原子力

2018年12月06日

ファーウェイ副社長の逮捕

トルコの原発新設計画が白紙、英国の原発新設計画もほぼ頓挫、仏国が高速増殖炉計画を凍結、安倍政権のすすめた原発輸出計画は破綻がみえてきました。使用済み燃料棒の行方、余剰プルトニウムの処理など、国内にも問題が山積しており、安倍政権はこの問題に対して一向に解決策を示しません。しかも青森県につくった六ヶ所再処理施設は建設費とこれまで稼働もせず、ただ設備を維持してきた費用は優に3兆円をこえ、これがすべて負債になる。また青森と約束した雇用も維持できず、中間貯蔵している高レベル廃棄物などの行方も問題となりかねません。この問題で沈黙する安倍政権、経産省利権の本丸だけに電力会社、原発に配慮してきましたが、原発政策自体が『核のゴミ』になりつつあります。

ソフトバンクの大規模システム障害、PayPayの開始からトラブル続きで、システム障害はこの辺りから来ているような気がしてなりません。スマホ決済が便利、などと言っても、通信障害があったらむしろ何もできなくなってしまう。大規模災害が起きても、恐らく同様となるので、便利さに頼り切ると非日常をのりきる術すら失ってしまうことになります。ソフトバンクの携帯部門の上場を前に、トラブル続きの孫社長。PayPayにしても、2割キャッシュバックで市場占有がすすまなかったら、大損になりかねません。最近、系列の証券会社がやたら大きな取引をするケースも目立ちますが、携帯部門の上場を成功させるため、市場を高値で維持させたいからでは? などとも揶揄される始末です。
しかしその市場、中国のスマホメーカー、Huaweiの副社長がカナダで逮捕され、米中貿易戦争の激化が懸念されてアジア株が大幅安です。Huaweiが特殊なのは、人民解放軍に関わっていた人物が経営に携わる点、CPUまで内製している点で、これはAppleの経営手法と同じ。つまりAppleを追い抜いて主流の座を奪われる懸念があり、そうなると中国政府に情報が握られ、米国の立場が危うくなるかもしれない。Appleが高額シフトし、ますます市場占有率が低下する形ですから、米国としても異常なほど危機感が高いのです。

しかし日本は逆に、端末の販売と通信契約を別ける方向で動いているため、ますますSIMフリースマホとして、高機能なHuaweiが勢力を伸ばす形です。安倍政権は、スマホにしろ通信料を下げることで減税効果を狙ったのでしょうが、もし米国の要請通りにHuaweiを締めだすと、短期的には効果が減殺されかねないのでしょう。しかも、せっかく来年の習近平主席の訪日を要請したばかりなのに、それすら中止になる。そればかりかG20さえ失敗しかねず、目だった行動はとりにくいのです。ただ米国の要請を断りつづければ、それこそ日米貿易交渉(TAG)の圧力は相当でしょうし、極めて高度な難しい問題になってきたのでしょう。
市場も米中貿易戦争の難しさについて、改めて意識したというのが本音でしょう。政治は問題を拡大するだけしても、解決に導く力はない。それは今や劣化した政治家ほど、国のトップにつくことが多くなったためです。市場が期待するような合意は、夢のまた夢というほど困難な状況になった。今後売り方が勢いづくのかもしれません。今や市場にとって、政治は『株のゴミ』と呼んでもよいのかもしれません。景気を脅かす最大の阻害要因は政治、それを改めて思い知らされる局面が来てしまったのでしょうね。

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2018年11月08日

東海第二原発の運転延長認可

あまり大きな扱いをされていませんが、BCGワクチンに長年ヒ素が混入されていた、と厚労省が発表しました。健康に影響はない、としますが、ヒ素は微量でも猛毒ですし、慢性化すれば中毒症状もあります。テレビなどが報じなかったのは騒ぎを大きくしないためであり、単純に死亡者がいなかった、というだけで「影響ない」とすることはできない話です。

昨日、原子力規制委員会が日本原電の東海第二原発の運転延長に認可を出しました。今月には40年の運転期限を迎えるため、他より優先して審査するなど、異例の対応の結果です。東海第二原発は世界一危険な原発と呼ばれます。周辺には住宅が建ち並び、事故がおきたときの避難計画の策定には大きな課題があります。福島原発の事故で、放射性ヨウ素の拡散について新たな知見が得られ、小児の甲状腺がんの増加が福島原発由来だった、ということが明らかになりつつあります。事故は大きな影響が出ることが明らかなのです。
安倍政権では、普天間基地の危険性を訴え、辺野古移設をすすめるのですから、同様に東海第二原発の危険性を訴え、移設をすすめるべきでしょう。普天間は広い平地が必要として米軍が住んでいた住民を排除したため、周りで暮らさざるを得なかった。東海村は原発関連産業が発達し、周辺住民が増えた、と事情は違えど、事故がおきたら大変なことになるのは同じです。特に古い原発ほど安全対策が難しい。40年超で運転させるようなインセンティブもないはずです。あるとすれば、副社長が運転再開にむけて「周辺自治体の合意は必要ない」と言い放った、そんな傲慢な企業を生き残らせるためだけ、ということになります。

東海村では、1997年3月11日に動燃の東海事業所でアスファルト固化処理施設が火災・爆発事故を起こしました。このとき、当時の科技庁が国際原子力事象評価尺度でレベル3を指定し、重大な事象ではあるが、施設外に影響なし、と報告しています。しかし爆発により建物は破壊され、火災により煙が屋外に漏れていたため本来はレベル4(事業所外への大きな影響を伴わない事故)か、レベル5(事業所外へリスクを伴う事故)だったとの指摘もあります。
そんな不誠実な日本の対応のためか、14年後に大きな事故が引き起こされ、多くの住民が被ばくする事態を招いた、ともされます。原子力事業がきちんと反省と、改善をもって対応していたら、付近の住民への避難やヨウ素を早めに服用させるなどの対応ができたはずです。原発はそんな大きな事故を起こしません、起こるはずがありません、という誤った認識により、福島原発の被害が拡大してしまったのです。では東海第二原発では、その反省と改善ができているか? 残念ながら、小幅な手直しぐらいとしかいえないのでしょう。

少なくとも、今の安全基準は今ある原発を動かすための指針、でしかありません。それは決して安全とはいえない。福島原発のような事故を起こさないための対策は、炉心を改造するしかないのです。しかも、BCGワクチンの話にしろ、国は危険という話に気づいても発表は遅れる。甲状腺がんの話も、福島原発由来という話は民間でのことで、国は未だにみとめていません。そんな国で、原発が事故をおこしてもまともに情報がでてくるのを期待することもできないのです。厚労省や日本原電の副社長のように、傲慢な人物らでは尚更でしょう。柏崎刈羽原発で、放射線管理区域外でおきたケーブル火災で、消防との連携がうまくいかなかった、という事例もある。それが管理区域内だったら…。この国で原発を動かすのは、それだけの能力と責任感をもつ企業体から、まず育成が必要なのかもしれませんね。

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2018年08月30日

経産省の公文書

経産省の内部文書で、公文書管理について「議事録のように細かい発言まで記録する必要なし」とし、「四月以降、政治家の発言や省庁間のやりとりは一切記録に残すな」と指示されたとします。本来、公文書は官僚が自らの身を守るために残すもの。それをこう指示をだした、出せるというなら、それは身を守る必要がない。つまり政権から不正や隠ぺいをしても問われない、というお墨付きを得たのか、もしくは職員が足切りされる恐れを感じます。
指示をだした情報システム厚生課は「いつ、誰と、何の打ち合わせかが分かればよく、一言一句残す必要はない」とします。しかしどんな内容が語られたか、それが重要なはずで、残りは記憶で補うなどとしても通用しません。政治家から指示されて不正に関わることをしても、指示された記録が残っていないので職員の責任になる。ヤバいことを官僚に押し付けて政治家が逃れる、そのための詐略とも思えます。奇しくも指示をだしたのは情報システム『厚生』課、やはり安倍政権に問われるのは『公正、正直』というところかもしれません。

菅官房長官が、29日に行われた日本の外務事務次官と中国外相との会談で、産経が取材拒否をうけた、として中国に抗議したと述べました。しかし言葉は悪いですが、日本でも三流、タブロイド紙並みの記事しか書かない産経が、国際的に広く取材することがそもそも困難な話です。メディアを名乗れば誰でも要人に接触できるのか? そんなこともなく、メディアの信用もまた、取材を許可されるには必要です。中国にとり、あることないことを書く産経が信用ない、としても仕方ないでしょう。中国のようにメディアをコントロールする社会では、そもそもタブロイド紙みたいなものが存在しないのです。
ただ、この程度の話に菅氏が反応した点が問題です。恐らく、これが産経を『中国と戦うメディア』的な扱いにし、保守層のさらなる信用を得られる、との算段もあるでしょう。そしてそれは、中国も合意した上でのお芝居かもしれない。過剰反応する中国、それに過剰反応で返す安倍政権、ここもとの親密ぶりからしても、強ち空想でもなさそうです。

政府の有識者会議が、福島第1原発のトリチウム放出に関する公聴会を開きました。ニュースでちらりとみたら、担当者が「トリチウムは放射性物質を出し…」と述べていて、目を丸くしました。トリチウムは放射線をだすのであり、トリチウムそのものが放射性物質です。ただの言い間違いでないなら、担当者の能力を疑うところです。しかも薄めただけで海洋に放出できる、というなら、揮発してもよいはずです。水蒸気にしてしまえば、そもそも濃度は非常に薄まるのであり、一日の量を決め、風向きが海洋に向いたときに放出すれば、環境負荷という点では一番低くなるはずです。しかしそうしない理由も存在する。
大気に放出されれば、いつまで滞留するか? 下手をすれば拡散し、太平洋を越えて米国まで届くかもしれない。だから希釈し、近海に放出する。あくまで日本周辺の海洋で滞留する、が前提でないと他国との軋轢を生むからです。しかし逆にみれば、日本近海にとどまり続けるなら、漁業関係者にとっては溜まりません。風評ばかりでなく、それが魚介類の体にどう留まり、どういう影響があるか? それを詳らかにしない限り、納得はムリです。

しかしこの有識者会議、経産省の下にある。もしかしたら、この有識者会議も「一切記録を残すな」と言われているかもしれません。何しろ参加した14人のうち、13人が反対を表明したのですから。それとも、沖縄の辺野古基地のように、地元の合意を無視して作業をすすめるのか? それとも佐賀県知事のようにトップを抱き込んで、オスプレイ配備を認めさせるのか? いずれにしろ、安倍政権では地元へのごり押しが目立つのであり、頃合いを見計らってトリチウム水も放出されるのでしょう。何しろ、公文書すらその体を為していないこの国では、誰が指示を出したのかも分からず、誰の責任かも曖昧なのであり、不正の濃度だけは希釈されずにどんどん高まり続けているのですからね。

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2018年07月14日

トリチウムの海洋放出について

安倍首相が股関節周囲炎により、西日本豪雨災害の視察を断念しました。初動で赤坂自民亭に参加し、かつ土日は私邸に引きこもって、明らかに政府の対応が出遅れた。その遅れをとりもどそうと、現地視察に力を入れようとしたところですから、泣きっ面に蜂です。しかも総裁選に向けて健康面をアピールできたのに、むしろ映像では顔色の悪さしか目立たなかった。外遊にいくつもりだったのに、それが叶わず意気消沈、という面があったとしても、被災者を前にして神妙な面持ち…という以上の顔色の悪さです。やっぱり安倍氏も歳…そんな印象は、総裁選でも波乱要因になることでしょう。
ただもう一つの可能性は、豪雨災害の初動遅れを被災者から詰られることを倦み、被災者に会いたくないから仮病かもしれない。確かに足を引きずる場面もありましたが、股関節周囲炎だけど、日常生活に支障がない、という。日常生活に支障がない程度なら、現地視察はできるからです。それこそ視察初日のように、ヘリを多用してもよいですし、いくらでも歩かなくて済むやり方もあります。一方で、安倍氏が現地視察を億劫に思う理由は山ほどある。総裁選に自信を深めつつある今、やりたくないことを無理してやる必要もない。中途半端なこの病気の公表は、まるで仮病をつかう子供のようにも感じます。

福島原発の汚染水、トリチウムを含んだまま海洋放出、という案が政府の有識者会議で提案されました。世界的にも1ℓ辺り6万㏃であれば海洋放出できる、としますが、取り切るのが難しいのでそうなっているだけで、各国ともとれるものならすべて除去しています。それを根拠に「だからいい」というのは、結果的に原子力行政の失敗をみとめるようなものです。原発を動かせば、とりきれないトリチウムが出てくるのを分かっていて、それを続けるのですから。問題は、1ℓ辺り6万㏃でも問題ない、という根拠を示すこと。
海洋生物にどれぐらいの汚染があり、それが巡って人間の口に入るのがどれぐらいか? 英仏でもそうしている、といいますが、魚介類を多く摂取する日本とは事情が異なります。ワカメなど、日本人にしか分解できないとされ、こうした海藻類など海中で多くトリチウムに接し、取りこむこともあるでしょう。そういう地道な研究の結果、放出しても問題ない、というならいざ知らず、単に敷地がタンクでいっぱいになりそうだから、というだけで放出に舵を切る。一番、してはいけない判断といえるでしょう。

