘していますが、中東の人は日本人に親しみをもっているために、今の日本でテロが起きないのだと考えています。しかし中東で有事が勃発し、米軍に自衛隊が支援しているとなれば事情は一変するでしょう。イラクの復興支援に自衛隊が派遣されていた頃と、今の事情は全く異なるのです。この地域の今後には、絶対に眼が離せない状況にあるのだと考えています。

analyst_zaiya777 at 22:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 中東 | アメリカ

2007年03月29日

経済の話。米国の抱える問題

米国ではバーナンキFRB議長の議会証言で、景気減速よりもインフレへの警戒を示したことで、早期の利下げ期待が後退して弱含む展開になっています。住宅市場の悪化を示す指標が相次ぐ中ですから、流石の米国楽観論も見直しが必要な段階でしょう。

新築住宅着工件数が150万件程度を確保している中で、新築の販売件数が年率換算で85万戸弱であり、更に販売価格も下落していることから、資産価値の減少がサブプライムローン以上に住宅全体の問題として、米国でも受け止められ始めました。住宅メーカーは収益確保のために建設を続け、それが更なる住宅在庫を増やす悪循環にも陥っています。
今までは審査基準を甘くし、購買層を拡大することで住宅市場は価値を高めてきました。ですが、サブプライム問題が意識され、審査基準の厳格化が進められる中で確実に購買層が縮小しています。市場規模の停滞、減少がもたらすものはやはり価格下落という全体に波及する問題なのであり、安易な楽観論は戒めるべきなのでしょう。

更にビーザー・ホームズという企業がサブプライムローンの融資について捜査を受け、レナーという企業も収益を悪化させています。そんな中で、米連邦預金保険公社の総裁もサブプライムローンの規制と、借り手の保護を訴える議会証言を行っています。
この問題で、米国では200万人以上が家を失うとも言われていますし、移民がシステムを理解できずに借りているとも言われますから、影響は連邦レベルにまで拡大しつつあります。この対応を誤ると、米国はリセッションに陥る可能性が高まることでしょう。そんな中での、先のFRB議長の発言だけに、失望感は相当高いのだと思います。

個人的には、米国は昨年よく持った方だと考えています。景気後退局面を迎えていながら無理に高水準を保っているだけに、このサブプライム問題のような膿もたまってきています。インフレは景気に遅行する場合が多く、退治には相当気を使うことになるでしょう。バーナンキFRB議長の判断は間違っていないと思いますが、利下げ期待ばかりを優先させてきた米国市場では、利下げのない景気対策はより深刻な問題なのかもしれません。
日本の経済評論家の中にも、世界同時株安から米国では70%以上を戻したので、もう影響はないとする人もいます。ですが、米国が抱える問題の何一つ解消されていない現状では、まだまだ楽観することも難しいのだと思います。為替でドルは90円を目指すべきというシンクタンクや、上院で円安是正法案の提出もあるようです。
景気減速に苦しみだした米国が狙い撃ちするのは、常に弱い立場にある日本です。牛肉の問題もありますし、日米関係は今後、警戒を要するレベルにあるのかもしれませんね。

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2007年03月28日

東京高裁で下された二つの判決について

栃木県鹿沼市で中学三年生がイジメが原因で自殺した件で、県や市に損害賠償を求めた控訴審判決が東京高裁でありました。一審のイジメと自殺の因果関係を認めなかった判決を覆し、因果関係を認めて1100万円の賠償を認めました。
イジメられていた期間と自殺した間にある五ヶ月間の隙間を、うつ病を発症し手いたものと認定し、イジメと自殺の因果関係を認めた判決です。イジメた生徒に対する指導を怠った安全配慮義務違反については、自殺した生徒が登校中のものは認めたものの、自殺との直接の責任までは認めませんでした。

この中で一つ気になったのが、「イジメが原因でうつ病にかかり、自殺に至るのが通常起こるとは言い難く、教員らはうつ病までは予測できなかった」とするものです。通常起こらないことを予見し、それを未然に防ぐのが予防保全の考え方であり、通常起こることは日常の範疇に留まるものでしょう。もしこの言葉通りの考え方を適用してしまうと、通常起こるはずのない自殺という事象に対して、教員は何も責任を取らなくても良いことになってしまいます。
学校に警察権力が介入することを著しく拒否した結果、学校という空間は教員以外の人間による、こうした事件に発展する事象を防ぐ手立てがないのが現状です。その時に、教員の側が積極的にイジメなどに対処する姿勢を示さないと、何時まで経ってもイジメなどはなくならないでしょう。
教員が大変な仕事というのも理解しているつもりですが、だからと言って学校内で起こった問題で、経年的に心の傷を負うことは多々あるものです。その一々を把握して対処することはできないのかもしれませんが、では他に子供を守る体制を築くべきではなかったのか、そんな責任もあるのだと思います。

同じ東京高裁の判決で、栃木リンチ殺人事件に対する県などに対する損害賠償を求めたものもありました。県警の過失の大部分を認めず、殺害を阻止できたとはいえないとして、9分の1の額の賠償のみを認める判決を下しました。
元々、警察と犯行を行った少年グループの中の人間との繋がりが指摘されており、不透明な捜査が原因で、死ななくても良い命が失われたものと考えられています。警察とは犯罪を未然に防ぐ、そうした態度が望まれていますが、これは明らかに両親からの依頼があった時点から、警察は動くべきでありそうでなければ過失を認めるべきでしょう。

残念なのは、暴行の形跡のある被害者の姿が確認された後に捜査が行われなかった過失分を、3割程度と根拠の分からない数字を示して判決を下したことです。命は一度失われたら二度と取り戻せず、「3割の可能性」など断じてありません。行為、行動の結果として得られるものを確率で論じれば、それは判断する人間の主観以外の何物でもなくなってしまいます。
この二つの裁判の判断、どちらも将来を予見する能力に対して問われた内容を、司法の判断として否定してしまったように感じられます。司法が国民の安全を守るとはどういうことなのか、そのことをもう一度問われるべきなのかもしれません。

analyst_zaiya777 at 22:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 司法 | 社会

2007年03月27日

『甘え』の構図。

人材バンクに絡む公務員倫理の問題に関して、日本は談合天国だと言う話がありますが、そんなことはありません。これは日本に限ったことではなく、中国は賄賂や汚職がまかり通る社会ですし、韓国も同族意識が強く、癒着を起こし易い構図を持っています。総じてアジア系は血脈や横との繋がりを意識する傾向があり、集団意識が強い社会だともいえ、こうしたものが社会の歪みとしても意識されています。

心理学用語の一つに『甘え』があります。これは日本人が提唱した『自立』との対比で用いられた言葉で、普通に世界でも通用する言葉になっています。動物学的に見ると、モンゴロイドはネオテニー(幼形成熟)を起こし易く、幼い状態のまま成長することで、大人になっても情報を取り込みやすくする機能を有します。中央アジアなどの厳しい環境を体験したモンゴロイドは、環境適応に準じた能力を有したともいえるものです。
この『甘え』が持つ脳の機能の先に、談合などの集団心理や国家機関に凭れ掛かり、利を貪ろうとする考えがあるとすればどうでしょう?全てがそうとはいえませんが、「談合は必要悪」という言葉や、官との癒着の背景にあるのは国が面倒見てくれるという『甘え』がある気がしてなりません。

ですが、モンゴロイドばかりでなく西洋でも厳しい環境があったはずです。ただし、温暖な中ではぐくまれたギリシア・ローマの文化はどこか開放的であり、ケルト・ゲルマン系の民族もその洗礼を受けたのと、早くから奴隷制が発達し、主従以上の隷属関係が国家や人間関係の主体をなしました。そのため西洋では『個』の文化が早くから目覚めたのかもしれません。主体と客体の区別が明確であり、支配する者(神、もしくは神から委任された者)と支配される者が別れた世界観を生み出したため、『自立』が促されたともいえるのでしょう。
一方で、アフリカやアジアなどの環境が厳しい社会では、やはり血脈が大事にされたり、部族などの集団意識が強く働きます。集団の中で『個』が役割を果たすことで、集団としての機能を維持する。この点が『甘え』を生む最大の原因なのかもしれません。談合をしても罪の意識が薄いのは、役割を果たして集団としての機能を維持するだけ、という意識も働くのでしょうから。

日本に限ってみれば、財務省が人材バンクに関する答弁の中に、「押し付け的斡旋」があるかのような文言を削除するよう、要請する動きがあったそうです。押し付けでない斡旋など有り得ない話ですが、官の側には屈辱的な言葉なのかもしれません。
官と民が必要以上に接近すれば、そこに『甘え』が生まれて凭れ掛かりが起こり、最終的には談合などの犯罪に発展します。日本では今まで野放図にこの押し付け的斡旋を認めてきたのであり、その構図を断ち切るためにも、『甘え』では許されない規律ある関係を構築するべきなのでしょうね。

