2010年12月

2010年12月30日

「さよなら、後藤さん」

ミドリ「さよなら、後藤さん」
@恵比寿LIQUID ROOM

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まさかの当日券。
存在しない予定だったもの。

前売りはぴあとイープラスの抽選で外れて、一般はもちろん瞬殺で、それでもすぐに手に入ると思っていた。
直前まで行動しないでいたら、突如プレミア化した。

前の日記のバラシとして、「チケット譲ってください」をするつもりだったのだけれど、会場で2階で音だけ聞ける、という話を聴いてそれでもいいかと向かった。
まあmixiはぎりぎりまで粘ったのだけれど。結局見つからず。

物販で買い物をし、2階で座って開演を待っていたところスタッフに声を掛けられ、当日券を売ってもらえた。
「メンバーの意向で、できるだけ多くのお客さんに入ってもらいたい」と。



突然の解散宣言後、最初で最後のライブ。



拾い物のセットリスト

1.鳩
2.愛のうた
3.うわさのあの子
4.ゆきこさん
5.エゾシカ・ダンス!!!
6.スピードビート
7.あたしのお歌
8.ハウリング地獄
9.リズム
10.愛って悲しいね
11.声を聞きたいのですが、聞こえないのです
12.鉄塔の上の2人
13.Swing
14.どんぞこ
〜encole〜
15.獄衣deサンバ
16.あんたは誰や
17.POP



今日の後藤まりこはドレスだった。晴れ舞台。
前回2月は白いパジャマだったので華やか。

今日の後藤まりこは異常に饒舌だった。
「解散するんは、チケットが売り切れんかったからや、ダサいやろ」
「解散する言わんかったらお前ら見に来んかったやろ。でも最後くらい大勢の前でやりたかったんや」
「みんなと無理心中するつもりやない、僕の投身自殺や。見届けてくれ」
「ミドリのライブいっつも短いんや。今日は喋りすぎたわ」
「お前ら3000円しか払ってへんやろ!! 文句言うな! 3000円分はきっちり仕事しとるわ」


本音と照れ隠しが入り混じったような声。
きっと全てが本当なのだろう、と思った。
そしてそのお陰で当日券が出て、僕は最後にまた出会えたのだと。

今日の後藤まりこはアンコールでまたセーラー服を着た。
「わがままで往生際の悪い女、後藤まりこや!」
いつ以来なのだろう。野音を崩壊させたとき以来なのだろうか。
マイクで自ら頭をどつき、流血していた。
客席に飛び込み、ナウシカのように沢山の手の上に立っていた。

今日の後藤まりこはいつものように叫んでいた。
ゆきこさん、エゾシカ・ダンス!、愛って悲しいね、どんぞこ、あんたは誰や…
etc.
ミドリ流パンクロック。
でもあんたは誰やでは、後半一部歌詞を変えて、おそらくファンへのメッセージを飛ばしていた。
「あたしを一生惑わせといてや」

後藤まりこが、とにかく眩しかった。
歌については、セットリストを見てもピンと来ない部分があるくらい。
歌詞を覚えていない歌を聴いて、意味の再発見をする、なんて他のライブであるような経験が今日は全くなかった。
ただ、強い生命力と生々しさ、えぐさを感じた。
素直な気持ちを歌にしました、なんて流行の歌よりも、ずっとリアル。



MCであったり、あんたは誰やの改変歌詞であったり、とにかく感謝、感謝の気持ちが前面に出たライブだった。
後藤まりこは、あるいは他のメンバーも、居心地の悪さと葛藤があったのだろう。
セーラー服時代を続けていたかったのか、自分たちの音楽を口実に暴れる層がライブに来ることが嫌だったのか、何なのかはわからない。
ただ、きっと電話して聴けば教えてくれたのだろう。

アンコール後、別のバンド(クリトリックス?)のメンバーが後説をして終わった。
なんというかっこ悪さ。
それでも。
ミドリがなくなっても、メンバーは入場料1500円くらいのもっと小さいライブハウスで音楽を続けているだろう、ということ。
メンバーがミドリを最高だと言い切ったこと。

後藤まりこのロックは本物だ。

僕はこれからも、ミドリの音楽を聴き続ける。
2010年12月30日、ミドリ解散。
一つのバンドの伝説の終焉を見た。

andie621 at 23:42|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2010年12月29日

吉井武道館。

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いってきた。カモーネ!