しかもこの政治判断は、10月の福島県知事選まで先送り、という。真に必要なら、政治日程など無視してすすめればいいし、きちんと説明がつくならできるでしょう。そうできないから政治日程が優先される。そんなものを認めていいはずがありません。安倍政権ではこうしたことがよく起こりますが、正論で国民を納得させるのではなく、誤魔化して国民が気づかないうちに悪事を済まそうとする。説明がつかないから、政治的に決着させるために、政治日程を優先し、都合のよい体制をつくって事を為そうとします。
トリチウムの海洋放出がはじまったら、福島の震災復興はさらに遅れがでるでしょう。宮城では牡蠣の養殖も盛んですが、風評被害もでるかもしれません。いいえ、むしろ牡蠣の安全を担保する、と政府が明言する必要があるのでしょう。それは検査体制をしっかりと構築し、これまでとコストが変わらず出荷できるよう政府が助成すべきで、他の海産物も同様の措置が必要となるはずです。現状、いくつか出されている報告も、日本の原子力行政が嘘ばかりだったことで、信用を失っている。トリチウムの知識についてすら、正しく理解できていない今、ますます原発を推進する正当性も失っている、といえます。原発を動かしたいなら、まず政治がきちんと動いて国民の理解を得なければいけないのでしょうが、仮病をつかったり、政治日程を優先している時点でそうする気もない、となるのでしょうね。

明日から二日間、お休みしたいと思います。

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2018年07月03日

エネルギー基本計画について

サッカーW杯で日本代表がベルギーに敗れました。安倍首相は「感動をありがとう。2週間いい夢をみさせてもらいました」と語りました。それはここ2週間、国会で滅茶苦茶なことをしても、大きく報じられない。日本が活躍すると、勝手に政権支持率が上がるのですから、それはいい夢をみたでしょう。しかし「寝不足です」とも語っていますが、LIVEで見ていたとしたら、危機管理はなっていません。大きな震災があったら、首相は不眠不休で対応しなければいけないからです。ただ内容について深くないことから、俄かでほとんどサッカーを知らないか、本当に『夢で』みていたレベルなのでしょう。

そんな危機管理のレベルでも疑問符がつくのは、6月29日まで日本海にイージス艦を展開する常時警戒態勢をとっていた点です。米朝首脳会談から2週間以上もつづいていた。米国はすでに米韓合同軍事演習まで中止したのに、です。しかも、常時警戒態勢をとっていた間も、安倍氏はちょくちょく官邸を離れていた。菅官房長官や麻生副総理がいれば手続き上は問題ない、とは言えますが、その上さらにサッカーW杯をのんきに見ていたのか? 現場の自衛隊員は常時警戒という緊張状態を強いられていたにも関わらず…。
今日閣議決定された『第5次エネルギー基本計画』でも、原発を「重要ベースロード電源」とし、電源構成比率を原発20〜22%、再エネ22〜24%、石炭火力26%としました。この目標を達成するには原発30基分が必要ですが、老朽化した原発は続々と廃炉方向ですし、新増設がなければ不可能ですが、そんな計画がすすむはずもありません。つまりこの計画は、できてもいなければやる気もない計画を並べているに過ぎない。しかも、安倍政権になって策定された前回とまったく同じですから、反省も何もない、となるのです。

さらに核燃料サイクルは『推進』ですが、青森県六ケ所村につくった再処理工場は、一度も稼働しないまま、老朽化により各設備にガタが来ている状態。3兆円もかけた工場は、改めて設備を入れ替えないと使えない状況です。しかもそこで再処理されて製造されたウラン燃料をつかう場もなければ、でてきた高レベル廃棄物を捨てる場所もない。『推進』するというなら、そうした問題にも答えをだしていかなければいけません。
47tまで膨らんだプルトニウムの保有も『削減に取り組む』とはしますが、その方法すらないのが現状です。米国に怒られたから文言として入れました、という程度で、中身がありません。エネルギーという基本的なことなのに、将来の展望もなければ、非常に場当たり的な計画しか立てていない。これでは危機管理のレベルとして赤点です。

いい加減、夢みたいな計画を立てるのではなく、きちんと現実に即した計画を立てなければいけないのでしょう。原油が上がってくると、火力の燃料の価格も上がってしまう。結果として家計から体力を奪い、経済面ではマイナスです。一方で、原発は高コストでリスクも高い、として世界的に敬遠される中、日本だけが推進するのは奇妙な話です。
再生エネと蓄電の仕組みづくりだったり、地熱や波力など安定して供給できるものとのベストミックスを考えていかないと、日本の成長をいつまでも抑えつづけることになります。夢から醒めたとき、日本がおかれている現状に気づいたとき、世界から随分と遅れてました、では政治として失格なのです。日本が本選に出場できることとなったフェアプレーポイント、安倍政権ではレッドカードだらけで、予選にすら出られない状況でもあり、早く現実に即した政策をとらないと、危機が現実化しかねなくなるのでしょうね。

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2018年06月10日

雑感。プルトニウムと安倍政権

G7サミットで首脳宣言を採択したはずが、トランプ米大統領は「承認せず」と呟きました。困ったのは安倍首相で、取りまとめに尽力した、と語っていたのにトランプ氏が承認しなかったら、安倍氏の努力は水の泡、どころか本当に調整したのか? という疑問すら湧く。安倍氏の調整力など所詮そんなもの、とみなされることになります。
しかも日本政府は、トランプ氏に迫る安倍氏の写真まで公開した。安倍氏が迫っているように見えますが、トランプ氏の視線はメルケル独首相へ向けられ、ここでも『置き去り』です。さらに傍らに立つボルトン大統領補佐官が象徴するように、トランプ政権で脇においやられつつあるネオコン勢力が、安倍氏をテコにして諫言するのに利用されている。だから、『膝つめ』などをアピールできるのですが、トランプ氏相手では空振りすることも多い、となるのでしょう。ちょうど読売がアーミテージ氏を招いて懇話会を開いていますが、安倍氏もこの辺りとたっぷり調整したのかもしれませんが、トランプ政権で傍流においやられている現状では、大して意味がないことになりそうです。

そんな米国からプルトニウムの削減を求められ、日本が窮地です。日本は何百発もの核ミサイルをつくれるプルトニウムを保有していますが、それも高速増殖炉やプルサーマルで消費できる、減らしていく、ということで認められたものです。しかしどちらもほとんどが計画倒れで、すすむ気配すらない。しかも核燃料を再処理をすれば、必然的にプルトニウムは増えていく。再処理しなければ核燃料は溜まっていくばかりか、貯蔵施設も増やさないといけない。いずれにしろ、日本の原子力事業は行き詰まりが確実です。
米国がこれまで許容してきた日本のプルトニウム保有に見直しをかけはじめたのは、米国のネオコン勢力の失速も影響するのでしょう。日本が未だに原発を推奨するのも、このネオコンの指示とされます。ネオコンが隆盛した時代と、原発が世界的に伸長した時代が重なるように、多くの組織、利権でむすびついてきたことも想像できる。しかしネオコンが力を失えば、そうした組織や利権に配慮する必要がなくなります。つまり日本が大量のプルトニウムを抱えるほど、原子力政策を維持させる必要性もなくなるのです。

北朝鮮には「完全、かつ検証可能で不可逆的な核廃棄(CVID)」を求めておいて、日本が転用可能なプルトニウムを大量に抱える、というのも説明のつかない話です。さらに、日本は青森県六ケ所村につくった再処理施設さえ、未だ稼働の見通しが立たず、これまでに3兆円近いお金をドブに捨てたようなもの。米国としては日本の原子力政策を見限り、諦めてプルトニウムを処理しろ、という方に舵を切ったとて何の不思議もありません。
新潟県知事選は、与党の推す花角氏に当確がでました。柏崎刈羽原発はこれで再稼働に一直線でしょう。元々、明治維新をみても分かりますが、攘夷を訴えていた討幕派が、幕府を倒した途端に開国派に転じた。そんな明治維新にシンパシーを感じる層は、目的のためならどんな嘘をついても平気なのです。大河ドラマが放送中の西郷隆盛も、南洲翁遺訓において『政府首脳たちは立派な家屋を建て、洋服を着飾り、蓄財のことばかり考えている。これでは維新の功業は成就しない…国に対して、戦死者に対して面目立たない』と嘆いています。ただ、その米国の言いなりにしていたら、その米国の状況が変化し、日本の立場すら失ってしまうのは、北朝鮮問題も原子力政策も同じなのかもしれません。西南戦争のとき、西郷が掲げたのは『新政厚徳』、今もその旗が必要なのかもしれませんね。

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2017年09月15日

雑感。北朝鮮のミサイルと、日印原子力協定

北朝鮮が火星12号とみられる中距離ミサイルを発射、北海道を越えて太平洋に墜ちました。問題は、安倍政権は14日には発射の兆候をつかみながら、安倍首相の帰国を一時間しか早めなかったこと。その結果、発射タイミングでは帰国が間に合わず、安倍氏は雲の上といった状況です。もし電波状況が悪ければ、撃墜命令も間に合わず、日本に墜ちているでしょう。ぶら下がりに応じた安倍氏の顔のむくみをみても、体調面に不安があり、帰国をそれ以上に早められなかったか、単にインドで深酒をしたのかもしれません。
しかし直近、2回のミサイルでわかることは、今のところ北朝鮮は『米軍越え』について慎重であり、米軍の少ない北海道方面を狙っていること。グアムを狙うと在韓、在日米軍を越えることになり、そのときの米軍の出方が分からない。グアムに届くけれど、グアム方向に撃たない、それが今回です。米本土を狙う、というならICBMでなければならないのであり、明後日の方向に中距離ミサイルを撃つ、それが北朝鮮の意向ということです。
しかし少し気になる話は、もし北朝鮮が『失敗を装って日本にミサイルを墜とした場合』です。国交のある国同士なら賠償という話になりますが、それを戦争行為とみなさない場合、ただ抗議するだけになります。さらに迎撃システムの無能ぶりを露呈することとなり、国内的にも厳しくなる。かといって戦争行為とみなしたところで、日本にできることは限られ、米軍に攻撃を依頼するにしても、応じてくれる見込みもない。日米同盟も試されることになります。『失敗を装って…』その一言は、実に重大な意味をもちます。

では、安倍首相がミサイル発射の兆候をにぎりながら、ぎりぎりまで居続けたインド。日本から持ちだしてインドの経済発展に協力する、という姿勢がめだちます。高速鉄道計画や地下鉄への円借款や協力、日印投資促進パートナーシップなどですが、その中に日印原子力協定の発効にむけた動き、もあります。日本がインドに原発を輸出する代わりに、製造者責任を負う。福島第一原発で起きたように、原発の事故は甚大な影響をもつのに、それを受けても尚、安倍政権は原発の輸出を諦めていない。それは経産省の原発利権とずぶずぶだからで、国内の新設が難しい中で、輸出による生き残りをはかる動きを肯定するものでしかありません。
しかしもう一つ重要な原子力協定の動きとして、日米原子力協定が来年7月で満期となりますが、その後の動きとして再協定の発効、自動延長、見直しの三つがあります。原発推進派は現状の協定を再発行するよう要請し、自動延長をくり返すと、いきなり米国から破棄されるかもしれない。一方で、原発反対派は再処理事業までみとめている現在の協定を見直し、新たな協定にすべき、と訴えます。

青森県の六ケ所村で行われている、使用済み核燃料の再処理が、拙い管理や施設の老朽化の放置、などで再度停止されました。まともに動いていないばかりか、高レベル廃液をガラス固化する施設は、未だに動いてすらいない。その結果、再処理してもウランとプルトニウム、それに廃液に分離された状態でとどまり、使い道もないまま放置される。日米原子力協定がなくとも、この作ってしまった分は残る形となります。
行き当たりばったりで、長期戦略のない原子力政策。安倍氏はミサイルを発射した北朝鮮に「明るい未来はない」と述べましたが、日本の原子力政策に明るい未来などあるのか? 行くも地獄、行かないも地獄、ただただ何千発も核ミサイルを製造できるプルトニウムと、どうやって処理していいか分からない廃液が溜まっていくばかり。もし北朝鮮が『失敗を装って』墜とすミサイルが、原発を直撃したら…。再処理施設を直撃したら…。さらに将来、地下処分施設ができたとき、そこを攻撃されたら…。原発という安全を前提にして成立するものが、核戦争という危機を生む。原子力というものが存在するテーゼが今、ふたたび問われているのかもしれませんね。

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2017年07月31日

雑感。社会面からいくつか…

先週末、原発から出る使用済み核燃料を処理し、高レベル放射性廃棄物となったものを地層処分するための適正について、経産省がマップを示しました。しかし関東、特に東京の地下は早い段階でコンクリ、アスファルトで固められ、かつ地下鉄が錯綜するなど、ほとんど関東ローム層の地下にある岩盤の調査はすすんでいない、とされます。別の場所でも、未だに活断層が発見されたり、それこそ原発の直下にあるのが活断層かどうか、もめている段階であって、このマップは不明、もしくは未定のものまで「好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高い」とする、いわば杜撰な内容です。
恐らく国はいくつか、候補をしぼっているのでしょう。しかし例えば東京を候補から外すと「優遇だ!」との批判もある。狙い撃ち、との批判を避けるためにも全国調査しました、という体裁を整えただけのこと。海沿いは海上輸送面から有利、ともしますが、津波対策をどうするのか? 海底や海岸線の形から、津波のエネルギーが増幅するような箇所もあるりますが、そうしたものは一切考慮されていません。これれは安倍政権下で権勢を拡大した状況だからこそだせる、経産省の『おじゃマップ』とも言えそうです。

稲田前防衛相が離任式を行いました。自分大好き、自らグッドルッキングと言ってしまうほどの稲田氏ならでは、のことで、通常は辞任する大臣はこうした大々的な離任式など行いません。やはり自分は悪くないけど、幕僚長や陸自幕僚が情報を上げてこなかったから、自分が詰め腹を切らされただけ、とでも言いたいのかもしれません。
しかしそうであるなら、尚のこと閉会中審査に出席することに、何の問題もないはずです。むしろ身の潔白を明らかにする場、とできるはずです。逆に、出席を拒否すれば実態解明に後ろ向き、として安倍政権にますます逆風が吹く。安倍政権のことを考えるなら、自ら出席します、と名乗り出てもよい場面です。しかし自分大好きで、周りの迷惑にも一切心が配れない、稲田氏は誰にとっても『邪魔女』となったのでしょう。