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2007年03月26日

07年度の予算が参院本会議を通過

従軍慰安婦の問題で、下村官房副長官が「直接的な軍の関与はなかった」と述べて、また波紋を拡げています。実際に有りや無しやを論じたところで、この問題で今の日本政府が得をすることは何もないでしょう。それは理路整然とした説明や、疑いようもない証拠が上がったとしても同様です。
米国がその力を見せ付けるのは二つ。自分たちが攻撃を受ける怖れのある時と、弱者を守るという壮大なジャスティスを夢想している時です。日本人には異常と思えても、彼らにとって拉致問題と従軍慰安婦問題は、同じ人権蹂躙の問題と受け止められています。米国人が弱者保護の視点に凝り固まり、拳を振り上げている時は誰の説得も受け入れないでしょう。今は静観し、日本政府は民間レベルの調査により証拠を積み重ね、反論の機会を待つ方がどんなにか利がある行為だということですね。

今日、07年度の予算が参院本会議で可決されました。戦後、五番目の早さで可決されたとのことですが、問題は経済がこれほど好調であるにも関わらず、まだ国債発行に頼る財政事情であるということでしょう。新規国債発行額が25兆4320億円で、減額幅は4兆5410億円で過去最大と云っても、国債はまだ25兆円も発行されるのです。
この前、国の借金総額の話もありましたが、地方を合わせるとまだ莫大な額の借金を国は抱えています。経済はいつまでも堅調でないと言う大原則を考えると、低迷した時の備えとしても、早期に借金が返済できる構造を構築しなければならず、それが成し遂げられない時、国としては崩壊してしまうことになります。

例えば国の保有資産を売却する話があります。土地に関して面白い記事がありましたが、小泉政権時代に外国人に売却しやすくすることで、日本の主要都市の不動産を外資系がファンドなどを通じて購入を進めたことで、日本の土地デフレが終わり公示地価が反転したというものです。確かに、一部の価格上昇が激しいのに較べて、地方では出遅れが目立っており、こうしたものは短期で利を追求するファンド勢の買いと見られます。
逆に考えると、日本は今、外国人が買わないと何も上昇しない、そんな国なのかもしれません。仮にこの時に乗り遅れて保有資産売却が上手く進まないと、JRの某駅周辺の土地のように、バブルだからと国が圧力をかけて売りを手控えるようにしたら、その後の土地の下落で思うように売却できずに、資産価値のマイナス分に苦しんだという話もあります。
何事もタイミングが肝要です。外国人にしろ、自国経済が苦しくなれば日本から手を引くでしょう。そうなれば土地の価格も下落し、国の借金圧縮に貢献する分を減らしてしまいます。現状を考える限り、早めの売却を進めるべきなのだと思います。

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2007年03月25日

公務員制度改革、渡辺行革担当相に押し付け?

今朝、能登半島沖でM7.1の地震があり、震度6強の揺れが観測されました。地震は防ぎようがない問題ですが、早い復興を成し遂げて欲しいと思います。

公務員制度改革が今、自民党内において議論されています。新人材バンクの三原則としては、 嵜融の一環」から「再就職の支援」へ、◆崗塀蝶笋蝓廚ら「内閣一元化」へ、F明性と規律の確保、となる案を渡辺行革担当相が自民党に提示しました。人事当局の関与は必要最小限、などの文言を廃し、一定の党側への妥協を図った内容です。
先に国家公務員法の改正案で、斡旋的な天下りを要求する行為や、転職先の企業のために出身省庁へ口利きする行為をした場合、懲役刑を課すことなどを定めているそうですし、内閣府に「再就職等監視委員会」等の監査機関を置き、そこがチェックすることになるようです。

合わせて定年延長、幹部職員の公募なども盛り込んでおり、この国家公務員の待遇見直しを参院選の柱に据えて、安倍氏は国内世論を纏め上げると伝わっています。しかし党内に妥協した新人材バンクの三原則といい、早くもその内容に疑問符が灯っています。
中川政調会長の言葉で、「渡辺行革担当相は自分を改革の旗手だ、首相も自民党も関係ないということなら問題だ」と述べています。これは自民党として、仮にこの国家公務員法、公務員制度改革などの一連の官僚機構へのメスに失敗した時、安倍氏へ責任が及ぶことを怖れ、渡辺氏を生贄にして事態の幕引きを図る、その算段で動き出した流れだと見ています。

ここで安倍氏が躓けば自民党の参院選の勝利はありません。安倍氏としては公務員の既得権益にメスを入れ、国民の支持を得たいところでしょうが、奇しくも魚住氏の醜聞などが漏れて来ています。この動きは今回の動きとは関係ないと考えますが、こうした政治家の醜聞が今後もばら撒かれないとも限らず、更に族議員の抵抗もあって、この法案を安倍・渡辺氏の望む形にはしたくないところでしょう。
その時、安倍氏と一緒に自民党も躓くわけにはいかず、そこで渡辺氏をスケープゴートに仕立てて、仮にこの法案を骨抜きにしたと批判が集まった場合も、渡辺氏の足切りで乗り切ろうとしているのです。残念ながら、世論の後押しがない以上、安倍氏の力は相当弱いと見るべきであり、そんな中でこれだけドラスティックな改革を押し進めようとすると、逆に悪法しかできないことも多いものです。政治にはタイミングも重要なファクターです。今回、時宜は掴んでいないと見えますが、先の年金改革のような小手先だけの改革にならないよう、祈るばかりです。

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2007年03月24日

ライブドア事件に関する司法の判断について

ライブドアグループの粉飾事件で、公認会計士が実刑判決を受けました。2004年9月のライブドアの決算で、有価証券報告書に虚偽の記載があることを知りながら、監査で問題がないという意見を付したことによる、共謀的な意味合いを認めたことになります。
公認会計士として社会から託された職責を全うせず、隠蔽行為に積極的に関わったとするものですが、この判決の中にあるのは社会的な影響を考慮したものでしょう。企業のディスクロージャーが叫ばれる中、虚偽の報告をして損害を被るのは投資家です。それを監視する人間まで虚偽報告に携わることで、企業の闇が晴れないことに対する、司法の側の意思なのだと思います。

積極的かどうかは、極めて難しい判断です。例えば日興グループの粉飾など、誰も罪にすら問われていませんが、経営陣が積極的に判断したと外部で調査した人間が断定しています。それでいて、経営者や公認会計士などが罪に問われることはなく、ペナルティとしては経営陣の刷新、みすず監査グループの解体などはありましたが、東証の判断で上場すら維持されています。
同列に語ることは出来ませんが、日興の場合は東証が日興に投資している機関投資家の動きに配慮し、シティのTOBと絡めて判断を急いだとも言われています。上場廃止の判断がTOB前に行われたら、機関投資家が大きな損失を抱えたとも言われ、日本経済の悪影響を考慮したと言うのです。更に日興と安倍氏の関係まで取り沙汰されるに及んで、東証の判断が如何に何らかの圧力がかかった、意図的であったかも分かるというものです。

翻ってライブドアの問題では、経営陣が逮捕されて続々と有罪判決を受け、更に法人としてのライブドアには罰金2億8000万円が課されました。これは金融庁の制裁金と異なり、司法の判断で行われた刑事罰です。50億円の粉飾と共に、この事件は後々まで語られることになるでしょう。粉飾決算をした企業への判断基準、それがこの事件である程度示されたことになるのですから。
昨今では、会計監査の厳格化が謳われています。富士通や日立が会計検査基準の見直しで大幅な赤字となりましたが、今後はこうしたものも増えるでしょう。公認会計士も実刑判決を受けるとなれば、安易に企業サイドの言い分に従ったお墨付きは、与えられないことになります。ライブドア事件とは、色々な意味で今後に語られることになるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 司法 | 社会

2007年03月23日

雑感。石原都知事の選挙戦略は?

国の債務残高が平成18年末に国債で1兆3412億円増えて676兆2919億円、政府短期証券で1兆7792億円増えて96兆4710億円になったとの記事がありました。大幅な国債発行枠を削減しているとは言え、未だに借金経営を続けていることに変わりはなく、プライマリーバランスの健全化もまだ先の話です。利払いに怯えて日銀に圧力をかけるような、歪んだ金融政策がいつまで続くのか。政府が本気で歳出削減に本腰を入れる日が、いつになるのかにかかっているのでしょうね。

統一地方選で13都道府県で知事選が始まりました。注目はどうしても東京都知事選に集まりますが、その中で気になったのが石原氏が「実績を見て下さい」と述べていたことです。選挙戦略上、今は実績を強調するような手法では厳しいと言えます。多選の弊害が物語ることは、実績が将来の善政に繋がる可能性の否定です。
奇しくも某県知事が「8年やって変えられないものは、10年やっても変えられない」と述べている通り、都政を長く務めたところで選挙戦のアピールポイントとはなりません。しかも、石原氏の抱える問題は身内に甘いことであったり、石原氏に進言し難いことによる都政の寸断であったり、とにかく多選の弊害の部分です。

では石原氏に託して残り4年で何をするのか、何が変わるのかということをアピールしない限り、有権者に響くものはありません。一方で税収が増し、財政を再建したとの主張もありますが、これは世界経済の堅調さに日本企業がやっと追いつき、経営の建て直しが出来たことによるもので、都政の結果によるものではありません。
これは推測ですが、石原氏は「余人に変え難い」発言以降、バッシングを受けたことで世論と自分の意見との乖離に気付き、動揺しているものと思われます。自分の主張が受け入れられないのではないか、という不安から「今回の選挙戦は厳しい」と吐露していますし、今までの強気の姿勢が全く影を潜めてしまっています。

