長期政権の緩み?WTO逆転敗訴も「敗訴でない」?

2019年04月11日

雑感。ブラックホールの映像

ブラックホールが撮影…少し期待しすぎたのかもしれませんが、ちょっと拍子抜けでした。ホーキング輻射によりブラックホールは光る、もしくは落ちていく情報が表面に貼りつく、などという推測はこの映像では確認できなかったからです。しかし電波望遠鏡が発達し、それこそ宇宙空間にいくつもの観測衛星が浮かべば、いずれこうしたナゾも解明されるかもしれません。今は地球上でできる最善のことをした、という意味でこの映像の意義は大きいのでしょう。ただガスの濃度差など、新たなナゾも生まれてしまいました。

Brexitが10月31日まで延期されました。トゥスクEU大統領とメイ英首相とは、言葉は悪いですが同じ穴のムジナ。Brexitを骨抜きし、影響を最小限にするのが目的であり、期限を1年延期と提唱したのもトゥスク氏です。ただ、メイ首相はすでに辞任カードを使い、野党とも協議を始めるなど崖っぷちであり、1年延期したとてトゥスク氏とメイ氏の描いた通りの決着にはならないでしょう。メイ案以外の選択肢として議会で投票を行った際、EUから離脱も関税同盟には残る、が僅差の否決でしたが、そんな都合のよい決着にはEU側が断固反対するでしょう。それが許されるのなら、EUから離脱する国が続々と現れるはずです。
ただ今回の決着先送りでも、EUが混乱を恐れて弱気になっていることが読み取れ、EU各国の中で離脱を訴える政党にとって追い風となるはずです。EUは強気にでられない、今が交渉のチャンスだと。EUの恩恵を最大にうけている独国が、トゥスク氏の提案にのったのもEU離脱派が、まだそれほど伸びていないため。逆に仏国をはじめ、政治的に不安定な国は、自国内の離脱派が伸長するのが怖い。この延長が吉とでるか、凶とでるか。個人的にはEUの終わりの始まりで、どんな形にしろEUに変化が生じると考えます。

世界の指導者が混乱を恐れ、何とか物事を丸く収めようとする中で、株式市場でも大量のVIX指数売りが溜まっている。何か弱気材料がでても、VIX指数を低く抑えることで株式の下落を防ぎ、上昇させるといった取引が今年に入ってから活発です。それが3ヶ月もつづいたことで、すでに維持するのが難しくなっているのです。いつそれが買いに転じ、VIX指数が上昇するか分からない、それに伴い株が下落するか分からない、という状況で日本は10連休を迎えてしまう。非常に懸念される状況が近づいています。
今の世界は力業で不安定要因を排除しようとする一方、その歪を溜めていく。昨年10月から起きた急激な下落も、実はその一環とさえいえるのです。ダウ、NASDAQ、S&P500、これらのうち一つでも最高値を更新したら要注意なのでしょう。その歪が一気にふきだし、現状の環境でこの価格はあり得ない、という思惑が一斉に広がる可能性があるからです。そして今、ヘッジをかけずにリスク資産に投資し、わずかな利回りを得るような投資をしていた層が慌ててポジションを巻き戻す。そんな動きを引き起こし易くなります。

Brexitも同じで、不安定要因を排除しようとするばかりに、歪みが大きく溜まっています。そしてそれは日本も同様なのでしょう。昨日取り上げたように、安定が望まれるとして長期政権をメディアと財界も推奨してきたら、その腐敗が歪として溜まってしまった。今や世界は、ブラックホールが空間を歪ませて映像を屈折させるように、溜めこんだ歪みによって現実すら見えなくなっている、そんな状況なのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:19│Comments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加 欧州 | 経済

この記事へのコメント

1. Posted by 阿吽   2019年04月12日 09:05
Brexitについての個人的な感想ですが、若しも労働党のコービン党首が政権を獲ったなら、イギリス国民の多くはEUを離脱しなくてもいいと思っているのではないでしょうか。

コービン党首の戦略は、EU離脱猶予期間中に議会解散、総選挙に持ち込み、政権獲得後に再度国民投票を行ってEU離脱無しにして全て解決
ではないかと思っています。

選挙になれば労働党が勝利するのではないかとの話は出ているようです。
2. Posted by いいじゃん   2019年04月12日 18:14
賃金 電子マネー解禁へ…厚労省 外国人就労に備え

官僚どもは浮かれ気味じゃないのか
3. Posted by 管理人   2019年04月12日 23:42
阿吽 さん、コメント有り難うございます。

どうでしょうね。難しいのは、英労働党は確かに反EUの団体、人々から目の敵にされている面もありますが、メイ氏との会談でも離脱回避という方向ではまとまらなかったようですし、恐らくソフトブレグジットを狙っているようにも感じます。それを英国民がどう受け止めているかは、中々日本にいると読み切れない部分ですね。

本当にEU離脱阻止で多数をとれるのならよいのですが、直近の地方選では労働党の議席が伸びていないように、国民の支持を集めきれていない。それで保守党が多数党をにぎったら、結果的にさらに混迷が深まるだけです。むしろEU側が条件を引き下げないことで、英国内でより一層のEUへの反発が高まっているのかどうか? その判断次第なのでしょうね。

個人的には、メイ内閣が総退陣し、新たにできた政権がEUとの再交渉を標榜するとき、がかなり深刻だと考えています。EUは条件を変えない、一方で英国では国民投票も間に合わず、離脱期限を迎えてしまう。その前に、EU議会選挙に参加するのかどうか? もし離脱強硬派が参加すべきでない、と強硬に主張したら、次の山場は5月終盤にやってきてしまいます。そうなるとやはり国民投票は間に合わない、ということになるでしょう。私は1月の段階で国民投票をすべきだと提言しましたが、遅きに失した感が否めなくなってきているのでしょうね。
4. Posted by 管理人   2019年04月12日 23:52
いいじゃん さん、コメント有り難うございます。

官僚は安倍政権の下で屈辱的な扱いをうけても、天下り規制などをはじめないし、結局のところ官僚に甘い安倍政権が大好き。だから嘘をついてでも、違法なことをしてでも安倍政権に尽くす、という姿が鮮明ですからね。いくら安倍氏が官僚の人事権をにぎろうと、官僚の協力なしで政権は動かない。むしろ能力が著しく不足している安倍政権は、官僚に頼らざるを得ない。だから人事権をにぎり、官僚に手綱をつけておいて、その官僚に甘い汁を吸わせて手なずけるしかないのでしょうね。

電子マネーの良い点ばかりが語られますが、それこそ不正によりその電子マネーが過度に膨らまされたらどうするのか? 政府が管理できる量以上のマネーがいきなり流通する…実は不正プログラムによりそれも可能なのであって、そうすると国の経済が突然死してしまう可能性があるのですね。

それこそ仮想通貨は量を決めて、それ以上に増えないことによってインフレを防ぎますが、電子マネーにそれはありません。例えば毎月、10万人の口座に不正な10万円がふりこまれ、それが流通しはじめる。きづいたときには数10兆、数100兆円の不正なマネーが流通している…となったらその国の経済は終わりです。そういうことが起こるリスクも、ある程度は想定しておかなければならず、それこそ外国人労働者に対し、本国から送金されたという体でそれが為されたら、見抜くことすら大変ですから、後にとんでもないことになるのでしょうね。

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