国の補助金詐欺で、森友学園の籠池夫妻が逮捕されました。しかしあくまで建設費の補助金を不正にうけとろうとした詐欺であり、本丸は8億円の値引きをした財務省近畿財務局における背任容疑です。この詐欺事件は、3通の建設費を記した書類があるなど物証もあり、有罪が確定ですから、大阪地検特捜部もここで籠池氏を逮捕したということは、そう遠くないうちに背任容疑でも何らかの判断を示すものと思われます。
ただし、これが政権にとって邪魔な人間を排除するため、口封じするために勾留する可能性もあり、この点は注視しておかないといけないのでしょう。例えば、日本原研で内部被ばくが起きた事故を、翌日には外部被ばくを誤って計測した、と報じ、その後でこっそりとやっぱり内部被ばくだった、とする。国は過熱しそうな報道を抑え、不都合な方向に世論が向かうのを抑えるためなら、平気でうそをつきます。この逮捕を「一つの山場」などと報じるところもありますが、籠池氏が有罪になるのは当時からわかっていたこと。財務省や財務局まで捜査の手が及んで、初めて実態解明がすすむ、といえるのです。ここを山場などと報じることこそ、実態解明にとっては邪魔場といえ、問題の本質が何か、それを逸らしてはいけないのでしょうね。

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2017年06月21日

東芝の半導体事業の売却交渉

日本原研で起きた被ばく事故、今日になり原規委が立ち入り調査しています。しかし不可思議だったプルトニウムの内部被ばくはない、という発表も、尿からプルトニウムが検出され、やはり内部被ばくだったことが判明。事故翌日の外部被ばくだった可能性…という話は何だったのか? 通常、体外の汚染は徹底的に落とします。一刻も早く除染しなければいけないからで、そこで検査し、汚染がなくなったことを確認する。その後、内部被ばくの検査を別の機器で行うはずです。つまり当初のような「外部被ばくだった可能性」という話は、この間のいくつもの手順で、何重にもミスがないと起こりえないのです。
今となってはほとんどのメディアも内部被ばくについて報じない。つまり報道が過熱している間は、それを鎮静化するため誤った情報を流し、後に真実を伝えるころには世間も興味をなくしている。恐らくこうした戦術を練ったのは原子力ムラであり、ダメージコントロールが働いていた、と考えられます。国民も、ほとんど事件のことなど忘れてしまっているでしょう。こうして日本で、原子力に関する重大な事故は、耳目にさらされないようにされてきたのであり、福島原発の事故以後も原子力ムラの利権構図が何も変わっていない、ということをこうした一連の動きで知ることができます。

東芝が半導体事業の売却を、日米韓連合との間で交渉すると決めました。株主総会前に、方針だけは示しておきたい、といったことですが、首をかしげる決定です。まず政府が示した条件、技術流出の防止、雇用の確保、産業革新機構の出資は産業革新につながるもの、を満たしていることを、世耕経産相も歓迎していますが、そもそもこの条件がおかしい。企業体としての収益を第一にしているわけではなく、売却した先でもこの条件が生きるのなら、低い収益を甘受しなければならなくなります。
半導体事業はIoTやVR、ARなどで事業拡大がみこまれ、設備投資も活発であり、それが株式市場の活況をもたらしているのは事実です。なので、今なら高値で売却できるとの判断もあるでしょう。しかし高値での買取を申しでた米系ファンドなどの外資系を排除するなど、この売却が国策である印象も否めず、東芝の利益を最大化する目的からも外れた。来年も東芝が経営危機になったら、誰が責任をとるというのか? WDの提訴が通ってしまったら、この売却話すら頓挫する可能性がある。何を最優先にしなければいけないのか、ということがずっと置き去りにされてしまったまま、といえるのです。

しかも東芝再建に欠かせない事業となる原子力は、上記のように情報操作により、国民に正しいリスクを伝えず、事業を継続することしか考えていない。正しい情報により、国民の審判をうけるといった潔さは、まったく欠けた組織です。東芝も同じように、債務超過に陥っているのに上場は維持され、事業を継続することを最優先しているなら、やはり原子力ムラの住人として、行動は一貫しているといえるのかもしれません。
日本では原発の再開で電気料金値下げ、など功の部分のみを報じますが、海外では原子力の発電コストは割高で、続々と廃止や建設計画の中止も取り上げられている。東芝の巨額損失さえ、元をたどれば米原子力企業WHから生じたものです。東芝はウェスタンデジタル、ウェスティンぐハウスなど、どうも東芝だけにWest(西)にツキがないようです。日米韓連合の米投資会社ベインキャピタルに韓国のSKハイニックスが加わる、という。韓国に事業を移転することで、苦境とされる韓国経済を救う、という米国の意図も含まれるのか? ベインが抜けて米投資会社KKRが入る、との噂もあり、そのときは米国にまた甘い蜜をしゃぶり尽くされて、ポイ捨てされるのか。死馬の骨を買う、という諺もありますが、これは「大したことのない人間をまず優遇すると、優れた人が集まる」という意味です。東「死馬」の骨(半導体事業)を買う、という企業にどんな思惑があるのか? そこに原子力ムラであったり、国であったり、様々な思惑がからむのであって、まだまだ骨の折れる作業がつづくのでしょうね。

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2017年06月07日

雑感。原研事故と、読売新聞

日本原研で、作業員の内部被ばく事故がおこりました。肺から2.2万Bqという高い放射性物質が検出されており、残念ながら肺の汚染は除去が困難であるため、内部被ばくにより変形などの障害が出ることも想定されます。気になるのは、フード内で作業中に使用済みの核燃料の入っていた容器が破裂した、といいます。
今回のケースはいくつも不可思議な点があり、使用済み核燃料をフード内で扱うのは、検査のはずです。密閉した容器からとりだしたとき爆発した、といいますが、量は少ないはずですし、使用済み核燃料を粉状で扱っていたのか? いくらフードで空気を引いている、といっても杜撰でしょう。半面マスクをしていたのに、内部被ばくをする点も不可解です。慣れ切った作業員が、半面マスクをずらして作業していた可能性が高いのです。もし半面マスクを吹き飛ばすぐらい、強い爆発であったらフードも壊れ、室外に放射性物質が漏洩していた可能性もあるのであって、極めて危険な状況だったといえます。

読売新聞が大変です。前川前文科事務次官の『出会い系バー通い』を報じ、さらにそのイイワケの記事まで掲載したことで火に油を注ぎ、不買運動まで起こっているとされます。さらに逆風が、プロ野球の巨人軍が12連敗と精彩を欠くこと。日本一の発行部数を誇るのは、昔からの巨人軍ファンのお陰でもあり、巨人軍ファンが離れれば、読売新聞からも離れる。発行部数1位の座から転落するのでは? と噂されます。しかも、恐らくその購読者が他の新聞に流れることはなく、新聞全体の凋落をも促す、とされます。
また産経や読売は、加計学園の記事においても、特徴的な書き方をしており、産経はいつも通りのブーメランや、手詰まりといった文言が多くなります。今回、読売はネット記事にはしないものの、紙面上では安倍氏の発言は『強気』などと、あくまで安倍政権が有利になるような見出しをつけ、援護射撃を撃ってきました。

ただここにきて、安倍首相が「獣医学部の新設を1校と求めたのは獣医師会だし、近隣に獣医学部ない地域で、とも求められた」としていましたが、獣医師会会長が後者の話を否定しました。つまり、加計学園に有利となる条件は政権の誰かの指示により付加されたことになります。獣医師会会長が嘘をつく、という可能性もありますが、獣医師会としては「近隣に〜」という条件をつけたとて、何のメリットも必要性もない。一方で、安倍政権はその条件を付けたくて仕方ない理由があります。
怪文書とした文科省のメールも、複数の職員が存在を証言している。一部で、切り貼りではないか、との指摘もありますが、メールを省内でプリントアウトすれば、当然ログが残るので、データの形で外部にもちだす必要がある。PDFにするなり、データを分割して後で再現した可能性もあるので、決してそれが実在を否定するものではありません。それに、もしそんなデータなら、むしろ安倍政権は再調査した上で「ない」と発表するでしょう。そうすればより「怪文書」だとの印象を強められるのですから。

安倍政権が、とことん情報を隠す、うそをつく。しかし、それを援護射撃してきたメディアにも火の粉が広がってきました。そしてこの原研の事故、読売も経産省も、原子力政策推進派であり、安倍政権を支えてきた組織がいずれも弱体化する可能性が高まってきました。安倍政権、読売、経産省、これらをまとめて読売虚構軍と呼ぶのなら、連敗の泥沼が深刻化している状況は、野球と政治で似通ってきた、といえるのかもしれませんね。

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2017年03月18日

東芝と原発とディルバートの第一法則

昨日の記事を書いているとき、ふと東芝はどうなのだろう? と考えたとき、ディルバートの第一法則を思い出しました。『企業は事業への損害を最小限に食い止めるために、無能な人を管理職に昇進させる』というものです。ディルバートは風刺漫画のキャラクターで、その含蓄に富んだ内容から、後に法則として数えられるようになりました。
有能な従業員はせっせと仕事をこなし、また生産性向上を図るために企業へ提案したりもします。そんな有能な従業員の邪魔をしないよう、無能な人間は管理職に引き上げてしまう。また取引先や社内でいらぬトラブルを起こし、企業全体としての運営が阻害されるのを防ぐ、という意味がある、とします。つまり経営陣にとって、下からごちゃごちゃ言われるのは煩わしいのであり、有能な社員が提案することさえ、疎ましい。そこに無能な管理職、というバッファを置くことで、経営陣は安泰ということです。

しかし現代は、これが一段すすんだ状態ともいえるのでしょう。つまり無能な管理職が、昇進を果たしてしまった。経営陣にまで上り詰めた形が、企業でも垣間見える。それが東芝の歴代の経営陣、WH買収に始まる転落劇とみなせます。いつでも原発事業を見直す機会はあったはずですが、ことごとくそのタイミングを逃した。粉飾決算でごまかし、責任もとれない。そこには無能な管理職が、そのまま無能な経営者になった、としか思えないのです。福島原発の事故もそうでしょう。すでに6年が経ち、今ごろ原発事業の苦境を訴えても、そんなこと分かっていたはずだろう、と誰もが考えます。
しかし東芝が原発事業を見直せなかった原因の一つには、安倍政権の方針もあります。日本政府は原発輸出の旗を下ろさず、原子力協定をインドなどと結びました。しかし未だに一件の原発も輸出できていません。福島原発で各国でも反対運動がおき、また基準が厳しくなるなど、環境が激変した。にも関わらず、安倍政権が原発輸出にこだわり、国策で推進するという。東芝としては、海外の案件が受注できれば損失をカバーできる、との目論見もあったはずですが、期待は裏切られつづけ、そして今日を迎えます。

例えば三菱重工が米カリフォルニア州の原発に蒸気発生器を納入、しかし2012年に蒸気漏れで原発は稼動を停止、そのまま廃炉となりましたが、その賠償請求額が140億円になりました。しかし電力会社の請求は7500億円、要するに廃炉費用の負担を求められた形です。これも納入は安倍政権の誕生前ですが、海外の原発リスクを如実に示す事例でしょう。機器に不具合があっただけで、巨額の賠償請求をうける。それが原発施設全体ともなれば、厳しくなった基準ではいつトラブルで停止し、損害を請求されるか分かりません。海外では責任の所在が、製造側なのか運用側なのか、曖昧なケースもある。原発は巨大プロジェクトだけに、企業にすればその一事業だけで浮沈すら左右することになるのです。
そんなものに国家が前のめりで、企業を巻きこんで海外に売りこみをかける。では国家がその損失をカバーしないといけないのか? そんなことをしたら有権者が怒りだすでしょう。つまり安倍政権のすすめてきた原発輸出、そのものが日本の浮沈を左右し、企業を振り回してきた、とさえ言えるのです。東芝が原発を切れなかった理由、そこには無能な経営者ばかりでなく、無能な国家の運営者による介在があった、といえるのかもしれません。

翻って、民進党も原発政策に揺れています。蓮舫代表のめざす2030年にゼロ、これが達成できなかったことで求心力を失った、とされますが、その原因は簡単です。野田幹事長は代表を支える立場なのに、代表のめざす方向性に従わず、そっぽを向いた。その結果、党をまとめる役がいなくなり、議論が百出して意見がまとまらない。野田氏というのは、本当に組織として機能させることが下手、と言えるのでしょう。中途半端に我が強すぎて、中間管理職には向かない。しかしディルバートの第一法則を思い出すなら、蓮舫氏が『無能な管理職』を就けてしまったのが原因、ともいえるのでしょう。日本の原子力政策、それ全体がこの『無能な管理職』によって政府、企業までもが仕切られている以上、まともな事業運営など期待する方が難しい、ということでもあるのでしょうね。

明日は一日、お休みしたいと思います。

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2017年03月11日

東日本大震災から6年

東日本大震災から今日で6年です。メディアの報道も少なくなり、風化という話も聞かれますが、どんな出来事も記憶から記録に変わっていくものです。憶えている人が少なくなっていけば、それは記録として語られることになる。6年が早いのか、遅いのか、それは個々の方の思い入れの深さであったり、様々にあるでしょうけれど、いつかは記録としてそれを見る人の方が増えるでしょう。5年の節目をすぎて、メディアがそうした方向に舵を切ったとしても、強ち批判もできないのでしょう。

