2012年05月

2012年05月31日

野田首相と小沢氏との会談2

昨日の野田首相と小沢元代表の会談、決裂は想定線でしたが、その後の展開は色々と読んでいました。野田氏による代表選の前倒し。それでも9月に代表選は巡ってきますが、小沢氏が政府提出法案に反対する、その態度の是非を問うためにも、代表選に打って出て勝利を得た後、それを免罪符にして増税に突っ走る。それなら、9月に再任されることが確実で、法案採決は継続審議にする一方で、9月の代表選を乗りきる戦術です。ただこれは自民との決定的な対立を意味します。
今日出てきたのは、問責閣僚の交代をふくむ内閣改造やら、会期中の採決を指示、です。野田氏の選挙戦略が苦しいのは、消費税増税法案の主役であり、かつ週刊誌は面白おかしく、過去の政治資金規正法の問題をとり上げることが、確実だからです。用済み野田氏に経団連もそっぽを向く。党首がその状況では、党員の応援にも行けない。小沢氏を切れば支持母体も離れかねない。民主党のボロ負けシナリオが現実味を帯びてきます。まともな神経では選挙に踏み込めません。

一方で、小沢氏に風が吹きそうなのが欧州情勢です。6月にはギリシャ選挙、仏国議会選挙などもあり、スペイン問題など、経済的に世界は苦境に陥る公算が高い。そうなると反増税派に勢いが出てくることになります。所得が減り、税負担が重くなる。その連想が働き易くなるのです。
小沢氏が苦しい、というのがTVコメンテーター評です。代表的なのは表にでて、積極的に語るときは苦しいとき、とのことですが、幹事長時代には毎週30分ぐらいメディアの取材に応じており、今回も党員資格の復活が大きい。小沢氏は重要局面で露出を増やすことが多く、それに準じている。6月政局を睨んで、自身の立場を鮮明にしておく必要があり、露出が増えたのです。つまり小沢氏は本気で、政局を仕掛ける野田氏と、対立軸をつくる意図があって、露出が増えたといえます。

ここで野田氏が小沢切りをする際、幹事長に小沢氏に近い人間がいてもらっては困る、という問題があります。それは分党という形で、政党助成金を頭割りされることの恐怖です。内閣改造が囁かれるのも、輿石氏を閣僚にするとの名目で外し、幹事長に仙谷氏辺りをつけたい。つまりこれでレッド・ブル(赤い雄牛)、翼をください選挙体制が整うのです。このタイミングで内閣改造など、大義はない。問責二閣僚より、小沢氏を切るなら徹底的に、そのための党幹部を含めた改造が予定されるのでしょう。来月、体制転換すると野田氏の本気度が知れてきます。
そして本来、内閣改造があると審議は止まります。新しい閣僚による認識不足を、すり合わせる必要があるため、です。しかし来年の都議選とダブルにしたくない公明、早く選挙したい自民にとっては、審議時間を100時間にするために、都合よい理屈で審議拒否はしない。その思惑も働くので、終盤国会でも内閣改造、という裏技が使える。すべては選挙のためなのです。

国会日程的には、再来週初めのG20で野田氏も混乱したまま参加はできないため、再来週末辺りが消費税増税法案の衆院採決になりそうです。大きな山場は6月にくる。もしここで、野田氏が気弱になるようなら、野田氏は政治家として致命的であり、もう止まることは出来ないのでしょう。レッド・ブルが、翼をえて飛翔するのか、それとも飛べずに地を這うか。牡牛座の一等星、アルデバランは『従う者』という意味ですが、野田氏の今の立場にぴったりのようであり、誰かに操られたまま選挙までノンストップなのか、それが来月には決まってくるのでしょうね。

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2012年05月30日

野田首相と小沢氏の会談

中国1等書記官のスパイ事件、後追い記事が出てきましたが、まだ諜報活動とまでは云えない段階です。日中の農産物に関して機密3の情報、との話も、単純に筒井副大臣、もしくは鹿野農水相の元公設秘書の問題であり、交渉役として同席した書記官に、見せた側に大きな瑕疵があります。
農水省が疑問視していた事業、と云う話も、これが農水利権から政治利権に切り替わった段階で、農水省が冷めた見方に変わったとしか思えない。諜報活動と、単なる情報収集とは似て非なるものですが、今はまだ情報収集、そのための人脈作り、書記官個人の蓄財としか思えない情報しか出されておらず、今後の情報を待つしかない。その上で1つの政局マターが加わった印象です。

野田首相と小沢元代表との会談が行われました。野田氏の「大局に立って…」という言葉は『大きな局(省庁)の側に立って…』としか聞こえない。そう思っていたところ、乾坤一擲や一期一会が出てきて、俄かに活気づきました。野田氏は一度の会談で禊を済ませた後、まい進する。「今日の議論を反芻し…」との言葉を聞くと、旗を振っている自民党に猛牛のごとく突進するつもりです。
これで政局シナリオが見えてきました。野田氏は会期内の採決を目指し、やや延長しても今国会内で決めると腹をくくった。自民との話し合い解散は、国民の反発が強くて二大政党が惨敗します。となると、話し合っていない風解散しかありません。野田氏は採決を急ぐ。自民とは内々に通じ、可決させる。小沢派で反対票を投じた者は離党か除名か、民主党から追い出す。そこで自民が不信任を提出。党を追い出された側が賛成し、めでたく話し合っていない風解散の成立です。

その際、自民は消費税増税では不信任の理由として、自身が賛成していることもあって十分ではない。そこで問責二閣僚を留まらせていること、中国スパイ事件の対応等を、理由とできる。野田氏があえて問責閣僚に指導力を示さないのも、このタイミングで中国スパイ事件が出てきたのも、政局絡みとすると肯けます。特に中国スパイ事件は、前回の代表選で争った鹿野氏にも楔を打て、小沢派を追い出すことができ、自民との協力も得られる。野田政局に材料がそろってきました。
小沢氏も、妥協点を探ることはできない、と腹をくくった感があります。追い込まれているのは野田氏も、小沢氏も同様ですが、野田氏は官僚、財界の操り人形ですから、面と向かって諌めても効果はありません。野田氏が相手が折れてくれば会う、とするのも自分の決断ではなく、誰かの判断です。反芻、とするのも胃の中にもどした間に、そこで細菌が分解するための行動です。野田雄牛は、直接たべたものを吸収できない、誰かに分解してもらう必要がある体質、ということです。

小沢氏は6月の政局に言及したようです。自民は、野田政権を攻めているようにみせて、消費税増税で賛成する話し合いはできているため、不信任の条件作りをするだけとなった。そうなればもうこの法案は通るも同然です。夏を越してくると、第3極の勢いが増し、民主、自民ともに厳しいのでここでやらざるを得ない。今年の夏、原発再稼動を急ぐのも、選挙戦の間に停電などおきてもらっては困る。また選挙活動に制限をかけられては堪らない、という政局マターの面もあるのでしょう。猛暑になる予想はありませんが、政治だけはカッカと熱い夏になりそうですね。

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2012年05月29日

原子力規制庁法案の審議入り

中国大使館の1等書記官による、スパイ容疑が報じられました。松下政経塾の海外インターンとして在籍、政財界に人脈をもつとされます。中国で商売しようとして、民主党議員に相談したところ、この人物を紹介されたとの報道もありますが、重要情報の漏洩はないとの報道もあります。分からないのは、ウィーン条約で禁じられた商業活動をした、その件での出頭要請だったことです。
外交官として、一般的なレベルを超えた諜報活動をした、という報道は一切ない。そうなると想定は3つできます。別の中国人スパイがいて、公安部がその動きを抑止、警鐘を鳴らすため、スケープゴートにした。商業活動も個人的な蓄財であり、中国側の権力闘争に公安が関与することで、何らかの取引をした。もう一つは公安による政治介入です。松下政経塾出身者には、野田首相も含まれます。期が異なれば面識はない、とはいえ政経塾では財界との面通しなどがあり、財界ルートで民主党議員に人脈を広げていた可能性が、なくはありません。そうした疑いがあれば、政権への攻撃材料ができますし、野党案丸呑みで法案を通す手が、現実味を帯びてくることにもなります。
いずれにしろ、読売のスクープという点が、さらにこの問題を文面通りに読みにくくさせます。具体的なスパイ活動の情報もなく、スパイだと報じられた部分については、何か確証があってそれでも隠蔽しているのか? それとも…。今回の報道のみで終わるようだと、裏で取引された可能性が高く、とにかく続報を待たなければいけない、ということでもあるのでしょうね。

国会では、原子力規制庁法案が審議入りしましたが、昨日は菅前首相に対する国会事故調によるヒアリングが行われました。最も怖いと感じた発言は、事故が起きるまで首相にどういう権限があるか知らない、説明も受けていない、です。これは原子力統治ができていなかったこと以上に、例えば有事の際も、覚悟と認識のないトップが軍を率いる怖さであり、統治能力不足を感じさせます。
緊急事態宣言も、避難指示も、情報伝達に関する不備も、国民が被害をうけた項目でさえトップとして問題ないと言い放つ。どんなときでも、国民に対して責任をもつ立場としての心構えがない。今回の件でも、幾つも問題が見つかります。証言の食い違いのみならず、浜岡原発で事故を想定した訓練までしておきながら、対応の方法について無自覚だったトップ。それが最大の現場の混乱です。

その結果、誰がどう権限をもって指示、判断するか? それが不明なまま全員が何となく菅氏に従い、何となく菅氏を遠ざけた。情報伝達が滞るのも、指揮命令系統がぐちゃぐちゃなのも、これで説明がつきます。そしてこのことで、やはり責任は菅氏にあったと云えるのです。知らなかったり、記憶になかったり、それ自体が問題。そう結論づけても良いのでしょう。証人喚問に切り替え、証言のすれ違いを正すことも必要ですが、今回のヒアリングでも十分、菅氏にトップとしての能力不足があったことは間違いなく、それも含めた原子力行政に関する、規制という形の組織作りにしておかないと、また同じような繰り返しで、被害を拡散する対応になりかねないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:16|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 アジア | 原子力

2012年05月28日

増税して景気はよくなる?

