日銀短観で読み解けること民主党の政権公約について

2013年07月02日

自民党の政権公約について

自民の政権公約を検証します。まず感じるのは、ねじれを解消し、安定政権となって権力を『その手に(握った)、実感を。自民党』という色が見え隠れします。三本の矢など、これまでもふれてきた点は割愛し、逆に公約において気になった点についてふれます。
まず経済の項目では、法人税減税、設備投資促進税制、所得拡大促進税制、研究開発税制、交際費課税特例、などの大盤振る舞いが目立ちます。それでいてプライマリーバランスは2010年度比で、2015年度に赤字を半分とし、2020年には黒字にすると謳います。実現可能性はゼロですが、その方法として立地競争力の強化、国家戦略特区など、手垢のついた政策を並べるだけで、特に知恵がないのですから尚更ムリです。さらに総合科学の司令塔機能、医療分野の司令塔機能(日本版NIH)など、やたらと政府関与による、国が主導した形での成長を模索する。自民党が政権に復帰し、利権構造が『その手に(もどってきた)、実感を。官僚』ということかもしれません。

最先端の知財立国、という項目は、まさに楽天がめざす方向性と一致。楽天の利権構造化がめだちます。資源・エネルギー大国への挑戦、という項目で気になるのは、次世代への責任をはたす、として「大幅な有害期間の短縮、毒性の低減化」として高レベル放射性廃棄物への研究開発をうたいます。これは、原子力ムラへの新たな利権誘導であり、核燃サイクルが頓挫し、縮減が予想される原子力ムラが、100年メシの種になる項目です。しかし1万年の保管期間が、仮に千年に短縮できたとしても、それで核廃棄物が10倍になったら、処分地の確保もままなりません。原子力技術の輸出に積極的な自民は、原子力ムラとの強い結びつきを断ち切れない、とこれは示します。
中小企業・小規模事業者を応援、という項目では、地方産業競争力協議会(仮称)、地域企業支援コンシェルジュ(仮称)などの創設をうたいますが、これなどまさに利権の集中、癒着の温床になる構図です。監視・監督などの機能が必要ですが、自民の政策はこれまでも不具合、トラブルが頻発しないと対処できない形ですので、これも同様かもしれません。個人保証がなくても融資できる枠組み、のガイドライン策定としますが、金融機関の不良債権比率を高めたいのか、そうでないなら機能はしないでしょう。現在も、国が保証する形で融資を促していますが、いずれこうした制度は破綻します。根本的には、中小企業も保証をもつ形で融資をうけるのが望ましく、そのためには景気回復を中小企業・小規模事業者が恩恵をうけるようでなければなりません。

外交・防衛分野では、国家安全保障基本法、国際平和協力一般法の制定をもりこみますが、要するに海外で自衛隊が活躍できる場を増やす、ことに他なりません。米知日派の要求にそった項目です。沖縄の負担軽減、といいながら辺野古移設は『日米合意』だから変えない。半年の実績として、日米首脳会談でオバマ大統領との『強い絆』を復活させた、と述べますが、むしろ『強い鎖』を首輪につけられました、という方が近いように感じます。
安心を取り戻そう、という項目では、治安をうたいますが、最近頻発する弱い子どもをねらった無差別な犯罪。警察機能はまったく対処できていません。最大に不安を与えるのは「自助・自立」を第一に掲げ、「共助・公助」を第二とする、社会保障の国家負担を減らし、国民負担を拡大する方向性を、自民がもっていることです。それができる人はいいですが、共助、公助が必要な人は、それを生命線としています。厳しい査定が、生活の困窮や犯罪を助長しやすくなる。この部分のバランスを崩すと治安は悪くなります。今は特に犯罪の多様化、無差別化がおきやすい地合なのです。

自民の政権公約は、総じて中央集権型であり、利権集約型であり、国家統制型です。官僚が策定に関与した匂いがしますし、実際にこれは官僚が喜ぶ内容が多くあります。それでいて政治改革には後ろ向き、比例定数の30削減しか盛り込みません。道州制の導入、を謳っても国・地方の役割分担の再検討で、国家関与を多く残したら意味がない。地方に大都市をつくる制度を謳うなど、まさに統制しやすい、官僚型の国づくりだといえるのでしょう。最後に、憲法改正について盛り込みましたが、自民は改正案を発表しているのですから、前文載せればいいのに、そうしていません。結果的に、見栄えのいい内容を並べました、ということでは、この公約の裏にある自民が手にした権力を、国民が実感する頃には生き難い社会が構築されていることになるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:23│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

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