ただ福島原発は未だに道半ばどころか、調査ですら順調にすすんでいません。福島原発からでてくる高レベル放射性廃棄物をどうするか? といった問題もありますが、茨城にある東海再処理施設では、高放射性廃棄物が水中に乱雑に放り込まれており、水の循環装置もなく汚染され、取り出し方も分からない、といった報道もあります。
とりだしたところで、どこにももっていくことはできませんが、今年に入ってからこの東海再処理施設で、高レベル廃液をガラスと混ぜ、固化体にする施設を再開します。原発で使った燃料棒を再処理しても、新たに作った燃料棒をつかうための原発はほとんど動いていないにも関わらず、再処理だけはすすめる。特に、東海再処理施設は実証施設であり、すでに商業施設として青森にプラントをつくっているだけに、東海のガラス固化施設を稼動するのは、せっかく施設があるから動かさないともったいない、という理由以外では必要ないものです。しかし青森の商業施設がうまくいかず、結果として茨城で行わないと、原子力事業全体が頓挫していると指摘されかねない。ただし、老朽化も懸念され、機器の不調で止まっていたことからも、再びトラブルに見舞われる可能性が高いものです。

しかも茨城でつくった高レベル放射性廃液を固めたガラス固化体、そのもって行く場所も決まっていないのは周知の事実です。しかも、今後それを受け入れる地方自治体は、洩れなく福島原発で出てきた高レベル放射性廃棄物もついてくる。当然、それは容器に入っているでしょうから形は同じでも、福島のネガティブなイメージもついてくることになる。今、福島の震災で避難している住民の子供へのイジメが問題になっていますが、恐らく引き受け自治体も、そうした問題に直面することになるでしょう。国や地方自治体にしろ、この問題に後ろ向きであれば、尚更引き受け手も現れなくなるでしょう。
避難区域を解除しますが、ホットスポットは残ったままです。線源から離れた方が、計測する上で有利ですが、国のやり方は地面から1mの高さで計測する。それで線量が下がったから…とします。しかし地面こそ線量が高いのであり、そこにすわったり、屈めば高い線量を浴びてしまう。それに最近では、砂埃を巻き上げるほどの風が日常茶飯事です。放射性物質を吸いこむ確率は依然として高いにも関わらず、それを解除してしまう。6年目、という考え方一つですが、原発、放射線との向き合い方は昔も今も変わっていない。変わらないどころか、悪化しているとさえ言えるのかもしれません。

安倍首相が五輪招致で、福島原発を「アンダーコントロール」と述べてから3年半、未だに福島原発の中でさえよく分かっていない。制御下どころか、可視化すらできていない状況です。頼みの凍土壁も、莫大な予算をかけ、今後も継続しなければいけないのに、効果は極めて低かった。東芝がWHを破産法申請する方針で検討していますが、これも福島原発の事故が影響している。実は、未だに多くの問題を引きずっているのが、福島原発の事故といえるのでしょう。むしろメディアが東日本大震災のことを忘れよう、忘れさせようとしているのは、国民を「アンダーコントロール」したいから、というのが強ち嘘に聞こえない。この国のアンダーグラウンドで行われていることの方が、よほど危険ということでもあるのかもしれませんね。

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2017年01月14日

豊洲の汚染物質検出と、東電救済と

毎年感じますが、異常気象の起こり易い特異日に、どうしてセンター試験を行うのか? 11月や12月でもよいのに、です。確かにクラブ活動が伸びて、受験勉強ができない生徒を救済するため、また高校三年まで授業をうけてから、ということかもしれませんが、全国の受験生をリスクに晒してまで、1月15日前後に行う必要はないのでしょう。一時期、大学を米国などとあわせて9月に始業式、といった話もありましたが、そんなことよりよほどこの天候不順で受験が混乱する、という問題の方が大きいと感じます。

大きな問題、ということでは豊洲の地下水から、基準を越えるベンゼンや砒素、シアンが検出されました。過去7回は非検出、8回目に3地点で微量を検出、そして今回、72地点からの検出です。どう考えても検査に不正があったとしか思えませんが、恐らくこれまではほとんど上澄みをすくってきた。しかし公開され、多くの人が歩き回った結果、水が撹拌されて沈殿していたものが浮いてきた。いくら水溶性といっても、流れが一切ない溜まり水では比重が大きいものほど沈む。それを採取する人間が知っていたか、知らなかったかは分かりませんが、豊洲の地下水にはこれぐらいの汚染がある、という前提で対処する必要がありそうです。そうなると移転できる、できないという問題以上に、その水を排水するときに浄化しないといけないので、排水設備の充実が必要になるのかもしれません。
調査を実施した東京都への不審も高まりますが、実は同じ構図なのが原発です。問題ありません、安全です、は電力会社の発表であり、第三者が客観的に調査したものではありません。一部の原発では、敷地外にモニタリング箱を設置するなどして第三者がチェックしていますが、それとて敷地外まで飛散しない限り、検出できないのであって、逆にそこで検出されていたら、住民は非難した方がいい、と呼べるレベルの事故が起こっていることになります。つまりその間の漏えいにまで至らない事象は、今のところ事業者の判断にすべて委ねられた、グレーゾーンということも言えるのです。

米NY州では、NY市近郊にある原発の運転終了が決まりました。事故がおきたときの被害想定が甚大なこともありますが、理由は収益性の低下です。日本では原発を動かさないと、東電の再建がうまくいかない、などと語られますが、再稼動するが前提で、多額のコストをかけて保守・メンテナンスをしており、その分が回収できないこと。また未だに国策で原発の輸出を画策するように、原子力ムラへの配慮から、日本ではそんな理屈がまかり通っている、とさえ言えます。しかし東電は年末、こっそりと原子力賠償機構に7千億円の支援を要請しており、昨年末には東電で3度目の支援策について閣議決定している。何のために? という国民への説明が抜け落ちたまま、東電を救済するために電気料金で、また税金で、じゃぶじゃぶと垂れ流されているのが実状です。
通常国会には、原子炉等規制法の改正案が提出され、高レベル廃棄物の埋設施設の周辺の掘削を禁止する、といいます。将来、そんな施設ができたら、こっそりと周辺の深いところまで死体を埋めたら、完全犯罪ができそうです。それ以前に、高レベル廃棄物をガラス固化する技術でさえ、今のところ確立していないにも関わらず、埋めた後の放射性物質の漏えいを法律にもりこむ、という時点で違和感があります。

日本では埋めてはいけないものを埋め、後で困っている、というのが豊洲です。地質調査でボーリングするぐらいで漏えいが懸念されるのなら、そんなものは埋めてはいけない。なぜなら地下水により、地上まで洩れてくる可能性があるからです。安全に管理する、というのはきちんと隔離し、接触を断つことによって成し遂げられるのです。核のゴミ、という前に、原子力政策全般が日本のゴミ、巨大な産業廃棄物レベルにまで堕してしまっているのが、現状なのでしょうね。

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2016年12月27日

東芝の損失と11月の経済指標

東芝が子会社WHによる米原子力サービス会社S&Wの買収に関して、1000億円以上の損失を計上する可能性と伝わります。しかし三菱重工による仏原子力大手アレバへの出資も同様ですが、どうやら欧米の原子力関連産業が、中国などに買収されて技術を盗まれるのを恐れて、日本が損をだすことを半ば覚悟しながら買収や出資をしているような、そんな噂もあります。つまりかつての湾岸戦争のとき、軍をださなければカネを出せ、といわれた構図と同じ、米軍の傘の下で、原発を管理、維持することなくぬくぬくと過ごしているのだから、世界の原子力産業に対してカネをだせ、と言われて企業が政府から尻を叩かれた結果なのかもしれません。
損失度外視で海外の原子力産業にも、お金をだす。出すよう仕向けられている。そう考えると、政府が必死になって原発再稼動や、高速増殖炉計画をつづけようとすることも理解できます。国民の税金で原子力産業を潤し、そのお金で海外の原子力産業を下支えする。前回のWHの巨額損失のとき、どうして東芝をつぶさないのか? と疑念をもたれましたが、そもそも官製買収の一環でWHを買収したなら、東芝はとばっちり、政府の尻拭いをさせられただけなのですから、それで倒産させようとしたら東芝が怒りだすでしょう。

11月の有効求人倍率が1.41倍となりました。しかし新規求職者数が前年同月比5.4%も減少しており、さらに10月はほとんど横ばいか、マイナスだった産業まで、11月になると新規求人を増やした。年後半は暇になる、と思っていたらトランプ相場をみて、急に求人をだしたのかもしれません。もしくは年度末にむけて、在庫を生産するためか。いずれにしろ求職者が減っている中ですから、人材確保には苦労する構造となり、日本からますます産業は逃げていく方向なのでしょう。特に今回、器具製造業が伸びており、これは産業機械関連であることからも、株価上昇で企業が設備投資をしておく、といった需要をこなすための求人、とみることができます。
11月家計調査では実質で前年同月比1.5%減となり、今年は2月を除いてずっとマイナスが続きます。しかも教育、住居修繕、被服などの余剰的な消費が減っており、家計は苦しくなっていることがうかがえる。しかし勤労者世帯の実収入でみると、前年同月比で実質1.0%増と、収入は増えている。一連のことから読み解けるのは、求職者が減っていることからも、人材不足が顕著で、賃金上昇を促し易い状況がととのっている。ただし、産業機械の分野で人材確保を急いでいることからも、設備投資をしようとする企業の気配もある。それは人材不足で、日本から脱出して海外で工場を設置しよう、という動きにつながるのかもしれません。安倍政権では少子化対策もすすまず、労働人口の減少がますますすすむのですから、企業としては当然の判断といえます。

しかし原子力産業のように、海外企業を買収、出資しても痛い目に遭うケースも多い。また10月の世界電子部品出荷額が、前年同月比で13.1%減になるなど、世界経済には暗雲もただよう。スマホ需要も一巡し、またパソコンが低迷。IoTが主力になるのはまだまだ先、海外に出たとて需要減少の問題はつきまといます。日本企業に限った話ではありませんが、シェアリングが主流になれば、本格的な需要減退が、企業にとって重しになるでしょう。
しかも日本ではマイナス金利が導入され、資金は借りやすいものの、逆に金融機関にとっては貸し難くなった。しかも不動産は相場自体が高くなってしまい、金利の低さ以上に価値の目減りが気になってくる。一部では、このマイナス金利のことを『台無し金利』と呼びます。儲かりそうなところにはわっと資金が集まり、バブルをつくり、そして市場を壊していく。バブルの市場と、一方では衰退産業なのに、官製で下支えが入る原子力産業のようなところと。台無し金利なのに、破綻しかけた企業には資金が集まらない、という実体からすれば、今後の世界経済は不安定化していくことにもなり、企業の淘汰の時代がはじまることを、ある程度覚悟していくべきでもあるのでしょうね。

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2016年12月19日

雑感。日露首脳会談の話題はもう終わり?

今週に入ったら、先週あれだけ大騒ぎした日露首脳会談のことは完全スルーというメディアが目立ちます。評価できる内容だったら、今週も広告宣伝として、ばんばんとり上げていたでしょう。しかし各社の世論調査は「共同経済活動を評価する」が半数越え、一方で「安倍政権で解決できるか?」は一桁となりました。要するに、一緒に何かをするのはいいことだけれど、安倍政権では北方領土の解決なんてムリ、ということなのでしょう。
まるでその穴埋め、のように島根の女子大生殺害・遺棄事件をとり上げていますが、正直公表されている材料で容疑者死亡で書類送検、というのはかなり難しいと思われます。部屋で被害者をとった写真、と盛んに報じられますが、それは足取りの一つであって殺害、遺棄の証拠ではない。しかし遺棄、損壊は公訴時効が成立しており、今回は殺害についてのみの書類送検となりますが、部屋から血痕などがでないと、本来は証拠として弱いのです。容疑者が死亡しているし、時間が経った事件でもあり、どうせ誰も傷つかないからと日露首脳会談の代替として提供されたイベント的な記事、でなければよいのですが…。

オスプレイの運用再開が決まりました。安倍政権の力不足という点と、これも日露首脳会談の意趣返しかもしれません。そして来週の安倍氏によるハワイ訪問に向けて、高いハードルを課してきた。日本は米軍の意向を覆せない、北方領土を返還されたら、米軍がすぐに北方領土に基地をつくるぞ。こうアピールすることで、日露交渉を頓挫させる狙いすらうかがえます。今後は経済協力をする企業、団体への制裁も予想されるところです。いずれにしろ、米国の怒りをこの一事には強く感じさせます。
高速増殖炉もんじゅが廃止の方針となり、福井県側は強く反発しています。しかし核燃料サイクル事業は維持し、新たな増殖炉の実証プラントをつくる、と言います。もんじゅの廃炉費用と実証炉の建設と、国民は多大な負担を強いられるのと同時に、仏国で建設予定の実証炉ASTRIDへの共同出資、日本の実験炉・常陽の改築など、実用化が困難で、かつ実用化されても安全性に疑問の残るものに、血税が垂れ流されている事実。しかも三菱重と日本原燃が、福島原発の事故の際、意気揚々と営業にやってきた仏原子力大手アレバに、数百億円を出資とも伝わります。アレバも経営再建中であるように、世界の原子力事業は斜陽、米国のように減量せずに燃料棒を廃棄、と決めてしまえばこの研究開発費はすべて浮きます。しかし原子力関連産業を食わせるために、高速炉計画を止められない。国民の安全を犠牲にし、かつ納めた税金を大量につかって、ほとんど意味のない事業を延々とつづける。経産省主導の安倍政権では、原子力事業はマストなのでしょう。

