2008年11月27日
インドで大規模テロが発生
インド西部のムンバイで、テロが発生してしまいました。日本人にも被害者が出ており、痛ましい限りです。デカン・ムジャヒディンと名乗る組織から犯行声明が出されていますが、未だに動機は判明していません。インドは民族、宗教、言語の坩堝とよく言われます。
インド・アーリア語族、ドラヴィダ型、モンゴル型、トルコ・イラン型、スキタイ型、またその混血など、民族的にも多様であり、国民の80%を占めるヒンドゥー教徒、10%強のムスリム(イスラム教徒)、2%程度のキリスト教徒、シク教徒、そして少数の仏教徒、ジャイナ教徒、拝火教徒があります。言語もよく使われるもので100と言われますが、外国語の流入が増えた今ではもっと多種多様な言語形態を生み出しているかもしれません。
宗教にもカーストがかかりますから、今回のテロ組織がムスリムへの迫害を訴えることも、背景としては理解できます。そして今回、欧米系の外国人を狙ったと見られるテロも、経済不安を引き起こした外国勢へのあてつけと、逼迫する国内経済への不満の捌け口として狙われた部分もあるのでしょう。ただテロが起きると、特に経済基盤が弱い新興国では、資金引き上げなどが起こり、経済にとっては負の側面の方が強くなり、逆効果となる面も否めません。
そしてイラク、アフガンで行動する米軍の動きも、テロ組織を海外へ流出させ易くしているのでしょう。これはモグラ叩きと同じですから、あちらを叩いている間に、次の穴からモグラが出てきます。米国の地下鉄でテロ計画?などの情報もありますが、警備が手薄なところを狙って、自分たちの主張を効果的に伝えるために、テロ組織は常にどこかで暗躍しているのです。
更にイラクに駐留する米軍が、テロ封じ込めのため、武器を一部勢力に流しているとの話があります。米軍だけではテロを抑止できず、米軍に協力する勢力を強化し、そこに治安維持を任せているのです。これはイラクからの撤退を視野に入れた、兵力削減の流れの一環だと見られますが、流された武器がテロ組織と結託した人間に横流しされている可能性は否めません。現状、テロ組織には武器が潤沢にある状態だと見ることも出来るのです。
テロ組織は現状、大きな組織は壊滅的になっても、小規模になった組織は機動的、横断的に活動することが可能です。インドの中にあっても、その傾向は変わらないのでしょう。インドSENSEX指数は年初から約半分に低下し、景気不安も強まり始めました。不況はテロを生む最大の温床であり、インド経済の今後に暗い影を落とす、重大な懸念を呼び起こしてしまったのでしょうね。
タイも同様、SET指数が高値から半分近くにまで落ち、政治への不満が爆発して民衆が蜂起しています。100年に1度の危機、というのは経済の面だけでなく、景気減速による治安面も同様であり、今後も世界からこうした忌まわしいニュースを聞くことになるのかもしれませんね。
インド・アーリア語族、ドラヴィダ型、モンゴル型、トルコ・イラン型、スキタイ型、またその混血など、民族的にも多様であり、国民の80%を占めるヒンドゥー教徒、10%強のムスリム(イスラム教徒)、2%程度のキリスト教徒、シク教徒、そして少数の仏教徒、ジャイナ教徒、拝火教徒があります。言語もよく使われるもので100と言われますが、外国語の流入が増えた今ではもっと多種多様な言語形態を生み出しているかもしれません。
宗教にもカーストがかかりますから、今回のテロ組織がムスリムへの迫害を訴えることも、背景としては理解できます。そして今回、欧米系の外国人を狙ったと見られるテロも、経済不安を引き起こした外国勢へのあてつけと、逼迫する国内経済への不満の捌け口として狙われた部分もあるのでしょう。ただテロが起きると、特に経済基盤が弱い新興国では、資金引き上げなどが起こり、経済にとっては負の側面の方が強くなり、逆効果となる面も否めません。
そしてイラク、アフガンで行動する米軍の動きも、テロ組織を海外へ流出させ易くしているのでしょう。これはモグラ叩きと同じですから、あちらを叩いている間に、次の穴からモグラが出てきます。米国の地下鉄でテロ計画?などの情報もありますが、警備が手薄なところを狙って、自分たちの主張を効果的に伝えるために、テロ組織は常にどこかで暗躍しているのです。
更にイラクに駐留する米軍が、テロ封じ込めのため、武器を一部勢力に流しているとの話があります。米軍だけではテロを抑止できず、米軍に協力する勢力を強化し、そこに治安維持を任せているのです。これはイラクからの撤退を視野に入れた、兵力削減の流れの一環だと見られますが、流された武器がテロ組織と結託した人間に横流しされている可能性は否めません。現状、テロ組織には武器が潤沢にある状態だと見ることも出来るのです。
テロ組織は現状、大きな組織は壊滅的になっても、小規模になった組織は機動的、横断的に活動することが可能です。インドの中にあっても、その傾向は変わらないのでしょう。インドSENSEX指数は年初から約半分に低下し、景気不安も強まり始めました。不況はテロを生む最大の温床であり、インド経済の今後に暗い影を落とす、重大な懸念を呼び起こしてしまったのでしょうね。
タイも同様、SET指数が高値から半分近くにまで落ち、政治への不満が爆発して民衆が蜂起しています。100年に1度の危機、というのは経済の面だけでなく、景気減速による治安面も同様であり、今後も世界からこうした忌まわしいニュースを聞くことになるのかもしれませんね。
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この記事へのコメント
1. Posted by おるおる君 2008年11月27日 23:35
新興国の他民族国家の怖さが出たのでしょうか?新興国の他民族国家は、やはり中国みたいに強圧的に統治しないといけないのでしょうかね?以前どなたかが、インドの弱点は民主的なことだと言っていたのを思い出しました!
インドには期待していただけに残念な事件ですね!
インドには期待していただけに残念な事件ですね!
2. Posted by 管理人 2008年11月27日 23:56
おるおる君 さん、コメント有り難うございます。
インドのカースト制度は、階級の固着という現象は生みますが、政治的には自由が
認められた民主社会です。ただ社会的な窮屈さはやはりこうした過激な行動を引き
起こし易い面があり、ムスリムを抱えているだけに弱点でもあるのでしょうね。
新興国がこれまで経済成長を阻害されてきたのは、それなりの理由があるからであり、
その要因を取り除かないまま成長し続ける、というのは難しいのかもしれませんね。
そしてこのテロがパキスタンからの越境である場合、国際関係が緊張する可能性も
残しており、今後の南アジアの動きが米軍のイラク撤兵とともに、かなり不安定な
動きも想定しておいた方が良いのかもしれませんね。
インドのカースト制度は、階級の固着という現象は生みますが、政治的には自由が
認められた民主社会です。ただ社会的な窮屈さはやはりこうした過激な行動を引き
起こし易い面があり、ムスリムを抱えているだけに弱点でもあるのでしょうね。
新興国がこれまで経済成長を阻害されてきたのは、それなりの理由があるからであり、
その要因を取り除かないまま成長し続ける、というのは難しいのかもしれませんね。
そしてこのテロがパキスタンからの越境である場合、国際関係が緊張する可能性も
残しており、今後の南アジアの動きが米軍のイラク撤兵とともに、かなり不安定な
動きも想定しておいた方が良いのかもしれませんね。