2012年04月

2012年04月29日

野田内閣の支持率が低下

関越道で大きな事故がありました。京都府亀岡の事故といい、最近は危険な運転による大きな事故が増えています。残念ながら対策はありませんが、暖かくなると気が緩み、また出かける機会も多くなる、ということの他に、厳罰化の流れが一つあります。ただ一つ云えることは、日本は軽犯罪に甘い体質がある、ということです。軽犯罪から、重大な犯罪に至るケースが多く、亀岡の事故などまさにそれでしょう。罰則を重くしろ、ということのみならず、保護観察対象などの、いわゆる過程においてどう対応するのか? それを含めた議論も必要になってくるのでしょうね。

共同通信の世論調査で、野田内閣の支持率が26.4%になりました。3月に30%へ回復し、ホッと息をついていましたから、これは衝撃的でしょう。元々、支持率には基底票がのっており、政党支持率+内閣支持率で40%を割ると危険水域どころか、デッドライン。野田内閣は近づいています。
小沢氏の無罪判決が出て、政局が慌しくなってきました。今日の某メディアで、小沢氏の裁判に緘するアニメが放映されていました。偏向が激しく、見るに耐えないほどで、表現したいのは『小沢』は怪しい、ということ。残念ながら証拠の扱い、背景などをまったく無視した、メディアがこれまで報じてきた陸山会事件を丁寧になぞっただけでした。一時間の枠をとって、広告をとり、これを報じたからには、それなりに意味もあると考えたのでしょうが、悪い見方をすれば自己保身です。

自民党、藤井税調会長など、官僚の代弁者たちが『証人喚問』カードを、再度ふり上げたのも、よほど小沢氏に復権して欲しくないから、です。小沢氏が嫌われるのは、官僚がもっとも嫌った民主党マニフェストを、再び俎上に乗せたことも一つの原因です。小沢氏とて、後一年でマニフェストなど達成できない。しかし代表選で小沢派の代表でとり、マニフェストの実現に道筋をたて、改革を示して選挙を戦う。これが小沢氏の戦略です。しかしマニフェストは、官僚機構にとって都合悪く、野田政権という居心地の良さに、官僚たちは先手を切って小沢潰しにきた。
しかし官僚にとって居心地の良い政権とは、国民に不人気な政権、ということです。一部で、野田政権と小沢氏が和解する、という節を唱える人もいますが、それは絶対にありません。次の代表選は、次期選挙でマニフェスト見直しか、マニフェスト堅持か、それを問うことになる。逆に、敗北した側は党を割ることになる、郵政解散前に似てきた、という人がいますが、そうではありません。ナゼなら、当時の内閣支持率、政党支持率とは雲泥の差があるからで、解散がタブーなのです。そして解散しようが、しまいが、野田政権は9月までしかもたない、という点も大きく違います。

野田政権が強行に推進する政策は、軒並み50%以上の国民が反対です。小泉政権は、郵政民営化を優先するため、最後まで消費税増税には手をつけなかった。野田政権も、消費税増税を通したいなら、本来なら他の国民に不人気な政策を、取り下げるぐらいの勇気が必要なのです。何でもかんでも、官僚のやりたいことを詰め込みすぎた、野田政権に最後まで残るのは、既得権益層ばかりということに、なりかねないのでしょうね。

明日は一日、お休みしたいと思います。

analyst_zaiya777 at 23:09|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2012年04月28日

雑感。日米共同文書と、野田首相の訪米

野田首相が連合の中央大会で挨拶しました。消費税増税は政権与党の責任、福田内閣以後、同じフレーズを繰り返します。同じ理由を、増税賛成内閣が繰り返すのは、誰かに言わされる以外ない、と云えます。政権与党の責任とは、国民にきちんと説明をして、政策をすすめることです。消費税増税には、50%以上の国民が反対する中、一体何の責任を果たそうというのか? それがナゾです。

野田首相による訪米が予定されます。事前に発表された日米共同文書ですが、『これまでに特定された唯一の有効な解決策』という文言に宙億が集まります。辺野古移設のみならず、それ以外の案を盛り込むために『これまでに』という、若干トーンを弱めた、とされます。しかし日本政府、および米国防族の考え方は、辺野古という巨大なプロジェクトに凝り固まっており、それが米議会との対立の中で、どちらに転ぶか予断を許さないところになってきました。
しかし問題はそこではありません。米軍移転費で、日本が為替や物価上昇分を考慮し、28億$から31億$の負担に増額された件で、先にルース大使が野田首相に対して「訪米をダメにする気か?」と問われ、渋々金額を明示したことが、明らかにされてきました。しかも野田首相側は、それを訪米時に合意事項として発表するつもりだったものが、外務省リークによって明らかとなり、手土産という形にならなくなったこと。など、色々と政権内部の醜聞、という形で語られています。

今回、声明の中で『費用内訳を完成させる』と示されましたし、追加費用負担は発生しない、とされますが、実際は訪米の成功のため、日本は違った形の貢献を求められるのかもしれません。米政府は議会側と調整済み、とされながら、直前で「待った」がかかった背景には、予算を出し渋る議会から、日本に対してもっと資金拠出を迫れ、という圧力であった可能性があります。
逆に、事前に31億$と金額が公表されたため、議会の追及をうける羽目になった。これが先に示したように、外務省リークだった場合、実は日本側の失態だったとなります。もう一つの可能性としては、米側のリークなのですが、米議会の動きからみても、それはないでしょう。これが日本側の問題だった場合、米側に対して日本は貸しをつくってしまった。それが、違う形の貢献を求められるかもしれない、ということです。実際、米国側の問題、と早くから閣僚たちが予防線を張りましたが、その動きには違和感があり、日本政府は米国側の動きを知らされていなかった可能性が大です。

リークの原因が何か、どこからか? は分かりません。しかし外務省が、米国から囁かれたら…。この金額を早く確定しておく方がいい…その場合、外務省はメディアにリークをするでしょう。これは深読みであり、邪推の部分ですが、もしそうであるなら、今回の一連の動き、かなり裏では丁々発止の工作が行われていた、とみることもできるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:31|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アメリカ

2012年04月27日

日銀の金融政策決定会合

昨日の陸山会事件の判決でもう少し。検察審査会にふれた部分ですが、政治資金規正法の運用、即ち総務省の省令にまで踏み込んだ判決を下した割に、この部分は腰砕けでした。無罪判決が多発するからと云って、見直しは拙速、との話もありますが、検審会が強制起訴だけを目的として議論をかわすなら、この制度は片手落ちです。検察の捜査を精査し、不備や矛盾を見つけた場合、公安委員会に申し立てし、不正をなくすことができるなら存在意義を見出すことができます。
しかも判決で、手続き上の瑕疵は、強制起訴の議決で問題とならない、つまり検察がウソ、虚偽で強制起訴を導いても強制起訴は可能、とお墨付きを与えるような判決では、尚更不要となってしまいます。。不起訴、としながら起訴できる、という資料を提出し、安易が考えを植えつけようとする場合、公安委員会に申し立てる。これが検察への歯止めです。判決で、検察内部で調査しているから…とも述べていますが、検察の不正を検察内部の調査で良い、などという判断こそ厳に慎むべきです。これは陸山会事件だから、ではなく検審会制度全体の信頼性の問題、と云えるのでしょう。

日銀の金融政策決定会合で、期間6ヶ月のオペを5兆円減らし、長期国債の買入れ枠を10兆円に増やし、ETFは2千億、REITは100億円に増額する決定を下しました。さらに物価を12年度に0.3%、13年度に0.7%に上昇との見通しを示し、物価上昇率を1%にするまで強力な金融緩和、と続けました。
ほぼ市場の予想通り、乱高下、混乱と云っても思惑で売買が交錯した程度です。強力な金融緩和、といった辺りが市場に好感されますが、手法は示しておらず、効果は未知数。ただし未知数の間は、夢を見ていられます。25日のFOMCでも、ハト派が減ってややタカ派的な声明となったにも関わらず、FRB議長による緩和発言で、期待を継続したようなもので、今は期待値がドライバーです。

長期金利が0.8%に落ちましたが、今回の政策に金利低下の効果はありません。悪いことを云えば、日銀は金利収入を国庫に返しますから、財務省の裁量枠が増え、韓国国債の購入など、財務省の外向けの大盤振る舞いが、より顕著になったぐらいでしょうか。ASEANに対しても資金増額、中国国債の購入、IMFの資本増強に600億$、財政が厳しいという割に、財務省は資産を増やす方向に大きく舵を切ります。それは財政破綻、ギリシャの二の舞、という言葉の真逆となっているのです。
某メディアの調査で、小沢氏が説明責任を果たしていない、が87%に達したようです。しかし今、説明責任を果たしていない最大の組織が、財務省です。責任を果たしていないどころか、破綻寸前との虚偽までふれ回り、消費税増税の根拠とします。日銀に圧力をかけ、国債を買わせ、それで国債を増発しても、予算枠が増える。安住財務相の笑みを見ていると、財務省の周到さが伺えるようです。今回の日銀の会合も、これだけ政治、市場からの圧力の中で、ギリギリそれに応える及第点はとったのでしょうが、残念ながら中央銀行に集るマフィアのような連中が、ぎゅうぎゅうとカネを絞りとっている音が聞こえてくるような、そんな印象が強まったのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:09|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 司法

2012年04月26日

陸山会事件における小沢氏への判決

注目を集めた陸山会事件における判決は、小沢氏の無罪でした。結論を先に言えば、この判決は「三方一両損にするから、みんな矛を収めてくれ」というものです。指定弁護士の顔を立てるために主張を認める代わりに、小沢氏を無罪にする。検察の不祥事を断罪する一方で、東京地裁が先にだした『推認』裁判でさえ、内容をほぼ丸呑みする形で認める。法曹界が、自分たちを守るために、全員が折り合える判決を下した、これが真相です。しかも内容には色々問題もあります。

4億円の記載はりそなからの借入れ金のみで、小沢氏からの貸付の4億円の記載がないのは虚偽、と判決では認めています。しかし総務省の見解では、政治家個人と資金管理団体間の資金のやりとりを、収支報告書に記載する必要がない、としますから、運用サイドと法解釈が異なる、との見解を東京地裁が示したことになります。つまり総務省の見解がそうである以上、これまで多くの政治家が収支報告書に記載してこなかった。これらは今後すべて『虚偽記載』に認定されることになる。
これは早めに基準を示さないと、後に政治家のほとんどを有罪にできるほどの内容を秘めます。即ち、これは東京地裁の『新解釈』であり、これをもって小沢批判をすることは困難な一方、政界を混乱に陥らせるだけの火種、と云っても良いのでしょう。逆に、東京地裁が総務省から、その見解を確認したのかさえ、不透明と云わざるを得ず、結論に疑問符がつく内容と云えます。

しかも秘書による独断の裁量を超えるとしながら、失態を隠す目的で詳細を小沢氏に隠そうとした可能性…と、16年の記載を17年にずらしたことの主犯は石川氏、と述べています。これは推認裁判長の顔を立てた形ですが、しかし収支報告書に記載すべきタイミングは、本登記のタイミングか、資金のやりとりをした日を記載すべきか、という判断をこの判決では明瞭にしていません。むしろすべき、というまとめのみが語られます。本登記のタイミングで良い、となったらそもそも事件自体が成立しないため、でもあるのですが、これも先の推認裁判を擁護した、とさえ云えます。
逆に言えば、上記の諸々を『犯罪』として祀り上げるためのスケープゴートに、石川氏を据えて判決文が書かれた印象です。犯罪がなければ事件が成立しない、事件とするには犯人が必要。それが石川氏です。しかし何度も述べますが、本登記のタイミングに記載することで了、とされた時点で事件性は消失します。そのことに、裁判所の判断が明確に示されないのは、異例と指摘できます。

