一般

2019年06月24日

内閣不信任の提出あるか?

今日の株式市場は4年ぶりに売買代金が1.4兆円台と閑散ムード。6月は株主総会が多いので、投資家が少ない側面はあれど、株主総会に出席するのは中長期投資家が多く、特に出席者に配られるお土産も減少傾向であることから、日々の売買にそれほど響かないはず。しかしここまで閑散ムードなのは、G20を始めとする見極め要因が多いことと、やはり日本株への期待がまったくもてない、といったことが影響します。

そんなG20で日露首脳が最終合意をめざしていた経済協力活動5項目で、合意できない見通しと伝わります。海産物養殖、温室野菜栽培、観光ツアー、風力発電、ごみ削減の5項目ですが、国内ですでに北方領土は返還しない、と言明したプーチン大統領にとって、この程度は日本から受けずとも露中の間ですすめられる、との算段でしょう。平和条約締結を急ぎ、それをレガシーにしようとしていた安倍首相にとっては慙死するレベルですが、日本にとってはムダなお金を使わずに済みそうです。そもそも経済協力をして関係を深めれば…なんて、子供のお遊戯レベルの甘い考えでしかなく、熾烈な外交交渉では通用しない仕儀です。
野党が内閣不信任の提出で最終調整をしていますが、テレ朝とNHKが行った世論調査で、内閣支持率が急落していることも影響するのでしょう。しかもNHKの調査では、与党が増えた方がいい21、野党が増えた方がいい30と、約1.5倍となっており、与党批判票がかなり乗ることが予想される。統一候補さえつくれれば、そこには無条件でこの与党批判票が流れてくる。自民からは勝敗ラインを「与党で過半数」などと弱気な声が聞こえてくるのも、内々で調査した結果、あまり芳しくない結果になっていることも影響するのでしょう。

安倍氏としては、それでもG20で成果が出れば…と望みをかけていたでしょう。しかし露国に袖にされ、日韓首脳会談も開けない。イラン訪問にも失敗した挙句、さらに緊張が高まる事態です。さらに気になるのが、G20にも参加するトルコでは首都イスタンブールの市長やり直し選挙で、最大野党の候補が勝利し、エルドアン大統領の基盤が揺らぐ。イスラエルのネタニヤフ首相も薄氷の勝利でしたが、ここ最近の強権的手法をとってきた首長が、ことごとく失速している。つまり限界が見えてきたことと、そうした手法への厭き、結果的に問題を解決できない指導者への不満が高まってきた。世界経済のアンカーともされる米国で、その強権的手法をとるトランプ大統領が誕生したことで、各国の市民も危険性に気づいた側面もあります。
強気なことを言っていても、問題を解決できずに悪化するばかり。それに気づかされたのが、年金問題です。失敗を認めず、謙虚に改めることができない政治家、そんな印象が強まる。さらにここにきて、自民党本部が所属国会議員に配布していた、俗にいう『ネトウヨ冊子』をみるにつけ、質の低下が如何ともしがたい。しかもテラスプレスなる怪しげなサイトの引用など、酷過ぎるにも程があり、こんな党が日本を率いているなんて悪夢としか思えない。個人情報のルール化の前に、与党の情報リテラシーを疑うレベルといえます。

旧ソ連の時代、かの国では「子供の世代に希望を託す」という言葉がよく用いられました。それは現在の生活に希望がみいだせなかったから。日本でも仏教では「来世への期待」を掲げる教義もありますが、それも現世では改善の見込みがないためでした。古代ギリシャの賢人タレスの言葉に「最もやさしいものは何か。成り行き任せだ」というものがあります。人々は幸福、快楽に対してもしり込みするもので、何もしないのが一番易しい、というのです。しかし不幸に対して何もしなければ、それこそ子供の世代や来世のいても改善の見込みはない、といえるのでしょう。株式も日本に対して「期待できない」とするように、この国では夢や希望すらもてない状態になってきた。成り行き任せでは年金をはじめ、不幸が待つばかりという現実に、野党ばかりでなく国民も「成り行き任せ」ではなく、行動が求められる段階に来ているのでしょうね。

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2019年06月22日

雑感。骨太の方針は今年も骨密度が低い

昨日、安倍政権が経済財政運営の基本方針(骨太の方針)と、成長戦略を閣議決定しました。1.70歳までの就業、2.地銀。バスなどの統合促進、3.就職氷河期世代の就業30万人増、4.最低賃金を平均1000円、5.データ取引のルール整備、等です。1.は企業や職場にいる人にとって、厄介な人がいすわってしまう懸念がある。それに、今は雇用環境が良好ですが、それが厳しくなったときに新規の雇用を阻害してしまう恐れがあります。若者を雇用する分が、高齢者にいってしまうわけで、それが就職氷河期を生んだのです。選択肢を確保などと言っても、裏では解雇のしやすさを伴わないと成立しない。結果的に70歳まで働ける人、働かせたい人と働かせたくない人など、すべて無視して働きたい人をすべて受け入れる、というのは危険に過ぎるのです。
それは3.も同じですが、働きたくない、という人を無理やり働かせたところでうまくいく可能性は少ない。就労意欲のある人を受け入れる体制づくり、というだけでよいのに、30万人などという意味不明な数値目標を掲げる。それぐらいの人数を働かせないと、社会保障の負担が賄えない、という事情が透けて見えます。しかも、これは労働者側への働きかけだけで、企業の受け入れ体制づくりという話はほとんどない。一方で、受け入れたら補助金、などという制度にすると悪用する企業が多発するでしょう。人手不足といいながら、この世代を受け入れない企業の考えをどう転換させるかが政策の柱であるべきですが、この方針は違います。

2.は、独禁法を適用除外としますが、そもそも利用者の少なくなった地域で、事業として継続できないことが問題であり、多くの地方が補助金をだしたり、自ら乗り合いバスを運行するなどして賄っているのが現状です。地銀は統廃合したところで、国際金融に乗り出せなければ収益性は低いまま。マイナス金利の日本では、単なる資産規模を大きくしてつぶれにくくするだけ、ともいえます。この程度は骨太でも何でもありません。
4.は野党も最低賃金の引き上げを目指しますし、世界的な傾向として引き上げですが、格差社会における底上げという面もありますが、結果的に雇用が減退するだけに感じます。それに全国一律にすると、コストダウンになるからと地方に工場を置いていたところも、消費地に近い都市部近縁へと移ってしまう可能性もある。結局、安倍政権のやろうとしていることは外国人労働者を受け入れるとき、最低賃金で働かせようとすると、都市部と地方で偏在が生まれるから、そうしようとしているだけにしか見えません。

5.はすでにプラットフォーマーを米企業に握られ、利用されている段階で、日本だけのローカルルールを決めたところで、果たして通用するのか? 例えばFacebookの個人情報の扱いが悪かったら利用を禁止、ということができるのか、です。これは国際的なルール作りが必要で、骨太にはふさわしくない。むしろ日本単独では、ルール作りというより違反した企業への罰則、規制を考えるべきといえるのでしょう。
ここのどこに成長戦略があるのか? 5月の個人消費が悪化、という話があります。10連休で海外旅行が増えた側面もあるかもしれませんが、令和特需は発生しなかった。日本経済はもう瀕死の状態です。4月の設備投資は堅調でしたが、ここは令和特需で設備の更新や変更が入ったのかもしれない。しかし5月に入って米中貿易戦争が再燃、一番のダメージをうける日本は年金不安で消費も不調。社会保障など、国民に痛みの伴う改革が載らなかった、とメディアなどは批判めいたことを書きますが、ただでなくとも消費税増税で負担が増える今、国民はその痛みに耐えられそうもない、が現状です。だから安倍政権や政治家、官僚が痛みを堪えてでも自浄努力をすすめなければいけない段階で、この方針には何もそれが載っていないのが問題なのです。骨密度の低い骨太の方針ですが、今やもう肉も皮もボロボロなのが日本経済。髀肉之嘆という言葉もありますが、今や皮肉をいって嘆くぐらいしかできないのが日本です。安倍政権の骨、もはや日本を支えるに足る部分は何もないことが分かる、骨太の方針でもあるのでしょうね。

明日は一日、お休みします。

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2019年06月20日

FOMCと日銀の金融政策

今日は日米の中央銀行の金融政策会合でした。まず米FOMCで声明文が『我慢強く』から『適切な』と変わり、金融政策を緩和的にする方針に変更。ただ不思議なのは、経済の見通しを引き下げた、と報じるところもありますが、今年の成長率見通しは引き上げており、逆にインフレ見通しは引き下げ、『不確実性』が増し、よりインフレフレンドリーの政策に転換する、というだけです。ただ1月に『我慢強く』としたのに、半年も経たずに文言を見直すなど、全然『我慢強く』なかったという始末です。これで米国では年内3回の利下げを織り込みますが、ちょっと注意も必要です。今回、ドットチャートをみても0.5%の利下げを主張した理事がおり、3回分の利下げを2回で行ってしまう可能性がある。7月の利下げ確率が、国債市場からみるとほぼ100%となりましたが、7月の利下げは情勢次第、米中貿易協議や6月雇用統計次第、ということです。
パウエルFRB議長が、もし今回の会合で「我々はトランプ政権が外交交渉に失敗する、という前提で金融政策を変更しない」といえば、相当な皮肉になったはずです。しかし今回、パウエル氏は率先して利下げに向けて理事のとりまとめに動くなど、完全に政治に屈した印象を与えました。9対8で薄氷の現状維持であり、恐らくそこまで利下げ派を懐柔したのも、パウエル氏でしょう。確かに、景気後退を迎えてから金融政策を転換するのは、当局者としての恥でしょうが、政治の失敗をFRBが担保する、などという伝統から外れたことを始めたのも、恥となるでしょう。G20で米中首脳会談が開かれる見通しとなったこのタイミングだっただけに、尚更それが意識される。協議が上手くいくなら、緩和する必要性もなくなるのですから。

日銀の金融政策決定会合は、もっと深刻です。黒田総裁自身、「政府と政策の協調を行うことは日銀法にも書いてあり、問題ない」とする。つまり「政治の失敗を金融政策で担保する」と述べています。物価目標2%に向けたモメンタムが損なわれたら『躊躇なく』緩和、としますが、物価を2%にする、などというのは日銀法のどこにも書いてないのであり、単に自分たちが定めた目標です。なのにその数字に拘り、効果の怪しい緩和を『躊躇なく』する、というのです。経済成長が2%に届かず、かつ賃金が目減りする現状で物価が2%になったらどうなるか? かつ物価にカウントされない増税がされる中で、消費が壊滅する恐れがあるのに、その目標にこだわる意味は皆無、どころかネガティブでしかありません。それも『政府と政策の協調』をしているので変えられない、安倍政権が未だにインフレをよいこと、とするから、というだけのことです。
昨日の党首討論の言葉を借りれば、『インフレ自慢』をしたいから、国民がどんなに苦しんでもインフレにする。それを安倍政権、日銀が『政策の協調』をして、というから始末に負えない。本当に日本が安倍政権のいう高成長を果たしたら、そのとき2%のインフレになっても吸収できるでしょう。しかし今がそういう状況か? 考える能を失った中央銀行など、存在自体が害でしかありません。それがよく分かるのが「イールドカーブコントロール(YCC)は国債を増発しても金利が上がらないようにしている」と認めました。つまりこれでは財政ファイナンス(マネタイゼーション)であると、世界に喧伝してしまったも同じなのです。

ECBも緩和的となり、日銀の緩和負けが鮮明になってきました。日の丸為替防衛隊の活動も空しく、円高に向かって動きだす。そうなると、物価はデフレへと向かっていく。果たして、打つ手もない日銀が何かをすれば、さらに円高に向かい、日本経済は困窮していくのかもしれません。もし黒田氏が皮肉をいうなら「我々は安倍政権が失敗する、という前提で金融政策を打ってきたが、我々も失敗した」です。いい加減、達成できない物価目標2%を掲げるのではなく、国民のために何ができるか? を掲げないと国民も鼻白むことになるでしょう。政府と日銀の協調、安倍ノ(ミ)クズと黒田バ(ズー)カでは、国民は絶対に幸せになれない。それこそ黒田氏の記者会見が『閑話(ムダな話)』では、世界各国から見劣りすることだけは間違いないのでしょうね。

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2019年06月19日

1年ぶりの党首討論

山形・新潟沖で地震がありました。すぐに「柏崎刈羽原発は異常なし」とされましたが、運転中であれば緊急停止する震度であり、運転していなかったからすぐに「異常なし」とできたのです。緊急停止だと確認にじかんがかかったはず。しかも、震源地がもっと原発に近ければ、それこそ点検などに時間を要したことでしょう。日本海は地震のリスクが高い、などと今日になって報じられますが、ならば新屋演習場へのイージス・アショア移設にも影響する話であり、関連付けた話があまり聞かれないのは、よほどその問題にはふれたくない、ということなのでしょう。日本はどこでも海の近くは津波の影響からは免れない。それは例えば、南海トラフで地震がおきたときの辺野古とて同じであり、海沿いの基地の脆さにも直結するからなのでしょう。

1年ぶりの党首討論が開かれました。どうみても盛り上がっても、議論が活発だったとも言えない。それは野党は質問する立場ですが、回答する側が誤魔化そう、という意図が最初から透けているのですから当然です。安倍首相は「大切なのは、年金生活者の生活実態は多様で、実態に対応するものになっているか」としますが、だから対応するものになっているか、今後もそうでありつづけるか、については語らない。財政検証は「政局とは関わらず」出す、としますが、通例より提出が遅れているのをみても、政局にらみだと分かる。嘘をつく気満々の人間と話をしても、議論なんかできないのは、どういう立場や状況であっても同じです。
安倍氏は「私は滅多に激怒しない人間だと党内に理解」としますが、だとすればキレ気味でまくしたてるのも、相手を罵るのも、理性的に行っていることなので、余計に始末が悪い。感情が暴走してつい口走った、というレベルでないからです。マクロ経済スライドを止めて受給者の給付が減らないようにするには7兆円必要、やめるのは馬鹿げた話、としますが、だからマクロ経済スライドを導入すると、年金受給者の給付が7兆円減らされる、ということでもある。つまり安倍氏は、理性的に受給者の生活は苦しくなる、と述べていることになるのです。WGの報告書も安倍氏は読んだそうですが、最初はよくできた、と喜んだのかもしれません。

