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2013年07月19日

バーナンキ議会証言とデトロイト市の破綻

昨晩のバーナンキFRB議長の議会証言、緩和縮小は指標次第、と当たり前のことを言っただけですが、各々の市場が都合よく解釈して株高、ドル高、債券高と、米国の楽観に拍車をかけた形です。格付け機関ムーディーズが、米国債の見通しを「安定的」に引き上げるなど、楽観一色とみられる中で、出てきたのがデトロイト市の破綻です。しかしこれも、シナリオ通りとの見方があります。
拡大していたジャンク債投資の中には、当然のように財政破綻が懸念された、デトロイト市の債券も高利回り品としてあった。バーナンキ氏が緩和縮小をうちだし、ジャンク債投資は一気に巻きもどされ、金融機関への打撃を減らす。その上で、緩和縮小を先送りし、格付けも引き上げ、デトロイト市の破綻でも楽観ムードを壊さないよう、配慮した。破綻はもう数ヶ月も前から定事項、ここまで引き伸ばしたのも準備期間が必要だった。FRB、格付け機関、そしてデトロイト市、ともにシナリオに沿って行動したのです。しかしデトロイト市でおきたことは、未来の日本の姿です。

人口減少、高齢化社会になると、生産人口が減るために、国の経済規模は縮小します。しかし今の日本は、それを効率化、個々のスキルアップで対応し、さらに財政出動による公共工事、金融政策で賄っています。しかし効率化やスキルアップには限界がありますし、公共工事は将来に借金を付回しているだけ。金融政策による膨張は、財政規律の低下によって破綻を強く意識させます。
国の基は、人口増加型の社会にもどることなのです。しかし各政党とも、今回の選挙公約では通り一遍の女性活用、子育て支援、と余り効果がなく、今後もそう大勢の変わらない施策ばかりが並びます。人口減少により、インフラは過剰設備となり、社会保障は負担ばかりが重くなる。この悪循環を断ち切るために、自民などは戦前回帰が顕著なのですから、生めよ、増やせよ政策をうちだすべきなのでしょう。しかしここは利権とならず、どこも低調な議論に終始します。

今日の日本株は欧州系が売り買いで対立、これは選挙後の見通しに対する相違であり、上下値幅が大きくなりました。先物で買いポジションが重たいのは米系、ここは株式ミューチュアル投資への資金流入の影響で、買い意欲が強い。しかし今日の急変動で動きは少なかった。14000円台では儲けが出ている、とみられます。ただ、米緩和縮小によって資金調達法が変わると、投資先に変化もでます。円キャリーでの調達になると、為替で二重にリスクをとるわけにもいかず、米国内投資が増えます。新興国の変調、米国内不動産取引の活発化、には資金調達法の違いがあるのです。
バーナンキ氏が議会証言において、日本を「為替操作ではない。評価する」と述べたのも、不動産市場の回復で引当金を減らし、また資金流入による市場の活発化で、金融機関が一気に息を吹き返したからです。これもデトロイト市破綻への布石になった。破綻による金融機関の損失も、今回の利益で賄えるのです。米国にとって、日銀の緩和はとても都合よかったので、評価したのです。

人口減少社会は、財政負担も重くなり、結果的に行政サービスを低下させることになる。それなのに、今の日本はさらに行政機能を拡大させようとしている。消費税増税とは、そういうことです。足りないから歳入を増やす、という安易な発想では、そのうちデトロイト市と同じ道を、日本もたどるのでしょう。デトロイト市のジャンク債は10%越えでした。そんな利回りになれば、日本が耐えられるはずもありません。債券市場の混乱も一時期よりは収まっていますが、今後もいつ動意づくか分からない爆弾であり、国のめざす未来の姿との兼ね合いで、いつ破裂してもおかしくないことを意識するべきなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:15│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | アメリカ

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