2014年11月

2014年11月30日

生活の党の政策パンフレットについて

生活の党の政策パンフレットを見てみます。これまで見てきた中では、最も読みやすい。それは恐らく、小政党として焦点を絞っているからで、4頁程度で文字が多いため、パンフを手にして読むような層には、もっとも訴求するボリュームです。ただ逆に、国づくりの全体像はこのパンフでも不透明であり、その点は小沢一郎という人物を信じられるかどうかにかかって来るのでしょう。
ただ小沢氏に対して、未だに読売は無視、産経は攻撃、という態度を貫くなど、ここに公平、中立な報道は存在していません。また読売は最近、民主は過半数の候補を立てられない、などの投票先は自民しかない、と思わせる報道をトップ記事で打つなどしており、解散スクープがトップから下りてきた、といった軽減税率を新聞に適用してもらうために安倍首相に解散を焚きつけたことで、自民に協力する姿勢が鮮明となっています。生活を無視するのも、原発反対を唱える小沢氏を、苦々しく思ってのことでしょうから、ここにも公平、中立が存在しない状況です。

先にも記したように、生活はシンプルで項目は少ない。箇条書きにすれば、非正規の正規雇用化、同一労働・同一賃金の実施。地方分権の経済、消費税増税凍結、金融政策の正常化、農業者戸別所得保障制度の法制化。原発停止。TPP反対、辺野古移設中止、集団的自衛権の行使容認に反対。復興加速。特別会計の抜本改革、最低保証年金と所得比例年金による年金制度の一元化、子育て応援券、高校無償化。大体、これで項目としては網羅してしまいます。
しかし辺野古移設中止を掲げる点は特記されますし、消費税再増税の中止や、TPP反対を前面にだすのも、生活の特徴です。つまり民主などが曖昧にする項目に、白黒つけている。是か非か、が分かり易い。これが読み易く感じる特徴です。個別項目において、賛否はあるでしょうが、立場は明確です。それに乗るか、乗らないか、で生活への評価も分かれてくることになります。

某番組に竹中氏が出演し、06〜08年はもう少しでプライマリーバランスが黒字化できた。我々が行ったことは正しい、と述べていました。しかし当時、日銀の量的緩和により海外で不動産バブルが起きており、それに乗って財政均衡が達成されただけです。つまり小泉政権時代からの、流動性供給策が成功した、とは決していえないのです。生活では、小沢氏の言葉として「小泉政権以降、安倍政権にいたるまで…」と、経済政策の失敗を小泉時代から説き起こすのが特徴で、小泉政権後一時盛り上がった格差問題への議論にまで言及します。問題意識の捉え方は、恐らく政治家、各政党の中でも図抜けており、この点について否定的な意見を述べる必要はありません。
ただし、生活は小政党にすぎず、政策実現性は他党との協力が絶対となります。これだけ突出すると、中々協力も困難でしょう。ただ、小沢氏は選挙にあたり、野党協力体制をとりつけた、ともされており、生活から民主への鞍替えも容認しており、政党という形に拘るつもりもないようです。この政策を、それこそ政界再編によって成し遂げるつもりなのか? その辺りが生活への期待、という点にも関わりますし、恐らく今後の政局でも重要となってくるのでしょう。

剛腕、壊し屋ともされる小沢氏ですが、未だに野党の間で隠然たる力をもつ。翻って、みんなの党が解党となった渡辺氏は、新党を断念するほど落ちぶれてしまった。民主党の仙谷氏も同様に、政界で暴れ回った人間はそれこそ凋落ぶりも激しいものですが、その点でも小沢氏は稀有とも云えるのでしょう。しかし体力的にも、政界にいられるのは後数年。身を捨てる覚悟はあるようですが、最後にどういった決意で、何を仕掛けるのか? そちらの方が気になる、私(小沢氏個人の)生活の動きになるのでしょうね。

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2014年11月29日

共産党の総選挙政策について

日本共産党の政権公約をみてみます。『安倍政権の暴走ストップ! 国民の声が生きる新しい政治を』がキャッチコピーで、中身もそれに沿います。ただ「対決、対案、共同」とし、共同が国民というだけで、他党との協調はない。独自性があっても、実現性はいつも首を傾げます。

消費税再増税は中止。代わりの財源として大企業の法人税の実質税率が14%とし、研究開発減税、連結納税制度、受取配当益金不算入、海外子会社益金不算入などで、中小企業の法人税25%より低いとします。法人税減税をやめ、大企業優遇制度を見直せば、20兆円が出せるとします。また富裕層への課税強化、引き下げられた所得税、住民税、相続税を元にもどし、株式配当には総合課税、株式譲渡益にも30%課税など、を掲げます。それでも足りない場合は、消費税ではなく所得税へ課税し、「能力に応じた負担」とします。大企業の内部留保の活用、とはしますが、民間である企業に口をだせるのか? ただ安倍政権で、すでに政労使会議において賃上げ要請するなど、政治が企業への要求をだせる方法は確立されているので、実現はできるかもしれません。
少し驚いたのが、共産が「名目で2%の経済成長」で、10年後に20兆円の税収増に言及した点です。しかしもっと驚くのが、成長戦略がない点です。雇用ルールの改善、社会保障の充実、TPP交渉からの撤退、復興・災害に強い街づくり、原発ゼロ、などの項目はあっても、どのやったら名目2%の成長を達成するか、その具体案がありません。法人税の調査には時間と紙面を割いているのですから、成長戦略も詳細があって然るべきですが、このままでは提案がない、とみなされます。

一方で行政改革は記載なし、憲法9条の改正に反対、政党助成金の廃止、が特色です。特に議員定数の削減に反対で、比例は「民意が正確に反映」する制度と、べた褒め状態ですが、これが共産の事情によることは一目瞭然。全選挙区に候補を立てながら、小選挙区の当選は微々たるもの、比例でほとんど当選します。党勢は維持したい、それが本音のようで、政治や行政に関しては現状通り、ということが全般にうかがえます。そこで最後に「日本共産党をのばせば、日本の政治は必ず変わります」と続けるので、違和感が生じてしまいます。伸びるだけでは何も変わらない、過半数を占めないと、何もできないのが共産党の弱点でもあるからです。
「主人公である国民の中に「社会を変えよう」という多数派が…」あって、社会の進歩は実現とします。しかし政治、行政の変革に力を尽くさないのでは、範を示すことにならないのでは? 草の根の活動をつづけてきた、ともしますが、草は一本一本生えるものであって、多数が寄り集まっても、木になるわけではありません。自民のような巨木に、一本一本の草が対抗しても、日が当たらずに枯れてしまうだけ。政党が集めた資金では、自民に次いで2位ではあるものの、議席数が伸びないのは、それだけまだ国民の多数を納得させられる提案がない、ということなのです。

砂漠に生える『奇想天外』という草は、最初に生えた二本の葉っぱだけで、1000年以上も生きる脅威の植物です。歴史を強調する共産も、今やその特異性だけで、存在を認められるのみで、さらに枝葉を広げるような進化は、この総選挙政策をみても見出せないのでしょう。奇想天外も、種はいっぱい飛ばしますが、それが砂漠に根付くのはほんの一握りです。共産党から、奇想天外な提案がでてくるようでないと、安倍政権への対抗軸というだけで投票する気にはなれないのでしょうね。

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2014年11月28日

10月経済指標の集中発表日

自民党が、テレビ各局に『公平、中立な報道』を求める文書を送っています。しかし政治がそれを要求すること自体、本末転倒です。例えば9:1に賛否が分かれる意見を、同じように両者の意見を取り上げることは難しく、中立公正な報道というなら、安倍首相の単独インタビューに割いた時間分、他の野党にも割かなければならない。それこそ安倍氏という議員1人の優遇、とみなせば、同じ時間だけ全議員に割り当てなければ、公平とは言えなくなります。単位が首相なら、安倍氏を単独でとりあげることが妥当でも、議員という単位では異なる。つまり『公平、中立な報道』は、視点によってまったく状況が異なるのです。そもそも、政治は多数を占めた側が有利であり、『公平、中立』とは真逆であり、さらに安倍政権は少数の意見を排除して、様々なものを決めたきたはずです。街頭インタビューの景気への質問で「人を選んだ」と、安倍氏はお冠ですが、世論調査とも整合的ですので、怒るなら世論調査から文句をつけるのが『公平、中立な態度』です。

昨晩のOPEC、原油減産が見送られ、原油価格は下落、株価もそれを好感して上昇しています。OPECの判断に、米シェールガスやイラン、ロシアなどの他の資源国つぶし、との意見もありますが、丸々それに乗っかるのは危険です。そもそもOPECは世界の原油生産の3分の1ほどに規模が縮小しており、市場占有率が低下している。価格決定力を失っていることが減産見送りにみられる事情です。OPECが減産しても、他の産油国が増産すれば、価格は下がるどころか、OPECの地位は益々低下します。結果的に、他の産油国が淘汰されるのを待つしかない、がOPECの真意なのでしょう。
一方で、株価の上昇も奇異です。確かに原油価格で楽になる業種はありますが、問題は産油国は、強大な投資王国でもある、ということです。価格下落で余裕がなくなれば、投資資金を回収する恐れがある。これまで金融の需給で上げてきた相場が、いきなり実需の問題に左右される、ということはない。これは材料株に対する仕掛けであり、長期の景気は無視した動きです。

今日は10月の経済指標、集中発表の日です。全国消費者物価が前年同月比2.9%上昇、鉱工業生産指数は98.2と前月比0.2%です。市場は生産予測も上昇基調、として好感しますが、7-9月期に在庫を減らした分、ふたたび積み上げの循環に入った、とみるのが正しいようです。住宅着工戸数は前年同月比12.3%減。しかも住宅は、中古住宅の活用を政府が企図しているので、今後も新築住宅は厳しい状況がつづくのでしょう。住宅エコポイントの話も各党の公約に出てきますが、やっている政策が矛盾だらけで、人口減社会で需要の伸びが限られる中、政策の迷走が致命的です。
労働力調査は24万人増で、正規7万、非正規16万人でした。一見、よい内容に思えますが、公共事業の建設業、スマホゲームが伸びる情報通信業、福祉、学術研究が雇用の伸びの高いところで、これらは離職率が高いことで知られます。小売関連、製造業は悪化をつづけており、基幹部分は弱っている。雇用の質が、全体的に悪化しているのは間違いありません。自営業も減少を続けており、円安で痛んでいる業種の悪化がより顕著になってきたことが窺えます。

家計調査の消費支出は、実質で前年同月比4.0%減。勤労者世帯の実収入は、実質で前年同月比2.1%減、名目では8ヶ月ぶりのプラスですが、購買余力が下がり続けています。しかも消費の伸びは医療が最大で、他へと回す余裕を失い、より防衛的になったことも消費を押し下げる一因です。これも高齢化の影響と、寒暖差が大きかったことなどが原因ですが、健康が悪化しているので支出を抑え、他の消費も伸びない、といった悪循環がこのことからも明らかです。
国民は、誰もこの国が『公平な立場』にある、とは思っていません。国の施策で円安を志向し、一部で潤う人もいますが、逆に生活が困窮する人もいます。円安というものの見方でさえ、東京商工リサーチの調査で、マイナスの影響が約半数、プラスと答えたのは5%未満という状況なのです。これを公平にとり上げる、というのは違和感もあるでしょう。安倍ノミクスも同様、少なくとも「よい」と「悪い」が半々にならなければ、同数の意見を取り上げることにはならないのです。「この道しかない」のなら、景気は悪化する一方、批判的な意見も増える一方、ということを公平に見つめるべきなのでしょうね。

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2014年11月27日

公明と次世代の政権公約について

公明の政権公約、自民の公約に目を通しておけば、読む必要がないほど似通っています。自民が箇条書き、公明が文章で説明しているので、読み易い方でよいと思います。違いは自民が1頁割いたインフラ整備が少ない、自民では最後に4行あった憲法の記載がない、程度です。政策面では、唯一軽減税率の導入を掲げますが『検討をすすめる』とだけで、日付を謳う割には実現性が不透明です。
しかも冒頭、政権交代後2年で経済再生、震災復興、社会保障の充実と語った後、すぐに日本経済の先行きに厳しさが…と、たった2年でジェットコースターのような経過を辿ったのか? と思わせる記述がら始まる。中身も、もうすでに実施しているものを『すすめる』『強化する』から、『対策を講じます』『推進します』など、政治が何をするか、一切の記載がない。中身は薄っぺらで、自民でも同様に5W1Hがないので、とり上げる必要すら感じないほどのものです。外交で、山口代表が中国の習主席とのツーショット写真を載せますが、山口氏が含み笑い、習氏が無表情、という安倍首相の日中首脳会談を再現しているようで、公明の歪みも深刻なようです。

次世代の党の政権公約、『次世代が希望をもてる日本を』を掲げますが、未来に関する提言はほとんどありません。安倍ノミクスは軌道修正として『次世代ミクス』としますが、そもそも論として英単語の切り方がおかしい。米国でレーガン大統領の時代の経済政策をレーガノミクスとされたのは、単に綴りでnを重ねたわけではないのです。しかも黒田バズーカ第2弾を『白紙撤回』とあるので、大混乱を引き起こしそうです。また『基軸通貨へのターゲットゾーン』とあり、中国ばりの為替操作を公約とします。また大規模投資のために日銀に200兆円の基金、とするのですが、まったく未来を壊す政策のオンパレード。成長戦略は四行程度のお飾りにすぎません。
財政責任法や、複式簿記で財政状況をチェックとしますが、これは自民と同じです。その程度で財政の『見える化』ができたら苦労はしません。道州ブロック単位で規制緩和、とするのも違和感があり、そもそも道州制に移行すれば、国は外交、防衛などの国家的部分にのみ権限をもつはずで、規制するかしないか、その辺りを道州に移さなければおかしな話なのです。