安倍氏は「経済を成長させ、収入を増やし、社会保障の基盤を厚く…」としますが、まず収入は増えていませんし、すでに今年のボーナスは減額を発表するところが多い。さらに労働人口が減るなら、結果的に基盤は薄くなっていくだけです。だから女性や高齢者を働かせよう、とするのですが、女性が働きにでれば行動経済学でいうところの割引率という考え方により、妊娠・出産をしない心理が働く。高齢者の就労が増えれば、ミスもでてくる。高齢ドライバーの事故ばかりでなく、ケアレスミスを起こしやすいので、余計なコストがかかることになる。民主党政権のころの方が成長していた、という指摘に「デフレ自慢」としましたが、それとて成長には変わりないので、安倍政権の成長戦略は失敗した、と断じられるのです。
衆院解散について問われ、「頭の片隅にもない」としますが、参院単独で勝利するのが厳しいから、衆参ダブルにしたい誘惑があるのであり、年金問題、イージスアショア、成果なき外交、参院選後の日米貿易協議は厳しい、という何重苦にもなる状況では、逆に参院選単独は考えにくい。立民が内閣不信任に消極的で、批判もありますが、これが相手を油断させる戦略なら、来週の提出もありうるのでしょう。ただ、G20もあるので時間差解散もあるかもしれない。この党首討論の盛り下がりをみて、国会戦線を「異常なし」としてすんなり終えると思えるほど、安倍氏の心の動きは穏やかではなかったのでしょうね。

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2019年06月16日

雑感。投資に失敗する農水省の官民ファンド

大阪吹田市で、警官が襲撃されて銃を奪われた事件。本当に最近、こうした事件が増えていると感じますが、くり返されるということは対策ができていない、ということ。犯人の目的も分かっていませんが、計画的犯行の可能性もあり、けん銃強奪を狙ったとしたら、次の犯罪も考えられる。何でも厳罰化すればいい、というものではありませんが、日本は本当に安全で安心な国なのか? 疑う事例が枚挙に暇ありません。

農水省所管の官民ファンドが92億円の累積赤字を抱えており、しかも今年度から投資額を9倍とし、8年で700億円を投入するみこみです。約5年で319億円の元手を減らしまくった挙句、さらにその倍以上をつぎ込むというのですから、気が狂っているとしか思えない。しかも、役員には満額の退職金を支払うというのですから、何のためにつくったかは容易に想像できる。役員の経歴は分かりませんが、恐らく元官僚なのでしょう。これが年金2000万円不足の問題をやっている最中ですから、尚更問題です。官僚には年金が不足しない。こうして退職金がどんどん上乗せされるからであり、失敗しても何ら責任をとることもないからです。
日経などは2000万円の不足を「独り歩きする平均値」としますが、その平均の上には元官僚がごっそり並ぶことを考えると、多くの国民は平均以下を強いられることになるのです。官僚ではない国民は、大半が2000万円すら貯められず、老後は生活費にすら困る。それこそ70までと言わず、ずっと働きつづけなければいけない。働き方改革でさえ、年金受給の段階になるとマイナスの項目が多いことを、忘れてはいけません。

しかしこの農水省の件は、これまで何度もみてきたことです。安倍政権のために嘘をつき、政権を守った官僚は退職しても、次の職が約束されるし、恐らく次の職場でも退職金ももらえるでしょう。それは森友、加計問題ばかりでない。省庁に不祥事が起こる、セクハラやパワハラが判明し、早めに引責辞任した官僚にもその後の生活を約束してきたからこそ、安倍政権は元官僚による暴露を抑えてきた、といえる。その分、税金がつかわれ、元官僚の老後の生活は安泰となってきた。日本は安倍政権と、それを守る官僚にとっては非常に安全、安心な国になってきた、とさえいえます。その一方、国民の安全や安心が脅かされてきた6年です。
高齢ドライバーの事故とて、すでに各国では対策が始まっているのに、日本ではまだ。G20エネルギー・環境相会合で、日本はやっとレジ袋有料化を来年4月から、としますが各国はもう対策を打っている。警察官が襲撃されたり、子供が狙われたり、そうした事件でも安倍政権の対応の遅さと、対策の誤りによってまったくこの国に安全も安心も訪れていないことが分かるのです。世界ではもう何らかの対策がはじまっているのに、日本はまだなのですから。それは上記した、官僚との関係でも明白です。余計なことをした金融庁は疎まれ、国会でも次官が平謝りです。官僚は余計なことをしないようになり、政治家の顔色をうかがい、その指示にしか従わない。自分で何か動くことをやめており、その政治家が無能なので、対策がすべて後手後手になって世界から見劣りしてしまう、というくり返しが安倍政権なのです。環境問題でレジ袋を有料化する前に、損をした役員にはそれなりに責任をとらせるなど、本当に必要なところからお金をとらないと、国民の安全、安心どころか、生活すら守れないことになりかねないのでしょうね。

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2019年06月15日

安倍首相の「悪夢」発言

昨日、日本株はメジャーSQでしたが、関連する売買が1500億円程度と多かった時から比べて10分の1以下。これが安倍ノミクスの現状です。日本はすでに見向きもされず、今の株価では買わない。日銀が買い過ぎているので、下落はしにくいものの逆からみれば流動性が失われ、面白みのない相場とみなされているのです。来週のFOMCや月末のG20など、道しるべになるのか、はたまた波乱要因なのか。そして日本の政局もまた、日本を敬遠させる一因です。まだ、安倍首相が衆参ダブル選を諦めたとは思えないからです。

12年前の安倍氏のいう『悪夢』とは、参院選の惨敗から始まりました。つまり最近、やたらと「民主党政権時代は悪夢」とつかう安倍氏は、同じ歴史を繰り返したくないはずです。過度に封じ込めをはかる『足りない年金問題』も、悪夢をくり返しているように感じられる。つまり12年前と異なる形にしなければいけない。改憲をむきだしにしたことにより、公明のバックにいる創価学会の協力も得にくくなるのであり、むざむざ座して死を待つより、自らその形を変える。そのためには衆参ダブル選挙にするしかないのです。
解散風が収まった、というのはG20の議長国として、解散したままでは迎えられないので、会期を延長するだろう、というのが根拠です。しかしこれまでも裏技、強引な技を駆使してきた安倍政権ですから、党首討論を理由に会期末で解散に打ってでる。もしくはG20後、唐突に臨時国会を開いて衆院を解散する。G20が29日に終わるので、7月第一週なら参院選の公示前ですから間に合います。会期延長と衆参ダブルをむすびつけている時点で、間違えやすいといえます。問題は、年金問題の終息のさせ方だけとさえ言えるのです。

恐らく解散後の記者会見で、年金問題について新たに専門家会議の立ち上げを約束する。そうすれば選挙期間中でも、専門家会議で議論するから、といって逃げられ、争点になるのを封じられます。実際にはどうしようもないですし、結論をだすとしたら「不足する」としか言えない。しかし選挙を経た後なので、国民はもう文句をいうこともできない。むしろ解散風を弱めたように報じるのは、それだけ与党が苦しくなり、野党を油断させる必要があるから、です。何が起こるか分からない、と考えた方がよいのでしょう。
NHKが報じた安倍氏のイラン訪問で、現地紙が「侍がきた」と報じたものは、キャプテン・アメリカというアベンジャーズの姿を模したもの、とされます。確かに盾をみるとそうなので、米国の使いとして安倍ンジャーズがやってきた、というだけのものだったのでしょう。ことほど左様に、日本のメディアは安倍氏を応援する形で事実を歪めている。ただ、それを覆いつくしても隠せないほどの失態を今回は重ねており、逆にメディア自身がその失態を阿諛追従する、残念な結果にもなっている。金融庁のWGも、専門家の集まりだったはず。安倍政権のいう「専門家」には要注意であり、安倍氏の率いる安倍ンジャーズは、地球どころか日本も救えない。むしろイラン訪問時の日本タンカーへの攻撃が、本当に米軍によるものだとしたら、米国のキャプテンから倒される側になりつつあるのかもしれない。それはトランプ氏の支持率とともに、安倍氏も用済みということになりかねず、ますます衆参ダブルを打って安心感を得ておかないと、悪夢をみるから…となりかねないのでしょうね。

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2019年06月11日

高齢者の限定免許と骨太の方針

相次ぐ高齢者の自動車事故をうけ、安倍政権が安全装置つき自動車に限定する免許を『成長戦略』に盛りこむ方針、と伝わります。今の安全装置など、補助的で大した意味がありませんし、何よりそんなものを成長戦略とする意味が分かりません。高齢者が免許を手放す必然性を減らし、自動車産業を潤すとでもいうのか? それは成長ではなく、縮小抑制というだけです。そもそも高齢者の身体的衰えを鑑みても、今の自動車ではリスクが変わらない。根本的に新しいシステムを、安価に提供できるようにしなければダメです。
一つの例としては電動の立ち乗りフォークリフト。手だけで前進後退、右左折ができる。足をつかわない運転で、最高速度を抑え、安全装置もつければ高齢者でも安心して乗れるでしょう。軽自動車サイズにして4人乗りとすれば、簡単なアシには十分です。既存のシステムを組み合わせるだけなので、安価に提供できる。体が不自由な高齢者が乗る、一人乗りの電動車の延長という位置づけの新たな製品が必要なのでしょう。

金融庁がまとめた『年金2000万円不足』リポートを、麻生財務相が「受け取らない」と発言。安倍政権はそれ自体を亡きものとする意向です。しかし安倍政権のいう『不正確で誤解を与えた』という言葉は、実は『年金4000万円不足』が正しい、としても当てはまることになります。以前も指摘しましたが、年金制度は破綻しない。それは負担を増やし、受給を減らせば均衡できるからです。しかし老後の生活は成り立たなくなる。運用に失敗して、資産を失う人などは年金だけでは足りないので、生活保護に切り替えるようになる。すると受給はさらに減り、負担は増えないかもしれない。しかし生活保護は税金で賄われるので、結果的に重税が課されることになるのです。年金は破綻せずとも、生活が破綻する人はますます増えるでしょう。
来年度にむけた経済財政運営の基本方針、いわゆる骨太の方針の原案が明らかになりました。就職氷河期世代のためにハローワークに専用窓口や、資格所得支援などを盛りこみますが、いくらやる気をみせたところで、企業が若年層の労働者を求める以上、マッチングが上手くいくはずがありません。例えば求人要件の拡充などを企業に義務づける。新卒採用に対して何%かを中途採用する、それぐらいのことをしないと、いくら労働者側に働きかけても改善は難しいのです。しかも、今から働きはじめてもそういう人たちの年金は少ない。今の社会保障を賄うため、人手不足の対策のためだけで、結果的に使い捨てられると感じる人も多いでしょう。そうした印象が強い以上、こうした政策がうまくいく見込みは皆無といえます。

一方で、社会保障改革へは切りこまず、財政健全化とはほど遠い。これは『骨太の方針』ではなく、単なる『太腹の方針』です。それに見合う財力ももうないのに、大盤振る舞いをして、散財するようなもの。消費税増税への賛成意見で「将来世代へツケを回さない」ため、という意見が多いですが、実は政府の方針自体が「将来世代へツケを回す」ものでしかないのです。『年金2000万円不足』とするリポートを受けとらない、としたように今の不満をださないようにするため、将来世代へずっとツケを回してきたのが安倍政権です。
『消えた年金問題』がトラウマで、今回のリポートも無視することでやり過ごそうとする。それが「問題と向き合う」と宣言した安倍氏の、真の姿でもあります。高齢者の自動車事故を云々する前に、問題から目を逸らすことが安全運転だと考えている、安倍政権の政権運営の方が、よほどリスクが高いといえます。気づいたときには、国民全員が高速道路を逆走させられているかもしれない。いみじくも、黒田日銀総裁が「金融政策を最大限吹かす」と述べたこともあるように、安倍政権の高齢ドライバーでは、エンジンを吹かし過ぎて壁に衝突するまで止まらないかもしれない。安倍政権を制限し、限定する免許が今こそ必要なのかもしれませんね。

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2019年06月10日

安倍政権は算数が苦手?

