スルフォラファンやアストラガルシドはNrf2活性を高める作用が顕著
584 :長文:2015/01/14(水) 22:20:57.09 ID:DAdXDeWS
ブロッコリーはチオレドキシン・スパーファミリーの酸化還元サイクルを変調して心臓保護作用を示す
Broccoli: a unique vegetable that protects mammalian hearts through the redox cycling of the thioredoxin superfamily. PMID: 18163565
まとめ
ブロッコリーにはセレンやグルコシノレート(グルコラファン, イソチアシネートスルフォラファン)などが豊富に含まれており、
チオレドキシン(Trx)の酸化還元による心機能保護を行う。そこでラットにブロッコリーを30日間与えた後に解剖して虚血再還流
による変化を評価した。ブロッコリーは心機能を保護し、アポトーシスを抑制し、シトクロームCとプロカスパーゼ3活性を抑制した。
虚血はチオレドキシン・スーパーファミリーのTrx1, Trx2, Grx1, Grx2, Prdxを減少させたが、それらはブロッコリーで回復した。
ブロッコリーはNrf2, Keap1を活性化させ、Trxなどの抗酸化反応エレメント(ARE)の働きを示している。またHO-1を活性化させた。
考察
ブロッコリーの何が効いたのか明確ではないがGrx2も活性化された。Nrf2活性化成分としてだけでなくチオール系の
亢進にも効果があった。ブロッコリーは結構万能っぽい。とりあえずブロッコリーを食べることはいいことである。
617 :長文:2015/01/17(土) 13:21:46.59 ID:XVOb5zJP
アストラガルシドIVはEGFR経路のNrf2活性化でコルチカルニューロンを虚血ストレスから保護する PMID: 25582778
まとめ
ネズミの皮質ニューロンin virto 虚血再灌流ストレス(OGD)モデルにおいて、アストラガルシドIV(AIV)はNrf2活性化、
その核への局在、下流に位置する抗酸化エレメント(ARE)遺伝子, HO-1, HAD(P)H, NQO-1, SRXN-1を活性化し、細
胞死を抑制した。またAIVは成長因子HB-EGFの分泌とその受容体EGFR活性化を引き起こした。EGFRの阻害剤でAIVの効果
が消失したことから、AIVによるNrf2活性化の機序はEGFR受容体経由であることが判明した。
考察
要約しか読めないから実験に用いたAIVの濃度は不明だった。もしuM程度で十分効果があるなら使えると思う。
AIVは先に述べたアルドース還元酵素阻害剤としては非常に高感度だった。そこで見られた炎症性サイトカイン
NF-κB抑制効果、アポトーシス抑制効果などには、Nrf2活性化による寄与もあるのかと思う。
>>アストラガルシドIVには強いアルドース還元酵素阻害作用があり糖尿病性網膜症を緩和する PMC4239035
>>まとめ
>>dB/dBマウス(糖尿病発症マウス)へアストラガルシドIV(経口:4.5, 8mg/kg)を与えて血糖値・アルドース還元酵素
>>(AR)・各種炎症性マーカーへの影響などを調べたところ、用量依存的に糖尿病傾向が改善することが判明した。
>>血清中と網膜神経細胞において強いAR阻害効果が見られ、炎症性マーカーNF-κBが抑制されていた。網膜神経細胞
>>のアポトーシスを防ぎ、正常な視神経機能を維持する効果のあることが確認された。