経済の話。中国の資金の動きを考える経済の話。円高と株安

2010年08月23日

公務員の隠れ人件費?

プロ野球で来季から2年間、ミズノ社製の公式球を統一して1軍の試合で使うことになりました。平均反発係数を抑え、本塁打が減るともされますが、M社製のボールはウール100%を標榜、昔からよく飛ぶとされてきました。残念なのは国産をやめて中国産とすること。そのことで1球1100円から850円に価格が抑えられるといわれますが、国産の質の高い試合球、というのが日本球界のウリだったはずです。縫い目の高いMLBの試合球より、しんなりして手に馴染む、とされてきたものがどう変わるか?来年はプロ野球の世界でも、色々と変わることが出てくるのかもしれませんね。

財務省所管の国家公務員共済組合連合会が経営するKKRホテルに、10年間で177億円の赤字補填が、国庫から拠出されていたことが明らかになりました。公務員の福祉には必要、と説明していますが、福利厚生に手厚い公務員の実態が、また一つ明らかにされた形です。先に総務省所管の地方公務員共済組合でも、同様の構図が指摘されており、ホテル所有の是非とともに、甘い経営が助長される原因が解明されなければ、存廃も含めて議論しなければいけない問題です。
総務省の調査で、08年に補助金や発注を受けた公益法人、民間企業への07〜09年度における幹部公務員の天下り実態を調べた結果、延べ17百人以上が再就職していたことが判明しました。調査は国から500万円以上の支出を受けた法人、再就職期間も3年ですが、範囲を拡大すればもう少し対象も増えそうです。当然、出身官庁に近い組織に再就職すれば、キャリアが生きるし、付き合いのある組織なら顔馴染みもいて、尚更再就職もし易くなります。しかし出身官庁に顔が利く、という利点を行使すれば天下り受け入れ先以外の参入を困難とし、そこに利害得失を生じてしまいます。

上記2件は、公務員人件費とカウントされない国庫支出です。特にKKRホテルには、国と共済組合が折半した人間ドック受診費を流用する形としており、隠れ歳出です。逆に、それほど受診費を拠出する必要があったのか?という段階から予算措置を考えねばいけません。一方で後段も、事業費として支出したものが、天下り役員の人件費に変わっていれば、それも人件費です。日本ではこうした隠れ人件費、隠れ福利厚生費、という形の優遇が目に見えない形で多く存在します。だからこそ、まずは歳出の見直しを始めなければならない、ということになります。
今は政治のニュースが民主党代表選一色ですが、国造りをどうするか?という視点の発言はあまり見られません。党員・サポーターの300ptを得るのは、公示後で良いとする意識も透けて見え、国会議員票取り込みに躍起な姿が見られます。特別会計事業仕分けも、聞き取り段階に入りましたが、足元のこうした抜本的な歳出見直しも、欠かせない課題となっています。

民主党政権は必ず浮動票に頼らなければ、選挙戦は敗北します。むしろこうした記事に敏感に反応し、国民目線を大切にすることが、求められると云えるのでしょう。現在はそれに逆行する流れも見受けられますが、行財政改革の基本である、公務員人件費という課題に取り組めなければ、誰が代表の座を射止めても、衆参の選挙戦は苦しい戦いを強いられることになるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:20│Comments(5)TrackBack(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

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1. 【ツッコミ】人件費と物件費の混同  [ 地方公務員拾遺物語 別館 ]   2010年10月04日 22:41
公務員の人件費に関する考え方というものは、いろんな方向性があって然るべきかと存じますが、明らかに、「それ、違うだろ」といった意見が散見されることも事実です。 今回は、そんなアプローチから、公務員人件費に対する考え方に対して、ツッコミを入れてみたいと思いま...

この記事へのコメント

1. Posted by おるおる君   2010年08月23日 23:58
チリで鉱山労働者が大勢生きていたらしいですが、救出には4ヶ月かかるとか…
大丈夫ですかね?

公務員の優遇には呆れますね…

公僕というのはもう死語でしょうか?
2. Posted by 管理人   2010年08月24日 00:31
おるおる君 さん、コメント有り難うございます。

暗い場所に閉じ込められると、精神的には相当参りますが、食事、水、薬品などは供給する
目処がついたので、希望をもてることが安心材料ですね。それに、多くの場合排尿や排便が
一定量を超えると、その悪臭が問題になりますが、深い穴の奥に捨てられる。狭い密室空間
ではないので、その点もクリアできそうです。空気を送るのと、抜くのと、二本の貫通孔が
できれば、当面は問題ないでしょうね。生存が確認されたことで、医学の分野では閉じ込め
体験と生存の研究対象として、鵜の目鷹の目になっているかもしれませんね。

