雑感。教員定数についてイエレンFRB議長の講演

2016年08月26日

4−6月期の年金基金の運用損

イタリア中部でおきた地震、未だに被害が拡大しており、心配されるところです。元々ギリシャからイタリアにかけては火山や地震が多い地域ではありますが、日本ほどではないせいか、耐震などの対策には積極的ではありません。被害地域をみても、レンガづくりの家があったり、鉄筋作りでも壁が崩れているところからみて、水を多く含んだ軟弱なコンクリのようにみえます。災害に対する備え、改めて意識させられます。
どうしても経済を通してみてしまいますが、イタリアの金融機関は今も不良債権の処理に苦しむところが多くあります。このような災害が起こると、金融機関には打撃となり、不良債権問題が蒸し返されるかもしれない。2重、3重に備えの大切さを感じます。

年金積立金管理運用独立法人(GPIF)が4-6月期の運用実績を公表しました。国内債券は9383億円の運用益、残りはすべて運用損で、国内株式は2兆2574億円、外国債券は1兆5193億円、外国株式は2兆4107億円となり、トータルでは5兆0463億円の運用損です。国内株式だけをみても、基準日となる3月31日の日経平均終値は16758.67円。6月30日は15575.92円。約7%の下落なので、やや成績が悪い程度です。しかし3月の昨年度末に比べ、損失が膨らんだのは4-6月期は配当をだす企業が少ないため、もあるのでしょう。外国株、外国債券もダウをみても3月末と6月末はほぼ変わらないので、為替の影響が大きいとみられますが、112円と102円なので、約8%の円高とみるとトントン。しかし逆に米国株などは4半期ごとに配当をだすので、運用成績が悪い、と見なした方がよいのかもしれません。
国内債券だけはマイナス金利の導入で、運用益となりましたが、日銀が9月の総括的検証を表明して以来、金利は上昇傾向にあるため、債券価額はマイナスの傾向が強まっている。株式は16000円台と、やや持ち直してはいるものの、日銀の6兆円砲の影響で下支えされているだけで、実体との乖離が大きいともされる。年金運用としては、こうした危うい状態であり、為替もさらに円高がすすむなら、株、債券、国内、外国ともすべて損失をだす期間が近いうちにでてくることも考えられます。

GPIFが損失の原因についてBrexitを挙げましたが、外国株はすぐに戻していますし、日本株だけ出遅れた、といっても英国選挙の前後で比べると株も為替も2〜3%の下落でしかない。影響があったとしても1千億円前後といったところでしょう。やはり運用方針の見直しで、リスク性資産の割合を増やし過ぎた。また株も為替も、年金は高値掴みをさせられた。つまり株も為替も、頭打ち感がでてきて、安倍ノミクスの成長戦略の一環としてダボス会議で打ち出されたのが、年金資産のポートフォリオの見直し、です。つまり年金がこれほど買うから、外国人投資家にもっと買って下さいね、というアピールだったわけで、年金資産が運用益をだすかどうか、は二の次だった。むしろそれで外国人投資家が日本株を買い、円を売ってくれれば年金も収益をだせるだろう、という甘い試算だったのであり、一言でいえばアテが外れた。政権の見通しの甘さが招いた運用損なのです。
しかもこの高値掴み、まだまだ底値がみえないことから、損失が拡大する恐れもあります。GPIFは「年金の受給には影響しない」と述べていますが、当たり前です。年金の受給はマクロ経済スライドによって変動するだけで、運用成績によって変わるものではないからです。影響があるのは、年金基金の原資が予定より早く枯渇する、ということ。つまり将来的には、年金として集める分だけでは足りず、税金の補填割合が高まる、ということ。そのときには運用に回す資金はなくなり、年金は自転車操業に陥る、となります。

もっとも警戒すべきは、まだ長期では1%以上の利回りのある米国債へ投資しても、大きな損をだしている点です。恐らく安倍ノミクスをつづけていれば、やがて社債や地方債などの利回りの高い金融商品へと手をだすよう、ポートフォリオの見直しが行われるかもしれない。そのときは安倍政権に忠誠を誓う企業の社債や、政権幹部の親族企業の社債など、露骨な利益誘導が行われるかもしれない。ナゼなら為替変動におけるリスクヘッジさえできない年金基金が、さらに市場規模が小さく、情報の少ない社債や地方債でまともに運用できるとは思えない。運用先が分からないから、政権の意向を『忖度』しやすくなる、とも考えられるからです。
米雇用統計も、Brexitも、年金基金のイイワケでも何でもない。そういう諸外国の変動要因によって、国民の資産ともいうべき年金が目減りした、が今回の結果なのです。そのうち年金基金のことを『燃金飢饉』と書くようになるのか。燃えてお金が焼け、国民が飢餓で苦しむように、懐からすべてのお金が毟り取られるのか。災害に対する備え、日本では別な意味でも必要となってきているのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:45│Comments(19)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 年金

この記事へのコメント

1. Posted by hayate   2016年08月27日 00:36
景気が良い=物価があがる=インフレ

こう考えた安倍さん一派の理屈は
インフレ→物価上昇→景気が良くなる・・と考えた?

