中国経済とコモディティ内閣支持率と株価

2015年07月27日

雑感。読売の衝撃と、産経の弁護

調布飛行場から飛び立った小型飛行機が民家に墜落し、住民が死亡する重大事故がおきています。捜査は警察に任せますが、これは政府、国交省には打撃となります。横田基地へのオスプレイ配備への反対運動が激しくなりますし、羽田空港の飛行ルート変更について住民説明会を行っている最中です。これまでは米軍の監視空域でもあったため、羽田から海側にでるルートが主でしたが、今後は住宅のある陸地方向への離着陸ができるようにする計画でした。しかし事故確率が上がることは間違いなく、騒音問題ばかりか、事故の説明も必要となります。
火災保険の負担割合が、日本全国で大幅に見直されます。自然災害の多発が主な原因ですが、飛行ルート上にある家屋の危険度も、これでより強く意識されるのかもしれません。今回の事故は、小型飛行機の安全性とともに、影響は多岐にわたって様々な問題を意識させます。

読売、日経の世論調査で、内閣支持率が低下、不支持が上昇しています。読売は『衝撃』などと報じますが、すでに各社の調査で示された内容なので、仮に『衝撃』をうけたとすれば、それはこれだけ世論誘導しても効果がなかった、おトモダチの世論調査でさえこの結果、ということのみです。つまり読売の幹部のうけた印象が見出しになった、政治も、国民も、その結果には何の『衝撃』もうけていないのに、という何ともお粗末な形となっています。
国会では参院本会議で、安保法制についての趣旨説明と質疑が行われました。安倍首相は「丁寧な説明」と述べますが、与党の質疑時間を大幅に増やし、馴れ合いにしてしまえば国民には余計に伝わりにくい。そんな中、礒崎首相補佐官が安保法制に関して「法的安定性は関係ない」と述べ、波紋を起こしています。解釈変更より、一歩踏みこんだ発言であり、立憲主義すら蔑ろにしかねない。礒崎氏は「発言を切りとられた」「説明すれば理解してもらえる」と述べますが、前後の文脈をみても発言を捻じ曲げて拡散された形跡はありません。どうせ党総裁選後、内閣改造との思惑で不問にふすようですが、そのとき安倍内閣がつづいているかどうか? 保守政治家の質の低さにうんざりし始めた国民の反発がさらに強まれば、改造ではなく首相交代です。法的安定性ばかりか、政治的安定性を欠くことにもつながるような発言となります。

産経は『支持と不支持が逆転、それでも支持率4割』など、自己弁護のような記事も書いていますが、第一次安倍政権も今と同じぐらいの支持率で、参院で大敗した。民主への期待が高かった時期ですが、第二次安倍政権でも政権与党の得票率は上がるどころか、むしろ下がっています。自民イヤ! の怒りが無党派層に上乗せされれば、選挙で逆転されることは確実です。さらに『「独裁」「クーデター」と野党がレッテル貼り』とも産経は書きますが、『レッテル貼り』というレッテルを貼っているようだと、結局は批判しているはずの野党と同じレベル、と看做されます。
最近、安倍氏のことを祖父の岸信介元首相の亡霊に取り憑かれているのでは? との指摘が相次いでいます。安保闘争を例にひき、後に正しいと認められた、と述べるなど、安保法制とそれを重ねた発言をくり返す。岸氏が語ったという「安保改定が理解されるまで50年」という言葉を意識しているのでしょう。しかし今回の安保法制は、50年経っても理解はされません。それこそ法的安定性を欠くからです。意味じくもここで側近が指摘したことは、まさに安保法制の弱点なのです。それを関係ない、と言ってしまえば、安倍政権はまさに不安定化する。安倍氏は「安保法制は合憲」と述べますが、これも憲法学者の意見を無視し、レッテルを貼っていることになります。衝撃なのは、立法府にいる者が法的安定性を無視しているという事実、さらなる支持率下落の要因は、野党の追及ではなく、与党議員の躓き、から起きるのでしょう。不支持率5割超えは、安倍嫌い、与党嫌いが国民の半数を超える、ということです。この数字すら無視していると、岸氏の亡霊に呪われ、二の舞を踏むことにもつながるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:10│Comments(10)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

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この記事へのコメント

1. Posted by ジニー銀河   2015年07月27日 23:35
マスコミは住宅密集地の中にある調布飛行場と説明します。普天間基地と同じです。
まるで空港や基地が後から住宅密集地につくられたと思ってしまいます。逆でしょう?
調布飛行場は移設場所はありませんが…その点普天間基地は辺野古という移設場所があります。普天間基地周辺の住民も1日も早い移設を望んでいると思います。 航空評論家の説明によれば…
双発のジェット旅客機なら…こんな事故にはならなかったと説明していました。民主党なら…住民密集地の空港や基地を
どのように解決するでしょうかね?
2. Posted by 管理人   2015年07月28日 00:20
ジニー銀河 さん、コメント有り難うございます。