共謀共同正犯と主張するには相応の可能性、としながら、認識していない可能性、とまったく逆の論拠をもちだす。双方の顔を立てる。この判決を黒に近いグレー、と表現する人がいますが、一番グレーなのはむしろ裁判所、ということです。先の『推認』判決でバッシングを受け、さらに検察の失態で司法の場が揺らいでおり、どちらにも傾け切れない態度が、強く現れた判決なのでしょう。
裁判所が意識したのは、司法への不信に歯止めをかける、それが第一義だったと考えられます。しかし総務省との、運用上の認識の差も示したことで、政治資金規正法そのものの価値さえ揺らぐことになった。司法がガードを固めれば、固めるほど今後もグレーとされる、ルール上の齟齬が露呈することになるのかもしれません。これは、司法の保身と、そのために三方に損を強いて決着を試みた、という意味では控訴もされず、終結する形で終わるよう求めたことになるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:14|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 司法 | 社会

2012年04月25日

雑感、日米発表延期と、明日の裁判

在日米軍再編計画の見直し、その中間報告の発表が、米側の都合で延期されました。これを米政府、議会による日本への不審、に仮託する記事も見られますが、まったく読み方を誤っています。米議会は辺野古にこだわって計画が後ズレするのを嫌い、そんなものに予算を出さない、と述べているのです。日本は国防であろうと、地方が強い構図であり、国家間で合意しようと、地元の理解が得られないと物事が前にすすまない。沖縄の反発をみればムリ、とは誰でも感じます。
しかも、辺野古移設を規定路線化しようとした層は、米国との信義を破るのか? と盛んに喧伝しましたが、今回は逆の流れです。共同で発表する、という流れを事前に崩したのは米国であり、メディアは同様の理屈なら、米政府を批判しなければなりません。あえて日本政府への批判に、議論をすり替えて、米政府には文句の一つも言えない。これがメディアの傾向でもあるのでしょう。

明日、陸山会事件における判決が出ますが、気になる記事があります。それは検審会に提出された、検察の資料で、不起訴処分を決定した資料。それと捜査資料として、小沢氏が虚偽の供述をしている、有罪にできる、と記載された2つの資料の存在です。これを、検察内部の意見のズレ、と説明していますが、とんでもありません。むしろ検察は二重の意味で、保険をかけているのです。
検察が起訴し、無罪になったら責任は検察に課せられます。検審会により起訴し、裁判に持ち込んで欲しい。これが検察側の狙いです。つまり検察は起訴、という重責を逃れても尚、起訴されるよう誘導する。そのための資料が後者なのです。少しでも疑わしければ、検審会は起訴するだろう。件の捜査報告書も、そうやって仕上げられました。検察ほどの組織が、内部の恥を明らかにする資料を出すはずもない。しかも問題は、検察が『虚偽の供述』としたものは、すべて検察官の主観であり、物的証拠に基づいた結論でない点が、さらに誘導という疑いを強くする資料、と云えます。

現状、罰金刑という憶測が流れています。つまり有罪でも、公民権は停止されず、政治的には責任をとる必要がない。ただし、有罪なので名誉は大きく毀損される、そんな手打ちのような判決を、裁判所が準備しているのではないか? とするものです。実際、どんな判決が出ても驚くことはありませんが、検察がプライドをかなぐり捨てても、起訴に持ち込みたかった事件です。これは裁判所が、司法としてのプライドをどこまで守れるか、そんな意味でも注目なのでしょう。
日本では、行政が決めたことを覆すのは大変です。金と縁故で、人を丸め込もうと常に動いており、それを中止すれば反発も強くなるためです。ダム建設もそうですし、辺野古移設も同様の経緯を辿っている。そして小沢氏の起訴、もその内の一つに含めても良いのかもしれません。消費税増税の、最大の障壁になりつつある小沢氏に、行政からの独立性が低い裁判所が、どう判断を下すか?

明日は、色々なことが分かる日になるのかもしれません。それは政局や、司法の問題も含めて。そして、米国の都合で発表が先延ばしになてっても、批判一つしない日本のメディアが、司法判断についてどう論評するかにも興味あります。そうした諸々を含めて、注目の判決になるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:48|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アメリカ

2012年04月24日

少子化担当相の交代

AIJ投資顧問の問題で、参院財政金融委員会に証人喚問されたアイティーエム証券の西村社長が、高額接待を認めました。年金基金の理事はみなし公務員なので、贈収賄が成立します。これは、浅川AIJ投資顧問社長のこれまでの証人喚問での証言と異なることから、偽証罪の疑いも出てきます。
さらに、年金基金側は接待をうけて投資を決めた理事に対し、損害賠償を請求できる権利が生じてきます。つまり投資先選定において、そこに接待を受けた、という私意的な判断が加わっていたとすれば、業務怠慢ともなるためです。接待をうけた理事は戦々恐々でしょうが、これはAIJ投資顧問を推薦するような記事を書いた、一部アナリストまで含めてまだ根の深い問題なのでしょう。

みんなの党の江田幹事長が、26日で無罪判決が出ても、小沢氏の証人喚問を求めると述べました。道義的、政治的責任がある、とも。前後の文脈が分かりませんが、恐らく秘書が有罪になったことを指す、のでしょう。しかしそれこそ三審制を無視した意見です。この辺り、橋下維新の会と小沢氏が近いことへの苛立ち、のようなものが垣間見られます。ブレーンが同じで、維新の会と組める、と思っていたら府市ダブル選でも袖にされ、それほど近さをアピールできていません。
野田政権は適材適所をアピールしますが、少子化担当相を中山氏から小宮山厚労相に変更しました。内閣改造をすると、政権へのダメージが大きい。輿石マターになった問責閣僚の件も、自民のまずい対応で、何とか政局に持ち込めそうであり、少子化担当相を先行して変えたということです。しかし小宮山氏が「一体改革の中で、子供(の分野)は数少なく改革をする前向きな部分だ。しっかりやって欲しい」との、首相の指示を語ったのに、1日でそれを撤回してきました。

この分だけ見ると、明らかに社会保障一体改革は「ほとんどやらない」と云うに等しくなるため、撤回したのです。野田政権は消費税増税で討ち死にする目的の内閣であるため、社会保障改革は後送りにしかなりません。しかし子ども手当ての見直し、幼保一元化の流れなど、流動的である分野でもあり、少子化は進めていかざるを得ない、これが本音で、例えば社会保障改革に野田政権がミソをつけてしまうと、後の内閣に禍根を残すことを気にしている、とさえ云えるのでしょう。
年金基金に対しても、一時廃止の方向性が打ち出されましたが、厚労省有識者会議では結論が出ませんでした。明らかに天下り先の確保、という形で厚労省は温存を考えており、今回の証人喚問をうけた、理事たちの責任追及を怠るなら、厚労省全体の問題は今後も続いてしまうことになります

新型インフルエンザ対策、特措法が参院内閣委で可決されました。これは強毒性で感染力の強いウィルス性の病気が発生したとき、首相が緊急事態を宣言し、都道府県単位で移動制限、集会の制限などを行うものです。しかし線引きが極めて難しく、冠婚葬祭で人が集まる席は? など課題も多いものです。3年前のインフルエンザ騒ぎも、感染力がそれほど強くないにも関わらず、防護服を着た人間が、空港をうろうろするなど不安を増しました。こうしたものは、情報の精査とトップの決断、ということがもっとも大事になってきますが、少なくとも野田政権ではミサイル対応を含め、不安を感じます。法整備は必要ですが、その前に運用上の問題を吟味しておかないと、結局年金基金の問題と同様に、後に混乱を生じるだけ、に終わるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:22|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2012年04月23日

雑感。日銀の緩和期待

北朝鮮の朝鮮人民軍が、韓国に対して「ネズミ野郎とその根源を焦土化」と、強い言葉で罵る報道をしました。これを国内の引き締めのための、ただの威嚇、として韓国は静観する構えですが、延坪島砲撃などをみても、ここ数年の北朝鮮は単なる威嚇では済まなくなっています。実際、何か口実を見つけて攻撃してくる可能性もあり、ミサイル発射の失敗を、穴埋めするような成果を、どこかでつけようとするのかもしれません。北朝鮮が主張する領海、等は警戒した方が良いのでしょう。

最近の市場は、日米中央銀行の緩和期待で、何とか保っている状況です。中国でも適格国内機関投資家(QD)による対外投資枠を250億$拡大し、1000億$。適格外国機関投資家(QF)による対内投資枠を500億$拡大し、800億$としています。つまりこれも金融緩和で、投資の内と外への流れを拡大する、その内国内に流れてくる資金を多めとし、国内に投資を促進しようとする動きです。
経済が低迷するとき、規制緩和して市場を活性化する、というのが一つの流れです。しかし重慶市トップの逮捕劇をみても、何が正しいか? 情報が当局からの一方通行ですし、経済統計ですら、中国では信用できません。規制緩和の前に、信用を高めておかないと、資金逃避が起こり易くなる、という意味では、中国経済の流動性の高まりは、浮沈が激しくなることと等価でもあります。

週末の日銀政策決定会合では、緩和がすでに前提であり、規模が注目されます。ただ、日銀は昨年上半期で84兆円強の国債をすでに保有しており、これ以上増やすことに抵抗を感じているはずです。特に、米国のようなツイストオペを行おうとしても、当初から長期金利の保有を増やしており、現状では有効な策ではない。逆に、規模を拡大するしか緩和の手立てはないのが現状です。
米国はFRBによるQE3の可能性が高まっています。それが打たれれば、一気にドル安に傾き易くなるので、日銀はそうした面でも圧力がかかっています。ただ、日銀に打てる手は限られ、想像以上に効果ない手しか、残されていないこともまた確かです。個人的に、もっとも恐れている中央銀行の手詰まり、という事態に一歩、一歩近づいているとさえ云え、今後の日銀の動きには、日本経済にとってかなり深刻な面を映しだしてくるのかもしれません。

中国の購買担当者景気指数(PMI)は、4月速報値が49.1%となり、3月からは回復しました。しかし4月ユーロ圏PMIは低下しており、これは中国が若干、米国の景気回復期待の影響で持ち直したものの、ユーロ圏の調整がまだ長引く、といったことを示しています。市場は今、緩和期待で9000円台後半に留まろう、とする動きもありますが、欧州の不安を織り込んでいない部分もあり、この点ではやはり楽観、悲観の振れの中で上下動する傾向から、脱却は当分難しいのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:26|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 一般

2012年04月22日

陸山会事件の判決後の動き

仏国の大統領選が始まりました。現職のサルコジ大統領が苦戦、オランド氏有利が伝わります。低投票率が予想されますが、この選挙が大事なのは、欧州諸国の指導者に危機感が生じるかどうか、なのでしょう。オランダでも、少数与党の提案する財政再建策を、閣外協力してきた野党が拒否、解散・総選挙の可能性が出てきました。現状、政治が困難なのは、国民に対して不人気なことを、あえてしていかなければいけないジレンマを抱えている、ということです。
仏大統領選で、サルコジ氏が敗北すれば、これまでメルコジと揶揄された独仏の蜜月にもヒビが入りかねず、欧州債務不安の行方も懸念されます。特に、オランド氏は財政再建は後ろ倒しにすると主張しており、それは仏国への不安となって、債券市場を混乱させる可能性がある。現状、オランド氏の当選を市場は織り込んでいますが、債務不安が再燃しつつあり、それが加熱したときには、仏国債の行方、格付けにも注目が集まり、それが全体に波及するのかもしれません。