やっぱり…、といった形で自衛隊のF35A墜落は、パイロットが平衡感覚を失った『空間識失調』の可能性が高い、と発表されました。フライトレコーダーも、レーダー追尾による飛行記録もないのに、なぜ事故原因を特定できるのか? むしろ「機体に問題ない」というために、パイロットに罪を擦り付けたとしか思えません。早期幕引きをはかり、運用再開する。今後も続々とF35の購入を控えるためにそんな判断をした、としか思えないのです。命令遂行中の隊員の死亡は階級特進が常ですが、そこで過剰な特進があったり、遺族への手当てが特段篤かったりするなら、それは口封じと思ってほぼ間違いないのでしょう。
そんな自衛隊、イージスアショアの配備に関して、陸自の新屋演習場を適地として説明する資料に、9ヶ所の誤りがあったことが判明しました。GoogleEarthをつかった試算といい、杜撰という他ありませんが、説明会でも居眠りがあるなど自衛隊の緊張感のなさが気がかりです。恐らく新屋演習場を適地としたのは、近くに住宅地があるため、でしょう。本来、それは設置条件に反しますが、米軍のシステムを日本に導入するに辺り、米軍幹部の視察なども予定される。僻地などにお連れしたら、それこそ安倍政権の『おもてなし』精神に反する、との警戒もあるのでしょう。沖縄の辺野古と同じ、新屋ありきですすめているので、自衛官にも緊張感がない。自分たちが真剣に討議し、決定したことではないから、というのが理由と思われます。

5月景気ウォッチャー調査がでてきました。現状判断DIが前月比1.2pt減の44.1。先行き判断DIが前月比2.8pt減の45.6。これで今年に入ってから景気判断の分かれ目である50を上回ったことがないばかりか、先行き判断は右肩下がり。5月に入って米中貿易戦争が長期化しそう、との予想が増えたことも影響するのでしょうが、10連休の影響は完全に相殺された形です。むしろ夏休みの旅行計画などの出足が鈍るなど、マイナスの影響が大きくなっている。浪費を控える傾向が、今後より一層強まる可能性が高くなります。
今日は国会で決算委が開かれ、その中で金融庁がだした『年金2000万円不足』リポートに関し、安倍首相をはじめ政権幹部が「不適切な表現」としました。これだと表現は不適切だけれど、それは事実ということになります。安倍氏は相変わらず、何とかの一つ覚えのように「民主党政権のときより運用が増えた」としますが、政権2年目で東日本大震災がおきた民主党政権のときより増えるのは当たり前です。それ以上に減っていたら大問題、何ら自慢できる話ではありません。そもそも国債がマイナス金利となり、国債で運用しても減らない、というだけの状況で、逆に運用コストから考えるとマイナスになってもおかしくありません。だから株式の運用比率を上げましたが、高値掴みをしてしまった可能性が高い。今後、株価が右肩下がりとなるなら、損失は未曽有のレベルまで拡大してしまうことにもなるでしょう。

それでも国民に自助として運用を推奨するのは、無責任に過ぎます。これからはマイナス金利でインカムゲイン(利息収入)に期待できず、キャピタルゲインに賭けるしかない。しかし投資をしても成功する確率が高い、金融相場はもう終焉した。これからの金融相場は、プロでも運用が厳しい時代がくるのです。投資に成功する人は、大体3割ともされる。つまりほとんどの国民は、2000万円どころか資産を失うことになるでしょう。
安倍政権は、本当に数学が苦手のようです。景気判断の分かれ目とされる50を下回りつづけても「回復基調」と言い張る欺瞞。GoogleEarthの数字さえ読めない。年金の不足分を、麻生財務相などは読んでない、としながら「不適切な表現」といってしまうぐらい、数字に無頓着といえます。むしろ小学生のころからやり直した方がいい、算数から学び直した方がいいぐらい『数字識失調』がひどい、といえるのでしょうね。

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2019年06月09日

衆院解散とイラン訪問

自民が参院選公約となる政策パンフを発表し、消費税増税を既定路線としたことから、衆参ダブル選挙の確率が低下、と報じるところが多くあります。しかし私はむしろ確率が高まった、と感じています。高まった解散風を鎮静化させ、野党を油断させたかった、と読めるからです。そもそも政権に近いスジからイラン訪問で成功したら…と、希望的観測が語られたように、その後のG20でも何か成果があれば解散を押し通したい、それが安倍政権の思惑です。ただ、その前哨戦であるG20財務相・中央銀行総裁会議は低調でした。
「年後半に景気回復」は維持したものの、すでに成長率見通しは引き下げ方向で、かつ今回でも米中など対立の構図は解消できなかった。さらに反保護主義の旗も掲げられず、デジタル課税も一致したのは方向性だけ。つまり具体策にふみこめていない。世界をリードどころか、調整役すら果たせていないのです。それもそのはず、日本の立ち位置が特殊すぎて、日本が議論をまとめようとすると、国内で説明していることと矛盾を生じかねない。世界をリードするためには、まず国内でついている嘘を改めないといけません。

では、イラン訪問で成果はだせるか? これも難しいでしょう。日章丸をもちだすまでもなく、中東における日本の印象はよい。それは欧米列強に対抗し、互角の戦いをしたアジアの小国として、植民地の多かった中東の国々は希望をもつことができた。訪日して働くイラン人が多かったのも、そんな日本への印象が手伝っています。ただし、安倍氏への印象は悪いでしょう。最大の問題は、安倍氏が米国のお使いでしかないことです。米国の意向に逆らえない、米国に意見を言える立場にない、単なる米国との取次に、日本を介する意味がないからです。直接話をしにくいトランプ氏が送ってきた丁稚に、何の期待もできない。安倍氏と会談するより、全権委任された米大使と話をした方が、実のある会談になることが確実だからです。
それでも親日国として、無碍な扱いはしてこないでしょう。ただし、日本の印象は悪くなるかもしれない。独自の外交方針をもち、米国へも意見できる立場になって、初めてイラン訪問もうまくいく。それを数日で安倍氏が身につけられるか? といったら確率は『永遠の0』です。安倍氏の外交はこれまでも、そして自民党の政策パンフにも示されるように『日米同盟を強固』でしかなく、それ以外の軸足がないからです。逆に、それを否定したら路頭に迷うだけ。何でもかんでも米国にお伺いを立てて、国際社会の関係を築いてきた安倍氏にとって、独自の外交方針を今から立てて行動していくには、あまりに遅すぎるのです。

そして恐らく米国は、このイラン訪問に安倍氏が失敗することも想定済みでしょう。ただ話し合いをもった、という実績だけできればいい。実際に戦争をする気ではないでしょうが、圧力強化に日本の自衛隊を活用するよう、日本に命令するはずです。後方支援として、ペルシア湾の掃海や米軍への物資供給など、自衛隊法を改正したことで、めいっぱい自衛隊を使える。安倍政権が米国への忠誠を示すため受けざるを得ません。
恐らく、国際的には失敗と見なされる安倍氏のイラン訪問も、国内向けには成果として喧伝し、解散に打って出る可能性は十分にあります。消費税はもう影響が大き過ぎて、やるも地獄、止めるも地獄という感じなので、安倍氏の決断一つでしょうが、年後半に景気が失速し続けたら、安倍ノミクスの成果などすべて吹っ飛ぶからです。それこそ、政策パンフにも安倍ノミクスの成果として、実体経済の回復が一切でてこなかったように、もしかしたら民主党政権時代を下回る可能性すらでてきます。GDPはすでに統計手法の見直しなどで、比較対象にすらなりませんが、景気実感はリーマンショック級の悪化がみこまれるからです。『得意な外交』のはずが『特異な外交』しかとれない安倍政権。イラン訪問をしても『海賊と呼ばれた男』としての称賛はなく、『飼いならされた男』として軽蔑されることが確実なのでしょうね。

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2019年06月07日

自民党の参院選公約

自民党が参院選公約となる政策パンフと政策BANKを公表しました。びっくりするぐらい欺瞞に充ちた内容です。『日本の明日を切り拓く。』がキャッチフレーズですが、『日本の明日を切り売りする。』の間違いでしょう。『力強い外交・防衛で、国益を守る』などとしますが、外交も防衛も、時に柔軟でしなやかに、時に強靭に臨機応変に臨むことが必要です。国民の命や平和な暮らしを守る、としますが、どうしてオスプレイがそこら中で飛ぶのか? 米軍は日本中どこでも、勝手に飛ぶことができるのであって、事故がおこって日本人が死んでも、日本の法律で裁くこともできません。米軍が本国で禁止されていることでも、日本でできてしまう。戦争がなくとも、どこかの国と戦うまでもなく、国民の平和や安全など守れていないのです。

『アベノミクス6年の実績』など、すべてツッコミが可能。若者の就職内定率や有効求人倍率を成果として掲げますが、18年の出生数91万8397人、死亡者数136万2482人。安倍政権になってから人口減少が止まらないどころか、加速している。労働者の数も減少しているので、求人をだすしかない。日本が縮小していく、その徒花が内定や有効求人倍率の改善として現れているだけです。家計の可処分所得は4年連続増、というのも金融資産の上昇や役員報酬の増加がほとんど、と説明できます。4月毎月勤労統計で賃金は実質で1.1%減と、これで4ヶ月連続の減少です。18年を統計不正をして上昇させた影響で、今年に入ってから減少がつづくのです。それ以外は円安と海外バブルでほとんど説明がつくので、アベノミクスの成果でもありません。
『誰もが安心、活躍できる人生100年社会をつくる』など、もう悪意としか言えません。金融庁がだした年金2000万円不足、というレポートをみても分かる通り、100年働きつづけろ、と言っているのと同じです。政策BANKには「人生100年型の年金を実現」としており、省庁のだした試算とも合致しない。退職金も右肩下がり、という話もありますが、非正規にはその退職金もない。小泉政権以来拡大した非正規社員にとっては、年金に頼るしかありませんが、それが金融庁が「不足するよ」と言っているのです。それを自民が、制度的に何とかする、というのならその方策を示すべきですが、この公約のどこにもそんな記載はありません。

政策BANKの社会資本整備というところに、こっそり「高速道路のミッシングリンクの解消」と「4車線化」など、建設業界を喜ばす項目をもりこむ。人口減少社会で、さして重要でもない、交通量が少ないことが分かっている道路をつくる、という。自民党型の社会では、こうした無駄が止まらないことが改めて示されるのです。本気で100年後の日本を考えるなら、決してでてこないような項目がこれでもか、と盛りこまれます。
NHKが今日のニュースで「安倍政権の『得意な』外交で…」と、相変わらず胡散臭い紹介をしていましたが、もう多くのメディアで「6年たってレガシーが…」と語られるように、本当に安倍政権は成果と呼べるものが何もないのです。それでいて、政策BANKでは「北朝鮮に…最大限の圧力を高め」「わが国固有の領土である北方領土」だったり、安倍政権の外交方針とも異なることを掲げた。支持層向けに強気にでました、というのでは説明がつかない。一体この国はどこへ向かってすすんでいるのか? 政権と党の間で齟齬が生じているのではないのだとしたら、こんな欺瞞に充ちた嘘もない、と断じられるでしょう。

総じて、こんな政策で100年もたったら、日本は影も形もなくなっているでしょう。それは米国の51番目の州に入れてもらい、辛うじて余命を保つ、というぐらいヒドイ状況が待っているともいえそうです。少なくとも、自民党が寝ていても明日は来ます。しかし明日を切り売りされたら、取りもどすのはかなりの困難を極める。もう遅きに失しているのかもしれませんが、こんな政策を掲げる政党が与党であるなら、日本の明日は諸外国から切り刻まれる、第二の敗戦が待っていることだけは間違いないのでしょうね。

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2019年06月06日

安倍ノミクスの成長戦略は相変わらずダメ

安倍首相の在職日数が伊藤博文元首相と並んで、歴代3位となりました。長ければいいというものではない、ということを見事に体現しています。昨日も指摘したように、景気判断の別れ目とされる50をほとんど下回っていない米国は、景気悪化に備えて利下げを模索している。指標のほとんどが50を下回る日本の、政府の景気判断は「緩やかに回復」であり、増税まで既定路線としてすすむ。おかしいのは誰の目にも明らかです。
しかもNew York Timesには、「日本はMMTを実施しているがそれを認めず、景気は低迷し、いずれハイパーインフレに向かう」と書かれるなど、散々です。MMTを批判する記事なので、文脈がそれに沿ったものだとしても、日本の実情はかなりそれに近い一方で、ハイパーインフレには向かいにくいのが実情です。それは金融機関が、まるでスポンジが水を出し入れするように、お金を海外との間で出し入れするからで、調整弁になっているからです。ただその仕組みも一体いつまでつづくか…。景気後退局面に陥ると、結果的に海外の円をもどす形となり、円高に向かいやすいために後退を長引かせる面もあるので注意も必要なのです。

安倍政権で産業競争力会議の後をひきつぐ形でできた、未来投資会議。名目成長率を3%とする、とする安倍ノミクス第3の矢を達成するための有識者会議ですが、まともな成長戦略など出てきた試しがありません。東日本大震災後の復興需要と合わせ、13年度は3%に近づいたものの2%さえ怪しい。しかもその間、MMTを実施していたのですから尚のことです。インフレも成長率も目標には一度も届かない、失敗しているのです。
そもそも未来投資会議で出てくるのが、70歳雇用や地銀再編を掲げるなど、少子高齢化に対策を打たず、黒田バズーカで地銀の経営が怪しくなったから、という失敗のツケをどう修正するのか? であり、成長戦略ですらありません。よくてマイナスの穴埋め、悪いと失敗のツケをもっと増やして日本を低成長に導くこととなる。未来投資どころか、未来ろくでもない会議とでも名を変えた方がよいぐらいです。

今日には規制改革推進会議も開かれましたが、その中で重要なのは『限定正社員』と『兼業・副業』です。『限定正社員』は、地域の場合はお試しで事業を始めたり、支社などを立ち上げたりするのに役立つ一方、企業がその地域から撤退を決めた場合、すぐに解雇できる。時間の限定なら、一般的な8時間労働だと、どうしても休憩だったり、注意力散漫なタイミングがありますが、それもなく安価な労働力を確保できるメリットがある。あくまで企業目線で、企業にとって都合のいい仕組みがつくられる恐れがあります。
『兼業・副業』の場合は、そのうち正社員として勤めていても、生活ができるギリギリの社会になると想定できます。今はまだ給与を引き下げる方向にありませんが、企業にとっては残業代を削減でき、だらだら残業を防げるメリットもある。本業に支障がでるようなら、すぐにでも賃金に反映させようとするでしょう。さらに福利厚生などを削れるメリットもでてくる。休みを削ってでも働くのが幸せなのか? という問いとともに、この規制改革は企業にとってどうメリットがあるか、を考えているだけのことです。

安倍政権の成長戦略は、言ってみれば企業がメリットをうけ、そのことで国が成長とカウントする仕組みでしかないのです。国民の幸福感とは一切関係ない。企業がもうかったところで、賃金に反映されないのはこれまででも明白であり、日本の成長とは企業と国民の間に断絶が生まれる、空洞化ということでもあるのです。レジ袋の有料化や、女性のハイヒール、パンプスを強制するのを是とするなど、本来必要のないことばかりを押し付ける安倍政権。そこで打ち出される成長戦略とは、むしろ低調戦略と名を変えた方がよいぐらいでもあるのでしょうね。

