社会

2020年02月17日

10-12月期GDP速報値

新型コロナウィルス感染症に対する受診の目安、なるものが公開されましたが、重症化したら診察してやる、的な上から目線が気になります。今、感染が明らかになった人の周辺を調べて、感染拡大などと報じられますが、逆にいえばそれ以外の人を調べていないから判明していないだけ。実際にはクルーズ船の感染が拡大したように、それほどの接触がなくともこの感染症はうつるのです。だから周囲で重症化した人が現れないと、まともな検査もしてもらえない、というのが厚労省の『目安』なのです。「不要不急の外出を…」なんて、数十年に一度の台風並みの対応が必要なのか? 安倍首相は「人ごみを避けて…」などと言いますが、戦時のように集団疎開しろ、とでもいうのか? 滅茶苦茶すぎて、話にもなりません。徹底するなら徹底する、安倍政権からでてくるのはすべて中途半端で、いい加減で、明確な目的が何かも分からない、国民を迷わせるものとしかいいようがないものです。

10-12月期国内総生産(GDP)速報値が発表されました。実質で1.6%減、年率換算6.3%減、名目で1.2%減、年率換算4.9%減。家計支出が実質で3.0%減となったことを、安倍氏は「消費税増税の反動減」などと言いますが、7-9月期の家計支出は0.4%増なので、反動減ではありません。ただ「増税後に消費が減った」というだけです。しかも「前回の増税時より落ち込みが少ない」としますが、前回は一律3%の増税、今回は2%で軽減税率にキャッシュレス決済減税つき、比べること自体ナンセンスで、それを理由とするのは誤りです。
設備投資が実質で3.7%減はかなり怪しい。個人消費の落ち込みを「台風の影響」などとしますが、もしそれが真実なら、逆に企業は壊れた設備の更新などで投資を増やす動きにならないとおかしいからです。つまり台風の影響なんてないか、今回は設備投資を低くしておいて、1-3月期に高く見積もって「回復」というために一気にすべての数字を低くした、とさえ思われるものです。企業も増税の影響をうけますが、補助金などで救われる面があり、また年間計画などがあるので影響が軽微なはずでもあるのです。

輸出が0.1%減、輸入が2.6%減と、内需の低迷で輸入が大きく減ったので外需の寄与度はプラス。米経済が堅調といったところで中国経済の落ちこみで、輸出が減っているのが深刻で、しかもこれにはインバウンド消費が乗った上でのこと。それがなくなる1-3月期はもっと輸出が落ちこむことになり、2期連続のマイナス成長が見えてきて、さらに年度を通してもマイナスとなる公算が高い。政府発表は2019年暦年で0.7%増としますが、企業は年度決算が多いので、国全体がマイナスにおちこめば当然その影響を強く受けることになります。
安倍政権は「一時的な減少だが回復基調に変化ない」などとします。しかし安倍政権は絶対に景気悪化をみとめない、と断言できます。恐らく国民が飢えて死んでも、日本は幸福な国といいつづけるつもりでしょう。今、感染症のリスクにさらされ、不安を抱える人のように、重症化しないと安倍政権は何もしてくれないのです。ナゼなら、安倍政権のキャパを越えているから。どういう対応を、どのタイミングで打っていいか、まるで分かっていない。だから景気の悪いときに増税して落ち込みを大きくする、という愚策を平気でできてしまうのです。物事の判断、診察がおかしな安倍政権が、いくら「目安」を説いたところで、誰も納得しない。感染症への対策でも、経済でも、まず「安心の目安」を安倍政権が説明できない限り、悪化傾向に歯止めはかけられないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:00|PermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年02月15日

雑感。国内感染をみとめない安倍政権

横浜港に停泊するクルーズ船、ダイヤモンド・プリンセスに搭乗する米国人を、米国が帰国させる計画です。世界各国から非難される日本の対応、第二の感染拡大地域ともされ、各国がそんな日本の対応に業を煮やし始めたことがうかがえます。日本人でも下船させる以上、各国から要請されたらそうせざるを得ないでしょう。従業員だって同じで、そのうち空の大型船がぽっかり浮かぶ、第二のフィラデルフィア・エクスペリメントと呼ばれそうです。これは大戦中、レーダーから船を隠す実験をしていたら、船が瞬間移動した、時間旅行した、などと言われる都市伝説の類です。乗務員は消えていた、船と融合してしまった、などという尾ひれもつきますが、国民に安倍政権はしっかりやっています、対応しています、とのアピールにつかっていたら、国際的な非難が集中して乗員も乗客も消えてしまった。そんな都市伝説となりそうです。

やっと厚労省が「以前とは状況が異なる」と、やっと局面変化をみとめました。早期に国内感染を認めないと、最悪は対策が遅れます。では、国内感染が広がると次のステージで何が起こるか? 老人ホームの集団感染と、保育所の閉鎖、要するに集団生活への不安と実害です。同じことは学校生活にも言え、本気で感染を食い止めたいなら、一時的にしろ感染者を広げない工夫が必要です。逆に言えば、コンパクトシティなど、日本がすすめてきた密集型の生活環境、集団体勢が最大の弱点になる。その中でも老人ホームと保育所なのは、高齢者と子供への影響が大きいからで、一人の感染者がでると立ちどころに全体に広がってしまうから。病院でも院内感染の疑いがでてきたように、集団生活は感染症における最大のネックとなります。
すでにイベントが中止になったりしていますが、コンサート、フェス、集会も当分は自粛でしょう。通勤電車も時間差が求められ、企業でも食堂で一斉に食事、複数が集まる会議が中止される。逆に、それをしないと感染拡大は止められません。スポーツ観戦も声援ゼロ、となりそうです。東京五輪まで続いている場合、観戦自体が中止という事態にもなりそうです。それまでには効果的な薬がでてきそうですが、それまでのキャンプが中止されれば、結局日本での開催も危うくなる、ということになります。

致死率が低いので、そこまで恐れる必要はないかもしれない。でも治療薬がでてこないうちは、決して油断するわけにはいきません。しかし安倍政権が国内感染を認めないと、これらの対策もでてきませんし、出てきたときには遅いということになる。下手をすれば、国会を開きたくない安倍氏が「範を示す」などといって、国会を閉じてしまう可能性とて捨てきれないのでしょう。記者会見も中止して、与党が勝手に物事を決めてしまう。安倍政権が狙う改憲を、まさにこの時期の新型コロナウィルス対策でもちだすような人物には、そういう意図があるのです。だから予算案を通すまでは、国内感染をみとめず、通した後は国内感染をみとめて、それを防ぐために集会の禁止、だから国会も開店休業などといいだす可能性があるのです。
つまり4月からの緊急対策で、3ヶ月後の東京五輪に間に合わせるため、などと口実をつけて国会を閉じる。しかしそんな思惑を挫くのが、このタイミングでの感染拡大であり、クルーズ船における杜撰な対応で感染を広げてしまった責任です。中国のように操業停止にまで追い込まれたら、日本経済に大打撃、それ以上にコンサートなどが開けなくなれば、エンタメ業界は大打撃です。保育所が閉鎖されたら、両親はどちらかが休みをとらないといけないでしょう。日本がめざしてきた形が、1つの感染症によって否定される。むしろ安倍政権の無能さが詳らかにされていく、という意味で、安倍・エクスペリメントの結果は『そして誰もいなくなった』ということになりそうですね。

analyst_zaiya777 at 23:09|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年02月13日

新型コロナウィルスの国内感染

新型コロナウィルス感染症で、国内感染がみられる患者がいて、1名が死亡と発表されました。安倍政権の対応が中途半端なので、遅かれ早かれこうなるとは思っていました。これまでが偶々幸運だっただけで、無症状感染者の存在と感染率の高さから、安倍政権の対応では不十分であることが明らかだったからです。今日発表された緊急対策も、ほぼ無意味です。今回の感染症は、世界全体に拡散した後でワクチンなどの治療薬がでてきて、それで混乱は終息するとみています。それまで数ヶ月は、どれだけ感染を広げないか? それが問われますが、もうすでに日本は感染国になっているので、それこそ中国のように集会や人の移動をストップするなど、経済を思い切りスローダウンさせるような対策を打てるかどうかがカギとなるのでしょう。

株式市場は感染はピークアウト…といった観測も流れていましたが、中国は単純に集計方法を変えるために、ここ数日は新規患者数を少なく見積もっていただけ、ということが判明しました。感染率の高さは明らかなので、この程度で終息するはずもない。分かっていることなのに、それを織りこめないのが現在の株式市場です。むしろ商品市場の下落が正解、と示す形になるのでしょう。独国も景気後退懸念が漂いますが、日本も同様です。インバウンド消費頼みの日本が汚染国になったら、経済的にかなり低迷するのが確実です。
その安倍政権の緊急対策、「マスクの生産能力を月6億枚」としますが、検疫官が感染したようにマスクをしていても感染するリスクは高い。何か飲もうとマスクをずらす、といった行為でも感染する。花粉症対策用のマスクでは、ウィルス感染までは防げません。それこそ高機能マスクを6億枚つくるのなら別ですが、気休めでしかないのでしょう。同じことは簡易診断キットやワクチン開発に『早急に』対応、なんていうのは、言わずもがなのことです。というより、今さらそれを緊急対策にすすめている時点で絶望的です。

検疫所の体制・機能の強化といったところで、現時点では日本人で感染していても高熱がつづかない限り、ウィルス検査もしてもらえません。疑わしい事例はすべて検体をとって調べる、となったら、国内の感染者が爆発的に増えることになるでしょう。逆にいえば、国内で感染者と発表されるのは氷山の一角としか思えません。高齢者や持病がある人が重症化しやすく、体力のある人は病院に行っても「風邪」と診断され、そして普通の風邪薬で治ってしまう。つまりそういうケースでは、検疫所に送って云々…ではなく、病院で簡単に検査できるように、むしろそれを病院の負担を最小にする形ですすめるのが重要なのです。そもそも検疫所を「水際対策を担う」としている時点で、怪しさ満載。国内に入りこんでいるのは確実なのですから、水際ではなく水質検査の手法を確立しないと、国内の感染は気づいたときには全土に及ぶでしょう。
中国の場合、感染地域を一部の省に特定することで、日本は中国に配慮をみせられました。しかし日本が汚染国になったら、世界各国は「日本」を汚染国に指定し、渡航制限なり、退避勧告なりを指定してくるでしょう。日本の場合、拡散の封じ込めも難しく、汚染地域を一部として切り離すことができないのです。思えば、安倍首相が「万全の水際対策」などと発言したから、やっている感だけをだすための対策に終始した、といえます。結果、クルーズ船で感染を広げ、今日になって一部は下船をみとめるなど、首尾一貫しないことを言いだした。「鯛は頭から腐る」に対して、「意味のない質問」としたことで国会は紛糾していますが、鯛は多少、腐っていても食べられるなど、少し変わったところのある魚です。むしろ、もう頭が腐っていて賞味期限切れ間近、だからこんな拙い対応になっているのなら、日本が感染して脳を侵食しているのは新型オロカウィルスという感染症なのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 22:53|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年01月26日

SBによる露国への情報漏洩事件

ソフトバンク(SB)元社員が昨年2月、在日ロシア通商部代表の職員2名に対し、電話の基地局などの作業手順書など2点を渡した疑いで、昨日逮捕されました。気がかりなのは、昨年12月にSB側はこの社員を解雇しており、事情はすべて把握していたはずなのに、逮捕に時間がかかっている点です。しかも土曜日、明らかに良好と安倍政権が言い続ける露国との関係を気にして、国民の関心が低くなる土曜日を選んだ、と思えてなりません。しかも、今は中国の新型コロナウィルスでニュースはかなりの時間が割かれると見越して、です。
露国がその程度の情報で『複数回』現金を渡すわけはない。この事件、間違いなく作業文書等を渡しただけにとどまらないでしょう。日本側も問題をこじらせたくない事情があり、それはこれだけ屈辱的な仕打ちをうけても、未だに平和条約締結に前向きな安倍政権と、内情が火の車の親会社SBGの補填を強いられるSBが、この問題で業務改善命令などをうけて、打撃となることを恐れた、という面もあるかもしれません。

そのSBG、踏んだり蹴ったりがつづきます。米シェアオフィスWeWorkでケチがつき、上場をめざすIT系企業でも資金ショートを起こす懸念からリストラの嵐、とします。米国の携帯電話会社スプリントを買収し、Tモバイルとの合併をめざしますが、SBGが見積もるスプリントの株価は過大評価で、割り当ての段階で評価額を下げざるを得なくなる、と噂されます。儲かってる、儲かってる、と言いながら納税を免除されているSBG。決算書類を飾ることはできても、目利きという点では大分見劣りしてきたのかもしれません。
一つには言われているほど景気が良好ではなく、スタートアップ投資を基本とする同社の手法に、限界がみえている点もあるのでしょう。米株とてGAFAを始めとする大企業の株価は上がりました、中小型株のパフォーマンスはあまりよくない。それ以上に、スタートアップ企業などは厳しい環境があります。金利が低いのに金融機関は貸し出しをしぼっている。むしろ企業向けの貸付がほとんど機能せず、人員をしぼっているせいで山のものとも海のものとも分からない、企業には貸し付けられない。配車サービスなどが中々黒字化できないこととも相まって、収益性のある企業かどうか、その見極めが慎重になっている、ともいえるでしょう。