今週、陸山会事件の検察審査会による強制起訴裁判に、判決が出ます。その前に、判決が出た後の対応で、輿石幹事長は柔軟な対応を示唆し、前原政調会長は三審制なので、一審判決では党員資格停止の見直しには至らない、と示しています。前原氏の方が正論に聞こえますが、問題はこの裁判の控訴、上告についてどう捉えるか? それによって判断すべき、とはいえるのでしょう。
つまり指定弁護士も、弁護士も裁判が長引いた方が商業的に有利、となれば判決がどうであれ、最高裁まで行くでしょう。しかしそれでは被告にとって金銭的、精神的負担が増すばかりですし、指定弁護士を雇うので、税金のムダ遣いにさえなりえてしまいます。これまで、被告に有利な判決が出た場合、検察が控訴、上告の判断をしてきたのであり、その検察の判断が否定された強制起訴の場合、誰が控訴の判断をするか? が問題となってくるのでしょう。

三審制といってみても、控訴審になって新たな証拠、資料はほとんどの裁判で出てきた試しがない。ごく稀に新たな発見もありますが、現在のように裁判期間が短縮されると、益々そうした新発見が出にくい環境でもあります。これは私案ですが、検察が先に起訴せずと決めた判断、一審判決と二度の判断は出ているので、被告に不利な判決が出た場合のみ、最高裁に上告する権利があっても良いのでしょう。つまり指定弁護士が敗北した場合、裁判はそこで終結です。
こうする理由は、何も小沢氏に限ったことではなく、強制起訴の制度として考慮しなければならないものです。小沢氏に対してなら何でも主張してよい、とする風潮がメディアに蔓延していますが、経済効率の点から考えても、強制起訴の裁判を長引かせても良いことはありません。何しろ、検察が控訴、上告せずと決めて裁判が終結した事件と、この事件の差はほとんどない、ためです。

しかし判決が出ると、政局が混乱する。党内対立が激化する、とする論調が後を絶ちません。それは無罪判決が出たときの、官僚やメディアも同様のことです。むしろそれを仮託し、政局絡みにしているに過ぎないのです。個人的には、無罪判決が出たときの党内、メディア、官僚側がどう動くかに興味ありますが、ただこの事件の判決は、予断を許さないところではあるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:26|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 司法 | 一般

2012年04月21日

G20が閉幕。日本がIMFに600億ドル

太陽の極点が、約11年周期で反転する従来のパターンではなく、極点が2つずつできるパターンに突入したたことが、国立天文台などの調査で確認されました。江戸期にも起き、低温期をもたらして飢饉になるなどの影響も示唆されます。太陽の異変は昨年辺りから報告もありましたが、黒点活動が極端に低下したり、太陽では何らかの異変がおきているのでしょう。問題は、地球にどのような影響を及ぼすか、ですが、単なる低温のみなら良いですが、小氷期にでもなれば影響が大きくなります。今後の報告を待たなければいけないのでしょうね。

20カ国・地域(G20)財務省・中央銀行総裁会議が開かれました。注目されたIMFへの資本増強に、日本が600億$拠出を先行して表明、当初5000億$規模を目指しましたが、何とか4300億$以上の資金を集めた、との発表がありました。分かっている範囲では、韓国、英国が150億$、オーストラリアが70億$、シンガポールが40億$の拠出であり、経済力に差はあるものの、日本が突出して多いことが分かります。しかし米国は早々に不参加を表明、中国もゼロではないが、金額は小額とみられ、日本がこの2国分の拠出までさせられた、というのが正直なところでしょう。
欧州権は8つあるポストの内、2つを明け渡すとのことですが、これらはイタリア、スペイン分でしょうから、元々出資比率が下がったので、当然。というより2つなら対価としては過少です。そもそも、この増強された資本は、欧州債務不安の防火壁とされます。しかし欧州は金融不安へと飛び火しており、LTRO3に関心が集まるなど、やや不安定さを増している。ESMなどと合わせて1兆$の壁が高いか、低いかは波及次第であり、これがすべてを解決させる手段ではありません。

そんな中、日本の政治では日銀法の改正や、前原民主党政調会長が、政府の名目3%、実質2%の成長目標に対し、日銀も共有しろ、人事に介入すると、中央銀行に強気な態度を示す政治家が増えています。しかし前原氏の発言はおかしく、金融政策は経済成長を目標にして運営されるものではなく、また金融政策で経済成長をする、その施策自体がありません。日銀券をばら撒け、というならインフレという本来調整すべき、中央銀行の役割を放棄させることになりかねません。
これは個人的な意見ですが、インフレ下にある経済は、金融政策によって調整が可能ですが、一旦デフレになると、金融政策の調整機能は働かないと考えます。では、どうすればいいか? それは政府による経済政策ですが、これを悪い言い方に替えれば、金融のブロック経済です。国内向け投資、資金運用に恩恵を与え、資金を逃がさないようにする。こうすることで、初めて金融政策のマイナス金利、大量の資金供給によって円が余剰となる。円がダブつけばインフレに向かいます。

現状の経済学に、日本をインフレ転換させる術はありません。それなのに、前原氏のような何を目的とすべきかも分からず、政府、中央銀行を一体化させると、世界はかつての失敗を繰り返すことになるのでしょう。今回の、日本のIMFへの資金拠出も、ナゼ日本がそれだけ巨額の拠出をするのか? 日本が本当に財政不安なら、その資金をつかって日本の支援をするのか? まったく説明がつきません。資金を外に持ち出そう、持ち出そうとする方向へ、政府が舵を切り続ける限り、デフレ傾向は止まらず、成長も底ばいがいいところ、ということになるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:38|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 政治

2012年04月20日

問責決議に対する野党の対応について

最近、中国から信じられないニュースが幾つかあります。自転車のカゴに、放射性物質のコバルトを使っていたこと。また捨てられた革製品から、ゼラチンを抽出し、それを飲み薬などを入れるカプセルに加工していたこと。カプセルは有毒の六価クロムも含むので、口に入れてはいけないものです。中国では、人件費高騰で安価な製品を期待され、勢い安い原材料に頼るしかない。放射性物質のコバルトも、革製品も産業廃棄物です。中国製品への見方が、益々厳しくなります。

田中防衛相、前田国交相の問責決議が、参院で可決されました。自民は審議拒否、一方で他の野党は二閣僚に関連する委員会へは出席しない方向ですが、それ以外は出席する公算です。しかし実はこの対応、自民の方が正解です。ただ、問責の考え方そのものが誤っているため、混乱を生じます。
問責決議は昨今、政局の一つのカードとして、ねじれ国会で力を得ました。問責は2つの意味をもち、一つは個々の閣僚としての資質、能力不足を問う。もう一つは首相の任命責任を問うこと、です。衆院の内閣不信任は、法的に解散か総辞職を迫る、強い権限をもちます。参院の問責に法的根拠はありませんが、国会が、内閣がその任に足りないとして資質を問う場合、本来は首相の任命責任まで含んで提出するべきです。しかし公明、他の野党は前者の責任のみで国会は通常運用しよう、と行動しており、後者の任命責任は解消されていないにも関わらず、となります。

任命責任が、仮に閣僚を交代させれば解消される、といったものではありません。特に9ヶ月で4閣僚に問責など、首相としての資質に疑念が湧きます。だとすれば、本来の問責とは任命責任をもつ、野田首相もセットでなければなりません。どうしてこの問題が軽視されてきたかと云えば、これまでは会期末に問責が可決され、閉幕している内に閣僚交代や内閣改造でお茶を濁し、審議に復帰するという軽い対応を与野党ともにとってきたことが影響しています。
しかし本来の憲法に照らせば、参院による問責決議とは『国会による内閣が行政の責任を果たしていないことを問う国会決議』である以上、内閣不信任と同等であり、閣僚交代か、内閣改造がない限り、国会として不信任相当の内閣との審議に応じてはいけない、ということになります。

つまり現在、与野党でも問責がただの『一閣僚の問題』という解釈でいるため、審議に応じてもいい、と安易に考えているのです。ただ逆に言えば、それほど重い国会決議を、連発してしまうので解釈が変化しつつある、とさえ云えます。繰り返しますが、国会決議を経て閣僚の能力不足、資質を問う場合、それは国会として内閣に改善要求を出すものだ、ということを忘れてはいけません。
この野党の対応割れが、野田政権に絶好の時間を与えた、との見方もあります。野党が分断でき、尚且つ辞任をカードにして重要法案の審議入り、採決などの確約を野党と協議することもできる。ただ、上記したように9ヶ月で4人に問責が出される、野田首相には4回任命責任が問われたことになるのです。昔から日本では『仏の顔も三度』という言葉があるように、4つも×がついたら本来は落第です。野田首相とは、何となく馬が合いそうだから強く攻撃せず…という考え方、そのものが野党の分断の原因とするなら、野党の対応も落第と指摘できてしまうのでしょうね。

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2012年04月19日

昨年度の貿易赤字が過去最大

財務省発表の貿易統計、11年度は4兆4101億円の赤字となり、過去最大です。3月単月では826億円の赤字ですが、これは予想を下回りました。輸出では前年比、欧州向け3.6%減、中国向け6.9%減が響いており、欧州の景気減速を受けた形です。輸入が11.6%増、このうち原油と天然ガスが大きなウェートを占めました。ただ、これを原発停止に伴うもの、と絡めた意見は、やや早計です。ナゼなら原油もLNGも購入単価が10%上ぶれしているため、その上乗せが大きい面もあり、数量効果だけでは説明できないからです。しかも米国はシェールガスの採掘で、ガス価格は半分以下になっているのですから、その差は極めて大きい、とさえ指摘できる数値となっています。

さらに米国では、石炭価格も4分の3に下落、まだこの先も下落傾向です。これは石炭発電が、安価なガス発電に切り替えられているためで、ガスによる石油代替製品などの開発もすすむなど、米国のエネルギー政策は成功と云えるのでしょう。ただ、シェールガス開発も土中汚染や岩盤の弱体化に繋がり、決して完璧な技術ではありません。問題ないという研究結果も、ガス開発会社による試算なので、まったくアテにならず、後に大きな問題を起こすと予想されています。
日本はLNGを貯蔵する施設も少なく、発電にガスを利用するにしてはあまりに脆弱です。しかも価格変動が大きく、その度にコストが電力料金にはね返るのなら、日本のエネルギー政策は失敗と云えます。エネルギーの多様化を考えるなら、一つは安定供給、貯蔵も比較的容易な石炭火力を見直しても良いのでしょう。脱硫、脱硝、さらに二酸化炭素を捕集し、藻に吸わせてさらにその藻を有効活用する技術など、複合的に考えなければいけませんが、政情不安のない、安定供給を模索するなら最適です。さらに、米国から購入すれば貿易摩擦を防げる、という効果もあります。

貿易赤字だけを捉えるなら、日本は企業の海外M&Aや工場の海外移転に補助を出すなど、まったく逆行する政策をとっています。貿易赤字が問題というなら、燃料代だけでなく、負の政策も指摘するべきです。さらに云えば、上記のようにエネルギー政策の失敗。原発がコケたら、それだけでぐらぐらするようでは、元々の考え方そのものに誤りがあった、とさえ云えるのでしょう。
しかし市場はこの貿易統計には反応薄でした。今は金融緩和期待が蔓延しており、一方で欧州債務不安の再燃、中国のソフトランディング期待、米国の景気拡大、などの綱引きを繰り広げています。来週の日銀政策決定会合に向け、思惑で先物を買い上げた層がいるなど、逆に期待を外れれば急落の懸念をにじませます。インド、ブラジルも利下げに転じており、市場に金余りが起きてきました。

IMFに日本が資金拠出を表明した翌日、IMFから日銀は一段の金融緩和をし、デフレ対策すべき、と提言がありました。しかしデフレ化で金融緩和すると、インフレに転換する、という経済的な考察はありません。あくまで、インフレ化でその調整をするのが金融政策であり、デフレが長期化し、すでにマイナス金利状態となった今、追加緩和をして効果があるとは到底思えません。
残念ながら、今の経済界にまともな理論は通用しません。それは世界同時不況、という体験を人類が経験した回数が、あまりに少ないために実証がないことに基づきます。今後も怪しげな言説が蔓延し、そのたびに一喜一憂するでしょう。ただ、確実に云えるのは、このまま失敗を続けると経済は確実に、最悪の方向に転げるのであり、年末回復などの楽観は、少なくとも政策を見極めないと語れないこと、でもあるのでしょうね。

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2012年04月18日

問責提出に、内閣改造か?