憲法改正や安全保障については、次世代の特徴でもあり、中身は同じなので割愛します。しかし他の項目も自民と同じものが多く、強いて挙げるなら少子化対策に『仏型の浮揚する子供が多いほど所得課税が少なくなる』制度を導入、というところでしょうか。しかしこれとて子供手当てとの違いを見出し難く、とるときに減らすか、給付するかの差だけですし、何より子供がいても世話をしていない家庭をどう見抜くのか? その対策に様々な問題を生じそうです。
特色としては『正しい国家間と歴史を持つ「賢く強い日本人」を育てる教育』というお題目です。中身はありませんが、独立自存、愛国心を掲げる点が、次世代を特徴づけているといえます。4頁程度の箇条書きですので、読みやすいのは利点ですが、それだけです。政権奪取より、安倍政権へと近い公約を掲げ、あわよくば与党との連携、という思惑しか窺えない。野心的な提案は少なく、逆に200兆円の基金など、返済時を考えれば『次世代が借金をかかえる日本』になりそうです。

公明、次世代ととり上げたのは、自民と政策が近いばかりでなく、財政責任法や教育バウチャーなど、運用次第では意味がない、もしくは逆効果でしかない項目を、永田町の流行のように載せてくることに関して、危惧をもつためです。他党が提案した、良さそうな内容にただ乗りするばかりでなく、それを実現させることで何か別のことを隠す、もしくは為そうとするものではないか。そんな懸念すら覚えます。ともに政権をとろうという野心が薄い政党が、合わせて特徴的な提案をしてきたことに、違和感を抱くのです。それこそ『次世代を失望させる』のも、文字1つの違いなのであって、公明を興廃、次世代を辞世代と読み替えることすら、この公約からはうかがえてしまうのでしょうね。

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2014年11月26日

原発に関していくつか

今年、流行語大賞にもなりませんが、目だったのが『おトモダチ対応』です。俗に、企業がすばらしい応対をしたときに使われる『神対応』と同じ使い方で、企業がおトモダチのことだけ厚遇し、ほめそやし、友達以外に辛くあたることをさします。安倍首相のおトモダチである読売、産経など、自民の公約はわざわざトップに掲げるものの、野党は準備不足だったり、野合だったり、とにかく貶めるのに躍起です。安倍氏は安倍氏で、朝日排除で産経系の単独インタビューはどんどん受ける。おトモダチ間でもちつもたれつ、そんなことが目立った一年でもあります。
新自由主義者が、安倍ノミクスは成功ということも同様です。増税しただけで10%もGDPが下がってしまう、これは脆弱な経済構造を作った失敗であり、トップの判断ミスであり、財政出動も金融緩和も、増税するために財務省が協力したものですから、安倍ノミクスそのものが増税を含めた施策であるにも関わらず、増税のみを失敗とします。これもおトモダチ対応の一端です。

自民の公約でもベースロード電源とされ、自民が政権となれば再稼動される原発に関して、このところ相次ぐ報道があります。福島原発のトレンチの冷却、凍結を諦め、特殊なコンクリを流し込んで固めます。これは遮水凍土壁の設置に影響するものですが、気になるのは、各党の公約でも『国が責任をもって』福島原発に対応するとあり、東電との線引きが曖昧な点です。トレンチ凍結に失敗し、すでに凍土壁も設置が困難、との指摘もある中で、東電がそれに固執するのはまるで国の事業のようです。予算がついたら止まらない、失敗しても痛くない、多額の損失、ムダ作業を生み、企業体としての東電には体力も残っていないはずですが、国が支援するので生き残る。言葉は悪いですが、ゾンビになったら思考は停止するのであって、トレンチ凍結などまさにその一例なのでしょう。事業の失敗は、本来なら経営交代ぐらいの重大な問題です。
福島で汚染米が確認されたケースは、がれき撤去の影響でない、と原規委が結論付けましたが、では福島でつくる農産物は、ある日突然こうした被害が発生する恐れがある、ということになります。原因不明で、基準値越えという事実だけが残った。これでは福島の安全、安心にはほど遠い。農業ばかりでなく、漁業であっても全数検査しなければ出荷もままならない。これも東電のがれき撤去が原因、とすると東電の責任になることを慮った対応、といえるのでしょう。

しかも原発廃炉の費用を、電気料金に上乗せする検討に入った、と報じられました。原発をつかった挙句、生産性のない廃炉まで、負担を強いられる。しかも再処理が始まればその費用が、地下貯蔵が始まってもその費用が、電気料金に上乗せされます。さらに気になるのが、原発で使用されたコンクリ、くず鉄の行方です。以前、家を新築したら本来なら廃棄されるべき、放射性の廃土が使われ、家自体が高い線量になったとして問題になったことがあります。コンクリもくず鉄も、原発由来のものは線量が高く、それを管理し続けなければならないため、そのコストも上乗せになるのか? 管理はせず、再利用となればそれがきちんと報道されるのか? それこそ住宅の床の配筋や鉄骨住宅に使われ、線量が低いから大丈夫、と言い出す可能性もあります。
政府、メディア、電力会社、このおトモダチ関係が強固に、互いに支え合う構図は、国民にとって一つも幸福なことがありません。しかも、こうしたおトモダチ関係は、組織を腐らせる最大の要因です。廃炉もまだ研究段階のもので、福島原発の対応同様、これからもムダ作業が多く出てくることでしょう。それらもすべて、国民負担になることです。自民、民主、維新とも、原発に関しては腫れ物にさわるような扱いで、具体策はありませんが、国民はこの原発に関して、どこともおトモダチになりたくない、というほどお粗末で杜撰な内容が散見されるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:01|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 原子力 | 社会

2014年11月25日

自民党の重点政策について

10月の日銀金融政策決定会合の議事録が出てきました。しかし賛成派が「ここで追加緩和しなければ日銀の信任が…」と述べるなど、現状認識が明らかにおかしい、奇妙な言説がまかり通っていたことが判明しています。市場では多くが追加緩和する、とは考えておらず、信任が失われることもない。増税サポートのため、賛成派が押し切った、それが追加緩和の実態でした。

自民が『重点政策』として、公約をだしました。ちなみに『自民党では、実現できる約束こそが公約』だそうです。自民は以前から数値目標、達成時期を明記せず、また達成までのプロセスが不明確です。つまり5W1Hでいうところの、Whatしか書かずに公約とする癖があります。維新の公約ではHowとWhenがない、と記しましたが、自民にはそれすら見当たらないのが実状です。
まず経済再生、財政再建を謳いますが、驚くほど中身がありません。『物価安定目標2%の早期達成にむけ、大胆な金融政策を…』とは、首を傾げます。あえて中央銀行の独立性を無視し、自民の公約に『金融政策』を掲げてしまう厚顔。民需主導の経済成長としながら、その具体的な部分は『法人税減税』というだけ。すでに実施されているものを『強化』、もしくは『引き続き講じる』といった記載はあれど、景気後退に陥った現状を変える提案は何もありません。

驚くのはインフラ整備に関して17頁のうち約1頁を割きます。同じことが農林水産にも言え、もう決まったことだから丁寧に書いた、ということになる。つまりこの分野で、今後期待できる提案はない一方、これらを達成するためには、巨額なバラマキを強いられる。それを請け負うのが、自民の利権の構図に組みこまれた建設業、ということで決定も早く、具体的になるようです。
最も危惧するのが、社会主義体制か? と見間違うばかりの項目があることです。農山漁村の地域マネジメント法人、非営利で公務員でもない、そんな組織をつくるといいます。日銀の金融政策に口をだすのもそうですし、企業のあり方すら政府が決めるような書き方です。

原発は再稼動を明記する一方、地球儀俯瞰外交、政治・行政改革は単なる決意表明であって、政権を担当する2年の実績がない。そもそも行政のムダ撲滅のため、『行政事業レビューシート』を、としますが、それ自体がムダです。2年でできなかったことを、次の任期で達成する、というほどの強い意志は感じられません。同じことは女性活躍や、地方創生にも当てはまり、お題目を掲げて実施します、とされても2年で手すらつけなかったものをどうやって達成するか? この重点政策ではまったく達成に向けての具体性、現実感は得られない内容となっています。
民主の公約はバラマキ、と思いましたが、自民の方がバラマキ度合いは酷い。むしろ記載したことをすべて行えば、財政破綻すら意識するレベルです。特にムダ削減の項目が乏しいのですし、社会保障制度改革も抜本策ではありません。選挙にむけた国民向けに品揃えを増やし、『支援』や『目指す』と書かれても、もうすでに安倍政権は約束破りをくり返しており、国民がこれをみて期待値を高める、ということもないのでしょう。それほど中身の薄い内容なのです。

公約として、パンフレットにすればもう少し面白みが出るのかもしれませんが、文字ばかりの17頁は、国民はみる必要がなく、利権団体がこれをみて固定票をかためてくれればいい、とでも言いたげなほどつまらないものです。安倍氏は朝日新聞のインタビューを受けない、という対応をとり、スポーツ紙や右よりのメディアに積極的にでる、といった戦略をとります。この重点政策も、まさにそうした色のついた、利権団体などを喜ばすためのものなのです。安倍政権では、政権による意図的な優勝劣敗がおきる、それが安倍氏の望む国家への転換、ということでもあるなら、株高で騙されているうちに、国民は不幸へと導かれる、ということでもあるのでしょうね。



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2014年11月24日

民主党のマニフェストについて

メディアの世論調査が出揃ってきましたが、特徴的な、統一的な傾向として安倍政権の支持率の大幅低下、が挙げられます。朝日などではすでに不支持と支持が逆転、ほとんどのメディアで50%割れ、改造以降の右肩下がりが顕著です。解散に大義なし、と評されていることからも、郵政解散に準えることには無理があり、安倍首相の戦略に狂いが生じていることもうかがえます。
安倍氏はそれこそ郵政解散を手本としますが、熱狂を生んで投票率を上げるより、自民党内にも低投票率で組織票、との意見があって整合がとれません。さらにキレ芸を連発する安倍氏に、表に出るなとの厳命が下ったとされるなど、支持を得たくとも得られない。安倍氏のジレンマ、この政権支持率では仮に目標である自公過半数でも、安定政権など到底ムリ、という状況になって、初めて自らの決断ミスに気づくのでしょう。長野北部地震で官邸に押しこめることができ、せいせいした、との陰口も聞かれます。党内からも厄介者扱いされているのが現状です。

そんな中、民主党の政権公約が出てきました。ただ報道、研究用とされ、中身は流動的のようです。前回から、新聞のような紙面割りで重点項目を記載する癖があり、今回はそれを安倍政権批判に充てています。『今こそ、流れを変える時。』がお題目のようで、大見出しで4回も出てきます。さらに前回の参院選では隠しがちだった海江田氏を前面に立ててきたのが特徴です。
経済では『中間層の復活』が主眼ですが、円安対策では影響をうける層に「支援」と書かれるだけで、バラマキが否めません。しかも介護従事者への賃金引上げも掲げますが、これは消費税増税分に元々含まれていたもの。だから消費税増税は「延期」であって、停止ではない。複数税率の導入や還付つき税額控除の検討など、実にシステムを複雑化する方向は、効率性という観点からも疑問です。踏み込んでいるのは、日銀に「柔軟な金融政策」を求める点ですが、中銀の独立性は無視した意見ですし、そもそも「柔軟」の定義が不明です。全体的に「支援」という項目は多いものの、成長戦略とはかけ離れており、現状維持、もしくは場当たり的に補助、補填といった形の政策ばかりで面白みに欠け、これから政権をとろう、との覇気は感じられません。

公的年金制度の一元化、子育て支援、少人数学級など、これまでも話題になった項目は掲げますが、具体性がありません。原発は「避難計画なければ再稼動すべきでない」と、他人事に聞こえますし、安全対策は? と素朴に感じます。「厳しい姿勢でTPP」としても、具体的には何もないので、ふわふわしています。驚いたのは、沖縄振興には一括交付金とあるだけで、辺野古に関する記載はなし。関係住民の負担軽減、とはしますが、具体的な記述は一切ありません。
全体に言えることは、痛いところに手を出さない。3年前に政権を担っていたのに、その反省と改善点を示し、ではどうするか、という提案がない。むしろ現状を追認し、小手先で誤魔化そう、という後ろ向きの態度しか、このマニフェストからは読み解けません。悪く言えば無難で、とても流れを変えようとの、前向きな提案がないのです。よく言えば安定と、経験を踏まえた現実路線、といったところですが、やはり野党第一党としての迫力不足である点が気になります。

それこそキャッチコピーである『今こそ、流れを変える時。』とは、中身をみる限り感じられません。『今ここで、流れが変わってくれたらいいな』が、本音のようです。一強多弱と言われ、対抗勢力として名乗りをあげられれば、勿怪の幸いといったところでしょうか。海江田氏の最後の言葉にある「しっかりとした対抗勢力のあることが…」。野党第一党なら、「政権奪回をめざして…」と、嘘でも書かなければならないのです。目標設定のなっていない今のままでは、仮に今回の選挙で議席を増やしても、次の選挙までに海江田氏のすわる席はなくなっているのでしょうね。

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2014年11月23日

維新の党の政権公約について

長野北部地震が昨晩ありました。日本にかかる強烈なねじれ、それが糸魚川−静岡構造線断層帯ですが、その北端辺りで起きたもので、広い意味では東日本大震災によるテンションの解消による影響とも考えられます。大きな震災後には、必ず噴火が起きるとされながら、まだ東日本大震災と連動した噴火は確認されていない。何が起きてもおかしくないところなのでしょうね。