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2019年06月03日

ソ連の対日交渉方針の文書

岩屋防衛相がアジア安全保障会議で発言し、北朝鮮が非核化するまで国際社会は結束を維持し、制裁決議を完全に履行する必要がある、と語りました。だから拉致問題で北朝鮮と交渉しても、日本は何もしないし、できない。だから北朝鮮が安倍首相と会うことは絶対にない、となります。北朝鮮が無条件交渉を方々で言いふらす安倍氏のことを「厚かましい」としますが、つい最近まで国際社会に「圧力をかけろ」と訴えて回っていた、どの口が言うか、といったところでしょう。相変わらず安倍系のメディアの解説員という素人が、米国への取次ぎを日本に要請するため会談を求めてくる…などと語りますが、あんなご機嫌取りのトランプ訪日をみせられ、日本から米国に何か依頼できる立場にあると考える国が、どれほどいるか? むしろ日本は米国のいいなりだから、米国と交渉をすれば日本から菓子折りをもって訪ねてくる、と考えるでしょう。そもそもトランプ大統領自身が再交渉を否定しておらず、日本を介する必要がありません。

そんな安倍氏はトランプ氏の訪日で、参院選後に日米貿易協議を妥結する見返りに、大幅譲歩をしたのでは? との疑惑に「まったく根拠がない」と反論しました。しかし密約を指摘されると、政府は必ずこういって否定する定番の文句です。しかも、米国の情報開示でその嘘がバレても、「まったく根拠がない」と言い続けます。日本国内で嘘と分かる資料がみつかっても同じ、「まったく根拠がない」は言い換えれば「絶対にみとめない」ということです。要するに非常にいさぎ悪い態度の被告がとる態度と同じなのです。
共同通信が報じた1955年6月に日ソ交渉開始直前に、ソ連共産党中央委員会幹部会が承認した対処方針が記されたメモを入手、サンフランシスコ平和条約に北方4島の主権が明記されず、ソ連が日本に主権をみとめるよう迫っていた事情が、これで判明しました。しかしそうなると、安倍政権が2島返還のみで平和条約をむすんでしまえば、絶対に残り2島は返ってこない、ということ。安倍政権の動きは、まさに露国としてはしめしめ…といったところかもしれない。むしろ露国も弱点を抱えているのに、弱腰外交でそれを補い、露国に特典を与えるようなものだからです。G20でも日露首脳会談と報じられますが、この共同通信の入手したメモの破壊力は、相当でしょう。そのため主要メディアが中々とり上げようとしません。

浜田参与が安倍氏と会談し、MMTを引き合いに国債増発による財政拡大を忠言した、と語りました。失敗した経済学者が、さらに悪事を重ねるようなものです。そもそも日本はバブル崩壊以後、財政拡張で国債を増発してきた。それでも景気は一向に上向かないし、インフレにもなっていない。それを吹かした安倍ノミクスでも、事情は変わっていないどころか、逆に悪化しているのが現状です。なぜその失敗に学ばないのか? これも非常にいさぎ悪い態度の被告が、さらに開き直って自分は正しいと言い張るようなものです。
安倍政権の外交は、もう失敗だらけなのです。国際社会と連携するので、北朝鮮に対して独自の制裁解除などできないため、拉致問題の交渉は詰んでいる。日ソの北方領土交渉も、すでに領土という言葉を外した以上、相手の主権をみとめたようなもの。露国とて主権を主張するのに躊躇う中、日本から譲歩してしまったのです。日本だけが大歓迎のトランプ氏は、欧米では差別主義者としてデモの対象です。並べると、本来協調すべきところと、独自路線をすすむべきところが逆であることが分かるでしょう。北朝鮮とは拉致問題があるから、独自路線で挑んだ方がいい。露国とは主権交渉なのですから、円満解決より丁々発止でいった方がいい。弾劾の動きがすすむトランプ氏と接近し過ぎれば、米国の政局に日本が巻き込まれる恐れすらあります。まさに今、誤った外交により、日本のいく道が怪しくなってきているのです。安倍政権の外交の裏側、国益に反するから開示できない、とする答弁が多いですが、実はもう国益に反することを山のようにしているのかもしれません。「まったく根拠がない」ことでも、類推して分かることもある。安倍政権という被告には、自白を待つより証拠をつきつけて責めていかないと、質の悪い被告ですから罪をみとめたりはしないことだけは確かなのでしょうね。

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2019年05月29日

永田町の夏は猛暑?

日銀が18年度決算を発表しました。経常利益が2兆円と、国債とETFを買いまくって資産残高が5.4%増の557兆円(うち国債470兆円、ETF24.7兆円)です。一方、外国為替等取引損失引当金を1128億円、大規模緩和の出口に備えた債券取引損失引当金を8154億円などを積むため、当期剰余金は5869億円と昨年より大幅に減少です。つまり国庫に納付する額も減るので、政府が経済対策につかえる予算も減少することになります。
重要なのは、19年3月末にETFの含み益が3兆9124億円となりました。昨日の終値で、日経平均だと21260円と約55円増なのですが、TOPIXは1551ptと約40ptも下落している点です。つまりTOPIX型のETFを購入している日銀は、すでに損益分岐点に近づいている。日経平均で18000円台後半とされ、まだ10%以上の余裕があるとみられていましたが、TOPIXだともうそんな余裕もない。日銀が焦りだした理由かもしれません。

国民民主の山井国対が離党の意向と伝わります。国対は党の意向をうけ、与党ばかりか野党との調整も行う大切な役目。会期中の離党はかなり異例です。逆にいえば、党の意向が本人の意思とそぐわない場合、ストレスを溜めるポジションと言え、かつての仲間である立民と、心ならずも対立するのが重しだったのかもしれません。参院選にむけて野党の選挙協力が急速にすすみますが、国民民主のやっていることに国民の支持が集まらない中ですから、尚更でしょう。政治は国民の支持を追い風にして行うものですが、支持がないのに議席数だけはある、と国民民主は歪な状態があります。議席数の多さだけを笠にきて、国会でも強気で振る舞おうとするのですから、余計に国民との乖離が大きくなってしまうのです。
維新は参院比例の公認候補だった長谷川元フジアナウンサーの暴言がありました。丸山氏の暴言で除名処分んとしましたが、後から判明した「不逮捕特権」や「女性のいる店に行く」などというのはもう議員の資格すらない。しかも適応障害を理由として議運委の聴取を拒否するなど、子供か? というレベル。ダブルの失態で、せっかく統一地方選でつくったいい流れを手放しつつありますが、その長谷川氏への処分が遅れている。維新は完全にアウトでしょう。知名度もあり、情報発信力のある長谷川氏に期待していたのでしょうが、過去にも発言からトラブルを起こした事例は数知れず、いわば常習犯です。そんな人物をすぐに切れないのですから、維新が苦境であることは行動からも鮮明なのです。

すでに形骸化した党首討論ですが、国会終盤に開かれることで憶測を呼びます。ただ、そこで解散を宣言してしまうと、G20を暫定政府として開くことになる。さすがに公示前なので「暫定政府」は言い過ぎですが、選挙後にも安倍政権が継続するとは決まっていないので、各国政府も安倍政権をスルーするケースが増えるでしょう。特に今回、むしろ安倍政権の敵は党内にあり、とも囁かれ始めました。
トランプ氏が「8月にも大きな決定」としたことで、ほぼ不利な条件で貿易交渉が8月にも妥結するのが確実です。選挙で得にはならない改憲まで、安倍政権は言いだした。次の選挙では自民が勝てないので、対米交渉をリセットし、改憲もチャラにしたい。そのためには小さく負けて、それを安倍政権の責任論にすり替え、退陣を迫るかもしれない。ポスト安倍もこれまでは曖昧でしたが、そこに令和おじさん、菅官房長官が急浮上した。安倍政権の流れを継続するけれど、トップは代えます、自民が党としての判断でそうする可能性が高くなってきたのです。日銀の限界も見えてきて、流れを変えないと…との思惑も働く。選挙も衆参ダブルになるのか、その結果がどうなのかは分かりませんが、野党も安倍氏にとって都合よかった勢力が続々と力を落としていく。令和の夏、永田町では冷夏どころか、酷暑レベルで党内抗争が激化する公算が高くなってきた、といえるのでしょうね。

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2019年05月27日

トランプ大統領の訪日と相撲観戦

トランプ大統領へのおもてなしが今日もつづいていますが、どうやら相撲はお気に召さなかったようです。そもそも格闘技好き、というよりショー化されたプロレス好きなのであって、間が空いて一瞬で勝負が終わってしまう相撲は格闘技とすら感じていないのかもしれません。大統領杯を手渡すときのように、自身が注目されることは大好き、というのはよく分かりましたが、スリッパ? で土俵に上がるなど、何が相撲の伝統か? 女性が土俵に上がるのを嫌がるのなら、トランプ氏にも素足を求めるべきだったのでしょう。
今回はバンカーですってんころりん、ということはありませんんでしたが、安倍首相の満面の笑みは、見ていて違和感だらけです。まるで飼い犬が、ご主人様が帰ってきたときに尻尾を振って跳ね回る、そんな姿にさえ見えました。普段から笑顔の多い人なら別ですが、予算オーバーを指摘される桜を見る会や、海外でのレセプションなど、交流の場でもあまり笑顔がない人です。トランプ氏に対してはあれほど笑顔をみせる、というのが自分の立場をよく弁えているのか、そうだとすればやはり日米は対等の関係とは考えていない、となうのでしょう。『令和初の国賓』などというのは日本でのみ通用する称号、それをトランプ氏が栄誉と考えるはずもなく、ご主人様に箔をつけたいのは、自分がその下にいるとの自覚がないと浮かばない発想なのです。トランプ氏のTweetで『elections』と複数になったことで、衆参同日選を想定か? ともされますが、まさに「政権担当能力は自民党だけ」→「米国に喜ばれるおもてなしができるのは自分たちだけ」ということを言うために、物見遊山の観光をさせた、ということになるのかもしれません。

日米共同記者会見でも北朝鮮の拉致問題は「日米が完全に一致」と安倍氏は述べますが、その北朝鮮は連日の日本批判を繰り広げます。これをよりよい条件をひきだすため、などというのは甘過ぎです。米朝首脳会談で、北朝鮮は米国の本音を知った。米国が完全勝利となるような条件以外で、トランプ氏は合意することがない。トランプ政権の間は、むしろ支持率が高いうちは交渉してもムダ。だから最近、北朝鮮はミサイル実験などを再開した。支持率が低くなったら、起死回生として交渉の妥結に動くかもしれませんが、それまでは様子見なのです。なので「日米が完全に一致」したのなら、交渉は難しいとなります。
安倍氏がなりふり構わず制裁をすべて解除した上で、さらに菓子折りでももって訪ねたい、といえば受け入れてもらえるでしょう。しかし未だ安倍氏は「条件をつけず」の交渉です。条件闘争にすら入る段階ではないのに、北朝鮮が有利な条件をひきだす…と考えるかどうか? 「日米が完全に一致」するのですから、米国と歩調を合わせて制裁はつづけ、拉致問題が解決しようとそれは変わらない、と宣言してしまっているのですから、北朝鮮にとって日本は交渉相手にすらなり得ていないのが、もう自明なのです。 

いい加減、日米の本当の関係も知らずに、うわべだけ「おもてなし」などと述べるのは空しいことと知るべきなのでしょう。安倍氏の接待外交は、まるで昭和の悪しき商慣行をみるようです。それで実をとったのは、選挙後に物事を決める、という安倍氏個人というのですから、尚更です。社長が取引相手の大企業の社長を、猫なで声で会社の経費をつかって歓待し、その結果として会社のためではなく、社内で派閥争いをしている専務一派を不利になるよう取計ったら、それは私物化と呼ばれます。令和の時代の、昭和の接待外交。社長一人大喜びであるのなら、日本として1銭の得にもなっていないとなります。
余談ですが、相撲取りの中でもっとも有名なのは? と尋ねられたら、雷電でも大鵬でもなく、成瀬川という江戸時代に活躍した力士となります。ナゼなら土左衛門といえば水死体を意味する言葉ですが、ふくれてぶよぶよになった体を「成瀬川土左衛門のよう」といった言葉が、現代まで残っているからです。八百長が時おり問題となる相撲ですが、外交の八百長だけは勘弁してほしいところなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:36|PermalinkComments(8)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年05月26日

トランプ大統領の来日

トランプ米大統領が国賓として来日、下へも置かぬおもてなしを受けています。思えば米大統領選で、クリントン陣営にベットした安倍政権が、トランプ氏の勝利に慌て、大統領就任前に面会するといった奇策で対応した。恐らくそのとき、安倍氏は自らが考える政治帝王学を惜しげもなく授けたのでしょう。政敵をつくれ、または国外に敵をつくって強い自分を演出しろ。株価対策は大切、そのために中央銀行に協力させろ。嘘をついてでも失敗、過ちをみとめるな、自分は正しいと言い続けろ。支持層は大切に、中間層は所詮動かないのだから、支持層を喜ばすことだけしていればいい。まだまだ他にいくつも教唆し、トランプ氏はそれに従って政権運営をしている。だから安倍氏とトランプ氏の政治手法は似るともいえます。
最近、安倍支持系の一部の雑誌は『日米同盟を強固に!』の大合唱です。しかし戦後、岸信介元首相が駐留米軍の支配を継続して受け入れる、と決めて以来、日本が駄々をこねない限りは米従属関係は何も変わらない。米側からそれを壊すことはしてこないので、米国の致命傷になるようなことは日本からできない仕組みなのです。そして安倍氏が対米追従だからこそ、安倍支持系の雑誌も右へ倣え…むしろ彼らは右でも保守でもないので、安倍へ倣え、としてそうした主張が強くなってきたのでしょう。いつの間にか、米国から押し付けられた憲法を変えろ、戦後からの脱却も言わなくなったのが、その証拠とも言えます。