普天間の事情が異なるのは、あそこは元々住宅地で、それを米軍が強制収用し、住民は仕方なくその周りに家を立てた、ということです。調布飛行場は、建設当時には回りは畑ばかりだった可能性は高いですが、後から住宅を建てようと、それは都、調布市などが許可をだしたから建てたのであって、周辺を調整地にするなど、やり方はいくつかありました。結局、それは住宅地が近くにある飛行場としたのは、行政の責任でもあるのですね。どこまで安全を考え、距離を開けなければいけないか? もまた国により、地方により考え方は異なります。その一つ一つを精査しない限り、問題の根は消えないのでしょうね。

民主党がどうするかは知りませんし、どうしようもないでしょう。国が規制する話でもありませんから。それこそいっそ、国が飛行場の離発着などの状況を見て、一つ一つ規制するのもおかしな話です。航空評論家の話は、恐らく単発のエンジンがトラブルを起こした、という前提なのでしょうが、まだ原因について語るのは早計でしょう。焼け残った機体から、どれほどの情報が集められるかは分かりませんが、翼なのか、それともプロペラなのか、技量なのか、事故の原因と想定されるものはいくつかあります。

普天間も、移設を望むことと、移設先をどこにするかは別の問題です。少なくとも沖縄県民は、県内はイヤだと判断しているのですから、移設を望んでいるからといって、それを辺野古に移設していい話とは異なりますね。それこそ新国立競技場のように、政治決断でもすれば分かりませんが、住民の理解すら得られないままでは、何をしても安倍政権は行き詰ってしまうことは間違いないのでしょうね。
3. Posted by ジニー銀河   2015年07月28日 00:33
沖縄のかたくな姿勢が…ややもすると今日の時事通信社社員の「沖縄を見限ってはどうか?」という質問につながるのだと思います。 出社1日禁止! 上司減給!
この処分を言論封殺と言うとオーバーでしょうかね…。
4. Posted by 名無し   2015年07月28日 08:59
たまたま流れついた記事が目に止まりましたから、コメントします。

オスプレイ云々、おかしな話ですね。
それに今回の件では、飛行ルートに問題があると言えるのでしょうか?

訓練・練習等が禁止されていたにも関わらず、クラブ制度で脱法していたのではとの噂もあります。
また、時間制でレンタルしていたとのことで、パイロットが点検を怠っていた疑いもある。

こうした民間のパイロット養成学校等にメスを入れるべきって言うのが、健全な見方なのではないですか?

今さら手遅れですが、見当外れで独善的主張ばかりしてると、益々マスコミは読者からの信頼を落とす結果になると思うのですが...
5. Posted by 管理人   2015年07月28日 23:30
ジニー銀河 さん、コメント有り難うございます。

沖縄をかたくな、と言ってしまうと、安倍政権もかたくなと指摘できます。辺野古移設を諦めてしまえばよいのですからね。それこそ某軍事評論家の語るように、米軍基地の統合でもよかった、辺野古にこだわるのは『かたくな』なだけですからね。

時事通信社の記者が処分されたケースは、言論統制ではありません。これは公の場で、しかも記者会見の場では必ず所属する社名、個人名となのって質問する場で、自説をひけらかしたり、一方を貶める発言を行ったのですから、それこそ解雇でも問題ないようなケースです。もしそうやって、自説に基づく質問をしたいのならフリーランスになってすればいい、社を背負って、社を代表して質問しているのですから、それが自社の考えと看做されることとなれば、多大な損失を被る恐れすらあります。それは最も重い処分であっても已む無し、ということにもなりますからね。

単に、官房長官を嗾けて、面白いコメントをとろうという挑戦的な意味での質問であったなら、それはそれで一つの試みではあったのでしょう。しかしそういうケースでも、本来は辞表を懐にしのばせ、辞めてもいい覚悟をもってするような内容です。しかしそういうことでもなさそうで、記者個人の考えに基づくものだったのでしょう。個人であれば、勝手にやることに何の問題もありませんが、社を背負ったらアウト、というのがこの問題の顛末なのでしょうね。
6. Posted by 管理人   2015年07月28日 23:42
名無し さん、コメント有り難うございます。

今回の件で、飛行ルートに関しては云々できないのでしょうね。まず滑走路の方向があって、それこそ羽田のように飛び上がった瞬間、急旋回したり、着陸する前に急旋回してから降りたり、といったことをするのなら、小型機ではかなり高度な運転を要求されますし、それこそ滑走路の長さ自体が足りなくなりそうです。むしろ飛行場として成り立つか? という根本問題ともなるのでしょうね。一つは、都市整備の観点で滑走路方向に住宅地を設定している点が、事故の危険性を考慮していない面があります。農地だったり、調整地としておけば、むしろ事故がおきても被害は少なかったのでしょうね。