日産のゴーン元会長問題で、海外から日本企業に対して厳しい目がむけられる中、世界的な企業となったSBGがコケたら、日本経済にも大打撃となる。今は指数関連として業績や見通しなどに関係なく株価も上がりますが、逆にSBG株が下がったら大変なことになります。腫れ物にさわるように、今回の情報漏洩事件も扱わざるを得ない、ということでもあるのでしょう。隠されているものの方が大きそうな今回の事件、ソフトに終焉させようとしていますが、内実はかなりハードバンクということがいえるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:15|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年01月24日

雑感。相模原殺傷事件について

相模原市の障害者施設を襲って45人を殺傷した事件。弁護士の「心神耗弱か喪失」との主張を、被告が否定していますが、それも当たり前で「意思疎通のとれない人間は安楽死すべき」とする動機により、自ら死ぬべきと述べていることになり、自己矛盾を起こします。その動機、「(介護に)時間とお金をとられている」「国の借金が減り、世の中は幸せに贅沢できる」と理由を語ります。こうして人間を生産性でしか語れない者ほど、不幸なことはありません。

どうして人が動物を飼うのか? 癒しや生活への潤いです。しかし考えてみれば、自分の時間はとられるし、面倒な世話をしないといけない。意思疎通だって必ずしもとれているとは限らない。それでも人は動物を飼います。そこに生産性はない、むしろ飼わずにいたら自分の時間がもっととれるけれどそうはしません。今の日本では、多くの家庭で動物を飼っていますが、そこに合理的な理由などありません。
動物と障害者を重ねるな、とお叱りもうけそうですが、彼の言っていることはそういうことです。世の中には非効率で、説明のつかないことなど山ほどあります。でも、障害者と会って心の安寧を得たり、元気をもらったり、ということも社会性活動であり、決して生産性とも無縁ではありません。それこそ人が機械のように何の感情ももたず、働き続けられるのなら余暇さえ生産性にとっては邪魔、といえるでしょう。つまり彼にとってムダにみえることでも、それは社会を成立させる正しい有り方といえるのです。

極論すれば、彼の主張は受け入れられない、意思疎通もとれない、として彼自身が安楽死しなければならない、という自家撞着すら起こしかねないようなことを、彼は主張していることになる。弁護士はそれが分かったから、弁護には「心神耗弱か喪失」とつかうしかないのですが、彼にはそれが理解できないのでしょう。すでに矛盾に陥っている自分の意見、理論が崩壊していることさえ気づけないのかもしれません。
注意すべきは、この論調の行き着く先には選民思想だったり、他者排除の論理とむすびついてしまう点にあるのでしょう。むしろそれを実践してみせた、という意味でこの事件をとらえるべきなのかもしれません。一人の男の暴走、といった矮小な事件ではなく、劣った人物は殺していい、などという思想に結びつくからです。メディアではこの事件を、論評を避ける形で伝えることも多いですが、少なくとも特異な男が起こした、特異な事件ではなく、その萌芽は国内にも山のように散らばっていると考えるべきです。

大体、こうした事件は判決まで待って論評することも多いですが、今回は危険性を感じて、あえて取り上げてみました。ヘイトスピーチなどをみると、同じ排外主義の匂いがしてなりません。生産性だけでなく、社会として様々なものを包摂できる形が、実は幸福なのだということに皆が気づかないといけないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:13|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年12月21日

防災・減災の考え方

予算案が閣議決定され、その中にも公共工事が入っていますが、補正予算でも減災・防災対策が盛りこまれています。しかし避難訓練などをみても、相変わらず昔ながらのものでしかありません。以前から気にしているのが複合災害です。例えばこれからは大雪と地震。まだ雪下ろしをしていない家々が、M5やM6でも倒壊してしまう可能性があります。そういうときには交通機関も大混乱で、また雪の下で道路が歪んでいたり、崩れていたりすると救助もままならない。この複合災害は、それぞれが大きな被害をだしそうもないレベルでも、重なると大きな被害になる、しかもそのときには避難も救助も難しくする、深刻な問題なのです。

夏になると、台風と地震。それほど大きな被害をだしそうもない、中型の台風でもたっぷりと水を含んだ大地が、地震で液状化すると、堤防やダムを決壊させるかもしれない。堤防はコンクリートで固めていても、その下が液状化すれば重いコンクリのブロックは地面に沈みます。ダムは地滑りを起こして急激に水かさが増し、一気に決壊する恐れもある。そのときは、台風で外出も困難な中での避難となり、大混乱となるでしょう。
これまで、偶々そうした事態が起きていないだけで、これからも起きない、とは言い切れない。50年に一度や100年に一度を想定しなくとも、ごく頻繁に起きるようなものが重なったとき、大きな被害をだす。しかも救助も困難で、どこにどういう被害が起きるかも、まったく想定されていません。避難訓練もしていない。防災・減災なら、まずソフト面の被害想定から始めるべきで、それもせずに公共工事ばかり増やしても、無駄なお金を浪費するだけです。震度4クラスの地震が全国で頻発していますが、そのもう少し大きなレベルの地震もがおこったとき、他の災害と重なって被害をだすことまでを想定に入れるべき、と言えるのでしょう。

大雨で避難訓練、大雪で避難訓練、そんなことをしたら非難轟轟でしょう。しかし最悪の災害を想定して、そのときにどう対処するかを考えることこそ、真の防災対策です。台風19号のときに決壊した長野市の千曲川で、実は堤防の下にかつての城の堀があって、砂利で埋めただけだったので溢水したのでは? ともされます。しかし自治体はそのまま埋め戻すだけで、ふたたび脆弱な堤防が完成してしまう。これも最悪の想定をしていない証拠です。知らなかったことは仕方ありませんが、提言を無視するのは罪です。同じように、複合災害という最悪の想定をきちんと取り入れずに被害がでたら、それは行政側の罪でもあるのです。
しかし安倍政権には、すでに意味のない言葉かもしれない。桜吹雪とIR、という複合災害がすでに襲っています。しかしまともに対応できないばかりか、質問主意書に対する回答が「調査は不要」だの、「困難」だのと、子供でもしようようなイイワケをする。防災や減災は、先見性や予見性というばかりでなく、現実を直視することから始めないといけないのですが、それができていないのです。すでに足元すら見えなくなっている安倍政権、まず自分に降りかかった災害から目を背けているようでは、日本全体の計画なんて夢のまた夢、といったところなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:10|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年12月19日

政治家の事件なのに…?

日銀が金融政策決定会合を行い、「景気は緩やかに拡大」として金融政策の現状維持を決めました。明らかに増税で日本の景気が大変な中ですから、「拡大」という判断には違和感しかありませんが、これで経済に関して、大きな動きは年内に後少し、経済指標の発表をのこすぐらいです。来年の話はまたこれからですが、亥年に少し走り過ぎた感もあり、日銀の動きとも合わせて子年のことは考えないといけないかもしれません。

米国ではトランプ大統領が弾劾訴追されました。弾劾の目的は、民主党支持者に向けたものだという意見もありますが、これは明らかに中間層向けです。党派をもたない中間層に、トランプ氏は自分の利益のために動く男だ、と印象づけるためです。それは格差が拡大し、自分が恩恵をうけられていない、という人々にとっての重要な判断材料となる。世論調査には決してでてこない、こうした層にむけたアピールをすることが、大統領選のみならず議員選挙でも有利になる。かつて弾劾をうけたクリントン元大統領のときは、それこそモニカ・ルインスキー事件という不適切な行動に関するものだったので、そんなものに時間をかけた共和党は支持を落としましたが、今回は政治による権力のあり方に関する問題であり、まったく背景が異なります。
これと同じ構図が、日本でも展開されています。民主の初鹿議員が強制わいせつで起訴されていますが、これは個人の事件であり、政治的には何の問題もないはずですが、一部のメディアは「立民に打撃」と盛んに報じます。しかし新たに出てきた、自民の秋元議員への捜査に関しては「自民に打撃」という人は皆無です。むしろIR議連に参加し、内閣副大臣としてIR担当だった。IRにずっぽりだった議員の秘書が、中国のカジノ企業とつながりをもち、その企業が多額の金銭を無断でもちこんだ、外為法違反に問われているのです。政治による権力の在り方、それを問われるものであり、こちらの事件の方が政治的にはより重要なはずです。

ナゼか、メディアはこの事件を政治カテゴリ―で扱っていない。社会面での扱いです。しかしこの中国企業が、これが初の資金のもちこみだったのか? これまでも持ちこんだ資金を、政治家にばらまいたのでは? との疑いが強い。秋元氏を捜査するのは東京地検特捜部です。秘書にとどまらず、政治家まで行くものでなければ地検特捜部は動かないでしょう。つまりこれは最初から政治マター、特捜部の狙いは秋元氏からつながる政治家、IR推進を訴えていた議員への資金の流れです。ただしそれは、与党に限らないかもしれない。野党でも推進派の維新、北海道での開業を狙っていたというので地元議員にまで及ぶ話になるはずです。
恐らくメディアも圧力ではなく、底の深さ、影響力の大きさにビビって通り一遍の報道になっている、とみられます。これまで散々、権力の犬呼ばわりされてきた地検特捜部にとって、自分たちは権力に阿っていない、という姿勢をみせる最後のチャンスともいえるでしょう。国会を早期に閉会したことでとびだした案件だけに、その本気度もうかがえる。もしかしたら来年の政局を一変させかねない、重大な事件に発展するかもしれません。かつての陸山会事件のときはは、メディアの報道ばかり先行し、事件の本質が蔑ろにされましたが、今回はまったくちがって報道が大人しいからこそ、後の拡大の仕方が大きくなることを予感させます。

安倍氏が『桜を見る会』で延長もせずに国会を閉じたことで、十分に捜査する時間が得られた。安倍政権の誤算、地検特捜部もこの件は政権に知られることなく動いていたことが、伺い知れます。自民党内の重鎮クラスにもIR推進議員はいた。秋元氏を入り口にした、巨大な政治犯罪に発展するのだとしたら、「自民に打撃」どころか、弾劾による罷免といった事態にまで発展するのであり、要注目でもあるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:08|PermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年12月06日

雑感。読解力と新聞

10月の家計調査、消費支出が前年同月比5.1%減と、前回の増税時14年4月の4.6%減より大きくなりました。台風19号の影響などともしますが、キャッシュレス決済もプレミアム付き商品券も意味を為さなかった点は大きい。しかも実収入では実質の変動調整値で前年同月比0.5%減、変動調整値という少し変わった形なので、どこまで実態を映すかは不明ですが、しかし収入が落ちていたら支出が減って当然です。
しかも10月の景気動向指数はさらに問題で、先行指数は91.8で前月比0.1pt下落し、3ヶ月連続の減少。一致指数は94.6で前月比5.6pt下落し、2ヶ月ぶりの減少。基調判断は『悪化を示している』となりました。小売りや卸売りの指数の悪化はやむなしとしても、生産や有効求人倍率なども落ちている。総勢の影響があっても、『悪化』は景気後退の可能性が高いことを示す、と定義されます。なるほど規模だけ誇るために26兆円の対策、などといいだすのも頷けます。台風や世界経済の減速を理由としたいのでしょうが、逆からみれば世界経済の波に翻弄されるような経済にしてきた、なっている、ということです。それに消費不況を引き起こす増税を強行した、という安倍政権の政策の失敗が、指標に顕著に表れている、といえます。

産経の編集員? という人物が某雑誌で、桜を見る会で安倍氏を攻撃するのは『集団リンチ』との記事を寄稿しています。政権の不正を追及するのが『集団リンチ』なら、この国は不正が蔓延する社会となるでしょう。そもそも安倍政権がきちんと『桜を見る会』を運営していれば、問題にすらなっていませんし、きちんと説明できれば秒で終わった話です。この程度のまやかしを嬉々として受け入れてしまうような、認知機能の低下した人向けだとしても、新聞社の肩書をもった人物がそうした記事を出すこと自体に危機を感じます。
朝日新聞が希望退職を募る、ということで新聞の衰退も感じます。朝日は明らかに経営の失敗という面も大きいですが、産経のように安倍政権べったりだと、安倍政権が終わった後は動じに終わりを迎えるでしょう。OECDの学力調査がでた後、早速読売などが「新聞を読むと読解力が高い」などという記事をだしていましたが、これは全く逆で、新聞を読むから読解力が高いのではなく、読解力が高いから新聞を読みます。そういう子供は新聞にかかわらず、本や雑誌など、活字への抵抗感がない。一方で、新聞を読んだからといって読解力が養われるわけではないのです。なので、新聞を買い与えたところで何の意味もありません。

そもそも、今の新聞は色がついていて、読むべきでない記事が多い。事件や事故など、一般の記事はすでにテレビやネットで知った情報であり、わざわざ読む必要がない。社説や解説などに新聞の読む価値がありますが、それが歪んでいるので読む価値を失っているのです。例えば日経の『賢い支出なのかをしっかり確認したい』など、26兆円の経済対策についての記事ですが、確認した後でやっぱり失敗していました、という記事など読む必要がない。政策含めてそれを評価し、これでは効果がない、絶大な効果がありそう、といった記事をこの段階で書かないと意味がないのです。そこが経済紙としての分析力、読解力であるはずですが、サラリーマンが居酒屋でするレベルの話なら、何も高い金をだすだけの価値もないのです。
それでも日経は、財界に食い込んでいるので安泰。産経は安倍支持層に支えられ、今は安泰。媚米の読売は巨人ファンの支えで安泰。朝日と毎日はターゲット層がよく分からず苦境、というのが今の新聞社の状態です。朝日と毎日は、反安倍なのかと思いきや、記者一人一人は別にしても経営陣が腰砕けで、安倍氏からのイジメに怯えた状況です。集団リンチどころか、権力をつかった圧力の方がよほど問題もありますが、そんなものに小動物のように怯えるから経営にも影響するのでしょう。安倍氏による私物化、という問題が今は注目されます。しかしこれは私物化ではなく、汚物化です。自分の周りに権力とカネを渡し、日本を汚物化する薄汚い事案が、これまで起こってきたことなのです。新聞がこれを追及できなければ、どの道メディアは消滅していくでしょう。安倍政権の終わりとともに産経が消えるのが先か、それ以外の新聞が先か、いずれにしろ再編の波が新聞社にもおこってくることになるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 22:48|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年11月18日

