2009年12月12日
経済の話、国債と格付け
昨日、今年の漢字が発表されました。個人的には『革』だと考えています。改革、変革のように『あらためる』意を持ちますが、稀少な例で『危篤になる』の意も有します。財政だけでなく、日本はシステミック・リスク(年金・医療・介護・雇用・教育、それらを全て含む行政)が至るところで顕在化しており、これらを放っておけば死に至る病となります。一時的なカンフル剤ではなく、処方箋を示し、根治療法を施せるのが誰なのか?来年、再来年と政治の世界は、与党、野党に関わらず、そこを中心に動いていくことになるのでしょうね。
ドバイショックで始まった国の信用格付け不安、欧州のスペインを格付け機関S&Pがネガティブ見通しとしたことで、問題が世界全体に波及しています。ドバイは来週返済期限が迎える債務があり、政府から要請された延期の見通しも、未だ不透明な状況です。ドバイ系企業も幾つか格下げされており、坂道を転げるように、取り付け騒動に発展する懸念を孕んでいます。
次にギリシャがフィッチによりA-からBBB+に格下げされました。09年財政赤字の見通しをGDP比12%超に修正、これを嫌気された形です。ギリシャはGDPで30兆円程度と財政規模の小さな国ですが、ユーロ導入国であり、これがユーロ安に波及しました。そしてスペインです。S&Pによるスペインの格付けはAA+、財政規模は130兆円と大きなものであり、こちらは影響の拡大が懸念されます。
債券を組み込むファンド、投信は、格付けを考慮して持分を決めています。米英を初めとする先進国は、S&Pの格付けを借りれば軒並みAAA。現状ギリシャ、スペインはEUが下支えするだろうとの見方もありますが、米英の格付けが揺らぎ、AAAから滑り落ちる時はEUでもカバーは不可能でしょう。また債券型は安全資産の割合が減るので、全体として縮小を余儀なくされるか、運用実態を開示して新たに投資家と協議する、などの動きも出てくるかもしれません。
米国では金融規制改革法案が、下院を通過しました。新たな監視体制として消費者金融保護庁(CFPA)が設立され、格付け機関等も監視対象となります。またFRBも議会の監査対象となります。これは機動的な金融諸施策への対応を困難とし、金融部門を縮退させる可能性があるものです。上院でも同種の法案が議論されており、決着は年明けと見られますが、巨大金融機関を監視する体制には、政府も相応の体制で挑む必要があり、細則に至っては難しい部分を含みます。
日本は邦銀系の国債保有量が多く、格下げになってもすぐに売りとはならないでしょう。ただ財政規律の緩みは、確実に格下げを誘発します。国債に頼り、財政出動規模を誇れば、来年早々にもAA格付けがネガティブとされ、厳しい状況に置かれます。日本はイタリアなどと同列の状況ですが、先進国最悪と呼ばれないためにも、財政規律の旗を降ろしてはいけないのでしょうね。
ドバイショックで始まった国の信用格付け不安、欧州のスペインを格付け機関S&Pがネガティブ見通しとしたことで、問題が世界全体に波及しています。ドバイは来週返済期限が迎える債務があり、政府から要請された延期の見通しも、未だ不透明な状況です。ドバイ系企業も幾つか格下げされており、坂道を転げるように、取り付け騒動に発展する懸念を孕んでいます。
次にギリシャがフィッチによりA-からBBB+に格下げされました。09年財政赤字の見通しをGDP比12%超に修正、これを嫌気された形です。ギリシャはGDPで30兆円程度と財政規模の小さな国ですが、ユーロ導入国であり、これがユーロ安に波及しました。そしてスペインです。S&Pによるスペインの格付けはAA+、財政規模は130兆円と大きなものであり、こちらは影響の拡大が懸念されます。
債券を組み込むファンド、投信は、格付けを考慮して持分を決めています。米英を初めとする先進国は、S&Pの格付けを借りれば軒並みAAA。現状ギリシャ、スペインはEUが下支えするだろうとの見方もありますが、米英の格付けが揺らぎ、AAAから滑り落ちる時はEUでもカバーは不可能でしょう。また債券型は安全資産の割合が減るので、全体として縮小を余儀なくされるか、運用実態を開示して新たに投資家と協議する、などの動きも出てくるかもしれません。
米国では金融規制改革法案が、下院を通過しました。新たな監視体制として消費者金融保護庁(CFPA)が設立され、格付け機関等も監視対象となります。またFRBも議会の監査対象となります。これは機動的な金融諸施策への対応を困難とし、金融部門を縮退させる可能性があるものです。上院でも同種の法案が議論されており、決着は年明けと見られますが、巨大金融機関を監視する体制には、政府も相応の体制で挑む必要があり、細則に至っては難しい部分を含みます。
日本は邦銀系の国債保有量が多く、格下げになってもすぐに売りとはならないでしょう。ただ財政規律の緩みは、確実に格下げを誘発します。国債に頼り、財政出動規模を誇れば、来年早々にもAA格付けがネガティブとされ、厳しい状況に置かれます。日本はイタリアなどと同列の状況ですが、先進国最悪と呼ばれないためにも、財政規律の旗を降ろしてはいけないのでしょうね。
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この記事へのコメント
1. Posted by おるおる君 2009年12月13日 00:05
格付けが全体に下がれば、株も下げでしょうね…
2. Posted by 管理人 2009年12月13日 11:15
おるおる君 さん、コメント有り難うございます。
格付けが下がると、超短期の観測として株は上昇余地が出てきます。債先売・株先買
の動きが出て、先物で値動きが出る。また利回りが拡大して円安、輸出関連銘柄などの
大型が値を飛ばす可能性もあります。ただ中期で見ると、経済対策に回す財政余力が
失われることを嫌気し、売り叩かれるでしょうね。利払い費の拡大、地方債も同時に
格下げ、企業も資金調達コストの上昇で、有利子負債の大きな企業は格下げ、売りで
対応せざるを得なくなります。格付け機関も政府への信任、国総体としての歳出入が
判断のウェイトを占めますから、それを覆すようなことがあれば、日本全体の不信感
となって、日本を襲うことになるのでしょうね。
格付けが下がると、超短期の観測として株は上昇余地が出てきます。債先売・株先買
の動きが出て、先物で値動きが出る。また利回りが拡大して円安、輸出関連銘柄などの
大型が値を飛ばす可能性もあります。ただ中期で見ると、経済対策に回す財政余力が
失われることを嫌気し、売り叩かれるでしょうね。利払い費の拡大、地方債も同時に
格下げ、企業も資金調達コストの上昇で、有利子負債の大きな企業は格下げ、売りで
対応せざるを得なくなります。格付け機関も政府への信任、国総体としての歳出入が
判断のウェイトを占めますから、それを覆すようなことがあれば、日本全体の不信感
となって、日本を襲うことになるのでしょうね。