そんな中、来年度の予算案が公表されました。国債発行を微減させる代わりに、税収が微増するとみて97.5兆円と、今年度より7000億円強の増額です。しかし今年でさえすでに、3次補正や税収減に基づく国債の追加発行が2兆円に迫っており、財源不足に陥っている。来年度も同様に、税収不足に陥ることが予想されます。それはこの3次補正が、景気対策ではなく政策経費として用いられるから。つまりこれまでは補正予算を年末から年初に組み、それが来年度の企業の経済活動にもプラスに寄与しましたが、来年度にそれはない。ということはその分、経済活動が落ちることを意味します。さらに円安とて、企業に有利とは限らない。貿易統計は輸入も輸出も減、これをみても来年度の経済活動が、予想通りに活発化する見込みは立っていない、といえるのでしょう。
オスプレイにしろ、原発にしろ、安倍政権では暴走を止められない。予算では官僚の暴走を止められない。ムダ削減、という言葉が一切聞こえてこない点をみても分かりますが、安倍政権はそもそも安倍ノミクスで経済成長し、その果実で財政を賄う、ということでしたから、低成長に陥った時点で他に打つ手はないのです。軍事研究開発として研究機関への予算が18倍の110億円、という話もありますが、国民の安全を守る、として大量の予算をかけた結果、財政を苦しめて破綻懸念などを生じれば、本末転倒でしょう。日本をリスク漬けにする安倍政権、それは外交に手腕なく、官僚を統制する力もなく、経済については無知、という三重無能によって為されている、といえるのかもしれません。カジノ法案では安倍政権に協力する読売や産経まで、批判的論調でしたが、カジノを北方領土につくると露国に提案? などの記事もでてきています。米国に見放されはじめたのも、その三重無能により、いよいよ行き詰ってきた結果、といえるのかもしれませんね。

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2016年11月12日

日印原子力協定と、軍事

南スーダンで、PKO部隊からケニアが撤退します。民間団体が救援要請した際、UNMISS(国連 南スーダン派遣団)が動かず、それについてケニア出身の軍司令官が更迭されたことへの抗議です。ケニア軍はそこそこの規模があったので、それが撤退するのは大きな痛手でしょう。しかもその出来事は、南スーダンの国軍が暴徒化したもので、今後もそういう事態が多発するかもしれない。自衛隊の駆けつけ警護が適用されることになりましたが、そういう事例がいつ起きてもおかしくありません。
すでに内戦状態とみられるのに、未だにそれを認めない日本。衝突という言葉で誤魔化せる時間は、そう長くはないでしょう。問題は国連から要請された際、出動しなければ今回のケニア司令官のように、何らかの懲罰的なことがあるのか。それ次第では自衛隊員への犠牲か、懲罰か、その選択を迫られる場面がでてくるのかもしれません。

UNMISSにも参加するインドと、日本は原子力協定を結びました。核拡散防止条約(NPT)にも参加していないインドに、原発を輸出できるわけですが、インドが核実験などをした場合には停止する、としながら協定には入れていない。平和目的に限定する、としながら罰則規定もない。言ってみればお手盛りで、インドが核実験を行ったら日本から協定終了の手続きができる、としましたが、言ってみれば核実験を行ったり、軍事転用された後で協定を停止しても時すでに遅し、となります。
かつてNPTに参加していない中国や仏国とも、原子力協定をむすんだことがある、としますが、時代背景が異なります。北朝鮮が核保有国入りをめざし、NPTが形骸化する中で、さらにNPT非加盟国に原子力技術を輸出する。そうなればNPTを脱退する国が新たにでてくるか、加盟していても核保有国をめざす国がでてくるかもしれない。それこそトランプ氏などは日韓も核武装を、と述べているぐらいです。世界は核拡散時代に入るかも知れず、そんな動きを原子力協定は助長しかねないのでしょう。

安倍政権がここまで原子力ムラに配慮するのも、今井内閣総理大臣秘書官の影響、とされます。安倍政権が財務省の頚木をはなれ、消費税再増税を延期できるのも、今井氏が経産官僚として財務省の影響を排除できるから。『ご説明』と称して財務官僚が増税の必要性を説いても、同じ官僚である今井氏がそれを見抜いてしまう。経産省が福島原発の賠償費用や、廃炉費用を国民に負担をおしつけることでさえ、安倍政権では堂々と語られるのも今井氏がいるから、とされます。原子力協定も同じ延長上にあるのでしょう。エネルギー畑を歩いてきた今井氏は、今や原子力ムラの村長のような存在です。安倍氏が今井氏を頼り、今井氏がその力をふるう以上、日本の原子力政策は国民犠牲、諸外国の迷惑など顧みない形ですすめられる、とさえ言えるのかもしれません。
14日はスーパームーン、月が地球に大接近する日です。地震も心配されますが、噴火も警戒されるところかもしれません。それは日本に限らず、世界全体も同様です。そして地球が変動期に入っているのだとしたら、原発ばかりでなく、核兵器の安全な管理ですら、風前の灯かもしれないのです。トランプ氏が核のボタンを握り、その脅威にさらされる国が増える。世界に極右政権が誕生する、その勢い、先鞭を米大統領選がつけたのなら、ますます世界は不安定化していく。不安は恐怖を生み、そこから逃れようと核武装にはしる国が続出するのかもしれません。そんな折、日本がそうした流れも読まず、原子力協定に前向き、というのは世界にとってもリスクになるのかもしれないのです。今井氏は「1億総活躍」というキャッチフレーズの生みの親、とされます。しかし日本の原子力政策に関してみれば、すでに70億人を越えた、とされる世界の人口、「70億総迷惑」にすらなりかねない、とさえ言えるのでしょうね。

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2016年09月14日

安倍首相の機関投資家向けセミナーの発言

高速増殖炉もんじゅの存続が厳しい、と報道があります。1兆円かけた夢の原子炉、などともされますが、最近では原型炉に格落ちし、仮に存続できたとしても商業炉として新たに建設し、安定して発電できる状況ではない。つまり採算をとれる見込みがない。ただの原型炉では、政府系機関しか扱えませんが、それすらどこも手を上げない、お手上げです。
しかしそれこそこれは、使用済み燃料の再処理全体に影響する問題です。青森県に建てた再処理工場は、それこそ3兆円と言われる事業費をかけた一大事業。それが無用の長物となれば、電事連にも相当の打撃です。さらにこれまで英国や茨城にある再処理工場でつくってしまったガラス固化体はどうするのか? 今は中間貯蔵として茨城や青森で受け入れていますが、高レベル廃棄物でもあるガラス固化体を作らない、となったらもう造ってしまった僅かなガラス固化体のために、日本のどこかに地層処分の施設をつくるしかなくなる。非効率で、大きな問題が未来に残ってしまった、となってしまうのでしょう。

最近の安倍政権の発言、安倍首相は「デフレから脱しつつある」「日銀の金融政策は徐々に実体経済に波及」など。菅官房長官は「マイナス金利は一定の成果を上げている」などですが、安倍―黒田会談後から増えた、こうした発言には裏がある、との見方が専らです。日銀は物価目標の旗を下ろす、なので政府がダメージコントロールを図り、物価2%は難しかったが、デフレ環境を脱したことでよしとする、という空気を醸したいのです。
しかしここに来て、日銀や政府の口先介入の失敗がめだちます。マイナス金利導入後、何を言っても、やっても上手くいかない。今回も、すでにヘッジファンドの運用担当などは日本にヘリマネなど「できることは何でもやれ」というスタンスであり、それがなければ日本は売りでとる。今の金融政策ではもう満足しない、ナゼなら結果が出ていないのですから。3年もやって「…つつある」などという政策が、これから劇的に状況を改善させる力がないことは明白、さらに「徐々に…」などという言葉は待っていられない。「マイナス金利は一定の成果」に至っては、「それ以上のマイナス効果」という言葉で打ち消されます。地銀が赤字転落、という記事もでてきましたが、金利が下がって借り易くなった、のと同時に、金融機関は貸し難くなった、のです。地銀の経営環境が悪化すれば、地方や中小企業に打撃となる。マイナス金利のマイナス効果は、着実に日本を蝕んでいます。

最近、私が耳にしたのは安倍ノミクスならぬ安倍ノゴミクス、という言葉です。もうこの経済政策はゴミレベルで、早く廃棄物処理にださないといけない。しかも生ゴミなので、時間が経てば腐臭がひどくなる。そんな位置づけであって、だから外国人投資家は、その廃棄物レベルの経済政策を覆い隠してくれるだけの何か、がなければ投資はしない。お金をドブに捨てるようなものだからです。しかも入ってくるのは長期で運用するマネーではなく、短期で運用するアクティブ。その結果、ボラティリティーを高めるだけで、ますます長期マネーは逃げていく。そんな相場つきにしかならなくなります。
日本は高レベル廃棄物どころか、安倍ノミクスというゴミまで、どうやって捨てるかが悩ましい。地層処分どころか、外国人を馳走し、お金をださせて処分するしかないのが、現状なのでしょう。しかし外国人投資家はそっぽを向く。日本が成長して行く、という夢がないためです。馳走とは、元々仏教用語で、走り回って他人のためにつくすこと、です。しかし走り回りもせず、自分のために誰かをもてなし、お金をださせようとする企みには誰も心を動かされません。もんじゅは元々、知恵の神。獅子の背に乗った形で表現されます。しかし安倍政権が乗っているのは火の車、知恵もなく、マイナス金利を深彫りするだけでは、やがてその落とし穴に嵌るのは自分たちでしょう。それこそ安倍ノゴミクスも地層処分するしかない、となってくるのかもしれませんね。

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2016年07月20日

川内原発と大飯原発

自民党がHP上で、参院選における「学校教育における政治的中立性についての実態調査」を6月25日から実施、自民党は「公選法に抵触するような明らかな事例も含め、相当数集まった」として、7月19日に閉鎖しました。しかし違和感だらけなのは、まず記名投稿であり、具体的な内容を入力するよう求めていたこと。これは独裁政権が行いがちな、秘密警察の前身になる可能性が高い。つまり密告社会の到来を予感させます。投稿者には素質あり、として自民は連絡をとり、こうした若者をネット巡回させて自民に厳しい意見をする者を報告させ、また自民に都合よい情報をばらまくための人材として育成、組織する気かもしれません。
次に、公選法では教育者の地位利用の選挙運動の禁止、があって、選挙運動ができない決まりである一方、啓発はしなければいけない、という矛盾があります。模擬選挙などを行う場合でも、教員が助言しただけで選挙運動と見なされかねない。逆に言えば、公選法を盾にとり、政権に都合よい教育をした場合のみ、罪には問わないとする流れを助長する恐れがあります。余計なトラブルを起こしたくなければ、与党のいうことに従えよ、という無言の圧力となって教育現場を覆う。安倍自民は日本を息苦しい国にしたいのか、とさえ感じます。町を歩いても、どこに密告者がいるか分からない北朝鮮のような国にする気かもしれません。

その参院選と同時に行われた鹿児島県知事選挙、テレビのコメンテーターを務めていた三反園氏が当選、川内原発を停止する公約を掲げていたことから、8月中にも再点検を含めて一時停止を申し入れる見込み、と伝わります。三反園氏自身、原発に対して反対とはみられていませんが、県知事選における野党共闘として、反原発を掲げる候補の主張をとり入れて、統一候補として立っていただけに注目されていました。「再点検すれば信頼性を増す」という意見は、明らかに公約を優先したもので、停止に対する思い入れはないのでしょう。しかも10月には停止して定期検査を行う予定であり、これは夏場の電力需要を考えてのこと、それを覆して2ヶ月早めに停止し、夏場の暑い時期をどう考えているのか? その判断には疑問を感じます。
そもそも川内原発は熊本地震でも注目された、列島を横断する活断層群の西端に近く、また日本でも有数の巨大噴火をおこした地帯でもある。さらにトラブル続きで、九州電力に安全に運営して行く力があるのかどうか、すら疑われる。再点検で一体、何をどう改善させていくのか、その具体策はよく分かりません。鹿児島や熊本県民の避難計画とて、中々安全に誘導できる案が策定できていない現状で、一旦止めるけど再稼動を前提、という立ち位置で本当に大丈夫か? そんな不安を禁じえません。

しかも原子力規制委員会の島崎委員長代理が、関電の大飯原発に対し、関電の計算方法では垂直に近い断層の揺れを大幅に小さく評価する、と指摘。しかもその後、原規制委が再計算した結果、関電より低い数字だったとしたものの、再度の島崎氏の指摘により、再計算はムリにだした数字だった、と認めました。つまり島崎氏が執拗に計算方法がおかしい、と言い続けなければ、関電の過小評価を、原規制委が追認しようとしていた、という異常な状態発覚しています。これは看過できない問題で、そもそも関電の計算式が誤りであるという以上に、それを規制する側もその能力を有していない、という重大な問題を含みます。原発の再稼動にむけて、原規制委のお墨付きなどザル、ということを示したのです。
原規制委員長の田中氏は「改めて協議する」と述べていますが、その前にお手盛りの計算をした、その職員と指揮命令系統について、しっかりと調査して詳らかにし、再発防止策を講じる必要があるのでしょう。そうでない限り、原規制委の存在自体が電力会社の追認機関であって、お墨付きは安全を意味しない、という認識が広まるだけです。安倍政権では「学者の判断…」云々と、原発再稼動の判断はあくまで科学的知見に基づくもの、という立場です。しかしその学者が任にふさわしくない、能力不足と同時に、恣意的に結果を改竄するのであれば、それはもう論理として破綻しているのです。教育機関における政治的中立性をいう前に、学識経験者、有識者におけるその知識の欠乏、能力的欠陥、そして政治的中立性を保って判断できる高潔な態度、そんなものが不足していることが、この国では顕著になってきているのでしょうね。

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2016年04月02日

核安保サミットの安倍首相

核サミットで訪米中の安倍首相が、記者との懇談で消費税再増税について「適宜適切に判断」と、ついに再延期に言及しました。新年度入りした株式市場が急落するなど、何らかの下支えをしなければ…と考えたのでしょうが、株式市場にはほとんど関係ありません。逆に絶対に増税する、G7や参院選までに言及がなければ、逆に売り材料にはされますが、今の判断は相当に織り込んでいることもあって、フラットです。そもそも、増税延期では景気押し上げ効果がありません。

