日経による英FTグループの買収中国経済とコモディティ

2015年07月25日

雑感。公邸に集まるミツバチとスズメバチ

安倍昭恵首相夫人が、公邸に二ホンミツバチの巣箱を二つ設置しました。ミッシェル米大統領夫人に触発されたものですが、蜜がたくさんとれるセイヨウミツバチではなく、日本固有種にしたとされます。しかし二ホンミツバチはそれ以外にも、毎年巣を変えるといわれ、養殖に不向きと云われます。それ以上に、公邸で暮らしていない安倍夫妻では、観察しようにもわざわざ公邸に出向かなくてはならず、留守を預けている形になるのかもしれません。
安倍氏は「刺さないか?」と気にしたとされますが、ミツバチは一度刺せば死んでしまうので、滅多なことでは刺しません。ただしミツバチを捕食するスズメバチが集まってくるようだと、スズメバチには刺されます。いみじくも今の安倍政権のことをさしているようです。

安保法制の反対運動はさらに拡大しつつあり、丁寧な説明や、どうせ衆院で強行採決すれば国民はすぐに忘れる、といった安倍政権が描いていた構図には、なりそうもありません。新国立競技場の見直しで、下村文科相をスケープゴートにする、と決めたらしく、自民党も安倍政権も集中攻撃を浴びせ、メディアも文科省が悪いといわんばかりの報道です。しかし以前も指摘したように、省庁は予算獲得が評価される、一般とは異なる価値基準をもつ組織です。新国立競技場の予算がかかればかかるほど、文科省の担当者は省内での評価を上げたことでしょう。それを見抜けなかったのは安倍氏を初め、下村氏も同様ですが、森氏だって同じです。そして文科省の官僚を処分できない限り、安倍政権として問題の根を絶ったわけではありません。
参院選における自民・維新などが提出した10増、10減案について、参院自民から合区とされた議員6名が、採決で造反しました。しかし自民は処分を決めかねています。民主や公明が提示した案では、1票の格差が約2倍にまで縮まりますが、自民・維新案では3倍。実はこれが司法で違憲判決が出ない、とは限らない。つまり賛成したことが、後に問題とすらなりかねないので、単に自民党の党規に違反したからといって、処分するのが正しいか? 微妙な判断を求められます。

そんな安倍氏が、台湾の李登輝元総統と極秘会談をしたことが、波紋をよんでいます。中国は訪日ですら「厳重な懸念と強烈な不満」としていたぐらいで、それが現首相と会談までしたのなら、黙っていられません。そもそも極秘会談が洩れたのは、会談をセットした安倍氏に近い側からのリークとされます。つまり成果をアピールし、対中強硬路線を印象づける狙いがあるようですが、安倍氏としては大迷惑です。27日から開かれる予定の経済パートナーシップ協議すら、開催が危ぶまれますし、谷内NSC局長が訪中した際、李克強首相と会談するなど、融和ムードの演出を狙っていた中国に、泥を塗る形となったことが確実だからです。
中国とて景気減速が鮮明で、日本にすがる思いですり寄ってきた。安倍氏も70年談話ばかりか、北朝鮮の拉致問題でも中国の協力を得たい狙いがあった。しかしそれが、リークによって水泡に帰した。中国は、台湾問題で妥協が許されないからです。安倍氏は、身の回りによく働き、従順なミツバチのような人間を集めている、と思い込んでいるのかもしれません。しかし安倍氏の周りには、保守というスズメバチがいて、ミツバチから利権をかすめとろうとしたり、また安倍氏が自分たちの都合が悪い方に行こうとすると、ちくちくと後ろから刺してきます。山本参院議員による「トップバッター」発言など、委員会設置前に口をすべらせたとしたら、驚くほど幼稚です。安倍氏にダメージを与えるのは、甘い蜜を集めるミツバチではなく、それを狙ってくるスズメバチ、ということをよく認識しておかないと、いずれ致命傷を負うことになるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:27│Comments(6)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by ジニー銀河   2015年07月26日 06:36
民主党と公明党案の10区もの合区では…より反発があると思います。
今回の2区ですら…参議院議員が1人もいない県が出てもいいのか?と批判するマスコミもありました。また全て比例代表制にしても…全ての県から参議院議員が出るという保証はないと思います。過疎の県の地域の民意を考えれば…格差是正は難しいですね…。
2. Posted by けやき   2015年07月26日 13:49
東京オリンピックの開幕日が7月24日という炎天とは知りませんでした。関心がないし、開かれるかどうかわかったものじゃないと思っていましたから。でもそんなふうに思っている人が、内部にもいたのでしょうか。どういういきさつで炎天下に行うことが決まったのか知りませんが、どうせ非常識のイベントと思っている人が結構いたんでしょう。ところで2016年度の米国防予算案では、米兵4万人の削減を予定しているとか。不足分は安倍が米議会で約束した安保法制で補われることが決まっているからだそうです。真偽のほどはわかりませんが、安倍自公政府はアメリカに日本を売り渡す政策を遂行することしか眼中にないのは確かです。この国は法という統治原理を単なる一内閣の属性にしてしまい、最早国家の態をなしていませんが、それで戦後レジームを解体したとあの連中は悦に入っているんでしょうかね。
3. Posted by 管理人   2015年07月26日 23:30
ジニー銀河 さん、コメント有り難うございます。