最高。
あんな素敵なひねくれ方をした大人になりたい。カッコいい。

古い曲新しい曲、暗い歌明るい歌、シングル曲アルバム曲、いろいろとりまぜて。
心なしかアルバム曲が多かったような。ソロ時代は各アルバムから満遍なく。
新曲が多い(4曲)と思ったら来年アルバムも出るそうで。

THE YELLOW MONKEY時代の曲も3曲。どれも非常によかった。
・Four Seasons
・シルクスカーフに帽子のマダム
・アバンギャルドで行こうよ
特にアバンギャルド、すっごく盛り上がった!

選曲が素敵に意味不明。でも心躍る!
新曲始まり新曲終わりとか。中盤で20 GOやるとか。
 アバンギャルドで行こうよ → 悲しきASIAN BOY
と行きそうなくらい昔っぽい流れだったのに次はFINAL COUNTDOWNとか。
なにこの予想の裏切られ方! 幸せなんですけど!
でもASIAN BOYは聴きたかった。暁に果てたかった。

メカラウロコでやっていた、
「やっぱり〜 これをやらないと〜 年は〜越せないよね〜 ♪東京ブギウギ…」
もアンコール後にやってくれたし。これもイエローモンキー時代?
というか、
 シルクスカーフ… → 東京ブギウギ → アバンギャルド…
だったから尚更。

今年の汚れ、今年のうちに!
明日〜明後日も仕事だけれど、もう余計なことは考えない。ただ心穏やかに年を明けたい。カモーネ!



今回もmixiでチケットを譲っていただいた。
僕が好きになった頃にはすでに熱狂的な追っかけだったという方。
パンチドランカーツアーの117本ライブのうち40本くらい参加したとか。

その方が買った手帳にはツアースケジュールが載っていた。
MCでも発表があったけど、4〜6月に過密スケジュール。
来年春にアルバム出して、その後全国ツアー40本!
前半と後半、関東と関西、くらいで2,3回は見たいな。



今日、気になった光景。
九段下の駅を出てすぐに「吉井和哉チケット譲ってください」という紙を出した悲壮な表情の人が沢山いた。余裕の表情を浮かべたダフ屋もいたけど。
(この人たちはmixiとかやらないのか、やっていても手に入らなかったのか、ダフ屋の仲間なのか…)などと思いつつ眺めていると、中に数人「チケット譲ります」という紙を掲げた人たちがいた。

志村ー、後ろ、後ろ!


andie621 at 01:03|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2010年12月26日

強がる夜。

先週末から胃炎。
痛み止めの筋肉注射、なんて自分には縁がないと思っていた。



23日。宿直。
こんな日に限って「今日暇? 飲みにいかへん?」とメールが来る。
華やかな街に繰り出したかった。



24日。宿直明け。
午前中に仕事を終え、新宿で買い物をしてそそくさと帰る。ずっと寝る。
明石家サンタに合わせて胃炎なのに一人で飲む。

今年の明石家サンタはここ最近では相当面白かった。
彼女が偽名だった
銭湯のロビーで全裸
教育関係で「先生じゃないです!」
ナイナイ岡村
会社の忘年会が知らないうちに終わってた
隠れすぎた隠れ家的居酒屋
etc.
コンパクトでインパクトのあるエピソードが多かった。
最初の人からの「○○才なので○○番!」「ないわ!!」がいい流れだった。



25日。休み。
朝起きてご飯食べて、夜まで寝てからニポロックフェスティバル!

