日銀政策決定会合について朝鮮半島での安倍政権への報道

2013年05月23日

日経平均の急落

80歳の三浦さんが、エベレストに登頂を果たしました。高齢でも元気で、とてもすばらしいことですが、日本では介護施設での不審死などの記事もあります。高齢になっても、自らの身を処せるよう、自戒の念もこめてこの偉業を称えたいと思います。

バーナンキFRB議長が議会証言し、相場の流れが一変しています。優しかったベンが急に冷たくなった、といった発言も聞かれるなど、緩和継続と引き締め、両方に配慮した文言により、米FRBの緩和解除が早まる、との思惑が強まっています。一時ドル高を模索した市場ですが、追随がないこと、引き締めのタイミングが早まることなど、一方的にポジションを傾けておける状況でない。こうした思惑が強まり、日本市場でも多くのポジションをもつ短期スジが投げを打った状況です。
株先買/債先売を仕掛けていた米系が、10年債利回りが1%に達したことで、達成感があったことで反対売買に至ったことも影響します。それに欧州CTAスジが対抗する、という珍しい相場つきでした。ここ数日、指数だけが上げる相場だっただけに板も薄く、売るに売れないと焦った投機スジの投げも観測されています。さらにサポートラインとみられていた水準をあっさりブレイク、それがアルゴリズム取引の売りを呼んだ。積み上がっていたコール市場、先物などの短期スジが好むと様々な要因で大きな下げになっています。

そんな中、中国のHSBC製造業購買担当者景気指数(PMI)が49.6となり、減速を意識されたことも影響します。中国のシャドーバンキングの問題など、やっとメディアも報じ始めましたが、もう一つ燻るのが中国は巨大な外貨準備を抱える、純債権国であるとの見方への疑問です。つまり中国は景気刺激策の背後で、優良資産はすでに抵当に入っており、中身がすかすかではないか? そして今後、成長率見通しの下方修正が目立つ中、景気対策を打つ際、外貨準備などの資産を吐き出すのではないか? その辺りの懸念が、中国が抱える莫大な金の市場にも影響しています。
中国がドル資産を吐き出せば、当然のようにドル高ではなく、ドル安局面に転じます。米国が最近、欧州に緊縮財政をやめ、バランスを保つよう要請するのも、ひいては欧州向け輸出の多い中国の景気鈍化による、米国への影響を懸念した部分もあります。中国のバブルが弾けたとき、それは米国のサブプライム問題、リーマンショックなど比にならないほど、世界経済へのインパクトがある。それは完全回復していない米国を道連れにする、という意味になります。

日本市場も頭を冷やすタイミングだったのでしょう。水準感としては、まだ日経平均で12000円がぎりぎりで、仮に今期の収益が目論見通り改善しても、円安による収支の上ブレでは評価のしようもない。しかも為替予約を入れた水準と、企業の想定為替レートがそれほど大きく乖離していると思えず、この辺りの見立てもやや慎重にみておいた方がいい。期待値がのったとしても、13000円台がいいところとみています。
最近の日本市場はスカイツリー効果です。指数組み入れ、インパクトの強い銘柄の商いが強い。注目の集まった業種だけに資金が集中する、しかし周辺への波及が少ない。目だって突出し、それを好感する報道が相次ぎますが、ディーラーとしては旨みのない市場になり下がっていた。そんな冷めた目が、急変動につながったのです。人は高い山を目指したくなるものですが、日本市場の山を高くしても、谷を深くするだけで、実体経済との乖離に気をつけておかないと、こうした落とし穴に嵌ることが多くなる、ということになるのでしょうね。

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analyst_zaiya777 at 23:24│Comments(0)TrackBack(0)経済 | 

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