雑感。女優の逮捕と経産省の試算

女優の沢尻エリカ氏がMDMAの使用で逮捕されました。この件で、『桜を見る会』の醜聞を隠すため政治がGOサインをだした、否だしていない、など意見が割れていますが、だしたとしても影響が限定的だったのは土曜日に逮捕された点です。金曜日にクラブで…ということなので、土曜日の朝になったのでしょうが、その結果ワイドショーは1日おいた、新鮮味のないニュースになった。平日だったらニュースジャックされるぐらいのネタでも、10年以上使用、他にも違法薬物を…など出るところが出てしまった後ですから、面白みがありません。もしGOをだしたとしても、こんなところにも運が落ちたことを感じさせるのでしょう。
そもそもクラブが違法薬物の交換場所になっているケースが目立ちますが、もし違法薬物が売買、交換されていた場合、そのクラブの所有者、従業員を逮捕するぐらいのことをしないと取り締まりもできません。そうした法律ができれば、自発的に排除するよう動かざるを得なくなります。押収量が急増、などと報じますが、そこには行政の怠慢もあるのです。今は薬物中毒者リストを警察がにぎって、容疑者を泳がせているような状況です。だから醜聞隠しの逮捕、などと疑われるのであって、このままでは薬物中毒者が、政権与党の醜聞があるときは注意しよう、などとして警戒する可能性すらあります。結局、クラブはそうした薬物中毒者を泳がせ、都合よいタイミングで逮捕できるようにするための罠、そんなときに容疑者リストに載っている沢尻氏がクラブに行ったから生贄になった、との印象すら抱きかねなくなるのでしょう。

政府小委員会に、経産省が福島原発で溜まるトリチウムなどの放射性物質をふくむ水を、1年間で全量を海洋や大気に放出した場合、年間被ばく線量よりずっと低い、とする試算をだしました。言葉は悪いですが、嘘つき安倍首相を補佐する嘘つき経産省、という印象はぬぐえません。そもそも国連科学委員会のモデルに基づき推計、といったところで環境は様々ですし、モデルケースに当てはまらない状況など山ほど考えられます。福島県の環境、植生、季節などを考慮して考えられたのか? これは単にモデルケースで計算したら影響は少ないです、という試算にすぎないのです。そんないい加減な報告は参考程度にしかなりません。
そもそも大気に放出する場合、日本の高い湿度ではすぐに地面に落下するでしょうし、海沿いなので、下手をすれば潮風が内陸に吹き付けることになりかねない。ふたたび汚染土を大量発生させかねない。いい加減な環境評価で、適当に事業をすすめてしまうのは橋、ダムなどを始め、辺野古基地建設でも同様の傾向といえます。むしろ安倍政権の十八番、という言い方もでき、今回もその例に漏れません。少なくとも、他人が嫌がることをするのであれば、嘘をつかずに真心をこめて、真摯にすべての情報を詳らかにするのが正しい行政の有り方ですが、安倍氏を始め、経産省にはそんな人の道すら分かっていないのでしょう。

人を罠にかけよう、貶めよう、などと考えているから、この政権には誰も信用がおけなくなる。あからさまな嘘が透けてみえたり、人を騙そう、ペテンにかけよう、などと微塵でも感じさせた時点で、それはもう政治の場にあるべきではない、とすら言えるのです。タレントがクラブに行くのも、支持者が桜を見る会に出席するのも、今や政権の掌の上で遊ばされているようなもので、チヤホヤされていると思っていたら、明日には追及される立場になる、というのも同じなのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 22:37|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年10月18日

雑感。神戸の教員イジメ事件と、空気感

Brexitに関して、EUのトゥスク大統領が「心より(英国離脱が)悲しい」と語りました。メイ前首相との合意案のときはそう言わなかったので、当時の合意案では英国が離脱しない、と確信していたことになります。しかしそんな政治的策略を企てたばかりに英国は混乱し、今回の合意案でも議会を通すのが難しくなった、と言えるのです。ジョンソン英首相は、もし議会が否決すると総選挙の実施を迫って、離脱延期をEUに申請しないかもしれない。まだ2週間、何が起こるかは分かりませんので、用心が必要なのでしょう。
バッハ五輪会長が、東京五輪で「選手の健康を守る」としてマラソン、競歩を北海道開催とするよう要請し、大会組織委は合意しました。米TV局の都合で7、8月に開催しておいて、「選手の健康を守る」などとどの口が言う? というレベルです。だったら全種目、北海道にすべきでしょう。日本の7、8月がスポーツに適さないことぐらい、万人が承知していることです。米TV局の意向を聞いて日程を強引に押し付けるのなら、招致条件に7、8月に開催できる都市、と明記すべきでしょう。五輪の運営側も、大会組織委も、結局のところ選手ファーストではなく、巨額な放映権料や、建設業との繋がりから暑さ対策として予算を執行し終わったら、人道的見地などといって開催地を移動することによる影響など、何とも思っていないのでしょう。

神戸市立東須磨小学校で、教員4人が後輩の教師をイジメていた事件。しかし私には教員5人でイジメていた、と思えます。5人目は前校長、彼がインタビューに答えている映像をみましたが、無理やり飲み会に参加させた件で「彼のためを思って…」と発言していました。これはイジメをする側がよく使う「嫌がっているとは思わなかった」と同じ。参加を渋っている時点で、強引に要請すればパワハラとなるのに『こいつなら受けるだろう』として更なる圧力をかけたと見なせます。そうした前校長の空気を感じとり、4人の教師が『こいつなら大丈夫』と考え、イジメを加速させたと思えるからです。つまり上の人間が『こいつなら…』という空気感を醸した時点で、それはもうイジメのレールを敷いた、下の人間の同調を生んだも同じなのです。
前校長が「昨年末までハラスメントの報告はなかった」と市教委に説明しているようですが、これも加害側に自分が加担していた証拠かもしれません。一部では、主導した女性教師と関係…などともされますが、そうでなくとも在籍率が長くなれば、二人きりで話をする機会も多かったでしょう。その中で被害教師の悪口を言ったり、卑下する発言をすれば、それが助長したことにもなるのです。全容解明が待たれるのでしょう。

産経新聞が、八ッ場ダムに関する旧民主党議員の発言に『過去の亡霊の払拭に必死』とする記事を載せています。恐らく、次に八ッ場ダムが緊急放流などをして、下流側に大きな被害がでたとしても、旧民主党叩きに利用する気満々でしょう。『工事を再開させたのは民主党政権』と。産経新聞をはじめとする保守系の雑誌などは、平気で口汚く相手を罵り、かつ理論的でないことが多く、嘘も多分に雑じります。こんなものが世に氾濫していたら、この国からイジメはなくならないのでしょう。まさに『こいつなら…』という空気感を醸成し、叩けるだけ叩いていい、という誤った行動を世に蔓延らせる原因ともなるからです。
正論で相手をやりこめるなら、それはいくらでもやればいい、と思いますが、一度敵だとみなした相手、与し易いとなったら、それが嘘だろうと屈服させるまで叩く、というのが彼らのやり方であり、イジメと同じ構図をつくっている、といえるのです。そしてそんな層が支持する人物が、今の首相なのですから、この国からこうした構図は止まらない、といえます。神戸市の小学校のケースも、決して特異なものではない。では、安倍政権はそれを払拭するために何か動いたか? というとほとんど何もしていないのが現状なのでしょう。『過去の亡霊』どころか、『現在の暴戻(ぼうれい:乱暴で、正道から外れること)』を蔓延させている責任。もう一度、考えてみるべきなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:30|PermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年09月22日

日韓の歴史的事実を共有?

日韓の若者が、都内で討論会を開いて「歴史的事実を共有したい」としました。しかしこれではダメです。教育として与えられたものは多くの人々が、それを事実と誤認します。韓国人は自己主張が強く、自分たちが真実と思っていることは強く主張し、和を以て貴しとなす系の日本人は、それを受け入れてしまいがちです。共有してはダメなのです。まず最初は、両国の教育、認識の違いを知るところから始めないといけません。いきなり結論をだしてはダメで、互いにこれだけの差がある、その違いは何か? それを自分から調べることが大切なのです。教育とはそれだけ深く、人々に常識として刻みこまれますが、その常識を疑い、自ら調べ、何が正しいかを自分の手で確認することでしか、上書きは難しいのです。韓国の強い主張で、日本側が一旦は飲んだようにみえても、日本人は上書きできていないので、いずれ反発心が芽生えます。結局それは、両国の関係にはプラスにならない。それが歴史的な事実だと認識するところから始めるべきなのです。

香港政府が覆面防止法を検討、と伝わります。10月1日の国慶節をひかえ、なりふり構わずデモを阻止する方向性がうかがえます。日本では報道自体が少なくなっており、それは安倍政権からの要請もあるのでしょう。今の日本は、中国とは対立しない方針です。中国が国慶節を前にして自粛要請をだせば、それを受け入れるはずで、メディアもその要請に従ったのでしょう。何となく、香港情勢は鎮静化しているような誤解を日本人がもつのも、こうした報道による影響も大きいのですが、むしろ事態は悪化していると言えます。
歴史改竄の端的な例は、中国の天安門事件をみればよく分かります。中国人の若者でも、天安門事件を知らない人がいる。それは教育としても与えていないし、情報を封殺しているのですから、よほど自分からその情報をとりにいかないと、知ることもない。知らないので、その情報を知っている人間とは話が合わず、かみ合わない。相手がウソをついている、とさえ疑います。知らない、自分の知っている事実とちがう、というとき必ず人は最初にそれと違うことを言っている相手に問題がある、と考えるものなのです。

だから教育や、報道は世論誘導や、世論を自分たちに都合よい形につくるために利用される。まずそれを疑い、自分で調べたり、考えたりできるクセをつける必要があるのです。討論は、基本的に自分の主張をぶつけ合うもので、正解が何かをみつけだすものではありません。そもそも、日韓の学者でさえ意見がちがうものを、学生が討論したところで何もなりません。あるのは、ただ意見が強い者のそれが通る、というだけです。
最初から被害者、加害者という感覚でみていては、物事の本質を見失います。事実がどういったものかを理解し、多くの解釈を見聞し、その上で判断するべきなのです。正直、その前段階を省いて物事を動かそうとするから、後に多くの問題がおきて、結局両国が理解できない状態がつづいている、としか思えません。大体、政治がそれを煽っているのをみても、教育や報道が歪んでいることはよく知れるでしょう。それは両国とも、であって、そんなものに踊らされていては本質を見失います。歴史の解釈など、一つの証拠や材料によって評価ががらりと変わることもあります。「事実を共有」などというお題目をかかげている時点で、間違いなのです。それこそ香港政府ではありませんが、歴史に覆面することを防止しないと、事実すら疑わしい事態がつづくだけなのでしょうね。

明日は一日、お休みしたいと思います。

analyst_zaiya777 at 23:12|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年08月19日

共同通信の世論調査

各地で煽り運転をして逮捕された人物、「自分で出頭」として連行を拒否していましたが、指名手配が出ている以上、即逮捕なのは当然です。暴れているかどうかなど、一切関係ありません。また恐らく同乗していた女性は共同正犯として、男性と同罪として処罰されるでしょう。さらに犯人隠避もあるので、主犯でないとはいえ罪が重くなります。逮捕時も「暴れてないのに」と憤っていたようですが、その程度の認識では、自分の犯した罪の重さにも気づいていないのでしょう。だから罪を犯しても平気なのでしょうが…。

共同通信の世論調査で、ホルムズ海峡の有志連合への自衛隊の派遣に「すべきでない」との回答が、57.1%に上りました。当初、一部の世論調査では「派遣すべき」が50%越えになっていたことを考えると、雲泥の差です。一方で、韓国をホワイト国から除外したことに「評価」は68.1%。ただ、韓国のLCCが日本への就航便を廃止するなど、今後はインバウンドへの影響、そして赤字つづきだった地方空港の経営にも影響してくるでしょう。インバウンドで地方空港は大分潤ってきたのですが、それまでは赤字が多く、経営不振が深刻でした。韓国のリアクションについて、影響は小さいという声も多いですが、こうした細かい部分までみると、双方に打撃とならないはずがない。景気はその分、下押しされることになります。
立憲民主の統一会派の動きに対しては「評価しない」50.3%、「評価する」30.2%ですが、「多くの野党が統一」21.0%、「党を維持し、国会や選挙で協力」36.7%、「政策課題ごとに是々非々で対応」32.9%です。つまりこれは、後の2つが現状の形に近く、野党の統一になるとイメージが湧かないので、賛成しにくい、と言った面があるのでしょう。それは最初の統一会派の動きもそうです。今の日本は、極端に変化を嫌う傾向があり、それは安倍政権の支持率にも表れ、内閣支持率は50.3%、不支持は34.6%です。極端な、安倍政権を支持する層が10%以上はいるとみられる中で、50%越えをつづけるのは変化により、現状がどう変わってしまうのか? といった不安があるため。不安の原因は、世界経済の情勢に不透明感があるからです。

