2009年08月13日

地方分権について考える

幸福実現党がドタバタ劇を演じました。久しぶりにこれだけ露骨な話題作りを見ましたが、大川氏が出馬を表明してもメディアに取り上げられなかった、今回は露出が増えた分戦略的には成功なのでしょう。一部、新自由主義的な主張を取り入れていますが、幸福実現党が保守?という素朴な疑問とともに、小政党は埋没懸念から話題作りに躍起なのでしょうね。

地方分権について考えてみますが、日本の前にまず米国について。先に予算案が6月中に成立せず、借用書(IOU)が出され、財政危機宣言が出されたカリフォルニア州も無事予算が通りました。しかし歳出減による行政サービスの低下が著しく、非常に問題あるものとなっています。しかも加州の公務員退職年金を賄う公的年金基金(カルパース)が、金融危機で損失を拡大させ、支給を減額させるか、州政府による負担金を拡大させるか、という可能性に直面しています。両者とも問題を抱えており、財政危機は当分継続されそうな雲行きとなっています。
また州政府は大半が赤字に陥っており、財政危機宣言を出し、格下げを受けることはどこも似たようなものです。米国の州制度では、IMFなどの国際機関から支援は受けられず、州が破綻懸念に陥れば国家に直結します。市単位では一時破綻したものもありますが、州単位の財政破綻は初めてであり、地区連銀や財務省の対応が危機の連鎖を防ぐためにどう機能するか、が注目されます。

日本の場合、道州制も注目されますが、自民、民主ともに地方分権の項目に盛り込まれるのは財源移譲です。自民では『都道府県から市町村への権限委譲』?と意味が分からない文言もあり、国から地方への流れは明記されていません。『法案提出』、『見直す』、『取り組む』という官僚用語で、所謂検討するが実施できる所までやるとは云っていない、という難解な解釈を要する文言があるのみで、地方への権限委譲には消極的な姿勢が鮮明になっています。
民主党も地域主権、という一言があるのみで、権限委譲については積極的ではありません。ただ地方分権の根幹とは、行政サービスにおいて地域の特性にあったやり方を目指し、国と地方の役割を明確とする、即ち行財政改革の一端という側面をもちます。つまり行財政改革と同時、もしくは行財政改革が先行しなければ、地方に権限も財源も委譲できないことになります。それにより行政コストが拡大しては、国も地方も生き残れない、最悪の事態を迎えてしまうのです。

米州政府に見られる問題のように、現状の地方が財政赤字を抱えたまま、スケールメリットを目指して統合しても厳しい運営が予想できます。政策の優先度を間違えると、郵政民営化の過ちと同じ、要・不要の議論が骨抜きにされる可能性も十分あるのです。行財政改革と合わせた、国のあり方を見直すその一環として、きちんと議論されることが大事なことなのでしょう。地方分権が一人歩きし、それが目的化するととても危険なことになってしまうのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:25│Comments(1)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 地方

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この記事へのコメント

1. Posted by ネイル   2011年08月28日 17:42
1 ネイル

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