雑感。東芝と中国の粉飾森元首相の会見について

2015年07月22日

安倍首相の火事の例え話

日中中間線の、中国側の公海上でこれまでの4基に加え、12基のガス掘削施設が確認されたと発表されました。当然、これは安保法制の援護射撃をするために、中国側の圧力をアピールするために出されたものです。中国は勿論、とんでもないですが、16基も建設されている時点で、日本政府の対応もお粗末にすぎます。監視をつづけていた、としますが、監視するだけで抗議してきたのか? そのときの話し合いはどうだったのか? それらの情報も合わせて発表されないと、ただ中国を盗人国家、という印象操作だけのためのものとしか受け止められません。

安倍首相がTV出演し、安保法制について説明した資料が話題です。最初にお断りしておきますが、私は番組自体を見ていないので、外形的な事がらとしてみています。米国の母屋が火事のときは消しに行けないが、離れが火事になっていて、日本に延焼しそうなときは日本の消防士が消しに行ける、としました。米国の消防士に、安全な場所で消火器を渡せる、とも。まったく理解できないのは、まず火事の原因が語られないこと。米国は消防士どころか、放火犯の可能性もあるわけで、そのとき延焼しそうだからといって、放火犯と協力するのが正しいのか? むしろ日本は延焼を防ぐことに徹し、米国の離れの火事とは距離をおく方がよほど正論で、国際社会としての正しい身のふり方ではないか? その点の説明が抜け落ちています。
さらに言えば、米国の離れどころか、米国は出張していって火事を起こしたり、消火したりといった活動も行います。ホルムズ海峡の機雷除去なども、言ってみれば米国が出張先でおこす火事です。日本の原油、天然ガスを依存しているから、としますが、そもそもそんな危険な海域を、わざわざ民間船が通ることはしないでしょう。少しお金はかかってもパイプラインなどを使い、ホルムズ海峡を経由しないところまで輸送してから、積みこむはずです。米‐イラン関係が改善し、例として用いられなくなった、という以上にはじめからムリのある話なのです。

さらに、そもそも論ですが、米国の離れの火事が日本に延焼するのは、日本がその離れを敷地内で貸しているからです。日本の敷地近くで火事がおこれば、当然米国の離れも火事になる。敷地内にあるのですから、もうそれは日本の火事といってもおかしくありません。つまり安倍氏の火事に例えた説明は、そもそも前提がおかしいのです。日本の敷地にある米国の離れは無事で、周りにうろうろしている米艦だけ襲撃される、という特殊な事情でもない限り、米国の離れの火事は日本の火事でもあるのですから。結果的に、出演者にも納得されず、党内からも不評を買う。丁寧な説明どころか、低俗な例により余計に説明不足が顕著になってしまっています。
なぜか、安保法制反対論者はアポロ陰謀論者、というおかしなレッテル貼りをしている人もいますが、個人的にはアポロが持ち帰ったという月の石は、大気も磁力もない月の表面上にあるのですから、太陽風により強く放射化されているはずです。それに関して説明がない、検証すらされないので、本当に月の石? と個人的に疑っている部分はあります。地球にある石に、ヘリウム3を吹きかけたぐらいの量でしかないのですから。これとて説明が尽くされるのなら、疑惑が晴れます。陰謀ではなく、説明が尽くされないものは疑ってみる、というに過ぎません。もしかしたら月には太陽風を防ぐ、何らかの作用が働いているのかもしれない。こうした疑惑、疑問からすべて知の探求は始まります。これは安保法制も同じ、説明が尽くされず、知りたい情報に応えないから、反対も強まっているのです。安倍氏は火事に例えましたが、お尻に火がついて、やっと行った説明がこの程度なら、日本は『飛んで火に入る夏の虫』ということになり、戦場に行っても焼かれてしまうことになりかねないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:25│Comments(11)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

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この記事へのコメント

1. Posted by 快晴   2015年07月23日 00:44
このタイミングでの政府発表・・・
手詰まり感は否めないですね。
『中国ガー、中国ガー』と煽りたかったのでしょうが
2年間で12基増えたわけですから、安倍内閣の無力さを
自ら露呈しただけでしょう。
2. Posted by 管理人   2015年07月23日 01:04
快晴 さん、コメント有り難うございます。

16基もあるから問題なのではなく、16基を造らせてしまった、そもそもの外交の失敗でもありますからね。自らのミスを棚上げしておいて、中国脅威論をふりかざしても、昨日の防衛白書ではありませんが、国民を納得する材料にもなりえませんね。

そもそも論ですが、中国が海戦を開けるほど、海軍力が整っているわけでもない、という問題が抜け落ちています。やっと空母一隻、しかも中古でまだまだ改造が必要なものだけで、原潜は保有していますが、実戦配備とはほど遠いレベルです。中国が海を渡って戦争できる、部隊を展開できるまでには、まだ十年は少なくともかかりますから、ここで焦って拙速にコトをすすめる必要性は、やはり感じません。それよりじっくりと、国民議論を深めつつ、理解がすすむよう努力すべきであって、結局のところ安倍氏の手柄、足跡をのこしたという自慢のために、今回の安保法制があるとしか思えないのですね。