維新の党が政権公約を発表しました。江田氏が加わった効果は如実で、日本維新の会のときのような中にはぶっ飛んだ提案が今回はなりを潜めており、行政の仕組みに切りこんだ内容が多く散見されます。今日、橋下大阪市長が衆院出馬を諦めましたが、国政との切り分けがすすみ、橋下色が薄いのもこの公約の特徴です。逆に、橋下氏もこの公約では活躍の場もない、と諦観したのかもしれません。どちらかと言えば現実路線、というのに近いものとなっています。
アレシナの黄金率、即ち『行革7:増税3』ですすめる財政再建と経済成長の両立を訴えます。その上で大阪府、市の改革実績を掲げますが、大統領制に近い府市と国政は異なります。あまり参考になりません。橋下氏の名誉と面子のために載せたようです。身を切る改革では議員歳費3割減、定数3割減、政府保有株式の売却、政府資産の売却、独法改革で埋蔵金の捻出、というものです。財政責任法を制定し、発生主義と複式簿記の導入とします。詳細は不明ですが、この財政責任法では管理が複雑化する恐れがあり、それを『責任法』として、何らかの縛りをつけるのでしょうが、新たな裏帳簿のような形になる恐れは否めません。中身が待たれます。

政治とカネに終止符、としますが、中身はかなり甘い。企業献金禁止は掲げますが、江田氏でも問題となった政治団体以外の政治活動を、収支報告書から除外するといった手法には切り込みません。経済政策として、給付つき税額控除、エコ住宅減税、ガソリン税減税、教育バウチャー制度の導入、保育・介護の処遇改善交付金。かなりバラマキも並びますが、それこそアレシナの黄金率が、財源捻出のカギなのでしょう。少子化対策として結婚、子育てに対する贈与税の非課税といった制度も、何度も結婚したり、子供ができない家庭や、逆に親がいない家庭への対応を誤ると、とんでもない負担を招きますので、効果としての評価もしにくいところです。
お題目は立派で、道州制の導入や官邸主導の国家戦略など、従来の主張にも肉がついた印象はもちます。しかし一方で、憲法改正では道州制、首相公選制、一院制、強力な会計検査院の導入を憲法に明記、としますが、必要か? との疑問ももちます。42条や67条などは、本気で実現する気なら改正でしょうが、憲法に明記しなければいけないほどの内容がないものもあります。また憲法改正をし易くする、としているので、明記しても後で改正されては意味がない。憲法改正を謳っていた以前からの主張を取り入れるため、義理で入ったものも含まれる、と感じてしまいます。

脱原発は異なりますが、実はそれ以外の外交、安全保障は驚くほど自民に近く、独自性は感じられません。普天間は固定化を避ける、とあっても具体策の記載なし。尖閣問題では中国へ国際司法裁判所へ提訴をうながす、と橋下氏の主張をとりいれた。この辺りは維新の主張に沿っています。年金では積み立て方式と、世代別勘定区分と2つの方式が併記される形で、どう整合をとるか分かりませんが、いずれにしろ不公平感は残りそうです。「負の所得税」的な考え方、とも記載されますが、何を言っているのかよく分かりません。
総じて、日本維新の会のころの主張から、行革などにおいては江田氏の主張を取り入れるといった、いいトコどりの印象をうけます。しかしそれこそアレシナの黄金率の成否で、多くのバラマキの達成度も変わる、といった危うさも内包するものです。強固な官僚機構がもっとも嫌がる部分に踏みこむ姿勢は評価できますが、逆にその部分があまり前面に出ていない、という点が気がかりです。つまり本気度、やる気がどれぐらいあるか、今ひとつ信がおけない。それこそ黄金率で、黄金を捻出できるのか? その宝の山を具体的にどう切り崩して行くのか? 国民の支持がそれほど集まってはいない現状で、それこそ『維新に問う』といったところなのでしょうね。

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2014年11月22日

自民党の政策パンフレットについて

昨日、解散された衆議院ですが、自民が政策パンフレットをだしています。2頁程度の簡単なもので、政権公約前のつなぎでしょうが、まずはこの内容から見てみます。1頁目は数字の羅列です。就業者数約100万人増、有効求人倍率は22年ぶり高水準(1.09倍)、高校生の就業内定率は約13%改善、賃上げ率は過去15年で最高(2.07%)、倒産件数は24円ぶり低水準、旅行収支は44年ぶり黒字化、海外インフラの受注実績が約3倍、女性の就業者数が約80万人増。ざっとこれだけあります。

自民に政権交代してから増えたのは非正規であり、100万人増の意味が異なります。それこそ女性が活躍、といってみたところでその非正規の大半が80万人の女性、では意味がありません。賃上げ率とて、消費税増税分にすら届いていない。そこに物価高が被り、消費減退を起こしているのですから、何の自慢にもなりません。高卒の就労が改善したのは、大卒だと正規雇用を望み、また職種も選ぶために、今のように非正規が増える環境だと改善しないのであって、高卒を安価な労働力とみなして就労させた結果です。倒産件数とて、休業するよう促す金融機関、公的機関の働きかけで減っています。件数が減ったからといって、景気の改善は何も示していない。むしろ、家族経営の業態で9月以降、がくんと就業率が減っており、統計に表れない部分での休業による離職が、相当に大きくなっている懸念が強まっています。
海外インフラの受注では『トップセールス等』と控えめに打たれていますが、全く異なります。円安で安価な額でも受注し易くなったこと、が最大に影響します。相手はドル建てなり、自国通貨で発注するのですから、世界的に最弱通貨となった円ベースで利益がだせるから、受注できるのです。しかもその中に、トルコやベトナムとすすめている原発輸出も含まれるのか? 定かではありませんが、少なくともその受注額は円ベースであって、実は円安で1.5倍に数字が押し上げられており、実情は1.5倍の効果しかない、ということはまったく伝えていません。

2頁目は細目か? というとお題目だけ並びます。例えば少子化対策など『取り組み』とだけ書いてあって、HOWが抜けています。他の項目でも『対策を実行します』、『断行します』とはありますが、やはりHOW、WHENが抜けていて、具体性は一つもない。もうすでに議員定数削減や、公約にないことを優先し、前回の公約を達成せずに今回、解散するという行動にでているため、ここに書かれていることに具体性、時期が明示されなければ一切の信がおけない、となります。
その中で比較的、はっきり書いているのが『拉致被害者全員の早期帰国』です。しかしこれとて全員、の定義がよく分かりません。それこそ1人、2人で北朝鮮から全員、と言われたらそれで終わるのか? 某週刊誌で、金正恩氏から安倍氏は与し易い、だから公示後に拉致問題で大きな進展の報告を入れる、ともされます。朝鮮総連の売却でも、北朝鮮が大きな反応を示さないのは、すでに裏で握っていて、北朝鮮も納得済みだから、という話すらあります。パンフレットに明記できる、他が曖昧であるだけに、そこには何かしらの裏を感じる部分もあります。

TPP交渉は『国益にかなう最善の道』としますが、『自民党支持団体の願いにかなう最善の道』ではないか、と勘繰りたくなります。今回の選挙、まさにTPPについても争点と考えてよいのでしょう。なぜなら、国会の承認によって批准するものだからです。安倍氏がすすめてきた政策、その結果としてよいところの数字だけを並べ、成果を誇りますが、悪い数字をすべて無視し、それをどう改善するか? ということを示さないこのパンフレットは不誠実な限りです。しかも数字自体、よく見えるよう調整されたものである以上、自民の主張そのものに信がおけない、となるような内容なのでしょうね。

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2014年11月21日

衆院解散について

万歳2回、という前代未聞の解散が行われました。憲法7条、天皇の国事行為と規定される衆院解散で御名御璽を聞かず、万歳するという愚かさから、この解散は『全代未熟解散』とでも呼ぶべきでしょうか。すべての代議士が未熟で、国民のことなど顧慮していない。政権の都合だけでこの時期に解散してしまうことといい、駄々っ子、身勝手、幼稚な発想の選挙となります。
安倍首相は安倍ノミクス解散とします。しかもキャッチフレーズが『この道しかない』。その道を行った結果、崖が待っているという最悪な状況しか感じませんが、安倍自民では雇用回復、国民総所得が上がった、ということを自慢げに語ります。しかし100万人増えたのは非正規ですし、正規雇用はずっと右肩下がり。国民総所得が上がったのも、公共工事の前倒し執行で、建設業の賃金増を政府の財政支出で補った面が大きい。持続的な成長の結果ということではありません。

しかし安倍氏が経済問題に、国民の目を向けさせたいのは、それだけ他の政策が失敗続きという側面もあります。地球儀俯瞰外交と称し、数はこなしたものの外交に成果なし。各国メディアからは酷評の嵐です。一部、米共和党系のメディアは擁護するケースもありますが、ほとんど『危険』『誤った』という論調で、安倍政権は語られます。北方領土も棚上げされ、拉致問題も失敗。日中会談では旗すら立てられず、米オバマ大統領からは毛嫌いされる仲です。
某番組で、集団的自衛権の問題や特定秘密保護法も、選挙の争点という意見には、色をなして反論した。国民の理解があれば、むしろ争点にしてもよいはずですが、そうでないと気づいている。それでも押し進める。今年の新語・流行語大賞のノミネートに『集団的自衛権』が入り、『安倍ノミクス』は入らなかった。すでに昨年の話とはいえ、今年の重要度はもう安倍ノミクスではないのです。さらに言えば、株高は円安で説明がつき、ドルベースでは上昇していない。企業業績も同じ。その上で景気後退を招いており、『この道しかない』とは、リフレ派に依拠した経済政策しか持ち得ていない、と自ら暴露したようなもので、逆に不安にしかさせないのでしょう。

つまり安倍ノミクスが失敗したら、日本は終わり。ということを自民が主張しているのですが、とんでもありません。民主党政権の頃は色々と批判もありますが、緩やかには成長していたのです。その上でデフレだったから、円高になった。今は景気後退にも関わらずインフレだから、円安に向かい易い。日米の金融政策の違いばかりでなく、日本売りで円安になっている側面も、忘れてはいけません。本当にこの道しかなければ、日本は必ず破綻することになります。
日本が行うべきは、まず少子化を食い止める。行財政改革を通じ、古くて硬直化した歳出を見直し、今必要な方向に振り向ける。そのためには特別会計をやめ、すべて一般会計として計上する。議員定数削減ばかりでなく、宿舎の整理統合、これは公務員も含めて行うべきです。財団法人、特別法人の整理、これはNPOを含めて法人の様々な形態を整理する、という意味もあります。その上で課税対象を改めて見直す。日本に本社機能がなくとも、日本で活動する企業には課税できるよう、これは国際的な枠組みで決める。つまり税逃れを許さない姿勢を見せるということです。

できることは山ほどあるのに、安倍政権の2年間では何もやっていない。成長戦略がないともされますが、成長戦略どころか、安倍政権は硬直した利権構造の上にたち、その甘い汁を吸うだけしかしていない。だから消費税増税でしか、社会保障の歳出増を賄えない、となるのです。民主党政権でも失敗したので、難しいことだとは分かりますが、最初から戦う姿勢もなく、ただ短期のバラマキに頼る姿勢を争点だ、とされても、それこそ利権団体を喜ばすだけなのです。今年の流行語の最有力と目される『ありのままで』を、安倍政権は文字って『今のままで』国会の勢力図を維持したい、と考えるのでしょうが、国民から『ダメよ〜、ダメ、ダメ』と言われることを、一番怖れているのでしょうね。

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2014年11月20日

貿易統計について

10月貿易統計が発表され、赤字が35%削減とされます。これは数量指数で、輸出が4.7%増、輸入が2.1%減となったこととも整合的ですが、しかしアジア向けの船舶輸出、という特殊要因もあって、必ずしも好感できません。さらに米国向けの自動車輸出が3.3%減となるなど、米国内でも自動車生産が落ちてきたように、自動車サブプライムローンで活況だった米市場の転換点もうかがえます。しかも米国向けで伸びた建設用、鉱山用機械も、このところの原油価格の下落で、エネルギー関連企業の設備投資が今後、伸び悩むと報じられており、米市場は厳しくなる見通しです。
しかも9月以降、急速に円安がすすんだ側面があり、特にドル建て、ユーロ建てで取引することの多い輸出などには好影響だった一方、円で取引されることの多いアジア向けには悪影響だった面があるなど、円安の功罪も出てきました。今日はさらに円安もすすみましたが、株価は追随しないなど、少し変化もみられます。一部では株価が先に上がったので、円安が追いついただけで、相関が崩れていないとの分析もありますが、一部では日本売りが始まった…と囁かれるなど、その見方も分かれています。即ち軽減税率の話がでてきたところですすむ円安、という背景について、やや日本の財政事情に懐疑的な見方が広がっているのでは? とも指摘されるのです。

安倍首相は解散の大義として、消費税再増税の先送りを掲げ、景気条項をとり払う予定ですが、3年後に機械的に上げられる保証がない、とも囁かれます。さらに軽減税率の議論次第では、現在8%かかっている食料品など、0%に下げられるものがあるかもしれない。内容次第では、財政規律を歪めるのでは? そんな思惑が円安に含まれる、とも噂されるのです。しかも、円安がすすんでも株高にならないと、外国人投資家は損をする。黒田バズーカ第2弾以降、3.6兆円も買ってきた外国人投資家も、先週は1兆円を割れ、今週はさらに低下したとみられます。すでにPERでみるとTOPIXでは17倍に達しており、決して割安とは言えない。為替で円安がすすんで、株価が上がらないと、外国人投資家の投資姿勢も転換する恐れが、今後強まってくるのでしょう。
さらに気になるのが、中国HSBC-PMIが速報値で50.0と、前月より低下したにも関わらず、日本からの輸出が伸びている。日本からは電子部品や工作機械の輸出が多いので、低迷する中国市場との整合性がありません。しかも上海証券報が伝えるところによると、ここ5年で国内の非効率投資が約7兆円に達した、とされます。今年ですら経済成長の投資寄与率は42%とされ、中国の経済情勢はかなり深刻の度合いを増しています。日本の貿易収支の内、4分の1を中国が占めるのですから、ふたたび落ち始めた経済指標など、少し警戒をもってしばらくみておく必要がありそうです。