公僕はもう死後ですね。変革は作業量拡大と、これまで築き上げた仕組みを崩すからと反対。
自己の都合で、日本が最良の道に進むことを拒絶する態度には、特権階級のような振舞いも
目立ちます。公務員の健康増進ばかりが主張され、国民は病んで自殺者が増加する。などは
どう考えてもおかしな社会ですからね。福利厚生費も民間、中小企業並と一つ政令を出せば
歯止めはかけられます。給与も大企業並、とするから厚遇の指摘があるのであり、以前も
取り上げたように、企業経営者の給与が従業員平均の10倍を超えない、とするような公務員
給与も民間平均を超えない、とすれば経済全体を底上げする機運に、公務員も舵を切る意欲
が生まれます。人は利を見て動く。資本主義の基本ですが、自分に利がないことだからこそ
公僕という意識が消えます。自己の利益を無視することができないなら、それを拡大させる
ことを促すよう、政治が主導するしかありません。そうした政策こそ重要なのでしょうね。
3. Posted by ケーイー   2010年08月24日 11:54
管理人さんのコメントに全く同意します。
自分ら厚遇されているから、貧困などにあえぐ人のことは、まさに他人事であり、それゆえに改革に熱心ではなく、既得権益の確保に汲々としているんでしょうね。
景気の良い時は民間企業の給与水準に及ばないが、不景気の時は逆になるというのは高度成長期から言われてきたことですが、バブル崩壊後は一般人はずっと不景気で公務員は高給取りというイメージがついております。
税収が減ったら、それに合わせて人件費もカットしないと。
親方日の丸の国鉄と同じですね。民営化されはしないけど、肥大化した官僚機構を今こそダイエットしないと!戦争で無くなった国よりも内部の腐敗で滅んだ国の方が多いですからね。
4. Posted by ケーイー   2010年08月24日 16:27
追記なんですが、本日、日経平均が9千円を割り込みそうです。
夏枯れのこの時期、町中の商店街は客足も遠のき、残暑が早く過去るを待望んでいるのに。管さんと白川さんの会談が期待外れだとして、この下げです。また世界経済の悪化も徐々にに明らかになり、もっと下げる懸念もあります。
ブログ主さんが以前に言われていたように、年末にかけて二番底に向っているように思えてきたんですよね。
私ら民間企業も人件費をカットしていこうか考えているんですが。気の重い秋になりそうです。
政府筋は景気は堅調なんて言ってるけど。
5. Posted by 管理人   2010年08月24日 23:31
ケーイー さん、コメント有り難うございます。

公務員が仕事をしないのは、仕事をする人間が評価されない、という仕組みがあるためでも
あります。例えば人件費抑制と相前後して、他省庁と調整するなどして事業費削減を達成
すれば臨時ボーナス。公益法人などを介さず、直接発注で事業費削減が出来ればプラス査定
など、やりようは幾つもあります。人件費カットだけでは不平不満も上がりますが、頑張れ
ば評価される。これがやる気に繋がり、ひいては国家の利益にも繋がるのでしょうね。
これは幹部クラスの官僚と調整していても、絶対に達成できません。若手の、やる気に満ち
た世代を中心とした行政改革チームを、政務三役を含めて立ち上げるなど、そうした目に
見える取り組みを導入していけば、いずれ良い方向になると考えます。ただ民主党が調整
しているのは、自治労でも官僚でも幹部クラスの人間ばかりです。物事を変えようという
意識を持たない人間とばかり、調整を進めてもダメなのでしょうね。
2番底には確実に向かっています。各国も対策が出ていませんからね。元々、景気対策効果が
剥落する時期であり、各国で弱さが出る時。それなのに抜本的対策はなく、欧米では未だに
不動産価格で頭を痛めています。景気対策を打つなら、その間に膿を出し切り、次の飛躍を
謀る契機とすべきなのに、そうしてこなかったツケなのでしょうね。円高対策は今日の記事
で示しましたが、景気対策面では見かけの規模や、速度に拘るより、ここぞの一手として
何を打ち出すか?を真剣に議論すべきなのでしょうね。

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