あまり他の方のブログを批判したくはありませんが、某氏による『増税で景気が良くなる』記事をみて、眉を顰めましたので取り上げます。名目賃金が15年で11%下落、非正規社員が25%から35%に増え、賃金格差が生じ、老後の不安も高まった。よって不安スパイラルに陥っている。
ここまでは現状の把握ですので良いのですが、財政再建の見通しを示して老後の不安を減らせば非ケインズ効果で不安心理が改善する、その結論が問題です。日本の財政に不安があるから消費が低迷するわけではなく、社会保障が持続不可能だと考えるから、老後の不安が増す。財政再建は必須ですが、財政再建を果たしても可処分所得の減少、増税による重税感による不満、社会保障費の削減、により政府がそれを達成すれば、やはり景気は今より確実に悪化します。

そもそも、名目賃金の下落も経営側の所得は上昇しており、平均すれば11%の下落ですが、労働者の実質的な賃金の下落はもっと大きい、がコンセンサスです。つまり最大の消費者である労働者階層が、消費に回せるお金が減少する、それがデフレの最大要因です。さらに増税しても、将来的な社会保障は削減の方向であり、自民案では社会保障の目的税化せず、ですから益々増税が将来的な安心にはつながらない。要するに、今の増税は単に負担感だけを国民に与える施策なのです。
仮に増税分を社会保障に全額回すとしても、今のままなら穴の開いたバケツに水を注ぐようなものです。結局、増税しても自民は公共工事を増やすといい、民主は社会保障でバラマキを画策する以上、財政再建には全く寄与しない。それを理解した上で、国民が安心するはずもありません。

これは日銀に期待し、通貨のバラマキでインフレ達成を模索する人間も、同様の過ちを犯しています。仮に市場に資金を投入しても、金融機関、企業の内部留保として市場に還流しない。日本のデフレの根幹は、この資金需要に対するミスマッチが、最大の要因と云えるのです。例えば、個人の貯蓄に課税する案もありますが、個人の預貯金の流出や、外貨建て資産へ逃避する負の影響もあります。
一つの施策としては、企業の内部留保に課税する案があります。しかしM&Aなど、将来的に蓄えておく事業戦略もあるので、その場合は事業計画書を提出させ、免税とする。但しその計画通りに実施されない場合、また事業計画を変更する場合には課税する。これは経営者が、正しく計画を立案できるかを問うものであり、そうでない経営者であれば、企業の資産は目減りし、それを株主総会で説明する必要も出てくる。企業が外貨建て資産に逃げても、円高になれば海外の資産は目減りし、それもいずれ減損処理の対応となる。国は増税で潤い、内部留保を企業が吐き出すことになるので、市場に資金も流れ、経済にも好循環が生まれる。こうしたバランスを考えた施策が必要なのです。

日本は軽減税率などがないため、消費税増税では景気に与えるインパクトが、明らかに欧米とは異なります。財務省が今日、2010年度末の資産が625.1兆円(前年比21.9兆円減)、負債が1042.9兆円(前年比23.3兆円増)と発表しました。震災の影響は織り込んでいませんが、債務超過は417.8兆円です。要するにGDP比ではまだ100%に達しておらず、財政不安があるから…という説明自体にムリがあります。今増税を決めても、それがただの政争の具に陥れば、財政再建どころか益々ムダな予算執行を増やすばかりです。先に歳出の穴を塞ぐ、これを徹底しないと日本の財政再建など、まず達成困難ということだけは、確かなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:24|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

2012年05月27日

雑感。ドラゴンのISSドッキング

放鳥されたトキから雛が誕生し、順調に巣立ちを迎えています。絶滅危惧種など、今では馴染みのある動植物までレッドリストに入っており、トキはそれ以下のゼロの状態からの回復です。これは至難の業であり、もし成功したら一つの契機となるでしょう。最近、住宅の高気密化などで、スズメやツバメが巣作りできないとされますが、古来から暮らす益鳥まで住みにくくなるような国では、どこまでそれが良いことなのか、考えてしまう部分もあります。

ちょっと面白い話があったので、取り上げてみます。民間宇宙船ドラゴンが、ISSにドッキングを果たし、無人で打ち上げた宇宙船まで、遠隔操作により宇宙空間で、様々な活動ができることを証明しました。折も折、米航空宇宙局(NASA)が、アポロ11号と17号が月面に降り立った場所の、半径2kmを飛行禁止、75m以内を立ち入り禁止とする旨、指針を示しました。国際的な規約ではありませんが、恐らく米国の意向で、この指針には他国も同意せざるを得ないのでしょう。
上記のドラゴンが示したことは、無人月探査が民間でも可能ということです。月で有用な鉱物が見つかったわけではありませんが、もし本当にジャイアント・インパクトで地球と月が分離したとすれば、衝突の衝撃でダイヤモンドなどの鉱物がある可能性は、残されています。民間の手が入れば、月開発が加速する可能性もある。そこで先手を打って規制をかけたのでしょう。

しかし月着陸は未だにナゾが多いとされ、着陸していないのでは? と噂されます。今回も着陸を禁止するならともかく、飛行禁止にする必然性は感じません。空気がないので、月に向けて噴射の風を当てない限り、偉業が消される心配がないからです。むしろその偉業を喧伝するためにも、観光名所にしても良いぐらいです。日本の月探査衛星が、詳細な月の画像を収めながら、アポロ着陸場所の映像を入れなかったのが残念ですが、今後もこの辺りの経緯は議論を呼びそうです。
日本のH2Aロケット21号機の打ち上げも成功しました。ただ、韓国の衛星を受注して載せたといっても、日本の衛星とシェアし、やっとペイできるレベルであり、まだ課題は山積みです。米で民間が成り立つのに、日本は高コスト体質に陥っているようでは、将来性は低いといえるのでしょう。

日本の科学技術には信頼をおきたいところですが、原発の問題を見る限り、この国の利権に巣食う団体の中間搾取が、コストに直結していることが見えてきます。宇宙開発は国の事業として推進され、競争のない状況におかれました。日本で宇宙開発を定着させたいなら、まず足元から固めていかないと、この国の宇宙開発が絶滅危惧に陥ることは、ほぼ間違いないといえるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:31|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 社会 | アメリカ

2012年05月26日

雑感、AMROとスペイン問題

福島第一原発4号機の内部が、報道陣に公開されました。耐震補強が施され、今は問題ないとは言え、建屋のカバーも、放射性の物質の漏洩が止まっている現状で、かける膨大なコストと労力から見送られた。そうなると、いざトラブルがおきたときは、再び放射性の物質を拡散させる恐れがある。4号機はプールに沈んでいるとはいえ、燃料棒を遮蔽するものはないので、その恐れが高いと云えるでしょう。建屋の強度、冷却水の管理方法、データがなければ確認しようもなく、そのデータを東電は開示しない以上、見た目を公開されても耐震偽装と同じ、誰も信用できないのでしょう。

ASEAN+3の設立する域内経済監視機関(AMRO)の事務局長に、日本人の根本氏が就任します。初代の座を中国に譲る代わりに、任期2年をとった。日本式の、足して2で割る外交です。例えば急速充電器 チャデモ規格でも欧米の推進する規格と、足して2で割ろうとする動きもありますが、欧米が利権を求めて動く以上、これは強欲に支配されており、2で割ることを是認するのは困難です。
このAMRO、金融危機に陥った国に外貨を融通する、チェンマイ・イニシアチブの助言機関との位置づけです。仮にASEANで、不測の事態がおきたときは、事務局長である根本氏に配慮し、日本が多額の資金援助を約束させられないか? そもそも監視機関なるものに、どこまで権限があるかも問題ですが、日本として嫌な役回りが舞っていることは、間違いないといえるのでしょう。

欧州危機は新たなステージ、スペインが沸騰してきました。大手銀バンキアが190億ユーロの支援を政府に申し出ました。預金引き出しと格下げで、自己資本の痛みが激しく、想定の2倍の支援額です。同国GDPの5分の1を占めるカタルーニャ州も、資金繰りに行き詰まり政府支援と伝わり、緊急与信枠の尽きる6月にむけて、緊張が高まります。さらに国内銀行による、スペイン国債の買い支えが顕著で、発行残高の30%を超えてきました。その銀行は政府に支援を仰ぐ。まるで止め処ない悪夢のような展開であり、スペインは早晩、崩壊が警戒されるような状況です。
島サミットで、日本は太平洋諸島に、3年で5億$の支援を約束しました。その背景に、中国向け債務が膨らんでおり、経済規模の小さな国が、債務を拡大したときどうなるかは、欧州危機でも明らかです。AMROが機能するかの前に、債務比率について統一的に世界で監視できる体質でなければ、小さな国は次々とつぶれることとなり、その度にツケを世界が払わされます。

日経平均が8週連続下落で、来週も下げると記録に並びます。問題は、1-3月に買い続けた外国人の売りが止まらないことで、逆に言えば1-3月の上昇がウソだった証拠です。スペインの問題など、利回りの上昇も目立ち始め、欧州債務のあり様も含めて検討する必要があります。21世紀は、債務の問題に解決を示さないと、ただ危機だから支援する、というだけでは収まらなくなるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:32|PermalinkComments(6)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 一般

2012年05月25日

生活保護の話と、電力会社の話

次長課長の河本氏が、母親の生活保護受給に関し、記者会見を行いました。不正とは思わないが、自分が売れてからの5、6年分は返納したい、ということです。まず不正でないなら謝罪の必要はありませんし、返納もする必要がない。さらに受給を「恥ずかしい」と述べ、ネットでは非難されています。しかし、実は真に非難されるべきはそのタイミングで、ホンダによる画像削除など如実に、自身の芸能人としての営業活動に影響がでるまで対応が遅れたこと、になるはずです。
自身がTV出演したとき、一晩で百万円の飲食や、結婚記念日にスワロフスキーを贈る、といった話もしています。その一親等の身内が、生活保護を受けていることは、やはり説明がつかないのでしょう。今回は明らかに、生活保護の不正受給に対して警鐘を鳴らすためと、政治家の思惑に翻弄された印象です。ただ、不正受給の強制返納を可能とするなら、例えば民生委員が不正受給を発見した場合、返納分の1割を報酬としてうけとれる、とすると不正受給を減らす効果があるかもしれません。

経産省が関電、九電、北電、四電の計画停電を来月にも発表、としました。関電はこれまで大飯原発などの再稼動には熱心である一方、緊急の発電装置の導入には後ろ向きで、それが需給を崩す原因とも伝わります。大飯原発再稼動がなくとも、東電と同規模の臨時の発電装置さえ備えれば、不足しないということです。これは他の電力会社も同様のことが言えるのでしょう。
東電が、電力料金の上昇分に福島原発の事故後、安定的に設備を動かすための費用を含める、として波紋を呼んでいます。事故の原因が曖昧なまま、ツケは国民に回す。こんなことをすれば、他の原発でも事故が起きたら、その対応費用は電力料金に回ることが確定するので、他の地域の再稼動にも影響します。事故が起きたら、地域経済を崩壊させかねないことになる発電装置など、使ってはいけないからです。柏崎刈羽原発の再稼動を織り込んでいますが、拒絶反応がでて当然です。

原子力委員会で、原案を原子力ムラで事前チェックしていた話など、未だにこうしたことが明るみに出ない、と思って行うそのセンスがアウトです。さらに最近TVに露出し、値上げに理解を求める東電常務が、メーター設置の子会社に移る。これなど、時間帯別電力料金を導入すれば、メーター交換は必須なので、安定した職を得ることになる。今の謝罪行脚の代償、と考えての打算的行動と受け取られかねない。これもタイミング的に、最悪な勘繰りをさせるといえます。
夏の節電に、クーラーを切るよりも充電機能のある携帯などで、ワンセグを見た方が効果的、との試算もあります。機種にもよりますが、大画面液晶TVは130Wぐらいあるので、それを各家庭で削れば、かなり節電効果がある。今は、アンテナ線につないでワンセグ電波を飛ばすものもあるので、活用してみるのも手です。また現在、販売好調と伝わるソニー製のヘッドセット型の映像視聴機。これは高級機ですが、安価な普及機で映像が見られるようになれば、わざわざ大画面にする必要もなく、様々な映像がみられ、それも節電効果が上がるといえるのでしょう。

東電にしろ、値上げは権利などと述べてみたところで、国民の目からみれば不正に総括原価方式を使っているのでは? という目で見られます。東電など、資産や収入があるのに公的資金が投入された。高い年金支給は維持しつつ、破綻寸前というあり得ない理屈が通用してしまっている状況です。東電への資金も『生活保護』にならないよう、データの開示など、国民が税金で所有する機関としての立ち位置をとらないと、バッシングは一向に収まらない、と云えるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:10|PermalinkComments(6)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 原子力 | 社会