安倍政権が終われば、それは安倍ノミクスの終焉も意味する。すでに失敗しているのですが、それが明らかとなると、日本は一気に凋落です。しかも、安倍政権はどう考えてもGDPを始めとする統計データを操作している。それが明らかになれば、ギリシャの二の舞です。悪いことをしているから、交代させるのが怖い。変化による落差が大きい。おかしな話ですが、今の日本は、悪いことをしている人間を咎めると、それが日本全体の凋落を引き起こしかねない、だから政権が安定するという奇妙な状態にあるといってよいのです。
だからイイワケできないほどに景気が悪化したり、世界景気の情勢に怯えてしまう。日本の株式市場の売買量が減少するのも、変化に怯える日銀と日系の証券会社が、下落を妨げるから。特に日系の証券会社は、上昇すると売ってくるので値動きが小さくなり、面白みがない。変化を嫌うことは、結局良い方への変化も否定してしまう。それが日本に対する評価として「変化しない、つまらない」となってしまっているのです。

悪いことをしているのに、居直る人間が最近、増えている。刑法そのものへの理解、無自覚もさることながら、強気にでることで満足感が高い、という極めて誤った認識が広まっているためなのでしょう。煽り運転をしてしまう人間の心理は、鉄の箱で守られて気持ちが大きくなってしまい、自分の思い通りにいかないとすぐキレてしまう。同じことは、国会の場でも起きているといえるのでしょう。しかもこちらは国家を運転しているのですから、尚のことたちが悪いといえます。煽り運転への厳罰化を求める声も多いですが、国家のアコギ運転に対しても、しっかりレコーダーでチェックしないといけない時代が来ているのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:23|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年08月03日

雑感。芸術と政治

国際芸術祭あいちトリエンナーレ2019で、従軍慰安婦を象徴した平和の少女像なる展示物に抗議が殺到し、展示中止になりました。なるほど、韓国のホワイト国認定の取り消しでも、パブリックコメントを寄せた層とそこは重なるのでしょう。そもそも芸術家でもないジャーナリストが芸術監督なんて、このイベントには芸術と関係ない、メッセージ性を意識したものだと想像できます。表現の不自由展・その後がテーマなので、そもそも展示されない理由がある。トラブル満載が確定的だった、といえるのでしょう。
ただ、文化庁の補助事業に関して菅官房長官が「補助金交付を慎重に検討」と発言したり、河村名古屋市長が抗議文を送ったりするのは、明らかに行き過ぎです。芸術の世界に、政治が不自由さを与えていることを露骨に示すものであり、イベント開催の意味があった、と言えるのでしょう。芸術はこれまでも決して政治と無縁な歴史をたどってきたわけではありません。例えばミケランジェロの最後の審判には、宗教改革後に厳しくなった表現のせいで、裸体に布が描き加えられました。芸術はそもそも表現の不自由との戦いなのです。

7月米雇用統計は非農業部門の就業者数が前月比16.4万人増となり、市場予想と一致しました。失業率も3.7%と前月と変わらず、平均時給も前年同月比3.2%増と、良好な結果だったのですが、米株は前日のトランプ砲で米中貿易戦争が意識され、続落しています。逆にいえば、そこそこの結果だったため利下げ期待が盛り上がらなかった、ともいえ、米国は実態と利下げと、その狭間で揺れ動きそうです。何よりトランプ氏がFOMCの決定に対して「助けてくれない」としましたが、FOMCは政治を助けるためにあるものではありません。
中国が長期戦を意識している今、これは確実に世界経済を下押しします。トランプ氏は本来、「助けてほしい」と言いたいところでしょう。対中制裁関税第4弾は、間違いなく米経済を下押しする。果たしてそれをFOMCに言うことができるか? まずムリでしょう。そもそもトランプ氏は庶民とかけ離れた存在です。対中制裁関税の痛みを感じることはできない。自分の支持が落ちて、初めてその痛みを知ることになります。

仏画家、ドーミエという人がいます。写実主義の時代に活躍した人で、政治家やブルジョアの風刺画(カリカチュア)を描いて有名になった人で、現実をそのままにとらえ、理想美に走らない。市民生活を自分の視点で描いていった人です。昔から芸術には、政治の意志としての宗教画を描く、という使命もありましたが、もう一つはこうして風刺画として、庶民の意識を体現するといった役目ももっていたのです。
今や新聞でも、政治の風刺画をみる機会は減りました。載っていたとしても、風刺ですらないものばかり。芸術は、現実における正の側面と、負の側面を両方、うけもたなければならないのです。理想や賛美ばかりでなく、現実の世界がどうなっているか? それを見極める審美眼を養わないといけないのでしょう。果たして、『平和の少女像』なるものが、理想や賛美によって生まれたものなのか、それとも現実を写し取ったものなのか? また、その見極めを一体誰がするのか? 同じように金融政策でも、それが架空の状態をもとにして成り立たせるのか、それとも現実として成り立たせるのか。その見極めをする主体が、今や最も大切となっているのですが、そこで判断する人物らがろくでもない。審美眼すらないのですから、世界には芸術どころか下術がはびこっている、といえるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:45|PermalinkComments(6)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年07月25日

雑感。石崎議員の醜聞と財務省

宮城県の高校野球、夏の決勝で最速163kmの大船渡のエースが投げませんでした。批判もありますし、球数制限を導入する話などもありますが、選手のためを思うなら試合間隔の中2日を徹底するべきです。グラウンドの確保や、日程の組み方が難しいという点はあれど、6月から大会がはじまれば余裕をもって日程をこなすことができる。球数制限や規制をかけると、結局は選手をあつめた強豪チームばかりが有利になってしまいます。泥に塗れ、血の汗流して奮闘する高校生に感動する、といった悪しき慣行は改めるべきなのでしょう。

北朝鮮が飛翔体を発射しました。米韓軍事演習の前に、米朝協議でイニシアチブをとるため、などとも語られますが、トランプ米大統領が長距離兵器でない限り問題視しない、とするのですから機会があれば撃つでしょう。メディアは大騒ぎですが、安倍首相は山梨の別荘でゴルフの日程を変えることもありませんでした。北朝鮮が気にするのは米国だけですから、日本を射程にとらえるミサイルを撃つことに躊躇いもありません。これでわかることは、拉致問題解決を標榜する安倍政権とは、交渉する気もないということだけです。
自民の石崎議員が、秘書への暴行、パワハラが報じられ、かつ買春疑惑までもち上がっています。石崎氏は暴言をみとめており、暴行は「捜査に影響」として明言を避けたものの、近く会見を開くとされますが、問題は自民の対応です。離党勧告とするだけ。議員辞職を促してもよいはずで、特に比例当選ですから、自民が困ることはないはず。それでも甘い処分で済まそうというのは、実は自民議員にはこうした議員が多くて、芋づる式になるのを恐れているか、もう一つは石崎氏が財務省の元官僚という事実があるかもしれません。

これだけ景気に不安がある中で、消費税増税を決行する。これまでも強引な国会運営で法案を成立させてきた安倍政権ですから、増税を止めることもできたはず。安倍氏のいう強い経済なら、増税を止めても歳入は確保できるからです。それ以上に歳出が増える、という問題とともに、森友問題で最大限の配慮をみせ、公文書改竄まで行った財務省に対して安倍政権が増税を確約したのではないか? だから今回の選挙でも、覚悟を決めたのではないか? そうでないと、財務省から暴露がある、それを恐れたともみられます。石崎氏は直接そこに関係しませんが、OBを守ることも省庁は率先して行うものであり、すでにこの問題が報じられてから数日が経過していることもあって、鈍い出足の間に根回しがあったのかもしれません。
統計不正に関して、内閣官房にチェック機関をつくるという話もありますが、その内閣官房が主導して統計不正が行われたのでは? との疑惑もあり、チェック機関どころか司令機関として、統計不正がさらに拡大する懸念もあります。吉本興業がブラック企業、という話もでていますが、自民党議員の方がよほどブラックであり、そんな議員ばかりなら自民党そのものがブラック、と認定してもよいのでしょう。それこそ就職氷河期世代への手厚い支援を謳う中で、その司令塔がブラックなのでは笑い話にもなりません。

自民党の統治手法は、まさに組織が腐っていく手法、そのものといえます。忖度ばかりでなく、阿諛追従するものを重用し、安倍政権のために犯罪に手を染めた者でさえ守る。組織として仲間を守るのは当然ですが、それは問題を抱えた者まで含んではいけない。それは周囲が納得しないようなことをすれば、規律が緩んで組織が壊れていくからです。むしろ高校野球でも、連戦連投などを促す行為をブラックと認定してもよいのかもしれません。ただすでに、安倍政権が行政組織を腐らせている点については、ブラックではなくもう壊れている、という意味でブロウクン組織と呼んでもよいのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:23|PermalinkComments(8)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年06月04日

雑感。シーサイドラインの事故と自衛隊機墜落と

横浜で自動運転していた金沢シーサイドラインが、逆走して車止めに衝突、負傷者がでた問題で「進行方向切り替えの信号は正しく入出力。自動列車運転装置(ATO)の地上側装置に異常なし。モーターが逆に動いたのは電気系統の不具合との見方」と伝えます。しかし少しでも制御をかじったことがあれば、違和感しかない説明です。明らかに制御プログラムの不具合で、通常ではない信号を拾って進行方向の切り替えが上手くいかなかったから、一斉に逆走したとしか思えないからです。恐らく制御プログラムの不具合などといえば、自動運転をしている路線を一斉に止めねばならず、影響の大きさを危惧して不自然な説明をしたのでしょう。
しかし一番驚くのは、逆走を始めた時点でハードのリミットスイッチを設け、それを越えた際にはモーターを強制的に切るようにしていかなったこと。要するに安全装置が疎かだった、ということです。恐らくこれまで事故が起こらなかったのは、通常ではない信号がよほど発生しにくいものだったからで、最初から仕込まれたエラーだったのかもしれません。調査には1年かかる…という説明も不自然で、恐らくそれは自動運転している路線の制御プログラムをすべてチェックし、修正が終わった後、事実を報じるかどうかは分かりませんが、影響が少なくなったころに原因を発表、そこで幕引きをはかるつもりです。原発といい、この国の安全安心とは、国民に統制された誤った情報を与えてでも不安や懸念を起こさせない、といった方向性を目指しているのでしょう。今回の違和感だらけの発表を聞いて、強くそれを想起させました。

岩屋防衛相が、墜落して行方不明のF35Aについて「遠からず原因の絞りこみができるのでは。安全確保ができれば飛行再開」と語りました。しかし飛行記録も見つからず、原因が分かるのか? もし過去の整備記録などで不具合が確認されたとすれば、そんな機体に大事な隊員を搭乗させた、という別の問題が生じる。少なくとも墜ちてからあの機体は危なかった、などというのなら運用に耐えられるものではありません。
しかし安倍政権ではF35の購入を急いでおり、それは米国との約束なので果たさないといけない。運用に耐えられるかどうか、ではなく、安倍政権の方針に従ってF35の安全宣言をだすつもりではないか? それは米軍事産業にとって、危険な機体だという印象を与えないための早期運用再開を目論むのではないか、ということです。安倍政権はよく「自衛隊員が誇りをもてるよう改憲して…」と語りますが、3月の飛行隊結成から約1ヶ月でおこした事故の、正確な情報もないまま運用を再開する、といったことをするなら、誰がその誇りを穢しているのか? よく分かるというものです。

天安門事件から今日で30年、中国の報道統制という話もでていますが、今の安倍政権とメディアの態度に、それを批判できるのか? 中国のような共産党一党支配の国に、日本が近づいてしまっているのが現状ではないのか? 国会では予算委が開かれない、という話もでてきており、参院選前にネガティブなことを起こさないよう、与党が統制するような国に日本もなってしまっていると感じます。そして今日の二つの技術者が関わる問題でも、違和感しかなかったように、国民が真実を知らぬまま不安や懸念を抱かない社会が、果たして幸福なのかどうか? 改めて考えさせられるものでもあるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:26|PermalinkComments(6)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年06月02日

就職氷河期への対策を骨太にもりこむ?