個人的な意見としては、やはり70を越えてくると体力的な面や、精神的な面で衰えも見られ、激務には耐え切れない部分もあると思います。稀に70を越えても元気な人もいますが、政治の場においては連続して徹夜をしてでも、非常時の対応をしなければならない時もあります。
政治とは身命を賭してやるもの、という意見も有りますが、トップが緊急時に耐えられないような体力では前途が思いやられます。選挙に出馬する条件に、健康診断や身体検査などをしても良いのかもしれません。全てを公表する必要はないと思いますが、少なくとも有権者の判断の一助にはなるのでしょうから。


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2007年03月22日

経済の話。日米の政策金利が据え置き

六カ国協議が休会になりました。キム・ジョンイル氏の誕生日に大盤振る舞いをして見せた北朝鮮ですから、今は余裕がないところでしょう。お金をこの眼で見るまで協議が出来ないとは、裏家業の人間が取引する際、「現物を見せろ」と迫っているようなものですが、今は他の国がそれを認めてしまっています。正常な交渉ができる国なのか?ということをもう一度考えるべきでしょうね。

色々な話題はありましたが、日米の金融政策決定会合の話題に触れたいと思います。日本では日銀が政策金利を0.5%に据え置き、米国ではFRBが5.25%で据え置きを決定しました。ただ米国では利上げが必要かも、との文言が消えたことで、市場に安心感が広がりました。これも大統領選前の経済対策であり、アナリストから意外感をもって迎えられたのも、FRBがこれほど市場に阿るとは予想できなかったからです。
これで市場の期待に一歩近付いたことになりますが、今の米国経済でインフレ率の低下は顕著になっておらず、利下げにはまだ遠い状況です。それなのに市場が上昇したのには、これぞ米国楽観論との感想を持ちました。年内に二回利下げをしないとリセッションの可能性、というレポートもありますが、利下げをしてもリセッションの可能性はある訳ですから。

同じ日に米国では住宅着工件数が発表されましたが、これも市場予想を超えました。しかし今の米国では住宅在庫が積み上がってきており、新たに着工が増えるということは、更に在庫状況を悪化させる懸念があります。サブプライムの問題にしても、差し押さえができるので大丈夫という意見もありますが、差し押さえられた物件はやがて市場に溢れます。そうなると、相対的に他の物件の価格まで下げることになり、プライム側にまで価格下落の影響が降りかかる可能性もあります。これが影響として出るのは、サブプライムローンで金利が引きあがるこれからになるのでしょう。
日本では公示地価が発表され、都心だけではなく大都市部やその周辺に下げ止まり、一部に上昇が見られました。16年ぶりのことであり、やっとという感もあります。これでバブル時代の負の遺産からは、一応解放された形になりましたね。不動産価値はいつかは下げ止まるものですが、今はREITなどにバブルの兆しもあり、油断はできないところであります。

市場の話をすると、今は年度末ドレッシング買いが今週に入ってから優勢で、それに米国株高が重なり上昇しています。ただ今は日本の市場は新興国並みに外国情勢に振り回されやすく、これは内需が全く出遅れていることにもよります。国内景気で支え切れないほど腰が弱いこともあり、この上昇も短期で考えておく方が良いのでしょうね。

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2007年03月21日

雑感。10代へのタミフル使用制限へ

お彼岸の時期なので、私もお墓参りを済ませてきました。春の陽気は気持ちよかったのですが、お墓参りで渋滞するなどを考えると、こうして皆が同じようなタイミングで何かをする、という行為が本当に正しいのかは考えてしまいますね。

タミフルの使用に関して、10代の服用を控えるように、厚生労働省が輸入元である中外製薬に指示を出しました。この判断が正しいのかどうか、との判断は私も専門家でないので分かりませんが、因果関係が認められるとされる異常行動などの症例もあるので、早めに注意喚起するなどの対応はとれたはずです。
厚生労働省の薬事審議会など、かつては製薬メーカーの出先機関と揶揄されたこともありますが、薬の安全性を判断する仮定で、事例研究などを医薬品メーカーが行っている時点で、安全性はほぼ担保されていないと見ても良いでしょう。

今回、10代の服用だけが制限されでも、では他の世代では何故大丈夫なのかが語られない内に、インフルエンザに感染した人間には投与されることになります。10代と他の世代で何が異なるかと言えば、この時期は第二次成長期にあたり、成長ホルモンの影響か、もしくは性ホルモンの影響が考えられます。ただこのタミフルの主成分であるリン酸オセルタミビルが、ホルモン受容を阻害するとの報告もありません。
更に薬によっては西洋人に影響がなくても、東洋人には副作用が強く出るものもあります。こうした影響を図るためにも、事例研究等が欠かせないのですが、そこに厚生労働省が天下りしていたり、その天下り先の企業から研究機関にお金が渡っていたことが、根深い不信として影響しています。逆に考えれば、それだけ狭い範囲で薬の安全性は議論されているのでもあり、安易な依存は避けるべきなのでしょうね。

更に抗インフルエンザ薬として日本は大量に備蓄しながら、10代に処方できなくなれば、いざ日本で新型インフルエンザが流行した際、10代はどうするのかという問題もあります。しかもインフルエンザがタミフルに耐性を獲得した例もあるようですし、薬が永久に完璧であるなど有り得ない、というのはこの点でもいえるのでしょう。
個人的に、私は薬をほとんど飲みません。切り傷などにはたまに軟膏を塗ったりしますが、自分の免疫力を高めて対応できるのであれば、それが一番なのだと思います。薬害の問題は常に付き纏います。安易な薦めで薬を服用するのも、最近ではし難い時代になってきたのかもしれませんね。

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2007年03月20日

雑感、東京都知事選は候補者が乱立

今日、東京では桜の開花宣言が出されました。今年の暖冬は地球温暖化とは関係なく、単にシベリア寒気団の大蛇行が原因だそうですが、それでも統計上三番目の早咲きであり、異常気象を感じます。そんな中でNASAのゴダール宇宙研究所のハンセン所長が、ブッシュ政権の介入を「最悪」との見解を示しました。
政府の気候変動研究への政治介入を下院で証言したそうですが、ブッシュ政権下で「臭いものに蓋」をされてしまったものが、いずれ矛盾として世界に拡大する問題になると考えられます。開戦から4年を経過して未だに国民に我慢を強いるイラク問題を始め、南米に巻き起こる反米機運、経済の側面では住宅ローンの問題、過剰流動性をどう制御するのか?米国に突きつけられる課題は多いのだと思います。

東京都知事選は候補者ばかりが増えてきました。桜金造氏の場合、完全に石原氏の援護射撃の側面が強く表れています。自身が「何で出馬するのか分からない」と述べているように、東京では公明党票の結束がそれほど期待できません。個人主義がまかり通る街ですから、創価学会の人間が歩き回って地縁、血縁を求めたところで然程の影響がないのが実態です。
そこで浮動票を分散する目的があり、桜氏が担ぎ出されました。石原氏が自民党の推薦を受けようと受けまいと、今の流れから見て浮動票の行方にはあまり関係ないでしょう。石原氏を推す層は、特に自民党の影を気にすることはないからです。

しかし反石原票となると話が変わり、その受け皿対策をしないといけません。今はこの反石原票の行方を巡り、浅野氏が有力となるのですが、ここに桜氏や中松氏が絡むと反石原票が割れます。つまり今回の選挙は石原氏か、そうでないのかの選択でもあり、反石原票を如何に分散させるかが公明党でも必要と判断したと見られます。
一方で、浅野氏がマニフェストを公表し、東京オリンピックの見直しなどを盛り込むようです。この東京オリンピックは実現可能性が低く、都民にとっての優先順位は低いのですが、東京へ公共工事を取り込みたい人間たちにとっては重要な問題です。

私はこの東京オリンピック構想の先に、東京カジノ計画があると見ています。築地移転などはそこにメディアセンターを造るそうですが、オリンピックが終わった、計画が頓挫した時にここに何を造るのか、すでに青写真は出来ているのだと推測しています。
公的機関が適当な言い訳とともに「大丈夫だ」という事業を推し進める時、そこには規定路線があり、後戻り出来ない場合が多いものです。築地移転で広い敷地が得られると説明しながら、実際の利用者にとってはスペースを削られて狭くなるなど、理屈と現実が合致していません。有害物質にしろ、このスペースの問題にしろ、答えありきの行政側の説明にはいつもウンザリさせられますが、食の安全を犠牲にして遊興地を優先させるようなことだけは、やめて欲しいと思いますね。

analyst_zaiya777 at 22:43|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 社会

2007年03月19日

六カ国協議が再開(3/19)

今日から六カ国協議が中国の釣魚台迎賓館で開幕しました。事前にマカオのバンコ・デルタ・アジアで凍結されていた、北朝鮮関連口座の全面凍結解除がされるなど、北朝鮮への五カ国側からの条件提示は終わった形で、会議が行われることになります。

この北朝鮮関連口座の凍結解除に対し、一部に「米国の強圧的な政治家や国民からの不満の声が上がる」との予想が示されていますが、恐らくその声は小さく、かき消されてしまうでしょう。今の米国にとっては明らかにミサイルの届かない北朝鮮の核問題よりも、原油利権の絡むイラク情勢の方が深刻であり、話題性も高いのです。
そしてイラク問題で混迷を深めている限り、米国が北朝鮮問題に真剣に取り組むことはないでしょう。そもそも、今回の全面凍結解除が問題にされるのなら、先の六カ国協議の合意の時点で起こるはずです。協議の合意からここまでは規定路線であり、この凍結解除が問題にされる時は、再び北朝鮮が約束を反故にし、米国の面子が潰された時なのだと思います。