2012年05月24日

雑感。最近の中国の動き

中国が米国の再生エネ法により、中国製太陽光パネルに、相殺関税がかけられるのはWTO違反、として提訴も辞さない構えのようです。オバマ大統領はエネルギー分野のイノベーションとして、太陽光発電の製造に雇用拡大を求めました。しかし安価な中国製に負け、米国での製造は拡大せず、結果として関税に頼った。TPPが成立すれば、今度は補助金などに頼ることは確実です。米国は人件費が下がり、中国から製造業を本国へ戻す動きもありますが、まだ人件費は高すぎる。実際に、製造業の分野で関税を撤廃すれば、米国の製造業は壊滅的になるのは間違いありません。
そんな米国で、ワシントン・ポスト紙が橋下大阪市長を取り上げました。扇動家、という見出しも踊りますが、まるで日本の某大手新聞紙のような主張で、事実そこから得た情報で記事を書いた、という匂いがします。先に、野田首相をヨイショしたのもWPですから、まるで日本で書けない、書いても取り上げられないことをWPに書いてもらう、という戦略をとっているのかもしれません。

そんな中国の高圧的態度が、最近目立ちます。尖閣諸島を『核心的利益』と、メディアを通じて報じ、直接相手に言わずとも規定路線化しようとする。世界ウィグル会議の開催に関して、日本の議員に脅しともとれる書簡を送る。権力継承前、ということ以上に、経済的には減速懸念、米国による国連海洋法条約への批准の動きなど、追い込まれていることの裏返しでもあるのでしょう。
中国にとって最大の懸念は、国内の不安定化です。領土、領海でこれまでの主張が覆されると、国力低下とみなされる。経済の混乱も同様です。独立を求める勢力に甘い顔をしても、共産党政権はもたない。それは北朝鮮による、漁船の拉致も同様です。これを武装勢力による誘拐、として報じられますが、北朝鮮で一般人が武装することはほとんどないので、軍が関与したと見ても良いのでしょう。

北朝鮮の上層部が関与したとは思えない。一部の部隊が小遣い稼ぎを始めたとすれば、北朝鮮は早晩、崩壊するのでしょう。中国も、北朝鮮への反発が国内で起こり始め、慌てて決着させましたが、地方ばかりでなく北朝鮮動向も気にせざるを得なくなった。それは崩壊のさせ方、という難題であり、実害が中国に及ぶなら当然そこにも手をつけなければなりません。
中国はここに来て、一気に悪材料が重なり始めた。薄氏は、自身へのインタビューで、共産党に問題はなく、離婚同然だった妻が起こした事件で更迭された、いずれ復権したいとの意思を示しています。しかし逆に、中国で権力をにぎるには共産党の意に沿わねばならず、そのための発言と見ることも可能です。中国内部の腐敗構造には言及できない、だからこそナゾが増してしまいます。

日本では、残念ながら中国の変動を織り込む動きはありません。中国本土株を嫌気し…と報じられても、それはグローバルマクロなどの、越境マネーが右往左往するばかりで、主体的に中国への言及は、極めて少ないのが現状です。しかし中国が変動期にあることは間違いなく、日本の貿易額も中国が多いのですから、政治的にも、経済的にも中国を意識しておかないと、その変動にただ翻弄されるばかりになりかねないのでしょうね。

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2012年05月23日

来週の野田首相、小沢氏の会談

ギリシャ前首相による、ユーロ圏離脱も選択肢、という発言を市場は嫌気しました。日銀の政策決定会合も、一部で付利の拡大も取りざたされていたため、その期待も剥落。大きな下げを演じました。欧州首脳会議も、共同債の発行などが議論されますが、財政に余裕のある国と、そうでない国の意見の隔たりが大きい。同床異夢どころか、呉越同舟のような空気さえ、漂ってきました。
しかし日本は、民主党の藤井税調会長のように「デフレでない」と言い切り、増税に一直線です。1-3月期は円安で輸入物価が上がり、回り回って物価が上昇傾向になっており、悪い物価上昇です。貿易収支も5203億円の赤字、これで増税して内需を潰せば、貿易黒字に転じるかもしれませんが、日本は30年、40年と『失われた』と云われ続けることになるのかもしれません。

来週、野田首相と小沢氏との会談が決まりました。輿石幹事長を含めた、三者面談です。議論そのものはかみ合わず、物別れに終わりますが、問題はその後の見方が二分されることです。野田氏は自ら頭を垂れたものの撥ねつけられた、として小沢切りの口実とする。小沢氏はスジを通した上で、倒閣にむけた狼煙をあげる、とされます。しかし首相という地位にあり、『謙譲は美徳』の日本では、上位にある者がヒザを屈すると、それだけで評価される面があります。そうなると、野田氏の方が打てる手も多く、小沢氏の側にメリットは少ない。この辺りの読み方に難しい点があります。
野田政権側から、自民党への接触ルートは主に3つとされます。藤井氏、仙谷氏、そして官僚です。これだと、ほぼ重鎮しかカバーしませんので、自民党でも中堅・若手は勉強会を立ち上げるなど、異なる動きを示します。つまり、増税派は古い、官僚との付き合いが長い人物たちによって、恣意的に扱われている、という言い方が可能です。増税、反増税というと、何かと野田民主-自民 対 小沢派という構図が語られますが、古い政治家 対 新しい政治家の構図も含まれるのです。

逆に言うと、重鎮とは言え風が吹けば落選することを、過去二回の選挙で経験しており、若手が多いから選挙に弱い、という構図が、次の選挙では当てはまらない可能性がある。つまり増税派と、反増税派の対決という構図が演出される場合、増税に対する怒りの票が風となれば、若手にも有利な面が出てくる。そして、若手を率いる側には策を弄するのではなく、『潔さ』が求められる形となります。
小沢氏はこれまでも、会いたいという人間は拒まない、としています。小沢氏が会う理由に、輿石氏の顔を立てる以上に、理由があるとすればこの『潔さ』なのでしょう。どちらもこれを、静かなスタートラインとして増税、反増税の御旗を立てるなら、これは駿府城会談ではなく、宮島談判になるのかもしれません。野田氏は自らを西郷隆盛、つまり官軍と思っているようですが、実は薩長連合を組みたい自民党とも、組んでみれば老兵しかいない、ということになりかねないのです。

消費税増税への反対は、世論調査でも50%を超えます。しかしナゼか、街頭インタビューでは賛成の意見が多い。それは都心でインタビューすれば、政府や独法、財法に紐づいて仕事している人が多く、政府の財政拡大に賛成する人間が多い、というだけです。世論調査とて、恣意的に操作されているという中で、反増税が風になって吹くと、選挙結果は意外なことになり、どちらが官軍か、分からないことになってくるのでしょうね。

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2012年05月22日

フィッチによる日本国債格下げ

スカイツリーがオープンしました。経済効果が数百億円と云ってみても、節電の夏にライトアップがどこまで必要か? 色々と考える点はあります。さらに、そこに人が流れればどこかに空白ができる。スカイツリー単体ではなく、全体としての経済活性化が必要なのでしょう。

フィッチが日本国債を格下げしました。ただこの格付け機関は米政府の意向に従うことが多く、色々と勘繰る点はあります。国会では、みんなの党の江田議員がギリシャ経済が06年から成長が鈍化したのは、消費税をアップしてから、と指摘しました。緊縮財政にはもう一つ、歳出削減が含まれるので、歳入増と歳出減は、セットでなければならない。逆に野田政権が語る、ギリシャの二の舞…という言葉には、歳出減を含まない日本の独自性がある。それを語らず、ただギリシャの二の舞…とくり返すのは、野田氏自身にその違いが分かっていない面も多分にあります。
一方、共産党が企業の内部留保が拡大し、260兆円に達しているとし、安住財務相が問題ないとしましたが、実は大きな問題があります。内部留保は死に金です。経済を不活性にするばかりでなく、買収対象になり易い。事業規模に見合わない額に膨らめば、マイナスしかもたらしません。東証の時価総額が300兆円を切る水準なのに、それに接近していることは明らかに問題です。

株式市場は今週に入り、反発しています。IMM投機筋が、ユーロ売りで歴史的水準。こうしたニュースが出ると、一旦反転することがあります。これはポジション整理を狙った動きであり、フィッチもそれに乗った面があるのでしょう。日本国債を多少格下げしても、影響が少ない一方で、欧州のみを悪者にして格下げする訳ではない。そのイイワケ、という面も含まれるはずです。
OECDが今年の世界の経済成長率を3.4%、前年から鈍化としました。注目すべきは欧州で、今年は0.1%減速、来年は0.9%の成長を見込む点です。警戒は示しながらも、成長軌道にもどるとします。しかし財政に余裕なく、ECBもLTROを打ったばかりで、第三弾はしばらく打ちにくい。緊縮財政と経済成長、という難しい課題に答えを見出せていない状況では、画餅と指摘されても仕方ありません。

林邑楽の『案摩(あま)』は二人が笏をもって舞い、その後に登場した二人が、笏を貸してとせがみ、貸してもらえず、滑稽に『案摩』の舞を舞うのが『二の舞』です。ギリシャの何をみて、何を借りようとする気かは分かりませんが、少なくとも今の政府の経済政策では、投資にも二の足を踏みます。笏は平安時代、カンニングペーパーの役割をもったとされますが、今の政府の、官僚からの受け売り答弁を聞いていると、誰の『二の舞』なのかは自ずと知れてきます。誰の振り付けなのか? そんなことをしている内に、日本をみる海外勢の目がより厳しくなることは、間違いないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:19|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 政治

2012年05月21日

政治とメディアと民意

某週刊誌にて、重要な記事がありました。日テレ元プロデューサー、コメンテーターの方の告白ですが、日テレは読売新聞の社説以上の踏み込みはしない、それを会議で言われたとの話です。日テレがジャーナリズムの旗を下ろし、読売新聞の阿諛追従をするだけの媒体に成り下がった。それを職場にいた人間が直接語ったものとして、今後のメディアの議論に一石を投じそうです。
メディアが煽った韓流も、終焉間近との観測もあります。コンサートも赤字、ドラマも低調。そもそも、韓国ドラマは予算と演出が不足しており、すぐ登場人物の会話に頼ってしまう、という傾向があります。それに素材が恋愛に頼るため、飽きが早いと韓国でも指摘があります。中身が薄いと、一過性に終わるのが常ですが、会話のシーンでナナメ45℃の角度で語る姿をみると、人は知らなくてもすぐ韓国ドラマだと分かってしまうようでは、素材以上に1パターンと云えるのでしょう。

国会では、社会保障・税一体改革特別委員会の、与野党審議が始まりました。しかし自民の質問も、野田政権なら自民党がやっても同じ、という恨み節がにじみ、自民の愚痴に民主が応じるといった低調な内容です。党内にも、野党にも弱小とみられる野田氏が、唯一その存在感を示すのは、問責二閣僚を切って野党との合意をとりつけ、消費税増税を強行採決し、野党もそれに乗っかるとき、となりそうな雲行きです。森元首相の訪ロの話も、自民重鎮に阿り、見せ場を与えるという演出であり、そこに自民党をまとめさせ、消費税増税法案を可決させる。党内に大鉈をふるい、返す刀で野党とは抱擁する。その一瞬だけにつかい捨てられる。古い喩えで申し訳ありませんが、野田氏はヨッちゃんですが、まるでマッチのような扱いを受けるのでしょう。
しかし日テレが、読売新聞の社説以上の報道をしないなら、日テレは原発推進、消費税増税賛成、で世論をつくっていることが判明します。鳩山元首相の訪沖縄はボロクソにけなしても、本来必要となるべき沖縄県民の声、は放送できなかった。それは沖縄では、鳩山氏に対して好意的とまでは言わずとも、悪意のある報道がないためであり、永田町で唯一沖縄の民意を掬ってくれた、との意識もあるからです。そのため、中央の声だけを拾った形での報道をくり返さざるを得なくなりました。

