原発廃炉と株式市場米FOMCについて

2015年03月18日

日銀金融政策決定会合について

春闘でベアが過去最高、という報道が相次ぎます。しかし定昇含め、3%程度に達しなければ一昨年並みの生活水準にすら、もどりません。それを踏まえれば、過去最高などという言葉に何の意味もないことが分かります。つまり今年度は一貫して、過去最悪の生活水準の悪化を経験しているのですから、どこまで戻るか? それを基準にして考えなければウソになります。

『安倍が(嘘を)つき、黒田が(屁理屈を)こねし、バブルもち―』の、黒田総裁が日銀金融政策決定会合後の記者会見で、金融政策の現状維持と、物価の先行きが当面0%程度との見通しを示しました。エネルギー価格の下落を原因に挙げますが、ではWTIが1バレル100$台をつけていた頃が、本当に適正な価格だったのかどうか? 本来、需要と供給により価格は決定されますが、ならばこれほど急落するのは、よほど経済が失速しない限り有りえません。逆に言えば、脱デフレ傾向だったのは円安と原油バブルが影響したものであり、実際の効果のほどは低かった、ということにもなります。原油価格の読み誤りとは、その時点まで遡ることになるのです。
民間の消費者物価調査で、一部急騰しているものがありますが、増税前の年度末を控え、在庫を抱えたまま4月を迎えたくないため、値下げした分が影響しているのでしょう。3月いっぱいはその傾向が続きますが、4月以降は円安上乗せ分と、消費鈍化による値下げの影響とが交錯する形になります。そこで0%を打ち出したのは、よほど日銀も自信がないのでしょう。ベアが過去最高となり、来年度から消費が活発になるとすれば、値上げがしやすくなるのですから、物価目標も高くおけるはずです。ここにも、市場で謳われることと日銀の意識との乖離がみられます。
会見では黒田氏の歯切れが悪く、記者が詰め寄るシーンもありました。岩田副総裁も含め、2年で2%の物価目標を達成できなければ責任をとる、とまで2年近く前には述べていたのですから、責任のとり方を知りたいのは当然です。辞任するかどうか、というより、現状認識を正しくし、新しい施策が必要なのではないか? とは誰もが感じます。そもそも脱デフレが正しい施策なのか? 資金を大量に流し込めばインフレになる、という手法自体の正しさでさえ、議論の対象とすべきです。円安による輸入物価の上昇は、決して資金供給の結果ではない。むしろ副作用が引き起こした症状、という意味において、本来の作用として期待された経路とは異なるのです。

2月貿易統計で、赤字額で前年比47.3%減少、とあたかも景気が好循環を示し始めたかの報道が相次ぎます。しかし輸出の数量ベースは2.1%減、輸入は4.5%増なので、原油安が大きく寄与した形です。しかも好調な欧米にむけた輸出が好調、アジア・中国向けが低調。これが価格帯を押し上げた面もあります。この傾向が今後もつづくか? 欧米の不動産市場に変調がみられるように、もう少しみないとこれが本格的な欧米の復調かどうかは、読み解けないところでしょう。
黒田氏の屁理屈も、化けの皮がはがれつつあります。安倍氏の嘘はすでに自明ですが、そのバブルもちの味付けは、米国の動向に関わっているという意味では、ジェリービーンズ味なのかもしれません。ミシェル夫人が初来日していますが、Abeを発音するとアビになります。今、日本のメディアは総じて安倍共感となっていますが、それが阿鼻叫喚に変わるのかどうか? まさに安倍のベアの成否によるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:16│Comments(3)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 一般

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この記事へのコメント

1. Posted by ひまわり   2015年03月19日 02:47
こんにちは(^-^*)/
今年になって、だんだん黒田さんの会見は、歯切れが悪くなってきましたね。
経済界も安倍政権に感謝の意味で賃上げしているのでしょうか。
急激な円安での為替差益が利益のほとんどでしょう?
売上世界一のトヨタですが、2015年は、VWトップの座を取られてしまうようですね。1000万台突破を、前倒しで達成してしまったようで、中国での売上が凄いですね。
最近、日本でも、ドイツ車、本当に増えましたし。
日本の技術は、素晴らしいものが有りますが、やはりドイツも凄い。
2. Posted by ひまわり   2015年03月19日 18:25
追加です。
シヤープが、希望退職3000人との記事。どうして日本のテレビが売れなくなったのか。中国では、日本車に高級感がないとかで、ドイツ車に人気がでているとかの記事を、以前、見ましたが、頂上にたどりつけば、いつかは降りなければいけませんよね!
3. Posted by 管理人   2015年03月19日 23:51
ひまわり さん、コメント有り難うございます。

財界は、法人税減税への引き換え条件だったのと、大企業への稼ぎすぎ批判をかわす意味もあって賃上げしますが、恐らく設備稼働率が上がっていないことからも、残業させない、ホワイトカラーエグゼンプションの導入など、様々な手法を駆使して総人件費はあげない方向ですから、見かけに騙されてはいけないのでしょうね。しかも自動車、電機などは業績も好調で、ここばかりがとり上げられますが、内需系や商社なども同様に、業績が上がっていない業種も多いことから、全体への広がりは少ないとみて間違いありません。それこそ中小企業は未だに苦しい状況ですしね。

VWの場合、小型車に魅力的なものが出てきて、日本でも扱いやすさから売れていますね。昔はゴルフばかりでしたが、今ではポロより下のクラスも充実していますし…。この辺り、米系の自動車メーカーとは戦略の差がはっきりしています。中国では、元々のイメージ戦略の奏効もありますが、米系も成功しているように外車、がキーワードなのでしょうね。日本車は、隣国でもあり、外車のイメージがないのかもしれません。

シャープのケースは、応答性のよいVAパネルに頼り過ぎ、視野角の広いIPSパネル陣営に倍速駆動で出遅れ、結果的に市場占有率を失う、という戦略上のミスが致命的でしたね。正直、応答性が倍速駆動で改善された時点で、視野角という致命的な欠点をもつVAパネルに勝ち目はありませんでした。それまでの亀山モデル、などのブランドイメージに頼る前に、消費者の求めるものを提供できなかったこと、その失敗を未だに引きずっているのでしょうね。

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