バーナンキ議会証言とデトロイト市の破綻参院選について

2013年07月20日

G20閉幕

モスクワで開かれていた20ヶ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が閉幕しました。金融緩和に伴う負の影響を注視する、との文言は盛り込みましたが、具体策はありません。というより、緩和を続ければインフレ、バブル症状がつづくことになり、新興国経済にとって打撃となる一方、やめれば急速に景気が悪化させる。いずれ通る道なら、長引かせても景気の落ち込みを大きくするだけ。つまり、対策はないけれど、もうやるしかないところに来ているのが、金融緩和の縮小です。
昨日も指摘したように、米FRBから直接供給されるマネーは、ドルから新興国へ直接流れます。しかし日銀の緩和マネーは、直接には新興国へ流れない。円キャリー取引により調達しても、それは欧米への直接投資にしかならず、そこで資産を増やした一部のマネーが新興国へ流れ込む、という手順になります。これは日銀が01年から行った量的緩和でも、やっと05年頃にならないと、新興国や日本へのマネー流入が起こらなかったことでも分かります。今は少し早まったとしても1、2年先になるでしょう。それまで新興国が耐えられなければ破綻、耐えるとふたたびバブルがおきます。

この流れを止めることはできません。唯一いえるのは、緩和なんてしなければ良かった、ということのみです。緩和を解除すれば、マイナスの影響がでる。それまでに経済が巡航速度になれば、解除も可能なんていうのは希望的観測にすぎません。バブルを上手く制御しつつ終焉させることが困難なように、緩和縮小のマイナスの影響を減じる手を、今の経済学は有していないのです。
米経済の主流となった、シカゴ学派は世界を席巻しており、市場原理主義が世界で蔓延しています。そのため、どこの国でもバブルを抑制する策を失っています。それに毒されていない国に中国がありますが、こちらは利益第一主義で、すでにバブルがおきているため、その抑止にはしっている。正直、歯止め役がどこにもない。だからG20に具体策がもりこめないのです。

今の経済学の、これは限界です。そして今後も、国際社会は今の経済に対応する術がない。日銀総裁が異次元、という言い方をしましたが、今はまさに従前の経済学では対応しきれない事態であり、緩和とその縮小による痛みが、今後どの程度広がるかを確認する作業となるのでしょう。
参院選を、安倍ノミクスへの審判と報じる各紙もありますが、経済学が国民によって評価できるはずもありません。それは一時期の好、不調においての判断であり、安倍ノミクスが正しいわけでもない。それは、今の経済学が対応していない以上、後世の判断にゆだねるしかない問題です。そしてバブル発生装置と化した日銀の異次元緩和は、米国をバブルにし、そのお零れを日本へと導く段階になって、初めて国民は実感するという話であり、それは数年待たなければいけないのです。

G20で、もっと米金融緩和の縮小について、懸念を示すとみられましたが、それがなかった。これは米国が、緩和縮小へのコンセンサスをすでにG20各国にとったことを示します。秋なのか、年末なのか、そのタイミングでの経済の変調は、今回のシミュレーション結果をみても、どのぐらいの影響があるか? 米国一国では世界経済を支えられなくなった後だけに、今後の動向には注意も必要なのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:32│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 一般

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