石原氏の尖閣諸島購入で、中国が過剰反応を示していません。これは、あまり過度に報道すると、中国はずっと所有者が定まっておらず、一方で日本は長いこと保有者を定めてきた。そのことを露骨に国内に知らしめることになるため、です。結局、それは中国が主張している実効支配について、百年以上の歴史があることを示します。一方で、中国は明の時代の記録を根拠にしているようですが、それを確定し、補完する資料もなく、無人島だったあの島に立ち寄るメリットがさほどないことも考えれば、日本の領土はゆるぎないことが確実です。中国は、突っこまれれば突っこまれるほど苦しくなる。感情論だけで、今回の件に過剰反応できない、というところでしょう。
しかし藤村官房長官が、すぐに国による買取を示唆したのは、些か滑稽でもあります。これは政局化するのを嫌がり、何となく国防を意識している姿勢を示しておきたい。これは民主内でも、保守系とみられるだけに、その部分が剥落するのが怖い、といった面もあるのでしょう。

前田国交相と、田中防衛相に問責が提出されました。明日にも可決される見込みですが、政府は当面続投を示唆しています。結局、輿石マターの人事であり、野田首相は丸投げしたような印象を受けます。野田氏には二面性がつきまといます。消費税増税にはあれほど前向きなのに、それ以外のことは驚くほどドライです。内閣改造も取り沙汰されますが、発足8ヶ月で二度も改造するなんて、聞いたことがありません。恐らく、5月までに審議拒否する野党と、チキンレースを始めるつもりのようですが、前田氏にはいつ公選法違反の疑いで、捜査が入るか分かりません。むしろ、政権与党の一員でなければ、故意だろうと過失だろうと、間違いなく捜査に及ぶはずです。
そんな内閣改造ですが、仰天プランは仙谷官房長官の就任です。消費税増税を通すためには、腰砕けになった岡田副首相に代わって、強い政治力を示す仙谷氏の政治力を利用する。財務官僚としては、岡田氏と仙谷氏を天秤にかけるのがベストであり、両者とも改造で入るメンバー。野田政権が討ち死にしても、消費税増税を引き継いで、増税法案を推し進めることが可能となります。

一方で、野党の態度は割れています。自民は全面審議拒否、公明は国交相、防衛相が出席する委員会等の審議のみ、拒否とします。野党の対応が割れると、迫力がないので一本化すると見られますが、恐らく公明案が通るのでしょう。これはどちらがいいか? ではなく、現状の力関係からみて、公明支援をとりつけたい自民党の、お家事情といった面が多分に影響するはずです。
さらに、仙谷官房長官が実現すると、公明とは犬猿なので、ますます公明が対決姿勢を鮮明にする。逆に、野田政権は公明ではなく、自民と手を結びたいとの明確なアピールにもなります。仙谷氏は、官僚の代弁者としてそれを過剰に喧伝する、といった官僚的手法にも長けていますし、今の消費税増税や原発再稼動に、もっとも前向きな態度も、官僚の意見のを強く意識したものなのでしょう。前回の党首討論、終わった後にチラッと、仙谷氏が自民・茂木氏に親しげに話しかける姿が映っていましたが、政局を見据えて『裏番長』が動くのか? この辺りが終盤国会のカギになってきそうですね。

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2012年04月17日

21世紀政策研究所の長期経済予測

石原都知事が、東京都が尖閣諸島を買う、という提案をしました。歯切れが悪い部分は、新党構想とセットで発表できれば、自分が国政にもどった暁には、国に買い取らせるとして、都民に損させないと訴えることができた。これは数日前、新党構想を白紙にしたことで計画が狂った部分です。石原氏も保守として、目玉政策を欲していた、それが尖閣買取の提案ということなのでしょう。

総務省発表の人口推計で、2011年10月で総人口が約1億2780万人、前年比25万9千人と発表されました。首を傾げるのは「少子高齢化が加速」というばかりで、震災の影響がほとんど加味されていない点です。今回は震災をまたぐので、過去最大の減少数という言葉に、あまり意味はないのです。
そんな中、昨日21世紀政策研究所が、長期経済予測を発表しました。基準シナリオでも30年代からマイナス成長で、GDPは韓国にも抜かれ、米中の6分の1、世界14位になる。悲観シナリオでは10年以内にマイナス成長に陥り、GDPは世界9位ですが、米中の8分の1という形です。ショッキングですが、この21世紀政策研究所は、経団連傘下の組織であり、かつこの予測でも財務省、経産省などのアドバイザーを招いている。つまり国、経済界がどう見ているか? また世論をどう誘導しようかが見える資料であり、残念ながらあまり当たった試しがない、というものになっています。

この予測の肝要な部分が、少子高齢化に伴う労働人口の減少が、日本経済に甚大な被害を及ぼす、という点です。しかし欧米は高失業率に悩み、新興国でさえ人件費高騰で企業が逃げ始めた。労働人口が過剰だと、今後は暴動などにより政治的に不安定化する。それを織り込まないのは、行政も財界もそのシナリオが最悪だから、です。労働人口が増えようと、減ろうと、欧州の小国が軒並みマイナス成長に陥るように、大事なことは緊縮財政で成長が阻害されることに、変わりない点です。
しかも、この予測では米中は堅調な成長が謳われます。米中の成長に依存しろ、とまで綴ります。しかし不動産バブルを起こした国は、必ず金融不安に陥る。中国ではまだそれがない。つまり今後起こると予想されます。また米国はオバマ政権になってから、持続不可能なほど債務が拡大している。抜本的な手を打たないと、米国にも財政不安が襲います。そんな米中と、どう付き合うかは債権国である日本も、向き合わなければいけません。今の米中は、金融緩和の弾を撃ち尽くしたと意識されるとき、必ず大きなマイナスのバイアスがかかることを、意識しなければいけないのです。

そんな中、日本がIMFに600億$拠出することを決めました。外為特会にIMF融資枠を設け、拡大した政府短期証券の発行枠をつかい、今後も為替介入を続けることを鮮明にした形です。財政上、国の債務にカウントされないからと、財務省は安住氏の下でやりたい放題、という形が鮮明です。
残念ながら、世界が負った借金を日本が債券として買い漁る、という構図の方が、持続不可能であり、本当に成長率が下がるのなら、それは日本が債権国から債務国に転落することになる。そして世界は、借金ができない状態となり、総崩れとなるというシナリオが、本来の悲観シナリオと呼ぶべきものなのでしょう。消費税増税を通したい側が描くシナリオ、それは国民を如何にして騙すか? その一点に傾注されているのかもしれませんね。

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2012年04月16日

鳩山氏への批判について

前田国交相が閣僚辞任を否定し、代わって政策秘書官が辞表を出しました。典型的な足切りですが、本人は知らない、忘れたを連発しています。この問題をほとんど報じないメディアもありますが、これは一発アウトです。中身も知らずに自筆で署名するほど耄碌しているなら、閣僚の資格がゼロだからです。しかも国交省を全面にだした。もし検証するならば、前田氏が署名した書類をすべて集め、違法性がないか、用途を調べない限り、問題ないとはいえないレベルとさえ云えます。
少しうがった見方を示しておくと、京都府で起きた自動車事故で、捜査指揮を担当する交通部長が当夜、宴席に出席したと批判的な報道が流れました。これが業務中なら問題ですが、勤務時間外ならまったく問題ない行為です。むしろ、今日何か隠したいニュースがあり、スケープゴートに注目度の高い事件と、検察不祥事が絡めて使われた恐れすらあります。隠したいニュースとは、現在の前田氏への配慮とも見られるメディアの態度が、それを如実に示しているのかもしれません。

鳩山元首相への批判があります。これを考えると、ある傾向が見られます。まず鳩山氏を批判する理由は『混乱を招いた』と『対米関係悪化』を挙げる人が多いと思います。彼が政治的に無能なのは、長らく政界に携わりながら、自ら政策らしい政策を語っていないことでも明白であり、むしろそれを今さら批判するのは、そうしたことを知らなかった、というだけに過ぎません。
前者は、官僚機構にありがちな一度決定したものは覆せない、ことを批判するものです。しかし実はこれが、硬直化して閉塞感のあるこの国の本質であり、それを批判するのは現状を正しい、と受け入れていることになります。外務官僚が米国にまで告げ口し、規定路線を堅持しようとした態度は、官僚機構の本質なのです。なので、それを否定すると行政改革は遅々として進みません。

後者の批判には、沖縄の民意は国民の声ではない、という意見を含みます。鳩山氏が無能でも、評価できる点は沖縄の声を反映しようとした点です。しかし米国でも、規定路線に拘る勢力は辺野古に固執しますが、議会からは批判の的です。そして現在、実は鳩山政権時代より、米国との関係は悪化しています。在日米軍移転費の問題で、日本側負担について金額を明示するよう、強く米国から圧力をうけ、拙速は避けるべきとの北沢元防衛相と米国務次官補との調整が、不調に終わりました。
米国は今『決められない日本』に苛立っています。野田氏が消費税増税や、原発再稼動に国民の声を無視してまい進するのも、米国が背後で圧力をかけているのかもしれない。これが解決しなければ、野田政権は米国から切られかねない。国民の声より、米国の声が大事ということです。逆に言えば、国民の声を無視しても政治生命が絶たれるぐらいですが、米国の意を無視すると生命すら奪われかねない。そう考えないと、今の野田政権の態度は理解できないほど愚昧、とすら云えます。

鳩山氏への批判を考えると、今の日本の問題が浮き上がります。指示したことが出来なかったら、トップとして責任をとるのは当然として、部下も同様に責任をとるのが当たり前です。しかし官僚と米国の意を汲むと、永田町では評価される。これが民意と離れた政治となって現れます。鳩山氏に政界に残って欲しいとか、権力に舞い戻って欲しいとか、は私も思いませんが、鳩山批判を正しくしないと、この国の権力構造は、いつまで経ってもこの二つから脱却できない、となってしまいます。イラン訪問も、ナゼそれが間違いと報じられ、その意見に流されるかを考えないと、この国に変化の兆し、その胎動を感じることさえ出来ないのかもしれませんね。