トランプ氏がTweetし「多くのことは参院選が終わるまで待つことになる。そこでは大きな数を期待している」としました。参院選後に先送りした理由が、日本が大きな妥協をすると約束したためだ、と認めた形です。消費税増税と合わせ、日本の秋には崖が待つ。日本の農畜産業がさらに打撃をうけることでしょう。トランプ氏は農畜産業への1.7兆円の支援を約束しており、補助金をだして自国製品を優遇すると明言しています。そんな国と、日本の農畜産業がどう対応すればよいのか? 勝負になるはずがありません。
しかも『数』と明言しているので、数量目標が設定されるかもしれない。あくまで『期待』なので、そうでない可能性もありますが、米農畜産業を満足させない限り、大統領選で再選がないことは知っている。そして、政治の世界の先輩として指南した手前、安倍氏としてもトランプ氏に再選してもらわないと困る。自分が否定されたことになってしまうからで、しかも落選したらトランプ氏からどんなTweetがとんでくるか分からない。「これをすれば再選できるといったではないか!」などとされたら、政治手法がバレるばかりか、自分が裏でどんなことをしていたのかもバレ、政治生命すら終わりかねないのです。

表向きは友好ムードの演出、とされますが、むしろ表だってここまで媚米の態度を示せば、宗主国である米国様には逆らうこともできない、との印象をより強くしました。戦後レジームからの脱却、という言葉も使わなくなった安倍氏。むしろ戦後レジュメを踏襲する安倍氏にとって、もはや自らの地位の延命にのみ興味ある、といったところなのかもしれません。安倍氏のおもてなし、むしろ面(おもて)を保つために行われたとするなら、国民にとってそれは裏を切る、つまり裏切りということにもなるのでしょうね。

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2019年05月25日

金融庁の「年金に頼るな」報告書

タイを拠点に日本に詐欺電話をかけていた15人が、続々と日本に移送され、逮捕されます。事件の真相はともかく、詐欺罪の刑罰はあまりに軽すぎます。地裁レベルで暴力団幹部に、雇用者責任として詐欺の賠償を補填するよう命じる判決もでていますが、詐欺の刑罰が軽すぎるので、安易に加担する者もでてきてしまう。一つの私案ですが、詐欺加害者は新たな治療薬や治療方法の研究・開発のための実験台とするよう法律で決める。そして実験に参加する製薬会社や大学などから得た資金を、被害者への弁済金にまわす。
これは刑罰ではなく、あくまで刑期の中での軽作業と同じ、強制的にお金を稼がせるものです。実は、受刑者は非常に理想的な生活を送っています。規律正しく、適度な運動と睡眠がとれる環境があり、薬効や治療法の確認にはうってつけなのです。またそういう状況だからこそ、開発速度も上がる。副作用やその後トラブルがでても、最初からルールをつくっておけば解消も容易いでしょう。詐欺の被害が大きい者は、わざと病に罹患させてもよい。とにかく詐欺に関わるとろくなことがない、と思わせることが大切です。

金融庁が金融審議会市場ワーキンググループ(WG)において『高齢社会における資産形成・管理』報告書(案)を公表しました。本来、このWGは新たな金融サービスや金融ビジネスモデルといった、時代の変化において新たな金融の在り方を議論するものです。しかし人口減少と高齢化を「大きな背景の変化」と呼び、金融サービス提供者はこの変化に対応すべき、としてこの報告書はつくられています。つまりこの報告書は、金融目線で書かれたものであり、高齢者にしろ国民のためを思って書かれたものではありません。
『景気停滞の中、賃金も長く伸び悩んで』『税・保険料の負担も年々増加』『この傾向は一層強まる』と、安倍ノミクス全否定の前提をおき、働き方改革や雇用の流動化も『退職金給付で不利』と断じ、安倍政権の政策を一刀両断です。その上で年金だけでは足りない、だから自分で運用しろ、金融サービス提供者はその受け皿になってやる。と、何とも斜め上から目線のおしつけがましいのがこの報告書なのです。

ですから、「自助なら年金を徴収するな!」などと怒るのではなく、こんな報告書を平気でだせる政府に怒らなければいけません。よく「年金は破綻する」という人もいますが、年金は破綻しません。破綻しないように給付を減らし、納付を引き上げればよいのですから、年金制度自体は継続できる。問題は、年金で老後は安泰、と考えている人が破綻するのです。年金は積み立てではなく、そのときの制度により納付水準も給付水準も決まる。だから、少子高齢化を何とかしない限り、年金制度は先細りとなっていき、いずれスズメの涙のような微々たるお金をうけとるだけの制度になるのです。株式を上昇させ、運用益が上がっている、なんて言っても正直大した意味はありません。運用が、拡大する高齢者への給付を満たし続けるのは事実上、不可能だからで、だからこんな報告書をだしてきたともいえます。
運用によって損をする人もいれば、得をする人もいる。この報告書で書かれていることを実践すれば、恐らく7割以上の高齢者が財産を消失し、現役時代にどれだけ稼いでも生活保護に転落してしまうことでしょう。この報告書の結びでは、『認知機能が低下・喪失した後でも予め明らかにされた顧客本人の意思を最大限尊重しながら適切な金融取引を行えることが望まし』いと、述べられている。言葉は悪いですが、ボケたら最後、金融機関が勝手に運用して損得をだしていく。恣意的に運用されたり、他の運用の失敗を肩代わりさせられたりしても、文句を言えなくなるような形、制度をつくっていこう、となっているのです。冒頭に述べた、詐欺師への厳罰化。誰に適用すべきか? 少なくとも新薬開発などの治験をつとめ、世の役にたってさえまだ足りないぐらいの損失を、多くの人に与えていることだけは間違いないのでしょうね。

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2019年05月20日

1‐3月期GDPはプラスでも…

2019年1‐3月期GDPが発表され、季節調整済みで前期比、実質0.5%増(年率2.1%増)、名目0.8%増(年率3.3%増となりました。民間最終消費支出は実質0.1%減、家計に限ってみれば家賃を除くと0.2%減ですし、実感に近いとされる名目の家賃を除く家計最終消費支出0.4%減と、かなり悪い印象です。住宅投資は実質1.1%増ですが、とても違和感がある。7‐9月期0.8%増、10−2月期1.4%増と、ここにきて住宅投資が加速している。五輪特需も終わり、またスルガ銀、TATERUなどの不正融資、レオパレス21による建築基準不正が発覚、昨年から住宅関連には逆風が吹く中でのこの数字です。地方都市でインバウンドを取り込むため、外国人人材の誘致のために集合住宅を建設、という話はあれど、3期連続で高すぎる印象をうけます。
設備投資は実質0.3%減、もっと下がる予想でしたが、これは算出方法の変更により数字が抑えられたのかもしれません。在庫変動は実質0.1%増で3期連続のプラス寄与ですが、在庫が積みあがっているのは景気からすると悪い意味です。政府最終消費支出は実質0.2%減ですが、公共投資が実質1.5%増になるなど、これが内需の下支えになったことは間違いありません。1‐3月期は通常、雪で動かない東北、北陸の事情もあって公共投資は控えめになるのですが、暖冬だったためか、はたまたそれ以外の数字が悪くなることを見越し、政府が公共投資に前のめりになったのか? 予算消化以外で、それまで低かった公共投資が伸びた理由はわかりません。むしろ五輪対策費は、政府としては公共投資に当たらないため、五輪特需の剥落によって公共投資の側に予算が計上されたのか? その辺りの見方次第ではもっと悪い印象となるのでしょう。

特に今回、輸入が2.4%減、輸出が4.6%減。双方が悪くなって輸出のほうが下がったから、GDPにはプラス寄与した。この結果だけをみると、米中貿易戦争なんて言っても、やっぱり日本の方が景気悪化の深刻度が大きい、としかなりません。エネルギー価格の下落が輸入を押し下げた、という話もありますが、9月の頭をピークに原油価格は下がっていますので、高い価格で契約していた分を1‐3月期は輸入していたのでしょう。ただ4‐6月期もガソリン価格が下がっている印象がないので、これは景気を下押しする要因になりますし、4‐6月期の輸入がエネルギー価格の上昇によって押し上げられ、輸出が低下傾向のままなら、もっと外需寄与度が高くなってしまう。国内景気が悪いのに、GDPが高いということにもなりかねません。
特に今回、マイナス成長の予想が多かったのは、設備投資がもっと悪いとみられていたこと、また公共投資の増加が読めなかったからです。むしろ設備投資は統計手法の見直しで、公共投資は政府が恣意的にいじることもできる数字です。年度内に一旦契約を完結させ、翌年度には別の工事として発注すれば数字を引き上げることもできるからです。これまで単年度の契約はやめよう、という流れもありましたが、長期契約をすれば短期の寄与は小さくなり、GDPのブレは大きくなる。だからこのタイミングで、他の数字が悪い中でGDPをプラスにするため、消費税増税を達成したい官僚が数字を舐めた可能性も高いとみています。

今週の月例経済報告で、どんな見通しを示すのか? それは消費税増税の行方にもかかわってきますし、ひいては衆院解散とも重なってくる。内需の弱さゆえ、政府の頑張りゆえにプラスとなったGDPを好感していたら、相変わらず嘘つき安倍政権の印象をさらに強くするのでしょう。その嘘が、選挙にもどう響いてくるのか? 今は内憂外患どころか、内需改竄による政府統計の嘘を見抜いた方が、消費税増税を止めるのに最大限の効果を発揮しそう、というぐらい日本の国内に嘘が蔓延しているのが問題なのでしょうね。

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2019年05月19日

解散の大義はあるのか?

共同通信の世論調査で、安倍内閣の支持率は50.5%と、5月1、2日の調査から1.4pt減です。不支持率は36.2%と4.9pt増となりましたが、令和のバカ騒ぎの間にとられた世論調査から支持を下げるのは当然として、未だ50%超えであるため、解散にも追い風となるのでしょう。条件なしで北朝鮮の金正恩氏と会談、という方針を「評価」は61.2%、「評価しない」は30.6%。しかしこれまで胸倉をつかんで北朝鮮のことを脅し、剰え周りにも「アイツ、虐めてやろうぜ」と先導していた安倍氏と、北朝鮮が会談してくれる可能性は現時点で皆無です。米国に意見できる立場でもない安倍氏に期待しないからこそ、金正恩氏は中露に頼るのであって、もし日本と交渉する気ならとっくにアプローチをかけてきています。
秋の消費税増税は57.6%が反対、賛成は37.6%。衆参同日選は47.8%が行った方がよい、37.2%が行わない方がよい、です。一見、増税を中止して解散すれば大勝できそうな数字ですが、しかし大義がないので、安倍政権は頭が痛いのでしょう。増税の中止は野党がこぞって主張すること。争点つぶしにはなりますが、与党を支持する道具たりえない。これまでの選挙では必ず安倍ノミクスを選挙の道具としてきましたが、今回は旗色が悪い。今日の日曜討論でも、茂木経済再生担当相が袋叩きに遭っていましたが、景気が悪いから増税を停止するんでしょ? という認識が広がれば、安倍ノミクスは失敗したとの印象が強まります。いくら米中貿易戦争のせいにしても、肝心の米国が高成長であるのですから説明になりません。

改憲を争点にしても、維新を除名された丸山議員の辞職勧告に自民が賛同しなかったことで、自民は戦争をするために改憲したいのでは…? との疑念をもたれる。実際はこの程度の妄言で辞職勧告をだしていたら、自民党議員の半数はいなくなるから、という感じですが、自民党が今回の件で株を下げたのは間違いありません。元島民もあきれ返った発言であるのに、自民党がそれに寄り添えなかったからです。
今日は安倍首相が拉致被害者家族と面会していますが、「安倍内閣で解決。被害者と家族が抱き合う日まで使命は終わらない」と語ります。しかし6年経って戦略をがらりと変えたので、一からスタートも同じです。今から北朝鮮の信頼を克ちえて、交渉までたどりつくには少なくとも1年はかかるでしょう。しかも先に指摘した通り、これまでの高圧的態度から、かなり相手の心証が悪い。6ヵ国協議にもちこんで、そこで首脳会談という戦略のようですが、その6ヵ国協議ですら安倍政権は四面楚歌です。「トランプ大統領もぜひ力になりたいとの気持ちをもっている」と述べますが、頼れるのは米国だけ。トランプ氏以外で力添えしてくれるのは皆無。親友とされるプーチン氏でさえ、北朝鮮の事情を優先するでしょう。日本が大きな手土産を準備すれば、会ってみようという気にさせるかもしれませんが、それ以外で北朝鮮が今の日本と会談する必要性がないからです。拉致問題をもちだしたところで平行線、北朝鮮が再調査に合意することすらないでしょうから、逆にそれを争点にしてアピールするのはリスクが高すぎます。

解散にはお金がかかる。国政も停滞する。解散したくても大義なし、この状況で唯一の材料となりそうなのがG20かもしれません。G20で米中首脳会談が実現し、世界経済を成長軌道に乗せたなら、その成果をアピールして解散にうってでる。そのときは市場も回復しているでしょうし、安倍ノミクスを再び俎上に乗せてアピールすることもできます。ただし、米中の首脳会談が決裂したときは、地獄のような厳しい状況が待つでしょう。恐らく、決裂というまでにはならないでしょうが、内容次第では悪い形で市場の変動を招く。それぐらい注目が集まってしまっているのです。安倍氏はこれから揉み手擦り手で米中の間を太鼓持ちのようにふるまうのかもしれませんが、早くも米国の指示通りに中国への圧力に加担しはじめた。これでは6ヵ国き協議で中国の協力を得るのはムリ、となるのでしょう。
結局、軸足が米国にしかないから、ほかの国の理解も得られず、協力も得にくいという状況に今はなってきてしまったのです。野党からの内閣不信任案提出が大義、などといいだすのも、結局は他に何もないから、なのでしょう。もし米中首脳会談が失敗し、市場が大混乱していたら、それこそ大義の欠片すら得られないはずです。むしろそんなときに解散したら、大逆として断罪されることになるのでしょうね。

