共産党の政権公約について安倍ノミクスについて、改めて考えてみる。

2013年07月07日

みんなの党の政権公約について

みんなの党は、アジェンダという言い方をしますが、政権公約をみてみます。野心的なのは衆院180減、参院142減、という議員削減をうちだすこと。ただし、これは地方分権に伴う国家権限の割譲であり、むしろみんなの党が主張する、地方分権が成立した場合、これでも多すぎるぐらいかもしれません。議員特権の廃止、企業・団体献金の禁止などもありますが、政治改革にもっとも前向きな政党といえます。これは行政改革も同様で、地方分権にともなう利点を、スリム化につなげる算段です。公務員人件費の削減など、具体的にうち出している数少ない政党です。

みんなの党の強みであり、弱みは三権分立を大きく崩す、内閣機能の強化にあります。国家戦略局機能、これに100人を登用とするので、国会と対立できる規模に内閣が昇華されます。しかも首相公選制を謳うので、極論すると国会とまったく無関係の人物が、首相に選ばれることもあり得る。今は、議院内閣制なのでムリですが、法改定まで視野にいれれば可能です。将来的には、新たなねじれの構図を生みかねず、強くなった内閣と国会の対立も起こりえるといえます。
さらに経済政策は、評価の難しい問題です。言っていることは、今の安倍ノミクスに近く、成長戦略に乏しく、金融政策に頼る形です。バブル発生装置と化した安倍ノミクスの成否は、9、10月天井とも揶揄されます。つまり消費税増税を断行するとき、景気は天井をつけ易く、最近の短観や企業の動向をみても、年内に景気減速とみる向きが大半です。バブルがはじけると、景気の冷えこみは一段と日本経済を深刻化させるでしょう。それと同じ手法をとろうとするみんなの党では、安倍ノミクスが破綻した後の経済政策を任せられるものではない、そう感じさせます。

名目成長率4%や、賃金5割増、というお題目にしても、国の基盤が拡大していないのに、投資や資金供給で拡大してしまえば、その頃のインフレ率は軽く賃金上昇を上回ってしまうでしょう。実は、そのための社会保障改革は、あまり多く語られない。例えば年金は積み立て方式に移行としますが、高額所得者に有利な制度です。積み立てる余裕もない人、一度制度から零れ落ちた人、を救済する手立ては不明です。ミニマムインカムも提唱しますが、詳細は不明なれど、その制度が導入されると年金そのものがいらない。余裕のある人は、自己責任で運用し、将来への備えとすればいい話です。ベーシックインカムにしろ、その制度を成立させる主因は、組織のスリム化です。複数の組織を乱立させては、効果は半減します。総じて、社会保障改革に野心的なものは感じられません。
経済政策で、自民との差を感じるのは、原発ゼロをうちだす点です。同時に、脱化石燃料をうたいますが、抜本的にその策はない。科学技術は日進月歩なので、あらゆる可能性を残す点ではその通りですが、某原発推進メディアなど、盛んに対案を示せ、と報じる部分でもあり、ここが曖昧なのはメディア戦略上もマイナスでしょう。

みんなの党の英語表記は、Your Partyですが、中身をみると首相一人に権限を握らせるOne and Only Partyになっている感もあります。維新と切れて、政策が鮮明になった点は好事ですが、その結果浮き上がったのは、政権をとるための野党協力をどうとりつけるか、その戦略です。アジェンダが一緒なら組める、ということは逆にいえば、個別政策の違いをどうすり合わせるのか? みんなの党が、政権政党になれる道を示さなければ、国民の期待も盛り上がらないでしょう。じっくりと党勢を拡大する、その戦略で時間が間に合うのか? 野心的な取り組みも多いだけに、その成果がでるまでにも時間がかかります。その間の世論の動向をふくめ、今回の参院選での存在感の薄さは、気になるところでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:25│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

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