日付が変わる前の歌舞伎町で開場待ち。酒の入った若者たちが眩しい。
並んでいるときに番号の近かった女性と二言三言交わし、敗北感に満ちたクリスマスに共感する。

内容は特に秘す。
次回に続くためには、たぶん本当にこんなチラシの裏レベルのブログでもwebに記録を残さないほうがいいようなレベル。

ゲストのぐしゃ人間のライブもすごかった。
本気で人を振り回す。暴れない後藤まりこみたいだった(←余談。ミドリ解散らしい、すごいショック)。

朝までじっと話に聞き入り、ステージに引き込まれた。
途中で滅多に鳴らない電話が鳴ったが、客席が狭くて出られるところまで動けなかった。
休憩時間には圏外。コールバックする時間でもなかったが、する電波もなかった。
すみませんでした。

結局隣に座り、休憩時間も話した件の女の人と駅まで帰る。次回も来るということなので、そのときお会いしましょう、と。
もっと頑張って話したらよかったな。



さて、M-1はじまった。

andie621 at 18:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年12月19日

ぐちぐち。

6周年。7年目に突入、の記念日。
この1年は面白い文章を取り戻すつもりだったのに。のに。

面白い本を読もう。
とりあえずあの人の薦めていたあの作家の本を買ってみよう。
少し立ち読みしたところでは肌に合うはず。



*  *  *

人と会いたくないモード、全開中。

チケット取っていたライブにも行けない位ひきこもり欲が高い。
仕事以外で人と話したくない。
仕事ではもっと話したくない。
パソコンも開きたくない。
見たくない聞きたくない。

本を読んだり、歌詞の残らない音楽を聴きながらぼーっとしたり。
何より眠り続けたい。



1日20時間ぐらい寝て、喉が渇いたら水だけ飲んで。
2日に1度くらい、美味しいものを適度に食べて。お酒も飲んで。
天岩戸姫のようなひきこもりの神様の夢を見るのだ。

外はしんしんと雨が降り続けているといいな。
重機を載せた車も走らず、学校帰りの小学生も足早に帰路に着く。ノイズは静かな生活音だけ。
そんな刺激のない時間を一週間も送ることができれば、世界はまた新鮮に見えるだろうか。

世界は何も変わっていなくて、自分だけが変わってしまえばいい。



…というような話を、静かに「うん、うん」と聴いてくれる人と飲みたい。

僕は誰と会いたいのだろう?
これを読んでくれるような人に。会いたい。



7年目も、たまに思い出したときにでも読んでくれれば幸いです。

andie621 at 22:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年12月14日

tock-pang。

とくぱん。
12日、@下北沢mona records。



下北沢って初めて歩いた。確かに住みたくなる町だ。
地に足の着いた、新宿や渋谷とは全然違う活気がある。
行きつけの店が2つ3つあれば、もう世界が足りそうだ。

小奇麗な普通の部屋にステージを置きました、みたいな小さなライブハウス。低いテーブルといすがあり、開演前からすごく居心地はいい。

目当てのライブ。
宣伝コメントをいただいたこともあり、仕事のない日曜の夜、行くことにした。
もともとブログで発表されてから1週間後くらいに気づいてて行く気だったけれど。
10日のライブにも行きたかったのだけれど、素人中高年男性のカラオケを聞く、というなかなか高度な仕事が入り断念。
聞くほうが金もらうレベル、という歌(給料出る)に捕まって行きたいライブに行けない。
まだ普通の仕事してたほうがマシだよ。
でも普通の仕事で今月チャットモンチー3回つぶされたよ。仕事いやだよ。
安定した東京での生活の代わりに大切な何かを失ってしまったよ。



閑話休題。とくぱん。
今年出会った中で一番の収穫だと思っているバンド。
ストリートで購入したアルバムは、CDプレイヤーとiPodで合わせて100回以上聴いていた。

