景気ウォッチャーとGDP国債の金利上昇

2019年09月10日

安倍改造内閣の顔ぶれ

明日の内閣改造を前に、閣僚の顔ぶれが決まりました。結論からいえば、どこを切ってもオトモダチ内閣です。まず党四役、二階幹事長、岸田政調会長は留任で、総務会長には鈴木五輪相です。五輪まで1年を切ったタイミングで五輪相の交代。問題発言連発だった桜田氏に代わって、目立たない鈴木氏を充てただけの人事でしたから、逆にこれからは目立つ人を、として橋本聖子氏が五輪相と報じられます。しかしフィギュアスケートの高橋大輔氏とのチュー写真で目立つなど、ある意味で五輪にも『色』をつけた、となるのでしょう。
選対は下村氏ですが、自身の暴言もあって改憲議論がすすまなかったことで、汗をかく側に回された、といったところでしょう。むしろ選対に細田派を入れることで、候補者選定を安倍氏にとって有利にする思惑も見えそうです。憲法改正推進本部長には細田元幹事長とも伝わりますが、岸田氏は要請を蹴ったのか。細田氏は口数が多くないのに我が強い印象もあり、調整役には相応しくないとみられ、結局安倍氏は改憲も諦めた、とみなせます。むしろ細田氏が本部長、岸氏が改憲担当となったら、党4役の秩序を壊してでも、細田派が睨みを利かせて改憲をすすめる、とのメッセージになりますが、果たして…といったところです。

小泉進次郎氏が環境相で入閣、と報じられますが、原発問題など経産省と衝突する環境相につけ、ポスト安倍を潰すつもりか? いみじくも、直前で原田環境相が「汚染水は海洋放出するしかない」と発言し、縛りをつけた。歴史的な汚名を小泉氏におしつける気かもしれません。直前まで小泉氏の入閣を決めていなかったことからも、つぶせると判断したから…との思惑が推察されます。小泉氏が受けたのは、入閣ゼロで総理をめざすことへの限界を感じたのかもしれない。ただ環境相は仕事が少なそう、とでも考えたのなら、その甘い判断によって安倍-経産省ラインによって、汚い仕事を押し付けられることになりそうです。
河野外相が防衛相に横滑りしたのは「ええかっこしいに辺野古問題を担当させる」が目的です。世耕経産相が外れたのも、韓国の動きを読み切れなかったから。二人とも懲罰人事に見えないよう工夫していますが、明らかにそれです。茂木氏の外相起用は日米通商交渉をまとめた論功ですが、全世代型社会保障改革担当大臣として無実績なのはスルーのようです。酔いどれ、自己愛の強い茂木氏が外相なんて悪い冗談にしか思えませんが、世界の政治家がそんな面子ばかりなのですから、日本はもっとそうなるということでしょう。

高市衆院議運委員長を総務相、加藤党総務会長を厚労相、萩生田幹事長代行を文科相、江藤首相補佐官を農相、西村官房副長官を経済再生担当相、河井総裁外交特別補佐を法相、衛藤内閣補佐官を一億総活躍大臣。手下へのご褒美、論功がこれだけ目立つと、もう笑うしかありません。逆にいえば、ポスト安倍を身内から育てて、自らの安寧を得よう、という意識そのものともいえ、これは『安定』というより異常なまでの『守り』の顔ぶれともいえます。逆に、党内で反安倍の意識を増長しかねない、ともいえます。
しかし安倍氏の手下でありながら、これまで大した役職にも就けなかったのは失言、不祥事のオンパレードだから。波風を立てることにかけては一日の長があるものの、安定感には欠ける。さらに力不足で知恵もない。だから安倍氏の下についてきた、ともいうべき人達であり、仕事はそもそも期待していないはずです。

メディアの統制を強めた今、多少の不祥事には目をつぶらせ、手下に箔をつけさせるのが目的の組閣なのが今回です。安倍政権に忖度する報道、情報番組ほど、天気の話題がやたらと長い。それは政治批判をできないから、という側面と、天気の話題で国民の警戒心を煽り、政府・行政に頼る意識を植え付けさせようとでもするかのようです。どこを切ってもオトモダチ内閣は、いつどこが切られてもおかしくない内閣、というのと同義です。しかしこれでは日本の暗雲は切れないのであり、日本の天候不順がつづくことだけは間違いない。空模様を始めとする『環境(相)』が、これからも台風の目になるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:04│Comments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 政治 | 一般

この記事へのコメント

1. Posted by いろはのい   2019年09月11日 20:29
さっそく全漁連から抗議の声が…。
当たり前の話で、汚染水放出なんてされたら日本の魚は
海外ばかりか、国内でも売れなくなる。漁業関係者には死活問題。
ここで小泉進次郎の政治手腕が問われるわけだが、どうするつもりか。
自民党にとっての最適解は、補償金を払って全漁連に納得してもらう、だが、
小泉氏にそれだけの能力があるか、見ものですね。
2. Posted by 管理人   2019年09月11日 23:08
いろはのい さん、コメント有り難うございます。

ウルトラCは、公海上にはこんで、そこで放出です。これは原油タンカーを調達すれば可能ですが、周辺国から批判がくるでしょう。当初、安倍政権が説明していたように、原発保有国はみんなやっている、という説明をそうした周辺国にはできないはずです。つまり、このウルトラCが成立する前提は、安倍政権が当初していた説明を、恥ずかしげもなく世界各国にむけてできるかどうか、ですが、まずムリでしょうね。

そもそも安倍政権には何の見通しも、展望もありません。アンダーコントロールのはずが、アンダーグラウンドにしておきたい、ということなのですね。だからババを引きそうなこのタイミングで、自分を脅かしそうな小泉氏を環境相につけた。経産省ー東電ラインからは海洋放出するしかない、と矢のような催促が襲うでしょう。それは、メディアも含めてやるしかない、という論調にして、実際にやった後は漁業関係者や観光業者からの悲鳴を載せる、という手口で小泉氏を追い詰めていくはずです。小泉氏が突っ張り切って、むしろ東電の問題として責任を転嫁できるのか? それが小泉氏の手腕をはかる、一つの目安ともなってくるのかもしれませんね。

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