元農水事務次官が「引きこもりで暴力もあった」とする長男を殺害した事件。また「引きこもり」がクローズアップされそうですが、これはすでに幼少期からうけつづけたストレスで、同じ状況がおこるとイライラし、暴力的になることが知られます。従順で素直、そう評される子供でも本人が気づかないうちにそれがストレスとなり、やがて溜まってくると暴走し、イライラに耐えられず暴力的になる。特に長男であり、厳しく育てようとしたのかもしれず、子供が大人になると上手くいかない原因ともなったのでしょう。
大切なことは、なぜ自分がイライラし、精神的に不安定になるのか理解すること。精神科でなくとも、カウンセラーなどを介して親子がそれぞれ、どういったことがしこりになっているか知り、そうした状況にならないようにすること、です。本人が自覚するだけでもよい影響があるので、親子の関係を再構築するためにも、互いが納得する形で専門家を訪ねるのがよいでしょう。引きこもりが問題なのではなく、そうなってしまった原因を知り、悲劇劇な結末を選択する前に改善する道をさぐることが、必要なのです。

安倍政権でも最近、就職氷河期で職につけず、不安定な立場にある人への支援を検討しています。ただし聞こえてくるのが就労支援だったり、職業訓練といったありきたりな内容であり、ろくな政策ではないと感じます。骨太の方針に盛りこむとしますが、安倍政権お得意のやっている感だけでしょう。特に今回の元農水事務次官のようなケースでは家庭問題もからんだり、また就職活動で失敗をくり返すことで心に傷を負ったようなケースでは、自信をとりもどすような支援も必要でしょう。これはブラック企業に勤め、就労意欲を失ったような場合でも同様に、大切なことは心労支援だったり、社会復帰のための訓練なのです。
しかも就職氷河期を35〜45歳、と区切っているのもスジ悪です。それ以外でも就職に失敗した人はおり、そういう人が見捨てられ感を強めるだけ。この方針自体が、社会保障費の抑制という質の悪いところから出てきているだけに、うちだす対策にもろくなものがない。丸投げされた厚労省が従来の就労支援の延長として行うだけのこと。それなのに年齢制限をかければ、意味が分からないことにしかならないのです。

安倍政権が間違えているのは、大変だから何とかする、という後発の理由で動き出すことです。問題が起こる前に、起こらないように向き合うのでなければ、政治家など誰がやっても一緒です。法律は官僚が書くので、方向性を決めるのが政治家の仕事だからです。問題が起きてから、やれ大変だ、何とかしなきゃ、では遅いのです。問題が起きた時点で不幸な人がでているのであり、そういう不幸な人をできるだけ少なくするのが、政治の仕事です。言葉は悪いですが、問題が起きてから対策するならバカでもできます。むしろ問題が起きているのに、対策もしないのは本当のバカです。これまでに引きこもりや、就職氷河期などというものが起きている時点で、本来は対策をしておかないとおかしいのです。遅きに失した現状で、どこまで取り戻せるのか? それ次第では、安倍政権は政治の素人集団と断じても強ち間違いではないのでしょう。就職氷河期どころか、政治氷河期でみつかるマンモスの骨がスカスカでは困ることばかりなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:50|PermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年05月31日

川崎登戸死傷事件の私論

川崎市登戸で起きた19人死傷事件で、専門家とよばれる人の意見が、あまりに的外れと感じます。まず犯人が興奮していたから駅から犯行現場に向かうまでに、それを識別できるカメラがあれば通報し、事件を防げたというもの。これは猟奇的事件を起こした人間は精神的に異常な状態にあった、とする単なる思い込みです。刃物をもって襲いかかる段階では興奮しているでしょうが、今回の犯人のように目的意識をはっきりともち、事前に準備して行う場合、犯行現場までは少しソワソワするぐらいで、変化は感じられないはずです。
また社会に恨み…というのも違うと感じます。PCもスマホもなく、得られる情報はテレビ、新聞や雑誌ぐらいで、社会と隔絶された状態にある。周りが幸せそうだから、社会に復讐するため…というなら、なぜカリタス学園なのか? わざわざ電車に乗り、目的地に向かう。電車の中にも多くの人がおり、死ぬ気ですから対象は子供でなくてもよいはずです。これまで分かってきた情報だけでも、ある程度の事情を推測してみます。

加害者は叔父夫婦にひきとられていた。中学以後、音信が途絶えるのは、高校に行っていないからでしょう。もし叔父夫婦が、実子でない加害者の高校行きをみとめなかったら? 働きにでて、独り立ちするよう促したら? 恐らく加害者は絶望し、逆に自分が引きこもることによって叔父夫婦が困り、復讐を果たした気分になっていたのではないか。それはいとことの待遇の差、向けられない愛情といった事情もあったでしょう。そうして叔父夫婦へ迷惑をかけることが、自分の存在意義のようになっていったのではないか?
その状況が変化したのは、それこそ叔父夫婦が介護をうけようと、第三者が家に何度も訪れる状況が生まれることです。復讐を果たすための自分の安住の地が脅かされることで、自分という存在価値を失った。そこで、最後の復讐としていとこが通った学校、その存在を滅茶苦茶にしようと思い立ったとすれば動機は説明できます。叔父の家族を直接殺すのではなく、最後まで困らせることで復讐を果たそうとしていた。きっとそれは唯一の肉親だから、というのではなく、自分と関わりのある唯一の『社会』だから、でしょう。恩讐が交錯する間柄だからこそ、であり、だから凶行を見ず知らずの第三者に向けたと考えられます。

一人で死ね、という意見がネットでも増えています。一面はその通りですが、その背後にある思想は千差万別あるはずです。恐らく今回のようなケースは、社会がケアしようとしたり、関わろうとすると逆効果だったはず。社会と関わらず、親族に迷惑をかけることが目的とみられるからです。信頼関係を築いている人がいない。それは誰の声も耳にとどかず、過ちを糺す機会すらない、ということでもある。恐らく公的機関が介入したとてどうこうできるものではなく、ごくわずかな可能性として、社会との関係を再構築できるとしたら、むしろ親族と完全に切り離してそこで新たな関係を築くことだったのかもしれません。
親に見捨てられ、愛情飢餓に陥った子供は大人になっても問題をかかえるケースが多い。プロイセンのフリードリヒ2世やスイスのスピッツによる赤ちゃんへのスキンシップ遮断実験や、米国のハーロウによる猿への実験で、愛情飢餓が与える影響が大きいことが知られています。叔父夫婦がひきとって育てた行為は立派だと思いますが、実子がいる中で、どうしても対応に差がでてしまったのかもしれない。家族という第一の社会性を育てる場で、つまずいてしまったこと。悲劇はそこにあると考えられるのです。
一人で死ね、自殺したいなら勝手にすればいい、そう言うことは簡単でしょう。しかしそこに至る経緯を正しく認識し、なぜ事件に至ったのかを考えないと、今回のようなケースでは特に第二、第三の事件へとつながってしまうことにもなりかねません。加害者の収益構造なども分かっていませんが、例えば生活保護などを受ける際、親族を頼るよう促されますが、歪な親族関係となってしまうようなケースでは、むしろ切り離すよう行政から指導するなどのケアも大切です。一人で死ね、という前に、一人にならないような施策を考え、自暴自棄になる前に防ぐことがこうした事件を未然に防ぐ上でも重要となってくるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:04|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年05月28日

雑感。スカスカの国

川崎市の登戸駅で、登校中の小学生をふくむ複数が刺された事件で、安倍首相は「子供たちの安全を何としても守らねば…」と述べます。であれば、正しい日本の現状を示し、疎外感や自分だけ不幸、との感想を抱かないようにさせて犯罪の動機をなくすことです。加害者は51歳の男性とされますが、幼少時の話をきくと、発達障害に思える。今では一般的ですし、対応をとる施設もありますが、当時はただの乱暴者、落ち着きがないとされて問題児のレッテルを貼られただけでしょう。そうしたものが社会への不適格となり、社会に恨みをもったとしたら…。正確な動機は分かりませんが、強い動機と自分が死んでも…という覚悟をもたれたら、犯罪を防ぐことはほとんど不可能。それはどんなテクノロジー、対策をとったとしても、です。
3年前に相模原で起きた障害者施設の襲撃事件といい、安倍政権でめだつ弱者を狙った犯罪。何でもかんでも安倍政権の責任、というつもりはありませんが、少なくとも安倍政権が弱者を蔑ろにし、剰え弱者に厳しい対応をとってきたことは辺野古移設をはじめ、様々な場面でもみられることです。強者をさらに富まし、貧困の差が拡大していることもまた事実。一方で社会保障費を削るなど、弱者をお荷物と考えているフシもある。弱者を守っていく姿勢を政府が発信し、社会全体で醸成していくのでない限り、こうした犯罪は減らないのでしょう。日米同盟が強固、という前に、国内が弱体化しているのではどうしようもありません。

国内の弱体化、というのは株式市場にも襲っています。昨日は売買代金が1.5兆円割れと4年半ぶりの低水準でした。今日は銘柄入れ替えの影響で売買も膨らみましたが、先物市場の低調と合わせ、日本はすでに市場としての魅力を失ったかのようです。世界に先んじて悪化する経済情勢と、増税が待つ上に、日米貿易協議では敗北が確定。誰も買いたくないのです。ただその一方、時おり機械的に入ってくる日系のTOPIX先物買い、1日に4000枚単位で買うので、かなり大きな動きです。普段から先物、オプション市場でめだつ主体ではないだけに、5月になって数日入ったこの動きが、特に目立つものともありました。
日系大手の日経225先物買いを取り上げたこともありますが、その結果、昨年度は運用損を抱えて赤字に転落しました。またここは東証の市場再編の情報を漏洩した、として金融庁から業務改善命令をうけており、当分の間取引にも制約がかかるものとみられます。だから新たに日系のTOPIX買いという手法に切り替えたのか? いずれにしろそこまでしても上昇しない株価は、買いの限界とみられています。

日銀も5月に入って下落続きでも動かず、懐疑的な見方が増えると、途端に連続して買いを入れてきました。動けない、との印象をつけたくないためでしょうが、相場は上昇しないし売買は低迷する。もはや逆効果であることが鮮明です。株価が上昇しても、株をもつ富裕層を潤すだけです。だから市場のことは市場に任せておけばいいのに、安倍政権はそうでない。これも強者の側の理論を、安倍政権がとっていることの一つの証左です。しかしそんな安倍政権の態度が、逆の国内を弱体化させてきたからこそ、今は誰からもそっぽを向かれます。大切なことは、誰もが納得できるよう正しい情報を発信し、納得して物事に当たれるようにすること、なのでしょう。異例の国賓、などといってメディアがバカ騒ぎするのも、結局は違和感を国民に植え付ける一つとなります。愚かな犯罪をなくすためには、正しい認識を広く国民がもつこと。愚かさを、愚かさで埋めるようなことがないようにすることが重要なのです。特に、株式市場はそうした嘘を嫌う傾向もあり、まさに日本の現状を映すようにスカスカになっているのも、そうした事情からくるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 22:32|PermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年05月22日

週末のトランプ訪日

英国でメイ首相がEUと合意した離脱案を下院が支持すれば、国民投票を再実施するとの新提案を行いましたが、英議員からすれば「バカにするな!」と叫びたくなるものです。ナゼなら、すでに何度も否決した法案はまったく変わっておらず、かつ合意あり離脱を議会が賛成した後、国民投票で離脱を否定されたらどうするというのか? 改めて合意あり離脱法を破棄して、EUに残留しろというのか? すでに辞任カードも切り、野党へのすり寄りも行ったメイ氏が、詐欺的に合意を迫ったというだけの話です。EU議会選も始まる中、こんな愚かな提案を行って何をしたいのか。英元首相のチャーチルの臨終の言葉を借りれば「もう飽き飽きした」となりますし、日本風にいえばメイ(5月)病ということにもなるのでしょう。

韓国のハンビッ原発1号機で、今月10日に熱出力が制限を超えて急上昇したにも関わらず、11時間半も適切な対応をとらなかったとして使用停止命令がでて、特別司法警察による調査が行われることになりました。これが深刻なのは、韓国の原発も商業運転がはじまってから40年以上が経過し、耐用年数をオーバーする原発が出始めます。そんな中、運用主体にも問題があるばかりか、これから経済的に韓国が厳しくなると、ますます雑な運用が蔓延するかもしれません。そして韓国で原発事故が起これば、大なり小なり日本にも影響する。来月、青森県知事選も行われますが、原発の争点化に対して自民党候補が逃げ腰となり、議論が深まらないとされますが、そうしたことにも韓国原発の問題は直撃するかもしれません。
さらに今週末、トランプ米大統領が国賓待遇で訪日しますが、今回は異様なほどテロ警戒が高まっています。イランへの制裁をはじめ、イスラエルへの配慮で中東での評判がすこぶる悪くなったトランプ氏が、相撲観覧など狙われやすい位置にくるのですから、テロリストにとってこれだけ恰好な材料はありません。訪日外国人も増え、その中にテロリストが雑じっていても見抜きにくい。中東に独自の情報ルートをもっていないことは、安倍政権でおこった記者がテロリストに拉致された事件でも、まったく頓珍漢な対応をとったことで露呈しています。それ以外でも北朝鮮、中国、交渉が行き詰まっている国はトランプ氏の暗殺を目論むかもしれない。まさに今、トランプ氏を殺したい人間は五万といる状況なのです。

さらにシークレットサービスが動くのは当然として、米軍が空の警戒を強めると、それだけ事故の可能性が高まる。まさかオスプレイは使わないと思いますが、ドローンぐらいなら妨害電波で撃ち落とせても、それこそゴルフ場に小型飛行機でも突っ込まれたら…。正直、前回の訪日と比べても格段にリスクが高いにも関わらず、ほとんど報じられず、市場も意識していないというのが異様な怖さとして感じられます。
択捉島では露軍が地対艦ミサイルの発射演習が昨秋行われた、と露国防省機関紙で報じられました。昨秋といえば、まだ安倍政権が北方領土2島返還と平和条約締結に色気を見せていたころ。逆に露国の演習について日本政府が知っていたとすれば、国民に黙ってそんな条約を結ぼうとしていた、となるのかもしれません。今そこにある危機、どころか日本の周りには、今そこは危機だらけ、という状況なのです。軍事、経済、政治、どこでも火が吹く可能性が、これまで以上に高い。週末は猛暑日も予想されていますが、安倍政権のお尻にも火がついてきて、愈々真のリスクへの対応が試される夏がくる、となるのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 22:54|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年04月09日

雑感。新紙幣の発表について

ゴーン日産元会長による反論動画、やはりこの程度しか出てこないから、記者会見できなかったということがよく分かるものでした。事実関係について証明、反証することもなく、現日産経営陣による陰謀説を唱え、「数人の幹部による汚いたくらみ」ともしますが、名前は弁護士がカットした。もしカットしなければ、下手をすれば名誉棄損にされたかもしれません。ナゼなら、まったくそれを証明できていないのですから。
恐らく記者会見でつっこまれても、何の説明もできないから会見できない。公判にむけた情報操作という以上に、稚拙さしか感じません。これで同情が集まるか? 到底ムリでしょう。また実際に謀略があろうと、公判で問われるのは私的流用があったかどうか? それだけです。つまりこの動画は何の意味もない、ただ個人的な憤りを吐露しただけです。記者会見を開けなかった、としますが、動画をとる時間が会ったら深夜でも緊急記者会見を開けばよかったのです。それすらさせずに警察が介入していたら、それは陰謀説が強くなったのでしょうが、この動画はただゴーン氏の人間性を疑わせるだけのものでしかありませんでした。