しかし現実はデフレに戻り始めてる?・・・

デフレの象徴とまで言われた牛丼・・・今日のニュースである回転寿司店が1皿100円→90円にしたところ、売り上げが30%増えたとの事。
記事では、デフレへ逆戻り懸念とありましたが、そもそも無理矢理インフレにするメリットが証明されてない以上、庶民はデフレ歓迎となっても不思議ではありませんね。

テレビで散々、講釈たれて金融緩和を推奨していたリフレ派を正座させて、全員にビンタしたい(笑)
2. Posted by 管理人   2016年08月27日 01:21
hayate さん、コメント有り難うございます。

個人的には、ずっとインフレは経済環境の一状況であるから、無理やりインフレにしたりするとおかしくなる、と主張してきました。安倍政権のめざしたのは、あくまでコストプッシュインフレ、景気より先にインフレを改善させる、ということでしたから、よりマイナス面が強くでて、景気はかなり悪い。それに引きずられて、結局は物価も下がってきてしまった。そもそも需要のないところに、資金だけ溢れさせることに、あまり意味はないのでしょうね。

今は単価を安くして、回転率を上げたり、それこそ集客効果をみこんで価格を決めたり、といった面が強くなっている。そもそもが、経済というのはこういう需要と供給、でものごとを考えた方が、シンプルなのですね。需要があるから、価格が上がる、これは経済学でいうところの効用極大化行動、として説明できますが、手取りが下がり、予算制限線が下方へとシフトしていく中では、決して需要が増えない。安倍政権では企業を儲けさせれば賃金が上がり…などと考えていたのでしょうが、円安で稼いだ収益などで浮かれるおバカな経営者は少なかった、というある意味、健全な面はあるのでしょうね。

しかし政権はそれ以上におバカだったのであり、円安にして、公共工事を増やして、儲けたから官製賃上げでも何でもして、給与アップに努める、などという発想が、もう頭の悪さを示しているとしかいえないのでしょうね。残念ながら、国民が選択した政権、となるのですが、日本人がこうした選択をしてしまうぐらい、不健全になった、とは信じたくないところですけれどね。
3. Posted by ジニ―銀河   2016年08月27日 04:03
円高も単なる言い訳でしょうか?
4. Posted by 素人   2016年08月27日 09:55
素人考えですが…

日本の10倍以上の人口を持つ中国やインドまでが、日本並みに物作りを始めたのだから、たちまち世界的に供給過剰になるのは当たり前…デフレ要因その1

物が売れなくて儲からなくなった企業が、人件費を減らすことで利益を上げようと社員の非正規化を進めたので、一般国民の購買力(需要)が減った…デフレ要因その2

供給が増えて需要を減らしたのですから、現在のデフレ状況になるのは至極当然に思えるのですが…。

5. Posted by ジニ―銀河   2016年08月27日 11:26
日本の政治家としては、何らかの対策をとる必要がありました。それがアベノミクスでしょう。供給過剰が当たり前として、無策というのはありえないことです。
6. Posted by いろはのい   2016年08月27日 16:44
GPIFの運用損に、円高を持ってくるのは、明らかに
担当者が無能であることの言い訳でしょう。
資産運用は、円高・円安に関係なく、利益を出さねば
ならないもので、普通の資産運用ファンドはそうやっています。
円高だから利益が出さない、などと言い訳するなら、
円高の間は、GPIFは資産運用を中止するのでしょうか?
何もしないで、円安になるのを待つ?
そんな話は聞いたことがありません。

まあ原因は、安倍氏が自分の支持率を上げるため、
株の買い入れを増やしたことにあるので、安倍氏は
年金の資産を減らしたことの責任をとって、早く
辞任すべきでしょうね。

> 政治家として、対策をとる必要がありました
その対策に「失敗」したのですから、責任をとって
辞めるのは、当然ですね。
企業の責任者は、皆そうしていますよ。

7. Posted by 管理人   2016年08月28日 00:38
ジニー銀河 さん、コメント有り難うございます。

円高がイイワケ、というより、日銀が無理やり円安にしていたのであって、いずれ円高に転じることは明らかで、もっと先だと思っていた、はやはりイイワケでしかないのでしょうね。

