7月月例経済報告で『回復』もりこむ野党のごたごた

2013年07月24日

民主のごたごた

財務省発表の6月貿易統計、輸出金額が前年同月比+7.4%、輸入金額が+11.8%、円安効果による嵩上げ分が、20%以上のっているはずなので、実際には減少しています。数量指数でみると顕著ですが、前年同月比で輸出は-7.3%で13ヶ月連続の減少、輸入は-5.3%で2ヶ月連続の減少です。つまり円安になっても、輸出は数量ベースで増えておらず、逆に国の富が流出する事態を招いています。
これだけをみても、安倍ノミクスによる円安誘導は失敗、と断じられます。政策はタイミングが重要ですが、海外景気が悪いとき、輸出による景気回復をはかっても、効果がないことは火をみるより明らかです。しかし日銀の異次元緩和で、米国ではバブルが起きている。そのブーメラン効果がでるのはいつか、それ次第では更なる富の流出が起きることを懸念すべきなのでしょう。

民主党が大荒れです。菅元首相が、公認を見送った候補を支援したことで、自発的離党か除名処分を検討する一方、本人は拒否しています。細野幹事長の辞任は、泥舟にのり続けて経歴にキズをつけたくない、という面もあります。そもそも、反党行為の定義が曖昧なままであり、執行部の決めたことは絶対、という執行部至上主義が招くトラブルが、遠心力の一因となっています。
かつての自民は金や利権を約束し、反対意見を黙らせた。最近では派閥の領袖が意見を集約して、反発を抑えた。そうした知恵が民主にはありません。意見がばらばらなのに、執行部が強行突破しようとする。浅知恵も、猿知恵も、悪知恵もありません。小学生の話し合いでも、もう少しまともな調整をします。生活の党の分裂時も同様ですし、この手法に頼る限り、大所帯は捌ききれません。だから野党第一党、としても取りまとめ役には不向きと見られてしまうのです。

山本太郎議員が、早くも公選法違反などと報じられますが、今回の参院選は違反だらけです。創価学会員が、選挙当日まで近所まわりをしたり、渡辺美樹氏の社員へのビデオメッセージ、挙げたらきりがありません。ネット選挙解禁でも、有効に利用した候補はいませんでした。FBにしろ、Twitterにしろ、議員名でやっているのは秘書なのですから、本人の人柄を知りようもありません。
もっともソフト面に注力したのは共産でしたが、政党は目だっても各候補は目立たない。個人発信が低調なのは、結局政党への縛りが強く、公約以上のことを語れない、それがネット選挙でもマイナスの影響を与えています。選挙のときだけ、情報発信しても、フォロワーはつかないのでしょう。ただし、日頃から自分発信を強めるなら、現職や有名人がさらに有利になることは否めず、ネット選挙の活用法については、もっとドラスティックにすすめる必要を感じます。

先の民主も同様に、日本の政党は組織を重視するあまり、個を蔑ろにする傾向が強すぎるのです。候補者個人の主張、考え方が見え難い中、選挙で候補者名をかくのは結局、政党をみて決めるか、縁故しかなくなってしまいます。これではネット選挙の有効性はありません。今回の選挙も、やたら自民の広告宣伝が目立っていましたが、まだ政党助成金の受けとりが一回で、資金力がない中でもそうするのは、メディア戦略としてバラマキをしておけば、批判も受けにくいとの算段からなのです。
自民には悪知恵、猿知恵、ノウハウが蓄積されている。支持組織のみならず、こうした面でも野党は見劣りしたのでしょう。選挙特番で、当たり前のこと、国民が聞きたいことを質問している池上氏が、もっとも評価されるのは、政治に対する腰砕けのメディアが、如何に多いかを露呈する事柄です。自民のこの悪知恵に対抗できる戦略をもたないと、自民、メディアスクラムに、いつまで経っても野党が敵うはずもなく、民主は物事の決め方からまず変えて、大人の対応に移行すべきなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:25│Comments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

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この記事へのコメント

1. Posted by しょぼ   2013年07月25日 10:43
いまさら、菅氏を追い出すとういうなら、三年前の参院選で消費税増税を言い出した時点で引きずり下ろすべきではなかったか?
消費税に前のめりになり、3党合意なる愚挙をやってのけた野田氏は?
今回の選挙にしても大河原氏を切った、現執行部の責任はどうなのか?
岡田は?前原は?仙谷は?

共産とは対照的に縛りがユルすぎて政党の体をなしてなかったようです。
もはや建て直しは不可能な感じです。さっさと解党したほうが良さそうですね。
2. Posted by 通りすがり   2013年07月25日 12:08
失敗してさっさと解散したら経験が蓄積されないのでは?
3. Posted by 管理人   2013年07月25日 23:42
しょぼ さん、コメント有り難うございます。

民主の失敗は、綱領もないまま、基本政策が曖昧なまま、数だけを集めたために
公約を破ってもお咎めなし、現執行部が決めたことに反対する勢力は、すべて
敵とみなす体質に陥ったこと、ですね。
つまり形が曖昧だから、人が集まったのに、その形を決めようとするのが
一部の執行部の人間、ということになれば、当然反発もでます。
その反発を、処分などで抑えこむ、この歪んだ形では組織としては機能しません。
縛りがゆるい、ということもそうですが、いざ縛りをかけようとするときの、
その強権も問題ですね。

建て直しは不可能でしょうね。
解党的に出直すためには、きちんと党員として守るべき項目、自由裁量の部分、
を分けて通達する、いわゆるルールの明確化をするしかありませんが、今その
ルールを決めるのが執行部では、話になりません。
人が減ったのですから、本当に総意として党をどうするか、その話し合いから
始めないといけないのでしょうね。
しかし、それすら難しいというなら、もう解党して新たに集約する、新党へと
期待するしかなくなってしまいます。

自民は長い歴史をもって、そのルールを暗黙として通用させた。
民主がその歴史に及ぶためには、先にルールを決めておくべきだった。
それができないなら、解党もやむを得ず、ということになるのでしょうね。
4. Posted by 管理人   2013年07月25日 23:52
通りすがり さん、コメント有り難うございます。

上記した通り、経験を積んでそれをルール化するか、最初にルールを決めて、
それを遵守させるか、という手順の違いがあって、民主はそのどちらも拙い、
という点が問題なのでしょうね。
執行部は暴走していない、両院議員総会にかけている、といういいわけも
あるかもしれませんが、両院議員総会をしゃんしゃんでまとめたり、議論を
打ち切ったり、野田政権ではやりたい放題でした。
一部に暴走をゆるす仕組み、それが民主の抱える問題なのでしょうね。

経験を積まなくても、組織論に長けた人物であれば、ある程度そのルール化は
可能です。
例えば、今日の記事に記したように法三条、つまり基本原則を緩めておき、
もし議員がその政策に反対しても、処分しない。
逆に、説得できなかった執行部の側にも問題あり、とする形式です。
同じ政党内なのですから、本来は説得し、それで合意を得るプロセスは簡単
であるはずなのですが、今の日本の政党にそうした形は少ない。
米国ではネジレても、各議員ごとに個別交渉を行ったりして、政党とは違う
意志を表明する議員が多くいます。
それでも処分された試しはありません。
個を大事にする米国では、意見が異なることは当たり前、それを調整できない
側が悪い、という考えが支配的なのですね。

恐らく民主が経験をつみ、よりよい形の均衡をみつけるには、まだ10年は
かかるでしょう。
その時間を待つ余裕はなく、それよりも早くルールを決めてしまうか、
解党して1からやり直した方が早い、と言えてしまうのでしょうね。

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