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2019年05月14日

丸山議員による戦争発言

播磨灘でサケガシラという深海魚が捕獲され、地震との関連が噂されます。宮崎県で震度5の地震もありましたが、スロースリップと呼ばれる体感できないほどの小さな地震が、宮崎沖から四国へと段階的に北上し、それが溜まると巨大地震が起きる、という話もある。そのスロースリップは今や溜まりに溜まっており、いつ巨大地震が起きてもおかしくない、という。備えは欠かさないようにしないといけないのでしょう。

維新の丸山議員が北方領土を「戦争で取り返すしかない」と、元島民に向かって発言、維新は除名処分とし、無所属で活動するとしました。きな臭いのは、大阪19区では自民党の谷川議員と激しい選挙戦を展開しており、その谷川議員は日本会議系。日本会議は「改憲によって戦争できる国に」と方針を変えたと伝わり、それは拉致問題ばかりでなく、北方領土もそうでしょう。丸山氏の従来の主張は存じませんが、このタイミングで戦争をもちだすのは、自分も保守強硬派としての存在感を高めて、再選を狙おうとした可能性があります。酔ってしゃべっているからなのか、かなり執拗ですし、従来からの主張かもしれませんが…。
ただ安倍政権は恐らく歴代の中でも1、2位を争うほどの親露政権。安倍政権が存続する限り、日本会議も強硬論を封じてきました。しかし安倍外交が失敗し、もはや北方領土は返還どころか、永久的に露国の領土になりそうな気配。そこで丸山氏が日本会議を味方につけようと、自説だった戦争略奪論をぶち上げたとしたら、微妙にタイミングが符合します。ただし、かつて飲酒トラブルを起こし、断酒宣言したにも関わらずお酒を飲んでいた。また維新を離れ、有権者も離れるでしょう。特に、彼に投票すると戦争賛成に一票を投じるようなもの。極めて再選が厳しくなったといえるでしょう。維新が議員辞職にまで言及したのは、『改憲=戦争する国』と主張を重ねられることを避けるため、安倍政権と協議した上でしょう。協議がなければ忖度、と呼んでもよいかもしれません。維新の衆院議員は12人しかおらず、1人でも欠けるのは痛いですが、それ以上に『改憲=戦争する国』とのイメージ悪化は避けたかったのでしょう。

これで日本会議も、当面は自分たちの主張が受け入れられない、として公の行動を控えるでしょう。戦争によって取り戻す、などというのがただの絵空事で、国際司法から考えてもできっこない。愚かな人はそんな主張に惹かれるのでしょうが、まともな人なら同調する人はいない。日本会議や丸山氏の主張は、実は少数の過激思想をもつ人だけが喜ぶような、稚拙で大きな声になることはないと知ったのです。
ただこうした主張は、折に触れてでてくるでしょう。社会が困窮したり、混乱したりすれば、余計に愚かでも分かりやすい主張が力をもちがちです。今はまだ、そこまでに至っていませんが、米中貿易戦争が長期化し、世界的な混乱がつづくようだと、日本の排外主義はさらに強まり、戦争を万事の解決策として訴える層が増えてもおかしくありません。『戦争と平和』は露国作家、トルストイの著作ですが、戦争の陰で没落していく貴族の姿が描かれます。ローマでも、度重なる遠征によって没落した中産階級が「パンとサーカスをよこせ」といって各地で不穏分子と化しました。戦争は、一般庶民を貧しくするだけであることは、過去の歴史からも自明なことです。戦争をすれば解決する、などという甘言には努々気をつけないといけないのでしょう。それは酔った頭で暴論を語る、『酒頭(サケガシラ)』のような人物でも危険な予兆として気を付けるべき、といえるのでしょうね。

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2019年05月12日

米中貿易戦争は長期戦か

米中貿易戦争に関して、トランプ大統領が「建設的だった」と語ったため、米株は上昇して引けています。ただその後、大統領選まで中国が譲歩することはない、との見通しが広がり、「2期目で取引すれば中国にとってはるかに悪い内容になる」とTweetするなど、トランプ氏には焦りもみられます。当然、関税引き上げの影響、コストを支払うのは米国民も同じ。1年以上もそれがつづけば、支持率は急落することになります。
以前も指摘しましたが、時間は中国の味方です。まともな選挙もなく、支持率そのものが操作できる。気にするのは共産党内部の権力構造だけですから、貿易戦争の長期化は怖くありません。問題は景気減速により、第二の天安門事件のようなことにまで発展すれば、習近平体制が崩れることになります。ただ中国共産党の支配が変わることはなく、国益とバーターすれば習体制がつづくことより米国に妥協し、長期で国益に対して悪影響をうける方が問題なのです。だから平気で長期戦をしかけてきます。トランプ氏は習氏との電話会談も匂わせますが、習氏が決断して何かを変えることはない、それが中国という国の物事の決め方です。

トランプ氏は「約束を破った」と述べますが、その約束自体が何をさすかも分かりません。交渉途中の合意であるなら、文書として残していない以上は約束破りではありません。外交交渉での口約束など、何の価値もない。途中経過など意味がないのです。最終的に何を合意できるか? 恐らく今のトランプ政権と交渉しても、米経済が好調で強気が崩れないので、中国にとって意味がないと考えているので、中国はこのタイミングで態度を硬化させた。最終合意が、中国にとって気に食わないものとしかならないからです。
一方で、中国が交渉継続に意欲をみせるのは、中国経済にとって打撃が大きいから。交渉しているとのアピールは国内向けにも必要で、打撃が大きくなると交渉決裂の責任は米国にあり、と転嫁するためでもある。先に日本バッシングもありましたが、国内の不満、怒りを米国に向けさせ、反米デモなどによりガス抜きさせるためでもあります。ただし、反日デモのコントロールが難しくなったように、反米デモが国家統制を離れて中国共産党に向かうかもしれない。だからぎりぎりまでその手は使わないでしょう。

以前も指摘しましたが、相場が急落するのではなく、時おり反発を織りこみながら徐々に下げ相場で
値を下げていくのでしょう。昨年の10-12月の下落相場も、日経平均が800円以上下げたのは3回、逆に500円以上上げたのも2回あるなど、こういう相場の特徴は値動きが荒くなることです。悲観はあれど、楽観にふれる日もあるなど、思惑が強く影響するからです。そして売り方の動きが強まり、売りの買戻しの動きがそうした幅をもたらします。今回、交渉が長期化することが確実となり、売り方に有利となります。
米中貿易戦争の要諦は、行動対行動を要求する中国と、行動の結果に対して判断しようとする米国です。つまり米国の行動が重要であり、中国はそれを得られない限り、長期戦にもちこむでしょう。そしててそれを促すとしたら、株式市場の下落や景気悪化という実害が、トランプ政権の支持率に悪影響を与え始めたとき、となる。逆に言えば、株価が下げない限りは米国が強気のままで、交渉はいつまでたっても決着しない、といえるのです。だから売り方が元気になる。その間は自分たちが安心して動けるのですから。それがいつ転換点を迎えるのか? それこそ大統領選まで引っ張るとしたら、世界的に経済は大変なことになっているのでしょうね。

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2019年05月10日

雑感。米中貿易戦争で追加関税へ

3月の毎月勤労統計、実質賃金は前年同月比2.5%減、名目も1.9%減となりました。今年に入ってから右肩下がりであり、人手不足のはずが、まるで景気後退期のような急落ぶりです。昨年、ローテーション・サンプリング方式を採用し、賃金が急騰したことで統計不正がバレる、という失態を犯した毎月勤労統計ですが、これでは統計としてあまりに不正確で、使い物になりません。実労働時間も3.0%減であり、悲惨な状況といえるでしょう。むしろこれが日本経済の実態なら、リーマンショック級の状況ともいえます。

米中貿易戦争が激しさを増し、リスト3とされる製品への関税が10%から25%に上がりました。ただ今日発送分から、となるので米国の消費者物価に撥ね返るのは1ヶ月後です。ただ、その時までに決着できる見通しはありません。中国は行動には行動を、という外交であり、米国は成果がでないと制裁は解除しない、という。この方針の違いを埋める術は、現時点で何もないのです。それは政府の面子、国内事情があります。
共和党が多数を占める米上院で、トランプJr.氏への召喚状がでました。露疑惑の証言で偽証の疑いがでてきたためです。モラー特別検察官の報告書に関して、米下院が「議会侮辱罪」として非難し、報告書全文の公開を求めている。元検事らが報告書に関して「大統領でなければ訴追」と声明をだし、納税証明書の公開もトランプ氏は拒んでいる。トランプ氏の支持率が過去最高、という話もありますが、50%は上回っていない。トランプ氏にとって、成果をだせそうな外交で強行にならざるを得ない状況です。しかしその結果、イランと北朝鮮に対して強くでたことで双方から反発をうけ、両面作戦になることで軍事オプションは使いにくい。それを見越して北朝鮮がミサイル発射という、瀬戸際外交にふたたび転じた、ともいえます。

米中貿易戦争でも、世界が協力して中国に対して圧力をかけるべき、などと語る人もいますが、事情は大きく異なります。欧州は米国との貿易協議で圧力をうけ、対抗して制裁関税カードを使うなど、実は米国と協力できる状況ではありません。貿易制裁をしかけてくる米国に対して、欧中が協力関係を築くかもしれないのが実情です。制度面だけなら米国を中心に西側がまとまれても、そうでないのがトランプ氏の交渉術であり、協力関係は築けない。むしろ貿易戦争まで両面作戦を強いられているのが今の米国なのです。
それでも経済的には一人勝ち。それがトランプ氏を強気にしますが、貿易戦争でも、軍事オプションを行使しても、米経済を転換させかねない。関税引き上げの便乗値上げも目立ち始め、やはりインフレとの戦いが今後、米経済にとって深刻となるのかもしれません。露国のパイプラインに不純物が混入し、原油価格もどうなるか分からない。米国の要請に、サウジは増産を渋っているとも伝わります。原油高は米経済を痛撃する。シェールオイルの安定供給は見込めますが、原油高を始めとするインフレにどこまで購買力が追いつくのか? 米国のインフレとの戦いは、そこが焦点となってくることでしょう。

今日の株式市場は一時反発の兆しをみせましたが、右往左往しながらも、市場は当面下落相場に突入した、とみた方がいい。時おり、楽観の見通しなどで反発することもありますが、そうした売り方が一旦買戻し、という流れをたどりながら、行方を見守る形になるのでしょう。安倍政権からはまたしてもG20で解決の見通しを…など甘い発言もあるようですが、むしろ調整役として難しい立場に立たされており、貿易戦争の行司役にもなれない。米国の両面作戦の『両』にも入れてもらえていないのが現状であり、敵にすらなり得てないほど軽視されているのが、日本の現状です。株式市場も、今年に入ってからの上昇相場についていけず、負け組となりましたが、下げ相場でも負け組が鮮明になるのかもしれませんね。

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2019年05月08日

改憲を参院選公約に?

米中のみならず、世界中がきな臭くなってきました。イランが核合意の枠組みにのこる、としながら履行の一部停止を表明。濃縮ウランの貯蔵制限を停止し、今後60日で欧州との交渉で進展がなければ、高濃縮ウランの製造まで示唆します。核合意から離脱し、圧力をかける米国に対する措置ですが、ポンペオ国務長官がイラクを電撃訪問し、ペルシア湾で米艦艇を展開するなど、圧力を強めてきたことも影響するのでしょう。
トルコではイスタンブール市長選をめぐる混乱で、政局不安が再燃。台湾では中国ネット企業の締めだしを始めた。米大統領選で露国の介入があり、台湾も中国ネット企業による規制や操作を懸念しはじめたのです。選挙、ネット、そうしたものを意識して世界が動き出した。一時期の平穏状態から、いきなり危うい状況になった、というのが現状です。Brexitに関しても、メイ首相による再度の国民投票の検討など、遅きに失した感はありますが、動き出す気配がある。ただそれも、今後どうなるかは分からない。EUの他の国でもユーロ懐疑派の政党が議席を伸ばしており、世界全体が不安定な方向にむかっているようです。

自民党が参院選公約に、重点項目として改憲を明記、と報じられます。安倍首相が3日のビデオメッセージでも20年に改憲して施行をめざす、と表明しており、このままスムーズにすすんだとしても日程的に厳しい中ですから、明言する必要に迫られたのでしょう。6年間、大した動きもしてこなかったことで支持層がしびれを切らしており、4選まで待ってほしいとも言えなくなってきた。お尻に火がついた形でもあります。
そしてこれはポスト安倍にも影響する話です。安倍氏が課題をのこすと、支持層が安倍氏の後継指名した人物でも支持しない可能性がある。安倍氏の息のかかった人物では期待できないからです。今回、菅官房長官が訪米しますが、元号の発表で次期総裁候補の筆頭として急浮上した菅官房長官ですが、安倍氏にとってはあまり好ましい相手ではありません。裏切ることはないでしょうが、傀儡にはなりそうもないからです。実務型、強面、縁の下なら目立たなくとも、トップに立てば弥が上にも周りはそちらに靡くでしょう。安倍政治は一新され、まったくちがう菅政治がはじまり、それは安倍氏に不都合な部分が多くなるはずです。