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2012年04月15日

野田民主へ、橋下大阪市長が対決姿勢

静岡県御前崎市長選で、現職の石原氏が三選を果たしました。新人の2氏は原発再稼動に反対の姿勢を示し、石原氏は「安全評価後、国と調整」という意向を示していた。これは全国規模で、原発に懐疑的な見方が広がる中でも、地元の判断は異なることを示します。地元におちる補助金以外でも、人の移動に伴うタクシー、宿泊するホテル、商店に至るまで原発が稼動し、また定期点検で人が集まることによって潤う。どんなに危険であっても日々生活できないと困る。それが人間の判断です。
しかし原発の事故は、東日本全体を覆うほどに被害が膨らむ。狭い範囲で『地元』という概念が通用しなくなったのが、今です。そのため関西広域の同意が必要になってきましたが、メリットがなく、リスクだけを負う広域では合意が得られない。原発停止の影響がじわじわ、という記事が散見されますが、これはウソです。電力が止まるかどうかであり、じわじわはありません。電気料金は円安と原油、LNGガスの高騰の問題であり、では円高になれば輸入が滞るとして批判もある。円安にして、ウランを使った発電で、経済界は万々歳というシナリオを、メディアも礼賛します。

橋下大阪市長が、原発再稼動を推進する野田政権に対し「国民に重要な情報を隠している。民主と連携しない」と明言しました。野田政権は消費税増税でも、重要な財政の情報隠しをし、原発でも同様です。正しい情報を示さず、議論を一部の人間に有利なよう仕向けるのは官僚の得意科目ですが、野田政権はそれに乗っています。特に財務相時代、東電処理に後ろ向きだった野田氏の態度など、まさに財務官僚の言うがままに、踊らされていたことを示しています。
さらに枝野経産相は、東電を仙谷マターにして、処理することを望んでいる。東電利権を牛耳れば、資金力、支持母体に不安のある凌雲会系にとって、かなりの力になります。官僚、経済界にすり寄る形が鮮明ですが、実はこれまで日本の保守、と呼ばれる勢力も、ほぼ同等の権力基盤に乗っていました。今回、野田政権でそれが目立つのは、政権交代によってそれが浮き彫りとなり、自民党一極時代に比べて、意識し易くなった点が上げられます。つまり自民党時代と同じ手法は、もうとれないはずなのですが、野田政権では丁寧に同じ轍を踏もうとしているので目立つのです。

橋下氏は、そういう意味でいうと、違った保守の形を示しています。小泉元首相は大衆迎合型でしたが、政策は決して大衆寄りではありませんでした。郵政民営化でも、決して行政改革でもなく、郵貯が減っただけで終わりです。道路公団も同様、結果的に焼け太りとなりましたが、これも制度設計に失敗した結果です。小泉改革は、財務省が官邸に入りやすくなった、その結果が今です。
しかし橋下氏はブレーンがおり、小泉氏のように自分のやりたいことを下に投げる、というだけではない。橋下氏は細かい指示を後づけにし、大方針を示してから後で微修正しつつ、政策を固めるという形であり、その間に世論の動向を見極めているフシがあります。これはやりたいことを押し付ける型の、従来の保守とは、傾向がかなり異なっていると云えます。その方針が成功するかは分かりませんが、少なくとも、利権の代弁者となった野田政権にとって、この形と対決するのはかなり困難、といえるのでしょう。それは国民の声を反映し易いかどうか、という点にかかっており、原発再稼動を含め、野田政権の突っ走る方向には、崖しか待っていないのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:28|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 原子力

2012年04月14日

経済の話。中国と欧州の不安

首都圏連続不審死事件の、裁判員裁判がさいたま地裁で行われ、起訴内容をすべて認める検察側の全面勝訴、死刑判決が下されました。この事件は、初動捜査のミスで、直接証拠がほとんどない、という異例の展開を示しました。逆に言えば、検察、裁判所は裁判員裁判で『推認』判決がでて、ホッとしているのかもしれません。状況証拠を固めれば、有罪判決を国民の判断で出せる。これは、これまでの刑事事件の流れを変えるものではなかったからです。数件は認定されないかと思いましたが、逆に白か、黒かしかなかった、ということかもしれません。

4月に入り、市場は調整に入りました。4月SQは9638円とやや高めで着地していますが、市場全体は弱気ムードです。キッカケは中国、後押ししたのは欧州のスペイン金融機関の不安、これが直撃しました。中国は第1四半期GDPが前年比8.1%となり、減速を示しました。中国は第2四半期にある程度成長が加速する、と見られていましたが、その期待が裏切られそうであり、それが警戒を強めました。
これは米国を初め、現在堅調とされる市場にも警戒をもたらします。元々、米国は第1、第2四半期は低調でも、年後半は成長が加速する。それを先取りしています。逆に言えば、それも中国など新興国の成長に依存する、という形でなければ達成できない水準を、すでに織り込み済みです。

米国では4月雇用統計が悪化、新規失業率も上昇しました。これは暖冬の影響で1-3月期が堅調だった影響もありますが、経済が不調の海外から、米国に人が流れ始めていることも影響した、と見ています。サブプライムローン問題以降、米国に流れる中南米からの移民は減る傾向にありました。それが偏重をきたした世界経済の中で、米国に金だけでなく、人も戻り始めてきた。その影響が今後も出始めるはずです。それは、人件費抑制という企業側に都合よい一方、失業率は改善させません。
欧州はLTRO2の効果がほとんど出ていません。これは、明らかに自己資本の改善に利用された。1は国債買い、2は金融機関の基盤強化。これがECBとの約束だったのでしょう。しかしスペインのように、ECB依存を強めた結果、市場からの調達コストが増大し、逆に危機を意識されたことで、マイナスの影響となってしまった。危機を意識されるギリシャですら、政府による金融支援策が検討される中、財政健全化をめざすスペインが、金融支援を打ち出せるかがカギです。

そんなギリシャも、連立与党系の支持が上がっており、これは元々の縁故系の支援が回復した、とみることができます。第1四半期の、欧州の落ち着きも巷間されたでしょう。しかしスペインの金融不安で、再び市場が混乱すれば、ギリシャとて再び破綻が意識されることになる。この辺り、楽観、悲観のふれ方が大きくなりますが、逆に世界恐慌と、成長軌道に戻れるかの綱引き、ということでもあり、それだけ今の経済の環境は不透明感が強い証拠、でもあるのでしょうね。

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2012年04月13日

北朝鮮は失敗、日本はもっと失敗

北朝鮮が7時40分、衛星打ち上げのためのロケットと称するミサイルを発射しました。約90秒飛行して爆発、韓国西方の黄海に落下しました。北朝鮮はこれを失敗と認め、国内向けにも放送しています。海外からメディアを集め、破片も回収される恐れがあり、言い逃れできないから、という北朝鮮の失敗を指摘する向きもありますが、一つ云えるのはこれが明確な『人間宣言』だということです。
つまり神なら失敗はない。カリスマ性、神格化、いずれにも必要なのは英雄として、完璧であることです。金正恩体制では、神に率いられていないので、苦難や不幸が襲うことも有りうる。これはハードルを下げたのと同時に、第1書記、国防委員長に就任した金正恩氏の下では、人間関係として何でも起こりうる、ということになります。つまり今回の失敗を認めた件は、下の者にとってもクーデター、下克上、何でもできるのであり、金体制の弱体化も意味しているのでしょう。

そんな中、日本の対応はお粗末です。8時03分にはEm-Netで未確認とし、Jアラートすら起動しませんでした。日本政府はこの件で、2つのウソをついています。ダブルチェックを強調し、想定通りとしますが、米国の早期警戒衛星(SEW)の情報とともに、1分程度飛翔した後ロスト…と官房長官も認めているように、2つの情報を得ていたことになります。つまりダブルチェックではなく、日本のレーダー監視網の情報を待って、それを正式なミサイル発射の確認にしようとしていました。
さらにJアラートは、ミサイル発射に対して、警戒を促すものです。ということは、ダブルチェックではなく、何らかの兆候があった段階で、警報を出さなければ意味がない。例えば、台風が来るかもしれないから注意して、これが警報であり、台風が来ていますは現状の追認です。前者がJアラート、後者がEm-Netであり、それについても政府はウソをついて、失敗を認めていません。

最悪は、もしこれがミサイルなら、7時40分に発射したものは、8時には沖縄に着弾しています。つまり間に合わなかった、となります。当然、途中でロストする場合と、着弾する場合は異なりますが、政府の危機対応として、これは最悪です。日本が自衛を進めるために、第一義で達成しなければならないことは、監視です。監視が徹底されていれば迎撃も早い、相手も警戒する。防衛においてこれほど効果的なことはない。極論すれば、それさえあれば武装は最小限で済みます。
さらに野田政権は、民主党内では保守寄りと見られており、保守が国防に能力不足であると露呈したことが、最悪なのでしょう。野田政権のウソつき体質が、Jアラート、Em-Netの失敗でも明らかですが、国を守る能がない。さらに失敗を認めないため、改善点も洗い出せない。今回、被害が出なかったから良し、では済みません。そもそも米韓のメディアが先に流し、日本政府がそれを否定するなど、誤報というより国民の安全をどう捉えているか? 見識を疑うほどと云えるでしょう。

しかし、前田国交相の問題にしろ、今のメディアは野田政権に甘く、追求の機運が盛り上がりません。ただ確実に、野田政権は一つ一つ悪材料を増やしており、今回の件は一発で内閣総辞職ぐらいの失態です。監視を米国に頼る不甲斐なさ、国を防衛するという意欲のない政治は、自民時代からもずっと同じですが、少なくともそんなやり方ではこうした事態が起きるたび、国民は全く安心できない、ということになりかねないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:18|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア

2012年04月12日

雑感。郵政民営化法改正案

京都で大きな事故が起きました。自らてんかん持ちを自覚しながら、運転するのは非常に危険です。薬できちんと症状を抑えられれば別ですが、事故は起こしてからでは遅いのですね。

郵政民営化法改正案が、民自公の合意で提出され、今日衆院を通過しました。自民からの造反は中川氏、菅氏、小泉氏、欠席は塩崎氏など一部となりました。結局、自民とて郵政民営化には反対で、小泉元首相が党内の合意、多数の賛成を得ることなく進めただけ、ということが今回露呈したのでしょう。これは野田首相が現在すすめている、消費税増税とて同じこと、党内の合意をえることなく押し進めれば、風向きが変われば法案が見直される可能性もある、ということを示唆します。
あくまで噂の範疇ですが、この郵政民営化法改正案が参院を通過した後、解散が近づいた段階で国民新が連立を解消、石原新党か、自民党に合流するという話があります。国民新がこのまま民主とくっついていたら、全員討ち死にです。野田氏の首を獲って下野すれば、野党として選挙が戦えますし、他党とも連携しやすい。ギリギリまで与党として旨味を吸い、選挙は野党で。そんな上手くいくはずはありませんが、そんなシナリオも永田町ではあるようです。

そんな石原新党を、石原都知事が白紙としました。この戦略見直しには、国民新の分裂で結党時の勢いが弱まること。さらに橋下維新の会から、色よい返事がもらえず、また世論調査の支持が低いことで、早期立ち上げを渋った動きでしょう。石原、橋下会談後、石原氏が後で話すとしていたのも、石原新党の公約を出して、呑んでくれと迫ったものだったのでしょう。橋下氏がそれを呑めば、維新の会との連携という強い形で発足できる。それがここ数日で、拒否の回答をうけた。そうなると、石原氏は得意の後だしジャンケン方式しか、選挙戦を盛り上げる手立てがなくなります。
昨日の党首討論でも、ちらりと映った岡田副首相は眠そうな目をしていましたし、今日の郵政民営化法改正案でも、野田氏は気のない顔をしていました。前田国交相の問題は、告示前であっても特定候補者を推薦する文書を、国交省の封筒で、サインまでして建設業界幹部に送るという、利益誘導を示唆するものです。告示前だから、という言い訳はあっても、明確な地位利用であり、選挙期間前の選挙運動は認められていないことから、これは『本人』というタスキで選挙運動をする、以上のグレーと云わざるを得ず、公選法違反に引っかかる恐れすら出ています。