NATOでも、仏大統領選にからみ、アフガン撤退を選挙公約として勝利したオランド氏に配慮し、認める方向性を示しました。国際的な決定事項はたとえ選挙公約でも覆せない、と盛んに喧伝したメディアは、ここでも裏切られたのです。仏国、ギリシャの選挙結果に注視するのも、民意でその国が決めたことを外部から覆すのは、内政干渉の恐れもあるためです。仮に、ギリシャがユーロ離脱を決めた場合、それをユーロ圏が押し留めることは、内政干渉でない範囲でしかできないのです。
今、野田政権は民意で得られたことを無視し、自身のやりたい方向性にまい進しています。しかし、本来メディアはこれを徹底的に糾弾しなければ、ジャーナリズムではない。ナゼなら、それが最も危険な政治だからです。民意を裏切っても、自分たちの主張に沿うからそれを認める、ということならジャーナリズムではない。政治が民意の結集でなければ、代議員制は崩壊の恐れすらあります。野田政権の下で、政治不信は醸成されていくだけなのですが、それに野党が加担し、さらにメディアが後押しする。この構図がこの国の最大の不幸と云えるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:07|PermalinkComments(6)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | メディア

2012年05月20日

雑感、金環日食とギリシャ

明日は金環日食で、天岩戸伝説にちなむ催しもあるようですが、これには若干の違和感もあります。天照大神が隠れたため、地上が暗くなり、魑魅魍魎が跋扈して地上が大混乱に陥る。しかし時間にして数分、天文における古代人の知識はかなり豊富であり、それを神話として仮託するにしろ、古代人が本当に恐れ戦いたのか? そこには違った見方もできそうです。
天岩戸伝説はもう一つ、キリストの死と復活の投影ともされます。またギリシャ神話のデメテルの話とも酷似しています。むしろ、短期間に起きる金環日食より、太陽活動の弱まりに対する恐れ、そこから復活することへの歓喜、がそこにはあるのかもしれません。神話を知るなら、そこまで知識を広げた方が、より深みを増しますし、面白さを感じるところなのでしょうね。

金環日食などの自然現象は、時に凶兆として意識されます。国際社会は、ギリシャからの変動に怯えていますが、すでにパラダイムシフトは起きています。規制緩和 = 小さな政府 という認識は消えました。規制緩和をし、市場に任すことで政府は人員を削減できる、という触れ込みでしたが、実際は市場の暴走によっておきる弊害に対し、当局はより人員を割かなければいけなくなり、大きな政府となる。より性善説に立てば市場原理に委ねて良い、となりますが、様々な規制緩和による問題のほとんどは暴走であり、それを法的に止めることは不可能とさえ云えます。
経済的にも、市場原理主義が後退したことで、今は新たな大枠としての経済政策に、道筋はつけにくい。そこで欧州ではドイツが主導する緊縮財政、という形で危機の終息へと政策の舵を切りました。しかし民意がそれを否定し始め、選挙結果に左右されてこの政策も失敗の兆しがあります。ただ、だからと云って経済政策に有効なものはなく、公共工事によるケインズ型の経済学にゆり戻すなら、それこそ各国政府は財政的に破綻することになるのでしょう。

新しい道がないのに、ギリシャはそこに踏み出そうとする。そのゆり戻しが、緊縮財政推進の新民主主義党と、急進左派連合との接戦に現れているのでしょう。緊縮財政を否定しても、その先にある道はみえない。ユーロ圏離脱となれば、ドラクマに通貨を戻した途端に売り叩かれて、ギリシャは自滅する。急進左派連合も、緊縮財政に変わるユーロ圏残留の道を示さなければ、勝利後の茨の道が待っています。ギリシャの混乱は、結局拡大することになるのでしょう。
ギリシャのデメテル神の神話も、古さを辿るとシリア辺りでミタンニ王国を築いた、フリ人の神話に行き当たる、とされます。デメテルは、娘のペルセポネが冥界の王ハデスに誘拐されたことで、自ら身を隠してしまいます。今回、ハデスに連れ去られるのが、ギリシャなのか、スペインなのかは分かりませんが、少なくとも一部が離脱することで世界を暗闇に導くことは、確かなのかもしれません。ハデスが市場の暴走だとすれば、それを止めるための手立てを早めに構築しないと、それこそ飢饉や疫病などの災いを、世界にばらまくことになってしまうのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:39|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 欧州 | 神話

2012年05月19日

G8サミットが開幕

NASDAQに上場されたFacebook株、初値は42.05$でしたが、初日は38.23$でした。取引上の情報遅延もあり、何かとお騒がせなのは今後も続きそうです。Facebookはアジアや携帯アプリからの収益が弱く、伸び代があると云っても、そもそも文化の異なるアジアでSNSが必要か? から分析が必要でしょう。時価総額が大きく、ポートフォリオに組み入れざるを得ない、などファンド勢の思惑以上に、この株は米国の景気を象徴するような扱いを受けるのかもしれません。

18日、日本株は大きく下げました。追証発生に伴う処分売り、外国勢の投売り、などが語られますが、市場はギリシャのユーロ離脱を織り込みにいっています。この流れは6月の米雇用統計、仏国議会選挙、ギリシャ議会選挙、ツイスト・オペ終了後の米FRBの対応、等を一つ一つこなさないと反発が難しい。むしろそこで悪いシナリオが現実化すると、ユーロ崩壊を予見して動かざるを得ず、その後の展開は予断を許さなくなります。さらに中国の景気後退が深刻になると、今ギリシャ、スペインでおきているとり付け騒ぎが、中国に飛び火することになりかねません。
G8サミットが開催されますが、野田首相は国際会議において、まったく存在感を示せません。首脳会談なし、具体的提案なし、国内でも同様に、指導力なし、統率力なし、提案力なし、三ない首相と揶揄されるぐらいですが、国際会議ではさらに際立ちます。しかしバブル崩壊を先行して体験した日本は、この期に様々な提案ができるはずで、実際それがないのは不自然です。

不動産価格の抑制的上昇。不動産バブルを起こした国は、総じて金融不安に直結します。国によって事情は異なるので、何%と決めることは困難ですが、上昇幅が拡大したときは国際機関から警告をだす、などの対策を打つ。すると投資資金は、いつ規制されるか分からないので、過剰な投資を控えるようになります。特に経済成長を不動産に頼っている国は、注意喚起が必要です。
デフレスパイラルに陥る前の対処法。経済学者のクルーグマン氏が、日本のデフレに関して金融政策を批判したのは、有名な話です。しかし失敗から学べば、デフレに陥りそうな初期の段階で打つべき対策が見えてきます。米国は昨年、デフレの兆しが見えた段階で大量の資金供給、景気対策を同時に行うことで防ぎました。しかしドル安を招き、賃金下落は止まらず、社会不安が増す結果になっているので、この辺りを考察すると、きっと今後の対策を提案できるはずです。

以上はごく一部ですが、実は今後の世界の注目を集める提案ができるのは、先行体験がある日本なのです。しかし官僚は自らの失敗、無為無策を認めることになるため、それを検証しません。さらに、消費税増税に日本の現状を語ることは、マイナスでしかないためそうしない。結果的に、今回の世界危機を放置している一つの原因に、日本が対岸の火事として金だけだして、傍観を決めこむことも含まれているのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:18|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

2012年05月18日

最近の野田氏をみていると・・・

政府が夏の電力需給対策を決めました。一昨年の夏の最大需要から関電は15%、九電は10%などが示されます。しかし企業は自家発電を増やしており、原発十基以上の発電能力はもつ、とされますが、それらは含まない推計です。一方で、停電テロを起こし、原発再稼動が必要との空気を醸成しよう、という動きがあると古賀氏が発言し、即座に関電が否定するなど、微妙な動きもあります。
しかし昨年、必要なかったとされる計画停電でも、国民の原発への意識は変わらなかった。停電を起こせば、逆に電力会社へのバッシングがより大きくなることでしょう。電力会社の、情報を小出しにする態度が国民の怒りを買っており、もし後で足りると分かればひどい結果になります。逆に、そうなれば電力会社の解体を含めて、電力業界全体に手が入ることにもなるのでしょう。

明後日、55歳になる野田首相が「ゴーゴー」と拳を振り上げるパフォーマンスまで、見せました。しかし今、民主党内は三々五々。野田氏が自民にいい顔をしようと、自民案の受け入れまで示唆したことで、民主党内で法案の調整に動いてきた側からは非難囂々。しかも、党内で最大の抵抗勢力となった輿石氏には頭も上がらず、問責閣僚を留任させることで、自民からもそっぽを向かれます。
昨日のNHKへの出演でも、官僚依存を露呈した一幕が、一例を挙げた点です。記者から何かを問われた際、成功例をひく場合のほとんどは、官僚から想定問答として教え込まれたものです。つまり政治家は、そんなことまで知らなくても良いし、知るはずもないのに具体的に語ることができるのは、教え込まれているからなのです。菅前首相はそれを連発しましたが、野田氏も増えてきました。自民とは胸襟を開き、小沢氏とは腹蔵なく、話し合いをするそうですが、服を脱いでも腸をぶちまけても、中身がないのでは誰もそれを評価してくれない。大局に立つなら、どうして矮小化した卑近な例をひくのか? そのことすら、野田氏には理解できていないのでしょう。

先週末、色々とでた世論調査でも気になったのが、何社か内閣支持率の上昇が見られたことです。もし某社の世論調査のように、小沢氏の処分解除に反対が多いなら、本来は支持率が下がって当然です。輿石氏が決めたとは云え、野田氏も承認しているのですから。しかし現実的に、野田氏の影は薄くなっており、野田氏に責任がないと考える人が多いとするなら、これは由々しき事態です。
一国の当主の存在感が薄い。党内ですら、見向きされなくなってきた今、野田氏の八方美人的なやり方では、行き詰ることが明白になってきたのでしょう。最近、二股をかけるとシオヤと呼ばれるようですが、野田氏は八股、九股ぐらいに跨っていい顔だけをしようとする。その結果、それらの勢力が強まり、言いたいことを言い始めたために、統率がとれなくなってきました。

最近、野田氏の面相が変わってきている印象をうけます。右と左が、首相になる前から比べて違いがはっきりしてきた。人は誰しも右半分と、左半分の顔は違うとされますが、いい顔をしようと面の皮を張っているため、二面性が出てきたのだとすれば、そろそろ焦って動き出すタイミングは、近づいてきていると云えるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:24|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2012年05月17日

