選挙目当ての行動2つペルシア湾の有志連合

2019年07月10日

人口動態調査と毎月勤労統計

人口動態調査で、日本人は1億2478万人と43万人減、過去最大の減少幅です。安倍政権は少子化にまったく成功していないばかりか、悪化させていることが証明されました。しかも15〜64歳の生産年齢人口が7423万人と61万人減、全体にしめる割合が59.5%と過去最低。これが雇用環境を良好に見せているカラクリであり、これほど急激に労働に適した年齢の人口が減れば、人手不足が顕著になって当たり前といえるでしょう。
決して景気がよいわけではありませんが、多くの統計でも雇用を景気の判断材料としており、景気が悪くても統計だけが押し上げられるカラクリも、ここに隠れています。一昨日にとりあげた景気ウォッチャー調査もそうです。本来は人口減で日本の成長には寄与しないばかりか、むしろ悪材料でしかないというのに、統計がいいからそれを成果として喧伝する。これが安倍政権がいう「景気がよい」の実態なのです。しかし雇用が押し上げる景気ウォッチャー調査でさえ、景気判断の目安であるDIが50を大きく下回る44程度。日本は深刻な景気悪化の状態であることが、統計の裏側さえ知れば容易く読み解けてしまう、ということなのです。

日経新聞がまとめた夏のボーナスが0.37%減、これは名目なので、実質に直すともっと下落していることになります。昨日発表された5月の毎月勤労統計でも、現金給与総額は前年比0.2%減ですが、実質賃金は1.0%減です。5月はGWの影響で全体的に労働時間は減っており、パートタイム労働の減少が響いたとはいえますが、働き方改革で残業代を減らされた影響は、今のところでていない。一方で、一般労働でも実質賃金は0.5%減です。
サンプルデータの入れ替えの影響が大きく、データを継続した企業をみると実質賃金は上昇、などという人もいますが、昨年の数字を高くみせかけるため、賃金が高めの企業にデータをとった、というだけの話。逆からみれば、日本経済全体が底上げされていないから、賃金を抑え気味の企業が多く、2018年のデータを入れ替えると、常に前年比では下がってしまう、ということでもあるのです。そもそも統計不正を起こしたように、毎月勤労統計のデータをとる企業を、単年で小幅に入れ替えるように変更したのは安倍政権です。それで数字が悪くなったら、データを入れ替えたせいだ、などという説明はまったく通用しません。

この毎月勤労統計でも、『常用雇用』として雇用環境が判断の一つになっています。一般労働者は0.9%増、パートタイム労働は3.3%増。しかし当然のように65歳以上の再雇用もふくまれますし、パートタイム労働が増えていることからも、生活が苦しくなり、女性が働きにでている側面も指摘できる。さらに言えば、人口動態統計にみられるように267万人となった外国人労働者が、かなりの数含まれているはずです。
外国人は労働意欲が高く、就学ビザでもアルバイトやパートで働く。外国人は17万人も増えているので、5万人増となった数字にも合います。当然、5万人は単月の数字なので、年間に均すと60万人増となりますが、その3分の1近くは外国人労働者となるのでしょう。しかも、この労働人口は五輪関連の建設など、特需による押し上げという面が大きい。この数字が夏以降も継続するかは微妙といったところでしょう。むしろそのときは、人口減少に合わせるように、経済規模も縮小していかざるを得なくなるかもしれない。そのとき成果とされてきたものの、真価が問われるのでしょう。統計データの不正が相次ぐ安倍政権ですが、そこからでも読み解ける深刻な日本の現状と、全く未来に期待できない事情。安倍政権に任せていたら、解決するどころか悪化するしかない、ということがはっきりと示されているのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:05│Comments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 経済

この記事へのコメント

1. Posted by hayate   2019年07月10日 23:56
素人にもわかりやすい解析をいつもありがとうございます。
いつも思うのですが、野党議員はこういう統計の裏側というか、ひとつの解析として情報発信しないんでしょうかね。理解できていないのか?周りにブレーンもいないんでしょうかね。先日も公開討論で年金は上がったとドヤ顔でしたが、民主政権より下がった年金額がほんの少し上がっただけ。しかも67円ですよ。選挙演説で自慢するような内容ですか?これって。