一つに、北朝鮮が「人道・教育問題に使うと確約した」と述べていることから、WHOやその他の機関による報告で、この北朝鮮関連口座の資金が軍事拡大に使われていた、などの報告があった場合、米国では直近で行われている六カ国協議の是非が語られる可能性があります。ここまで散々北朝鮮に約束を反故にされた上、再び北朝鮮に馬鹿にされたとなれば、大国・米国の外交そのものの威信に傷がつくことになります。
更に今回の米国の口座凍結自体は、偽ドルや偽タバコなどの問題が契機となった、国内法の問題というスタンスを米国はとっています。「違法か合法かの判断が出来ない」というのであれば、ダークな部分の資金の流れをどう止めるのかも、米国は頭を悩ますことになります。再び北朝鮮がこうした違法な外貨稼ぎを行った場合、米国では新たな手立てを講じることになり、その時にも今回の解除が問題となるでしょう。

北朝鮮の資金の流れなど、監視できないと考えるべきです。そして、それは核施設の稼動停止・封印でも同じ、ここが監視できるようであれば、濃縮ウラン問題なども一気に解決するのでしょうが、北朝鮮とはそれが出来ない国でもあるのです。
一方で北朝鮮は日本の立場を問題とし、今回の協議でもごねる可能性はあります。その時は、逆に日本の外交を際立たせるチャンスにもなります。日本政府には北朝鮮よりの態度を示す米国に変な遠慮などせずに、堂々と拉致問題の解決を議論の俎上に乗せて、協議を進めて欲しいと思います。北朝鮮の約束など当てにならない、ということを日本が一番よく知っているのですから。

analyst_zaiya777 at 22:17|PermalinkComments(2)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

2007年03月18日

公的サービス、人材バンクで公務員だけは再就職先を探す?

各省庁による押し付け的斡旋をなくすために、渡辺行革担当相は『人材バンク』を作る提案をし、安倍氏の強い意志の下で政府は推進していく方針を決定しました。この導入を進めていくメリットは、政府が一元的に天下りを管理できる、省庁が握っていた人事権を剥奪することができる、といったところでしょうか。

デメリットは税金を使って公務員の再就職先を斡旋する制度が存続する、というのが最大でしょう。悪い観測をすれば、省庁が企業に対して「この人間を人材バンクに登録するから、申し込みヨロシク」と企業向けに内通することもでき、本当に押し付け的な斡旋が消失するのか、ということはこの制度を導入しても不透明です。
それゆえ、人材バンクの成立に向けて法整備を進めるそうですが、こうした官僚機構の存続に関わる改革をしようとすると、必ず有り得ないような閣僚の醜聞が漏れてきます。それに恐れをなして、結果的に運用を進めるための法案が骨抜きになり、最初の悪い観測のようなことが起こりかねません。

デメリットとして上げた税金を使う話では、公務員は民間との癒着を生まない体制作りが必要であり、安易に再就職先を個人が探せないという問題は確かにあります。しかし人事権を各省庁が握っており、今まで斡旋をして来た時点で癒着が起きているのであり、接点を誰が務めるかの違いだけの問題でもあったのです。
その時、「公務員は誰もが出世できる環境にない」や「士気が落ちる」などの理屈を並べられると、民間企業はもっと酷い状況であることも弁えていないと感じられ、公務員だけが優遇される、税金を使って再就職先まで面倒見る、という現状に憤りを感じるのです。

自民党の中川幹事長が「首相よりも役所に忠誠を尽くす閣僚」と述べていますが、そうではなくこれは政治家が感じる潜在的な恐怖です。税金や年金、その他あらゆる情報を握る役所が本気で情報をリークしたら、それに耐えられる政治家が少ないのが現状です。一部では「選挙対策で公務員票が欲しい」ために、自民党は抵抗しているとも言われますが、浮動票が離れるよりも怖いのが情報のリークなのだと思います。
可能性だけの話ですが、人材バンクに個人情報保護法を適用されたりすれば、登録しても一部の企業しか閲覧できないことにもなり、運用上の破綻を来たすこともあります。以前も述べたことがありますが、採用する時に種別を設け、それを出世に影響させているような就労条件は異常です。努力を認めて出世の道を広くすることが、税金を使った斡旋などを無くす、根本的な方策でもあります。努力すれば出世できる、公務員に合わない人間は自ら再就職先を探す、というのが自然なのですから。

analyst_zaiya777 at 23:20|PermalinkComments(0)TrackBack(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2007年03月17日

雑感的に、資産価値の考え方について

少し砕けた話で、先日米国のサブプライムローンの問題を取り上げました。信用の低い方が家を購入する際に、高金利でローンを組むことにより資金を借りるやり方で、その焦げ付きが今の米国の経済に対して不安を投げ掛けています。そんなことで思い出した話があり、それを記事にしたいと思います。話は持ち家か借家、どちらが良いのかというものです。

私が「年3%で30年借りると元金の1.5倍強、年5%で30年だと元金の2倍弱を払うことになる」と説明したところ、友人は「そんなもので済むの?」と驚いていました。しかし家を所有すると税金がかかりますし、維持費もかかります。マンションなら共益費や修繕積立金が必要となるでしょう。
家賃を払うだけなのは何となく無駄に感じる、という話もしましたが、「税金や維持費を払う分を毎年積み立てていけば、ローンをせずに新築の家が買える」と説明したところ、納得してもらえました。ローンを組んで1.5倍なり、2倍を払うのは元金が低い時のみ有効であって、更に資産増大効果が望めるような時だけ得ということになります。

米国の場合、この資産が増大する傾向にありました。それが住宅バブルですが、住宅を買っておくと資産が増え、それを元手に資金を借りて投資に回す。これが米国経済でした。日本ではバブル崩壊以降、土地神話が崩れたのでこのような浮ついた投資は減りましたし、土地が下落することで資産が目減りすると言う体験をしました。
住宅は一戸建てにしろマンションにしろ、古くなり資産価値が減ります。価値を維持するためにはリフォームなどを行い、結果的に資金をつぎ込まなければなりません。住宅とは本来、価値が下がる代物であって米国のような状態はバブルといっても過言ではなかったのです。

景気が良いときは『資産を持たざるリスク』が意識されます。相対的に価値が上昇することで、資産を保有していないと自分だけが停滞してしまうことになり、所有を優先するからです。逆に景気が悪くなると、『資産を持つリスク』が意識されます。バブル崩壊以降の日本がそうで株式持合いの解消、土地評価損の計上が相次ぎました。
資産とは保有することに対して、維持を望むのか複利を望むのかで大きく異なります。複利を追求してきた米国では、今後の影響をまだ誰も図り切れていません。近代経済として新たな理論が構築されるまで、過剰流動性の問題や世界規模の運用が何を引き起こすのかは、まだ誰も理解すら出来ていないともいえるでしょう。資産が減り始めた時の米国経済がどこに向かうのか、それはまだ誰にも分かっていないのだと思います。

analyst_zaiya777 at 21:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | アメリカ

2007年03月16日

中国全人代が閉幕。中国経済を考える

今日はライブドア元社長の堀江氏の判決が出ましたね。今までも扱ってきたので深くは述べませんが、企業経営者としての責任は今回の判決に集約されるのでしょう。「宮内がやった」という言い訳は、結果的に経営者責任を回避した言葉でしかありません。
ですが、この問題で真に問われなければならないのは、メディアが祭り上げた事への罪です。経営者としての資質を疑うような言葉も、彼は元々そういう旧体質を破壊するということで、メディアも持ち上げた側面があります。視聴率をとるために、国民に阿ったかと思えば犯罪者となると糾弾する。メディアとは元々がそういうものなので、いい加減というには当たらないのかもしれませんが、『虚業』と論じたメディアは自分たちがその『虚業』の部分に加担した、ということを肝に銘じておくべきなのでしょうね。

中国で全人代が閉幕しました。今回で注目なのは外資優遇税制を、5年をかけて撤廃して国内企業と同様の25%とする。政府が重要だと認識するハイテク企業には15%の税率を内外問わず維持する。また物権法という私有財産を認める法律を採択しました。これで共産主義、マオイズムが事実上崩壊したことになります。
中国経済の過熱感を抑えるのではないか、と見られていましたが強い文言は出ませんでした。ただ過熱を認めており、成長率を低めに設定していますし、また人民元の上昇圧力の高まりにも、これから中国政府は対処していかなければならないでしょう。

恐らく中国経済が今後最も大きな壁にぶつかるのは、ブッシュ政権の終焉からなのだと思います。ブッシュ氏は軍事の面が強調されがちですが、経済の側面では世界全体の経済を上昇させる、規制緩和による産業の活性化を主に行ってきました。
これは中国製品がどれほど輸入されようと、それで世界経済が順調であれば米経済にとってプラスである、という前提で成り立つものです。しかし米国の経常赤字が過去最高という記事のように、そこにある矛盾はすでに顕在化しており、民主党が主導する議会では保護主義がまかり通ることになります。米国一国主義、米国だけが繁栄すれば良いとするのが米国保護主義です。