郵政民営化法改正案、与野党で合意しているので、重要視されていないようですが、これが通ると、国民新が連立に残る理由は皆無となります。国民に説明できない状態になる、これは議員にとって恐怖です。そんな思惑が、解散の足音とともにロシアンルーレットのように、響いてくる。マニフェストが軽く扱われる中、有権者が信頼感に重きをおき始めると、次の選挙ではかなり違った流れが起きかねなくなるのでしょうね。

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2012年04月11日

党首討論は、野田氏の1敗1分1サスペンデッド

インドネシア・スマトラ島沖でまた大きな地震がありました。この10年でM8クラスの地震が4件以上あるなど、地震の巣と化しています。インドネシアでは「どんな障害も必ず打ち砕かれる」という前向きな言葉もあるそうですが、震災ばかりは「乗り越える」という気持ちが必要です。

日本では党首討論が開かれました。結論から言えば、谷垣自民総裁は「無礼千万」でやや優勢、山口公明代表は引き分け、渡辺みんなの党代表は空回り、といったところです。野田氏は閣議決定までした、条件を整えた、党首会談で話を前に進めたい、というばかりで答えがない。与野党間で日程、審議の進め方等、何も提案も調整もできていない中では、野田氏も空回り気味でした。
問題意識の共有、といってみたところで、解決に向けた方法論が変われば、話し合いにすらなりません。特に野田氏は昨日の会見でも、将来にむけた安心を…と述べますが、安心を得るための社会保障改革が示されておらず、野田政権下で実施される消費税増税は、今足りない分の穴埋めに過ぎない。その場しのぎで安心できるわけではないので、議論からして全く変わってきます。

野田氏は土俵に上がった、としますが、出された法案を審議せず継続になった例など、枚挙に暇ありません。それを審議するための環境を整え、スケジュール通りに進めるのも与党の責任です。この辺り、谷垣氏が拘った選挙制度改革も同様、自公で取りまとめをお願いされて拒否したように、選挙制度は各党思惑の違いがあるので、野党で統一見解など土台無理な話です。今はかつてのように、白紙委任で与野党が代表協議できる環境ではなく、野党にお願いするのは筋違いです。
今回の党首討論でも露呈するのは、野田氏の政治手腕の稚拙さ、なのでしょうね。党内からも、野田氏の物事の進め方、手法に懐疑的な見方が出ており、内閣と党がバラバラに向いている。これでは審議も進みません。今国会で消費税増税法案を継続審議にすれば、野田氏は政治生命をかけたので議員辞職しかなく、最悪でも内閣総辞職か解散はとれる。野党にとっては果報は寝て待て、です。

インドネシアでは『君主は猛獣、臣下は森』という言葉があります。森がなければ猛獣もいられない。野田氏の足元では、森が少しずつ減っており、生活できる領域が少しずつ狭くなっている。野田氏が野党に協力を要請するのは、町に出て餌を探すようなものです。ハンターに追われて森に帰るか、撃たれて終わりなのです。
長い政治史で、与党から見限られ、野党の協力で成立した法案など一つもありません。もし野田氏がそれを成し遂げれば、それは話し合い解散を確約した場合のみであり、党首会談はその疑惑を一歩ずつ高めるという意味で、森は焼け野原になることを覚悟したとさえ云えるのです。猛獣は森がないと生きられない、その意味で、野田氏は自ら政治生命を縮めているとはいえるのでしょうね。

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2012年04月10日

原発再稼動は支離滅裂

鳩山元首相のイラン訪問の際のIAEA批判発言、内容をみるとイランの誤解などではなく、正しく鳩山氏が同様の発言をしているようです。IAEAには以前から監視、査察の手法には疑問もありますが、それは相手国に云うべきことではありません。鳩山氏はサービス精神が旺盛で、目の前の相手を喜ばせようとする。Trust me以来の失敗をしたことで、せっかく有意義なイラン訪問を、悪しきものとの評価を定着させそうです。親米派にとっては、米国の意に沿わないことをするな! というところですが、日本の独自外交は、内外からの圧力につぶされる宿命のようです。

関西電力の大飯原発再稼動について、推進派の国、否定派の地方という構図が鮮明になってきました。関電の試算では、2年前の猛暑だと19.6%不足、昨年並みだと7.6%不足とします。しかし今年7月から発電の全量買取制度が始まり、メガソーラー発電の採算性と含めて考えると、実は原発再稼動よりメガソーラー発電の方が、ピーク電力を賄う意味では良案とさえ言えます。
太陽光発電は、年間を通して安定するわけではない一方、ピーク電力で最大の発電量となる発電法です。1MWで3億円、この数字も目処がたち、事業ベースにのることから民間発電事業者が増える可能性が高い。また高校生が発見した卵の膜を塗布し、発電効率や寿命を延ばす手法など、太陽光発電には事業性、効率性の面でまだ期待できる部分があります。それこそ関電が原発に拘る間に、民間発電事業者のシェアが拡大する可能性があり、そうなると地域独占も見直されるかもしれません。

原発は40年が耐用年数ですが、これに根拠がない、延長可能とする意見もありますが、圧力容器自体が応力腐食割れの影響もあり、当初想定より寿命は短いです。さらに炉が壊れれば重大事故につながる。年限を短縮しても良いほどで、そうでなければ炉の交換をすべきです。しかし電力会社はそれをしたくない。震災への対応に、前倒しで対策を打たないのも、誰もそんなコストをかけてまで、嫌われ者の原発を動かしたくないから。今はただ収益の柱を失うのが怖いだけです。
そんな中、大阪府市がまとめた大飯原発再稼動の8条件が話題です。しかしこの8条件を受け入れると、原発はまず動かせません。ネックは『国民が信頼できる規制機関』と『使用済み核燃料の最終処分の確立』です。恐らくそれは原子力規制庁では物足りず、また最終処分の確立は、政治生命をかけて取り組むべき課題で、それを積極的にやろうとする政治家は皆無と云えます。

その他の条件は、政治が不都合を覆い隠す得意の手法で、何とかなっても上記2点は絶対にできない。つまり8条件は原発再稼動を認めない、とするに等しいのです。藤村官房長官が「無視すればいい」とした発言を「支離滅裂」としましたが、現状では原発再稼動の方が福島原発事故の尻拭いをそっちのけで、前のめり過ぎると云えるでしょう。大企業の値上げ率は、中小より低いとされる中で、経済団体に尻を叩かれ、政治が拙速に物事を決めようとしていることが鮮明な中で、支離滅裂がどちらかは非常に気になるところなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:21|PermalinkComments(4)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 原子力 | 政治

2012年04月09日

自民党のマニフェスト原案?

野田首相が甲南大で対話集会を開きました。ただ、参加者の選定方法が疑問で、こうした集会では必ず動員がかかり、経済団体や行政からの指示をうけた団体が、参加の申し込みをします。今回は定員200名で、300名以上の申し込みに先着順で200余を受け付けた、とします。これだと動員された人間ばかりで、しかも動員された人間に質問があたるよう仕組むことが可能です。
そもそも今、野田氏が対話集会を開けば、一番聞きたいのは原発再稼動の問題でしょう。反対派になだれ込まれては困る。事実、原発の話は一切でない、これは仕込があったと強く推認されるものです。こうしたもので国民の理解がすすむと思っているなら、野田氏の政治センスは最悪です。消費税増税という衣を着ていると勘違いした、裸の王様が国民の前に立つことになるのでしょう。

民主党が申し込んだ党首会談に、党首討論という形で野党は応じることを決めました。そんな中、自民は次期衆院選マニフェストの原案を発表しています。まだ実物は目にしていませんが、先の参院選と重なる点を取り上げます。まず法人税率を20%台へ、というものですが、この減税率だと社会保障の増分と合わせ、消費税を10%に増税しても賄えない額では? と懸念されます。
つまり将来の不安をなくす、としてみても、野田民主にしろ、結局はその後に、更なる消費税増税をしないと財源は不足する、と述べていることになります。これは増税派がまったくふれないことですが、今の消費税増税は、社会保障改革が一切提示されない状態であり、増税したからといって安心も、安全も買えない。この点は自民党の原案にも出ていないようです。

また日銀との間に物価目標2%の協定、としますが、金融政策でこれを達成するのは不可能です。恐らく同時に、日本の海外投資を規制するか、海外資産への課税を強化し、資金の持ち出しを絞る。等の施策を絡めなければ国内で資金が余剰とはならないでしょう。ではその策が乗っているか? 乗っていません。全般にいえることですが、目標に対する方策が皆無、というのが現状です。
石原幹事長が、橋下維新の会について「保守連携」に期待感を滲ませますが、恐らく今のままでは自民に合流ではなく、自民が合流になります。特に、保守色を強く打ち出すと、逆に保守の票を維新と割る形になる。実は、自民が憲法改正や大都市構想など、保守色を強く打ち出すと、一番当たって欲しくない維新の会と、有権者層が重なるため、多数をとれない形になりかねないのです。

先の参院選でも、自民は民主にたった7議席上回っただけです。さらに云うと、野田民主は谷垣自民とほぼ主張が似通うので、どちらがよりマシか? しか選択肢がない。それなのに中身の薄いマニフェストでは、国民が安心して投票できない、ということにもなりかねません。今一つパッとしない内容で、このまま選挙に突入するなら、二大政党は軒並み維新の会に食われるでしょう。維新の会の選挙態勢が整う前の選挙、という形は、むしろ野田氏が消費税増税の審議時間を多くとろうとするため、初めから否定されている。そんな中で、どう存在感を示すかに、まだ自民は答えが出せていないのでしょうね。

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2012年04月08日

雑感、日本の集団的自衛権について

日経では、国民新党の分裂騒動を政党交付金の総とり、という形で報じていますが、読売では実は下地氏らは新党構想を練っていたが、自民による審議拒否要求に、国民新として留まることを選択した、とやや6人を擁護する論調をとっています。橋下大阪市長が、圧力団体と称した読売、朝日ですが、自分たちが主張することを正論のごとく論陣をはり、政治に圧力をかけるのですから、まさにその通りです。効果を検証するのではなく、主張をするなら、それに批判的な人間は購読をやめる。そうやって、新聞離れがすすんでいくことにもなるのでしょう。

北朝鮮のロケットと称するミサイル発射、12、13日辺りが有力とされます。ここで少し日米安保条約について考えてみます。前文ですでに集団的自衛権をもつことを宣し、互いの法律の範囲で協力することを謳っており、それがすべてです。条文そのものは運用面における規定をするのみです。
今回のミサイル発射にしても、日米が協力する…という発想がありますが、仮にこれがふつうのロケットだとすると、落下物は安全を脅かすものであっても、攻撃ではありません。それは民間航空機の落下物、とほぼ同様の扱いであり、これは日本側が対処すべき課題と云えるでしょう。

しかし極論すると、平和や安全が脅かされるタイミングとは何か? そう考えると、日米安保が機能しているか? 疑いたくなる場面も多々あります。沖縄沖に現れた中国潜水艦など、これは軍事用の艦船が日本近海に出没した事例であり、明確に平和が脅かされています。明らかにされていないだけかもしれませんが、日米が共同でこの事態において、情報交換した話はありません。
日米安保には、核の傘に日本は入っていない、ともされます。つまり日本に核ミサイルが投下されても、米国が自国への核攻撃を容認して、日本のために核を撃つはずがない、とするものです。実際、恐らく米国の法律に基づけば、すでに核ミサイルを撃たれ、経済的損失が大きくなった日本と相互協力をし続ける、というメリットはなく、米国民のために自衛権を発動し、米軍を退くでしょう。