日本の1−3月期GDPと、Facebookの上場

日本の1-3月期GDP速報値が前期比1.0%増、年率換算4.1%と高い伸びを示しました。1年経ってやっと動き出した復興費により、公共投資が5.4%の高い伸びを示し、エコカー補助金、保険、見舞金などが被災者に行き渡り始め、個人消費も1.1%増と堅調でした。さらに欧州のLTROをうけ、市場が安定したことも心理を好転させた原因でしょう。これは外需にも現れており、輸出2.9%増と堅調な指標が続いた米国向けの伸びが大きく出ています。
問題はGDPデフレーターが前年同期比-1.2%と、依然大きなデフレを示すことです。しかも国内需要デフレーターは-0.3%と、こちらもデフレです。現在、欧州を支える独国も、実は似たような背景があり、人件費を抑制する一方、雇用を確保するとのお題目を掲げて経済を運営してきたため、一見堅調に見えますが、内需は弱い傾向があります。世界でリスクが高まると国債が買われる2国が、そろって内需が低調という怪。これが国を安定させるために、国民が犠牲になっている、という認識が高まると、仏国のように選挙に大きな影響が出てくることになるのでしょう。

気になるのが、ギリシャが約4億ユーロの国債を、ほぼ額面通りに償還したことです。これは先の合意に含まれない、ヘッジファンドが自主的なデフォルトに応じなかった資金です。現在、ギリシャは前政権が暫定的に指揮をとっていますが、判断を避けた形であり、その間隙をついて応諾しなかった側に利が出た。これは今後、債務削減交渉にも影響してくるものです。ギリシャでは取付け騒ぎも起きていますが、金融機関の脆弱な自己資本が更なる重石となりそうです。
そんな米国では、明日Facebookが上場します。これに先駆け、GMが広告を取りやめる話も出ていますが、これは加熱するFacebook株を、米政府が抑止しようとしたとみて間違いありません。広告の意義が低い、との理由ですが、これは尤もな発言といえます。もし友人と語らいに行って、広告に目移りしていたら、それは失礼というものです。Googleのように、検索したらトップにスポンサーサイトを掲載し、それをクリックするのとは違い、Facebookには常に収益性に疑問があります。

米国はIT産業に活路を見出すしかなく、米国基準を世界に通すため、ありとあらゆるマーケティングをします。Facebookも、人間関係が希薄な米国人には向きますが、日本のように実生活でも濃密な人間関係のある社会では、実はあまり必要ないといえるものです。むしろFacebook疲れ、人間関係を維持するためにFacebookに入るなどの、弊害すら生まれています。得られるものより、とられる時間を気にする場合、Facebookというツールにそれほど日本では魅力がないのです。
さらに米国でも、ネットの関係は実際の人間関係とは違う、などの反対行動もおきています。今後、Facebook事件、Facebookテロなどの動きが起きると、そうした行動が加速する恐れもあり、どこまで成長できるかは安全性、確実性の担保と、自由度との線引きをどうつけるか、なのでしょう。

米国ではIT産業の危険性を知りつつ、経済的な側面から支援する傾向です。しかし日本では2ちゃんねる批判のようなことがおきます。5000件の削除依頼を無視、と大々的に報じられましたが、警察ではなく一民間組織が行ってきたこと、正しい削除依頼ではないこと、などが次々と明らかになっており、情報交換ツールをつぶすことに躍起となる司法、メディアの動きが顕著にみられます。それでいてFacebookを推奨する態度には、一つの側面のみを評価する、相変わらずのメディアの問題が見え隠れするのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:15|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | アメリカ

2012年05月16日

核燃料サイクルの見直しについて

野田首相が、GWの前後で自民党に党首会談を打診していたことが、判明しました。小沢氏への判決、訪米と重要日程がある中ですから、今後の政局で落とし所を探ろう、との意図があったと思われます。とかく自ら動けば密室が好きな党首ですが、誰かから「口にチャックしておきなさい」とでも嗜められているように、国民には何も語らない。インドア内閣になっています。
昨年末、再開を決めた八ツ場ダムの建設費用が、従来より183億円増えて工期も延びる、との通知を国交省関東地方整備局が通知していたことが、判明しました。従来通りの展開で、国交省の杜撰な試算がもたらす弊害です。関係都県が負担する事業ですが、国が多くの事業費を出してくれるので、一斉に建設推進を訴えた関係都県が、この事業費増を素直に受け入れるかは微妙です。

内閣府原子力委員会の小委員会で、核燃料サイクル政策が議論されました。全量再処理、全量直接処分、その並存という3案を求め、直接処分がもっとも安価であるものの、再処理ならウラン原料の確保になる、とします。電力会社が原発再稼動をごり押しするのも、一部では電力会社が多くの出資を占める、再処理工場をもつ日本原燃を破綻させるわけにはいかない、との事情もあります。
設備はほとんど完成済みですが、ガラス固化処理施設で躓き、未だ本格稼動はしていませんが、もし直接処分で済むと、設備投資のほとんどがムダになるばかりか、事業として成り立たないので、日本原燃は破綻します。すると、電力会社にとっては負債、出資分は損失となります。今の野田政権では、電力会社に損失を負わせる決定は下せないので、判断の留保となるはずです。野田政権は、自身は内にこもっても、核燃料を収める器、政策は築けないのでしょう。

問題は、原発の新設がない以上、再処理はほとんど必要ありません。再処理するより、外からウランを買う方が安くつきますし、寿命を迎えた施設が次々と引退するので、原発の稼動率は自然と減るからです。そして稼動を終えた後の、燃料プールに入った使用済み燃料を、わざわざ地下に埋めることの整合性です。再処理した廃液は、線量が高いため地下に埋めるしかありませんが、使用済み燃料ならプールで十分です。地元との話し合いは必要ですが、永久的に原発跡地で保管することによって、実は交付金が継続しておちるため、助かる自治体も多いという事実です。
福島原発の事故以後、原発跡地を再利用する案は、ほぼなくなりました。巨大なモニュメントとして残すのなら、燃料プールでも構わない。ただし、現在の福島原発4号機のように、燃料プールが露出すれば危険なため、今より高い耐震設計、安全対策が必要とはなりますが、それがコスト的、地元理解としては最善と指摘できるのでしょう。その場合、電力会社は手をひき、地元の企業に引き継ぐなどのルール作り、法的整備をすすめる方が有用だと指摘できます。

原子力規制庁が、与野党の綱引きで審議入りできない状況です。与野党とも、魅力的な案ではなく、原子力行政を今後もどうしていくのか? その長期ビジョンに与野党とも欠けます。核燃料は、むき出しであってはいけない、インドアに置かねばならないものです。しかしその建物、制度、人的資源に至るまで、脆弱性を露呈した現在、それをどう封じ込めるかは、真剣に議論しないと結論はでてこないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 原子力 | 政治

2012年05月15日

財務省HPのよく寄せられる質問

今日で沖縄の本土復帰40年を迎えました。鳩山元首相が、沖縄訪問したことに際し、みんなの党の江田氏は「積み上げてきたものを壊した」、岡田副首相は当時を「混乱を招いた」との認識を示します。江田氏も岡田氏も、規定路線の堅持が重要、と述べていることになり、基地負担を減少させよう、という意欲はその意見から微塵も感じられません。残念ながら、積み上げた結果として沖縄に基地が残れば、それはやはり沖縄の民意とはかけ離れている、ということなのです。
そんな岡田氏を、小沢系が9月の代表選に担ぐ話が浮上しています。ただ、イオングループが小沢氏の陸山会事件捜査時の検察幹部を、役員として雇っていることが判明。岡田氏は党の処分を決めた張本人でもあり、そこの妥協はかなり小沢系にとって痛手でしょう。第一、増税派であり、官僚主導に前向きであり、第二の言うだけ番長に就任できるだけの、云いっ放しの態度も目立ちます。仮に民主党政権が続き、党代表となれば前後の態度変化を野党から追求され、国会の混乱を招くことになります。そうした動きがあることは確かですが、実現性は低いと云えるのでしょう。

最近、財務省が多方面にケンカを売っています。朝日新聞への抗議に続き、東京新聞へも抗議しました。業を煮やした…そんな財務省のHPに五十嵐財務副大臣が、消費税増税への疑問に答える内容が掲載されています。従来通りの内容なので、要点だけをピックアップします。まず国の借金が、H21年度で1019兆円とカウントしています。つまり3年前に、すでに1千兆円と認める新解釈ですが、これは政府短期証券など、見かけ上負債にカウントしていないものまで、数値に加えたものです。試算を都合よくするため、より大きなカウントになるよう、数字を操作したのです。
一方で資産は647兆円、外貨証券83兆円、財政融資資金貸付金139兆円は財投債などで集めた資金なので、借金返済に充てられない、とします。しかしこの説明には矛盾があり、借金で資産を増やしたのですから、元々相殺が可能です。つまり負債797兆円、資産425兆円でも良いのです。バランスシート上記載するのは必然ですが、借金返済に充てられないのではなく、両者を減らせば、自動的に借金も減ることになるのです。さらに出資金58兆円は独法などですが、民営して良いものは株式会社に移行しても、一向に構わないと云えるので、売却できないことはない資産です。

このQ&Aの最大の疑問点は、名目成長率が1%、長期金利0.55%になると、増加する税収から国債利払費をひくと、歳入が1千億円程度のマイナスになると試算されることです。しかし2%近い成長をする米国の長期金利は2%以下、日本はマイナス成長でなく、1%の成長で長期金利が現在の0.85%から1.4%まで上昇する、とは少し考えにくい。むしろ、マイナスにするための数合わせをした公算が強い。日本は経済成長を続けると、赤字が増大する、という試算になってしまっているのです。
つまり、増税するしかない。これが財務省の論拠です。むしろマイナス成長になってくれた方が、財政が助かるとでも言いたげです。これほど、自分たちに都合よい試算ばかりを並べられると、ジャイアン+財務省で、ジャイ務省とでも呼びたいぐらい、わがままを通そうとしているようにしか見えません。ジャイアンは、映画版ではいい人になると専らですが、ジャイ務省はついにメディアの側にまで文句を言うようになっており、肩で風切る様がより顕著になってきた、という意味で「いい人」からさらに遠ざかってきているとは言えるのでしょうね。


analyst_zaiya777 at 23:30|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

2012年05月14日

経済の話。ふたたび不安を増す市場

政府が西日本に対し、電力使用制限令の適用も睨んで、関電管内は20%、周辺の電力会社は5%の節電を求める見込みです。この数値だけを見ると非常にインパクトも強くなりますが、歴史的な猛暑だった2010年夏比なので、昨年比だと10%程度で十分かとみられます。楽観的すぎるのも良くありませんが、20%という数値を出すこと自体、原発再稼動を国民に『仕方ない』と思わせる、見かけの大きな数字としか思えない時点で、相変わらずこの問題で政府の説明には首を傾げます。
原発再稼動に関して、仙谷氏が主導し、裏で与野党協議をすすめている話もあります。これは民主、自民内でも極秘で、党幹部も内容を知らないとされています。今、もっとも警戒し、その動向を注視しておかなければいけない政治家は、小沢氏ではなく仙谷氏です。東電再建、原発再稼動、役職上何の責任もない人間が、主導して決めようとする。小沢氏が官僚の意向を無視するタイプの豪腕だとすれば、仙谷氏は官僚の意をうけて動くタイプの豪腕、と称して間違いありません。

世界経済に、再び不安が漂っています。JPモルガン(JPM)の巨額損失で、ボルカー・ルールの適用に際し、厳格化が求められそうな点。実はまだボルカー・ルールの詳細は決まっておらず、欧州にて行った自己勘定取引も、違反かどうかは難しい面もありますが、今後はこうした取引が困難になる。それは金融機関の収益を圧迫し、不良債権処理を遅らせる懸念があります。
さらにギリシャが再選挙、ユーロ圏離脱、通貨ドラクマの復活、という流れが見えてきた。経済規模は小さいので影響が少ない、という人もいますが、通貨ユーロはギリシャ経済を含む規模で発行されており、経済規模が縮む分、発行枠を縮減させることも想定しなければいけません。損失を負う金融機関の、連鎖倒産懸念まで含めれば、決して軽い事態では済まないでしょう。