その時、中国は米国で物を売れない、売るためには米国の意図を汲まないと出来ないということになった時、今の中国国内の成長が停止し、余剰生産が在庫を生んで業績を圧迫するという体験を初めてするのだと考えています。恐らく中国はその対応に失敗するでしょう。膨大な労働力を養うだけの生産ができなくなった時、中国の真価が問われるのだと思います。
来年に至るまでに米国経済の波に中国も飲まれるので、ある意味結果が出るのは早いのかもしれません。その時、日本は中国のゴタゴタに巻き込まれないよう、今のうちに体力をつけておくべきではあるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | アジア

2007年03月15日

北陸電力・志賀原子力発電所の臨界問題

北陸電力、志賀原発1号機が定期検査中に臨界に達するトラブルを発生させ、8年間も国への報告を怠っていたということが、今日判明しました。原子力発電所ではトラブル隠しが横行していますが、これはその最たるものになると思います。
誤解のないように言えば、今回発生した事象では一般の方に何も影響はありません。原子力発電所内では圧力容器と格納容器という二つの防護装置があり、今回は格納容器内の問題です。ただ圧力容器の炉の蓋を開けた状態で臨界を迎えたということは、炉内の温度が上昇して減速材として用いられている水が蒸発し、最悪は炉心溶融に至る可能性もあった、それだけ重大な問題だったとは言えるでしょう。

まず制御棒三本が何らかの異常で落下し、臨界に至ったとの事ですが、この制御棒が臨界を止める最初の手段です。ですからこれを手動で復帰できたために臨界が止まりましたが、手動でも炉内に制御棒が挿入されない場合、第二の段階に進みます。
それが炉内の水、減速材を抜くという行為ですが、これだと安定的に崩壊を繰り返す臨界状態からは回復します。ただ熱が高い状態が続くと、燃料棒が溶融する可能性もあるため、これを行う段階は最終的なものでしょう。つまり今回の事象は第一の手法が脱落し、第二段階で事象拡大が防げたことになりますが、それを報告していなかったのです。

今回、炉心の蓋を開けていたとのことですから、15分間もその状態で臨界を続ければ沸騰した水が蒸発して炉内に広がります。水の中には放射化されたゴミなどもあり、それが拡大すればあくまで格納容器内ですが、汚染が拡大することになります。
この問題は看過できないものであるにも関わらず、北陸電力側の説明には遺憾を憶えます。もし作業員が何らかの作業で格納容器内に入っていたとすれば、重大な事故に繋がる可能性があるのです。つまり作業員の内部被爆という問題であり、これを防ぐと言うためにも、重大な事象として認識し、国に報告しなければならないのです。

米国の原子力発電所建設を三菱重工が受注、という記事もありました。世界は再び原子力発電所の建設に積極的で、クリーンエネルギーとして注目されています。ですがこうした情報を隠蔽していると、何がクリーンなのかも分からなくなります。少なくとも人が扱う技術は、扱う人間の道徳心によりそれが有用かどうかが決まります。例え良い技術でも、それを悪用しようとすれば人にとって悪い技術となる、ということなのです。
原子力発電所は日本人のアレルギーが強い問題です。確かに少しの情報で大騒ぎする側も異常ですが、それに携わる人間は情報公開を徹底し、透明な状態での運用を期待しています。そうすることでしか、信用を勝ち取れないものでもあるのですから。

analyst_zaiya777 at 22:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 一般

雑感、松岡農水相の光熱水費

松岡農水相の問題が尾を引いています。光熱水費が500万円以上、この説明で「電気、ガス、水の使用料など」となっているから、『など』に含まれているから良い、とする説明などを聞いていると、政治家って良い商売だと皆も考えてしまうでしょう。私が最も嫌いな政治家の言葉は、「法律に則っているから良い」とするものです。
法律を作る立場の人間が、皆がおかしいというものを「法に則っている」と説明してみたところで、何の説明にもなっていません。それは法律がおかしいからです。自ら作った法律に照らすこと自体、自浄能力が欠如していることを端的に示す以外の何物でもありません。

民主党の中井氏も光熱水費が多いとして、修正するそうです。慶弔費などをそこに計上していたとの説明ですが、ここにも政治家の自浄能力の欠如が窺えます。支援者などの慶弔に供花したり、電報を送ったりするその費用が大変だ、という説明にしてもそんなものは禁止にすれば良いのです。
付き合い、などは逆に癒着を生む構図の一つになり得るのですから、自身が出席しない慶弔は法律で電報や供花などを禁止すれば良いのです。結局、これはそれがまた人の繋がりを強化したり、宣伝効果もあると見越してのことで禁止できないでいるのであり、政治家のコストダウン意識が欠如しているとしか思えない、そんなお金です。

以前も書いたことがありますが、現在日本で最もコストダウン意識、効率化の観点が欠けているのが政治の世界です。松岡氏は大臣就任と同時に政治資金収支報告書を訂正したり、申請を却下されたNPO団体との不透明な関係があったりと、お金に関する問題が多過ぎます。しかもその時にも、説明が二転、三転するなど明らかに大臣としての能力不足です。
安倍氏の父親の代からの付き合いだから首がきれない、と一部で囁かれている時点でこれは政権にとってもマイナスでしょう。自民党の国対委員が「1本5000円の水」と言い出した、と自民党員も述べている通り、あくまで安倍氏は松岡氏を守るつもりなのでしょうが、安倍氏が何故守るのかも不透明な説明のままです。
少なくとも、今の松岡氏が説明責任を果たしているなど、誰も考えていないのですから、それだけは例え『鈍感力』だとしても意識すべきなのでしょうね。しっぺ返しは選挙で示されるのでしょうから。

analyst_zaiya777 at 00:07|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2007年03月14日

経済の話。米国、サブプライムローン問題

最近、経済の話題ばかりだと言われそうですが、今は経済がダイナミックに動いている時でもあります。米国ではサブプライムローンという信用の低い層への高金利住宅ローンの焦げ付きが問題となり、大幅下落をしたために世界に影響を与えています。

米国ではサブプライムローン三位のニューセンチュリーフィナンシャルが上場廃止となり、中堅のアクレディテッドホームレンダーズが追加証拠金の問題で65%の急落となり、これが全体に波及して米国経済の減速懸念が再発しています。
このサブプライム問題の影響は軽微とする人もいますが、今日は小売売上高も予想に届かず、これが連想を呼びました。米国の消費を支えているのは一部の富裕層ではなく、多くは一般の労働者です。ローンが焦げ付けば消費が減退し、米国経済が減速する。ひいては世界経済の減速に繋がるとするのが、今回の米国発世界株安の原因です。

米国ではこれに輪をかけるように、連邦住宅金融抵当金庫がローンの買取を停止し、これが更に資金フローの低下を促すのでは、と考えられています。ローン延滞率の悪化という発表も昨日でしたし、今までの懸念が目の前に現実として表れたことで、影響が大きくなりました。しかも米国ではこのサブプライムローン会社の買収が進んでおり、事は米国のマネーフロー全体に関わる問題と受け止められているのです。
更に今、米国の住宅事情を複雑にしているのは不動産の証券化の問題です。サブプライム問題は米住宅ローン全体の2〜3%という人もいますし、140兆円規模という人もいます。ばらつきがあるのは、不動産を共有して保有する不動産の証券化がどの程度影響するのか、それを推し量れないために起きているのだと考えています。

元々が米国経済は二つの期待値を織り込んできました。米国経済は減速する、という未来図に「金利を下げる」と「それにより減速しても底堅く推移する」という、期待です。この二つの期待値が剥落するだけでもダウは12000ドル割れとなるのでしょう。
今日は円借り取引が20兆円との記事もありましたが、これも規模が掴みづらいのは複雑な方法で円を借りているからです。実態として50兆円という人もいますし、そんなものなどない、という人までいます。しかし気にしなければいけないのは、意識されれば有るか無いかは関係ない、ということです。

私が嫌うのは、安易に「年末に日経平均は2万円」や「昨年の五月ほどの急落はない」という言葉を経済アナリストなどが述べ、それに一般投資家が乗って損をすることです。今は昨年五月と異なり、米国が大きく震動しています。米国の下落が続けば日本にも影響することは確実なのですから、煽りのような言葉は米国が下げ止まってから信じるべきなのだと思います。

analyst_zaiya777 at 21:50|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | アメリカ

2007年03月13日

雑感、労働と年金について

春闘で自動車・電機などが続々と妥結を迎えています。満額とはいかないまでも、好調な業績のある企業は多少の上乗せを認める方向になっているようです。労働分配率の問題などが取り沙汰される中で、企業も景気拡大に伴う分をやっと労働者の側に回すことを考え始めたようです。
今年などは超売り手市場とも言われていますから、就職環境も良いのでしょう。ですが、最近では企業が望む人材像と若者の描く理想像がミスマッチを起こしている、という事態も起きているようです。社会に出る、とはどういうことなのか、以前のような理想と現実のギャップに悩み…、などのことが出来るだけないようにすることが望ましいのですが、まだ日本社会は閉鎖的な労働体系の企業も多いのが現実です。