新紙幣について発表されました。大体20年ごとに刷新されており、2024年からの運用をナゼ今日発表したのか? 憶測ですが、衆院補選の公示を隠す意図があったのでは? 沖縄3区は恐らく勝ち目がない。県民の意思を無視し続ける自民に投票するのは、あまりに卑屈であり、先の県民投票の結果をみても自民を背負ったら勝てる見込みすらない。問題は大阪12区補選です。安倍官邸としては自民北川氏の地盤でしたが、落としてもよいと考えているのではないか? ここを維新に譲って、国会対策として協力を得やすくする。統一地方選でも応援演説に出向かない安倍氏、大阪への遠慮からも、また組織票頼みの選挙を旨とする安倍政権の選挙戦術からも、扱いを小さくして浮動票の動きを小さくしたい面があったと考えます。
もう一方で、令和と新紙幣とでブームをつくり、景気後退を何とかしたい。実際、紙幣の判別機や自動販売機など、特需が起こることになります。ただし、ほとんどの企業にとって改元も、新紙幣もただのコストアップ要因です。ブームで本当に景気が浮揚すれば、コストを吸収できますが、そうでないと逆効果になる。事実、ブームが乱発されすぎて食傷気味であり、一つ一つの効果が減殺されている印象です。

一万円札の渋沢栄一氏は、徳川慶喜公への忠誠を貫き、明治新政府へも渋々出仕したことで知られます。有用な部下が出仕を拒めば、慶喜公に二心あり、とみなされるのを恐れたのです。しかし大蔵省少補事務取扱として財政整理をはかり、各省の予算増額要求を拒否したものの、薩長により政治的に覆されたために出仕から3年ほどで下野しており、明治政府への忠誠心は皆無といえます。一橋家→幕臣→静岡藩と続く慶喜に仕えたころと、下野した後に実業家として成功したときが、もっとも活躍した時期だったのです。
五千円札の津田梅子氏は女性活躍を、千円札の北里柴三郎氏は国際的な活躍、という意味合いなのでしょうが、正直みんな同じような顔に見えてしまう。ふくよかで顔の特徴が薄い。今は印刷技術も向上し、特徴のない顔もその違いを浮き彫りにできるようになりましたが、逆にそのことでこうした同じような顔を並べても大丈夫、となったのでしょう。しかし紙幣の顔などよくみない、ちらりとみて違いが分かる方が、よほど有意義だといえます。まだプロトタイプでしょうが、数字が大きくてチープな字体であるのと同様、何か今回の紙幣刷新は、それこそキャッシュレスを促すためにわざとそうしているようにも感じます。

これで長らく続いた慶應学閥による福沢諭吉推しから外れたことになる。学問ノススメの言葉を借りれば、『天は人の上に人をつくらなかったが、人の上に安倍が立ったことで、自分が下ろされた』となるのかもしれません。薩長から追い出された形となった渋沢氏といい、令和の『令』を体現した人選といえ、安倍政権に従わないと下野させられる、令に従え、という意味では狙い通りなのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:16|PermalinkComments(6)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年04月04日

ゴーン被告の4回目の逮捕

トヨタが昨日、ハイブリット技術の全面開放を表明しました。英断ともされますが、個人的には遅きに失したと考えます。全固形燃料電池が商業ベースで量産されれば、EVシフトが世界的に起きます。弱点である充電時間の長さ、充電池の寿命、安全性等が劇的に改善されるため、今後はファミレス、スーパーにいる間に充電、というのが一般的になると予想されます。支払いは駐車料金を払う機械で一緒にできますし、その程度の時間で十分に満充電できる。小売り、飲食なども充電料金も売り上げになりますから、ガソリンスタンド単独より小売りに付随した形で車の充電をするように、世界的なパラダイムシフトが起きるでしょう。
すでに世界はEVに向かってすすんでいる。トヨタが主導権をにぎるハイブリッドが、改めて世界で評価される可能性は極めて薄いのです。なので今回の開放は、ハイブリッド車の延命のためであって、過渡的な技術が思っている以上に早く廃れることへの危機感がそうさせました。そしてこれは水素燃料電池車も同様、世界の潮流から外れた以上、いずれ戦略の転換が必要です。日本だけに普及する車を売るのは企業にとって負担であり、世界的な流れをつかまなければいけなかったのに失敗した。だから遅きに失したのです。

日産の元会長、ゴーン氏が4回目の逮捕です。保釈中の逮捕は異例ですし、いきなりツイッターを開設して記者会見を11日に設定しましたが、これは検察の情報封じという見方は早計でしょう。逆に、検察が逮捕する動きを察知して、ゴーン氏側が記者会見をすることで世論を喚起し、逮捕を免れようとした面が強いと考えます。実際、すでに録画済みともしており、弁護士側が検察の動きをつかんでいたことがうかがえる。問題は、国際的に注目されている事案について、なぜこのタイミングで逮捕だったのか? です。
オマーンの捜査協力が得られた、というのも一因でしょう。しかしこれだけの案件、検察側だけの判断で逮捕に踏み切ることはできない。政権サイドのGOサインがあったはずです。むしろ、政権が認めない限りは逮捕に動けなかった。ではなぜ政権が容認したか? やはり塚田国交副大臣の「忖度」発言を大々的にメディアに取り上げられたくない、との判断が働いたものとみられます。ゴーン氏を逮捕すれば、当分はこのネタでワイドショーは長時間ひっぱるはずです。間違いなく塚田氏の件は扱いが小さくなります。

検察サイドは何としても有罪にしないと面子が立たない。だから政権サイドに嘆願したでしょう。何としてオマーンルートを解明するため、再逮捕したいと。安倍政権としては、塚田氏の公選法違反などをもみ消すことも約束させたでしょう。政権、検察、双方の思惑が完全に一致した。タイミングと言い、まさに政権、検察にとっては都合よかった。統一地方選を無事に乗り切るためには必須だったのでしょう。
弁護士が「この逮捕は言論封じ!」という戦略をとったため、見えにくくはなりましたが、その前にいくらでも記者会見できたはずです。裁判所に出廷したときも大した反論ができなかったように、ゴーン氏は記者会見したくなかったのでしょう。結果、ビデオ映像という一方通行の情報発信を選択したのも、妥協の産物です。映像をとるヒマがあったら、さっさと記者会見を開いていればよかったのですから。

しかし最悪なのは日産のユーザーです。仮にゴーン氏が無駄遣いしていた場合、その分の割高な車を買わされていたことになる。EVでは先行した日産ですが、政治との調整では後手を踏むことが多いように感じます。仏政府に蹂躙されることを恐れ、日本政府に泣きついたら、こうしていつまでもゴーン氏ネタでしゃぶりつくされることになったのですから。自動車業界のパラダイムシフト、まだまだ道半ばであり、gone(過ぎ去った)というほどに過去の因襲をぬぐいさるのは簡単にはいかない、ということなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:32|PermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年03月16日

雑感。事件と信用スコア

電気グルーヴのメンバーで、俳優のピエール瀧容疑者が麻薬取締法違反で逮捕され、出演作品などが販売中止になると「作品に罪はない」とする意見があります。しかし一般人にとっては一人の犯罪者かもしれませんが、薬物依存から逃れようとしている人、そして薬物を取り扱う人物らにとっては事情が異なります。薬物のことを忘れようとする中で、ピエール瀧容疑者の姿をみる、声を聞くと嫌でも思い出し、そのたびに苦しむことになる。逆に麻薬の密売人たちにとっては、よい広告塔です。彼のことを連想させる映像、音声、その他あらゆるものが依存性のある人たちを喚起させ、売り上げが伸びるのですから。作品に罪はないかもしれない。しかし一部でそうしたイメージが利用される恐れもあり、やはり規制をかけざるを得ないのです。
この議論で感じるのは、将来的に世界で運用される、とみられる『信用スコア』です。その人の『信用』により社会的な位置づけも変わってくる。しかも犯罪をするような人物とつながると、自分も信用スコアを落とされる。すると、自ずと危険人物との付き合いを減らそうとし、犯罪が抑止されるという考えです。同じように危険人物を作品に用い、実際に事件を起こしたなら、作品の『信用スコア』が落ちて発禁されることになる。そんな世の中はつまらない、といってみたところで、確実にそうした方向にすすんでいくのであり、俳優や音楽家など、作品を世に発表するような職種は今後、より厳しい自己管理が求められ、それをできる者だけが業界にとどまるのでしょう。逆に、それができない者と仕事をするのはリスクとなります。

NZで銃乱射事件がありました。銃をもつことができる国では、多かれ少なかれ起こる問題ですが、NZはこれまで移民に寛容とされてきた。しかし異常な考えをもつ者がコンマ数%でもいれば、こうした事件が起こります。逆に、これまで銃による事件が少なかったために安全管理が疎かになっていたのでは? とも感じます。またこうした事件でも、信用スコアがあると危険な組織との付き合いなども考慮されるため、事前に対処できる可能性が高くなる。ビッグデータの活用がすすめば、人との結びつきも考慮されるためです。
一方で、仏国では18週連続で黄色いベスト運動のデモが起こっている。沖縄でも辺野古移設に抗議する集会が開かれました。こうしたものも、信用スコアは査定してしまいます。政府のすすめることが必ずしも正しいわけでなくとも、上からの指令に従えない者は信用が落ちる。残念ながら、そうした社会は非常に生きづらいということになります。しかし世界的にみれば、信用スコアに似たシステムをすでに導入している国があり、それが中国です。国家統制をすすめる上で都合いい、まさにそうすればテロなども起こしにくくなり、社会が安定する。その安定が、国民にとって幸福かどうか、は決して約束しないのでしょう。

辺野古移設など、地盤改良で3年8ヶ月、などと報じられますが、国の示す予定はいつも先送りにされる。確実に5年以上の歳月がかかり、安倍氏が辺野古移設の理由とした「早期に普天間の危険を除去」という言葉とも矛盾する。他の場所の方が、よほど工期から考えても早期にできるからです。信用スコア、誰に対しての信用なのか? むしろ嘘をつきつづけ、国民を騙してばかりいる政府の信用の方が低くないとおかしく、より多くの人を不幸にするという意味でも、信用が高くないと務まらない職種としての政治家、芸能人、有識者などの公人としての立場がある。そうした認識が広がらないと、安易に導入してはいけないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:53|PermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年03月14日

詐欺の横行する日本

アポ電と呼ばれる詐欺グループの実行犯が逮捕され、またmface詐欺の最大規模のグループも逮捕されています。最近、詐欺が横行しているように感じますが、これも金融緩和の徒花でしょう。低金利で借りて高金利で運用すれば、それだけで儲かる。金融機関の運用では手数料が高く、低利回りであるため儲けは微々たるもの。だから自分で運用しようと、高金利を謳う怪しい投資にも手をだしてしまう。しかもそこに、将来不安という問題が重なってくる。むしろ日本は、国を挙げてこうした詐欺的なグループを援助しているかのようです。
さらに、詐欺などの刑罰が軽すぎるのも問題でしょう。行動経済学のプロスペクト理論では、得をした喜びより損をした苦しみは二倍以上、と試算されます。詐欺罪はおおよそ10年以下の懲役、未遂だったり未成年だったりすると、さらに刑が減免される。逆にいえば、10年と経たずに同じ人物が、同じような詐欺をくり返すことができてしまうのです。損をした人の苦しみは二倍どころか、その後の人生を大きく狂わせてしまうのに、です。これでは暴力団にとってのよいシノギとなり、絶対に減ることはないといえるでしょう。個人的には、詐欺とわいせつに関する罪においては、その後の一生をずっと監視対象とすることが必要では、と考えます。首や足首などにGPS付きのバンドをつけ、居場所の確認と同時に定期的な報告を義務付ける。再犯は数倍の量刑とする。そうでないと、罪と罰の考え方において著しく不公平が生じる、ということでもあります。

しかし詐欺的行為、といえば今や安倍政権の十八番といえます。日露外務次官級会談を今月2回目の開催をめざす、とします。明らかに安倍政権側の焦りがあり、かつ上手くいっていないことがうかがえる。安倍首相は北朝鮮の金正恩氏と「向き合う」と、くり返し発言しますが、北朝鮮からは誹謗中傷の言葉がとんでくる。10年つづけた国連人権理事会への北朝鮮非難決議案の提出を見送りましたが、今の段階から融和的にならないといけない。「向き合う」どころか、まず「ふり返り」もしてもらえないのが、今の安倍政権の立場なのです。
経済的にも、すでに統計不正が明らかですが、もはや深刻な景気減速に陥っていることが不正をしているはずの統計データからも分かる。それでも安倍政権は嘘をついて、景気がよいと言い張ります。株価は日銀の買いで支えられ、低金利も日銀の量的緩和による。雇用の改善は少子化と海外バブルの影響ですが、それを自分たちの成果だと言い張り、国民を騙してきた。政府がそんな状況では、詐欺グループを責められないのかもしれません。