改憲には手もつけず、安倍ノミクスも見直し、安倍政権に関わっていた新自由主義者なども一掃されるでしょう。安倍氏にとっては、自分の業績を否定されるようなものですが、実務型になれば確実にそうした動きになる。面倒なことを避け、限界を迎えている経済政策を転換する、至極当然な流れになるでしょう。菅氏が次期総裁候補の筆頭となったことで、安倍氏は改憲なり、拉致被害者の帰国なり、何らかの成果をださなければいけなくなった。そうでないと傀儡政を誕生させることすら難しくなってしまったのです。
どの国の政治家も、成果を求めて暴走をはじめた。これまでのゴルディロックス、適温とされたものが少しずつ変わり始めたのは、そんな事情が背景にあります。保守強硬派が政治の主導権をにぎる流れが、トランプ政権の誕生で徐々に風向きが変わりはじめ、トルコのエルドアン首相も、イスラエルのネタニヤフ首相も苦境に陥った。お尻に火のついた政治家たちが、少しずつバタバタと慌てはじめ、世界を動揺させるのですが、そんな政治家たちにお灸をすえる人、組織がいないのが、今の大きな問題ともいえるのでしょうね。

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2019年05月05日

安倍政権の外交でまた…

令和の10連休、しかし近所の集合住宅の駐車場には、ずっと車がいっぱいでした。5月も値上げが行われていますし、メディアで報じるのと違い、家計は節約モードが強いのかもしれません。もしくはサービス業の人材確保で、連休などといって休めているのは一部のサラリーマンと公務員だけ、とも考えられます。
連休中、シカゴ日経平均先物が不自然な動きをみせています。米株が下がっても、円高になっても日経平均先物が上昇。これは噂でしたが、10連休中に日経平均が下げないよう、シカゴ日経平均先物を高く誘導しておくよう、一部の証券会社と機関投資家が密約をかわした、というものがありました。あまり信ぴょう性がないと考えていましたが、存外それが当たりかもしれません。もしくは機関投資家を、安倍政権と読み替えてもよいのか…。令和相場を下落で始めるわけにはいかない、マインド悪化は避けたい、といった動機もあるからです。しかしSell in Mayのアノマリーがそれを赦すのか? すでに原油相場にも転換の兆しがありますし、為替相場にもドル高に変調の兆しがある。果たして…週明けはそれを試すのかもしれません。

北朝鮮が飛翔体を発射です。金正恩氏が軍を視察など、軍事傾斜をはじめていましたし、ちょうど国連世界食糧計画(WFP)と国連食糧農業機関(FAO)が、北朝鮮に100万人規模の飢餓、と報告したので、それを小さな扱いとする意図もあったでしょう。交渉で弱みをにぎられたら負け、北朝鮮はまだ余裕があると示さなければいけない。トランプ氏が、北朝鮮がしばらく飛翔体を発射していない、ということを成果として語ったため、それを覆す意図もあったでしょう。訪露も終え、北朝鮮としても千載一遇の時期だったのです。
問題は安倍首相です。連休中、一部で報じられたように北朝鮮との無条件交渉に臨む意向、と伝わります。これまでは拉致問題の解決を前提にして、交渉に挑むつもりだったものを、戦略を転換したのですが、その矢先の飛翔体の発射です。訪米の際、トランプ氏に協力を依頼、と言った話もありましたが、出遅れた挙句に再び交渉の機会が遠のいた。遺族会までもが訪米し、米国に協力を依頼するのも、すでに安倍政権の交渉能力をアテにしなくなったからであり、それを挽回するはずの起死回生の策が早くも頓挫したのです。

そもそも小泉元首相のように、北朝鮮に乗り込んで自らとりもどす、といった行動をとれないのが安倍氏です。しかも、訪米の際もトランプ氏から日米貿易交渉を5月で決着、といわれて、慌てて参院選後に先送りさせた。事前の、事務方の調整さえ上手くいっていなかったことが必定で、かつ決着を先送りする代償に、より米側に対して譲歩しなければならず、ますます安倍政権の交渉能力の欠如が危惧される状況です。
成果の欲しいトランプ氏は、8月以後の日米貿易交渉で好条件をかちとり、すぐにでも発行したいでしょう。それは10月の消費税増税と合わせ、日本経済を直撃するかもしれません。当面の体裁を保ち、面子ばかりを優先して未来を慮ることができない、それが安倍政権の本質ということなのでしょう。日米貿易交渉も、選挙のためなのか? それをどうして日本のための交渉としてできないのか? 5月に決着すると不味い…そんな交渉にどうして期待できるのか? 将来、日本が悪い方向にすすむと分かっていて、それを促す安倍政権がつづいてしまうという現実が、実はもっとも令和の時代を暗くさせる事実といえるのでしょう。メディアの同調圧力も胡散臭くあり、日本には1億人規模の情報の飢餓という問題が深刻なのかもしれませんね。

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2019年04月24日

雑感、旧優生保護法の救済法の成立

衆院外務委員会で河野外相は、『日ソ共同宣言以外の2国間合意を踏襲』とする認識を表明しませんでした。2月に安倍首相が「東京宣言など多くの諸文書を踏まえて交渉していることは言うまでもない」と答弁しているので、今日の河野氏の発言からすると、この3ヶ月で安倍政権の日露外交方針はさらに後退を余儀なくされた、ということなのでしょう。つまりそれは、外交青書でも示されたように北方領土はもう『領土』ですらなく、平和条約締結を優先する、という形になった、安倍政権がしてしまった、ということなのです。ソビエト崩壊以後、日露でむすんだ合意にはほとんど北方領土が含まれていた。それを「踏襲する」といえないのですから、これからは北方4島と呼び、『返還』でもなく露国が太っ腹になって譲渡してくれるのを期待することぐらいしか、日本にはできなくなったのでしょう。重ね重ね、国益を害すのが安倍政権です。

旧優生保護法への救済法が可決、成立しました。安倍氏による談話も発表されましたが、薄っぺらい表現で、本人も不在。救済法をなぞっただけ、と政府関係者もみとめたとされるように、心の籠らない、上から目線の談話です。そもそも救済法の前文に『我々は、それぞれの立場において…』と、責任の所在を曖昧にしており、謝罪する気もないことがよく分かります。320万円の賠償金をみても、ただの口止め料としか思えません。いくら訴訟への影響を避けるため、といっても訴訟ではなく話し合いで解決する道とてあるはずなのに、です。
この問題が重要なのは、国による人口統制の思想が色濃く表れているからです。それは今日もつづく少子化対策の遅れとも無縁ではありません。政府は、人口が増え過ぎないよう配慮しているフシもあり、未だに少子化に対して策を打たないのも、優生保護法からつづく一連の流れとみなせます。これはうがった見方ですが、日本人が増え過ぎるのをヨシとしない、米国の思惑に沿った動きとみることも可能です。

平成はバブルとその崩壊をくり返しましたが、昭和からつづいたバブルでは、日本が米国を飲みこむ勢いがあった。日本が成長しすぎるのは、米国も容認しない。それは産業面でも、人口の面でもそうです。旧優生保護法は戦後の混乱期からはじまりましたが、GHQに支配されたこの国では当然のように米国の思惑が、優生保護法には含まれていたはずです。優生生殖という世界的な趨勢にも乗り、日本人の数を抑制する方向で動いてきた。旧優生保護法の被害者とは、言葉を変えればそんな国策の犠牲者でもあるのです。
口が悪い人は、「安倍氏は謝罪したくないから欧米の外遊スケジュールを入れ、このタイミングで救済法を成立させたのでは?」などと囁きます。日本にもどってきても10連休、謝罪も、犠牲者と面会するタイミングすらありません。司法をイイワケにして謝罪をしない、安倍政権の態度がすべてを物語るのでしょう。安倍政権の外交は、すでに害交と呼べるレベルですが、救済法をつくっても本気で謝罪するきも、救済する気もない、ただの胡散臭い法としか見えないのでしょうね。

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2019年04月21日

衆院2補選は与党候補敗北が確実

衆院2補選、まず沖縄は野党が支援する屋良氏が当確です。しかし自民新人、公明推薦の島尻氏は実にスジが悪い。やたらとメディアも元沖縄・北方相をアピールしますが、実績がないばかりか、これまでの当選でも首をかしげる点が多い。那覇市議に当選したときは民主公認だったのに、1年に再選した後ですぐに離党。参院選に出馬したときも地域政党を名乗り、自公推薦をうけたものの、当選後にすぐに自民党入り。再選を目指した参院選では普天間の県外移設を訴えるものの、自民党は辺野古移設をすすめるなど、島尻氏の主張は形骸化した形です。つまり寝返りと嘘をくり返した結果、人間性について評価が低くなってしまっているのです。それでも自民最後の沖縄選出議員、ということで重宝されていましたが、この敗戦で流れも変わるでしょう。ダブルスコアとは言いませんが、この大敗は島尻氏の政治的影響力を低下させることが確実です。
大阪12区は自民の北川知克氏の死去に伴うもので、弔い合戦で負けたら求心力にかかわる、として安倍氏も渋々、土曜日に異例の3ヶ所で演説し、吉本新喜劇に出演するなどアピールするものの、まったく劣勢が跳ね返せなかった。大阪ダブル選挙で息を吹き返した維新の勢いに、完全に飲まれた形です。執筆時点ではまだ当確がでていませんが、維新候補に大差で敗れ、自民はこれで2連敗という形となりそうです。

しかしこの2補選、野党の選挙戦術において、極めて有用な示唆を与えています。つまり沖縄では辺野古移設、大阪では都構想など、争点づくりに成功した。逆にいえば、争点のある選挙では自民はそれほど強くない、ということなのです。大阪12区の樽床氏も、沖縄3区の島尻氏も、肩書に頼った選挙戦術はまったく受けない。こんな役職に就いていました、なんて主張は有権者にとって価値もありません。また大阪12区の宮本氏のように、自民・維新以外の別の選択肢、受け皿…などという考え方にも何の魅力も感じていない。つまり争点があって、その争点に賛否があり、その判断が有権者の投票行動にも強く現れているのです。
なので、対案などといって自ら争点をつぶす野党にも、票が集まらないのは当然です。与党と賛否が分かれ、かつ国民にアピールできる2、3個の政策をピックアップし、それで徹底的に戦うこと。つまりそれが争点化です。例えば、安倍政権の間におこった行政不祥事について、行政刷新を訴える。ここまでなら自民も抱き着き戦術で、同じような項目を掲げるでしょう。そのとき、野党ならこの問題で封印された事実を追及し、国民の下に詳らかにします、と約束すればそれは自民にはできないことです。国民も、何かおかしいと思いつつ風化されてしまいそうですが、それを行政刷新というお題目で争点にすれば、十分戦えるはずです。

対案などをだせば、政策のすり合わせが起こって争点がぼやける。政策のアピールも大切ですが、全体像をみせたところでそこまでチェックして投票する有権者も少ない。有権者を、浮動票を動かすためには分かりやすい争点を2、3個でいい。それで劇場型の選挙を展開すれば、投票率は自ずと上がってくる。郵政民営化、消えた年金、自民党にとりもどす、直近で大きな動きがおきた選挙では、必ずといっていいほど単一争点が票を動かしてきたのです。野党から争点をつくるので、中々に大変なことですが、それができれば山が動くのでしょう。むしろ自民党にとって『ヤマ』しいところを動かす、という戦術が必要なのでしょうね。

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2019年04月19日

雑感。日露平和条約交渉の頓挫

あまり大きく報じられませんが、6月G20で来日するプーチン露大統領と平和条約交渉で、政府は大筋合意するのを断念しました。やはり安倍氏は色丹、歯舞だけで平和条約を結ぶ予定だったのに、それすら蹴られた形です。これが問題なのは、4島返還が遥か彼方に遠のいたこと、日ソ共同宣言すら形骸化し、2島さえ返還の見通しが立たなくなったこと、平和条約が高いハードルとして返還+平和条約締結が、今後の交渉の基本ベースになったこと、です。つまり交渉が後退しただけでなく、将来的な交渉にも弊害が生じた。すべては功を焦って安易な妥協をもちだし、結果は失敗という安倍政権の責任に帰されるものです。
逆にいえば、妥協をもちだすのは交渉の最後でなければならない。交渉が行き詰まり、突破口とするために妥協し、それが2島返還ならまだしも、平和条約交渉の入り口で2島返還にしたことで、合意までにさらなる妥協を日本が迫られることになったのです。しかも、プーチン氏と北朝鮮の金正恩氏との会談も伝わる。これまでプーチン氏は、西側の制裁に対して日本を梃子に、解除へと動くことを期待していた。それが北朝鮮というカードを手に入れ、ますます日本を顧みる必要がなくなった、ということになります。

北朝鮮も露国の後ろ盾を得て、米朝交渉の再開を目論みますが、北朝鮮という船に中国、露国と乗ったことでますます交渉が困難になったといえます。そんな中、外務省の2019年版の外交青書で北朝鮮に対する「圧力を最大限まで高めていく」とする文言を、削除する方向と伝わります。つまり北朝鮮に融和路線でせまり、拉致問題を始めとする交渉の端緒にしよう、ということですが、その程度で北朝鮮が見向きをするとは到底思えません。元々、日本の制裁、圧力により北朝鮮がダメージをうけていたわけでもない。日本が融和に転じたとて北朝鮮にとって何のメリットもないのですから、キッカケにすらなりません。
5月25〜28日にトランプ米大統領が国賓待遇で訪日します。北朝鮮が韓国による米側への働きかけに対して、懐疑的な見方を強めているのですから、ここで安倍氏が米国にモノが言える立場であることを強くアピールすれば、北朝鮮が日本の調整能力に期待し、交渉に応じるかもしれません。しかし安倍氏は米朝交渉で、拉致問題を「取り上げてもらった」などと語り、それを成果とするぐらいですから、北朝鮮が日本に期待するはずもない。日米貿易交渉でも米側の要求をのめば、ますます日本は米国にモノを言える立場でない、と見透かされることになります。むしろ日米交渉が北朝鮮を交渉の場にひきだす鍵となるでしょう。

誰が得をして、誰が損をしているのか? 世界は近視眼的な政治家たちが右往左往することによって、ますますカオスな方向に動いているといえます。そこに安倍氏も入っており、むしろもっとも負けているのが残念な限りです。中東でおきた民主化の動きは『アラブの春』などと呼ばれましたが、結果は春どころか、カオスという真冬並みの混乱をうみだしただけでした。『安倍外交の春』、G20のホスト国などと浮かれていたら、いつの間にか経済でも外交でもみるべき点がない、ワースト国に成り下がっているのが現状なのでしょうね。

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2019年04月18日

消費税増税を再延期?