労働という話では、労働関連三法案が閣議決定という記事もあります。80時間を越える残業は割り増しを25%から50%へ引き上げることなどですが、サービス残業が多い日本の労働事情で、80時間を越える分は翌月繰越し、などが影で行われるのではないかと心配です。
私の体験では、月200時間を越える残業もしたことがありますが、それでも申請できたのは20時間まででした。私のところでは『割り当て』があり、それを越える分は全てサービスにされていたのです。こうして80時間という基準が変わる数字が示されると、そこに運用上の限界が生じるような気もします。個人的にはそれを越えて作業させてはいけない、というぐらいの強い態度も必要なのだと思います。

年金について社保庁改革で『日本年金機構』になる、とのものがありました。非公務員とのことですが、省庁の天下りの受け皿となるようだと、例え非公務員であろうと公務員であろうと、あまり意味がありません。年金全体として運用上の不都合をどうスリム化できるのか、それらが全体として語られない限り、年金問題は何も経穴しません。
一つには、401k(確定拠出年金)の問題があります。これは個人が委託して運用方法を決める年金ですが、企業により年金制度に差異があるため、持ち運べないと言う欠点を持ちます。つまり労働者が入社した企業が仮に401kを用いていたとして、転職した先の企業がそうでない場合、その年金が運用を停止する状態になっているというものです。

年金の運用は、日本では個人が積極的に考えない傾向があります。これは企業任せだったり、公的サービスだからと勝手に解釈して安心していたりすると、後で気づいた時には損をしている場合もあります。自分の働く会社の賃金や残業への考え方、また年金に関することなどはしっかりと確認しておくことが大事なのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 政治

2007年03月12日

日興コーディアルグループが上場を維持

本日夕方、日興コーディアルグループの不正会計問題で、東証が上場維持を発表しました。『有価証券報告書などに虚偽記載を行い、かつ影響が重大だと取引所が認めるケース』に該当しないとの判断ですが、西室社長の言葉から推測する最悪のケースをまず考えてみます。

「黒とは言えずグレー」なので、企業全体の評価に繋がるのは行き過ぎ、と西室氏は述べています。東証はグレーを白や黒と判断できなかった、もしくはその判断を避けた、と諸外国から見られると証券取引所としての公正性が担保できなくなります。
今回、ファンド勢が一斉にシティグループのTOB価格の引き上げを求めていますが、これでシティのTOB価格の妥当性が損なわれましたので、TOB自体が成立しない可能性があります。西室氏が「圧力は全くない」と述べたところで、日本の金融市場を守るのか、ととられると先の日銀と同様、日本市場は海外からソッポを向かれます。政治や市場の閉鎖性を、再び外国人投資家に喚起させるからです。

確実に有価証券報告書に虚偽の記載を行っているのですが、トップや一部の人間のみの関与で企業価値が損なわれた、だから上場は廃止しないのだとすれば有価証券報告書の改竄事態、安易に行われることになるでしょう。今回の問題の根底には、企業経営者に対する米国式成功報酬制がある、と言われています。自分が経営にいる間は是が非でも業績を確保し、成功報酬を得たいと考えれば不正を行っても達成させようとする、そうした人間もいるでしょう。発覚すれば損害賠償などもありますが、逃げ切れれば儲けもの、程度の安易な犯罪が多いのも昨今です。
証券会社が引き起こした犯罪という点については、「会社の属性によって上場判断が変わってはいけない」そうですが、金融市場を司る証券会社が、自社の営利を追求するために法を犯していたのだとすれば、やはりそれは重大な影響なのだと思います。ただかつての野村、山一などの問題を考える時も、証券会社のもつ影響は底知れないのだと思いますけれど…。

確かに過去の事例を見ても、東証の判断に整合性があるとは思えません。影響が重大であるとする判断基準が、何も示されていないからです。経済事案に対する監視、法整備、捜査手法の整備などが待たれるところではありますが、結果的にライブドア問題とは何だったのか?この判断でそれがますます分からなくなったのは確かですね。
最後に少しだけ良いことを示すと、日興が上場を維持し、明日は日興株が賑わうのでしょう。イベント・ドリブン型のヘッジファンドが殺到する可能性もあります。明日の市場環境次第ですが、もしかしたらストップ高などということにもなるのかもしれません。そうなると、ますますシティのTOBが成立しなくなり、日本企業が外資に買収される自体も回避されます。ただダブルで保険をかけてきた日興の現経営陣は、シティとの関係が難しくなるのは仕方ないのでしょうけれどね。

analyst_zaiya777 at 22:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

2007年03月11日

雑感。小泉時代と安倍時代の違い

安倍氏が今日の午前のNHKの番組に出演し、参院選まで内閣の改造を行わない旨、発言したそうです。内外に起こる内閣改造時期に対して釘を刺した形ですが、ということは松岡農水相の問題にどう決着をつけるのか?まさか「適切に」報告しているとする今のままで、有耶無耶にしてしまうことになりはしないか心配です。
確かに中長期の問題に対応するには、閣僚の交代などは無い方が良いでしょう。ただし、現閣僚が最良の人事で今のポストに選任された訳ではありません。能力が劣ったり、疑惑が明らかになった場合は首を切る、などの選択も必要でしょう。安倍政権の時代になって人事面の失態が多いのも事実ですが、だからと言って庇う方に無理があるのですから、切る時には切らないと国民の不満も増大するばかりでしょう。

安倍政権になってから、自民党内の流れも変化しています。小泉政権末期から、という言葉の方が適切ですが、衛藤氏の復党でも多数決により賛否が割れています。「私が言ったら全会一致になる党じゃない」と安倍氏も述べていますが、問題は不満を押さえ込める力、もしくは調整力の有無でしょう。
小泉内閣時代の力は世論でした。世論の後押しが党内の不満を封じ込め、党内一致の姿勢を示してきたのです。小泉政権末期、小泉氏が勇退を決めてからは安倍氏の人気に乗る形になりました。しかし安倍人気の凋落が見える中で党内でも生き残りを模索し、安倍氏の意見に擦り寄らない独自の意見が増えており、そのため意見が割れて多数決などの決議も増えているのです。

小泉時代には参院側や森派には手をつけないなど、党内の支持にも一定の配慮を示しましたが、安倍氏は異なります。参院側の選挙名簿にも口出ししていますし、閣僚にも官邸主導を謳うばかりに離反され、情報をリークされています。そのため党内からもチクチクと刺され、筵の上に座らされる事態に陥っているのです。
小泉氏は劇薬で、安倍氏は漢方薬だそうですが、それは間違いでしょう。私見では、小泉氏は気に食わない部位があると切り捨てる西洋医学、手術型だったのに対し、安倍氏は見立ての悪い鍼灸師、つまり目指す患部とは関係ないところにしか針を打てない、という感じですね。直したい箇所は分かるのですが、やり方が不味いと捉えても良いのかもしれませんね。

最後に、天下りを斡旋することを禁止すると、公務員の士気に関わるそうです。三種の合格者に出世の道を閉ざしていたりする、これは公務員のあり方全てに関わる問題でもありますが、だからと言って天下りを国で面倒見てくれないと士気が上がらない、というような組織は、初めから腐っているとも言えるでしょう。
転職したい人間は自分の足で探す、というのが民間でも普通の考えです。公務員だけを特別視する、しかも税金を使ってということでは誰も納得しません。少なくとも、天下りを斡旋してもらえないと士気が上がらない、というような公務員には早めに退職してもらう方が、国家にとっては良いことなのでしょうね。

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2007年03月10日

中央教育審議会の答申は両論併記

中央教育審議会が教育改革関連3改正案の答申を伊吹文科相に提出しました。異例とされているものは、異論が噴出した議題について、両論併記となったことです。一つは国の教育委員会に対する権限強化に対して、それを認める意見と地方分権の流れに逆行する、との意見が記載されたこと。もう一つは私学の教育委員会の関与に対して、指導・助言・援助を行うのか、助言や援助に留めるべきとするのか、です。

まず教育委員会に対する国の権限について、先の教育再生会議の取りまとめや、文部科学省の考えは国の権限を強化する意向でした。しかし途中で緊急事態に限定するとの妥協をみせ、結果的に両論併記の形に落ち着いています。教育委員会は都道府県単位にあり、また市町村単位にもありますが、その位置付けが元々曖昧でした。
地方によっては名誉職的な意味合いが強かったり、過疎化の進む街ではそもそも機能不全を起こしていたりします。そうした街では関与する意味合いが低すぎて、委員の選定にも苦労する有様です。一元的な国の関与が可能なのかどうか、まずはこうした各教委の実態を調査する方が先のような気もします。

地方分権の流れに逆行するという意見でも難しいのは、地方の首長を『教育』に限定して選んではいないことです。逆に今の選挙制度である限り、偏った意見の主が首長となることもあり得る訳で、そうした人間が教育に口出しすることは危険です。と言って、文科相は国民に直接選ばれている訳ではなく、時の内閣総理大臣によって選ばれます。所詮は省内の意見の取りまとめ役でしかない、といっても難しい側面はあるでしょう。
こうしたものはどちらも正負両面があり、どちらが良いとは言えません。ただこの答申で法案を取りまとめた時、結果的に運用に任せるとしたのでは法律としての性格上、今後に問題を残すことにもなるでしょう。

私学の問題では国の関与は小さくした方が良いと考えます。教育バウチャー制度を導入するなら尚更ですが、教育に競争原理を導入するのなら、規制緩和の流れが正常だからです。ただ教育に市場原理を適用して良いのか?というのは常々議論のあるところであり、この点を間違うと『指導』が必要な時もあるのでしょう。
安倍氏にとって教育とは『国家百年の大計』だそうですが、ならば拙速に議論を進めるよりも、実態を調査して真に何が必要かを論じるべきではないのでしょうか?結果的に両論併記になるようでは、何が正しいのかすら理解できなくなってしまいます。教育が大事、それは当然なのですから、今国会に法案提出を焦る必要はないのだと私は思います。

analyst_zaiya777 at 22:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 社会

2007年03月09日

安倍氏の情報発信能力は?