何らかの対策…それが的外れだったら、むしろやらない方がマシ、との判断もできます。逆にいうと、政治家が動くとろくなことがない、というアノマリーの一つでもあります。安倍ノミクスは官僚の考えたことではなく、また官僚に丸投げしてやらせたものではない。政治家と、竹中氏を初めとする新自由主義の学派がこうすれば上手くいく、と考えてすすめたものです。古臭い公共工事の拡大と、金融政策を組み合わせれば景気も浮揚し、万々歳。しかし以前から指摘しているように、あまりに単純な頭で、あまりに単純化されたモデルで考えただけに、現代においてはまったくナンセンスな経済政策になってしまった。低金利になれば、もちろん成長率だって下がる。なぜなら、お金を市場にあふれさせても、お金が回っていかないからです。結果、今のような状況が生まれます。金融緩和という、無理やり円安にしたこともそうですし、それが転換点を迎えれば、急速に円高がすすむ。外国人投資家が多いため、為替をみながら株価を調整する機能が働き、円高になれば否応なく株安になる。政治家が余計に動いたせいで、今後も日本経済がおかしな方向に引っ張られることは、ほぼ確実でしょうね。
8. Posted by 管理人   2016年08月28日 00:53
素人 さん、コメント有り難うございます。

最近、白物家電も中国製がかなり増えましたね。供給過剰にならないためには、先進国で製造されるものはより高級路線へ、ということで棲み分けがすすんでいますが、今は生産革命により、生産装置さえ購入できれば、ほとんど先進国並みの製品はできてしまうことで、製品の質が上がってしまったのが問題なのでしょうね。結果、より人件費の安い国でつくるようになり、その結果としてデフレ圧力がつよまっている。そこは間違いないでしょうね。

また人件費の問題もそうですが、日本ではリタイアする高齢者が増えているのですから、ますます購買力は低下します。さらに、最近語られているのが、日銀が金融緩和をし過ぎた、というものがあります。金融政策の方向性によって、一時期は緩和方向にバイアスがかかったため、円安に傾き、それが輸入物価の上昇を促してきましたが、もう緩和が止まった。そこで円高になり、輸入物価が下落してデフレマインドが強まった。そればかりでなく、イールドカーブがフラット化し、国民の間にも将来、値上がりするとの予想がたたなくなった。慌てて買う必要もなくなり、むしろ待っていた方が安くなる、こうしたマインドが財布のヒモを締め、デフレ圧力を高めている、ともされます。少なくとも、もう日銀に金利を誘導し、経済をコントロールする術は少なくなってしまったのであり、ここからは金利、為替、そして経済指標など、様々な点からみてもインフレには戻りにくくなってしまったのでしょうね。
9. Posted by 管理人   2016年08月28日 01:02
いろはのい さん、コメント有り難うございます。

かつてのような外国債、外国株の比率、規模なら、まだ為替のリスクヘッジをしなくても目立たなかったのでしょうが、これだけ比率を高めてしまうと、嫌でも目だってしまう。つまり比率は変わったけれど、運用方針まで含めて見直していなかったことが、為替差損においては最大の問題ではあるのでしょうね。

最近になって、為替はゆるやかな変動なら、企業も対応できるけれど、急激な変動には耐えられない、という意見を耳にする機会も増えたと思います。しかしそうであれば、円高だったとはいえ、急変動のほとんどなかった民主党政権時代と比べ、今のように為替でも急変動をおこしている安倍政権では、逆に企業は経営が難しくなった、ともいえるのですね。そうした企業が、円安だからといって浮かれる、というのはあまりにも不自然であって、政治家がいくら円安で儲かったんだから、と賃上げを促したり、設備投資を促したり、ということをしても、まったくなしのつぶてだったのは、そういう理由もあるのでしょうね。