そんな核サミットですが、安倍氏は演説で「日本は二度と(福島原発のような)事故を起こさないとの決意の下、原子力の平和的利用を再びリードすべく歩み始めた」と述べました。世界でもっとも厳しい規制基準をつくった、と胸を張りますが、送電を開始した途端に緊急停止した高浜原発4号機や、海底の活断層も考慮すべき、として大津地裁に稼動停止命令をうけた高浜原発3号機、それに朝日新聞に指摘された川内原発のモニタリングポストの問題など、日本が世界でもっとも厳しいのなら、世界はどんな甘い基準で原発を動かしているの? と不安にさせる事例が相次いでいます。逆に、本当に日本が厳しいのか? と疑わしいものでもあるのでしょう。
安倍氏は「高水準の透明性をたもってプルトニウムを管理している」「利用目的のないプルトニウムはもたない」としますが、政治が「高水準」などという程度の知れない言葉を用いるときは、大抵は基準が曖昧なときです。そもそもプルトニウムはIAEAの査察事項なので、高水準も低水準もありません。査察を逃れてプルトニウムを所有していたら、それは国際規制の違反であって、国際的な監視対象になります。今の北朝鮮や、少し前のイランと同じです。低水準の透明性でプルトニウムを管理していたら、それこそ国際社会から非難されていることでしょう。

それに日本のプルトニウムは、利用価値がありません。高速増殖炉の計画は、もうほとんど頓挫したも同然ですし、MOX燃料もその処分方法や受け入れ自治体の少なさから、利用はすすまないでしょう。それに最大の問題は、MOX燃料程度の処理量では、今のプルトニウムの量をまったく捌ききれないことです。それこそプルトニウムの平和利用先が新たに開発されない限り、日本はプルトニウムを未来永劫、管理するコストを負いつづけることになるだけなのです。
さらに凍土壁に着手した福島原発。東京五輪の招致時「under control」と安倍氏は述べましたが、未だに放射性物質の漏洩は止まらず、汚染水の処理もすすまず、もはやタンクの新たな設置場所にも困る始末です。下手をすれば福島原発の敷地をでて、避難地域までタンクで埋まって行くのかもしれません。安倍氏は世界がプルトニウムの「完全な透明性の確保」のため、支援して行くつもりだとします。「事故で得た教訓や知見を、世界に広げていくことが日本の使命だ」とも。しかし国民の耳はunder controlしているつもりでしょうが、世界の検証に耐えられるとは、福島原発の惨状はとても思えません。under controlは「制御下」という意味ですが、最近の安倍政権の支持率、世界的な評価をみるにつけ「支配力の低下」にみえてくるのは、単なる間違いという言葉では片付けられなくなってきたのでしょうね。

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2016年03月18日

原発周辺のモニタリングポストにおける朝日と原規委の対立

川内原発の周辺に設置された線量計について、朝日新聞の報道に対して、原規委が「防護措置がとれないかのような誤った解釈を招きかねない」としてHP上で抗議し、原発賛成派のメディアも巻きこんで朝日叩きをしています。簡単に朝日の記事をまとめると「原子力災害対策指針において、原発から5〜30kmの住民はポストで毎時20μSvが1日つづいたら1週間以内に退避、毎時500μSvなら即退避。ただし、川内原発周辺の48のポストのうち22が80μSvしか計れない。判断につかえない。鹿児島県原子力安全対策課は近いポストで計る、もしくは可搬型のポストを備える、とするものの、県が所有する可搬型ポストも44台のうち30台が毎時100μSvしか計れない」というものです。高浜原発でも41箇所設置する計画のポストが、3、4号機が再稼動した時点で、まだ27箇所が未整備とします。つまり、この指摘は朝日新聞側に完全に正当性があります。

再稼動を焦るばかりに、川内原発も高浜原発も急ごしらえで様々な準備をしても、モニタリングポストという住民を守るものに、落ち度があったのです。田中原規委員長が、朝日の指摘を「無用な不安を煽り立てたという意味で犯罪的」とまで述べ、モニタリングによって判断するのに十分かどうかが問題、とします。しかし考えてみれば分かりますが、500μSvまで計れないものは、即退避の判断には使えない。つまりムダです。確かに計測の範囲が広ければ精度が落ちる面はあるものの、500μSvと480μSvを別けて考える必要はありませんし、20μSvなら1日後に退避でも、19μSvなら退避は必要ありません、などと杓子定規に考える必要は、まずないでしょう。だとしたら毎時500μSvのものをすべて設置しておけば、各所で退避判断ができることにもなります。
それと、可搬型ポストをもっていけばいい、としますが、県の職員が無用な被曝をしてしまうことにもなります。放射性物質の漏洩がおきそう、という段階ならまだしも、すでに気密が破れている場合は、近づくだけで被曝する恐れが出てくる。わざわざそんなことをせずとも常設しておけばよい。ますます500μSvを計れないポストの存在は疑問で、計れるようにしておくべき、と思えます。

さらに、全国でモニタリングポストの設置が500μSvで統一されているとしたら、川内、高浜原発の周辺のみ、適用外にする意図が不明です。各自治体の担当者は「500μSvで当然」と述べるので、恐らく500μSvまで計れない方が特殊、なのでしょう。そうなると、各自治体が過剰スペックなのか? 本当は混在させておけばよかったのか? という問題にもなります。
いずれにしろ「判断に十分な」数があればいい、というのなら、それこそ3つで十分です。一方は海ですから、残り3方で5kmのところに1つずつ設置すればよい。一番危険な場所で、線量が確認されたら全員が逃げた方がよいのですから。緊急時に人為的判断を交えることはミスリードを生み易く、ここは退避、ここは待機、などと別ける方が混乱を生みます。むしろ常設型のポストを細かく設置するのは、退避する際のルートを考える上で重要なのでしょう。こちらは線量が高い、こちらの線量は上がっている、だから線量の低い方に退避する、というケースです。しかしそうなると住民の避難計画そのものが破綻し、渋滞が発生したり、混乱も生じるでしょう。ますますモニタリングポストが大量にあることの弊害、が意識されることにもなります。

川内原発も高浜原発も、その中途半端さが最大の問題です。他の原発立地地域との横並びも含め、必要なことと、不必要なこととの説明が曖昧。それを指摘した相手に対して「不安を煽る」などと述べるところが、規制主体であるからこそ、逆に不安にもなります。安倍政権になってから、指摘や批判に対し、とりあえずカウンターパートとして相手を攻撃する、という機会が増えています。公的機関ばかりでなく、企業も同様、見苦しいまでのイイワケと、説明になっていない説明で言い逃れしようとする。こうした悪意ある対応をするところには『善良計』を設置して、それが国民のためになっているのか? きちんと計ることが必要なのかもしれませんね。

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2015年08月11日

川内原発の再稼動

中国が人民元の対ドル基準値を2%切り下げてきました。一部で輸出回復を狙って、という話もでていますが、輸出競争力は得られても回復するかどうかは、相手国の経済次第です。日本でも円安になると輸出増…と述べたところで、現実的にそれが起きていないように、価格据え置きで単価を上げる戦略であれば、企業業績は回復させても国内経済への寄与は小さい。仮に単価を下げ、数量効果を狙っても、相手国の需要が縮んでいれば大した効果がありません。
むしろ今回の狙いは、単価を下げることによって、相手国にデフレ圧力をかけることではないか? とみられます。昨晩のフィッシャーFRB副議長発言が的を射ていますが、低インフレ率では利上げできない。この言葉に集約されるように、資源価格の下落、通貨高によって欧米にデフレ圧力をかけ、金融緩和状態をつづけさせる。それがひいては中国景気を下支えする。中国企業の見かけの業績も改善すれば、高すぎる株価も正当化されるかもしれない。そんな思惑が透けてみえます。日本への影響は、インバウンド消費の減退は必然ですし、人民元建ての取引は少なくとも、輸入物価の上昇をもろにうけ、中国内の競争は厳しくなります。株式でも、インバウンド関連の高PER銘柄が下落したように、円安メリットの低下という意味のインパクトも出てくるでしょう。

九州電力の川内原発が再稼動しました。原油価格が下落し、イランの核合意による原油市場への復帰で、一部では供給過多の現状から採掘所の淘汰がおきるまで、1バレル30$も割れるのでは? とも語られます。つまり火力発電には追い風が強く吹く中、準備ができたからの再稼動です。一部メディアでは「原発ゼロ解消」とかかれます。これは原発ゼロを問題だ、とする意識から書かれるもので、原発ゼロを正しいとする意見では「〜に幕、〜途絶える」という表現になります。
しかしこの表現の問題は、そもそも「原発ゼロ」にあるのではなく「原発稼動ゼロ」にある点です。つまり「原発がゼロ」になったことは、福島原発が臨界状態に入ってから、一度も日本には起きていない。ただ稼動していなかった、というに過ぎません。原発がすべて廃炉になり、更地になって初めて「原発ゼロ」が日本に達成されるのであって、むしろ「原発ゼロ」が目指すべき方向性であり、それと逆行する動きが今日おきた、という意味で節目ではあるのでしょう。

さらにこの川内原発の問題は、九電が「責任はある」と認めても「責任はとれない」ことです。福島原発の事故以後、原発事故時の保証のための積み立てもできましたが、事故の影響を鑑みれば、まず電力会社の能力を越えます。国は「責任は事業者で、国にない」という態度ですが、結局「責任をとらざるを得ない」のであり、そこに投入されるのは税金です。政治家が、自身の責任逃れをしたとしても、国が「責任を放棄」すれば、電力会社が潰れるか、国民が多大な被害をうけることになる。どちらにしろ国が傾くほどの甚大な問題を引き起こしてしまいます。
国は「責任がない」から、地方自治体の避難計画策定にも関与しないのか。事業者は「責任がある」のに、事故を起こさないというだけで、起きたときのアフターケアまでは「責任を負わず」、やはり避難計画には関与しないのか。原発の問題は、国や事業者がいかにその態度が信の置けないものか、を浮き彫りにするのでしょう。それは如何なる問題においても相手を信用できるか、に関わるのであり、国会開会中にも関わらず、また国民が様々なことに不安、不満を感じている中で休暇をとった首相、という面からも信用に足りなくなってきているのでしょうね。

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2015年07月20日

原発、使用済み燃料棒の処理は国に移管か?

安倍政権の支持率が、各社世論調査がでそろったところ、凡そ支持37%、不支持50%ぐらいになっています。しかも今後、政権にとって厳しいスケジュールが並ぶ。70年談話は、中韓に厳しい形の談話とすれば、中韓との関係改善はおろか、米国からもにらまれます。保守層への支持を勝ちとることも困難で、逆に失敗すればさらに支持率下落を招きかねない。川内原発の再稼動問題も、反対運動が広がれば、それも政権への打撃となる。株価も中国バブル崩壊が直撃すれば、18000円ぐらいは簡単に割ってくる。米国で相次ぐ消費意欲の減退の記事も、米中という二大消費大国の失速は、株価という面ではじわじわと利いてくることにもなるでしょう。

そんな中、さらに政権の打撃となりそうなのが、電事連による下北再処理施設の運営を、国に所管して欲しいという話です。すでに総事業費は3兆円を越えているとされながら、一向に稼動する目処すら立たず、事業体としての収益が見こめない、それが下北再処理施設と云われます。これほど無駄で、金くい虫の事業がこれまで包み隠されてきたのは、まさに電事連が出資し、経営されていたからで、民間事業体としての位置づけだったからです。しかしそれが、国が出資するのか、経営に参画するのか、どういう形になるかは分かりませんが、そうなれば国会での審議、決議という国民の目にも広く晒される形になります。原発再稼動に前向きなところは、この無駄で、金くい虫の事業体の扱いに、頭を悩ませることになるのでしょう。
これまで原発容認派は、すでにある使用済み燃料棒をどうする? 原発技術が停滞するから原発政策はつづけるべき、が合言葉でした。しかし再処理が確立された技術でなく、また膨大な予算がかかる、となれば、国民の反対論が一気に噴出しかねない。こっそり電気代として徴収されてきた再処理費用が、税金負担となった途端、原発容認派への逆風が一気に強まりかねません。

燃料棒を再処理する理由は、原発を再稼動することが前提です。再稼動しなければ、再処理してウランをとりだす理由がない。一方で、国の方針一つで負の事業となりかねない再処理施設を、抱えておく余裕もない。しかしそのせいで、再処理施設の存在そのものが白日の下に曝され、事業計画が頓挫しかねない。苦境どころか、死に体のような状況で国が引き取ることになります。
深地層への核のゴミの処分の目処もたたず、再稼動する。その無責任さは、将来への不安を解消できない、政治力の欠如をさらに印象づけます。安倍政権ではそれを嫌がり、ますます電事連との話し合い解決を先送りし、かつ核のゴミの問題も封印するでしょう。報じられないことは、国民も知らないからです。しかし地下へと隠すはずの核のゴミの問題が、原発の高コスト体質を浮き彫りにします。やりたくないことからは逃げ出したい、安倍政権の体質が、ますます問題の根を深くする。原発再稼動が、安倍批判を再稼動させる恐れとなり、闇へ隠そう、隠そうとしていたものが表に、まさに白日の下に曝されたときは、安倍政権も批判にさらされます。

電事連が投げたサジを、政治が拾ってすくうスープの味は、毒の味しかしないのかもしれません。青森県とかわした雇用の問題等も含めて、再処理施設とは銘打っていますが、この施設そのものは処理も再利用もできないものです。機雷処理には積極的な安倍政権、自らのすすむ航路にばら撒かれた不支持増大という機雷の処理に、ひどく腐心することになるのでしょうね。