そうした詐欺が通用しない外国人投資家は、今年に入って3月第一週までに現物株を1.5兆円売り、先物を2兆円以上買っている。年金などの機関投資家は株が高いうちにさっさと日本から逃げだし、その調整が終われば、さっさと先物を売ってくるでしょう。世界的に同じような状況にありますが、これはフラッシュクラッシュと呼ばれる急落を準備しているようにしか思えません。詐欺的な政治に付き合って、短期スジが先物を買って上昇しているので、相場が実体に近づくまで、冷静な長期投資家は寄り付いてこないのかもしれません。
米中貿易協議のせいにしていますが、日銀のマネタリーベースも減少しており、今回の減速は日銀の緩和がついに限界に近付いている問題も大きいのです。こんな状況で引き締めざるを得ない日本、これまで景気がいい、とされてきたのは金融緩和の結果だけだからこそ、日本は苦境に陥るともいえるでしょう。mface詐欺でも、実行犯の言葉は巧みだったとしますが、安倍政権の発する言葉に騙されていては、自分たちが被害者になってしまうのです。むしろ安倍政権からの発信を『アポ電』ならぬ『アベ電』として、より注意深く精査し、その虚実を計っていかなければいけないのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 23:04|PermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年03月11日

東日本大震災から8年

東日本大震災から8年、黒い津波はヘドロを巻き上げたもので、水の津波より危険だということが分かっています。日本全国、湾になったところの海底にはヘドロが溜まり、津波により撹拌されて黒い津波となり、被害を拡大する。それが分かったのですから、ヘドロ除去などの対策を今からとっておくべきでしょう。

また放射性物質を含む汚染土を、駐車場や道路の下に埋める、という案もありますが、道路の下には上下水道などが通っているケースも多く、仮に配管が破裂した場合、汚染度が地上に吹き上げることになる。また掘り返す工事のたび、管理区域並みの厳重装備で工事をすることにもなります。どこに埋めようと、二度と掘り返さない、資産価値がゼロでも構わない、とならない限りは後にトラブルを起こすことになる。道路の下に地下水脈が流れていたら汚染し、下流で井戸水がつかえなくなるかもしれない。茨城・栃木の豪雨で汚染土の入った袋が流された、などもありましたが、減容して放射能が失われるまで管理するしかないはずです。
汚染土の再利用を国がすすめるのは、原発の廃炉ででる金属などの廃棄物も放射化され、そのままゴミとなるのを防ぎたい。また福島原発で汚染水を入れているタンク、建機などもそうで、一度放射化されると除染しても線量が落ちない。ゴミになったらその量が半端ないことになります。汚染土の再利用を蟻の一穴に『低線量なら再利用』という流れをつくりたい。そんな思惑をもつのでしょう。使用済み核燃料でさえ処分方法が決まっていない。低線量の廃棄物もアスファルト固化処理が頓挫して以来、保管という形をとらざるを得なくなっている。この国はいつの間にか、大量の放射性廃棄物が行き場もなく溜まった状況になっているのです。

ヘドロなら焼けば土や肥料として再利用できるかもしれない。ただ問題は、東北から関東にかけて拡散した放射性物質、それが川の流れで海へと運ばれ、ヘドロの中に滞留しているかもしれない。もし福島原発からトリチウム水が放出されたら、さらに海洋汚染がすすむかもしれない。津波でなくなったはずのヘドロは、また福島や宮城の海底に溜まっているといいますし、それが放射性物質をふくむ可能性は十分に高いといえるのです。
日経などでは復興の主役は『官から民へ』といった書き方もしますが、まだ官がやらなければならないことは山ほどあります。むしろ、なぜ8年経った今だからこそ、改めて各地の汚染状況などをチェックし、公表しないのか? 原発を推進するため、事なかれ主義で蓋をしておけばいい、というものでもないでしょう。むしろ今、拡散した放射性物質がどう動き、どういう場所に溜まるのかを大規模調査しておくべき、ともいえるのです。

8年経ってもできないこと、8年経ったからこそしておくべきこと。安倍政権は一体どこまでわかっているのでしょう? むしろ6年間、やるべきことをしてこなかったのでは? 菅官房長官が追悼式のことを「きねん式典」とし、後に訂正していますが、安倍政権の復興、原発への向き合い方など、改めて問われる『疑念式典』として、今さらながらに注視するべきなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:41|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年02月17日

雑感。少子化と児童虐待

堺屋太一氏の告別式が行われました。堺屋氏はずっと少子化についての問題を訴えてきましたが、安倍政権ではまったくその問題に手を付けずに放置。剰え少子化による雇用環境の改善を「成果」などと、とんでもないことを言いだす始末です。成長を前提とした制度、政策に依拠しながら、成長の果実さえ生み出せない。その状況が後数年つづくだけで、日本は絶望的な状態になりますが、そんな想像もできないのでしょう。
そもそも「人手不足」はブラック企業のいう言葉。収益を従業員に正しく還元されていれば、労働者は自然と集まってくるもので、安い人件費でないと戦えない、というのは経営サイドの失敗です。そうして待遇のよい企業には人が残り、そうでないところは人手不足と騒ぐ。そんなブラック企業の是正をするのではなく、その声を聞いて外国人労働者を受け入れるのですから、安倍政権にすりよる層の質もうかがえるというものです。

そして少子化対策ではもう一つ、千葉県野田市の虐待事件でも、政権は「対策をしっかり…」と述べますが、その原因を正しく理解できているのか? 外では温厚、とされる父親が小学校や児相に圧力をかけたり、嘘をついたりしてまで娘をとりもどしたのか? それは父親にとって『一度覚えたストレス解消の味』が忘れられず、次にそれなしで同じストレス環境に晒されたときへの不安が、執拗な行動につながったのです。
ストレスとは誤解されがちですが、本人がそれと意識していない形で心にかかる負荷です。意識できるものはプレッシャー、と区別されるのです。父親が幼少のころ、家庭においてストレスをうける環境にあった。そして自分が父親となり、家庭内において同じようなストレスを感じたとき、異様な苛立ちを覚えるのも、その負担を受容できなくなっているため。だから心のバランスを保つための自己防衛をとろうとします。幼少のころは親に逆らえず、ストレスに晒されるだけだったものが、親になると解消できる。それが子供への暴力です。そしてストレス解消できることが快感となり、それをくり返してしまう。他者との関係でそれが発揮されないのは、幼少時のストレスが主に家庭に限られていたためであり、普段は温厚とされる人物が家庭で激変してしまうのも、ストレスから身を守るために為されている、と自覚させない限りは虐待が収まりません。

これは精神疾患でも同じですが、そうした過去の事実と親が向き合えるようにならないと、解決しない問題なのです。しかし今、児相でも行われているのは面談であったり、一時的に引き離して様子をみる、というだけです。必要なことは親へのカウンセリングです。自分の事情にすら気づかず、冷静に考えれば異常な行為でも、自己防衛による行動なのでそれを正当化しようとする。なぜそんなことが起こっているかを見極めないと、また同じことをくり返すだけ、児相の職員を増やしても抜本的な対策とはならないのです。
それに児相の職員の要件も、緩和した方がよいでしょう。職員がカウンセリングまでうけもつのではなく、専門のカウンセラーとの橋渡しをする。児相が客観性をたもち、子供サイドに立たないと子供を守れません。親への対応をカウンセラーが担い、第三者性をもたせる。児相は子供が好きで、子供を守りたいという人がなるものなら、人材はすぐに確保できます。またカウンセラーの質も担保しないといけないので、そちらにも配慮が必要ですが、ここまですればある程度は虐待による事件を減らせるのではないか、と思います。

ただ安倍政権では、こうした児相の職員増という話もコストアップだからやりたがらない。来年度に1000人増ぐらいでは、付け焼刃ぐらいにしかならないでしょう。安倍氏そのものが人の機微に対して鈍感である以上、まともな指示もだせない。周りにいる人物も、安倍氏の顔色ばかり窺っていて、忖度はできても心の内面まではかれない。子供を守る、というのは少子化という意味でも大きいのですが、残念ながら安倍政権では対応もできないので、こうした問題をくり返してしまうのでしょう。安倍政権の面々は、まず堺屋氏の『平成三十年』を読むところから始めた方がよいのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 22:21|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年01月21日

雑感。日露、日韓、発砲事件

安倍首相がモスクワに向けて出発しました。「平和条約を前進」この言葉の裏に「北方領土は諦めた」という本音が透けてみえます。国後、択捉はもうもどってこない、歯舞、色丹も共同『経営』ぐらいでお茶をにごし、平和条約を締結させるつもりでしょう。政府内からもそうした発言がちらちら聞こえてくるように、それで世論を納得させようとして周辺からの打診的な発言を繰り返しているように感じます。恐らく、安倍氏の頼みの綱はプーチン大統領はこれまで、領土問題を解決するために半分ずつという原則をとってきた。2島は返還してもらえるかも…。黒海の情勢悪化で、NATOとの緊張が高まる折、日本との友好関係は維持しようとするだろう。そんな淡くて儚い期待だけで、露国に向かったとしか思えません。
韓国艦艇からのレーダー照射問題でも、レーダーの電波を音に変換したものを公開し、これで幕引きとする考えです。実務者協議でも真相究明に至らないと考えた、としますが、真相が分からないと再発防止にもつながらない。むしろこれが前例となり、韓国艦からの嫌がらせが増える可能性すらあります。日本は自ら幕引きする、と高をくくられるからです。韓国は日時を明らかにしろ、と主張しますが、日本が韓国の火器管制レーダーの情報をもっている時点で、それはアウトな話です。通常の演習でも、短信音などで相手に撃墜を伝えることはできるので、火器管制レーダーを照射しない。むしろそれが日本側にあったら、韓国側から打ったことがあると認めたようなもの。何のためにそれをしたか? が問われるのです。

そもそも日露、日中が非常に良好な関係なら、一時的にしろ韓国と敵対しても、一向にかまわないはずです。北朝鮮は米国との2月の首脳会談をひかえ、動きもないでしょう。実は韓国と丁々発止の議論をするのにこれほど絶好のタイミングはないはずです。むしろここで膿をだすために、ひざ詰めで協議してもよいでしょう。しかしそれを日本側から下りる、というのですから、実は日露、日中とも関係はむしろ悪い。軍事的な問題がそこに含まれているとしか思えない。実際、中国はふたたび辺野古周辺での活動をはじめており、露国とも、日本海で墜落した露空軍の戦闘機などの影響もあるのかもしれません。
露国が日本海で活動していても不思議はありません。ただ日露首脳会談を前にして、なぜ戦闘機を展開したのか? 日本海で訓練する必要があったか? それが極東の緊張をみているとすれば、恐らくNATOの動きを見越したものであり、米朝交渉の行方次第では、米軍が日本海に展開することも想定しているのでは? とみられます。こんな状況で、露国が平和条約など結ぶはずもなく、それを期待している安倍政権は、どうかしているレベルです。自分の都合で外交を歪め、成果を焦っているその典型といえるでしょう。

新宿の歌舞伎町で発砲事件がありました。不思議なことに、最近こうした暴力団絡みの犯罪が増加傾向にあり、拳銃をつかった事件も頻発します。暴対法ができて、暴力団は壊滅的となり、今は半グレなどが跋扈する、と語られたこともありましたが、どうやら先祖返りしているようです。逆からみれば、安倍政権下では暴力団が活況になる素因があるのかもしれません。人手不足の中で建設業を潤すのなら、暴力団が外国人をやとって派遣業をすれば、仕事は山ほどあるでしょう。それだけでなく、振り込め詐欺に有力な対策もうちだせず、被害は拡大する一方で資金源が断ち切れていません。
安倍政権になって「振り込め詐欺」の新名称として「母さん助けて詐欺」などとされたこともありますが、定着せずに終わりました。しかし外交に失敗し、内政でも続々と問題が明らかになる安倍政権、嘘をついてでも自身の成果を喧伝し、失敗を隠してきたのですから、今やマザコンともされる安倍氏そのものが「母さん助けて。詐欺(がばれちゃった)」というレベルにまでなってきているのでしょう。露国に北方領土を振りこみ、韓国には譲歩を振りこみ、暴力団には稼ぎ時を振りこむ。そんな安倍政権から搾取されるのはいつも弱い立場の国民、ということになるのでしょうね。


analyst_zaiya777 at 22:29|PermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年01月08日

ゴーン元日産会長の意見陳述

ゴーン日産前会長が、勾留理由開示手続きで公判の場に姿を現しました。その陳述書からいくつか疑問を抱いた点を挙げてみます。ドル建ての収入が変動しないよう結んだ、とされる為替スワップで、06年に為替118円、日産株1500円、07年に為替114円、日産株1400円で契約をむすんだのが、09年2月に為替80円、日産株250円となり、担保を差し入れるよう要求された。退職して慰労金を担保に差し入れるのは日産への同義的な責任があり、できない。なので、知人が担保を用意するまでの間、日産に金銭的な損失を負わせない限りにおいて、担保を提供してもらった。これが特別背任とされるものです。

まず、ドル建ての報酬を日産が『できない』とし、為替スワップ契約をむすんだ。『銀行業界全体の仕組みが機能しなくなり』為替スワップ契約において必要となる担保を『直ちに』要求された、としますが、前段の銀行業界全体の…というのは何の意味もありません。為替スワップ契約ですから、契約上必要とされた担保を、正規に要求しただけでしょう。つまりどちらも私事であり、自己責任の範疇で生じたことです。
次に、詐欺などのケースでは「損失を与えていない」は、確かに犯罪成立要件になりにくい。しかし特別背任でそうした大審院判例がでたケースは、私の知る限りにおいてありません。これは直接的な損失がなくても、信用を毀損すると企業価値が揺らぐので、特別背任に問えるかもしれないからです。これが社内で、正規の手続きを踏んだ上で為されたのなら、それは日産会長であったとしても一時的な貸借であり、相応の利息がかからないとおかしい。社内手続きとその契約がどうなっていたか? この陳述書には何の記述もありませんが、これをセーフとするのは些か苦しいと感じます。それは企業のコンプライアンスにかかってくるからで、もしこうした資金移動が常態化している、と市場から認識されれば信用を毀損することにもなります。今回は損失がなくとも、もしかしたら企業活動とは別に、危ない取引をして大きな損失を被った場合、減益となって企業活動にも影響する。今回損失がないから…は無罪証明としてかなり弱いのです。