NTTドコモが新料金体系を発表しましたが、姑息というしかありません。低通信容量なら割安感もありますが、5Gになったらギガサイズのデータなどあっという間です。ふつうなら問題ありませんが、不正なデータやウィルスに感染すると、莫大なデータのやりとりをし、割高な通信料となってしまう。つまり将来、低通信容量で契約する人は少なくなるのを見越して、そこだけ目立つ形で割安にしたのです。ただ、それこそ5Gになったらトラフィックの占有が問題で、通信容量より常時接続をするようなコンテンツを利用する者への課金が重要になるはずです。結局、菅官房長官が急にやり玉に挙げ、庶民受けを狙った通信料の引き下げも、形ばかりに終わりそうで、この発表をうけて携帯電話各社の株価が上昇したのが象徴的でした。

自民党の萩生田幹事長代行が「消費税増税先送りもあり得る。その時は国民に信を問う」と発言し、波紋が広がります。OECDが対日報告書で「消費税を26%まで」と、財務省の意をうけた援護射撃をし、4月の月例経済報告でも景気は「緩やかに回復」を継続したのに、安倍首相側近が景気後退を匂わせたのですから。しかも今回は過去2回と異なり、すでに増税をふくむ予算が通った後、つまり財政に穴が開きます。しかも恐らく昨年度の税収上振れ分が少なく、今年度は景気対策に充てる予算が少ない中で、その穴を埋めるためにさらに負担が増えると、景気が悪いのに景気対策もできない、といった事態にも陥るでしょう。
これを観測気球とする向きもありますが、それは諸刃の剣どころか切腹用の刃を用意するようなもの。財界も霞が関も「安倍政権では増税できない」とハッキリするため、退陣にむけた狼煙が上がることでしょう。逆にいえば、増税先送りと衆参ダブル選挙はセットでないと、党内がもちません。米国のタイム誌が「世界で最も影響力のある100人」から、今年は安倍氏が落ちた。安倍ノミクスに失敗し、そもそも対米追従で外交的な影響力があったわけでもないので、経済が落ち目になったら除外されて当然ですが、落ち目の安倍氏を無理して支える必要もなく、財界や霞が関からも「もっとよい顔を」となるのが確実なのです。

東電が福島原発の作業に、入管法の改正で入ってくる外国人労働者を、と言いだした。このために入管法を改正した? というぐらいの露骨なタイミングで、それだけ東電にも焦りがあるのでしょう。プールからの燃料棒の取り出しが本格的に始まれば、ますます作業員の被ばく量も増え、年間の限度を超えるケースが多発する。作業はすべて遠隔で行っても、機器のメンテや安全管理のために作業員が必要。その確保のため、外国人労働者を入れて敷地内の軽作業などに充てたい、というのが本音なのでしょう。
しかし仮に外国人労働者が福島原発の実情をみたら、一体どう思うか? 日本は大丈夫というが、とんでもないものが福島に合った、そう噂することでしょう。安倍ノミクスなどとし、経済は良好と謳うものの増税先送りをくり返すのも同じ、その実態を海外が知ったら、とてもではないが評価などできるはずもない、というのがここ最近の動きでもあるのでしょう。日本は世界の景気敏感株、などという人もいますが、つまり国内景気が弱くて世界的な変動の影響を受けやすい、ということでもあるのです。安倍氏の本音が透けて見えた萩生田発言。今日の観測気球、誰の目にも反則気球に映った時点で問題が拡大したのでしょうね。

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2019年04月14日

安倍首相による「復興に全力」の意味

安倍首相が6月の大阪G20で、韓国の文在寅大統領との個別首脳会談を見送りの方向で調整、と報じられます。徴用工の問題や慰安婦基金の解体などがあり、「建設的な対話はみこめない」とのことですが、問題があるから話し合うのでは? 問題がない相手とはディナーでも共にしておけばよいはずで、問題がある相手とは積極的に問題解決にむけて話し合う、というのが本来のスジです。特に今、WTO敗訴の衝撃が安倍政権にはあり、逃げているのでは? と捉えられがちです。また河野外相が水産物の輸出入に関して二国間協議を要請していることもあり、下手に首脳会談をすれば、妥協を迫られるのでは? との警戒もあるでしょう。

ただ、結局のところ安倍政権には問題解決能力がないのでは? との方が強く感じられます。今日の安倍氏は被災地を訪れていますが、日韓の貿易協議は水産物の禁輸をとる国々に対し、韓国に是正させることを一里塚、としてきたはずであり、それを日韓首脳会談でこじ開ける、という気概をみせるべきです。なぜなら、北朝鮮の金正恩氏とは拉致問題に関して「向き合わねばならない」としているのに、「復興に政府一丸で全力」としている安倍政権が、被災地の水産物の輸出に全力で取り組まないのは説明がつかないからです。「私が直接、文大統領を説得する」ぐらいに言ったらどうか? 全力とはそういうことのはずです。
これでは桜田前五輪担当相の「復興より自民党議員が大事」といったのと同じ、「復興より自分の体裁が大事」と安倍氏自ら、行動で示すようなものです。では、そこそこ関係性のよいカナダなどと、水産物の輸出で交渉するのか? G20はそれこそ安倍政権の語る「政府一丸で全力」が試される場面なのです。

安倍氏は福島第一原発をスーツ姿で訪れ、「復興がすすんでいる」などとしますが、視聴者にとんでもない勘違いを与える映像です。福島原発では未だに放射線量が高い状態がつづきます。ただ、すでに放射性物質は地面に固着したり、壁を除染しても落ちない、つまり飛散する恐れがないから防護服なしでいられるのです。それは、防護服とは放射性物質を体に付着させないようにし、外部被ばくを増やすのを防ぐためだけのものだから。福島原発の敷地内は、それこそ線量バッジをつけ、きtんと被ばく管理をしていないと立ち入ることさえできない。そういうところであることに、未だに変わりないのです。
しかも、スポット的に放射線量が高い場所について、政府は未だに公式に発表しない。民間の調査では都心にもそういう箇所があり、きちんと調べるべきではないのか? 国民に事実を伝えず、それで「復興がすすんでいる」などと言われても、誰も信用しないし、国際社会なら余計にそうでしょう。安倍政権の全力のだしどころ、人を騙したり、虚構により取り繕ったりする方向にむけて為されているのではないか? そう感じさせるような一連の動き、といえるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:04|PermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年04月13日

G20財務相・中央銀行総裁会議が閉幕

週末の米株がJPモルガンの好業績をうけ、金融株が上昇。これをうけてシカゴ日経平均先物も上昇しており、週明けは22000円乗せとなる可能性もあります。ただ週末の日本株、そのJPMが日経225先物を買い越しており、自分たちの決算で相場上昇を見込み、日本で小金を稼ぎにきたのか。日経平均はFリテ、SBGの大幅な株高で指数全体が支えられましたが、実はJPMの思惑も入っていたとすれば、週明けはその反動もでてきそうです。ただこれで一気にダウが最高値に近づいてしまったので、危険水域に近づいてしまいました。

G20財務省・中央銀行総裁会議が2日間開催され、閉幕しました。しかしIMFが年後半からの景気回復をみこんだことで、楽観シナリオにより景気減速の議論もせずに終わった。はっきり失望の結果です。しかも麻生財務相が「結束を…」などと述べますが、米国が分断をすすめており、その米国を日本が指導できない以上、何もできないのと同じです。G20で初の議長国となった日本ですが、無能を露呈するばかりであり、IMF第2位の出資国である日本が、会議に先立ってIMFから楽観的な見通しを語らせたのでは? と陰口をたたかれる始末です。なぜなら、今の日本はとてもマズイ状況に置かれているためでもあります。
米国で大論争を巻き起こしているMMT(現代貨幣理論)ですが、要諦はインフレにならない限り、政府はいくらでも通貨を発行できるし、それで公共工事を拡大し、景気を下支えできるというもの。課税は歳入を増やすためではなく、経済の過熱を冷ます目的だけなので、今より減税もできる。もしこれを採用する米民主党の一部が多数を占めることになれば、米国がMMTをはじめることにもなり、早ければ2年後にはMMTが動き出すことになるのです。しかし困るのは日本。先陣を切ってMMTもどきのことを始めているため、世界がMMTを始めたら、逆に日本だけが世界から出遅れ、引き締め効果が生まれてしまうことにもなります。

日本では通貨発行権をもつ日銀が、すでに大量の国債を保有し、株など資産も買い漁っている。それでもインフレにならず、失業率も低下。MMT論者からみれば日本が成功事例にみえることでしょう。日本がG20を主導したら、間違いなくMMTの議論をしなければいけない。この景気減速に備えて各国が共通して打てる手、それがMMTです。それを日本は実験中。その途中経過について説明を求められると、本当は黙っておきたい日本の現状を、世界に向けて発信することになってしまう。それだけはどうしても避けたかったのでしょう。むしろ今、議長国であることに負担を感じているのかもしれません。これではG20首脳会議はどうなってしまうのか? 今から不安にもなってくる、というものです。
安倍政権のもっともダメな部分は、失敗をみとめられない。自分がやっていることはすべて正しい、と主張しつづけるため、政策の転換ができない。国内では抗弁することでやり過ごせますが、海外から改めて問われり、誤りを指摘されると途端に脆さを露呈する。WTO敗訴も同じ構図、といえるのでしょう。胸を張って日本の政策はこうで、上手くいくから他国も…といえない、それが安倍ノミクスです。MMTはModern Manetary Theoryの頭文字をとったものですが、日本ではMou danmatuma 安倍noMics Theoryというべきなのでしょうね。


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2019年04月12日

WTO逆転敗訴も「敗訴でない」?

日本の総人口が1億2644万人となり、26万人以上と過去最大の減少幅でした。高齢者が増えているので減少も大きくなりますが、問題は少子高齢化がさらに悪化していること。しかも最近、政府が焦って就職氷河期世代への再就職支援などを始めましたが、ここが年金をうけとる段になると、低年金で生活に困窮するのが必定。少しでも今の所得を上げて、受給額を引き上げておかないと、とんでもないことになるためです。しかし非正規を拡大し、厚生年金に加入できないようにしてきたのは小泉政権以来のことです。つまりこれは、明確な政策の失敗がここにきて大きな歪みとなって、問題が発覚しつつあるということです。
15〜64歳の生産年齢人口は51万人以上の減少と、かなり衝撃です。間違いなくこれが失業率を改善させ、有効求人倍率を低くみせている。外国人の純流入数は16.5万人で、これがカバーした。だから安倍政権は焦って外国人労働者の受け入れを拡大させようとしている。働き方改革、とされるものも裏を返すと働かせ方改革であり、就職氷河期世代は働き方を選べる状況にはない。人生設計さえ狂い、生き方すら改革できないのが小泉改革以降の日本です。そして、今が売り手市場として幸福を感じている若者にとっても、就職氷河期世代が低年金にともない生活保護に転落すると、税金で支えなければならないのは労働者世代です。つまり自分たちが一生懸命働いて、就職氷河期世代を支えなければならなくなるのです。日本に溜まった矛盾、恵まれた世代とそうでない世代とがくり返し現れるのは、結果として誰も幸福にはしないのです。

WTOの二審、上級委員会で日本が逆転敗訴です。福島など8県産の水産物を韓国は輸入禁止にしており、その措置が妥当となったのです。一審の判断に瑕疵があったと認める一方、一審で認められた日本産の食品の安全性は覆されていない、などと菅官房長官も述べ「敗訴ではない」としますが、簡潔にいえば『その国が決めた基準をクリアしない限り、日本の基準で安全としても輸出はできない』ということです。この判決をもって、今もつづく禁輸措置をとる国を懐柔しよう、とする安倍政権の目論見は完全に外れたことになる。またしても安倍政権の外交上の敗北が露呈した瞬間、といえるのでしょう。
日本は相手の要望を聞き入れ、それを改善によって輸出を増やしてきたのがこれまでです。しかし安倍政権はそれを、自分たちの基準はこうだから受け入れろ、受け入れないと提訴、という強硬手段に訴えた。このやり方は米国そのままであり、その結果がこれです。国力にも、外交手腕にも劣る日本が米国の真似をしたところで通用しない。まさに猿真似では、国際社会では通用しないということでもあります。

韓国は北朝鮮問題で米国と溝が生じており、今回のWTO判決で文政権が小康を得た形です。米国が北朝鮮に示した、とされる非核化の条件は、敗戦国待遇を北朝鮮に受け入れろ、と迫るものでした。北朝鮮もトランプ政権の間に再交渉する意欲は失ったでしょう。これから核実験、長距離ミサイルの試射などの挑発行為をとるかどうか、それはトランプ政権が本気で朝鮮戦争の再開を望むか? その見極めだけでしょう。
安倍政権では、米国と決裂したら北朝鮮は日本がすり寄ってくる、などの誤った楽観も語られましたが、結果的に拉致問題解決への目処も立たないまま、ふたたび緊張状態を迎えてしまった。それは国内の少子高齢化さえ解決できていないのに、より難しい外交で成果などだせるはずもありません。輸入規制の撤廃にむけた二国間協議を韓国に要請、としますが、その要請を受け入れる段階で韓国には借りをつくることになってしまう。安倍政権のめざした米国型高圧外交、アジア人は猿と蔑されることも多いですが、ただの猿真似ではくるくると堂々巡りをくりかえす猿回しにしかならない、ということなのでしょうね。

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