国内では、10月のスーパー売上高が前年同月比1.9%減と、7ヶ月連続の減少です。全国百貨店売上高も前年同月比2.2%減と、7ヶ月連続の減少。コンビニも前年同月比1.1%減です。内需は深刻な状況で、外国人旅行者の取りこみがすすむ都市部との差、業態間の差も大きくなっています。
懸念するのは、これで外国人依存がすすみ、株式も小売もそれに対応した形ですすんでしまうと、ますます円安礼賛、円安圧力が強まってしまうことです。それはトータルしてみると、日本経済にはマイナスです。安倍氏は政労使会議で、昨年につづいて賃上げ要請を行いましたが、賃金はコスト要因でも最後に検討されます。円安で打撃をうけている企業が上げるはずもなく、円高で恩恵をうける企業でも、還元率は低い。円安で賃上げ、は単純計算で考えても、物価上昇には追いつかないのです。輸入も、輸出も円安で押し上げられている。そして28ヶ月連続の貿易赤字であるのは、即ち安倍政権が始まって以来、ずっと貿易赤字ということなのです。これは政策の失敗であり、やはり安倍ノミクスへの評価を低くする原因ともなるのでしょうね。

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2014年11月19日

日銀会合と解散

みんなの党が解党と決まりました。渡辺前代表が独善的となり、猜疑心を強めていった頃からの規定路線です。組織のマネジメント力が欠如し、遠心力が働くためです。みんなの党の英語訳、Your Partyが複数形でなくなった。あたな個人の党になった、ということなのでしょう。

証券業界では、安倍ノミクスは昨年のGDPを20兆円押し上げ、消費税増税で12兆円押し下げた。だから消費税増税は間違い、という論調がまかり通りますが、大きな誤りです。財務省が虎の子の外為特会の繰越金を取り崩して景気対策にあて、日銀が異次元緩和をしたのも、すべて消費税増税を成し遂げるための協力、です。つまり安倍ノミクスは初めから増税が組みこまれており、財務省、主税畑だった黒田日銀総裁の協力なしでは、安倍ノミクスがこれだけ景気を押し上げることもなかったのです。つまり財務省が算盤をはじいて、増税分を穴埋めする単年度の景気対策を打った。それらが一貫して安倍ノミクスなのですから、増税先送りは財務省、日銀にとっては裏切りなのです。
なので、増税先送りで景気下支え、という論調もまったく誤りです。しかも今後、安倍ノミクスをつづけようと財務省、日銀の協力は得難くなった。景気条項を外したので、財務省が安部市に協力する必要はなくなったのです。だからこそ安倍氏は昨日、財務省改革を訴え、国民に向けて「そのための力を下さい!」と言えば、現有議席を維持できる可能性がありました。しかしこれは一度きりの力技であり、それこそ郵政解散の再来ともなったのかもしれません。しかしその好機をみすみす逃した。安倍氏が小手先で、政権維持だけを考えるだけの人間、と露呈したのが昨日です。TBSの某番組で、インタビュー映像にケチをつけるなど、益々小人ぶりを見せつけました。

日銀の金融政策決定会合後、黒田氏の会見で『大人の対応』とも称されますが、官僚的対応、というのが正しい。政治家とはケンカしない。もち上げておいて、裏では離反するが如き対応、態度をとります。今日の市場は、GPIFの買いが入ったと話題でしたが、厚労相傘下のGPIFは政権に協力したとしても、今後どの程度、日銀が追加緩和など、協力姿勢を示すかは不透明、なのです。
それを予感させるのが、将来のインフレ見通しについて、若干低めに見てきたことです。これはもう追加緩和はない、ということかもしれず、政府、日銀がすすめてきた『脱デフレ』の旗を下ろすかもしれない。景気後退を予測できず、その点は日銀に責任もあるはずですが、そこは言及せず「緩やかな回復」とした。政府と同じで、経済政策の失敗は認めない官僚的体質であるからこそ、その手法としていつ安倍政権を背後から刺す、となってもおかしくはないのです。

今後の景気対策、経済運営はおかしくなることが必定です。仮に3年後、景気が回復しておらず、再増税が難しいとなっても財務省、日銀は協力しないでしょう。もうその体力がないこともあります。「安倍ノミクスをすすめる」ことそのものが、既に達成不可能なのです。なぜなら、財政出動と金融政策、まさに財務省、日銀の協力なしでは、どちらもできないことなのですから。
証券業界は昨年、株高、市場の活況と安倍氏への恩がある。だから、そんな奇妙な言説も多いのですが、安倍ノミクスの再加速は有りえない事象です。もし再加速したら、日本破綻を早めるだけなのでしょう。米独立戦争の「代表なくして課税なし」を安倍氏は大義としましたが、使い方が真逆です。日本には代表がいて、課税もしているのですから。それとも日本の代表など、所詮は米国の傀儡で、代表なんて言っても力がない、と自虐的にみとめたのであれば、少なくとも独立戦争をしかけるぐらいの気概で国民に訴えないと、何も伝わらないということになるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:43|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

2014年11月18日

小さな秋(安倍)みつけた

俳優の高倉健氏が亡くなりました。個人的には、決して演技のうまい俳優とは思いませんが、逆に役の方から高倉健、という存在に近づく。それが味であり、存在感であり、その役は高倉氏でなければならない、と思わせる。そんな稀有な役者だったと思います。ご冥福をお祈りします。ただあくまで噂ですが、なぜ今日発表したか? 10日に亡くなったので初七日は16日に終えており、昨日発表でもよかった。今日の発表は、解散報道を抑えるためではないか? そんなことも囁かれます。まさか、とは思いますが、微妙なズレには恣意的なものを感じさせます。

安倍首相が記者会見し、消費税再増税の18ヶ月先延ばしと、与党で過半数を掲げ、解散すると会見しました。しかし1割以上の議席を減らしても政権を続ける、随分と甘いハードルであり、選挙期間中は内紛とみられることを避けても、選挙後には与党内が納得するはずもありません。しかも再増税には景気条項を抜き、自動的に増税する、という。結局は増税を安倍政権で成し遂げる、という話ですから、タチが悪い。それこそ今より景気が悪化していたら、日本は未曾有の低迷に陥ります。それまでに景気を回復させる、それが決意だと、最近おトモダチになったNHKなどはもち上げますが、それなら景気条項を残すか、景気が回復しなければ改めて選挙をして、国民に上げるか、上げないか、信を問う、という方がよほど国民との間の約束になります。
しかも気になるのが『脱デフレ』教、もしくは『脱デフレ』至上主義とも云える、脱デフレ盲信です。今でさえ、インフレ率と長期債の利回りに乖離が生じ、経済に歪みがでている中で、時間が経つほど後に急変動を起こし易くなる。インフレは百難隠す、とも揶揄されますが、景気後退とインフレがすすむ今はスタグフレーションという厄介な状態です。脱デフレでも、決してすべて上手くいくわけではない。リスクがあることを失念し、それに頼るのは危うさしか感じません。

今回、安倍氏が逆転できる唯一の提案がありました。それは財務省解体です。歳入庁、歳出庁に別けて、日本最大の利権組織にメスを入れる。増税先送りで、すでに抵抗勢力と化している財務省と、徹底抗戦する。この提案ができれば、与党過半数どころか現有議席を維持する、と見ていました。しかし再増税は先送りだけで、財務省の意向を最大限に配慮した。安倍氏には構造改革や、規制改革をすすめる意志はない。むしろ、自分が長く政権をつづけるためだけに汲々とする、そんな小さな人間性しか垣間見えなかった。与党過半数で勝利? そんなちっぽけな目標設定、聞いたこともありません。志も低いから、選挙戦も盛り上がらず、それで組織票の強い自公が勝つ、という目算でしかない。600億円もかけて、国民生活を犠牲にして、得られる結果が今よりも物事が決め難くなる、それで満足するというのですから、この国をどうしたいのかも分かりません。
昨日も述べたように、外国人投資家は儲けるだけ儲けて、さっさと日本から逃げだす。国民も逃げた方がいいよ、とさえ述べている。今は株価も上がり、債券利回りも低下、しかし将来は破綻、それが安倍ノミクスの本性です。円安が10円すすむと、大企業は2兆円儲かり、中小企業は1.3兆円損する、との試算もあります。日本の雇用の7割を支える中小企業を痛めつけておいて、雇用回復、成長軌道というのですから、日本を破綻、崩壊へと導こうとしているとしか思えません。補正予算2兆円、という話も出てきましたが、場当たり的でまた財政のムダ遣いを進めます。それで景気が悪化し、財政が痛み、増税しなければならないという道をひた走るしかない。

今回の選挙、言葉は悪いですが、小さな人間が偉大になりたい、との我欲のためのものなのでしょう。それが小手先の選挙前倒しであり、大義は最後までなかった。むしろ国民の間に大疑を生んだ、とも言えます。安倍政権をつづけ、座して日本は滅びるのか、それ以外の道をさぐるのか? これから出てくる各党の公約を詳細に点検し、少しでもよい道を模索していかなければならないのでしょう。誰かさんが見つけた、と言っていると、日本がマイナス成長で小さくなってしまう。そんなことを予感させるような、今日の記者会見だったと言えるのでしょうね。

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2014年11月17日

GDPショック。リセッション入り

7-9月期GDPショック、そんな言葉が聞かれます。実質で前期比0.4%減、年率換算で1.6%減で二期連続のマイナス、景気後退、リセッションです。しかも物価上昇の影響がない、名目では前期比0.8%減、年率換算で3.0%減ですから、より酷い内容でした。個人消費は0.4%増でも、4-6月期は5.0%減なので、回復が鈍い。今回、在庫投資の減少がGDPを押し下げたといいますが、4-6月期は逆に在庫投資がGDPを押し上げており、これは企業が政府に協力し、4-6月期の落ちこみ分を在庫投資でカバーした、その反動がでた形ですので、均して考える必要があるものです。

早速、増税先延ばし判断は正しかった、との意見がでていますが、その前に景気はよい、よいと言い続けて、無為に景気後退に陥った判断が間違えているのですから、話になりません。また名目の雇用者報酬が2.6%増、と喧伝されますが、実質では0.6%減ですし、これは公共工事がコスト増をうけても無理やり発注をすすめるため、その分の人件費の高騰が反映された形です。つまり一過性の、執行前倒しなどがなくなれば下がる話ですので、決して好感できる材料でない。むしろ国庫に負担をかけて建設業、及びそこに従事する人だけに還元する、ので悪材料です。さらに100万人の雇用増といいますが、その大半が非正規なのですから、自慢できる話ではありません。
これで選挙は安倍ノミクスの是非、が争点です。しかも景気後退期にあたり、景気対策のための補正予算を組むこともなく、この年末の忙しい時期に選挙をして、空白をつくる。景気なんて何も考えていない、ということが露呈しました。しかも自民の公約では円安対策など、さらに歳出を増やす、財政再建をさらに遠のかせるのですから、益々将来は増税が必要、ということになる。そんな政治家の態度、手法がこの国を借金漬けにしてきたのです。安倍ノミクスの是非、ばかりでなく、そんな政治をいつまで続けるのか? ということも考えなければなりません。

今日の東京市場はGDPショックで日経平均が500円以上下がり、17000円を割れました。実は、増税先送りなら日銀が緩和レベルを低下させるのでは? との懸念が生じたことも影響します。1年半も緩和をつづければ、資産が肥大して出口戦略を検討しなければならない。時間的猶予をえるためにも、また増税のための追加緩和、と述べていたことからも、規模を元にもどすのでは? そんな懸念が生じています。昨年は15兆円以上、今年も追加緩和でプラス圏に浮上した投資資金、それを景気後退期の、緩和規模が縮小される国には置いておけない。それを裏付けるように、日本株投資の資金が大きく流出しており、投資比率を引き下げる動きが出てきているのです。
安倍ノミクスは失敗、これが外国人の揺るがない評価です。著名投資家、ジム・ロジャーズ氏の言葉が的を射ています。「しばらく日本に投資するけど、日本の子供たちは早く逃げ出した方がいい」 将来、日本は破綻すると多くの人が考えている。それが安倍ノミクスの本質なのです。安倍ノミクスが是か非か、ではなく、非でなければならない。代わって何が提案できるか? それを与野党、公約でみていかなければならないのです。逆に、安倍ノミクスに依拠しているような政党が、多数を握れば、それは日本の破綻を約束するようなものなのです。

安倍氏は公明党結党50周年のパーティーで「天気晴朗なれども浪高し」を引用し、総選挙への決意を示しました。しかしこの文は、波が高くて小型艇は無理、大型艇のみで出陣す、という意味であって、選挙に弱い新人議員はおきざり、とも読み解けます。またバブルを生み、それが弾けて後退局面を迎えた。その山谷、波を大きくしているのは、安倍氏本人です。天気晴朗どころか、これから外国人投資家が去ることになれば、市場にも暗雲が漂うのでしょう。これまでは、諸々の波にのってきた安倍氏ですが、昨日の沖縄県知事選のように、国民の怒り、不満という波を諸にかぶったとき、心にたつさざ波の方がより厳しく感じられることでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:59|PermalinkComments(12)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

