中国の7−9月期GDP雑感。KDDI基地局における裁判について

2012年10月19日

民自公の党首会談が決裂

民自公の党首会談が決裂しました。昨日、輿石幹事長が「具体的な提案あるのではないか」と述べましたが、一切ありませんでした。しかし分かったこともあります。まず、野田―谷垣会談で、野田氏から「予算編成はやらない」との提案があった。それで谷垣氏は8月に同意した。つまりこれは年内解散の確約ですから、今は何もないどころか提案を後退させており、自公の怒り心頭も当然です。
恐らく、野田氏も何らかの提案をするつもりだったところ、党内事情が混迷してきた。その原因は、田中法相とみています。今日、辞任已む無しとの報道もありますが、朝の突撃取材では辞任を否定しており、田中氏はまだ同意していない。これは辞任を規定路線とするため、メディアにあえて流した情報です。さらに昨日の決算委員会の欠席も、党からの指示とされ、今日の入院も党から促されたのだとすれば、田中法相にとって寝耳に水、陥穽に嵌められたという形です。これは旧民社系も野田政権に反発するでしょう。つまり野田氏が解散を確約すれば、反野田勢力に旧民社系が合流、党内がばらばらになり、政権がもたないと判断した。党首会談より党内融和を優先したのでしょう。

そして今月29日に臨時国会の開会を、民主が決めました。参院で問責をうけ、それを臨時国会まで持ち越した政権が開く、初めての国会です。参院での審議は停止するのが決定的であり、民主内ではまだ、決まらない政治の責任を野党に転嫁できる、との妄想を抱いていますが、この異常な事態を招いた原因は、与党の側に責任が大きい。田中法相の件で、先手を打ったつもりでも、改造をするたび問題閣僚をうみだす人事の異常性を浮き彫りにしただけで、この件はずっと尾をひきます。
原発政策で、財界と距離を開けられた。復興予算でメディアに広告費をうち、これが批判を抑えていた遠因ですが、使途が問題視され、今後は広告費にも回せない。メディアも野田政権の延命には、非協力です。頼みの財務省も、野田政権では予算審議が滞ることから、すでに見限ったとされます。財務省の悲願を達成した恩人でも、結局は使い捨てです。財務次官はすでに交替しており、今後を考えれば野田政権でない方がいい。特例公債法案の成立を蔑ろにしたことも致命的でした。

野田氏は12月の日露首脳会談に期待しているようです。資源開発にかかる資本に、日本の投資を活用したい。そこで領土問題に妥協を示すと見ており、北方領土問題に決着がつけられるかもしれない。そのため、国連演説でも北方領土はあえて深彫りを避けていたぐらいです。ただ、支持基盤の弱い野田政権と、何らかの妥結をする必要はロシア側になく、これまでの野田外交でも何の成果もなかったように、何の提言も見出せないでしょう。野田氏は思い込みや、原則論により柔軟性が乏しく、さらに失言は少なくとも虚言、言葉遊びによる詐術を多用する傾向があり、最も信頼できない相手です。
野田氏の強烈な権力欲と、民主党内の選挙先送りの雰囲気が、解散時期を不透明にしていましたが、ここに来て野田氏は四面楚歌になってきました。この元になった楚の項羽は、有名な鴻門の会で宿敵の劉邦を逃がし「じゅし共に謀るに足らず」と、その知恵のなさを配下の者に嘆かれます。それは今の野田氏と輿石氏のようです。さらに項羽は「沐こう(猿)にして冠す」、猿が冠をかぶっているようだ、と罵られたこともあります。党内のそんな声から「骸骨を乞う」、これも項羽の一の配下が述べたことですが、つまり辞職願い、離党する人間が頻出する形になり、年内解散が迫ってくるのかもしれませんね。

明日、明後日とお休みしたいと思います。

analyst_zaiya777 at 22:58│Comments(2)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

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この記事へのコメント

1. Posted by tora   2012年10月19日 23:15
近いうちといって2ヶ月経ちました。流石に時間切れでしょう。
解散が来年にずれこむんでも1月解散が有力ですが予算をいじくられたくない財務省は年内解散させる為に決定的なスキャンダルが閣僚から出てくるか知れませんね。
自民党の調査部が閣僚はたたけば埃がでまくるほどひどいネタが多すぎて困惑してるそうです。
すでにマスコミからも見限り始められてます。
2. Posted by 管理人   2012年10月19日 23:29
tora さん、コメント有り難うございます。

言葉のニュアンスの違い、と野田氏は述べていますが、自公でも谷垣氏との合意、
その文言を明らかにしましたから、これは自公による民主党への決別宣言、
とうけとってもよいのでしょうね。
つまりもう民主党は大敗が確実なので、選挙後の枠組みでも民自公の大連立ではなく、
自公+αという政権党をめざす。
つまり解散先延ばしにより、民主に愛想を尽かした。
これは今後、民主が政権政党になることはない、ということを意味します。
閣僚として遇すされることもなく、凋落していくことを意味し、これも民主に残る、
という選択を議員がしにくくなる原因となるでしょう。
つまり離党を加速させる恐れが、相当程度に強まってくるのでしょうね。

野田氏が異常なのは、人事面の冴えのなさばかりでなく、こうした延命戦術の
致命的なミス、谷垣氏でなければ与野党合意路線は継承が難しいのに、自民総裁選で
何ら援護射撃を撃つこともなく、見殺しにしたなど、その薄情さにも現れます。
一方で、田中法相を切る際の、やたらと回りくどく、詐略的な手法とを使い別ける
ことで、野田氏は身内からも、敵からも信用を落とすということを、本人が理解
出来ていない点に現れているのでしょう。
政治は信用を失えば、話し合いがすべてですので、周りから人が去っていきます。
カネで結んだ関係が脆いように、野田政権は人事権とカネで党内を掌握できる、
と考えているようですが、明らかに甘いのでしょうね。

今回の件で、年内解散もみえてきました。
野党の合意もなく、29日に開会を迎えるであろう国会が、野田政権の最後の花道
となるのかもしれませんね。

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