政治は必ず責任をとらねばいけない。しかし、ナゼか安倍政権では責任をとらなくてもいい、という文化が育ってしまうからね。閣僚の辞任が頻発しても、任命責任が問われない。政策的に失敗を意識されても、責任はとらない。今回の年金問題もそうですが、恐らく責任をとろうとはしないでしょう。もしかしたら『平成無責任男』という評価が、後世安倍氏には定着するのかもしれませんね。
10. Posted by ジニ―銀河   2016年08月28日 03:16
公共工事は、今も昔も即効性のある景気刺激策です。地方もそれを求めていますし、公共工事とか観光しかないのでしょうね。責任をと言われますが、安倍政権は国政選挙では4連勝です。政権支持率も高いですし、国民は更なる安倍政権の継続を望んでいるとか考えられませんけどね。
11. Posted by ジニ―銀河   2016年08月28日 04:23
輸出を増やすには通貨安が望ましい!これは世界各国共通の認識だと思います。ドイツもEUに加わることでユーロ安の恩恵を受けていると思います。アメリカもドル安を望んでいるのでしょうか?適正なドル円はいくらでしょうか?それは誰が決めるのでしょうか?
12. Posted by のむ   2016年08月28日 06:52
最近は現地生産でないと日本企業の製品は売れません。通貨安は輸出が数量ベースで増えていない企業が国の政策を利用して好決算に見せかけるためのもので、税金を悪用した国家ぐるみの粉飾と言っていいと思います。
13. Posted by いろはのい   2016年08月28日 17:20
わかりやすいたとえ話で言うと、ある会社の社長が
マリオのコスプレなどして、社員には人気がある。
しかし能力的にはまったく無能。
一見人気があるのも、裏で社員にボーナスを出しているから。
しかしそのせいで会社は赤字、このままでは倒産確実。
社員は路頭に迷う。
さて、この一見人気がありそうな社長は、続けたほうがいいか、
きっぱりと辞職したほうがいいのか。
 答えは、明らかだと思いますが(笑)
ここで社長を選んだのは社員だろ、と言って責任転嫁するのは
一番卑怯な人間がやることですね(笑)

ところで日経株価、日銀買いの影響は2000円、
と言われています。しかし日銀のETF購入は
せいぜい7兆円くらい(たしか)。
ところが、GPIFは比率を12%→25%へ上げました。
単純に130兆円の13%は約17兆円で、日銀の
2倍以上買っているのですが、株価への影響は
考えなくていいのでしょうか?
14. Posted by いろはのい   2016年08月28日 17:29
書き込んでから、気づきました。
一番卑怯、は言い過ぎましたか。
大変失礼しました。
15. Posted by 管理人   2016年08月29日 00:43
ジニー銀河 さん、コメント有り難うございます。

公共工事は速効性があっても、経済全体を押し上げない、端的にいえばそれだけの効果です。もし公共工事で短期的に押し上げたとしても、長期で経済成長するような施策を伴わない限り、国は一時的に損しただけ、延命しただけ、に過ぎなくなります。それが国民にはまだ分かっていない。政府が予算をつかっているのだから、何となくよくなるかも? という淡い期待だけは保っていますが、安倍政権では増税しているにも関わらず、国の借金が右肩上がりである状況は何も改善されていないのが、良い証拠です。

輸出を増やすには通貨安…、は世界共通認識ではありませんし、逆に今、そんなことを言っていたら笑われます。経済学をあまりに知らないからです。折りにふれて指摘はしていますが、モノの価格は貨幣価値によってのみ決まるものではありませんし、原材料をどこから仕入れているか、部品をどこから仕入れているか、どこで製造しているか、様々な要因があって貿易は決まります。今回、円安のときは貿易赤字が拡大し、円高になって貿易黒字になった、こうしてみると円高の方が日本にとって望ましい。円安になったからといって、貿易数量が増えたわけでもない。結果からも自明ですし、個人的にはずっとそう指摘してきたつもりです。

通貨は様々な要因によって決まりますが、米国はドル高を望むときもあります。それは国内に投資、資金流入を促したいときです。ただ、そのせいでバブルとなり、今はそう思っていない。フェアバリューは100円を切る辺り、とは思いますが、米国がドル高を容認しなくなった以上、円高にはもどりにくいでしょうね。
16. Posted by 管理人   2016年08月29日 00:50
のむ さん、コメント有り難うございます。

企業が現地生産をすすめるのは、為替リスクをヘッジしたい意味もあるのでしょうね。それこそ為替の急変動によって、収益が激しく上下動したら、長期での戦略も立てにくくなります。それに、日本の場合はどうしても原材料を輸入しているため、それを加工、輸出ということまで考えると手間も増える。現地で生産した方が原材料の調達、部品の調達に有利であればそうするでしょうし、そこには人件費もかかってくる。様々な要因が、企業の意思決定には関わっていますから、単に円安のみとり上げたり、といったことをしていると、必ず議論はおかしくなってしまうのでしょうね。