2014年11月16日

沖縄県知事選について

沖縄県知事選、前那覇市長の翁長氏が当選確実となっています。相変わらず産経の記事はかなりとんでいて『辺野古移設反対』は『俗耳に入りやすい』もので、それが熱狂を生んだ、とします。県民に訴えかける主張を掲げたのですから、俗耳に入る主張をした方が選挙に勝利する。これは当たり前のことです。翁長氏の出馬で、自公共闘に楔をうった、としますが、元々が自公協力の立役者が翁長氏なら、翁長氏が前回は仲井真氏を応援したから当選したのであって、懐刀を離反させた、これは仲井真氏側の問題でもあるのです。楔を引き抜いた、それが仲井真氏です。
しかも革新勢力と手をくんだことをツケだとしますが、選挙で約束したことはすべて空手形、ツケです。どう実行するか、は知事になってから果たすべきことで、それこそ仲井真氏が知事になったら、選挙で約束した民間企業であるUSJの誘致など、自民にツケが回ります。自衛隊を石垣、宮古両島に配備する件でも、社民党と軋轢としますが、仮にも一時期政権与党だった社民党が、声高に自衛隊違憲、と騒ぎ立てるとも思えません。そもそも選挙で共闘したからといって、何から何まで革新系の意見を聞くわけではありません。自民、辺野古移設が頓挫したからといって、八つ当たり気味の論をとることは、読んでいてもあまり気持ちのいいものではないのでしょう。

その翁長氏は瑕疵をついて、辺野古移設を拒否する道をさがす、としますが、そちらの方が問題です。恐らく道路使用許可など、細かい点をついていくことになりますが、自民党政権がつづく限り、嫌がらせが続きます。札束で頬を叩かれる、そんな露骨なことが沖縄では平気で行われてきました。しかし、返還された基地の跡地で経済成長する、そんなモデルが確立し、基地に頼らない経済の自立がすすめば、益々辺野古に移設するのは国側の事情、というだけになります。
これは地方分権にも関わる話ですが、例えば宮沢経産相が「法人税2.5%以上減」などと、榊原経団連会長に述べていますが、それこそ地方に本社機能を移転する、もしくは地方の雇用が多い企業を減税する、とすれば地方が活性化し、都市部への集中もなくなります。今、税調などで検討されているのは、外形標準課税を強化し、法人実効税率を下げる、というもの。これでは黒字企業が減税、赤字企業が増税、という変な形となり、それこそ安倍政権ですすむ格差を、さらに助長するだけです。今後は公共工事なども限られる中、地方を何段階かに別けて、インフラが整っていない地域は大幅な減税、と打ち出せば、例えばIT関連など、ほとんどインフラに頼らない産業が、そこで育つかもしれない。法人税減税をするなら、地方分権を謳うなら、そうしたセットの提案が必要なのです。

安倍氏がG20後の記者との懇談で「景気が腰折れし、デフレにもどったら元も子もない」と発言していますが、8%への増税を決断したのは安倍氏です。しかも悪性インフレと増税が同時に襲うから、消費が失速したのであって、台無しにしているのは安倍政権です。しかも一般論、として先の衆院選で民主が大敗したのは、政権公約にない消費税を決めたことだとします。しかしTPP参加は? 特定秘密保護法は? 原発再稼動は? 国民にきちんと約束して実行したのか?
それこそ、仲井真氏は沖縄県民と約束した、辺野古移設反対を翻したではないか。なのにどうしてそんな候補を、自民は推したのか? 一般論なら、仲井真氏は負けて当然、と述べているようなものです。「政策を国民の理解と協力なしに進められない」としますが、安倍ノミクスそのものが、国民の理解と協力があって始まったわけではありません。その結果、一時のバブルを生み、失速した。理解と協力を得たいなら、まず納得のいく説明をしてから、それができなければ、一般論として自民は大敗する、となるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:57|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 地方

2014年11月15日

雑感。G20の安倍首相

G20が豪国で開催されています。その中で、やっと16日に日米首脳会談が開催される見通しとなりました。APECでは拒絶され、G20でも飛ばされる懸念もありましたが、日米豪による海上安全保障支援などの共同声明として、その前に会ってくれるという、裏を推測すれば蜜月とされる豪国のアボット首相が助け舟をだしてくれた? とも読み解けますが、安倍氏嫌いのオバマ大統領も、一方で中国とほぼ丸一日以上かけて会談し、日本を素通りしては不味い、との判断が働いたのか。いずれにしろ体面は守った形です。しかしここまで報道じられなかった点をみても、それが綱渡りの交渉だったのであり、これで会談時間25分、冒頭撮影もなし、などということにでもなれば、それは当てつけ以外の何者でもないので、注意する必要もあるのでしょう。

そのG20で、安倍首相は安倍ノミクスの成果を強調しました。しかし情報を精緻に分析している各国首脳相手に、しかも国際的に評判の悪い経済政策を自慢げに語るなど、恥をかくだけです。しかもアウトドアランチの席で、一人ぽつんと水を手酌するなど、安倍氏のコミュニケーション不足は覆うべくもありません。APECでも、習主席を先頭にして歩く場面で、米ロ首脳は習氏の両脇で他国の首脳と歓談しながら歩いていた。安倍氏は? 後方にて1人で歩いていたようです。世界第3位の経済大国、などと威張ってみても、誰からも相手にされず、また地球儀俯瞰外交が50ヶ国に達しようと、話し相手になってくれるおトモダチは増えなかったようです。
各国首脳は、安倍ノミクスは強烈な金融緩和のみで、実態がないことを見抜いています。雇用が増えた、といっても非正規ばかりが増え、労働の質が落ちており、端的には名目でさえ賃金が下落していることでも明らかです。昨年、企業の業績が増えたといっても、巨額の財政出動と金融緩和、それに増税前の駆け込み、円安でほとんど説明がついてしまう。日本経済が成長したわけではない、ということであって、G20でも日欧の経済失速に懸念を表明されるほどです。

円安で輸出が増える、いわゆるJカーブ効果が発現しないばかりか、自動車産業は今後も海外に工場を立てる計画を発表。国内生産に回帰する方針は、一向に示されません。考えてみれば、円換算した利益が上昇するので、何もわざわざ輸出する必要はありません。生産に利のある国で生産、組立てれば済む話です。生産計画は、為替のように変動の大きな、予測のつかないものより、部品調達コスト、労務費など、予想しやすいものに依存するため、国内に工場も建たない。新規に雇用をうみだす、円安にそんな効果はありません。財政出動が息切れした来年以降、雇用は急速に悪化します。復興需要、五輪特需など、一部のみが潤う状態が加速するだけです。
一昨年、世界的にも注目された安倍ノミクスだけに、各国も詳細に分析した。自国の経済に有益な部分がないか、と。ない、と結論されたのです。国際機関から相次ぐ、日本の成長見通しの下方修正が、まさにそれを示します。昨年の好調でさえ、増税前の駆け込み需要で説明がつく。政府は1-6月を均すと成長している、と胸をはりますが、1-9月を均したとき、同じ説明がつくのか? その結果は17日に判明します。そして恐らく説明がつかないから、増税延期の解散なのでしょう。

安倍ノミクスの失敗は、誰の目からみても明らかです。でなければ、G20財務相会談において、名指しで「懸念」などとは言われません。消費税再増税が「国際公約」などという嘘を喧伝し、それを先送りすることと言い、国際社会からも「国際公約」を軽々しくイイワケの材料にするな、と言われそうです。今回も、安倍ノミクスの成果、を国際的に喧伝することで、国内向けのアピールに使うつもりでしょうが、その結果、国際社会からも見放されている。英国では、物事を決するのはランチタイム、と言われます。そこで1人、手酌するようでは『何も決められない』ことを露呈しているのです。ブリュッセルで開かれたG7の席でも安倍氏は誰とも話さず、ぽつんと1人でいたことを思い出すと、本当に国際社会から嫌われている、ということなのでしょうね。

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2014年11月14日

自分勝手解散

今週になっても『日中首脳会談は日本の完勝』などと語るメディアがあります。層喧伝しなければならないほど、汚点になったというべきです。合意文書をふつうに読めば、尖閣諸島に対して双方の異なる認識を認めたのなら、それは中国の主張を認めたことになります。しかし後の外相会談でそれを認めなかった。ホスト国として、日本を歓待しなかった中国の外交上の非礼、という点を強調するためにも、日本に非がない、と言い続けなければならない。合意を守らなかったのは日本、と言われないためです。外交に完勝も完敗もない。あるとすれば如何に将来について考え、行動したか、です。『完勝』などとすること自体、すでに敗者の論理なのです。

永田町は解散が規定路線になってきて、来週18日が有力とされます。一つ大事なのは、今の自公、与党は衆院の3分の2、参院の過半数を押さえていても『決められない政治』が変わっていないことです。内閣支持率も50%以上、これで『決められない』なら、一体どれぐらいの数が与党には必要なのか? 皆目検討もつきません。安倍政権誕生時、これで『決められる政治』になる、と誉めそやしたメディアもありますが、結果は2年の間に決められたことの方が少ない状況です。
決められたのは特定秘密保護法、といった運用次第で言論統制、国民監視にも使える法律です。京大に中核派の拠点として家宅捜索捜査が入りましたが、この法律と直接関係ないとしても、安倍政権の態度として某労組を殺人者呼ばわりし、左翼叩きをする方向性とも合致します。面子の問題、ともされますが、逆にこれが宣伝効果となり、中核派に参加しようとする学生が増えるかもしれない。特に、今の政治、日本のありように不平不満をもつ若者も多くいます。中途半端な敵視政策は敵を育てる。それは中東でも経験済みです。そしてそれを言論統制、戦前の特高警察のように、国民監視によって抑えようとするなら、益々そうした土壌を育て易くもなります。

集団的自衛権も、GPIFの運用見直しも、日銀の黒田バズーカも、実は内々の閣議決定だったり、政府以外の組織だったりと、国会で決めたことではありません。TPPの参加も国会にはかったことではない。ましてや自民党の公約には「参加しない」となっており、言わば独断で安倍政権が決めてしまったに過ぎません。ここから分かることは、安倍政権は圧倒的に調整力が欠如しており、国会運営が頗る下手、という傾向が読み解けるのです。しかも重要政策では公約破り、約束もしていないことを、約束したことより先に決めようとしてしまう。実に不誠実な政権ともいえます。
これだけの巨大与党、数がなくとも国会運営に長けた政権は幾らでもありました。そしてその数を放棄し、衆院を解散して国民に『信を問う』という。争点は消費税増税の先送りでも、何でもありません。数があっても『決められない』、決めてはいけないことは、閣議や国会の手の届かないところで決めてしまう。約束したことを守れない。そんな『晋(三)を問う』選挙なのです。

安倍ノミクスが失敗したのでなければ、補正予算を組む必要がない。組むなら、景気が失速していると認めることになる。ということは、選挙後に何らかの経済対策を期待することはできない。しかも増税先送りで、財務省の協力も得られなくなった安倍政権には、最早短命の道しか残されていません。それが選挙後すぐなのか、予算を通すまでなのか、というだけなのでしょう。今回の解散、色々と名称も考えられますが、個人的には『自分勝手解散』が適当と考えます。しかし勝手だけどどうやっても勝ちがない、『晋を問う』選挙、安倍氏の人とのコミュニケーション能力の欠如、そんなものが招いた結果、ということなのかもしれませんね。

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2014年11月13日

増税先送りで株高?

安倍ノミクスの失敗は、すでに安倍ノリスクとして顕在化していますが、問題は市場がそれとまったく異なる動きを示すこと、です。市場では消費税増税先送りを好感し…として現状の株高が説明されます。しかし誰もがその説明に懐疑的です。もし仮に、消費税増税を織りこんで、市場が弱含んでいたとしたら、その反動で上げることはありますが、増税するにしろ、一年も先のことを市場が織りこむはずもなく、上げなくても現状は何も変わらない。特段の景気対策でもありませんし、それを好感して消費が活発化するわけでもないのです。さらに、消費税再増税なら大型の景気対策も期待できますが、短期ではそれもありません。駆け込み需要も発生しない。先送りを好感して、株高になるという理屈には整合性が全く感じられないのです。
しかし増税に関する要人発言で市場が右往左往するなど、その説明と市場の動きはとても整合的です。しかし今、先物のメインプレイヤーは欧州系CTAスジに、米系ヘッジファンドであり、意のままに動かすだけの資金力のある主体です。増税先送りを好感して動かしている、と見せかけることも可能です。その背後には、別な意図がある、とも囁かれているのです。

しかし財務省や経済評論家の一部が語っていた、増税先送りで国債暴落シナリオがこれで顕在化するのか、注目されます。間接税を増税しなかったからと言って、国家破綻したケースは過去にもありませんが、財政健全化の道筋がなければ、破綻を意識されます。逆にいえば、増税でしか財政再建できないような国は、すでに瀬戸際なのですが、その危機感は政府、省庁にありません。
そしてさらに問題なのが、仮に先送りしても、このままでは1年半後だろうと、増税できるほど景気が回復しない点です。補正予算も小幅、海外も好調なのは米国だけ、その米国も自動車産業は新たなサブプライムローン問題があり、エネルギー関連は原油価格下落で設備投資を縮小する計画が発表された。為替操作で金融機関が罰金を支払ったり、いつ腰折れしてもおかしくありません。1年半後は、今より悪い状況かもしれないのです。景気後退で増税などすれば、回復まで時間がかかることは失われた20年ですでに体験済みですので、増税できない可能性がかなり高いのです。

今はリスクオンのような債先売、株先買ですが、本来選挙は不透明要因であって、売りになるはずです。郵政解散と同じ、という言説もぴんと来ない。自民党を割って敵対勢力をつくるような状況でもありません。与党敗北、大敗北も囁かれる中、さらに増税が遠のく恐れもある。しかもそればかりか、与党の力が衰える中、景気後退しても対策が打てず、歳入減がさらに財政を厳しくするかもしれない。つまりここに来て、急速に日本破綻シナリオが現実味を帯びてきたのです。
政治としては増税でない、歳出削減でもない、他の手立てで財政再建を掲げなければ、海外勢のばらまく破綻シナリオにより、日本は大混乱に陥る可能性も出てきたのです。自民は経済政策として、円安対策などをだすようですが、そんな場当たり的な対応では、破綻シナリオの懸念を払拭できない。むしろ財政出動を伴えば、懸念を強める方向になりかねない。何より、自民では成長戦略がないと証明されているので、自公で仮に過半数を維持できても懸念が消えないのです。

日本破綻シナリオにかければ、債先売を増やすのが確実です。現物の国債は日銀が買い占めてしまうのですから。そしてそのとき、株も一気に売れば弾みがつく。1日380億円のETF買いなら崩せる、それだけの買いを溜めておく必要もあります。今の株買いが、理屈に合わない理由を掲げている以上、いずれ理屈に合うよう、現実に合わせる方向で動くことが確実です。円安に頼るだけの日本経済なら、円高にしても破綻させられる。今の買い溜めが、将来に備えた急変動の準備、ということなら、決して好感しているばかりではいられない動き、なのかもしれませんね。

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2014年11月12日

雑感。安倍ノミクスの失敗?