今日、自民党の党紀委員会で衛藤前衆議院議員の復党が承認されました。郵政造反組としては異例中の異例で、前回の衆議院当選組の復党問題が国民から支持を得られなかったのを受け、落選組は参院選前に復党は認めない方針としていたにも関わらずに行われました。この問題で最悪なのは、安部氏の仲良し優先の姿勢が前面にたってしまったことでしょう。
失態続きの安倍内閣の原因を、身辺調査不足、仲良しを優先した結果とも揶揄される中ですから、また仲良しの人間だけを優先したのか?こう捉えられれば安倍氏のマイナス面しか与えません。この問題で義に篤い、と見る人間は皆無でしょうから。
参院選に大なり小なり影響を及ぼすのでしょうし、これで自民党が敗北すれば安倍内閣総辞職になるでしょう。これだけ自民党内でも異論のある中で強攻した執行部の責任問題になりますし、安倍氏に国民への求心力が無いとなれば頭に担ぐことはしないでしょう。元が国民の人気取りのための自民党総裁だけに、結末は最悪になるのかもしれません。

一方で気になる記事がありました。従軍慰安婦の問題です。米国の一議員が「安倍氏の発言が、日朝会談にも影響したのでは?」と私見で述べています。個人的な見解ですから捨て置いても良い、とするのは早計です。こうした発言が出ること自体、外交や情報戦ではマイナスです。要するにこの問題で日本の情報戦略に敗北の兆しが出ているのです。
米国では大手メディアも取り上げていますから、多くの人間が日本の対応が不味い、という記事を目にしています。前にこの問題を取り上げた時も、政治が取り扱う愚を述べたつもりですが、情報を発信するのなら根回しや外堀を固めることが必要です。特にこれは現在動いている北朝鮮問題とも密接に絡みますから、その時に幾ら後で「諸外国に誤解されている」と述べても後の祭りなのです。

つまりこうした捉えられ方をされている時点で、日本の情報発信能力が劣っていることの表れであり、安倍氏は国内の一部に好かれたいために発言している、などと言われること自体が誤りなのです。米国内では今や中国、北朝鮮の方が大事なのですから、少なくとも日本贔屓の議員を抱きこんだ上で、こうした発言を行うべきということです。
この内閣は当初から情報操作が不味いですね。衛藤氏の問題にしてもそうですが、今や一般の方が簡単に情報を得ることができる、逆に言えば最も情報が力を握っている時代です。国民の多くが納得する説明、諸外国が口を出さないようにするための周到な根回し、どちらも欠けているのが今の安倍内閣なのだと思います。

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2007年03月08日

経済の話。日経平均が17000円回復

今日、日経平均は17000円台を回復してきました。東証から発表された主体別売買動向を見ても、先週個人の方が大幅に買い越しているので、ここで戻さないと多くの方が損をしてしまいます。ただ今は鉄鋼株を始め、少々マネーゲームの匂いがするので、今日はSQに伴い上昇しましたが安易に期待できる相場とは考えていません。
私は16000円台前半までいくのでは?と予測して外していますが、円高に歯止めが掛かったことが大きく影響したのでしょう。今日の為替は円安方向に触れていますが、これが今後、大幅な円安に向かうことはまずないと考えています。
一つには今回の件で円キャリーの恐怖を思い知らされたため、今後は市場の監視の目が強化されます。円キャリーが増えれば過剰流動性が増し、再び大幅な下落が意識されてしまうからです。もう一つは、円キャリーを継続できる前提には円安が継続されること、もしくは円安が進むことがあり、幾ら金利が安くても円高が進行すれば借り手は損になります。「経済実態を反映」すれば実効為替レートへの鞘寄せが起こるはずであり、少なくともドル/円で110円台前半を目指すと考えられるからです。

米国経済の行方としては、早くも金利引下げを織り込んで長短金利は4.5%まで下落しています。ただしこれは時期尚早で、米国が金利を下げるためには二段階が必要です。FRBが経済の減速を認めること、及びインフレが解消されることです。
米国では大統領選の前に景気刺激策がとられるといわれますが、元々ブッシュ政権は景気刺激を行って経済運営を進めてきたので、それも期待薄です。それでも米国人的楽観論は根強く、それが今の世界景気を支えているともいえます。しかし米国で出てくる経済指標はマチマチであり、先の金利にしてもインフレが高まる指標が出たときに本当に利下げができるのか、ということも不透明なのです。

更に気になるのが、米国で民主党主導による保護主義に経済が移行しつつあるところです。そうなれば、ドル高を容認するのか?という疑問も湧きます。そうなれば先の円キャリーにも痛手となり、手仕舞い売りが増えて更なる円高に進行するかもしれません。
私は今の市場はどこも過剰流動性のもたらすバブル、と考えています。最近では「二月はどこの市場も高過ぎた」と発言する経済関係者も増えましたが、未だに「年末には20000円」と発言する人もいます。利子率にしてもそうですが、今の相場が過剰流動性の産物である限り、一つ転げると全体が振動して雪崩を打つ、ということが今回の世界同時株安の良い教訓でしょう。楽観の支配する相場の脆さ、マネーゲームの危うさを学ぶべきなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:49|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

2007年03月07日

日朝作業部会で北朝鮮が午後の協議を拒否?

ハノイで開かれている日朝国交正常化作業部会で、午前中のみの協議で、午後は北朝鮮側が協議を拒否している状態となっています。予想された反応であり、驚くべきことではありませんが、「拉致問題は解決済み」と述べていたために安易にその文言を訂正して、拉致問題を協議するテーブルにはつき難いといったところなのでしょう。

米朝作業部会では友好ムードを演出していますが、その中で少し気になったのがテロ支援国家の指定の問題です。一部メディアで米国が考えているその条件として、6ヶ月以内にテロ活動を支援していないこと、などが条件であるとも伝えられており、日本人の拉致問題は米国のテロ支援国家の指定解除には影響しないというものがありました。
しかし他国の人間を拉致し、自国に抑留する行為は現在進行形の問題です。米国の国内事情でテロ支援国家などの指定をしたり、それを解除したりするようなことは人道上の観点から見ても間違いでしょう。米国が拉致問題の解決までこの指定を解除しない、という強い態度を望むばかりですし、日本の働きかけも必要な時です。

一部では、今回の米国が軟化した流れは北朝鮮のレアメタル利権をとる動き、と語られています。ですが、北朝鮮が今の国家体制をとり続ける限り、自由主義経済がいつ国家による接収等の事態に陥るかも分からず、安定供給先とはなり難いので、レアメタル利権は今回の流れとは直接的には関係はしていないと考えています。
米国が本気で北朝鮮のレアメタルをとりに動くのであれば、キム体制を崩壊させて韓国と併合させ、朝鮮半島の経済が混乱している間に、巨大資本を投下して一気に市場を抑えてしまえば良いのです。ですが、朝鮮半島に米軍が入ることになれば、米中が緊張状態に入ることになり、それは米中両国とも望んでいない。東アジアの大きな動きは米中とも避ける流れの中で、今回米国は軟化しているのだと考えています。

民主党が多数を占める米国議会の流れを見ても、今回の六カ国協議を完全には評価する流れになっておらず、米朝作業部会でも条件面で軽々に妥協する訳にはいかない、というのが米国の事情でしょう。ただ今のヒル国務次官補の動きを見る限り、結果を焦っているようにも見え、その点が非常に気懸かりな点でもありますね。
日本が拉致問題の全面解決を求める限り、それは正義です。国際社会にも日本が正論を述べた上で、今回仮に日朝の作業部会が決裂してもその責任を北朝鮮側に押し付けられるよう、情報発信の感度を高めて対応して欲しいですね。

analyst_zaiya777 at 22:29|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

2007年03月06日

日興グループが米国シティグループの傘下へ

経済の方で少し気になる記事があったので。今日の日経平均は良かったようですね。ただ反発力が弱いのと、結果的に鉄鋼株に引っ張られているだけでもあるので、鉄鋼株が上げる時は先物も上げる、という相関関係の中の動きということなのでしょう。