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2015年04月23日

電源構成比の中の原発

東京豊島区の公園で毎時480μSvという高い線量が確認されました。昨日の官邸ドローン事件でも、放射性物質が用いられており、関連性も疑われます。理由は分かりませんが、ただ原発に限定するまでもなく、日本では医療、検査装置でも放射性物質が用いられます。通常なら管理もしっかりしているでしょうが、そうした企業が倒産したら? 処分に困って捨てることも考えられるでしょう。それこそ会社がつぶれたことで、社会に恨みをもって…と、フィクションにはありがちなケースも想定されます。かなり高い線量だけに、もしこれがテロだった場合、日本はあらゆる場所で定期的に線量をチェックする、といった対策も必要となりかねません。

そんな中、経産省が2030年の電源構成比として、原発を20〜22%とする案を提案しました。これだと寿命を迎える原発以外、すべて動かすことになりますし、仮に経済成長をつづけて電力需要が増えるなら、原発を新設しなければ達成しない、ということにもなりかねません。一方で、省エネ対応がすすむなら、原発を稼動せずとも国内の電力を賄える可能性もあります。そもそも、2030年には超高齢化社会を迎え、国内の生産性は低下しますし、高齢世帯でそれほど活発に電気をつかうか? という問題にも直面します。電源構成比とともに、必要電力量がカギです。
しかしいくつか新技術も出てきています。水素元年とも呼ばれますが、太陽光発電は日中しか発電できませんが、その電力で水素をつくり、夜間はその水素を電気に変える。そうした発電方式が、災害時の非常用として発売されるのです。これだとエネファームと同様に、廃熱を利用してお湯がつくれるため、システムの効率化が図れます。一般的な住宅用の発電で、水素燃料車を年間1万km走らせる程度の水素がつくれる、とされますから、家庭用としては若干もの足りないかもしれませんが、悪天候や不足分のみ電力会社から購入する形になれば、家計も助かるはずです。

今、住宅用の蓄電システムもありますが、電池は劣化の問題もあり、必要性の面からも一般には購入し難い。しかし水素の形で溜めておけば、くり返して利用しても劣化はしませんし、それこそマグネシウム電池と組み合わせれば、家庭ですべての電力を賄えるようにもなるでしょう。すでに非常用で発売されたことからも、常用の発電として活用できるはずです。むしろ、これを売り出したのが原発メーカーであるだけに、非常用に限定したのも電力会社との馴れ合い、といった面があるやに推測されます。しかし技術があるなら、いずれ新興国に真似さえ、安価に一般家庭向けが入ってくるかもしれない。そのときは原発など不要になるかもしれないのです。
原子力発電は、経産省としても肝の利権の一つです。電源構成比などで、原発を最大限活用する、などとだすのもその一貫でしょう。しかしそんなことに拘っていると、日本は世界の競争に出遅れるだけであり、再生エネの先進国としても見劣りし、国家百年の計を誤るともいえます。原発に嫌悪感がある日本、さらに放射性物質がテロに利用されるとき、ますますその管理の厳格化が迫られ、高コストの発電ともなっていくことでしょう。原発やめますか? それとも再生エネの技術革新を止めますか? という二者択一にしようとしている経産省に、日本の経済や技術の推進役は相応しくない。電源構成比ではなく、経産官僚の脳内構成比を変えない限り、こうした提案がくり返されることになるのでしょうね。

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2015年04月15日

雑感。高浜原発差し止め訴訟

昨日、東電福島第一原発1号機の格納容器内に投入されたロボットが、3時間で停止した件。東電の説明は、グレーチングの隙間にはまった、とのことですが、これには違和感があります。機器はキャタピラー方式に見えるので、かなり大きな隙間となりますが、それだと地震の際、すでに外れていたか、水素爆発の際に格納容器内に大きな圧力がかかったことになります。前者だと地震で炉心が損傷していた可能性まであり、事故の原因が地震となるため、これまでの東電の説明とは異なります。後者だと他のグレーチングまで影響している可能性があり、2機目を安易に投入してしまって大丈夫か? という東電の判断に疑問符がつきます。
英紙で、高放射線の影響とするものがありますが、可能性としては耐放射線性能の低い部品がつかわれていた、といったことが考えられます。その場合は、投入された2機目が答えを出してくれるのでしょう。いずれにしろ、想定不足により壮大なムダになったばかりか、一つの侵入経路を不意にしたことにもなります。最初からグレーチングの上を走らすのではなく、まず内部の状況をファイバースコープのようなもので確認していたら、こうした事態は回避できていたかもしれない。つくづく想定の甘さ、技術者の能力不足を感じさせる事例といえます。

福井地裁が高浜原発3、4号機の再稼動を差し止める仮処分を決定しました。基準地震動は地震における最大の揺れを意味せず、それを上限として設計されること自体、意味がないこと。また耐震補強もなく、基準地震動だけが引き上げられたこと。多重防護の考え方も1重目が貧弱であると指摘したこと。高浜原発のみ、基準地震動を超える地震がこないとはいえないこと。使用済み核燃料の保管については耐震クラスBであること。重要免震棟の設置に猶予期間があること。そして新規制基準が、緩やか過ぎて合理性を欠く、とまで言及し、住民の人格権が侵害される恐れ、被保全債権の存在をみとめ、原発再稼動は認められないという判断にいたっています。
原規制委も反発していますが、そもそも原規制委は「安全」を約束していないので、安全上の問題を争った公判に言及することはできません。「この新規制基準で安全だ」というなら反論に意味もあります。原規制委の新規制基準と、真っ向反対の判断だからです。しかしこれは対立しない、平行線の議論であって、新規制基準とは今ある原発を動かすための基準です。政府も原規制委も、「国際的にもっとも厳しい基準」という言い方のみをして、絶対に「事故を起こさない」、「安全」とは言わない。そんな逃げ口上しかしないのなら、絶対に再稼動すべきではありません。

「国際的にもっとも厳しい基準」だろうと、国際的にみてもっとも地震の多い国である日本の基準が厳しいのは当然で、逆にいうとこれまでそうでなかった方が問題です。またそれを金科玉条の如く連呼されても、安全は担保されないのですから、尚のこと規制基準とは名ばかりで、ことのほか悪いものです。それにこの判決は一石を投じた。その意味は大きいのでしょう。
関電は大飯原発の運転差し止めを決めた樋口裁判長が、今回の公判も担当したことで交代を求めるなど、かなり露骨な行動に出ましたが、新規制基準自体を否定されたことで反論も難しくなりました。基準地震動など、それこそグレーチングを支える梁に支持があり、もし福島原発で、地震でグレーチングがずれたのなら、根本から設計を見直さない限り、福島原発の二の舞が起こりかねない、ということでもあります。福島原発がどのようにして事故を起こしたのか? それすら分からずつくられた新設計基準に頼ることは、限界があります。少なくとも、政治家や原規制委が「安全」と言わないような施設を動かしてはいけない、ということだけは確かなのでしょうね。


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2015年03月17日

原発廃炉と株式市場

日本の株式市場が、ふたたび活気を失っています。朝高後、値動きが止まってしまい、日中は売買も低調。今日も売買代金が2.5兆円を切るなど、SQ後の高所恐怖症と、「上げる」と思っている層も朝高で出動機会が減るなど、閑散商状です。すでに米市場離れを起こしているので、これは単なるFOMC待ちではなく、市場参加者の減少を感じさせます。個人投資家が好む銘柄、新興市場がまったくこの上昇についていけてないように、「上げる」層がいない市場の低迷ぶりは、日本市場への魅力が薄れていく、その過程の一つということなのかもしれません。
一つ、川柳を紹介しておきます。『安倍が(嘘を)つき、黒田が(屁理屈を)こねし、バブルもち、すわって食うは、外国人投資家』というものです。途中に『かんぽ、年金が味付けし…』を付け加えると、現状を示すのかもしれません。詠み人知らずですが、結果として天下をとるのではなく、食った後に逃げられる、という意味ではより深刻な状況であり、笑える状況でもありません。

原発が廃炉、と一斉に報じられます。廃炉にしても放射化し、高レベル廃棄物となった圧力容器を処分することもできないため、現地に置かざるを得ません。また低レベル廃棄物をどう処理し、再利用するつもりなのか? それを監視しておかないと、日常生活に低レベル破棄物が入り込んでくる恐れもあります。例えば、山奥にある高圧電線用の鉄塔など、安全性さえ確認できれば、電力会社としては再利用もしやすいので、使用される恐れが拭えません。
しかも気になるのが、電源三法交付金が消える地方都市に、別の財源を政府が検討し始めていることです。原発には寿命があり、補助金はいつまでも受け取れない。原発立地自治体は、それを見据えて将来に亘って収益になるような、そうした事業をつくらなければなりません。しかし豪華な保養施設をつくったり、市庁舎だったり、分相応の贅沢な暮らしを享受してきたことも事実です。それを維持するための補助金なら、日本国民は何のために高い電気料金を払っているのか? 『かつて』原発を立地していた地域を養うために、ずっと補助金を払い続けるなら、日本は今後も増えていくその負担で、自滅の道を歩むことになるのでしょう。

日銀の緩和マネーで、じゃぶじゃぶになった株式市場、補助金で財政規律が緩み、原発が廃炉になった途端、苦境に陥る原発立地自治体は、実は明日の株式市場の姿なのかもしれません。公的マネーが消えたとき、自立できる姿をみつけておかないと、今のバブルは将来の負担になって、日本の株式市場ばかりでなく、日本経済全体を襲う災厄となってしまうのでしょう。
賃上げで来年度の消費が活発…という理屈は、トリクルダウンと同じぐらい、実証性は何も証明されていない話です。原発が、安全を重視するとどんどん高コストとなり、実は他の発電方法よりも効率の悪い発電であることが議論されていますが、それと同じ。日銀の緩和が、高コストの経済政策であるかどうか、あったのかと後に証明されるかどうかは、この株高が実体経済とどう整合するのかを、今からよく見ておく必要があるのでしょう。原発にしろ、日本だけが特殊な状況におかれ、議論がすすまないように、日銀の質的、量的緩和もまた世界からみると、かなり特殊な状況なのに、それの成否については未だに冷静な議論が為されません。この国は、お金があると気持ちが緩み、浮かれて使いまくる、という他人の金を扱う行政や、市場関係者の体質そのものに、問題の根があると云えるのかもしれませんね。


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2015年03月11日

雑感。東日本大震災から4年

東日本大震災から4年です。安倍首相はつい先日も福島に視察に行きましたが、仮設住宅は立ち止まって説明を聞いただけで、すぐに立ち去ったと言います。仮設住宅は断熱性能が低く、また湿気も高くてカビがひどい、と言います。しかし復興予算が余っている、という記事もありますが、ならば仮設住宅の上に住宅の駐車場のような屋根をかけるだけでも、大分違ってくるはずです。雨や雪が直接当たるので、水が染みこむのですから、それを避ける。仮設住宅同士を屋根でつなげば、雨が降っても人々が外に出てくるのが容易となるので、コミュニケーションもとれ、寂しさを感じなくて済むようにもなるでしょう。そうした提案をするのが政治家の仕事です。
もっとも、政府は仮設は仮設、長居する場所ではない、早く出て行って欲しいというのが本音でしょうから、問題や苦情があっても放置します。しかし生活再建もできず、住宅ローンも組めない、家賃も高いとなれば仮設住宅から出ていくのも困難です。ではそこに政治の知恵があるのか? 公営住宅の話もありますが、家賃の問題はずっと付きまといます。津波、原発など家を失った事情は様々ですが、少なくとも生活再建を難しくしているのは原発が主因です。国ばかりでなく、東電がもっと積極的にこうした問題に関与してもよいのかもしれません。

その東電では、昨日も汚染水タンクの堰に溜まった雨水が750tも洩れ、しかも高濃度の放射性物質が発見された、と発表されています。まず驚くのは、タンクの周囲にある堰に、まだそれほど高濃度の放射性物質がある、という事実です。堰には人が近づけることからも、安全対策は万全にしなければならないはずです。一度、洩れた後でふたたび舗装された、とされますが、そもそも地下水の多い場所で、その流れを変える作業をしています。地下水が減ると、それだけで地面が沈降するなど、問題が出てくるはずで、単なる舗装ではすぐにひび割れが生じるのでしょう。
事故時、水溶性セシウムと不溶性セシウム、その両方が飛散したとされます。水溶性は水に溶けるため、一時的に体内に取りこまれるととどまりますが、汗や尿から排出できます。一方で不溶性は、胃に入ってもそのまま排出されますが、肺に入ると体内から排出するのが難しく、ずっと線量をだしつづける、被曝しつづけることになります。福島原発の敷地内は、未だに線量が高い場所が多い。それは不溶性セシウムがそこにあり、ふたたび舞い上がる恐れも示唆するのでしょう。今、屋外の作業では口にマスクをするだけで、目は露出した状態ですが、目から入った砂埃などが、鼻を通ってノドへといたることなども考えると、不安にもさせられます。

メディアでは思い出したように、廃炉の話や高レベル廃棄物の話が取り沙汰されますが、原発そのものの再稼動については、あまり特集としては報じられません。電力会社に配慮した姿勢が滲みますが、再稼動の前に、改めて福島原発で起きていること。そこにあるセシウムなど、放射性物質の問題などを再考しないまま、再稼動を前提にしていることは危険に過ぎるのでしょう。
新聞の発行部数が下がった、という話もありますが、読売の大幅減には政府に阿諛追従する態度や、原発再稼動を推進しようとする態度に、読者が辟易した面も大きいと考えます。慰安婦問題で部数を落とした朝日新聞、原発再稼動の推進派とみなされる読売。国民の方を向いていないメディアは、結局のところ衰退産業にしかなりません。原発について、改めて中立的に考える契機にも、こうして震災、事故をとらえる機会が大事なのでしょうね。