粉飾、とまでは言いませんが、自民党とべったりだった輸出産業、仮にトヨタを例にあげると、ここに来て自民と距離をとり始めました。円安に誘導して欲しい、とは言ったものの、経済を不安定にしてくれ、なんてお願いしていない。今、株にしろ為替にしろ、不安定な動きになってしまったことで、安倍政権の施策が正しくないことに、ようやく気づき始めたのでしょう。そうした動きを察知し、安倍政権に命じられて日銀が株価の下支えにETF購入の増額を決めた、と考えると分かり易いのでしょうね。日本の場合、為替に関しては上記した通り、円高の方が貿易黒字になる。この事実は変わらないわけで、国の構造からして円安をどこまで好感するか、はよくよく考えた方がよいのでしょうね。
17. Posted by 管理人   2016年08月29日 01:04
いろはのい さん、コメント有り難うございます。

社長で例えるより、医者で例えたいと考えています。安倍医師は日本を突然死させかねない劇薬を処方し、日本を延命させている。この薬を呑まなくちゃダメだ、といって患者を信じこませ、患者やその家族も延命させているし、何より患者が元気なので信頼している。しかしその劇薬によって、逆に寿命が縮まり、患者はどんどん衰弱している、というのが今の状況なのでしょうね。行き着く先は日本が突然死してしまう、そのときになってあれはヤブ医者だ、と気づいてももう手遅れ、ということでもあります。劇薬は劇薬でしかありませんからね。

日銀はずっと継続して買うので、押し上げる力も継続しますが、年金はポートフォリオの見直しをほぼ3〜6ヶ月かけて完了しましたから、その後は押し上げる力がありません。一時的に買いの需要が増えても、その特需が消えれば、価格はまた元の水準にもどる、ということですね。まさに18000円ぐらいだった株価を、20000円台まで押し上げたものの、その後下がったというのもその効果、といったところでしょうか。元々、実際に企業価値が上がったから、特需がおきたわけでもないので、高すぎる株価には売り圧力が強まり、価格はもどってしまうのですね。

年金は下がったら買い、上がったら売り、というポートフォリオの比率を守るために、そういった反対売買も多く、そもそも押し上げる力はないのです。一時的な特需効果のみ、ということを安倍氏が知っていたかどうかは分かりませんが、ヤブ医者なので処方箋も書けないのと、これは同義なのかもしれませんね。
18. Posted by いろはのい   2016年08月29日 17:12
まだ、よく理解できていないので、質問させてください。

年金は上がったら売り、下がったら買い、になりますが、
株価が下がって年金が買えば、株価自体は上昇します。
つまり下支え効果ですが、これって本来下がるはずの
ところを上げているわけですから、株価を上昇させている
ことにならないでしょうか。

例えば、ポートフォリオの変更で十数兆円、国内株を
買い増ししました。すると日経平均は15000円→18000円に
上昇しました。(3000円の上昇)
ところが、外国人が売って株価が15000円に戻ってしまいました。
当然、年金には買い増し余力が出て、株を買い増ししますが、
当然、18000円には戻らない。(再度、十数兆円を
注ぎ込めるわけではないので。もっと少ない金額のはず)
今度は戻っても16000円まで、かもしれない。

 この例では結局、年金の買いで1000円しか増えませんが、
管理人さんのご意見では、これを繰り返していくと
やがて上昇分もゼロに近づく、ということでいいのでしょうか?
19. Posted by 管理人   2016年08月30日 00:50
いろはのい さん、コメント有り難うございます。

株価が下がって年金が買っても、上昇するほどに買うわけではありませんからね。そもそも株価をどうとらえるか? 確かに下支えはできますが、どこが適正水準かは、色々な見方があってよく分かりません。つまり年金の買いは、ボラティリティーの高まりを抑止する方向では機能しますが、上げる、下げるとは見られていないのですね。

例えの話ですが、ポートフォリオの見直しで15000円が18000円になり、15000円にもどってきた。年金に買い余力がでたとしても、株価を16000円にまでもどさずとも、買った株数が増えているため、15000円とちょっとでもポートフォリオの上では比率に達成してしまうのですね。つまり株価が16000円にまでもどらなくても、15000円のままでも、年金の保有している株の口数さえ増えれば、ポートフォリオの比率には近づく。例えば、15000円で150口、年金がもっていました。ポートフォリオの見直しで30口増やし、18000円で180口になった。その後、15000までもどっても180口です。これは1口100円だったものが、1口85円弱に下がったことを意味する。もし株価が15000円のままでも、30口ぐらい買うと、大体金額的に年金が保有している割合は増え、18000円で180口のころと合ってくるのですね。15000円でも210口を保有すれば足りる、ということです。

確かに株価は年金が買おうと、適正水準をさぐりながら動くものですから、多少の買いでは反対売買がでて、動くこともない。日銀のように買い切り、でいけばそれなりに効果もありますが、年金のように買う口数でも変わってしまうものは、買ったから上がる、ということでもないのですね。

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