今回、ミサイルの墜落や落下物の問題が大きく取り上げられ、また万全の体制がとられようとしていますが、これは事故の範疇です。ただ今回のことを契機に、日本の防衛を考える上でも、PAC3だけで良いのか? 外交まで米国依存になって良いのか? 等を想定しておくべきなのでしょう。宣戦布告がある戦争なら、日米安保を発動し、事前に敵地攻撃を米国に依頼しても良いですが、恐らくそんな戦争など起こらず、想定外の始まり方をするのが、戦争というものになるはずです。
憲法改正が、橋下大阪市長の船中八策でも取り上げられていますが、このままいけば憲法改正も、次期選挙では焦点があたりそうです。集団的自衛権の解釈論とともに、実は日米安保という外交、防衛の基本とて曖昧さを含んでいるのであり、そのことも含めて考えないと、日本の将来に責任を持つ、ということにはならないのですからね。

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2012年04月07日

経済の話。米雇用統計と日本市場

米労働省が発表した3月雇用統計が、予想の20万人増を大きく下回る12万人増でした。しかしこれは暖冬で、本来は落ちるはずの雇用が先食いされたこと、が主因です。小売業が33800人減、これは冬物衣料や、人々が出かける機会も多かったことで、買い物も増えたことで増えていたものが、春となり通常の態勢に戻ったということです。ただそうなると緩和観測が広がるのが米国です。
米製造業も、米国回帰の流れがあります。これは新興国に工場を移しても、一旦は人件費安で業績が好調になっても、次の年には人件費増が業績悪化に繋がる。つまり工場移転とは、それでシェアを拡大する戦略がない以上、とるべき施策ではないことに、米企業は気づき始めている。さらに、ドル安によって見かけ上、米企業は堅調にみえても、海外に工場を持ちすぎると米国でモノを売る際は、高くなってしまう。国内回帰は、ドル安を志向する米国政府と協調するには、米国産を増やすしかない。それが、米企業の国内回帰であり、雇用統計にも貢献していたのです。
さらに、オバマ民主党と、米共和党はこの企業の海外に対する考え方が、真逆です。オバマ民主党は課税強化し、国内回帰をすすめる。ロムニー氏が候補として有力な共和党では課税を緩和し、企業の成長を促進しようとする流れです。現在、オバマ民主党が優勢であり、こうしたことも企業は国内回帰をすすめる要因です。大統領選で、オバマ氏が勝利した暁には海外利益に課税が強化されるのだから、先に国内に戻る。人件費も下がり、戻りやすくなった米国、特にドル安もあり、かつての住宅バブル期より半分近くまで下がっているので、こうした流れになります。

日本の市場は、実は先週から変調が始まっていました。ただ期末の買い支えもあり、見えにくかったのですが、これは上値が重くなり、また期が変わることで戦略を変えてきた可能性がある。豪州の貿易赤字で、中国の景気鈍化が意識され…はキッカケに過ぎません。リスクでオン、オフする相場は、何かのタイミングを待って行動する、ということです。欧州のLTROをキッカケとして、3ヶ月上げてきたものの、これが上昇相場の一時的な調整なら1ヶ月程度の調整で済みそうですが、単にオン、オフの切替えだけなら3ヶ月調整する可能性が強い。そういう状況だと見ています。
日銀総裁と野田首相の会談が話題です。野田氏はストレートな手法が多いので、恐らく緩和を要請したとみられます。ただ日銀の対応が問題で、円の不足感がない中で緩和すればバブルになるか、海外に資産が持ち出されるしかありません。先の量的緩和では、米不動産バブルに寄与しましたが、野田氏はそうしろ、と云いたいのかもしれません。ナゼなら米国の不動産市場は、回復の遅れが目立ち、それが景気に悪影響を与えている。少しぐらいバブルにしても…それが望みかもしれません。

決して、このまま楽観市場になるわけではない。それは欧州の国債利回りが、再び高騰を始めているのでも分かります。LTROにより、欧州の金融機関は国債を買った。しかしヘッジファンドは国債を売り、インフレ連動債を買い、リスクをヘッジした上で利回り格差をとる手法で、資金を稼ぎ始めている。その戦略を転換させたとき、またリスクのオン、オフが変わるのでしょう。そうした思惑が、今の景気を決めているのであり、政府、中銀による施策をキッカケにした思惑相場の様相は、もうしばらく続いてしまうのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:22|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | アメリカ

2012年04月06日

野田政権から離れていく人々

国民新が分裂です。分党ではなく離党、今後に関しては石原都知事の言に明らかですが「既存の政治家集めたって…」これは国民新の政治家は要らない、と述べています。自民から国民新がいるので審議拒否、と云われた途端、代表解任を拙速に決めました。これだけ民主党の言いなりだと、金とポストで釣られた、としか国民には映りません。しかもクーデターを起こすような政治家では、どこと合流しようとしても信がおけず、拒否される可能性が高い。今の『金とポスト』を大事にするあまり、国民新に残る政治家は、政治家として大事なものを失ったのでしょう。

鳩山元首相のイラン訪問が、取り沙汰されます。イラン包囲網をかける中、不謹慎だとするものまであり、現政権は行かないよう要請までしました。しかしこれには違和感があります。イランは親日国であり、政治的にパイプを維持しておくことは大事です。イラン産原油も、すぐゼロにはできませんし、イランの制裁が解除したとき、再交渉する際もパイプがあった方が何かと融通も利く。こうした場合、これまでの政治では「政府と無関係」と述べておけばよく、個人的訪問で片付けました。
野田氏が焦っているのは、来月の訪米に手土産がないこと。そのため天に唾するような鳩山氏の行動が不快なのです。そして米国でも「鳩山はNot trust me」奴は信用ならん、ということで、メディアも一斉に批判的記事をあげました。さらに、米国では普天間の維持、改修に200億円を要求。これは普天間の固定化につながり、到底呑めない提案ですが、こうした圧力に野田氏はさらに弱気になっている、という見方を強くします。訪米すらキャンセルされかねないのです。

オバマ米大統領は韓国好きです。世銀の総裁に韓国系を推薦したこともそうで、アジアで組むのはすでにFTAを結ぶなど、決断の早い韓国だと考えている。核サミットでも、日本に配慮せず素通り、ジャパンパッシングを見せつけました。そして、野田政権は長くないとの外交公電も受け取っているのでしょう。物事の決め方が悪い、とは決められないのと同じ、野田氏の手腕への不審です。
例えば今年度予算、公共事業は昨年比3%減です。しかし復興事業は含まないので、それを入れるとかなり大きい数字で超えてきます。消費税増やして公共事業? しかも無料化が終わり、すかすかの高速道路の4車線化? こんな国民に説明のつかないことをする政治では、早晩終わって当然です。

原発も、地方からは総スカン。この政権は、前に進もうとすればするほど人が離れ、不信感ばかりを後に残します。何が悪いのか? 簡単に云えば、誰もが納得する説明もせずにゴールだけ決めて、勝手に進んでいく、だから誰もついてこないのです。日限を決めてすすむことも一面では大事ですが、決めてはいけないものも多く存在する。それが原発再稼働の問題、ということです。
外交も、米国にのみ依存していたら必ず行き詰まるのに、その米国にさえ見限られている。野田氏の周りからは、少しずつ人が離れていく。国民新は他党のことですが、この時期、野党に党首会談を申し出る政治センスのなさといい、稚拙な政治がもっとも野田氏の悪い部分でもあります。これも、政治を知らない官僚の云うことばかり聞き、厳しい政治の表舞台で、それほど華々しく動いた経験がない、ということかもしれません。野田政権をみていると、政党交付金が『子ども手当』、幼保一元化が『連立政権』ではないかと思えるほど、政治が幼稚に見えてしまうのが残念ですね。

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2012年04月05日

雑感。政治の物事の決め方

国民新党がの下地氏以下6名により、亀井代表の解任が発表されました。しかし亀井政調会長が言うように、これはクーデターなので分党がスジです。8名程度なのに、物事が決められない。これが今の政治の現状を現しているようです。原発再稼働にむけた暫定の安全基準も、指示から2日間でつくった突貫作業というより、このタイミングですからむしろ万全の備えをして、再稼働させるという基準が必要でした。暫定の安全? は決して安心を与えないのです。
国会同意人事で、日銀の審議委員が否決されました。意趣返しの側面も強いですが、2名の欠員に対し、1名しか提示しない与党の対応も、経済の混乱期に正しく景気を見ていない証拠とも云えます。政府与党の物事の決め方は明らかに今、自分たちがやりたいことに反対する人、意見は徹底的に排除し、盲進に近い形となっている。決められる政治、が悪い形で受けとられているようです。

野田首相はソクラテスの無知の知を引いて、田中防衛相をかばいますが、荘子のいう無用の用になってはいけません。有用なものは、すぐ使い捨てられるが、無用なものは長くそこにいて、研鑽を積めるので有益だという考えですが、一年やそこらで交代する今の閣僚では、短期で結果をだす必要があります。無知を自覚している方が、無自覚よりは良いですが、閣僚は有用であるべきです。
せっかくソクラテスが出てきたので、古代アテネにおける、オストラキスモスの制度にふれます。これは陶片追放と訳され、当時は紙が貴重だったため、陶片を利用して投票を行なったことに由来します。そして陶片で投票したのは、独裁者になる危険性がある人物であり、一定数に達すると国外追放という厳しい罰が課されました。物事の決定方法が民主主義に従っていない、またはそれを装って自分のやりたいことだけ、強く主張するような人物を、非合法の独裁者(タイラント)と呼ぶ。今の選挙は、良い方を選ぶという形が主ですが、危険を感じる側を排除する、そんな選挙があっても良いのかもしれません。

例えば、今回の政務三役、党執行部からの小沢グループの離反に、親小沢派とみられる人物が従わなかったことを、小沢氏の力の低下、と報じる場面が多々見られました。しかし逆に、全員がこぞって離反したら、独裁だと断じて非難したはずです。民主党は、それでもグループの結束が緩く、自民党のような派閥の締め付け、が元々ない体質なのですから、一致して行動、がそぐわないのです。
もう一人、独裁を指摘される橋下大阪市長が、昨日石原都知事と会談しました。石原氏から持ちかけ、語ったのはむしろ石原氏からの要求、でしょう。石原氏にとって船中八策がネックです。もし仮に呑んでしまうと、自身のこれまでの主張にも反してしまう。橋下氏は年長者であり、これまで連携してきた相手で、離反は得策でないものの、別に石原氏に気遣いしてまで、船中八策を見直す必要性を感じない。そこで行き詰まり、話し合いも不調に終わった、というのが真相でしょう。

国民新の話も、亀井氏が独裁なのか、下地氏らが民主的手続きに則っているのか? いずれにしろ、物事の決め方が狂い出した政治に、国民は愛想をつかすだけです。陶片追放の話も、文盲が多かった当時、代筆で不正が横行していたぐらいですから、正しい意思決定過程を、透明化して国民に示すことを政治が心がけないと、この国の形が歪みきってしまうことになりかねないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:28|PermalinkComments(7)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2012年04月04日

今後の政局を考える

今日の日経平均は大幅下落になりました。きっかけは豪州が発表した2月貿易収支が、4億8千万豪ドルの赤字となり、中国向けの資源輸出が低調なこと。これで中国景気への不安が再燃。そう言われますが、予兆はありました。昨日発表の米PMIも、欧州や中国の減速をうけて、新規受注が低下。日本の輸出が低調なのも、ほぼ同様の理由からですが、世界は景気減速の影に怯え始めています。
それがCTAスジに、恰好の売り材料を与えた。今週、為替が急変動したのも期待感を乗せて円売りに拍車をかけた層が、投げで買い戻しを迫られた側面があります。以前の市場は円買い、今は円売り、そうやって傾けているため、少しのもち過ぎで投げを余儀なくされる。今はそんな市場環境です。

