雑感。東西冷戦とスパイ戦争公務員の隠れ人件費?

2010年08月22日

経済の話。中国の資金の動きを考える

鴨緑江の氾濫で、中朝に被害が出ています。パキスタン、中国チベット自治州、昨年は欧州でもひどい水害がありましたが、世界各地が熱帯化したような猛暑となり、極端な気象に悩まされる。来週には湿った空気が日本にも流れ込むとされますし、洪水対策は真剣に検討することが、ある意味道路より喫緊の課題として、経済対策では必要になるのかもしれませんね。

一昨日、中国が外貨準備を多角化という話題に触れました。日本国債は1-6月に1兆7千億円の買い越し、韓国国債は7月末で3100億円保有、欧州国債にも手を伸ばしており、日本株にもチャイナファンドが5300億円、と規模を拡大しています。中国の政府系ファンド(CIC)は昨年末、海外投資ポートフォリオで811億$、運用は株式36%、現金及び現金同等物32%、債券26%、オルタナティブ資産6%となっており、運用リターンは11.7%増という好成績を収めています。
更に国外の外資系銀行に、中国内の債券運用が解禁されます。貿易決済した人民元を、直接中国内で運用させれば人民元売りを防ぐことが出来ます。これまでは国内還流を制限し、経済をコントロールすることを主眼としてきましたが、昨年末で中国の債券発行残高が16兆元(約200兆円)となり、多少の資金流入でも変動幅を抑制できる、とする思惑も含まれています。

こうした傾向は、中国が人民元の操作国認定を避ける狙いがあります。中国はインフレが3%を超え、先進国を上回る勢いで経済成長しています。これでは益々人民元は安くなり、為替を人為的に下支えする必要が生じます。現在、中国が諸外国の圧力を免れる術は、内需振興策をとること。十億人を超える人民の力でしかありません。外資系企業を中心にストを行い、所得を増やす狙いもこの内需増進です。一方で、これはインフレを招き易く、また国営企業へ波及してもらっても困る、と考えています。ストなどは現在、先進国では職業扇動家が主導する形が一般的ですが、中国でもこうした勢力が暗躍し、それは国家的な意図の下で行われているようです。
一方で、ポートフォリオを多角化し、諸外国の経済を牛耳っておけば、人民元安に陥れば運用比率を下げるぞ、と脅しをかけられます。日本株も2%以下、買収や経営に口を出すアクティブファンドというより、配当比率やキャピタルゲインを狙う純投資と見られます。しかし一気に手を引けば、昨今の市場では1日の半分の運用資金が動くことになる。それが一斉に売りに傾けば、どうなるかは語るまでもありません。日本より市場規模の小さい国では、大きな流れとなるでしょう。

中国が為替操作国に認定されることを恐れる流れは、日本にも影響していると考えています。それは政府・日銀に為替介入を促す動きに、端的に現れています。日本が為替介入をすれば、中国が為替操作することへの圧力が弱まります。現状、実効為替レートで見ても、決して円高ではないため、介入にはスジが通りません。単に企業の想定為替レートが、かなり円安設定されている、というだけでは世界も納得しないでしょう。それでも為替介入を積極的に主張する人物は、中国から何らかの影響を受けている可能性、その意図を斟酌していることは充分考えられます。
中国の動向、内陸部へと広がる不動産購入の流れは、ゴーストタウン化を生み出しており、後に虚構の経済にメスが入るはずです。何より、運用が厳しい時代を迎え、それだけの投資資金を動かすことは、とてもリスクが大きくなります。中国の手法、中国の常識が崩れたとき、先進国も大きな打撃を受けることは、この流れを見ても明白です。G8が力を失い、G20が力を得た今、もう止めようもない流れですが、中国が崩れると世界経済は、意外と脆さを露呈することになるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:45│Comments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | アジア

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by おるおる君   2010年08月23日 00:02
国力の弱い北朝鮮が今年二度目の大洪水とは、きついですよね? 大陸の洪水は被害が日本とは比べモノにならないくらい拡大しますから怖いですよね…

中国の日本への投資は一応は歓迎すべきことですかね?

中国のバブル崩壊も言われて久しい気がしますが
どうなんでしょうか?
2. Posted by 管理人   2010年08月23日 00:54
おるおる君 さん、コメント有り難うございます。

北朝鮮は新規開発地区、としていた場所まで水没、かなり深刻ですね。農地もかなり水没
しましたから、今年から来年にかけて、再び食糧難となりそうです。日本の川は集めて早し、
つまり急流で、すぐ下流に向かいますが、大陸の川はゆっくりと、多くの流れを吸収しつつ
進みますから、影響も大きくなりますね。特に中国、北朝鮮はムリな開発や、森林伐採が
あるので、余計に水害は今後も警戒されるところでしょうね。

中国経済では、土地価格の上昇も平滑化されつつあり、中国共産党幹部は、このまま緩やか
に土地価格が上昇することを期待しています。ただすでに空洞化した地方都市、都市部でも
マンションは空き室が目立ち、投資目的でのみ売買されています。実態なき虚構の経済は、
いずれ崩壊しますが、今はまだ兆候の段階ですね。周囲の友人の間でも見方が割れますが、
個人的には年末から年初、世界経済の鈍化具合がバブル崩壊を誘発する可能性を懸念して
いますね。つまり低消費社会で、日本型の製造業主導の経済を構築した後、米国型の投資
経済を模索する中国にとって、製造業と投資のダブルパンチで失敗する可能性すら存在して
います。そうなれば中国モデルは確実に終焉するでしょう。輸出で稼いで蓄えた外貨を運用
に回す、見た目には倍加する経済ですが、通貨発行量をそれだけ増やすことによる副作用の
影響を、モロに受けることになるのでしょうね。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
雑感。東西冷戦とスパイ戦争公務員の隠れ人件費?