4組出演のうち3番手で出てきたのだけれど、圧倒的存在感。
ウッドベース。ピアニカ。
珍しく(?)他にもピアニカは2組使っていたけど。それでも目に留まる。
きっといつもはこれに加えてガイコツマイクも目立つのだろうけど、今回は普通のマイク。
出番直前、セッティング時にストリートのようにビラを配りながら席を回る。ステージから降りてきて向こうから声掛けられたらキュンとくる。※。

1曲目、『HAPPY CIRCLE』最初のワンフレーズで鷲掴み。圧倒的歌唱力。
2曲目、カバーで『ラブストーリーは突然に』を歌うときにはもう。
ダイソン張りの吸引力で客席がステージに引き込まれる。
ストリートでの一回しか聴いていなかった歌も結構覚えていて、贔屓目は絶対にあるのだけれど、客席への伝わり方が全然違った。ように思う。
それから気合の入り方が違ったようにも。
ボーカルのyuccoさんはこの日の女性陣で唯一帽子をかぶっていなくて(なぜか他は全員かぶっていた。下北沢スタイル?)、昭和歌謡のスタア(スターでなく)のような真っ赤なドレスに白のカーディガン、おまけに赤い靴。目元ばっちりメイク。
それでいてこの日のステージ、歌には合っていた。
前回ストリートで見たとき、あるいは今現在HPで見られる写真とは全然違うからびっくりしたけど。

MCの笑いのとり方が関西風ですごく好き。
(もう一組、東京風のすかした感じでMCの面白い人がいたけど)
「CDを売るほど持ってきています、これが売れないと愛媛に帰れません」という話のときの全員のしょんぼり具合とか。
東京ラブストーリーの話題のときのワチャワチャ感とか。
関西では一般教養レベルのこういうノリが東京では普及してないので、すごく安心する。

で、歌も演奏もMCも素晴らしく、僕にとっては圧倒的ステージ、勝負で言えば完勝だった。
一曲一曲が濃くて、順番を覚えてなくてセットリストとか書けないけど。
上の曲順も違ったかもしれないけど。ほななんで書くねん。



時間は前後して。
1組目終了後、隣に座った人と話していたら、たまたま同じくとくぱん目当ての人だった。
客席は顔見知りの人同士が多く、別のバンドの知り合いらしい人ばかりだった(受付で目当てのバンドを聞かれた)中で。
しかもmixiで知り合い、会ったことはあるけどライブは初めてだとか。どんなレアケースだ。
とにかく、客席がそういうアウェー感満開だったので偶然見つけた同志にテンションが上がった。

上述の出番直前のビラ配り中、いただきながらボーカルのyuccoさんに
「髪切って雰囲気変わりましたね」
と声を掛けた。向こうからしたら不審者に馴れ馴れしく声を掛けられたわけで。
ピアニカのぱんそにさんが「あれ、お知り合いですか?」と助け舟を出しつつ、二人して困ってしまわれた。
「5月に神戸のストリートでお見かけして、CDも買わせていただいたんですよ〜」
「ああ、ブログの人!」
ブログのおかげで不審者脱出!
さらにブログの話のせいか、TOJさん、hisakuniさんにも話しかけてもらえた。
ブログ万歳!
ほとんどの知り合いに飽きられてるか更新少なくて見捨てられてるブログやけど、続けててよかった、と思うことは年に2回くらいある。
そのうちの1回がこの年末に来た。

終演後、CD「TOYS」を買い、サインを貰う。雑談も少々。
tick-tockも持って来ればよかった、という話をすると、当時メンバーだった元ドラムの人が客席にいる、と言われ、紹介(?)された。
「ずっと聞いています、今日も聞いてきましたw」と言っておいた。こういうのは失礼なのだろうか。
そういう時には口が軽いのに、yuccoさんと向き合ってお話しできる機会ができるとなると言葉が出てこない。
見つめあうと素直におしゃべりできない。
もっと若けりゃ恋する思春期でいいけど、コミュニケーション不全やなぁ。。

次回までに会話リハビリしておこう。



そして家にはTOYSが2枚…。どうしたものか。
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andie621 at 21:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)