日本の株式市場は、9千円で下げ渋ると見ていましたが、JPM損など悪影響で水準を変えそうな気配です。中国の預金準備率の引き下げも、市場は織り込み済みであり、さらに対策が不足しているとの認識が広がり、市場を押し上げる力はなかった。全世界的に景気が低迷する、欧州は景気後退を迎える、そんな思惑で債先買、株先売が活発になっている。現時点でこの解決策はありません。
株式市場は、現在『高すぎ』です。日本は比較的よい水準ですが、欧米は1-3月期の楽観シナリオもあり、10%ぐらいの調整はあってもおかしくない。それに、日本も引きずられそうです。残念ながら、水準感を変えると8千円台前半も見えてきますが、6月の不透明感が晴れるまで、上昇波動は描きにくいのでしょう。中国の緩和策をほぼ無価値としたように、今の市場は過剰流動性に飢える一方、その期待に添うほどの流動性は、どこも出せないのが現状となっています。

日本が厳しいのは、政治の無策がモロに利いてくる点です。実体経済の悪化が顕在化する頃には、政局が忙しい、というおまけ付です。コンプガチャの問題もありましたが、欧米中とお金をつかって、コンプした頃には、それがすべて損に変わる恐れがある。コンプガチャで、レアアイテムをゲットした人も、いきなり制度が終わり、そこまでの投資が全てムダになったことでしょう。日本が手に入れるレアアイテムは、『世界経済を破綻させることができるカギ』なのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

2012年05月13日

消費税増税法案における民主内のずれ

最近、少し気になっているのが太陽の動線です。震災で、かなり引っ張られてズレがあるとはいえ、今までより西に太陽が沈む、即ち東に地面が動いている印象を強くします。インドネシア・スマトラ島沖地震でも、自転の速度が変化したとの報告がありますが、太陽の極変化、黒点の異常、地球の磁気も所々で変化している、とされます。地球全体が、何かの変動期にあることは間違いなく、軸変化のようなことが起きないか、今年が2012年というのが気になりますね。

日中韓サミットが開かれています。FTAの話もありますが、実態として中国は貿易による関税より、今は投資、サービスを求めているため、交渉は難航するでしょう。韓国も多少、不動産バブルが崩壊したことで、こちらもかなり経済は痛んでいますが、むしろ工業で活力を見出そうとしているので、交渉はすすみ易い。ただ、米韓FTAの失敗で現政権も逆風があることから、安易に条件を緩和しては結べない。いずれにしろ、日韓の脆弱な政権では難しい課題と云えます。
そんな日本の野田政権では、消費税増税法案において、政権内の態度の違いが鮮明となっています。今日、いくつかの番組で前原政調会長は、自民の主張する軽減税率の検討に前向きな一方、藤井税調会長は否定的。以前から低所得者に対する税還付、の話も出ていますが、これこそ壮大なムダです。所得の把握が困難であり、また日雇い、短期就労をくり返す人など、どこまで反映されるかも分からない。これらの話はすべて、税を上げるためのイイワケ作りでしかありません。

それ以上に、民主内の対立の方が深刻です。財務省の色が濃い側ほど、税収減になる項目は削りたい。岡田副首相、前原氏など、自民との距離が近いほど、軽減税率などの政治的な駆け引きに走り易い。さらに、輿石幹事長のように両者とも距離をおき、小沢氏への配慮を始めた側もいる。野田民主、と一口に言っても、今は党内がバラバラであり、それは党首の力量不足に帰すものです。
野田氏は、自ら積極的に動くタイプでないのは、これまでの行動からも明らかです。党内は輿石氏、野党対策は表向き国対、裏では岡田氏、前原氏、消費税に関しては財務省に根回しを任せです。そして今回、日中韓首脳会議を仙谷氏に任せていたら、恐らくこの交渉はまとまりますが、日本にとって極めて不利な条件をのむことになったでしょう。仙谷氏はここ数回、訪中の機会を逃しており、その懸念は多少薄らいでいます。しかし、よく小沢氏が中国と近いことを、小沢氏批判の一つに掲げるところもありますが、通常の記者会見の場においても、中国に対して敬語をつかう仙谷氏が背後にいる政権の方が、よほど危険であることは云わずもがな、です。

民主党が、今まで語られたような二つでなく、三つに分裂する懸念を孕んできた。それは増税におけるスタンスの違い、いわゆる近自民派と、中道派となりそうであり、野田氏の曖昧さが原因とされるものです。つまり野田氏は小泉型、やりたい主張はするが、細かい指示は出していないとみられ、それが対立を生む原因となっています。かといって、ここから自己主張をすれば、党内の分裂懸念は決定的になるのかもしれません。いずれにしろ、野田政権の軸はブレ始めており、地球よりはよほど早く、大局(対極)が動くことになるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:36|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2012年05月12日

東電の総合特別事業計画について

ギリシャで連立協議が破談、愈々再選挙が現実味を帯びます。選挙後、急進左派連合の人気はうなぎ上りとなっており、再選挙をすれば情勢はまた変化する。そのため、強行に緊縮財政に抵抗する力となっており、大統領の説得もうまくいく可能性が低い。元々、ギリシャの大統領はお飾りです。左派連合が議会を掌握すれば、ギリシャのユーロ圏離脱が現実味を帯びる。そのとき、50%の債権放棄となったギリシャ国債の、更なるデフォルト率が上がるのか? 予断を許しません。

東電の総合特別事業計画を、政府が認定しました。電気料金は平均10.28%の値上げ。120kW時までは0.74円、120〜300kW時までは2.3円、300kW時までは4.89円が、1kW時辺りの値上げとなります。しかも、昼間の電気料金を割り増しする案もあります。一方、事業者向けの電気料金値上げは、16.7%から16.39%に値下げします。その結果、2021年度までの10年間の実質国有化を実施します。
今回、注意すべきは時間帯別、電気料金の導入です。これは現行では不可能であり、メーター交換という設備投資が必要です。赤字を垂れ流し、損害賠償が嵩む中ですから、いくらピーク時の使用電力を下げる効果が見込める、とはいえ、時宜を逸した行動です。しかし利点は二つ、家庭の電力使用を事細かにチェックできる。それにより国民の行動、生活パターンをチェックできることです。

最初の利点は、今後の電気料金を設定する際も、同様に昼間の電気料金を上げる狙いがある。これは賦課方式を改める圧力があり、その場合、収益の大半を担っている家庭向け電気料金には制約がかかります。その際、ピーク電力を下げるという建前で、昼間の電気料金を値上げしておけば、収益の確保につながります。つまりメーター交換による効果が出るのは来年以降、その際に収益の柱となる公算が高い。後者はもっと厄介で、国民の監視に利用される恐れもあります。
最悪なのは、政府の出資により生き残る組織は、10年後ゾンビのように巨大化している恐れです。恐らく、1社だけ送配電分離をすすめても、効果は限定されます。さらに収益確保のためにも、10年間は電力改革がすすまず、余計な負担になる事業は敬遠される。今回10%超の値上げをあっさり決めたように、国にとっての第一義は、東電の損失補填を税金でさせないこと、です。

しかし公共料金は第二の税金です。つまりこれは増税に匹敵するぐらい、経済にインパクトを与える事態であり、消費税増税とともに、ダブルパンチで経済を弱める材料となるのでしょう。10年間で、送配電分離を政治の力で成し遂げられれば、そこに本気度も伺えますが、それを主導しているのが経産相の枝野氏と、その背後にいる仙谷氏、という事実がさらに悪いことを予感させます。東電利権を、経産省で分け合う形になるのであれば、それは実質的に官僚利権の拡大であり、この二人の官僚との密接度を鑑みると、それこそさらに悪いことまで推測できてしまうのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:23|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 企業

2012年05月11日

米中の経済への不安

ビックカメラが、コジマを買収です。家電量販店として国内2位となりますが、不採算店や統合による隣接店舗の整理など、迅速に進められれば、統合効果が得易いのでしょう。

中国の4月の消費者物価指数(CPI)が発表され、前年比3.4%上昇。鉱工業生産指数は前年比9.3%上昇、1-4月の固定資産投資は前年同期比20.2%増。この一連の数字は、いよいよ中国の警戒レベルの引き上げを迫られるか、というものです。CPIは低下傾向ですが、人民元相場の変動幅拡大と、人民元高への誘導の終焉で、今後は輸入物価の上昇が見込まれることから、上昇傾向を辿る可能性がある。
一方で、鉱工業生産指数は伸び率の鈍化が顕著です。また余剰労働力の供給が終わり、『ルイスの転換点』を迎え、今後は賃金上昇率が急カーブを描き易くなるため、新規の設備投資を減少させる。欧米経済の停滞とともに、鉱工業生産が低調になる恐れが強まってきています。さらに固定資産投資は、順調に伸びているように見えますが、不動産売却額は前年同期比11.8%減。つまり価格下落は続いており、資金逃避が今後起きるなら、下落ペースが加速する恐れも出てきます。

先にも示したように、ルイスの転換点を迎えて中国は工場誘致が難しくなった。昨今、海外からの投資、国内の株式投資の緩和策を打ち出すなど、相次いで金融への投資を促す施策を打ち出しています。生産拠点から、投資立国へ。しかし不動産市場に、これ以上バブルをつくるわけにはいかない。さらに今までの過剰投資で、かなり不良債権が溜まっていると見られる金融機関、重慶市でおきた共産党幹部の逮捕などの不安材料を抱え、投資が集まるかは未知数です。
さらに、南シナ海におけるフィリピンとの緊張。中国は国際的な調停を経ると、自分たちに不利だと知り、強硬路線に転じている。紛争を抱えた国に、投資は集まりにくい。昨日の貿易統計でも、内需の弱さが際立っており、これは中国の景気減速を俄かに示しています。中国リスクは、まさに貿易額が多い日本にとっても、対岸の火事ではないところまで注視が必要になってきたのでしょう。

日本の5月SQは9019円、ぎりぎり9千円台維持です。米国の金融機関JPMがデリバティブで前期20億$、今期もすでに10億$近い損失をだす恐れを発表し、終値で9千円を割れました。これは『ロンドンの鯨』と称された、大きな傾きをかける取引をJPMが仕掛けていたのでは? と噂されていたもので、それがJPMの投資戦略室経由で出され、大きな損になったものと推測されています。
ナゼそんなリスクをとりに行ったか? JPMは米銀の中では比較的健全、と見られていましたが、吸収した金融機関、未だ上向かない不動産市場などで抱えた不良債権を、早く処理したかったのか? 経営陣の高いマージンを確保したかったのか? 推測でしかありませんが、訝しいものです。

米国で気になるリポートに『1%の反逆』というものがあります。99%運動で、ストレスを受ける1%の富裕層が、貯蓄率を上げ、投資意欲を失い、内向きの消費性向を示すことへの警戒です。実際、米国の富裕層の行動に変化も見えており、大統領選に向けて富裕層への増税か、減税継続かが今後大きく取り上げられることになるでしょう。年末には財政の崖、と呼ばれる大きな動きも予想されます。米中の不安が、年末に経済が急回復、というシナリオを織り込んでいる市場にどう影響してくるか? 今後、大きな波乱要因に発展するようだと、かなり危険と云えるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:24|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | アジア

