雑感。ノーベル平和賞にEU輿石幹事長の動き

2012年10月13日

雑感。他人の口を借りること

パソコンを乗っ取り、脅迫メールを送りつける事件があります。金銭的被害はなく、愉快犯のようでもあり、仮に同一犯だとすると目的は不明です。他人の口を借りれば大きなことが言える、というのはどこも似たようなもので、相変わらずIMFに特例公債法案の成立を日本に要請させるなど、財務省はやりたい放題です。IMFに出資しているのは財務省ではなく、日本政府です。IMFが日本の立場を代弁するならまだしも、従が主を超えるときに、他人の口は便利に使えるということでしょう。

外務省が「日本外交文書デジタルアーカイブ」に、1885年10月21日付で、山県有朋内務卿と井上馨外務卿との会話の中に、清国と尖閣諸島について出てくるとの記事があります。この会話では、清国も領有を主張しており、日本が譲歩して国境線の確定を先延ばしした、と読みとれ、新たな日中間の火種となりそうな気配です。外務省は、尖閣に関する日本の領有時期を明確には示しておらず、琉球王国の所有に頼るのが現状です。中国の明代の資料、というのも位置や名称が曖昧なため、尖閣と位置づけるのは厳しそうですが、日本も証明にはかなりの困難を要するのかもしれません。
東京地裁が、1965年の日韓国交正常化に伴う行政文書を、開示するよう判決を下しました。外交上の守秘義務もありますが、交渉の経緯、内容を知る上でも重要なものであり、また50年近くを経過していることから、非公開とする特段の理由は感じられません。ただ、外務省としては不手際、国民にウソをついていることが、明かされることを嫌がるといった類の懸念が強いとみられます。上記の話など、外務省は情報を開示しておきながら、これまでふれて来なかったのであり、より詳細に中身が知られることを、恐れている姿勢がそこに見え隠れしています。

そんな中、秘密保全法の行方も気になります。公務員による情報漏洩に対し、処分するための法律です。これは先の国会で提出を見送られており、臨時国会にも提出されないと見られますが、その中身が重要です。もし秘密保全法により、全情報が遮断されるとなれば、国民は永久に騙され続けることになる。これは外交のみならず、原発事故なども同様であり、政府が意図的に流す情報のみが国民に知らされるとなれば、情報操作も容易となり、真実を知らされないままとなりかねません。
企業で不正があり、それを公開しても不利益を被らないよう、法律で決められています。国家の場合、不正、違反との境が難しく、国家規模の犯罪の場合、それを追求することが困難になるでしょう。国家の秘密を漏洩する、という行為が国家的な損失になる場合、それが政治的になのか、外交的になのかを別けて考える必要もあるのでしょう。そして政治家がもし秘密保全を破った場合、また意図的に虚偽の答弁、情報を流した場合についても、同様に国家の損益を考えて処分する必要がある、といえます。

他人の口を借りれば、何でも云えてしまいます。しかし本質的に、それが正しい行動であるかどうか、それを見極めることも大事だと云えます。国民の知る権利という問題より、国民が何を知るか、という選択的な問題として、情報の正否を判断できるようにならなければ、この国が成熟していくことは難しい、と云えるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:29│Comments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 社会

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この記事へのコメント

1. Posted by tora   2012年10月13日 23:37
閣僚のスキャンダルてんこ盛りで後2人出るようで、ノダ政権はすでに詰んでるのでいくら財務省がすごんでも効果は薄いのでしょう。
震災以降政府不信が増大してる今は財務省の横暴がそれに拍車をかけていることに気づかないのはだめですね。
IMFという虎の威を借りても火に油を注ぐだけでしょう。
2. Posted by 管理人   2012年10月14日 00:02
tora さん、コメント有り難うございます。

党内バランスで選んでいるため、身体検査が疎かだったのでしょうね。
藤村官房長官は、田中法相を庇っていますが、田中氏はここで閣僚を辞職すれば、
次の選挙はもうもたないことが確実で、閣僚のまま選挙したいと考えている
部分もあり、千葉元法相と同じ轍を踏むのかもしれません。
残念ながら、思い出作りともされる内閣ですが、その思い出はほろ苦いものと
なって、後に語られることになるのでしょうね。

財務省が、今になって復興予算を被災地優先、と言い出していますが、明らかに
遅きに失しており、役所には人が集まるから防災対策を優先した、という使い道に
誰も納得することがありません。
野田政権では、ムダ遣いはチェックできない、という認識が強まっており、それは
財務省不信、政府への批判となって襲うのでしょうね。
財務省は、自分が云いにくいことをIMF、世銀、OECDなどに語らせることが増えて
いますが、これらの団体の経済見通しが、必ず下方修正されていることでも
分かるように、期待値を乗せた数字を最初に示し、後に失望を招くのは実力のなさ
を露呈している面もあります。
つまり欧米の、オピニオンリーダーに楽観を語らせることで、世界経済を上向きに
誘導したい、という思惑ですが、逆にそれが外れ続けることで、信頼性を失って
いる、という点も挙げられます。

日本の国民も、もう国際的な機関だからといって、無闇に崇拝し、盲目的に信じる
ことはないのですから、正しい情報を正しく発信するようにしないと、騙される
どころか、不信を強めるだけ、となっているのでしょうね。

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