3月、野田政権の支持率が下げ止まっていた要因の一つに、市場環境の好転があったことは否めません。しかし野田政権が『不退転』の消費税増税には、反対が拡大しており、景気が悪化すると益々そうした声が広がります。野田政権では、目立った経済政策はなく、大盤振る舞いの景気対策も、効果はまったく出ないものばかりで、景気回復には役立たないのが現状です。
政治的には、消費税増税法案の審議入りのタイミングが、微妙です。政権は月内、民主党執行部は来月以降、自民は民主の対応次第、公明はすぐ、を主張します。仮に月内に審議入りにこぎつけても、衆参で30日ずつの日程を考慮すると、会期末には間に合わない計算なので、延長の可能性が高い。来月半ば以降だと、国会も2ヶ月近い延長となり、継続審議になる公算が高い、ということです。

野田政権は、継続審議にすれば負け、です。今国会中の成立に政治生命をかける、と明言したのですから、退陣の声が党内外から上がる。政権がもちません。そう考えると、今年の政局は7〜8月に動く可能性が高い。それは野田氏による、追い込まれ解散という形が濃厚です。そうなると民主党大敗、第三極の躍進がかなり現実味を帯びてくる、ということにもなってくるのでしょう。
野田氏が望む月内審議入り、これが達成されてしまうと、野田氏の首に誰が鈴をつけるのか? 不透明になる。それは野田氏が前のめり過ぎて、誰の意見も耳を貸さない、ということを示すからです。今回の大量辞任劇における、対応のまずさも政治手腕のなさ、を露呈します。政治的に幼稚、ただ幼稚すぎて何をしでかすか、分からない。それが今後の野田氏の評価として、定着するのかもしれません。

予想より、市場下落がやや早いように感じます。しかも4月から電気料金値上げで、特に中小企業の景況感は、著しく悪化が予想され、益々景気低迷が鮮明になっていくのでしょう。そうなると、支持率の下落が再び始まる。野田政権は今年、五輪をゆっくり見ることはないに違いない。増税と歳出削減を同時に行なった欧州の景気後退を、五輪の姿に重ねた場合、5%のハードルが著しく高く見えてくるのでしょうね。

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2012年04月03日

原発ゼロの可能性、は意味がない

今日は雨、風が強くて大変でした。夏の台風なら、濡れても気温が高いのでそこそこ耐えられますが、まだ春の装いで濡れると服は重いし、急速に体温も奪われるので、かなり厳しいですね。

自民党の河野議員が、東電に関して積極的に発言しています。値上げに応じる必要がない、から東電は電気を止められない、とします。ただ、この論法が通用すると、例えば生活苦で電気代が払えない家庭の電気を止めることは、電力会社はできないとなります。問題は『公共の利益』の解釈ですが、日本産業・医療ガス協会が、平均17%の値上げに応じず4月以降も3月までと同じ料金で、もし燃料費高騰の6%分のみなら値上げに応じる、としています。稼動していない原発の維持・管理コストまで電力料金に跳ね返ってはたまらない、ということです。
ただ、東電は『公共の利益』を設備をすべて抱えた状態、と捉えており、その差が意見の違いであると分かります。これは総括原価方式の曖昧な規定を、早く変更させることが行政に求められます。法の解釈論で東電に屁理屈をつけられ、国民感情を逆なでする、といったことを繰り返すなら、この議論は益々不毛で、何も生まないとさえ云えます。そもそもシェアで1社が90%を超えた状態なら、独禁法に抵触するのであり、一方的な値上げを『権利』と呼んだ時点で、その企業は分割し、競争原理を導入するのがスジ、ということを忘れてはいけません。

最近のニュースでも、未だに目立つのが『原発ゼロの可能性』という言葉です。実は、国民にとってこれほど意味も、価値もないタイトルはありません。国民にとって、それで電気が足りない、停電するというなら重要であり、それなら『停電の可能性』と報じなければなりません。実際、それを使うとウソになる。原発がゼロになっても、電力が不足するとは考えていない、ということです。いい加減、国民は冷ややかに見ていることに、メディアが早く気づくべきなのでしょう。
枝野経産相の発言のぶれ、が指摘されていますが、昨日の参院予算委の不規則発言の方が興味深いものです。憶測ですが、枝野氏は退席したかったのではないか? それは経産省内、政府内でも調整ができておらず、その時間をつくる一芝居だった、と見ています。一部の経産官僚と組み、東電解体、電力会社利権のとりこみに動いたものの、原発では対立が目立ち、今日になりトーンを変えてきた。調整の結果は、東電の賠償費用が嵩み、負担がかかりたくない財務省の思惑が勝った、のでしょう。

話は変わりますが、最近、警察と一部メディアが組んで、2ちゃんねる攻撃をかけています。一つ云えるのは、『金運』を謳う広告を載せる雑誌、求人欄も隠語で不正な取引に利用されている現状で、その運営に強制捜査をかけることにあまり意味はありません。基本は業務改善命令で済むからです。
ネットがこれまでの掲示板から、今後も媒体としての価値を上げていくことは、間違いありません。ただ行き過ぎれば言論統制ですし、それは既存のメディアも同じこと、逆に既存メディアが当局に擦り寄り過ぎるため、ネットが拡大しているともいえるでしょう。その鼬ごっこに、当局が既存メディアと組んだのは一つの懸念でもあります。今後、日本がお隣の韓国のように、ネット規制が多い国として世界から糾弾される恐れもあり、当局の動きはよくよく監視しておかないといけないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:13|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 原子力 | メディア

2012年04月02日

3月日銀短観について

3月日銀短観が出ました。大企業製造業の業況判断指数(DI)が-4、先行きも-3と改善幅が低く、これが市場に失望を誘いました。非製造業DIは+5、先行きも横ばいで、景気の回復はまだ先との認識も広がります。予想では大企業製造業DIでプラス圏も? との期待もありましたが、それはこういうことです。現在は金融が超緩和状態に突入し、欧州のLTROの効果もあり、落ち着いている。予想を出す人間というのは、多くが金融関係者であり、それでハッピーな気分に浸っています。
しかし金融が緩和されても、実体経済への波及は遅々としてすすまない。企業の業況判断はそれを反映します。金が巡っても、それが消費に回り、経済が回復軌道に乗るという目算が立たないと、設備投資計画もままなりません。特に、今はキャッシュリッチな企業も多く、金融そのものに頼る必要がない。逆に、頼ってくるような企業では危なくて貸せない、となります。金融相場で上昇しても、指標が付いてこず、停滞するというのはよくあることで、これは健全な調整とは異なります。

想定為替レートが78.14円となり、現行より円高水準です。これもヘッジファンドの円売りもちポジションが増え、今は強烈な円高エネルギーが高まっており、企業の想定の方が妥当です。為替と、株式の連動性が薄まったのも、円を売って株を買う、というヘッジファンドの動きが減ったため、です。2月の経常収支が黒字となり、ヘッジファンド勢も戦略の見直しを迫られている。ちょっとしたリスクオフになると、一気に円高、というシナリオが現実味を帯びている状況です。
しかも、12年度は増収増益の見込みですが、下期に大きく伸びる想定です。現在の欧州、中国の景気後退が仮に下期まで続く、もしくは悪化すると想定するなら、今期の企業収益は予想よりかなり悪いとも断じられます。一見すると、設備投資計画は堅調ですが、これも11年度に手控えた分であり、決して企業は楽観していない。楽観していないのに、下期回復のシナリオはかなり微妙です。

中小企業は鮮明で、製造業DIが2pt悪化の-10、非製造業DIが3pt改善の-11、製造業より非製造業の回復が鮮明です。これは小売、電気・ガスの寄与が高く、一時的な円安効果で為替差益があるものの、先行きは決して高くない。今後は輸入物価の押し上げで、利幅が減ることも想定できます。そして、仕入れ価格判断は、先行きで軒並み上昇、悪い物価上昇が待ち構えているのが現状です。
今回の日銀短観、内容は面に出てくる数字以上に、厳しいものです。今日の株式市場も、それを徐々に織り込むことで右肩下がりとなりました。今の市場は材料待ちである一方、恐らく金融関係者が考える楽観と、実体との差に関してどう折り合いをつけるか? それを埋める作業が続くと見ています。ヘッジファンドが次の柱を見つけたとき、それがリスクオフに関わることだと、今の楽観市場が、為替を急速に円安に引き戻したパワーの逆回転が起きることを、よくよく意識しておく必要があるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:18|PermalinkComments(0)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 一般

2012年04月01日

雑感。4月の空と野田政権と

日本医師会の会長選が行われ、親民主の現職が破れました。国民から信を失う、とはこうして支持母体も、少しずつ離れることを意味します。日医会そのものは、それほど強固な支持母体ではありませんが、野田氏の下から少しずつ、人が離れていく。足元が崩れていく、ということを実感する日がくるでしょう。それが総選挙か、民主党の代表選かは自ら選択できるかもしれませんが…。

今日から4月、新年度入りです。今年は天体ショーが盛んで、空を見上げる機会が多いと思います。そんな春の星座には、うみへび座があります。心臓の辺りにはその名の通りコル・ヒドレ(海蛇の心臓)があり、中国ではうみへび座の一部を柳宿と呼んだりもします。うみへび座はすべてが姿を現すまで6時間もかかる、長大なものですが、その上に六分儀座、コップ座、からす座と続いて現れます。
その4月に、北朝鮮はロケットを日本の上空に向けて打ち上げます。先代の遺訓であり、中国の懸念まで振り切って打ち上げるのですから、これは絶対行うのでしょう。日本では破壊措置命令が出され、PAC3も配備され、仮に日本にむけて落ちてきたとしても、万全の体制を敷いています。しかしもっとも今回、憂慮すべき想定は、ミサイルで仮に破片でも撃ち落とそうとして、それで失敗した場合です。日本にうける被害とともに、ミサイル防衛網の根幹を揺るがす、命中精度を露呈することになり、それは国民に対する不安を増幅する形となるのでしょう。

防衛相の問責提出が囁かれており、政治的にはそれを取引材料に、与野党が協力して消費税増税議論に入る、そんな恐れもあります。今回のミサイル防衛に防衛相の関与はすでにありませんが、それでも時期的にみて、更迭を協力の原資にする。これで都合の悪い小沢派の閣僚を外すこともでき、野党の従来の主張とも合致する。恐らく、次の防衛相も小沢派以外の人選となるのかもしれません。ただ、野田氏の人事は枠を決めており、鳩山Gからということも想定できます。
先の正座の話で、からす座がありました。からす座は、日本では四角い形から春の海に浮かぶ『帆かけ星』と、風流に呼ばれていました。しかしギリシャ神話における説話で、からすはアポロの使いだったものの、用事をさぼり、それをごまかそうとしたことで神の怒りを買い、罪の償いとして空に貼り付けられた、とされます。さぼり、ごまかし、それらは大罪ですが、今の日本でそれが顕著に行われているのが、官僚の不作為であったり、消費税増税でも見られる必要な情報を流さず、一部の情報だけをとってその必要性を訴えるといったごまかし、であるのでしょう。

今年の天体ショー、野田氏は政治生命までかけた「消費税増税法案の成立」を星に願うのかもしれませんが、8月まで待つとさそりが出てきます。野田氏が権力に任せ、不遜な態度をとり続けると、オリオンのようにさそりに刺されて死ぬ…そんなことを正座から連想してみるのも、面白いかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:36|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般