ハリド・ジュファリ氏について、支援者でありパートナーだとして功績を語りますが、企業体としてみれば契約がない限り、相手がどんな行動をとろうと対価を払う必要がありません。『同氏の会社からの請求に基づき、関係部署の承認に基づいて、相応の金額の対価を支払った』と陳述書にはありますが、この文言だけをみると、契約はなかったように感じます。後付けであっても、こういう仕事の対価として支払う、という契約があって然るべきでしょう。それが日産側に残っており、その契約が正当な報酬だったかどうか、が問われるので、陳述書にその契約について記述がない以上、曖昧という他ありません。
金融商品取引法違反について、はさらに反論が弱い。4つの自動車メーカーから招請をうけた、高待遇の条件だったので、参考のため個人的なベンチマークにした。誰にも話していないし、取締役らが作成した退職後の条件などには反映されていない。確定された退職後の報酬を契約したこともないし、提案は社内外の弁護士により検討し、承認されると思っていた、とします。根本は、退職後にうけとる報酬とされた株を有価証券報告書に記載しなかったこと、が勾留理由ではありますが、検察が説明したゴーン氏のサインがある契約書の存在など、そこに対する反論がなかったからです。報じられている範囲で、物証とされるものはその契約書だけなのですが、明確にそれを否定しなかったのはナゾです。

これが裁判で手の内をみせないための、とりあえずの意見陳述なのかどうか? つまり隠し玉が他にあるかどうか? そうでないと、国策捜査でもあるこの事案で無罪をかちとるのは難しいでしょう。ただ日産側にすべての証拠が握られている以上、ゴーン氏にも手詰まり感があるのは否めません。むしろ外圧に頼るのか? 高度な政治判断を期待しているとすれば、ゴーン氏にとっては仏国のマクロン政権の弱体化が一番の気がかり、ということなのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 22:29|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年10月26日

『自己責任』について

シリアで武装勢力に囚われていたジャーナリスト・安田氏に対して「自己責任」批判が多く聞かれます。代表的なものは「国が渡航禁止にしているところに行った」「プロとして危機管理ができていない」などです。しかし例えば、シリアの混乱に乗じて日本政府が不正をしていたら? 例えば死の商人をしていたり、開発した猛毒を試す人体実験をしていたり。そういう場所に、国が禁止しているからといって誰も調査に行かなかったらどうなるか? 犠牲になる人が大量にでても、国民は何も知らない、ということにもなるでしょう。
「プロだから…」という話も、では人命救助の訓練をしている自衛隊員が、救助中に誤って死亡しても「自己責任」だから仕方ない、というのか。どんなプロでも失敗するケースはあるのです。どんなに細心の注意を払おうと、起こってしまうケースもある。自己責任が行き過ぎると、実は多くのケースで多くの人間が困った事態に陥ることにもなります。

あくまで極論ですが、地震で家が倒壊しても自己責任です。液状化するような危険な土地に建てたのが悪いので、建設会社との地盤調査の問題だけで、国が一切介入する必要はない、となります。水害も同じ、警報がでても逃げなかった人は助けに行かず、放置すればいい。そもそも川の近くの低地に家を建てたのは自分の判断です。泥につかってもボランティアに行って掃除する必要はない、となる。行政による補償などをする必要もないでしょう。
これから宇宙旅行が当たり前になる時代が来ますが、宇宙で事故を起こして漂流しても、助けに行く必要はないでしょう。危険な場所に自ら望んでいったのですから。航空機事故で墜落しても同じ、国が助けに行く必要はありません。上記の例は許認可などの問題もあるので、必ずしも国が無視していい話ではありません。しかし自己責任が行き着く先には、そうした事態も想定されるのです。それこそ年金や健康保険、生活保護も不要でしょう。長生きすると思う人だけが老後の資金をため、病気になる心配をする人だけが民間の保険に入ればいい。投資に失敗して無一文になっても、リスクを冒して投資したのですから、生活保護で助ける必要もない。「自己責任」型社会は、小さな政府の究極の行き着く未来としてそういう形になります。そこでは許認可もなくなりますので、自ら選択した結果にすべての責任をもたねばなりません。

私には上記した通り、「自己責任」をふりかざす人はアナーキズムとしか思えません。しかし今回のケースでは「国の命令に従わなかった」という、国粋主義の匂いがする。どちらも人権意識が希薄、という意味では共通するかもしれません。むしろジャーナリストの役割を正しく理解していない、という形の批判も含まれるのでしょう。例えば自己責任の意識が強い米国では、ジャーナリストが拘束されても「自己責任だから見放していい」とはなりません。それはジャーナリストが危険なところに行き、情報を伝えることが役目である。その認識を多くが共有していることがあります。国の不正を暴くジャーナリストが守られる必要性など、自己責任型の社会であってもそこには保証すべき範囲、という考えがあるのです。
日本では安倍政権にすりよるメディアを多くの国民が疑問視しないように、国と良好な関係を築くのがジャーナリスト、との誤解もある。しかしそれでは偏った情報しか流れないのです。例えばシリアなら、介入している露国の情報や、シリア政府の報道がメインとなるでしょう。それでは一方からの情報発信であり、客観的な視線が欠ける情報なのです。

だからといって、武装勢力に囚われたら国が責任をもって絶対に助け出せ、というつもりもありません。助けに行く側にもリスクがあり、また諸々の情勢、状況もあって難しいということもあるでしょう。しかし助ける努力を怠ってはいけない。なぜなら、そこに生きている人がいるからです。家が潰れて逃げられない人も、家が水没して屋根の上で助けを求める人も、生きているのです。生きている人を国が見放してしまえば、それは国体を怪しくするのです。
自己責任で国が突き放してしまえば、国への信頼、信用が低下し、国内は荒れるばかりでしょう。自分の身は自分で守らねばならず、社会は廃れていきます。まさに人々は国を信用しない、無政府主義が蔓延することでしょう。ジャーナリストの役割、国の役割、それらが果たすべきことをして、初めて国が健全な形で、国民からも信頼される形になるのです。自己責任の匙加減、まちがえると国が危うくなるだけなのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:32|PermalinkComments(7)このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年10月10日

雑感。携帯料金と言論の自由と。

総務省が「モバイル市場の競争環境に関する検討会」の初会合を開きました。菅官房長官の肝入りで、通信料金の4割値下げを目的にする、とします。総務省の調査では日本だけが突出して高くみえますが、他の調査ではそうでないとの結果もあり、この辺りは注意したいところです。ただ料金設定より大きな問題は、携帯各社はiPhoneの契約だけ特殊な形態を用いており、それ以外の端末を保有する人に不利益があるのではないか? それが事実だった場合、携帯各社は集団訴訟を起こされてもおかしくありません。
料金そのものより、契約形態を簡素化することが一番であり、それが顧客の流動化につながるはずですが、政治的には面白くない。料金を引き下げた、などというのを成果として語られても、それは官製賃上げと同じで実は政治としての結果ではありません。単純に、企業が忖度しただけの話であり、本質的な部分で問題点を改善しない限り、決してそれは成果ではないのです。しかし安倍政権はみせかけの成果を誇ることが多く、今回もそれでしかありません。

米国では人気歌手テイラー・スイフト氏が、中間選挙を前に民主党支持を表明、波紋を広げています。米国では著名人が政治的な態度を表明することが多く、だからといって不利益をうけない、という文化があります。しかし日本では安倍政権が自ら「中立性を保て」とメディアに圧力をかけており、態度を表明すると仕事を干されるケースもあります。個を大切にしてきた米国と、組織を大切にしてきた日本、といえばそれまでですが、米国では大統領がヘイトをしても許される、というほど言論の自由がある、という意味では良し悪しです。
そんな米国のドルが、外貨準備として比率を落としている、との記事があります。6月末時点で62.2%と、依然としてその地位は変わりませんが、徐々にその比率を下げており、円は4.97%、人民元は1.84%と徐々にその比率を上げている。アジア経済圏の拡大という事情以外に、トランプ政権への不信がその背景にあるのでは? として警戒される動きです。

そして新興国で危機を謳われる国は、特に外貨準備の少なさを問題にされることも多い。さらに、その外貨準備が不安にさらされたときが、世界的な危機につながります。米国は現状、利上げ局面であり、外貨準備として国債を買うという選択が難しい。なので比率が下がるとしても、トランプ政権では減税と財政出動により、財政に大きな負担がかかっている。ただでなくとも貿易赤字であり、財政の穴埋めに失敗すると、国債にはさらなる売り圧力がかかり、そのかじ取りに失敗すると、米ドルが基軸通貨としての地位を失うことになるでしょう。
『人、遠慮なければ必ず近憂あり』、これは論語ですが、遠慮は控えめの方ではなく、未来を見通す、ということです。しかし今、どちらの意味でも当てはまりそうです。トランプ氏の遠慮のない物言いが、米国では様々な問題を生じ、国が分断されるという近憂を招いている。日本では未来を見通す目をもたない安倍政権が、近憂ではなく金融に頼ってきた。日米の政治が、『遠慮』を失う中で起きつつあること。それは今、比較的強い通貨となっているドル円でも、その価値を大きく毀損し、『害化準備』に陥る可能性をも秘めている、ということなのかもしれません。それでも個人で意見がいえる米国がいいのか、日本のように批判の声をひそめてでも、穏便にすまそうとする国がいいのか。そんな「モラリティ(道徳性)市場における競争環境」について、改めて考えた方がよいのかもしれませんね。

analyst_zaiya777 at 23:19|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年09月10日

リスクと対応

全米OPテニスで、大坂なおみ選手が優勝しました。ただ気になるのは、対戦相手のセリーナ・ウィリアムズ氏に与えられた警告で、ブーイングの嵐が起きたこと。どの国でもナショナリズムの高まりがあり、対立を強めている。それと日本も無縁ではありませんし、そうしたナショナリズムに対しては、常に冷静で公平な視点をもって対処しなければなりません。

4-6月期GDP改定値が発表され、実質で前期比0.7%増、年率換算3.0%増と速報値(年率1.9%増)からの大幅改定となりました。総裁選が始まったおり、景気をよく見せかけるために法人企業統計で設備投資の数字を盛った、などと揶揄されていましたから、ある程度は想定内といえます。もしくは財界の協力で、設備投資を4-6月期に前倒しで実施させた結果、ということもあるかもしれません。いずれにしろ7-9月期には崖が待つので、4-6月期を高く見せかければ見せかけるほど、7-9月期の落ちこみが大きくなることになります。
総裁選の論戦では、安倍首相が「安倍ノミクスの恩恵で、地方にも温かい風が吹き始め…」と語りましたが、地方議員の多くが「嘘つけ!」と感じたでしょう。インバンド消費があるところはすでに恩恵もありますが、猛暑と災害でそれも今後は減少に転じる。国内経済では地銀の経営悪化と、スルガ銀のような不正で、むしろお尻に火がついた状況です。地方は生き残りに必死で、それに失敗したところは脱落するので、「温かい…」どころの話ではありません。そもそも少子化での人口減少は地方が中心で、そこに安倍政権は無策なのです。

北海道の胆振東部地震でもオール電化は厳しい、との声があります。しかし太陽光発電と併用すれば、晴れてさえいれば昼間に家事を済ますことができる。北海道や東北、日本海側など年間で4分の1が雪の下になってしまうため、太陽光発電の必然性が低い地域の特異性、ということも言えます。リスクには常に備え、例えばオール電化の家庭なら、カセットコンロとガスは常備しておく対応が必要ですし、石油ストーブがあれば煮炊きもできます。
これは北海道電力も同じ、結果的に苫東厚真火力発電に頼り、集中させ、リスクへの備えを怠った。それで困った、大変だ、といっても自業自得感が強い。組織でも、個人でも、それは同じです。オール電化は基本料が電力会社のみになるので、日々の暮らしでは負担が減る。そこで満足せず、そのとき生じるリスクへの備えは、誰しも考えなければいけません。

例えば最近、ガラケーに注目という記事があります。機能は制限されても、バッテリーの持ちがよく、通話品質もよい。こうした震災などの非常時や、山登りをする人には必須の装備かもしれません。普段使いする必要はなくても、SIMを入れ替えて使えるようにしておけば、トラブルのときには役に立つ。そういう考え方を常にもっておくことが大切なのでしょう。
翻って安倍政権、経済を「当たり前の状態にした」と語りますが、異常時の金融緩和をつづけていて、当たり前も何もありません。非常時の備えが何もない、どころか非常時には節電など、国民負担を強いることばかりです。特に、西日本豪雨災害や、台風21号の暴風雨被害では重かった腰が、胆振東部地震ではやたら震災対応アピールが目立つ。安倍氏にとっては『風が吹けば桶屋が儲かる』ではなく『風が吹いても儲からないけれど、地震の対応は俺様が儲かる』とでも考えているのかもしれません。『風が吹けば…』の箴言は、意外なところに影響がでる、という内容ですが、それを「意外」としている時点で災害対応としては落第であり、今回の震災対応にしろ、「温かい風」どころか「生暖かい風」や「木枯らし」が、安倍政権に向かって吹き付けることになるのでしょうね。

analyst_zaiya777 at 22:38|PermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加