丸山議員による戦争発言対米自動車輸出に数量制限か?

2019年05月15日

動かない日銀とデフレ圧力

俳優の佐藤浩市氏が映画「空母いぶき」で首相役を演じた際「すぐにお腹を下す設定にしてもらった」と発言、安倍支持層が猛反発しています。フィクションが現実を模倣するなど、よくあることですが、それすら認めないようです。彼らにとっては完治不能の病に罹っても頑張る首相、というのは美化の対象であり、少しでも抵触するのは許せないのでしょう。しかしそれ以前に、退位礼正殿の儀において国民代表の挨拶として安倍首相が「天皇、皇后両陛下には末永くお健やかにあらせられますよう願っていません」の方が、よほど驚きです。これは「已みません」の誤読とされますが、いくら原稿を読むだけと言っても内容を斟酌しつつ語るはずで、よほど心が籠っていないから、そんな誤読をしてしまうのでしょう。
神道系をバックにもつ日本会議がこれに言及しないのも些か不自然と言えますが、「やみません」と言っているように聞こえる、と強硬に主張する人もいます。私は耳がいい方ではありませんが、私には「いません」としか聞こえませんでした。少なくともフィクションに文句をつけるより、現実の問題に目を向けられないようだと、現実の生活は悪くなるばかり、ということだけは間違いないのでしょう。

日経平均が令和になって初の上昇です。千円以上下がっての120円の反発ですから、あまりに弱い。日経平均先物の買いには日系証券会社がずらりと並ぶなど、今日は上げたかった、が本音でしょう。この下落相場でも日銀が動かない、と話題ですが、明らかに長期戦をにらんでこの水準では買えない、とにらんでのことです。日銀の決戦は、2万円及び1.9万円の辺りでしょう。2万円はマインド悪化を恐れる意味合いですが、1.9万円は日銀の損益分岐点の防衛線です。そこを割れてくると日銀の保有するETFが負の資産になってくる。それは黒田日銀総裁の解任や、委員の解雇といった問題すら引き起こしかねなくなってきます。
米株より日本株の方が下げが大きいから、日本は買い、などという人もいますが、米国は利下げ期待で支えられているのであり、金融政策の手段がない日本はいの一番に売られて当然です。しかしその米国も制裁関税による物価上昇は金融政策に影響を与えない、とする意見もありますが、困るのは便乗値上げです。米国も人件費高騰で製造業は苦しんでいる。競争相手の中国製品が関税で価格が上昇したら、これ幸いと値上げに動くでしょう。しかも、この制裁関税がいつまでつづくのか分からないので、生産体制の再構築や、調達先の変更などもままならない。またこれ幸いとシェア拡大を図っても、関税が元通りになれば苦境に陥るので、そうすることもないでしょう。干天の慈雨とばかりに値上げして収益確保を優先する。それが米国全体の物価を上昇させるので、結局は利下げできないことにもなってくるのです。

しかも、中国への販売が滞った国の農畜産品が日本に流れてきており、デフレを促してしまう。円高も同様、デフレへと一直線です。企業収益も落ち、賃金も低落傾向となる中ですから、デフレスパイラルの懸念すら漂いだしている。それでも、日銀にはもう余力がない。何とか一番効果的なところでその手段をつかおう、という思惑がそれを示してしまっているのです。実は、日銀は4月もほとんど動いていない。市場からも日銀の動きは怖くない、とみなされ、ますます動けなくなっているのが現状と言えます。
日本経済は「已みません」どころか、すでに「病みました」という状況です。日銀がカンフル剤を打てなくなり、完治不能の病に罹ってしまいました。それは金融政策が正常化できないまま、景気後退を迎えるという深刻な事態です。日本を不治の病に陥らせた、安倍政権と黒田日銀は未来におけるフィクションでは、稀代の大悪党として描かれることが、ほぼ確実といえるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:08│Comments(7)このエントリーをはてなブックマークに追加 経済 | 

この記事へのコメント

1. Posted by 暴言議員・立憲民酒党代表の足立氏   2019年05月16日 05:36
フィクションでしょ…安倍支持者ってのは過敏ですね。百田とかいう熱狂的安倍支持者がごちゃごちゃ言ってますが…このハゲ〜!違うだろ!違うだろ〜!と言っておきます。今後、百田とかいう三流ハゲの小説が映画化される事はまずないと思う。私は佐藤浩市のファンです。大河ドラマ新撰組で芹澤鴨を演じている佐藤浩市をみてファンになりました。
 
2. Posted by 暴言議員・立憲民酒党代表の足立氏   2019年05月16日 05:43
すぐにお腹を下す!って部分だけ見ていろいろ言ってる様ですね。全部読めば安倍をバカにしている!ということじゃないと思うんですけど…大切な事ですから言っておきます。いや、大切な事ですから「安倍風」一部の安倍支持者はもう少し読む力をつけた方がエエよ。それとデマに引っかからない事。大切な事ですからね。
3. Posted by 門外漢   2019年05月16日 08:55
おはようございます。