その間に、着々と中国はガス田など、民間を装って基盤固めをしている。その間、日本は手を拱いていたのですから、何を今さら、な感もあります。安倍政権の外交下手で、本当に集団的自衛権を行使できるような国際コンセンサスが得られるのか? そんなソフト面から考えても、安倍政権の行動は本末転倒、といえるのかもしれませんね。
3. Posted by 通りすがり   2015年07月23日 01:08
今まで新国立競技場と同じ構造ですよね
4. Posted by ジニー銀河   2015年07月23日 03:41
日本政府は平和的解決目指していますから…監視して国民に情報を知らせるしかないと思います。 米国の離れは米国の敷地でした。
隣家の延焼です。 原因…アメリカの失火とは言っていませんでしたから 当然放火等アメリカが被害者ということでしょうね…。日本の近海にいたアメリカの軍艦が攻撃をうけたといういつもの例と同じです。
中国・北朝鮮・イラン・ロシアが大人しくしていたら…アメリカ軍を自衛隊も動く必要はありません!ましてや中国・ロシアを相手に先に動くことはないと思います。
5. Posted by ひまわり   2015年07月23日 11:58
今日の話とは関係ないですが、商品相場で、原油を始め銅や金など軒並み下落していますが、なんか気になります。アメリカの利上げや中国の景気減速も理由の一つでしょうけど。どうなんですか?
6. Posted by いろはのい   2015年07月23日 18:35
東芝が早速、米の投資家に訴えられましたが、TPP締結でISD条項適用とかなったら、何か変わるのでしょうか。教えてください。

管理人さんはご存じないかもしれませんが、火事のたとえ話で、煙の模型が赤黒くて動物の内臓のように見えました。それが気持ち悪かったという話を前回のコメントでしました(私も写真で見ただけです)。もう使うのをやめたみたいですが。
そもそも何故火事のたとえ話にするのかがわかりません。たとえなど使わず、直接戦争の話をすればいいではありませんか。大体たとえ話をすると、説明をするほうも一段上の技術が要求され、本人が内容を理解していないと失敗します。今回がいい例ではないでしょうか。

あと、米のラッセル次官補が、中国の南シナ海進出、および、首相の70年談話に触れ「反省」にこだわったとあります。米にとっては「さっさと安保条約をまとめて、自衛隊を南シナ海で活動させろ。そのために、これ以上支持率が下がるような真似は絶対にするなよ、わかったな」と釘を刺しているようにもとれるのですが、考えすぎでしょうか。



7. Posted by 通りすがり   2015年07月23日 20:19
安倍が『戸締まりと火事』に喩えたのは

ネットで拾ったのですが『戸締まり用心、火の用心』

このCMを知ってる年代は『誰の』CMだったか
ご存知でしょうし、知らない年代はご自分で調べて下さい。

すみません、くだらない書き込みで。
勿論、返信は結構です。
8. Posted by 管理人   2015年07月23日 23:36
通りすがり さん、コメント有り難うございます。

安倍政権の行っていることは、ずっとちぐはぐでしたが、ここに来て一気に露呈している感じですね。新国立競技場も、文科省に責任を押し付けようとしていますが、そもそも官僚は予算獲得に動くもので、それを統制するのが政治です。文科省としては森氏という後ろ盾を得て、高い予算を獲得できるこの新国立競技場というものが、金の卵にみえていたことでしょう。それを国民の批判が高まるまで、放置していた政治の責任のせいで、すでに60億円が無駄になった。それでも責任の所在が曖昧で、誰も処分されないということなら、そんな体制をつくった政治の側の責任の方が、よほど大きいのに、それを正せない時点で、もう安倍政権は落第なのですね。

笹川氏のあのCMは、歳をいった人ならほとんど憶えているでしょうが、CMの最後ではよく「一日一善」と声にだしていましたね。安倍政権は「一日一賤」(賤:いやしい)が、露呈しているのでしょう。全てが政権延命のための、今の支持率を高くするために打たれている施策ばかりで、将来の日本を見据えたものがない。安倍氏はそう信じているのでしょうが、安保法制だって、将来の日本には不幸しかもたらさないかもしれない。その不信に一切応えず、乗り切ろうとしているのですから、丁寧な説明にもなっていません。むしろ自分が主張したいところだけ、主張している点がもっとも国民理解のすすまない点なのでしょうね。結局それは、すべて説明してしまうと、いかに米国にとってのみ都合よく、日本にとって不都合かが顕著になってしまうからなのかもしれません。自説を主張するばかりでなく、堂々と質問に答え、ぐうの音すら出ないほどの論陣を張れているなら、こんなことにはなっていないのかもしれませんが、いみじくも安倍政権の能力のなさが、最大の障害かもしれませんね。
9. Posted by 管理人   2015年07月23日 23:48
ジニー銀河 さん、コメント有り難うございます。