かねてから噂されていた通り、日興コーディアルグループが米国シティグループの傘下に入る、と今日発表がありました。1株1350円でTOBをかけ、50%超の所得を目指すと言うことで、上場廃止に関わらず実施するそうです。私は1100円程度のTOBかと考えていましたが、この価格でのTOBは日興の価値を落とす訳にはいかない、という強い意志の表れと見ています。
これで流動性がなくなるので、日興株は東証の判断を待たなくても上場廃止になるでしょう。シティグループとしてこの価格でのTOBは、再上場を考えているかもしれませんし、それ以上に日本市場への足懸かりとして、重要との位置付けもあるでしょう。しかしシティグループは米本国で決算に疑義があると言われており、日本市場に本気で力をかけるのか、ということは不透明なのだと思います。
ただ今後、五月に日本で解禁される三角合併を前にして、外国資本による日本参入を果たす際、その取次ぎ的な役割を担わせる可能性は高いです。日興プリンシパルを売却し、法人向け営業に重点を移すようですから、米系企業の窓口としては十分に機能すると思われます。シティグループはそれを狙って、日興の価値を落とさない戦略に出たとも見られるのです。

そんな中で、親会社の松下が日本ビクターを外資に買収する報道がありました。こちらは安値の叩き売りになるのでは?と見られており、少し気懸かりです。かつては音響でその技術力を誇った企業ですが、市場占有率が低く、また主力製品への絞込みをせずに手広く業容を拡大した結果、親会社とバッティングする製品も多かったので売却される話になっているのでしょう。
技術力と販売力を並存させることは難しいものです。日本人は技術力が高くても、マーケット戦略や経営面は苦手な部類に入ります。外資が参入してそうした面の改善になれば良いのですが、この部分はまだ不透明です。先の日興の話でもそうですが、とにかく社員がやる気のもてる会社にすることが、経営が外資であろうと何だろうと一番大事なのだと思います。

analyst_zaiya777 at 23:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 企業

京都塾講師による女児殺害事件の判決について

京都の塾講師が教え子の女児を殺害した事件の判決が、京都地裁で行われました。一部テレビメディアでは心神耗弱が認められた、というものもありましたが、実態はアスペルガー症候群でストレスに弱い被告が精神病様状態にて行った犯行、ということだけを裁判長が認めた判決とのことです。
無期懲役が求刑されていましたが、懲役18年の判決となったのは自ら110番通報し、自主が成立するということであり、心神耗弱ではないようです。凶器を用意し、監視カメラの電源を切るなど、極めて計画性の高い犯行であったのですが、自主が認められたのですね。

この判決で一先ず評価したいのは、安易に精神病などで刑を減刑しなかった点です。私はこうした精神病などで弁護士が争うことを嫌っています。特に今回の件のように、それまで被告は何事もなく生活しており、事件の後で行った精神鑑定の結果を裁判に持ち込むことはどうなのか、ということです。
殺人などは日常とかけ離れた異常性のある行動です。普通の人間が、日常の行動と同じような感覚で犯行に及ぶようなことはほとんど無い、ということでしょう。つまりその行為に及ぶこと自体が異常であり、更に殺人という体験を経て精神など如何様にも変質しているでしょう。更に逮捕、拘留の経験を経てから精神鑑定を行ったとして、犯行当時の精神状況など再現できるはずもありません。そんなことを判決に持ち込んだとしても、犯行時の精神状態の解明にはなるかもしれませんが、判決自体には何の意味も持たないのです。

それでは今回の量刑が妥当か?というと少し考えてしまいます。私は罪と罰は原則等価でなければならない、という考えを持っています。人一人の命を懲役○年などと較べること自体、人命軽視の考えだと思っています。特に今回は抵抗できないよう、邪魔が入らないよう女児を監禁した上で犯行に及んでいるのであり、情状酌量の余地はないと思います。
この前、裁判員制度の導入にあたり模擬裁判を行ったとのことですが、各人が量刑を判断するその前提にある、考慮すべき諸条件とは何かを早くまとめておくことが必要でしょう。今回の判決は比較的理解しやすい内容ですが、別件で逮捕された後で放火や未成年への暴行など多くの事件を自供し、その自白が認められて罪に問われなかったという判決もあります。この男は自ら「出所したらまたやる」と宣言していたので、こうした人間を如何に司法が押さえ込むのか、それが問われているのです。そして多くの一般の方にそのような犯罪者の処遇、その判断が委ねられるかもしれないのですから。

analyst_zaiya777 at 22:40|PermalinkComments(0)TrackBack(3)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | 司法

2007年03月05日

経済の話。反省の意味をこめて

今日は経済の話題はやめようかと思いましたが、先週末に16500円程度まで下落するのでは、と記載して今日すでにその水準まで下落してしまいました。更に鉄鋼株について上昇してよいのか?と記載したところ、今日は本当に大幅に下落してしまいました。その反省の意味も籠めて、今日は記事を上げることにしました。
為替市場では115円の水準まで到達しました。経験則からすると、円キャリーの巻き戻しが入ると20円程度の値動きが考えられます。今は急激ではなくジリジリと上昇の兆しを見せているので、それが厄介です。先週までは日本の市場が開いている時は円売りを入れて支える動きもありましたが、今週はもうそうした動きもあまりなく、あっさりと下落しています。

この動きは単に金利差では解決しない問題であり、日銀の利上げの時にも触れましたし、最近ではこの声も多くなりましたが、やはりG7が影響しているのでしょう。ヘッジファンドもそうですが、監視強化が叫ばれる中でポジション調整を已む無く行っている、このことが原因と考えられます。
そこに世界同時株安が起き、多くのファンドや投資家が損を出しました。今は世界全体で見ると、証券市場では数兆円、数十兆円が一日に消えていることになります。損失を受けた資金が世界を駆け巡り、売りを加速させている。その中でポジション調整の一環として、円キャリーも縮小傾向を示しているのだと考えられます。

私は先週末までで、今週のメジャーSQ時に16500円の水準を試すと考えていました。ただ上昇が急ピッチであっただけに、下落も急ピッチになってしまうのでしょう。となるとオーバーシュートも考えられるため、SQ時には16000円を試してくるのかもしれません。
本来、こうした時には米国が支えるところですが、ダウ平均で11700ドルを試すのでは、と見られています。まだ楽観論も多く、12000ドルで止まると見る人もいますが、マネーフローの悪化はボディーブローのように米国経済を苦しめます。それが投資循環型社会の宿命であり、全体のマネーが減少し始めると、途端に資金繰りが苦しくなってしまうのです。

今回の大幅下落で企業が含み損を抱え、また円高要因で減収などを打ち出してくれば日本市場の更なる下落も考えられます。イイトコ取りをしていた経済だけに、悪材料が意識されるのは仕方ないことかもしれませんが、個人の方が痛んでいないことを祈るばかりです。
そして気になるのは安倍政権の上げ潮路線は、これで頓挫した形になることです。先に企業減税などを行っていますが、ここで経済全体が低迷すれば税収減となり、やがて国民負担となって跳ね返ってきます。この段階で企業優遇減税が本当に必要だったのか?ということは後で議論の俎上に上ってくるでしょう。色々な影響が今後出てくることには、注意しなければいけませんね。

analyst_zaiya777 at 22:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

2007年03月04日

雑感。安倍氏の発言について

従軍慰安婦の問題で、1993年当時の河野談話の問題について、少し政治の世界で動きがありました。私はこの問題で独自の見解を持つほど情報の精査をしている訳ではないので、その有無については語らないことにします。しかし戦略としてこの問題を考えた時、米国の知日派で知られるマイケル・グリーン氏の話を聞いてなるほどと思いましたので、そのことで少し考えてみたいと思います。

安倍氏は中・韓への訪問の前に河野談話を踏襲する発言を行っていますから、今回はその反発的な動きが起こっています。「強制性を裏付ける証拠がなかったのは事実」という安倍氏の発言ですが、難しいのは戦時において行われた罪について、客観的な証拠を揃えるのはほぼ不可能ということです。これは被害者の証言があっても同じですから、事実を積み上げていくしかないということになります。
米国のマイク・ホンダ氏が米国議会に従軍慰安婦問題を提出していますが、これなど米国にとって何の意味もありませんが、ホンダ氏の地元の韓国系住民の突き上げによるものといわれています。こうしたものは真正面から日本が異論を唱えるよりも、他国の、特に第二次大戦中の問題に米国が介入する、その損得を論じるだけで解決する問題でしょう。

以上を踏まえてグリーン氏はこの問題で政治が関わる愚を説いています。つまり現在有志による検討会なども行われていますが、結果的にこの問題は被害者がいる、その前提に立てば政治的に従軍慰安婦は無かったと結論付けてみたところで、尾をひいてしまうことになります。
グリーン氏はこの点を指し、従軍慰安婦を論じるのは政治ではなく、民間レベルの研究に留めるべきとしています。政治がこの問題を論じていると、被害者がいる前提に立てばいつまでも日本は悪者になります。よほど明確な証拠があり、日本は強制していないと証明できれば別ですが、諸外国に日本がいつまでも悪者と見られるのはマイナスの影響しかもたらさないでしょう。

ですから民間レベルの研究を支援し、文献調査の過程で出てきた証拠に基づき日本が判断する方が良いと言うのです。100%この説を支持するわけではありませんが、一つの見識だと考えています。『核武装を議論』のところでも論じたことがありますが、政治が議論するレベルと、民間で研究するレベルでは諸外国に与える影響が異なります。
今は特に北朝鮮の動きと絡め、東アジアの国々との間に様々な戦略が必要な時期でもあります。今回の安倍氏の発言を非難する向きもありますが、その声を転じる戦略は少なくとも持っている、と信じたいところではありますけどね。

analyst_zaiya777 at 21:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般