2012年05月10日

雑感、子育て法案の審議入り

子育て支援法案が、国会で審議入りしました。まずこれは消費税増税が前提であり、平成27年度から、移行期間3年を経て統合を目指す、としています。しかし保育所はそのスケジュールが明記されますが、幼稚園に移行スケジュールは明記されていない。また待機児童の8割を占めるとされる、3歳未満の児童に対しての受け入れ判断も、自治体任せであり、実効性には欠けています。さらに、消費税増税分の7000億円をつかうため、当然増税法案が可決されなければ、法案が成立しても財源がない。財源がないので運営できない、となってしまいます。
さらに総合こども園の所管が内閣府、保育所は厚労省、幼稚園は文科省、と所管がばらばらで、縦割りの弊害が色濃くなっています。つまり、仮に法案が同じであっても、所管が異なれば解釈論で運用が変わる可能性がある。何らかの問題が生じたとき、各府省が権限の綱引きを始めれば、対応が遅れる公算も強まります。7000億円をそのまま、補助として利用すれば、今の保育所で待機児童のほとんどを受け入れ可能ではないか? そう囁かれる時点で、この7000億円が府省の焼け太りとして、予算枠の確保にのみ回ってしまうことになりかねないものです。

さらに、現状の認定こども園は、総合こども園に統合される形です。この認定こども園が遅々として広がらなかったのは、既存の設備をもつ運営主体が、設備の変更を迫られるなど、対策にお金がかかることが挙げられます。総合こども園にも、様々な条件が付加されており、移行を諦めてしまう運営主体が出るのではないか? つまり移行期間3年で、すべて移行できない恐れもあり、そこに補助を出せばすでに設備を整えた主体との間で、不公平感を生じることでしょう。
株式会社や、NPO法人の参入も可能となることで、大規模資本の投下による弊害もあるかもしれません。幼児期は突然の高熱、痙攣を起こしたり、突発的なトラブルが多いものです。商業的に成功するためには、リスクをとらず、そうしたトラブルを起こす子供を排除する動きがでるかもしれない。その場合、未認可の保育所に預けざるを得ず、そうしたリスクの下での運営となれば、より厳しい管理が必要となり、それこそ負担も増します。つまり競争型になると、どこで差別化されるかは条件もあることから、子供の選別ということになりかねないのです。

法案全体を俯瞰していないので、潜在リスクは判断できませんが、この法案の真の目的は『待機児童を失くす』ことです。しかし幼稚園からの移行をし易くするため、3歳児の受け入れ義務を削った。結局、野田政権はこの辺りの、府省の力関係の調整において、著しく政治の意思が見えないのです。どうしても待機児童を減らしたいのならば、むしろそこを手厚くするべきでした。
残念ながら、消費税増税の理由付けの一つにされているだけで、認定こども園との差についても、これから議論されるのでしょう。むしろ、7000億円という新たな予算確保が、主目的とも考えられます。子供たちを安心して預けられる施設、それをつくるための設備投資、システム作りとして7000億円が妥当かどうかは、見送られた『子供家庭省』の創設とともに、今後議論もあるところなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2012年05月09日

小沢氏の控訴が決定

小沢氏が指定弁護士により、控訴されました。想定内ですが、本来は2日に結論をだすはずが、9日に延ばしたのは民主党内で、処分解除に前向きな輿石幹事長の動きをみて、といった思惑だったのでしょう。小沢氏の復権、その勢いを殺ぐためには起訴せざるを得なくなった。『看過しにくい事実誤認』と述べたところで、証拠の有無ではなく、認識の個人差を問う、といった類の話です。
これが法的な解釈の差であるなら、控訴して争うのも一つの手です。しかし物証ゼロ、供述調書も不採用、公判でも全員が否定、指定弁護士側が主張する「知らないはずがない」論理で、有罪判決を導くのは難しい。また高裁でも、地裁判決を覆すには理屈が必要で、新たな証拠がなければ判決を踏襲することが多い。そんな勝算が薄くても控訴するのは、何らかの動きが背後にあったとみて、まず間違いないでしょう。小沢氏の復権を防ぐ…そのための時間稼ぎ、なのでしょうね。

そもそも、メディアで未だに『一体改革が審議入り』と報じられますが、今回は『一体改革』など、おこがましいほど一部のみです。これも印象操作で『消費税増税法案』と書けばインパクトが強く、批判も高まる。だから賛成のメディアは『一体改革』としか表現しない。一部では、消費税増税に従えないなら離党しろ、と小沢氏に迫るメディアもあります。そんな独裁を、小沢氏や橋下氏がするなら批判し、野田氏なら良い、とする論理的な根拠は有していないのです。
MBS記者による、橋下氏との記者会見が面白おかしく伝わります。記者は「アンケートでは批判が多いが…」と訊きたかったようですが、論理的には橋下氏が正論です。世論がどうだろうと、首長権限により条例を制定し、スジを通してやるべきことをやる。それはアンケートで揺るがせには出来ない。橋下氏はそう述べているのに、記者は民意を盾に自分たちが正論、と述べたいようです。しかし政治は、法的な問題をクリアし、後は説明責任を尽くすかどうかであって、尽くせなければ民意が離れる、というリスクを負う。それはまったく間違っていない行為と云えます。

翻って消費税増税法案は、説明責任を尽くされていない。野田政権では、財政状況を正しく国民に開示していません。政府短期証券の発行枠を増大させ、その分を海外の債券購入に回し、外為特会に繰り入れる…ということさえ説明していない。それでいて、みかけの財政赤字のみを開示し、社会保障費の増大を理由にして、消費税増税法案のみを先行して成し遂げようとしている。極めて不誠実な対応です。これでは民意が離れるのは当然で、メディアの支援があろうとジリ貧です。
しかも、陸山会事件の判決の日に、北朝鮮ミサイル発射の処分を発表。5月に陸山会事件で虚偽の捜査報告書を作成し、公文書偽造に問われた検察官の、行政上の処分も5月に行うとしています。小沢氏の処分解除を早まった、と批判するなら、検察が起訴を見送ったとはいえ、強制起訴の可能性もあるため、この検察官の処分も早いとなるのでしょう。さらに、何らかの大きな事象にぶつけて、処分を発表するようなら、官僚の小細工が鮮明であり、それもまた批判されるべきかもしれません。

メディアが煽るように、小沢氏が離党を余儀なくされるなら、ついていく政治家、支持母体も考えると、民主党が想定する150議席、などは遠く及ばなくなる恐れがあります。小沢氏が離れれば、さらに民主、自民の支持層が重なるため、票の上積みが利かなくなるのです。野田民主は使い捨て、小沢氏も指定弁護士を操って封じ込める。官僚の高笑いが聞こえそうな状況になってきましたね。

analyst_zaiya777 at 23:00|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | メディア

2012年05月08日

小沢氏への党員資格停止処分の解除

民主党が小沢氏に対する党員資格停止処分を、明日正式に解除することを、常任幹事会で決定しました。明日は指定弁護士が控訴を決める日ですので、微妙なタイミングと云えます。公開された捜査報告書の情報源は不明ですが、明らかに強制起訴を促す内容であり、今日になり市民団体からこの問題で告発がありました。検察側の誘導、報告書そのものが虚偽であるのに、アンダーラインを引くなど、より不信感を醸成させる手法をとる。そこにこの問題の根深さがあります。
輿石幹事長が処分解除に焦ったのは、党内融和ではありません。小沢氏が復権すれば、議員数で勝る小沢派の力が増し、勢力図が変わります。輿石氏はむしろ、消費税増税に暴走する野田首相への抑止として、小沢氏をぶつけた。選挙制度改革も、与野党合意ができる案ではなく、対立を演出するのもそのためです。野田氏に解散カードを切らせない、それが幹事長の務め、と考えています。

小沢氏への証人喚問を野党が求める向きもありますが、陸山会事件を総括するなら、水谷元会長、社長、取調べ検察官、捜査指揮者など、関係者全員の喚問が必要です。それがないなら水掛け論、大いなるムダです。ナゼなら証拠ゼロ、否定する証人の方が多い現状では、何も分からないことが明白です。それとも、政治家が検察以上の証拠を有しており、喚問でウソを暴く、というのなら価値はありますが、そうでない政治家がこの発言をするのは畢竟、政局に利用しているのみです。仮に政治生命をかけても、真相を明らかにするという議員がいるなら、ろくな質問ができなかったら議員辞職。それぐらいのリスクがないと、今後もこのカードは政局に利用されます。
小沢氏の戦略としては、自身が代表につくことに、まだ勝算はないはずです。逆に野田氏の解散戦術を、どう読むかで変わります。財務省はすでに、自民党に消費税増税法案に反対させ、最終的には小沢派の抵抗でついた条件を外し、それを与野党合意として消費税増税法案を可決させ、解散という戦略を描いています。特別委で合意したのも、スケジュール的には一ヶ月延長で、合意できるとの算段です。そうなると解散は7月、野田氏も谷垣氏も安堵でき、小沢派の抵抗も関係なくなる。

野田氏は、これを封じ込めたい側とも暗闘を強いられる。野田氏が政治生命をかけ、腹を切ってくれた方が、同士が討ち死にしなくて済む。野田、という党首の価値はその程度に低くなっています。衆院本会議でも、従来通りの主張を繰り返し、国民の注目を引くものではなかった。党首として致命的なのは、『説明責任』という言葉を使いながら、自身がそれを果たしていないことです。
軽くなった野田氏の価値と、重くなった小沢氏。党内のパワーバランスは確実に変わります。野田政権は原発再稼動でも関電と調整し、電力不足の試算においても虚偽の数値を識者に説明していたことが、明らかとなっています。野田政権は、消費税増税に関してもそうですが、とにかく『ウソ』の多い政権です。実は、野田政権が軽いのは、3年前まで行革推進者だった彼が、突然増税論者に転換したような腰の軽さだけではなく、口の軽さが最大に問題なのかもしれません。これは軽口ではないので、麻生政権当時とは状況がまったく異なりますが、組織ぐるみで重々しくつかれる『ウソ』の方が、より罪が重いという意味では、深刻な問題を抱えた政権なのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:20|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

2012年05月07日

欧州の選挙とその影響

仏国大統領選に、オランド氏が勝利しました。17年ぶりの左派系大統領、という以前に財政緊縮策にNOを突きつけたことで、欧州に激震が走ります。ギリシャも第1党だったPASOKが41議席、第2党だったNDが108議席で第1党。連立与党が過半数に達せず、代わって緊縮財政策にNOを訴えた急進左派連合が52議席、極右の黄金の夜明けが21議席と、大躍進を遂げています。
まだ市場は消化不足の面が否めませんが、オランド氏の政策運営、ギリシャの連立の枠組み次第では、債券市場に緊張が走ることも想定されます。ECBの打ったLTROの効果が切れ掛かっており、さらに国債価格の下落が、金融機関の有する資産を大きく毀損している現状で、債務が拡大するという懸念のみで、今は大きく市場が動きます。大量に供給された流動性が、市場の混乱を生み易いのであり、ここで債券暴落が起きることは、金融政策で緩和を打つ国にも影響するでしょう。