監視して国民に周知するしかないのなら、4基から16基になるまで放置していた理由がありません。インパクトをだすため、数が増えるのを待っていたなら、その時点で問題がありますね。

その通りで、その説明では安保法制をすべて説明したことにはならないから、国民はさらに安倍政権に不信感を募らせるのです。自分たちに都合のよいところだけを説明し、日本にとって不都合なことを隠しているようにしか見えないからです。なので、丁寧な説明と言うなら、まずこの火事の譬えは落第なのですね。

いわゆる『ならず者国家』や、中露が大人しくしていても、米国は動くかもしれません。オバマ政権は対話路線ですが、それこそ米共和党政権ともなれば、ふたたびアフガン派兵などを検討し、露国への圧力とするかもしれません。それこそアフリカなど、国内情勢が不安定な国に、介入するかもしれない。米利権を考えれば、どこかに利があり、それは軍事産業かもしれませんが、軍を動かす理由さえあれば、それをしてしまう国が米国なのです。また動機をつくるため、CIAが火をつけてしまうことも、米国は行ってきた。先制攻撃しない、とは言えないのが、米国という国なのです。そんな国の火事、戦争と付き合っていたら、日本は世界から嫌われる国として、トップになってしまうでしょう。最悪なのが、自国のアイデンティティーもなく、何となく他国と戦争をしてしまうことです。集団的自衛権の問題とは、日本がどういう国になりたいか? を問うものでもあって、憲法の問題とともにより慎重でなければならないのでしょうね。
10. Posted by 管理人   2015年07月24日 00:11
ひまわり さん、コメント有り難うございます。

コモディティ関連に、中国投資家から大きな売りが出ている、という話があります。この背景を読み解くのは非常に困難ですが、可能性をいくつか記しておきます。まず完全に政府と独立した、単なる短期利益狙いだとすると、下値の水準ブレイクにより、さらに下値を叩かせて利を得る戦略とみられます。これは報じられている以上に、中国の景気が悪化していることを材料としている面が強く、ある日そうした情報を広く喧伝し、差益をとってくるのかもしれません。

しかし中国経由の投資である場合、中国共産党の意向が絡んでいないはずがない、ということなら、米国やカナダのシェールオイル企業、ブラジルの海上油田企業など、高コストの掘削を強いられる企業の買収を目論んでいるのかもしれません。50$割れは、採算ラインも下回ってくるので、長期化すれば経営危機になります。すでに米シェール企業が一社、破綻していますし、これはレアメタル、レアアース関連企業でも同様です。買収できなくとも、そうした企業を潰せば、中国にとって利がある。そんな思惑もあるのかもしれません。

どちらかと言うと、前者の方が可能性も高いかもしれませんが、中国には今、長期的な戦略を考える余裕すらないのかもしれません。資源獲得に動いてきた一時期からみても、それが失敗へと転じていますから。バブル崩壊もみえてきて、インフラ整備や三セクのような無駄な事業に予算をつぎこむことすらできなくなってきた。中国崩壊を織り込んで、中国人投資家が動いているとするなら、それが現実になるかどうか、その速度勝負といった面が強くなるのでしょうね。
11. Posted by 管理人   2015年07月24日 00:31
いろはのい さん、コメント有り難うございます。

TPPの条件がまだはっきりしないので、何ともいえない部分がありますが、投資条件、会計基準が統一されれば、こうした問題でISD条項はむしろ働かなくなります。それがもっともルール統一のすすんだ形ですが、まずそこまではいかない、条件や基準が整わないと思われるので、ISD条項は残ります。ただ、TPPと絡んで何かが変わる、というのはないのでしょうね。

喩え話は難しいですね。分かり易くするなら、身近な例を引かなければいけませんが、そもそも戦争も、火事も縁遠いですからね。たとえ話をするのも、その人の能力によりますが、安倍氏は他の項目でさえ説明下手で、同じことしかくり返さない、話がつまらないとされます。人に伝えるのが苦手で、だからヨイショしてくれたり、すりよってくれる人しか、おトモダチがいないのかもしれませんね。

米国の本音は、米軍の負担を肩代わりしてくれる法案を早く通せ、というのはあると思います。しかし安倍政権である必要もないので、法案を通して安倍政権が終わり、で十分と考えているでしょう。米国でも、安倍政権の支持率は気にしているでしょうが、もう衆院再可決に必要な日程はととのえてあるので、そこまで神経質にはなっていないのでしょう。すでに安倍氏の後、について議論し、また自民に働きかけが始まっているのかもしれません。知日派がメディアに出てくるようなときは、大抵後一押し、と考えている場面であって、アーミテージ氏などがメディアに出てきたということは、もう米国としては一押しして終わり、とでも考えているのかもしれませんね。

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