G20閉幕政治のいいわけ

2013年07月21日

参院選について

参院選、自公の圧勝という形になりそうです。今回、与党の勝利は確定していましたが、勝ち方が問題とされました。外国勢の見方は、そこそこの勝ちで好感、勝ちすぎると東アジアに緊張が生まれる、と伝わっていたので、安定多数までいってしまいそうなこの勝ち方は、マイナス面を意識されそうです。メディアは中韓のみを報道し、むしろ対決姿勢ばかりを強調することで、側面支援する形も多いですが、米国を初めとした西側諸国でさえ安倍政権への危惧は高めています。

政治的には、各委員会の委員長を独占し、議論を優位にすすめられます。これにより野党の戦術は限られ、与党の押し進める政策が、すべてを決する形になります。改憲議論も前向きな維新、みんなと組めば、96条改正も衆参の3分の2で通せるでしょう。ただし、国民の反発も考えられることから、恐らく提出は安倍政権末期、乾坤一擲の勝負にでるときしかできないでしょう。その前に、国民投票で否定されたら政権は退陣せざるを得ない。リスクの大きい勝負となります。
TPPも、議会の承認さえとれれば通せるので、歯止めをかける勢力がありません。米国がTPPに傾いたのも、新自由主義の席巻により、米国型経済を世界へと拡散させた米国が、リーマンショックによる失敗で米国離れを起こす、それを防ぐため、また世界での主軸に立つために、経済のみならず制度、政策まで統一的ルールを世界に拡散させる、新たなツールとされます。しかもこの米国型経済の伝播の試みは、仮に失敗に終わったとしても米国へのダメージが少なく、一方で米国型に転換しようとした国に、より大きな打撃をうけるものだとされます。日本もその矢面にたつことになります。

問題は経済で、安倍ノミクスを転換する機会が失われました。3年間はどこかでバブルが弾け、失敗が確定する以外、とめようがありません。当事者である安倍政権が、失敗を認めるのは容易ではなく、またそのときは総退陣です。つまり成功裏に3年を経過する他ない。しかしその前に重大な転換を迎えざるを得ないでしょう。今は、かつての日銀による量的緩和の時代と違って、圧倒的に速度が増している。3年を安穏とすごせる時代ではなく、そのことは年内にも訪れる公算が高い。
世界の日本をみる目も変わってきます。スーパーマンの恰好をした安倍氏が、颯爽ととぶ姿を載せた英紙は、株価急落を起こした後、それを墜落させる姿に変えました。安倍ノミクスは飛ぶ鳥を落とす勢いである一方、墜落の恐れを比ゆ的に示したのです。そして先進国ではもっとも与党基盤が厚くなった今、さらなる負担を日本に求めてくる。資金の出し手としての期待と、どうせ使い捨てるという打算。都合が悪くなれば、中韓と連携すれば日本を追い込める。今の安倍政権は、海外勢の味方も少ない中で、金の切れ目が縁の切れ目といった状況であり、不安定になるでしょう。

野党は明らかに戦術ミス、お山の大将たちが我こそはと立ち、連携を避けた結果、政権交代を託せる相手を国民から奪ってしまった。橋下氏などは、まだ年若く野党の糾合などを訴えますが、今回の選挙でみせた戦術のまずさ、失言の多さ。政治家としての力量に疑問符がつきました。野党が糾合しても、右過ぎて柱になれない維新では、どうしようもありません。民主は与党ボケしたまま、明確な対立軸もうちだせず、これでは政権交代しても何も変わらない、と国民を失望させた。みんなも多数をとるほどの、魅力的な提案はない。他の党はおして知るべしでしょう。
自公の勝ちすぎにより、市場は一旦は好感するかもしれませんが、材料出尽くし、さらに東アジアとの緊張を考慮すると、下げてとってくるかもしれません。そもそも自民の公約に目ぼしいものはなく、安定多数とはいえ、国民の期待を裏切ることをすれば、選挙期間中の支持率低下もあって、安定的な政権運営はできません。消費税増税を決めるタイミングが山となるか、その前に景気減速を意識して、山をつけるのか? いずれにしろ、資金の流れでさえ、欧米の意向を反映しやすい中で、勝ちすぎた自民への目は相当に厳しいものとなることは、覚悟すべきではあるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:01│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
G20閉幕政治のいいわけ