そもそもそも佐藤浩市氏の発言を安倍総理批判に無理矢理結びつけたのは、いわゆるネトウヨ側なんですよね。

つまり「ストレスでお腹を壊しやすい=潰瘍性大腸炎」と勝手に決め付け、「佐藤浩市は安倍総理をバカにしている」としたんです。
でも潰瘍性大腸炎の症状は下痢だけでなく、発熱や嘔吐、下血と多岐にわたります。原因も「ストレスなどの外的要因」でストレスだけに限った話ではありません。
だから潰瘍性大腸炎を患っている方、もしくは親しい人が患っている方からは「批判している人の方こそ、この病気を勝手に【ストレスでお腹を壊す病気】と決めつけてこの病気を理解しようとしない」という意見も多く寄せられています。
彼らは「この役が嫌なら断ればいい」とか「体制側を演じるのに抵抗がある」という発言部分を揚げ足取りのように批判してますが、要は「我らが安倍総理を一介の役者がバカにするのは許さん!」なんですよね。

それにしても、杉田水脈議員の「生産性が無い」や桜田義孝前五輪大臣の池江選手を巡る発言のときは「発言の一部だけを切り取るなパヨク!」の大合唱だったのに、自分らはインタビューの一部だけを切り取って騒ぐ。なんともいやはや。
4. Posted by payoku   2019年05月16日 21:20
米中貿易戦争の長期化で、株の変動が大きくなると、下落のたびに日銀がETFを買う羽目になって、損益分岐点が上昇しかねないのが怖いですね。次の不況期に日本がとれる選択肢が、MMT、ヘリコプターマネー、マイナス金利の深堀、と常軌を逸した手段しかなく、奇跡にかけるしかないですね。
5. Posted by 管理人   2019年05月16日 23:34
暴言議員・立憲民酒党代表の足立氏 さん、コメント有り難うございます。

騒ぐだけバカバカしい話なのですが、安倍支持層にとっては看過できないようですね。それより「願っていません」の方が、よほど大騒ぎすることなのですが、そちらは沈黙、ということで今回、時間はたっていますが改めて取り上げてみました。安倍支持層の歪んだ価値観が、こういうところでも現れるのですね。

真正の保守ならば、「お腹を下す」話より、まちがいなく「願っていません」を袋叩きにするはずです。だから安倍支持層は保守でも何でもない、ということが分かる。自民が保守政党、などというのも眉唾なのは、こうした支持層の変容に合わせて、自らも保守でないことをするようになってきたから。それでも自民を保守、と言っている方が都合いいメディアによってつけられたイメージだけなのですね。安倍支持層は、安倍という個人を崇拝するだけの存在であり、彼らがネットで跋扈する間は、安倍氏もお腹が痛くならずに済んでいる、というところなのかもしれませんね。
6. Posted by 管理人   2019年05月16日 23:45
門外漢 さん、コメント有り難うございます。

もしかしたら安倍支持層(私はネトウヨ、という表現ではなく、こう呼んでいます)にとって、たまにお祭り、炎上させるような攻撃を加えることが、紐帯を保つのに重要とでも考え、時おりこうした生贄をつくりだすのかもしれませんね。それは公明も、創価学会を選挙という共通の目的意識をもたせることで、組織の紐帯を維持するのと似るのかもしれません。攻撃対象は何でもよく、特に今回は結び付けやすかったことから、一気に燃え上がったのかもしれませんね。

産経などは「ブーメラン」という表現が大好きですが、まさに今回のような切り取りはブーメランでもあるのでしょう。自民が失言などをさせないためにマニュアルをだしていますが、まさに「切り取り」に気をつけよう、などとします。しかし自民とて相手の言葉を切り取って批判するものであり、全文を理解してくれることはない。今回のように、全文を読んだらまったくそんな意図がない、ということが判明しても、尚その攻撃の手をゆるめない安倍支持層をみても分かるように、結局のところそうして相手を批判するのは、人間の性なのかもしれませんね。きちんとすべての文脈を調べて批判するような人間は、そもそも安倍氏など支持していないのかもしれません。短絡的で、自分勝手であるからこそ、安倍氏を支持できる、ということの証左かもしれませんね。
7. Posted by 管理人   2019年05月17日 00:09
payoku さん、コメント有り難うございます。

昨年末の時点で18300円程度とされていましたから、もう18000円台の後半に入っているでしょう。まさ日銀の損益分岐点は19000円程度になってきたのでしょうね。すると、何としてもそこはキープさせたい。それより上で買わなければならず、そうなるとますます損益分岐点が上がってしまう。もうこのジレンマが続くことが確実なのでしょうね。

米国は利下げ期待が相当程度、高まってきましたが、果たして利下げできるのか? 人材不足で賃金上昇率が3%なのに、物価上昇がそれに追いついていないのですから、必ずどこかが無理をしている。それが制裁関税で物価が自動的に引き上げられるのなら、便乗しないという手がないですからね。

日銀が打てる手で、ご指摘のようなものをやりだしたらもう終わりでしょうね。特にそれが、危機時であればあるほど、日本への見る目が悪化し、売り叩くような動きがでてくるでしょう。MMTにしろ、米国では期待をもって語る人もいますが、明らかに金融相場に馴れきった、米国の誤解の上に成り立つのがMMTやヘリマネなのでしょう。マイナス金利を深堀すれば、副作用で日本はつぶれていくでしょう。いずれにしろ、日銀はまだ手はある、としますが、この前の会合でも2020年まで…とするように今の手を長期化するしかないのでしょう。ただそれが逆に、日銀を苦しめていくことになりかねないのでしょうね。

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