解散について、今日も多くの報道があります。公明党が、地方創生法案を通してから、と要求をだしましたが、解散するから審議ゼロで通して、は国会軽視ともとれるものです。今週、来週に解散するのであれば、ほとんどの法案は参院での審議ゼロ、となりますが、
それでも通すのか? この辺りの綱引きも出てきました。結局、安倍氏にとって地方創生も、女性活躍も大事でなく、政局を優先させるのか? と言われないために、また創価学会婦人部を納得させるためにも、この両法案をどう扱うのか? そんなことも来週にむけた争点になってくるのでしょう。
公明とて、来年の統一地方選と、二回も集票マシーンとして婦人部をフル回転するのは、甚だ都合が悪い。特に、安倍首相がこれからすすめようとすることは、公明とは相容れない問題が多い。自民を勝たせ過ぎれば、公明の意見を通しにくくもなり、それも宜しくない。そんな綱引きもあります。沖縄県知事選で、公明が自主投票にしたように、選挙区によっては協力を拒む場面もでてきそうです。SMバー問題、女性問題が取り沙汰される議員もいますから、婦人部にはウケがよくありません。この辺り、創価学会上層部の引き締め具合にもよるのでしょう。

今回の選挙、増税先送りは安倍ノミクスの失敗。そう揶揄されることを怖れた、やっつけ選挙ともされます。そんな中、民間のESPフォーキャスト調査で、7-9月期GDPは年率換算で前期比2.47%増と出てきました。1ヶ月で1pt以上の下方修正ですが、実質で2%は維持するとの見通しです。しかし毎回、差がでる数字ですし、今回のGDPは数値的に省庁が高くみせかけたい誘惑があります。すでに消費増税先送り、とも報じられますが、今回のGDPが重要であることは間違いありません。
それは選挙にも関わるからです。安倍ノミクスは失敗、しかも選挙で新たな成長戦略が公約として掲げられなければ、経済政策は期待できない、となります。増税を先送りしようと、景気対策にはならずあくまでイーブン、補正予算が4兆円規模、とされますが、これとて昨年の半分でしかありません。しかも気になるのが、景気ウォッチャー調査でも、小売の一部で外国人旅行客の消費は10%以上伸びたが、国内の消費は4%以上落ちた、とするアンケートの答えがありました。つまり将来、円高になって外国人旅行客が減れば、景気の失速はかなり過大となりそうなのです。

今、株を買っているのは欧州CTAスジ、債先売り、株先買いに円売りを絡める、という投資手法をとることが多く、今回は裁定買いを誘発して利ざやを稼ぐ、といった形かと思います。最近、少し手法に変化がみられ、数日で反対売買することはありませんが、長期で買うような主体でもありません。しかも景気がいいから株買い、ではなく増税先送りの債先売り、であるなら、将来の財政逼迫に対してベットしている、とも想定でき、あまり望ましくない株高、とも言えます。
先に、省庁はGDPを高く見せかけたい誘惑がある、ともしましたが、先送りされるなら別に今回、統計法をごまかして数字を高くする必要性はないわけです。大きく目減りした日本の経常黒字、このまま円安がつづくと、来年には経常赤字に突入とも囁かれます。これが安倍ノミクスの実績ということであるなら、政治家は政局的にも綱引きに躍起ですが、最後にその足を引っ張るのは景気、ということにもなりそうです。安倍ノミクス、黒田バズーカが後4年もつづけば、間違いなく日本は破綻するでしょう。その4年を政治に与えるのか? その綱引きの方がよほど重要なのでしょうね。

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2014年11月11日

解散風と日銀

昨日の日中首脳会談で、強気の日本に中国が折れた、などの報もありますが、端的に考えれば、なぜこんな非礼をうけても日本は正式に中国に抗議しないのか? との事情を考慮すれば、優劣はすぐ分かります。それを関係改善の一歩だろうと、前進だろうと、抗議せずに受け入れたのなら、安倍氏が蛇蝎のごとく忌み嫌っていた屈辱外交を自らがしてみせた、となるのです。事前に調整がとれていたなら、安倍氏も仏頂面で握手すれば済んだこと。違いを際立たせたかったのなら、もっとオーバーに歓迎の態度をとればよかった。どちらでもない中途半端さが、すべて物語るのです。予想外のことに、安倍氏が困惑した、外交上調整に失敗した、という事情を。
さらに気になるのが、APECでオバマ大統領との会談がセットされなかった。TPPの全体会合で顔を合わすことはあったものの、会談したとの報がない。話すことがないほど、意思疎通が図れているなら別ですが、中間選挙を終えた今、改めて話し合うことは多いはずです。露骨に外されているとしたら、嫌われ者としての面目躍如、それこそ蛇蝎の如くに嫌われているのでしょう。

昨日、とりあげた毛沢東氏の「東風〜」の言葉は元々、中国の格言ですが、日本では解散風が暴風となって襲います。誰がどんな説明をしても、大義については首を傾げますが、ここまでくると解散は止まりません。やらなければ、逆に求心力を失って退陣せざるを得なくなります。
しかし今日発表の10月景気ウォッチャー調査は、驚くべき数字です。現状判断DIは全項目がマイナス、前月比3.4pt下落の44.0でした。先行き判断DIは辛うじて非製造業がプラスでしたが、前月比2.1pt下落の46.6です。もう景気は明らかに下落局面、黒田バズーカ第2弾は含まれていないため、11月は分かりませんが、景気後退が意識される水準にまで、悪化している状況です。

それに合わせるように、NHKの世論調査は2ヶ月連続で内閣支持率が大きく下がり、50%を割れました。失速のペースは壁にぶち当たったような急落ぶりです。恐らく7-9月期に戻る、とされた景気が戻らず、その後の景気回復の道筋を誰も語らないことから、国民の間にも一気に失望が広がっている。それが景気ウォッチャー調査の結果にも現れたのでしょう。それはそのまま、政府に向かう。政治家が、政治資金を自らの生活費や、身内に回していたことなどが露呈し、国民の恨みを買った。さらに消費税再増税は先送りされようと、実施は不可避という中で、法人税は2.5%下げる、などと言い始めた。どれもこれも、選挙にはマイナスの影響しかないものばかりです。
それでも選挙をする、というのですから、最後まで暗愚ぶりを露呈するのでしょう。誰に唆されたか、は別にして、情勢判断もできないから外交は失敗続き、内政にも見るべき点がない。あれだけ批判されたのに、おトモダチで組閣したため、党内に味方もいない。それこそおトモダチにさえ見限られ、諌めてくれる人もいないようです。政治空白をつくり、多額の選挙費用をかけ、単に野党の準備が整う前、として選挙することに国民が納得するはずもないのに、それが分からない。最後まで、国民の心が何一つ分かっていない、そんな宰相として記録されるはずです。

市場では、ナゼか郵政解散と同一視するむきがあり、今日は7年ぶりに日経平均が17000円台に乗せました。しかし欧州系イベントドリブンであり、持続力は疑問視されます。株価連動内閣と揶揄され、世界でも例のない中央銀行が株を買う、といった異常なことをする日本ですから、選挙モードでも中央銀行は株を買うのでしょう。それが政治への介入、として批判されようと、日銀破綻を囁かれようと、異常な道に踏みこんだらもう戻れません。北風と太陽、という話は、人のコートを脱がす話ですが、今回のように解散風と黒田バズーカでは、国民の心にかかってしまった疑心、という分厚いコートを脱がせることはできない。そんな結果になることが確実なのでしょうね。

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2014年11月10日

日中首脳会談について

日中首脳会談、その結果に対して盛んに日本側の思惑通り、韓国は歯噛みしている、といった報道が為されます。しかし中韓が安倍氏と会談するとき、決まって憮然としたり、無礼な態度をとるといった行動をとることは、中韓の意図通りでもあるわけです。つまり中韓は安倍氏の方から懇願されて会った、という態度を貫く。それに対して安倍氏がにこやかに話しかけたのに、無視されたのも日本側の思惑通りというなら、一国の首相を道具扱いにしたことになります。
しかも、これが広い心をもつ安倍氏と、狭量な習氏、といった対比には映らない。日本では盛んにその場面が報じられますが、メディアがその際『習氏の態度は国内向けパフォーマンス』と報じます。もし本当にそうであるなら、外交相手よりも国内の競争相手を優先した、となってしまい、日本の首相が軽く扱われた、というのと同義になります。中国内で、その場面がほとんど報じられないのも、なぜ国内の競争相手を優先したのにそれを報じないか? についての説明がつきません。恐らくこの背景は、もっと別のところにある、という見立てをしています。

一度、手を握ってしまえば中国は融和路線に傾く、という読みが外務省にある、とされます。つまり習氏の対日接近が、間違った判断だと批判されないよう、日本と手を握りつづけるだろう、と。しかしそれは誤った判断です。1年前、基盤が脆弱なうちならそういうこともあるでしょうが、後1年もしたら習体制は磐石になるはずです。着実に政敵を貶めており、ほぼ手中とも言えます。不安定要因は経済だけ、それに伴う民主化運動だけ、とも囁かれるほどです。
それこそ中国は、日本に難癖をつけて関係を悪化させるのが常です。「徐々に」という文言には、今回の会談前の合意文のように、日本側が妥協すれば…と考えているはずです。しかし日本は玉虫色、と考えていたら、中国側は色がはっきりしている、と考えていた。事前の外相会談がもめ、今日になって首脳会談の開催が危ぶまれたのも、認識の差が埋まらなかったためです。つまり中国側は外相会談をうけ、必ずしも好感して会うわけではない、との態度に終始したのです。

日本の事情は単純でしょう。オバマ大統領が出席するAPECで、ケンカするなよ。ちゃんと会談しろ、と命じられていた。そうでなければ、逆にホスト国に恥をかかす目的で、会談を蹴っても良かったのですから。条件なしでの会談を求めながら、最後に合意文をつくったのは、日本側としては会談せざるを得なかった、との事情が読み解け、にこやかに語りかけたのも、必死の友好ムード演出だったのでしょう。支持基盤を固めつつある習氏と、支持率も落ちて基盤がゆらぎ始めた安倍氏、仕方なく会う体の習氏と、会うしかなかった安倍氏、という対比にしか見えません。
韓国の事情はもう少しはっきりしていて、朴氏に見切りをつけたメディアが、日本と良好な関係を築いて、景気浮揚をはかれ! と怒りの声をあげます。その頑なな態度に、日米に呆れられて距離をあけられ、頼みの中国も景気面ではがたがたしている。朴氏の戦略ミスが韓国を凋落させているのですから、批判も然りです。今回、米国が韓国とも仲良くしろ、と日本に命じなかったのも、朴氏の態度が変化することはないと見限られたのなら、より深刻なのでしょう。

しかし25分の会談では、通訳を除くと約15分程度、話し合っただけです。それでは諸問題など、話し合うこともできません。会うこと自体が成果、という外務省の態度もありますが、これで50ヶ国目の会うだけ、地球儀外交ということになりました。それで事務方が国益をもって、相手国とヒザをつめて交渉するのならまだしも、そうした成果は何一つ聞こえてきません。
かつて毛沢東が「東風が西風を圧えなければ、西風が東風を圧える」と述べ、社会主義の優位を説いたことがあります。それは全くの妄想だったわけですが、今では二国間関係でもつかえるでしょう。人間関係を重視する、とされる中国で初めて握手した首脳同士に、未だ信頼関係は築けていない。始まり、のはずが、安倍氏の終わりが近づいている、というのが皮肉なのでしょうね。

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2014年11月09日

増税と景気とメディア

10月、米雇用統計は非農業部門の雇用者数が21.4万人増。失業率は5.8%に低下しました。全体でみると、労働参加率も0.1%上がっていますし、時間あたり賃金も0.03$上昇、雇用比率もあがるなど、全体的にはよい内容でしたが、それより良い内容を期待していた市場は若干の失望、と受け止めました。最近、アナリストがまとめた市場予想より、マーケットがさらに良い内容にベットする、ということが続いており、史上最高値圏にある米株の上値は重たくなっています。

日本では9月景気動向指数速報値が発表され、一致指数が前月比1.4pt上昇して109.7。先行指数が1.2pt上昇して105.6。両指数とも上昇したのに、内閣府は基調判断をすえおきました。見かけの数字以上に、中身が悪いので、据え置きどころか下方修正しても良かったほどです。まず一致指数は生産指数、及び出荷指数がのびた。これは9月の特殊要因で、半期の締めがあったための伸びです。一方で大きく下がったのは電力使用量、有効求人倍率など、今後の景気に不安を残します。
先行指数は在庫指数が大きく寄与していますが、これは8月に大きく下がった分の戻し、であり、9月の棚卸しの影響もあるでしょう。一方で下がったのが消費者態度指数、中小企業売上げ見通し、日経商品指数など、これも将来の景気に不安をのこす内容です。9月の特殊要因さえなければ、全体も悪化していた可能性が高く、景気は依然として下方に向かっている、とも言える中身です。

消費税再増税にむけた点検会合とは別に、ノーベル経済学賞をとったクルーグマン氏が安倍首相と会談、再増税を否定しています。しかしノーベル経済学賞はほとんど新自由主義者で占められており、聞けばほとんどこう応じるでしょう。参与の浜田氏や本田氏も同様、新自由主義者は経済成長をめざす。これだけ悪い景気指標が並ぶ中、再増税など有りえない、というところです。
しかし新自由主義者が、日銀の金融緩和の効果で雇用が伸びた、というのも間違いです。安倍ノミクスは金融緩和と財政出動が重なっているため、簡単に効果は語れません。それに150万人増えた、というそのほとんどが非正規雇用で説明がつきます。退職、再雇用等も含まれるため、正規雇用の伸びはほとんどない。若年層の雇用がのびた、といっても賃金の安いうちに使い捨てられる可能性もあって、長期の安定した雇用につながるか、その判断はまだ先でもあります。

つまり増税判断ができるほど、景気指標が改善していないだけでなく、日本全体の体力があるか? が重要なのですが、その議論をする人がほとんどいません。歳出が増えるから歳入を増やさなくては、という意見があっても、国民の支出が増えるから、収入を増やすような施策を、という意見がありません。結局、この国ではメディアに登場する経済の有識者、と称する方々も、国目線で語るばかり、という実態を示すのでしょう。増税反対で登場する人々が、ふだん滅多にメディアに出られないのもそうした事情であって、こういうときに顔を見たことがある有識者の意見に、国民が引っ張られ易い、ということを弁えてふだんからメディアも行動しているなら、この国で財務省に逆らうことが如何に怖いことか、を示す議論になっている、ということでもあるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:08|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | メディア

2014年11月08日

雑感。解散話の裏側?