翻って、これは日本にも影響します。日銀にも、欧州の混乱を引き起こした遠因として、緩和姿勢が糾弾されかねない。さらに欧州が財政拡大ではないにしろ、緊縮財政から、何らかの成長戦略をうちだす際に、資金が必要となれば、日本に依頼してくる可能性があります。つまり国家単位では債券買取ですが、民間レベルでもサムライ債の発行など、資金需要を活発化してくるでしょう。
ただ今回、ユーロ安を引き起こすなら、サムライ債の発行主体は益々苦しくなります。総じて、これは負の連鎖を招き易い、とさえ指摘できるのでしょう。注意すべきは、欧州は債券価格が低く、利回りが高い。それに伴い、サムライ債の発行利回りも良くなっていることであり、安易に円建てだからと、利回りに釣られてとびつくと痛い目に遭う可能性も高くなっている、ということです。

日本はミャンマーの過去の円借款を帳消しにし、新たな投資をすることで、民主化のすすむミャンマーに接近しようとしています。これが、例えば欧州の復興支援で同様のことを求められたら、おそらく日本は受け入れざるを得ません。そのとき、日本の財政にも懸念を生じるのでしょう。
市場は消化不足、GW中の欧米の悪材料を反映しただけでした。しかし当面、売られすぎのシグナルも多いので、今週で一旦の底にはなりそうです。来週半ばで45日ルールでの売りも止みますから、SQ波乱要因さえなければ今の水準を維持するでしょう。9千円台前半は、今の実力からみて居心地はいい。ただ、欧州の問題と米経済の停滞、QE3期待を裏切られるようだと、今後も下押し圧力は強まります。何しろ、新たな追加緩和策は、益々打ち出しにくくなっているため、です。

株式市場に限って言えば、9千円台前半を維持できる、と見ています。次の動きは6月、ギリシャの欧州支援の条件クリアが可能か? 米国でQE3が打たれるか? この辺りの動きで大きな流れとなってくるのでしょう。困難なのは、楽観シナリオが描きにくい点です。日本は海外要因で為替も、株式も振られる市場が、当面は続いてしまうことは、もう織り込んでおくしかないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:19|PermalinkComments(2)TrackBack(10)このエントリーをはてなブックマークに追加 欧州 | 経済

2012年05月06日

原子力発電がゼロへ

竜巻と落雷が北関東を襲っています。北関東は以前から都心の熱が流れ、気温が不安定となり、夏には激しいにわか雨などが多いとされます。竜巻にはドップラーレーダーを利用する、米国などの技術も活用し、地震と同様に緊急災害警報を出せるようになれば良いのですが、中々難しいですね。

5日に原発ゼロ、となりました。推進派は電力不足を訴え、企業が海外に移転すると盛んに喧伝しますが、それは虚構です。海外の方が電力は安定していませんし、今年の中国は電力不足が早くから懸念されています。これは電力会社が訴えてきた、質の高い電力、電圧、電流が安定していて、寸時も停電しない。という状態から、一歩後退したことを意味するのみで、企業の行動に影響はないでしょう。もし電力不足で企業が逃げる、というなら新興国に工場など移転できません。
問題は、質の低い電力なのに、料金だけは一流というギャップです。福島原発の事故から一年、死に物狂いになれば、原発再稼動に向けた安全性の向上など、いくらでもできた。しかし原発の定期点検は、本来の安全より保守、メンテナンスが主眼であり、また福島原発の事故で人手もとられ、作業は困難となった。また一つでも安全性を向上させ、審査にパスしてしまうと、横並びを迫られる。そのため、あくまで原発の安全対策は遅々として進ませず、結果的に電力不足を煽って、一つでも動かしてしまえ、という戦略をとった。そのことが最大の過ちと云えるのでしょう。

政治的には、原子力規制庁設置関連法案があります。自公案の原子力規制委員会にしろ、政治との距離感のみならず、原子力ムラとの距離感も保つ必要があり、実は自公案の政治からの独立性の高い組織の方が、原子力ムラに取りこまれる可能性が高い。今の官僚、学者が原子力ムラとズブズブなのは、誰の目にも明らかです。政治に振り回される方が良いのか、従前通りのやり方を踏襲するのか。しかし原子力が法によって縛られるなら、前者の方が健全性が高いのかもしれません。
問題は、事故を起こしても賠償責任がどこにあるか、依然として曖昧なことです。支援機構もありますが、一つの私案は、原発に保険をかけることです。論理的には可能ですが、現在は行われていない。むしろ原発事故に対する保険を設定してみれば、保険料率は莫大となり、原発は高コスト体質に陥ります。事故は少なくとも、逆に現在のような基準で稼動すれば、事故はゼロではない、と算定されます。原発再稼動の条件に、保険を設定すればその危険度を民間レベルで、ちゃんと割り出してくれます。そのコストを電力料金に転嫁する、となれば住民も判断が可能となるでしょう。

原発に、一時的に設備投資を増大させれば、コストが悪化し、電力会社はさらなる赤字に陥ります。火力の燃料費と、ダブルパンチは嫌。そんな思惑で安全対策を疎かにし、電力不足を盾にして再稼動を迫る。原子力ムラの悪質さに、最大に国民は嫌気がさしていることでしょう。そんな人間たちに原子力を握らせていては、国民は安心して暮らせない。そんな声とともに、この問題については考えていかなければいけないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:31|PermalinkComments(7)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 原子力 | 社会

2012年05月02日

欧州のPMIと失業率

朝日新聞が『民主党政権 失敗の本質』という連載記事に、財務省が抗議してHPに抗議を掲載、それを読売新聞が伝える、といったことがありました。朝日vs読売の因縁は、まだ続いているようで、読売のみ比較的大きな扱いです。しかし事実無根の記事など山ほどある中で、ナゼ財務省がこの記事に敏感だったかといえば、失敗の原因が『財務省にあり』というニュアンスを嫌ったのでしょう。
しかし財務省の意向を反映すれば、支持率が下がるのは当然で、それは財務省の立ち位置に大きく関係します。歳入を増やし、歳出を減らす。その省益、行動原理がある限り、財務省型の政権は必ず支持率低下に悩む、これは宿命のようなものです。歴代の短命政権の主因、なのですね。

週末の仏大統領選、ギリシャ選挙など、欧州の状況に注目が集まります。そんな中、ユーロ圏経済に懸念を示す指標が、幾つか発表されました。4月ユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値が45.9%、速報より0.1%悪化です。雇用指数も47.6と、前月より悪化。失業率も10.9%と、前月より0.1%悪化しました。スペインなど失業率が25%に近づき、若年層に限っては50%越えです。
仏大統領選も、争点は緊縮財政の差異です。オランド候補は現行計画より緩和を示し、サルコジ大統領より高い支持を得ています。オランダも緊縮財政策で、政治が折り合えず選挙に突入する見込みで、欧州では明らかに緊縮財政の負の影響が、大きく出ています。といって、政府の歳出拡大は格下げ、資金の調達コストの増大という連鎖を引き起こします。ただスペインのように、マイナス成長に陥ると結果的に資金循環に行き詰まることになりかねず、それがジレンマとなります。

翻って日本も、今日は米国の意志を強く反映する某格付け機関が「消費税増税の行方で、最後の審判の日が早まる」と、日本国債に懸念を示しました。しかし消費税増税で、景気後退を招けば、それはデフレを深刻化させ、経済を低迷させることが必定です。しかし民主党の藤井税調会長は、今はデフレではない、円高容認、景気認識は良好だから消費税増税ができる、との論調を崩しません。
上記の想定は明らかに違和感をもちますし、政府が誤った前提の下ですすめている消費税増税が、如何に問題が大きいか、が分かります。最後の審判の日、は黙示録に詳しいですが、これは滅亡の時ではなく、キリスト教的には神による聖別、信仰篤い者には救いの日であり、焦土の後に復活を意味する日でもあります。しかし、今の政府の消費税増税議論に、そうした希望はありません。

さらに格付け機関とて、これが『最後の…』と称されるような、格付けの最終段階である「投機的水準」に落ちるわけでもないのに、刺激的な言葉を使って恐怖を煽った。云わば酷い表現です。最後の審判の日、その前のハルマゲドンでは、御使いがラッパを吹き鳴らしますが、こうしたホラ、与太話に類することを、公然と話をする物がでる点が、終末的と云えるのかもしれませんね。

GW期間、少しお休みします。母は健在なのですが、もう高齢で骨が弱っていたため、骨折してしまいました。実家にもどって、当面の世話をしたいと思います。再開は6日になる予定です。

analyst_zaiya777 at 23:39|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 欧州

2012年05月01日

野田首相の訪米、PGではなくBGと切り返される

今日の東京株式市場は大きな下落になりました。先週の日銀政策決定会合、2014年に物価を1%とする目標では、正直遅い。そのタイムラグの間、円高でもいい、とするムードも蔓延します。1-3月期の米消費の好調も、暖冬の押し上げ効果では? とする観測も出てきており、年後半の回復シナリオに黄色信号が点った。Sell in Mayによって、1-3月に買い越した分を吐き出す、そんな事情も存在します。連休の谷間で、国内勢が閑散な中では売りをこなせない、悪い面が出ました。

野田首相が訪米です。歓迎レセプションが大統領主催ではなく、国務長官マター。目玉の声明も出せず、最悪なのは野田首相が自らをバスケのポイントガード(PG)に喩えていることです。目立たず、影に回ることの比喩のようですが、PGはゲームをコントロールする役目があり、米国をコントロールするのは日本、と述べているようなものです。オバマ大統領は「野田氏は黒帯、守ってくれる」とジョークで切り返しましたが、それってボディガード? 日本はPGではなくBGだと皮肉られたようでもあり、番犬? との悪い観測もできてしまいます。バスケは、目立たなくても一人一人に役割があり、今の米国にとって日本はスターターにすら入れない扱いなのです。
しかもアーミテージ元国務長官が、1に中曽根、2に小泉、3に野田、と評価の高い首相を並べたとされますが、それではポチ順です。米国に忠実だった首相を列挙したに過ぎません。野田氏は消費税増税、TPP、原発再稼動と、米国の言いなりに動く。米国の評価が高いのはワシントンポスト紙で、野田首相をべた褒めしたことでも明らかです。ただし、扱いは非常に低いのが現実です。

これは簡単な理屈で、米国からみて野田は裏切らないから、エサを与える必要なし。国内をまとめ上げ、手土産もってきたら、頭を撫でてやる…ぐらいの扱いなのです。番犬としても、今まで役に立ったことはない。忠犬なら飼い殺しておく。それより、手を噛みそうな猛獣、中国や、扱いの分からない北朝鮮、手土産をもってきた韓国の方が、より重要視している、それが今の米国です。
日米同盟の深化、と書き立てるメディアもありますが、残念ながら今のままではただの臣下です。米国は今、微妙なバランスの上で安定していますが、一つでも崩れれば、いつ国債の急変動などが起きても、おかしくない状況です。FRBとて、バランスシートの拡大には慎重にならざるを得ず、ここから一段の緩和は、手法を練らないと相当に苦しい。そんな米国だからこそ、目に見える形での手土産が欲しい。今の野田氏では、土産の価値の方がより重要ということでしかないのです。

野田氏は国内向け、党内とりまとめができない状況です。逆に言えば、国際関係に活路を見出すしかない。これはあくまで提案ですが、日本にできることと云えば、アラブの春以降、中東において親米政権を樹立させるため、金をばらまく…といったことしか、米国を振り向かせる手立てはないのでしょう。今の野田政権は、欧州の安定に金をばら撒いています。しかし先進国を支えきるには、日本の体力も心許ないのです。そこにまい進する野田政権は、財務省にいいように金を使わされているだけであり、米国からご褒美を与えられる日は、遠いといえるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:20|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アメリカ