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2015年02月26日

雑感。政治と原発の問題

国会は今日も『政治とカネ』の問題です。西川前農相や、下村文科相への追及もでていますが、とばっちりは小渕前経産相でしょう。せっかく隠忍自重し、沈静化したと思っていた「ドリル優子」の異名まで、ふたたび取り沙汰されてしまう始末です。説明責任を果たしているわけではなく、責任論がもち上がれば再浮上する話となります。堅忍不抜という言葉は、じっと我慢して心を動かさないことですが、堅忍不罰となるかは安倍政権のクリーン度ともかかわってくる問題です。もし小渕氏、松島前法相、西川前農相がシロなら安倍政権が『政治とカネ』でクリーンなイメージを失うのであり、そのために誰が生贄になって、安倍政権のイメージ作りで政界を去ることになるのか? そのために穴を掘って頭を隠しておきたい心境なのでしょう。

しかし東電が汚染水を外洋に排出していた件も、1年近く東電は事実を交渉していなかったばかりか、原規制委も報告をうけ、そのままになっていたことが判明しました。当事者意識の低さ、一般の感覚との乖離は指摘するまでもありませんが、しかし一方でもしこの雨水とされる汚染水を東電が溜め込んでいたら、とっくにタンクが許容量を越えていたのかもしれません。つまり東電は、計画的にこの汚染水を外洋に排出することが、地下水のバイパスより重要だったのかもしれません。地下水のバイパスで海洋放出を初めてから、何度か海水のトリチウムの濃度も上がりましたが、もう一つこちらから汚染が出ていたのなら、経路は複数あったことになります。
しかも原規制委は「排水溝は雨水などがあり、コントロールできない」と認めました。菅官房長官は記者会見でも、むきになって「コントロールされている」と否定しましたが、原規制委の言うように、敷地内にもホットスポットがあり、それが雨で洗い流され、外洋へと流れてしまうことをこれまでも規制して来なかった。ノーコントロールだったわけですが、約1年公表が遅れた原因として、安倍政権に配慮した可能性があります。なぜならそれを認めてしまうと、制御できないことを認める、安倍政権の顔に泥を塗ることになると、東電側が気を使った面があるのではないか? そんな疑いさえ、今回のことは想起させる内容といえるのでしょう。

ここもと日本では、安倍政権の批判はするな、がメディアの合言葉のようになっていますが、東電とてそれは同じです。安倍政権が困ることはするな、それが汚染水の外洋排出を「公表すべきことと思わなかった」というイイワケにつながるのでしょう。最近、注目もされませんが、福島原発の事故から4年、山間地に降った雨で流された放射性物質が、川をたどって海へ、それが河口から浜へと打ち寄せているタイミングです。計測値をどこも公表しませんが、継続したモニタリングが必要ですし、こうして度々外洋放出があると、尚更その必要性を感じます。
農水族の西川氏、文科族の下村氏を、それぞれ大臣にすえ、顔を立てたつもりだったのが大失敗だった。顔に泥を塗らないよう配慮したつもりが、逆に政権にとって福島原発の問題を再考させるきっかけとなり、原発再稼動でさえ正当性を失いつつある。そんな安倍氏は首相として、日本の顔なわけですが、ヤジで沈痛な面持ちで昨日は答弁に努めていましたが、「面目次第もない」というぐらい、お粗末な内容ばかりが政界をはじめとする日本全体に今、広がってしまっているのでしょうね。



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2015年02月22日

雑感。使用済み燃料棒の中間貯蔵に関する提言

福島第一原発で、港湾へとつながる排水路に、高濃度の放射性物質が流れる警報が鳴りました。一部は流出した恐れがあるとされます。東電は上流で泥をとりのぞく清掃をしたことが原因、としますが、そうなるとそこの泥には元々高濃度の汚染があったことになります。作業計画はどうなっていたのか? 被曝の管理からも明らかとなるはずですが、そうした情報は出てきません。それに、泥にそれほど高い汚染があるなら、施設全体のサーベイをもう一度やり直す必要があるのではないか? 線量管理の杜撰さによって、毎回こうした排出騒動をおこすようでは、漁をする人もたまったものではありません。外海に洩れたかどうかは確認できませんが、風評被害ばかりでなく、実害としても放射性物質が度々漏れ出しているのですから。

日本学術会議の検討委員会が、使用済み燃料棒を電力会社ごとに一箇所以上、保管場所を確保し、当面は地層処分を見合すよう、提言しました。事実上、地層処分については再処理すらめどが立っていない状況ですが、使用済み燃料棒を50年、空冷で管理するという提案も、若干の不安を感じます。燃料棒の被覆管も劣化しますから、空中で湿気にさらされると、その分酸化がすすみ、脆くなります。水中なら酸化は遅いので、被覆管の劣化という面では有利です。また燃料棒の間を広くとらなければならないなど、施設の大きさも問題となってくるでしょう。
一方で、水冷だと福島と同じように汚染水の問題が残ります。トラブルがおきて漏洩した際の影響は甚大です。空冷だと揮発する可能性もなくはないですが、フィルターを設置すれば防げるなど、トラブルの対応は楽になります。一長一短ありますから、慎重にする必要があるのでしょう。ただ問題は、原発の敷地以外で保管施設をつくれば、地方自治体への補助金も大量に必要となるでしょうし、それ以上に安全な立地があるのか? という問題があります。原発よりリスクは高くない、といっても未だに明らかとなっていない活断層があったり、噴火の危険が高まったり、とどこも安全を担保しつつ設置できる場所がありません。

また地元の理解が得られるか、という問題がつきまとうでしょう。原発なら関連産業で街の活性化が図られても、保管施設ではそうした恩恵は微々たるものです。福島原発からでた汚染土の中間貯蔵施設でももめたように、単なる貯蔵施設にはリスクに見合うだけの補助金がないと、受け入れるメリットがない、という問題がつきまといます。結局、そうした施設をつくれば、原発はさらに高コストの発電方法となり、続ける意義も失われます。そうまでして原発を使い続けるのか、という問題との兼ね合いから議論しなければならないのでしょう。
原油安で、火力を使う方がメリットも高まりました。原発の再稼動を急ぐ必要性も薄れたのです。安全対策をすればするほど高コスト、という現状を考えると、安全をほどほどにして動かさなければいけないほど、日本のエネルギー需要が逼迫しているわけでもなく、兼ね合いで考えるなら、今は火力で十分という話になります。福島原発で度々おきる漏洩の問題を考えると、安全対策をきちんと行った上で作業するより、ほどほどの対策で少し洩れるぐらいなら仕方ない、という考え方が透けてみえます。原発のコストが低いのは、安全性が低いから。そうしたバーターで発電を正当化するなら、リスクの高騰によって、原発関連施設の建設は、住民から拒絶される原因ともなってくるのでしょうね。

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2015年02月15日

雑感。水素社会と原発

政府が水素発電所、液化水素用の輸送船、石炭からの水素抽出、などを支援する方向を示しています。2030年までに自家用発電や、事業用発電を導入する見こみですが、気になるのは石炭から水素を抽出する点です。これだと化石燃料を使っているのと同じなので、水素社会を実現しても、二酸化炭素の排出量は増えてしまいます。実際、発電するときは水しか出さずとも、その分の石炭を地中から掘り出さなければならないのですから。日本には多くの『使える樹木』があるのですから、バイオ技術などをつかって、水素を抽出することを研究した方が、より環境への寄与も大きいはずです。安価で水素が抽出できるとなれば、より安く製造できる新興国などに技術移転がすすむ恐れもありますが、環境破壊となる森林伐採には、国際的に一定の歯止めをかける。そうした合意をつくるまでが、日本の務めでもあるのでしょう。

高浜原発の3、4号機の安全審査の合格証にあたる審査書を決定しました。微妙な言い回しなのは、これで再稼動できるわけではないためです。関電だけに、今後の手続きに遅れが生じる可能性は否めず、秋ごろを目処とする再稼動もどうなるかは分かりません。ただ、電力会社には今、かなりの追い風が吹いています。それが原油安です。火力発電用の燃料価格が大幅に下がったため、実は今後、原発を再稼動しなくても収益は自然と改善していきます。今はまだ高値で契約した分をさばいていますが、春ごろにはその効果も出てくるはずなのです。
しかし、電力業界からも最近、原発は高コストとの発言が相次ぎます。1年間に1度は定期検査をしなければならない。実は、政府が公共工事を乱発したため、原発作業員が激減しており、しかも福島原発の処理で、多くの作業員が被曝量をオーバーしそうなほどで、今年から再稼動などをすすめても、来年の定期検査をうまくこなせるか? といった不安が残ります。どんどん再稼動をすすめても、1年後に続々と止まるようでは、それこそ高コスト運転となるでしょう。

さらに、原発はウラン燃料を用いますが、再処理を日本で行えば、それもまた高い燃料費となります。技術の進歩で、それこそ水素社会が実現すれば、原発の高コストは浮き彫りとなるでしょう。しかも高レベル廃棄物は溜まる。低レベルの中間貯蔵施設でさえ、あれだけもめるこの日本で、高レベル廃棄物を今以上に増やしても、処理できるとは到底思えません。それこそ一体どれぐらいの処理費用がかかるのか? これは原発につきまとう業です。福島原発では、トレンチの埋め立てもすすみますが、凍土壁の前提としても、その凍土壁ですら成功するかは不明です。汚染水処理施設ALPSも、トラブル続きでぎりぎり運転している状態ですが、原発は完成された技術ではなく、常に新たな事象に対処せざるを得ない点も、高コストと言えるのでしょう。
水素社会が実現するまで、とりあえずで使うにしては、原発はそれに見合うレベルの発電方法ではない、というのが現状です。一時期さわいでいた原発輸出が頓挫しているように、世界も原発へ懐疑的となっています。原発に利用されるウランは、極めて重い原子ですが、それがもっとも軽い原子である、水素に置き換わる。物質も崩壊してより軽く、小さくなっていくのなら、水素を効率的ににとりだし、有効に利用できる社会が、軽くてソフトな社会という物事の本質にはあっているのでしょう。そうした社会をいち早くつくることが求められるのでしょうね。

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2014年11月26日

原発に関していくつか

今年、流行語大賞にもなりませんが、目だったのが『おトモダチ対応』です。俗に、企業がすばらしい応対をしたときに使われる『神対応』と同じ使い方で、企業がおトモダチのことだけ厚遇し、ほめそやし、友達以外に辛くあたることをさします。安倍首相のおトモダチである読売、産経など、自民の公約はわざわざトップに掲げるものの、野党は準備不足だったり、野合だったり、とにかく貶めるのに躍起です。安倍氏は安倍氏で、朝日排除で産経系の単独インタビューはどんどん受ける。おトモダチ間でもちつもたれつ、そんなことが目立った一年でもあります。
新自由主義者が、安倍ノミクスは成功ということも同様です。増税しただけで10%もGDPが下がってしまう、これは脆弱な経済構造を作った失敗であり、トップの判断ミスであり、財政出動も金融緩和も、増税するために財務省が協力したものですから、安倍ノミクスそのものが増税を含めた施策であるにも関わらず、増税のみを失敗とします。これもおトモダチ対応の一端です。

自民の公約でもベースロード電源とされ、自民が政権となれば再稼動される原発に関して、このところ相次ぐ報道があります。福島原発のトレンチの冷却、凍結を諦め、特殊なコンクリを流し込んで固めます。これは遮水凍土壁の設置に影響するものですが、気になるのは、各党の公約でも『国が責任をもって』福島原発に対応するとあり、東電との線引きが曖昧な点です。トレンチ凍結に失敗し、すでに凍土壁も設置が困難、との指摘もある中で、東電がそれに固執するのはまるで国の事業のようです。予算がついたら止まらない、失敗しても痛くない、多額の損失、ムダ作業を生み、企業体としての東電には体力も残っていないはずですが、国が支援するので生き残る。言葉は悪いですが、ゾンビになったら思考は停止するのであって、トレンチ凍結などまさにその一例なのでしょう。事業の失敗は、本来なら経営交代ぐらいの重大な問題です。
福島で汚染米が確認されたケースは、がれき撤去の影響でない、と原規委が結論付けましたが、では福島でつくる農産物は、ある日突然こうした被害が発生する恐れがある、ということになります。原因不明で、基準値越えという事実だけが残った。これでは福島の安全、安心にはほど遠い。農業ばかりでなく、漁業であっても全数検査しなければ出荷もままならない。これも東電のがれき撤去が原因、とすると東電の責任になることを慮った対応、といえるのでしょう。

しかも原発廃炉の費用を、電気料金に上乗せする検討に入った、と報じられました。原発をつかった挙句、生産性のない廃炉まで、負担を強いられる。しかも再処理が始まればその費用が、地下貯蔵が始まってもその費用が、電気料金に上乗せされます。さらに気になるのが、原発で使用されたコンクリ、くず鉄の行方です。以前、家を新築したら本来なら廃棄されるべき、放射性の廃土が使われ、家自体が高い線量になったとして問題になったことがあります。コンクリもくず鉄も、原発由来のものは線量が高く、それを管理し続けなければならないため、そのコストも上乗せになるのか? 管理はせず、再利用となればそれがきちんと報道されるのか? それこそ住宅の床の配筋や鉄骨住宅に使われ、線量が低いから大丈夫、と言い出す可能性もあります。
政府、メディア、電力会社、このおトモダチ関係が強固に、互いに支え合う構図は、国民にとって一つも幸福なことがありません。しかも、こうしたおトモダチ関係は、組織を腐らせる最大の要因です。廃炉もまだ研究段階のもので、福島原発の対応同様、これからもムダ作業が多く出てくることでしょう。それらもすべて、国民負担になることです。自民、民主、維新とも、原発に関しては腫れ物にさわるような扱いで、具体策はありませんが、国民はこの原発に関して、どこともおトモダチになりたくない、というほどお粗末で杜撰な内容が散見されるのでしょうね。

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