以前も指摘していますが、安倍首相にとってメリットがないのに、永田町では実しやかに解散話が流れます。GDP速報値が出た後、党首討論の後、など日程は様々ですが、概ね年内解散、総選挙という流れに統一します。しかしそうなると、消費税再増税判断は先送り、もしくは増税自体を先送り、また来年度予算案の審議が、かなりタイトになる。財務省からはそっぽをむかれ、短命の道を辿ります。それでも安倍氏が解散に前のめりなのは、単に株価が上がった、というばかりではないようです。今回はある話を耳にしたのですが、正直記事にしようか悩んだ挙句、一応こんな話もあります、という与太話程度として読んでください。

政権中枢で、安倍氏に選挙をするよう促す動きがあります。ただし、ここで選挙をしても自民はいいところ1割ほど、議席を減らします。自公合わせて過半数を維持できても、党内がもたず、自民総裁の座を奪われるにも関わらず選挙をさせるのですから、当然そこには安倍氏を首相から引きずり下ろす、という意図が含まれます。そしてそこには財務省との密約も存在します。
最近、安倍氏が激昂、逆ギレ、相手や特定の団体を誹謗中傷するシーンが目立ちます。もう政権内部で誰も、安倍氏が長いこと政権を維持できる、とは思っていません。おトモダチの読売、産経がいくら擁護しても、暴言を吐く人間が首相にふさわしい、と国民は思いません。しかしここで、安倍氏のそうした態度は、ある伏線になるというのです。それが小渕禅譲ロードです。

選挙期間中でも、出てくる経済指標は悪いものが目立ち、安倍ノミクス失敗論は国民からの怨嗟となって、安倍氏にも届くでしょう。さらに情勢判断も悪いものばかりで、安倍氏は尻を叩かれる。安倍氏の地方の遊説スケジュールをタイトにし、酷使しまくる。それで大敗すれば、恐らく精神的にはもたなくなります。ふたたび病気を理由とし、退陣する。もしくはさせる。
実際、病気でなくとも安倍氏を言いくるめ、禅譲で政権を譲らせれば、現政権の閣僚が次の総裁選に出馬できるのです。そして安倍氏の遺志をつぐ、として支持率の高いうちに消費税再増税、集団的自衛権、TPPなど、これまで曖昧としてきたものを押し通して決めてしまう。そうなれば財務省は喜び、保守系も納得させられます。しかも、党内においても不人気な安倍氏を交代させることができ、党内も納得するでしょう。万事においてめでたし、として政権中枢が画策する、それが安倍氏の病気退陣のための総選挙です。そして、本人が同意しないようなら、待っているのが小渕禅譲ロード。つまりは現職総理の暗殺、だというのです。

実は、私が聞いた話はこの小渕禅譲ロードです。安倍氏が仮にやる気満々でも、何らかの手段を用いて殺すつもりではないか? というのです。しかし、こうした話も実は安倍氏を追いこむためのブラフ、とも思えるわけです。選挙をして、負けて、退陣しなければこうなるぞ、という脅しです。小渕首相が実際、暗殺されたとは限りませんが、小渕前経産相を守れなかった、簡単に切った安倍氏への恨み、という意味でも喧伝されている、とも読み解けるわけです。
しかし年内に選挙をしても、安倍氏にとって一つもメリットがないのに、ここまで解散話が盛り上がる裏側として考えると、肯ける話ではあります。年末にかけて、株価は上がるかもしれません。しかし国民がそれを経済対策の成果、と考えることはない。逆に、この大事なときに、大義なき選挙をすれば批判を一身に浴びる恐れの方が高いのです。それでも選挙をすれば…。安倍氏には暗い年明けしか待っていない、ということになるのかもしれませんね。

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2014年11月07日

日中首脳会談へむけた覚書

APECにおいて、日中首脳会談が開催されることとなり、その前提として『日中関係改善に関する文書』なるものが発表されました。覚書みたいな内容で、両国がそろって発表するほどのことか? という内容ですが、会談に前提条件をもとめた中国と、外すことをもとめた日本との妥協でできたもの、とみると見方が変わります。そこには再び敗北外交の匂いがただよいます。
4項目を簡単に記すと1.日中間の4つの基本文書の遵守、2.歴史を直視し、若干の認識の一致、3.尖閣諸島など東シナ海の危機管理メカニズムの構築、4.政治的相互信頼関係の構築、です。2と3が重要ですが、実は2の部分は大したことありません。解釈次第で逃げられます。
ただ、3は『双方は…異なる見解を有していると認識』と入ったため、中国は自国の立場を主張する機会を得られました。そもそも、危機管理メカニズムをつくるためには、現状認識をはっきりしなければなりませんから『日本が実効支配をしているが、中国が領有権を主張』という認識に立たなければ、メカニズムがつくれないのです。『対話と協議を通じて…』とも出てくるので、その件で日本が交渉を拒否するのも難しくなった。尖閣を巡るつばぜり合いが、激化する恐れが出てきたのです。対話を始めるための妥協、と外務省は言いますが、その対話自体が困難になりました。

中韓に共通する話ですが、反日、抗日を統治の基礎においているため、日本に厳しい態度をとりがちです。韓国など政権がレイムダックになる度、そこに依拠して不人気を回避しようとします。もう一つ重要なのが、特に韓国では、戦前の日本の統治手法に多くを学んでおり、教育、情報統制のあり方などが酷似しています。当時の日本は「鬼畜米兵」と叫び、敵視政策をとりましたが、中韓ではその対象を日本に置きかえただけ。安倍氏のやり方が韓国に似てしまうのも、実は戦前の全体主義を礼拝する安倍氏にとって、必然ということなのかもしれません。
日本では敗戦という大きな転換点があり、その反省から否定され、今に至ります。しかし中韓は自らが戦勝国、という認識の下、戦前の日本が行っていたことへの反省もなく、それを真似している。国民を支配、統治するのに都合がよいのですから、真似しないのは損です。個人的には、日本人が潜在的に感じる中韓への嫌悪感、それは日本で悪しきこと、とされる戦前の日本がとった施策、態度を平気でとってしまう国への不信、苛立ちが関係している、と考えています。

日本を肯定する論調をとる有識者、意見を徹底的に潰しにかかるのも、戦前の日本と同じです。情報統制下で、それに反するものは排除するのが、一つの形だからです。。中韓の態度はまさにそれを示す。一方で、ネットなど情報が豊富となり、監視をしても真実にふれる機会がある。中韓の現状とは、国家の情報統制下にあって個人がどう情報と向き合うか、の鬩ぎ合いです。
ヘイトスピーチなど論外なのは、そうしたケースにおいて、国民は犠牲者でもあるからです。しかし国同士は異なります。そういう国として、戦略をたてて付き合っていかなければいけません。そしてできることなら、相手の国民に情報統制するような国は、教育だって疑ってかからなければいけない、ということい気づいてもらえるよう、地道な活動を続けていかなければいけないのです。今回、ただ会談するだけなのに、覚書において日本は妥協した。これでは相手の国民に気づいてもらうことさえできない、ということでもあります。外務省の劣化と同時に、前のめりに指示をだす安倍氏によって、日中間には今後、新たな火種となりそうな項目が追加されたのでしょう。経済もそうですが、今だけ…の施策が多い安倍政権。外交の場当たり感がより強まった、ということかもしれませんね。

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2014年11月06日

雑感。決めてはいけないこと

今日の東京株市場は、前場に17000円台をつけるも、後場に失速しました。午前に115円台にのせた為替にも株式市場は反応薄で、見切売りがでた形です。そもそも、米中間選挙を好感し…といってみたところで、市場予想通り、織りこみ済みの内容ですから、大きな動きになること自体、短期スジのイベントドリブンでしかありません。しかも今日、話題になったのは日銀が5日に実施したETF買い、380億円です。年間3兆円、すべてをETF購入に充てるわけではないので、正確ではありませんが、約80営業日、年間の3分の1で日銀のETF買いが出てくる計算になります。以前、日経平均が1%以上下がったときだけ、後場に買うといった動きでしたが、直近ではわずかでも下げたら日銀が買う。80回も買えるのですから介入基準も緩くなる、ということです。

日本ではマイナス金利が解消される一方、独国では預金する富裕層に対し、金利を徴収する金融機関が現れました。今のところ超富裕層に対する措置ですが、マイナス金利とは経済を不安定化する要因となります。そんな欧州ではECB理事会も開かれていますが、ドラギ総裁への手腕への不満、という形で内紛がおきています。根回しもなく決めてしまうドラギ氏、というより独国などの緩和に否定的な国との調整不足により起きたことですが、これによりしばらくECBの足枷になる、と予想されます。理事会は現状維持と伝わりますが、緩和し難くなったのは事実です。
日本のマイナス金利が解消された背景は、追加緩和以降、日銀の買い入れペースが鈍る、との思惑とされます。短、中期債ばかりでなく、長期債のボリュームを増やす。そう読み解ける内容であり、一時的に在庫をふやす動きが止まった。ただ、日銀の動向次第ではふたたびマイナス金利になる可能性があり、予断は許しません。インフレを意識し、金融機関や不動産市場に買いが入りますが、現状はそう簡単ではなく、今でさえ日本経済は厳しい運営がつづくのでしょう。

厳しい運営、という点では安倍政権も同様です。朝鮮総連の売却が昨日決まりましたが、これは明らかに対北交渉の失敗、拉致解決が遠のいたことを意味します。対話と圧力、の圧力に舵を切ったのですから、対話はしばらくない。拉致の進展はない、と政府が認めたのです。
APECで、中国との首脳会談ばかりが取り上げられますが、会談することが成果ではありません。何を話すか、が重要です。しかも小笠原諸島沖のサンゴ密漁に対し、日本の遅々とした対応をみるにつけ、明らかに日本側が会談するため、弱腰になっている姿勢がうかがえる。そんなことをしている内、希少サンゴが根こそぎ奪いとられるかもしれないのに、中国政府への要請、という形でコトを荒立てないように努めています。この動きをみる限り、日中首脳会談に対し、中国が強気で要求をし、日本がそれをうけてあたふたしているといった背景しか窺えないのです。

北朝鮮に対し、圧力へと舵をきったからには中国を通して、解決をはかるつもりか? それならまだしも、どうも外交成果のない安倍政権の焦り、しか透けないのです。北方領土交渉の露国にも解決の道を遠ざけた。拉致交渉でも暗礁にのりあげたことを、暗に認めた。米国の中間選挙で、共和党が勝利し、内心少し喜んでいるのでしょうが、逆により自由貿易を推進する共和党では、TPP交渉が激化する怖れもあります。誇れる成果は訪問した数だけ、そんな陰口も囁かれます。
某紙で「決められない政治」が、オバマ氏の敗北の理由としますが、事情はそう簡単ではありません。政策を成し遂げるための根回し不足、というのが上記の流れの背景にはあるのです。それは、裏返せば決めてはいけないことを、軽率に約束してしまったこと、公表してしまったこと、期待を煽ったこと、に対する失望なのです。日銀や安倍政権も、この泥沼に落ちこんでいます。失望が導く未来予想図は、アンカーであるはずのオバマ政権が率先して範を示した、というところでもあるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

2014年11月05日

米中間選挙と原油価格

米中間選挙の結果がでました。上下両院とも共和党が制し、議会のねじれは解消されます。これに伴い、円が対ドルで114円台をつけており、市場に優しい共和党の躍進を囃す向きもありますが、政府と議会のねじれは続いているので、これは少し先走りすぎです。レイムダック化したとはいえ、大統領はオバマ氏であり、拒否権をもっているのです。何か実績を残したいオバマ氏が、中間層うけする市場叩き、富裕層叩きをして、それを国民に還流する、といった施策をうつかもしれない。ここからの2年は、よりオバマ氏の態度が重要であり、共和党メインではありません。

