雑感。裁判員制度に向けての動き一般企業への公的資金注入について

2009年01月26日

経済の話。最近の市場の動き

H20年度2次補正予算で、両院協議会が開かれています。定額給付金が争点ですが、この問題では関連法案の審議も含め、混乱が予想されています。一部、山形県知事選も影響しているようですが、総選挙の前哨戦と見られていた知事選で保守王国が崩れたことは、国政にインパクトも与えます。
一部で小沢総理大臣誕生を国民が望むのか?という議論もあるようですが、この論点は自民党側が崩しました。党首の首などはコロコロすげ替えられる、この現実を前にして、総選挙で党首力が焦点になることは少ないのでしょう。更にこれが総選挙前に自民党総裁戦を実施、というシナリオを難しくしており、小沢氏の弱点をつけない形を自民党自ら生み出している、ともいえるのでしょうね。

最近の市場で専ら話題なのが通貨危機です。英国が示した国家財政への懸念、ソブリン債格下げによる安全資産とされる国債からの資金逃避、との流れが現実味を帯び始めています。米国債も徐々に金利が上昇しており、中国人民元に対し通貨操作国、との認識を示したガイトナー財務長官の発言から、米国債の大量保有者である中国が売りに回るのでは、との警戒も市場には走っています。
日本の為替市場では円売りが多く、円安を指向し易い状況です。それが証券市場を下支えしていますが、先週末から日経225で7750を割り、水準を1つ下に切り下げてきました。オバマ期待で米国株の上昇を見込んでいた層が見切売りしている形ですが、この状況下でも米国市場はダウ8000$への拘りを強く見せています。オバマ政権誕生と同時に急落、という汚名をつけたくない著名投資家の中にいるオバマ支持者の動きも、これらの動きの中には含まれているはずです。

特に今回、通貨危機を示す動きは金にも見られます。国債は発行体の信用が高いことが安全資産と判断する前提にあり、そこが崩れると実物経済、金などに資金が向かい易くなります。債先売/株先買の流れが一部にあるとしても、金市場に流れているとすれば、米国市場でダウ8000$キープの流れが崩れるのは、そう遠くないところにあるのかもしれません。
日本でも企業の第3四半期の業績と、今期の見通しが出る時期です。現行水準でも、今期見通しの市場予測レベルから見て割高との印象もあり、更に通貨危機で円高が進めば、為替予約で損失を抱える企業も出てくるでしょうから、不測の損出し懸念が今後の企業業績にはついて回ります。こうした危機と呼べる状況は、特に経営手腕が各企業に問われているのであり、企業決算の発表は日本の未来を見る上でも、とても大事なことになるのでしょうね。

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analyst_zaiya777 at 23:10│Comments(0)TrackBack(0)経済 | 

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