反発はともかく、これが違憲かどうか? と考えると微妙なので、踏みこむという手も一つあります。もしこれが違憲と判断されてしまうと、今度こそ参院議員がそろって身分を失いかねないのですからね。

私論ですが、各県ごとに二名、これは参院選が二つに別れているためですが、それ以外はすべて人口配分とすれば、一票の格差の問題はなくなります。人口配分も都道府県単位ではなく、例えば2〜10ぐらいの県単位でまとめる。議席数に偏りがでないようにするのが目的ですが、政党による比例代表とするよりは、よほどこちらの方がメリットもあります。例えば、人口配分になると選挙区が広く、どうしても政党色が強まりますが、逆に都道府県で、選挙ごとに一人選出する議員は、政党とは関係ない択び方ができる。国民の選択の幅が広がります。一部では、知事を参院議員とすればいいのでは? との指摘もありますが、これも知事の仕事がそれほど多くない、という意味でもあって、それはそれで問題を感じます。

工夫をすればいくらでも変えられる。ただ、変化を恐れるからこそ、選挙制度の変更は難しいのですね。もう政治家が、選挙制度を云々する時代は終わったのかもしれません。選挙制度は有識者懇などに委ね、政治家は有無を言わさず従う。もし圧力があったり、有識者との癒着が確認されたら、ペナルティーを科す。そうやって選挙制度を話し合う方が、よほど実のあるものができる、ということなのでしょうね。
4. Posted by 管理人   2015年07月26日 23:54
けやき さん、コメント有り難うございます。

夏季五輪は、どうしても凡その期間が定められていて、それは各スポーツ団体との話し合いでも決まっているので、日本単独の理由でもう少し秋ごろに…というわけにもいかないのですね。北京は酷暑が心配されましたが、日本も結構危険なのかもしれませんね。

安倍氏は、保守かどうかは別にして、祖父にして元首相である岸氏の悲願を達成することが、自らの使命と考えているのでは? との指摘がありますね。それは安保法制の見直し、日本を戦争できる国にすることだというのです。最近、安倍氏の答弁でも「私が…」という個人的な考えを披見する機会が増えたのも、どうして分からないんだ、と苛立つのも、悲願達成にむけて焦れる気持ちの表れ、というのですね。

安倍氏の語る戦後レジームの脱却も、実は祖父レジームの脱却が根本にあり、極めて個人的なコンプレックスのゆえに拘っているのでは? 優秀で周りからも評価されていた祖父、父との関係が希薄だったとされる安倍氏が目標としたのが、祖父越えというコンプレックスだった。その結果、戦争をできる国とし、米国の機能を肩代わりするというのですから、その愚は論を待ちません。コンプレックスの塊だからこそ、批判されたり、攻撃されると逆ギレする、という精神構造をもつともいわれます。それで国民全体を不幸にするようなら、安倍政権の存在自体が病的ということになるのかもしれませんね。
5. Posted by ジニー銀河   2015年07月27日 00:28
東京オリンピックの開催日が真夏になったのは…欧米のプロスポーツの閑散期でメディアが欧米のメディアが希望したという話しを聞いた話しがありますが…どうでしょうか?
すなわち欧米のプロスポーツの時期とオリンピックが重なることを…欧米の放送局が嫌ったということです。
6. Posted by 管理人   2015年07月27日 01:00
ジニー銀河 さん、コメント有り難うございます。

欧米メディアが希望した、とまでは正直分かりませんが、しかし夏場に開催されたのは、スポーツ団体やその利権がうまくかみ合わない時期、ということで択ばれた面がありますね。そもそも、欧州だと7月でも酷暑とされるほど、暑い国はありませんから、それでも問題なかったのでしょうね。ただ日本の夏は高温多湿、選手には厳しいですし、今後もし赤道直下の国や、インドなどで開催が決まったなら、やはり日程については考えないといけないのかもしれません。サッカーでもW杯の開催時期がずれるなら、有力選手を出さない、と決めているチームもありますし、メディアとしてはビッグイベントでも、選手とその所属チームと、価値観の違いは摩擦を生む原因でもあるのでしょうね。

しかし冬季オリンピックも深刻で、冬の高緯度地域も、温暖化で雪が不足しているため、開催が危ぶまれてしまう。韓国の平昌もそうですが、収益性の低いイベントとなっているため、開催都市が現れない恐れも出てきています。今後も五輪の在り方は、模索がつづくのかもしれませんね。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
日経による英FTグループの買収中国経済とコモディティ