そんな中、WTIの原油価格が、1バレル80$を割れてきました。ガソリン価格の下落は、米経済にとってプラスとの意見もありますが、以前とは状況が異なります。米国も産油国になったのです。シェールガス、シェールオイル、それらがこの価格下落をうけ、設備投資は止まり、雇用も失われる恐れがある。シェールガスは80$を切ると採算割れ、ともされますから、ガス、オイル関連の企業がNY市場で売られたように、ここからは企業活動にも大きな影響がでてきます。
しかも、きな臭いのはOPEC等、石油、ガス採掘国がまったく生産を落とさないのは、チキンゲームを始めた、との観測があることです。日欧中の景気減速で需要が下がるとされますが、株高との整合性がつきません。いずれ株価が下がるか、原油価格がもどすか。どちらでもないケースでは、需要に関係なく供給サイドが維持されることですが、その結果、体力のない、採掘にコストのかかる米企業が倒産するまで、価格引き下げ競争が起きるのでは? そんな観測があります。

しかも米国をはじめ、各国でデフレ圧力がかかる。金融緩和は継続させますし、日銀のように追加緩和をうつところもありますが、全体はマイナスです。米国も賃金が上がらず、インフレが景気に打撃となりかねない状況です。日本でも同様、インフレ期待の維持を日銀が訴えても、賃金が下がるのですからインフレは景気にマイナスでしかありません。安倍氏などはタイムラグ、としますが、政策の後押しもなく、要請で賃金を上げていくことは難しく、デフレ期待が起こり易い状況なのです。企業経営者をインフレマインドに転換させるのが先なのに、それを派遣労働法の改正で、改めてデフレマインドを根付かせようというのですから、本末転倒です。金融緩和より、賃金と原油がデフレ傾向を強める状況は、よりデフレ志向に陥り易いといえるのです。
円安インフレを目論む日銀にとっても、これは大問題ですが、米国の方がさらに問題も大きい。産油国となった今、原油価格、ガス価格には敏感なのが米国です。さらに金融引き締めに移ったFRBも、その政策をしばります。レイムダック化したオバマ政権が、新たな景気対策をうちだすのも困難で、より金融依存が強まる中ですから、この低インフレに慣れてしまうと脱け出せなくなる恐れがあり、そうなると米経済の先行きにも暗雲が漂いますし、世界経済にも波及します。

原油価格が映す未来は、すでに需給バランスが崩れ、思惑で左右され易くなった。それは金融緩和も同様、市場に流通する資金、その需給には関係なく垂れ流されるマネーに、経済の様々な問題を解決する効果はほとんどありません。世界はこの需給バランスの乱れ、が新たな問題に浮上する可能性が高まってきました。議会のバランスだけでなく、こうしたネジレの世界が、今後の世界経済の不安定要因に浮上しつつある、ということを示唆しているのでしょうね。

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2014年11月04日

資産効果について

今日の東京株市場、450円近く上昇して16862円になりましたが、CME日経平均先物からは500円近く、ザラ場高値からも300円近く、下落している上ヒゲという形であり、上値の重さは示しました。円も対ドルで114円台をつけた後、113円台前半まで下げています。外国人投資家は買い、という報道もありますが、今のところ買いは短期スジであって、逆に普段はみられない、長期投資家の売りなどもあって、判断は区々のようです。バブル化を意識して買うところと、今のうちに売っておこう、という主体がせめぎ合い、しばらくは16500円前後の推移になりそうです。
円安で利益水準が押し上げられ…というのが、年末18000円説の論拠ですが、ソニーのように円安は業績にマイナスと発表するところもあり、企業により功罪は分かれます。それでも今は、先物主体の買いが大きいため、業種に関係なく、業績に関係なく買われる面があり、結果的に実体と乖離した市場になっていることの、これは証左です。今回のように先物ふり回し、ドレッシングなどの特殊要因を囃して、実体と乖離する水準へは駆け上がるのでしょうが、17000円より上に行くためには、内需の回復が絶対条件です。ナゼなら、日本経済の主体は内需であって、しかも上場企業の半分以上が国内をメインで活動する企業でもあるからです。

国会論戦で、安倍氏が経済の視点で間違えている点は様々ありますが、資産効果の認識もそうです。ここまでは上手く機能したように見えますが、これ以上の金融緩和、株高でも資産効果の期待度は低くなります。年初来高値更新、といってみたところで、今日の終値は年初より数%ぐらいの上昇でしかない。昨年のような倍増には3万円を越さなければなりません。さらに今回の円安、株高局面は違った側面も映します。それは消費よりも海外への資金逃避、という面です。
大橋巨泉氏がある番組で示唆した「海外に逃げるしかない」との言葉が、示唆的です。日銀の信用が失墜し、急激な円安、ハイパーインフレが起きたとき、国内で運用しているだけでは資産を守れません。投資で儲かれば消費へ、という新自由主義者にありがちな発想は、ある水準までは機能しても、それを越すと国内の投資も消費も減退させます。よく中国の批判にある、投資の行きすぎにより経済が減退、富裕層が海外に逃げ出す構図が、日本でも起こり易くなるのです。

そこに来て消費税再増税にむけた点検会合、初日は反対派を3人呼びましたが、残りの日程は賛成多数です。上げるか上げないか5分5分、と述べる人もいますが、会合の運用状況をみても90%以上は上げる気満々です。こうした税負担が重くなる、破綻が意識される国からは逃げだす。それが富裕層の行動です。職場が国内であれば、すぐに移住せずとも、将来に備えて国外に土地や家をもち、移住できるよう備える。そんな行動がここからは増えてくることが予想されます。
市場関係者も「日本にとってよいことかどうかは別にして、株は上がります」と苦々しく語る人もいます。富裕層も、株が上がったら売り逃げして、さっさと国外脱出。そう意識させたのが、今回の日銀の決定ということです。株が上がったといっても、年初からみれば円は対ドルで10%近く下落しているので、実は単純計算すると、外国株や外債を買っていた方がパフォーマンスがいいのです。それは外国人投資家とて同じ、リップサービスに騙されていると、とんでもない目に遭うのでしょう。彼らの方が、海外に投資したいと思っているはずなのですから。日銀、GPIF、それらがいなくなった後の買い手がみつからない中、誰もが逃げ場さがしを始めた、それまでにどうイベントドリブン型で動いてくる市場で儲けるか、そんなしのぎ合いになってきているのでしょうね。

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2014年11月03日

雑感。政治と中銀の信用

円安が止まりません。追加緩和の前からは4円近く、円安になっています。黒田バズーカの第一弾、13年4月4日のときは3日間で93円台から6円ほど駆け上がり、100円の下辺りをしばらく推移しています。当時はやや円高という水準でしたが、今回はすでに円安の水準にあり、サプライズ効果としても動きが急で大きい。GPIFによる外債、外国証券買いを見越して、との説明もありますが、10兆円程度の円売り要因だけでは説明がつきません。円キャリーの復活、とするのも長期金利でさえ2%前後の金利差、短期金利なら1%もないので、それほどおいしい取引ではありません。そもそも、海外に目をむけても投資先がないので、借りるメリットが見当たらないのです。
これが、日銀の自己資本の毀損をみこした日本売りでなければよいのですが、実態が明らかになるのはまだ先です。112.5円に一つの壁があるとされましたが、一気に抜けた。この勢いがしばらく止まらなくなる恐れもあり、そうなると企業ダメージが深刻になる恐れも出てきます。だからといって、追加緩和を中止する、と言えばさらに日銀の信用が失墜するでしょう。急激な円売りに対し、円買いで対抗するのは本末転倒ですが、しばらく為す術もない点が気がかりです。

国会予算委で、安倍氏の暴論が止まらなくなってきました。質問にたった枝野民主幹事長の「不適切な関係」としたJR総連からの政治献金を、FBでも批判します。さらに朝日新聞の「撃ち方やめ」発言は捏造としました。しかし「撃ち方やめ」は他紙も同様に記事にしており、朝日だけではありません。さらにそれを記者に洩らした人物は特定されており、発言そのものをその後、否定したのであって、捏造でもありません。安倍氏の悪いクセ、批判や攻撃されることに弱く、反論が的を射ていない、偏狂なものの見方を露見する、という事態になってしまっています。
そんな中、飯島内閣官房参与がある番組で、年内解散について言及しました。自民党内の引き締めにむけた、ブラフだとみられます。そもそも、飯島氏は安倍氏に請われて参与になったものの、大した活動はしていません。極秘訪朝のつもりが、北朝鮮に暴露されて北朝鮮ルートが消失した。米国の政治家、政権の意向を探りにいき、問題ないと報告したものの、その後のオバマ政権が厳しい態度をとり、報告は間違っていた、など。とにかく、仕事をしていない、というより、やること為すこと失敗続きです。政権中枢との信頼関係はない、と思って間違いありません。役立たずとされたくないので、今は役に立つことを必死でしている、という状況でしょう。

世論調査をみても、経済政策、原発政策、安倍政権ですすめてきた諸施策の大半が、3〜4倍の割合で、賛成より反対が多い。いくら野党の支持が低いといっても、これで解散は難しい。今回の黒田バズーカ第二弾でも、株高になっても円安になれば、さらに庶民の生活は苦しくなる、との認識が広がるのですから、痛し痒しです。最大の解散が難しい理由は大義がないこと、です。
何を争点にするか? 国民に何を訴えたいのか? よく分かりません。仮に消費税増税を争点にすれば、自民は大敗するかもしれない。過半数を保っても、議席を減らせば総裁として責任をとらなければいけないのが、自民です。解散はブラフですらなく、また安倍氏に何のメリットもない。しかも、ここに来て逆ギレ芸を連発する安倍氏に、国民もうんざりし始めています。訴えることが偏狂な内容なら、それこそ国民にそっぽを向かれる可能性が十分に有ります。

安倍氏のもつ偏狭で、偏狂な体質は、直る見込みがありません。偏狭、偏狂とも、思想、行動、人付き合いに対して多くの人が抱くものです。それをこれまでは勢いで誤魔化してきた。理性、理屈で封じ込めてきたわけではないのです。これで日銀の追加緩和が、辺境の施策とみなされれば、日本は三流国に転落するでしょう。政治家も、中央銀行に携わる者も、まず『勉強』が必要だろうと感じさせてしまうのが、日本の現実というところなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:07|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

2014年11月01日

拉致交渉の失敗

日銀の追加緩和で、世界同時株高を演じています。NY市場の日経平均先物は17000円台に載せており、3連休明けの日本市場は500円以上あげるかもしれません。しかし、緩和の規模に比べてピッチが早すぎます。円安のピッチも同様に、サプライズ効果だけで説明がつきません。
外国人投資家は長いこと日本国債、円売りを仕掛けては敗北を喫してきました。膨大な債務を抱える日本破綻シナリオというものですが、それが今回、円安・株安を引き起こせば達成できるかもしれない。今はそれに向けて、マグマを溜めている恐れがあります。引き金は分かりませんが、自然災害で大きなものがあれば、それこそ絶好のタイミングと売り立ててくるでしょう。御嶽山の噴火ではっきりした、日本はいつ売り崩すタイミングがきてもおかしくないのです。

さらに、安倍政権の無能ぶりを露呈したのが、北朝鮮との交渉です。韓国の専門家から、国家安全保衛部副部長を名乗る徐大河氏が、星一つの少将はおかしい、との指摘がありました。他のメンバーも、北朝鮮の上層部とはほど遠く、対外的に名と顔が一致するのは一人だけ。階級も低く、実質的な権限もないメンバーと、日本の伊原アジア大洋州局長が、わざわざ平壌に行って、会談させられた。これは、北朝鮮が日本を格下と看做して交渉していることを、日本側としても認めて外交している、ということを意味します。これは極めて由々しき事態です。
さらに安倍氏は「半歩前進」や「新しい角度から調査深める」、「ゼロベースで調査を始める」などと述べますが、この3ヶ月をムダに費やしたばかりでなく、今からゼロベース? と誰もが感じるでしょう。これは北朝鮮のゼロ回答を、日本が頼みこんで「もう一度調査して下さい」と言わなければ、こんなやりとりにはなりません。つまり、伊原氏ら政府代表団が、このままでは日本に帰れないから手土産を持ち帰ろうとして、こんな報告になったことが明白なのです。

つまり、わざわざ平壌まで出向き、格下と交渉させられたこと。ゼロ回答だったこと。調査継続をお願いして、その結果こんな報告をしたこと、これらすべての面で日本外交の完敗です。特別調査委員会の委員長が、少将クラスで権限もない、となれば、当然のように調査結果にも期待できません。さらに、報告の期限を設定できなかった。何から何まで外交としては失敗です。
制裁を解除してから4ヶ月、無為に日々を費やしたばかりでなく、こんな報告をうけとって成果とする。日本中の期待を煽ったことといい、拉致交渉は安倍政権にとって全面的な失敗として、歴史に記録されたことは間違いありません。それほど酷い内容です。拉致被害者家族が、懐疑的にうけとったことも当然で、よくこんな報告を、恥ずかしげもなくしたというレベルです。

それでも拉致交渉は政府に頼らざるを得ない。しかし、安倍政権では解決不可能ということがはっきりした。それは交渉担当者から、外交能力が不足していて、相手との信頼関係すら築けていないのですから。これまでも地球儀外交などと浮かれて海外に出向きながら、何の成果もなく戻ってくるだけ、の首相の下ですから、拉致交渉も何の成果もなく戻ってくる、ということにもなるのでしょう。安倍政権では解決できない、なのに安倍氏が被害者家族に「安倍政権で解決する」ということ自体、不親切であり、相手のことを思いやっていない、証拠なのでしょう。正しい情報を伝えない、それは外交交渉ですから、一時は嘘をついても将来に期待がもてるのならまだしも、その展望もなく嘘をつく政権には、失望以外の何も感じさせないのでしょうね。

明日は一日、お休みしたいと思います。

analyst_zaiya777 at 23:01|PermalinkComments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | アジア