先日のテレビ討論をみての感想ですが、普段からこういう放送がされると安倍首相1人を攻撃してると騒ぎ立てる信者がいますが、みんな興奮してる安倍のウソまじりの発言に対して、やさしく、たしなめるように言葉を返していたように思いますよ。
まさに小学生と大人の討論のように。安倍と同じレベルで討論すると、集団で大人が子供をいじめてるように見えちゃいますからね。。。
もうあきれてるのが見えちゃってますが、相手の土俵に乗らず冷静にファクトとなる事実を元に一々、ひとつひとつ反論してほしいですね。そうでないと情報弱者には言ったもん勝ちのままですから。
2. Posted by 管理人   2019年07月11日 00:20
hayate さん、コメント有り難うございます。

恐らくブレーンはいるでしょうが、経済統計など細かい仕組みを説明したところで、国民には伝わりにくいですし、安倍氏はもっと理解していないので、議論にもならず、諦めているのでしょうね。大体、安倍氏は自分がよく分からない話をされると、定型の同じ回答をくり返すか、全く別の話をもちだす傾向があり、議論にすらならないですしね。

民主党政権時代はデフレですし、マクロ経済スライドでは物価にも連動するので下がるのは当然ですし、今のように物価が1%近くになった状態で、年金が大して上がっていないのも、マクロ経済スライドの効果ですからね。それを成果として語る姿は、もうバカ丸出しなのですが、それすら理解できない人間だけが、安倍氏を支持するのでしょうね。

本来はきちんと議論する姿を、与野党ともに示すべきですが、安倍氏自身がその冷静な議論が苦手で、まともに答えられるだけの知識と、論理構成ができませんからね。恐らく共産党の政治家となら、誰と議論してもまともにやったら負けますから、だから毛嫌いし、相手を貶めることでしか優位性を保てない、という残念な人なのでしょうね。
3. Posted by payoku   2019年07月11日 22:29
自分達に都合の悪いことは説明、対話しない、という点では、一貫した態度ですね。もう政権が終わるまで、この姿勢は崩れないでしょうね。しかし、国内だけならまだいいですが、韓国との徴用工問題みたいに、サンフランシスコ平和条約や日ソ共同宣言でも被爆者、シベリア抑留の個人の請求権は消滅しない、としていたのが選挙対策なのか、韓国相手に経済制裁するとこまでいってしまったのは不味すぎますね。なんか、参院選の野党の公約が微妙なのが、現政権の尻拭いをしたくないせいなのでは、と穿った見方をしてしまいます。
4. Posted by 管理人   2019年07月11日 22:50
payoku さん、コメント有り難うございます。

安倍政権は、隠す、誤魔化す、言い逃れする、無視する、といったことをしてもメディアが擁護するので、悪い言葉をつかえば『いい気になっている』のでしょうね。メディアによる報道の自由、海外からの日本の評価でもどんどん下がるのが、よく分かります。

安倍政権は、優遇措置を解除しただけ、制裁ではない、などと言いますが、誰がどうみても制裁ですし、韓国との請求権協定を盾にするのだとすれば、明らかに説明不足に陥ります。結局、何をどうしたいのか? ちゃんと決着の形まで見据えて行動しているのか? 甚だ疑問なのでしょうね。

以前から指摘していることですが、安倍政権の後は誰がやっても苦労する。経済の問題だけみても、統計をただしくするだけでギリシャ問題の再燃の恐怖があります。統計データの不正は、国の信用力にかかわりますから、外国人投資家が保有を増やしている日本国債の行方にも影響してくるでしょう。経済が落ちた後なら、責任を問われなくて済む。野党の中には、そうした思惑が渦巻くのでしょうね。立憲民主の場合、特に下部組織をつくって徐々に勢力拡大をはかる、正攻法をとろうとしていた側面が強い。それもこの状態で引き継いだところで、大変であるのは明白なので、経済が悪くなって自民支持が落ちて、そのとき政権が転がりこむ、をめざしていたのでしょう。しかしそんな戦い方では、勢力拡大はムリですし、結果としてれいわ新選組がお尻を叩いた側面もあるのかもしれません。誰がやっても大変ですが、火中の栗を拾うぐらいの覚悟がないと、国民の期待も集まらないことは確かなのでしょうね。

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