動かない日銀とデフレ圧力雑感。安倍首相と黒田総裁

2019年05月16日

対米自動車輸出に数量制限か?

放送法改正案が衆院を通過し、参院でも可決されればNHKが放送と同時にネット配信できるようになります。カーナビのワンセグでも受信料、といった裁判もありますが、これでテレビをもっていなくてもスマホをもっていれば、例えワンセグがなくても受信料が徴収できます。しかもそれが行き過ぎれば、シェアハウスなどで共同生活していても、世帯として別けて徴収も可能となるでしょう。一戸建てに一アンテナという考え方でもなく、ネットを受信できる端末ごとに徴収できてしまう。それはこの前の統一地方選でも「NHKから国民を守る党」が躍進するわけです。NHKに不満があっても、自動的に受信料が徴収されるなんて酷。誰もがNHKの受信料支配から抜けたい、そんな意識がそこからも読み解けるのです。

日米貿易交渉で、日欧ともに自動車の高関税を先送りする見返りに、数量制限をかける方針と伝わります。上限規制という形で、一定の数量以上の自動車は輸出できなくなる。そうなると問題なのは、メーカーがバラバラに輸出していると制限を守れないので、現行のシェアをもって各社に割り振る形になるでしょう。そうなると健全な競争は働きませんし、メーカーが頑張ってよい車をつくっても売れないのでは意味がない。そうした企業のマインド悪化が米国での活動を停滞させることにもなるでしょう。
日本が韓国との間でWTO訴訟で敗訴をすると、すぐにWTO改革などと訴えだしました。安倍政権の十八番である、自分たちに不都合なものは変えてしまえ、という発想なのでしょうが、賛同する国はたった11ヶ国のようです。如何に日本の主張がうけいれられていないか、を示しますし、安倍政権への信用のなさも露呈します。ただ、ここで米国をWTOに提訴するのなら、もしかしたら多くの国から支持をうけられるかもしれません。なぜなら、それぐらい理不尽がまかり通っているからです。もしこうした高関税をかけるぞ、と脅し、それが嫌なら数量制限をうけいれろ、などという要求が通るなら、自由貿易の崩壊です。

華為技術への制限を受けた中国、欧州も日本の提案にのってくるでしょう。カナダやメキシコの賛同もうけられるかもしれない。一方的に核合意を離脱し、イラン産原油を制限されたイランも同調するはずです。そうなれば軽く11ヶ国を上回り、米国へのプレッシャーをかけることができるはずです。世界がまとまって高圧的貿易交渉に対抗しない限り、恐らくこのまま世界は米国に脅され続けることになります。
米中などを対岸の火事として、中国が不利などと語る人もいますが、それと同じかそれ以上に日米貿易交渉は日本が不利なのです。何とか参院選後に交渉を…などと安倍氏が首脳会談で要請し、それが通ったように報じられましたが、散発的な攻撃はすでに始まった印象です。第三国との問題を調整するのに、米国を頼りにしてばかりいるために、いざその米国と向き合うと何も言えない、では困るのです。しかし残念ながら、安倍政権は何もできないでしょうし、その圧力をかわすために大量の貢物を準備するぐらいしか、手がないのでしょう。日米貿易交渉、どこまで日本が『防益』できるのか? そのとき安倍政権では心許ないのが現状なのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:58│Comments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

この記事へのコメント

1. Posted by 門外漢   2019年05月17日 10:32
おはようございます。
WTOの件ですが、日本と韓国を入れ替えてみると面白いです。間違いなく日本政府は「最終判断が出た以上、韓国政府はまずその判断を受け入れるべき」と判断を出したWTO自体に文句をつけた韓国に抗議しますね。国内世論も「韓国は言い掛かりをつけないでWTOの判断を遵守しろ」一色になりますね。
ところが日本に不利な裁定がされたら、WTOの欠陥を延々指摘したり、「韓国より日本の味方をする国の方が多いぞ」キャンペーンを張ったりと「WTOの判断なんか受け入れる必要はない」という国内世論を作り上げていて、「まずWTOの判断を受け入れた上で、韓国に被災地の水産物を受け入れてもらえるよう尽力すべき」とする論調はほとんど無いですね。
自らが加盟する国際貿易機関の判断について、判決が気に食わないから従わなくていい、と受け取れるような態度を取るんですから、そりゃ「100%勝てます。安心してください」と外務省幹部が判断した今回の裁判にも負けますわ。
2. Posted by 管理人   2019年05月17日 23:32
門外漢 さん、コメント有り難うございます。

安倍支持層らも、WTOはおかしいの大合唱ですし、産経など『10ヶ国以上が日本に賛同』と報じるので、一体どこ? と思っていたら、11ヶ国でがっくり、というところなのでしょうね。むしろ全然支持が広がっていない。親日国とされる国でも、日本に同調していないのは、明らかに日本の主張にムリがあるためですからね。

WTO敗訴をうけた東北水産業の支援、という話もでてきましたが、韓国向けの輸出が多かった業者に、事業転換の支援など、言葉は悪いですが大馬鹿な対策がでてきました。あっちがダメだからこっち、などすぐにできるわけもない。風評被害を防ぐ…ともしますが、小児の甲状腺がんが増えているのを「福島原発のせいではない」などという政府が「安全」というのを、誰が信じるのか? 風評ではなく、安倍政権の信用がないのでその検査結果を誰も信じなくなっているのですね。

恐らく「WTOの判断をうけれ、韓国に水産物を受け入れてもらえるよう…」などと下手にでたら、沽券にかかわるとでも考えているのでしょうし、それこそ支持層が離れるからできない、といったところでしょうね。嫌韓が安倍氏を支持する入り口になった、そういう層が多く、今や改憲、救国の士といったイメージづけで支持層をつかんできた。それが全く結果をだせていない現状ですから、余計に正当化のためにも自分の意にそぐわないものを否定する方向に進みやすい、といえるのでしょうね。

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