この問題では、確かにクラブ制度で、実質的には観光、遊覧目的で、慣熟という名で運行されていた点が大きな問題ですね。それは行政の安全管理、という面を逃れる脱法的手法であることが、確実なのですから。しかしそう考えていくと、様々な空撮などについても、出元を確認する必要性すら感じます。今回が、もし撮影のための飛行であった場合、それはどこかで用いられる映像ともなったのでしょう。そうやって不正に、脱法的に撮影されたものがあるとすれば、それを監視する必要もまた生じてきます。

調布飛行場は都営ですが、そうしたことを見逃していたのではないか? 知っていて、暗黙の内にあったのではないか? そういった追求も必要でしょう。知っていて慣熟でみとめていたなら、飛行場側にも問題があり、処分も必要なのでしょうね。
7. Posted by ジニー銀河   2015年07月29日 00:49
〉辺野古移設を諦めたら…
普天間基地の世界一の危険性はそのままです。
普天間基地の危険性を1日でも早く除去する方法は辺野古移設しかないと思います。 移設先の具体的例は…辺野古しかありませんからね…。
翁長さんのような発言や行動を見せいると…
沖縄県以外では…あの社員のような考えを持つ人達もいると思います。 民意の対立が心配です。
8. Posted by 管理人   2015年07月29日 23:40
ジニー銀河 さん、コメント有り難うございます。

普天間基地を早期に閉じる、ベストな策は嘉手納基地への統合です。滑走路も延伸ですみますし、敷地内に必要な設備を建てられるので、沖縄との調整もほとんど必要ありません。今ある設備、米軍の敷地を活用するので、わずかですが、沖縄の基地負担が減る点も大きいでしょう。

むしろ、辺野古は次善の策でもありません。遠浅といっても海を埋め立てるため、地盤改良が必要ですし、大きな杭を打つ必要もあります。これは関空でも同じでしたが、工費、工期ともに地上の基地よりも延びることが想定されます。また飛行場、特に軍用のそれは民間の飛行場より滑走路の要件が厳しいのであれば、さらに工期がかかるでしょう。辺野古はそういう意味でも、ベストでもベターでもない。単に、辺野古という遠浅の海、というだけで選択された面が否めず、また基地分散化と、兵站地の分散化により人的にもよい、という米軍の都合と、日本の防衛利権の結果として選定されたに過ぎません。上記したように、普天間の負担を早期になくす、というなら、辺野古でないことが正しい選択です。

それこそ民意が対立しないよう、誘導するのが国、政府の仕事です。沖縄を説得するか、説得できないなら沖縄の基地負担をなくす方向で動く、ということをしないから、安倍政権を応援する側と、沖縄とが対立するのです。むしろその責任は、安倍政権の側にあるのですね。
9. Posted by ジニー銀河   2015年07月29日 23:51
嘉手納統合案も選択肢の中にありましたが結局潰れたと聞いた覚えがあります。陸軍と海兵隊の関係だったと記憶しています。全ての可能性を考えた結果の辺野古だったと思います。このあたり経緯を一番良く知っているのが…長年沖縄自民党のど真ん中にいた翁長氏だと思います。
10. Posted by 管理人   2015年07月30日 00:57
ジニー銀河 さん、コメント有り難うございます。

潰れたのではなく、潰したのですね。それに、すべての可能性を考えたわけではなく、辺野古ありき、で初めからスタートしています。後から出てくる検討した話や、辺野古以外が頓挫した理由、辺野古にした理由にしろ、正当性をはかるために行っているもので、論駁することが可能です。その一つ一つを検証することはしませんが、国が辺野古に決めた、という時点で、辺野古よりよい候補地について、国からそう説明があるはずもないのですね。つまり辺野古がベスト、という理論付けのために、他の議論は出てきているのです。

翁長沖縄県知事が、日米の基地交渉の経緯を直接知る立場にあったとは到底思えませんが、日本政府と沖縄との交渉を知る立場にはあったでしょう。逆にいえば自民にとって不都合なことを、一番よく知っているのかもしれません。その上で反対に回ったのですから、それが容認できなかったか、はたまたその課程において自民党の不誠実さがあったか。これは翁長氏が墓場までもっていくつもりか、後にその裏側を暴露するのかで、対応も違ってくるのかもしれません。翁長氏が通常のやり方では国を変えられない、万策尽きた、となったときに出てくるのであれば、その破壊力は絶大なのかもしれませんね。

しかし少なくとも、嘉手納に米軍関係者も色気をみせていたことは語られていますし、辺野古では不都合であることもそうです。辺野古がベスト、ということではない中で、辺野古にした理由を考えたとき、巷間語られている以上のきな臭い話が、ここには含まれていることになるのでしょうね。

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