MAGNA HISTORIA

The Life and Opinions of Ando Rei 安藤麗の生活と意見

2008年09月

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一段落ついたから、少しは自分の読みたいものをと思う。ちょっと前から気になっていたものがあったから。

生きることを学ぶ、終に


デリダ死の一月前の対談を本にしたもの。とても薄いから一日で読めますが、これ、デリダファンのための本という感じである。ファンとしては色々しびれるものがあるけれど、デリダの思想、哲学、或いは人生論とか、そういうほどのものではない。これだけで一冊にして刊行されると、確かに原書も一冊で刊行されたわけだけれど、ページに余白部分が多くて、おや、章分けして余白になっているのかと思ったら普通にインタビューが続いていたりと、ちょっと物足りないところはあった。

タイトルから想像していたのは、彼が自分の生について色々と語ってくれることだったのだが、内容は主に政治的なこと。もちろんこれはこれで大切であり、ユダヤ問題、テロの問題など、デリダの問題意識が語られる。

でも、この問題を論じるにしても、短いインタビューだしねぇ……。

感動的なのは、インタビュアーのジャン・ビルンバウムの前書き。これは中々ドラマティックな文章でした。そして訳者による後書きに書かれたデリダの生前の言葉、

「もし神が私を見放すなら、それは私の本をよく読まなかったということだ。」(p. 76)

これは凄いよ……。最初、脱構築という考え方にニヒルなものを感じ取っていたことがあったけれど、デリダの生へのこだわり、旺盛な活動力、実に力強い。

この本でデリダの哲学を学ぼうとするのはちょっと違う。デリダの著作をこれまで読んできた人で、彼が死の直前に何を語ったか、ということが知りたい人に向けられた本かな、と。そして、デリダの言葉は読者に「相続」される。
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一段落ついた。耳の具合もよくなってきた。しかし、喉がやられたようだ。

久しぶりに古楽を生で聞いた。楽しい演奏だった。生の古楽はどれくらいぶりだろうか……。こんなに音が小さかったっけか。

身辺整理は続く。図書館に書籍を寄贈した。いいことをしたような気分になった。大事かもしれないと思っても、置くだけになってしまう本は取り除き、空いた場所に自分にもっと必要なものを揃える方が大切だ。私の本棚の中で持ち腐れにしてはいけない。
Pride and Prejudice (Penguin Classics)

最近、オースティンの『高慢と偏見』をまた読み始めた。私のことを知っている人はどういう風の吹き回しかと思われるかもしれない。こんな何も大したことが起こらない話は退屈で読めないと言って嫌がっていたのが私だったから。

そこで、考え方を変えた。これは恋する乙女のラノベみたいなものなんだ、と。たいそうな物が詰まった文学作品という意識をとっぱらわないといけなかった。私は文学にシリアスなものを求めすぎていたのだ。『ARIA』とか『みなみけ』を見るように、脱力した感じで読めばいいのかもしれない。
ARIA The ORIGINATION Navigation.7
みなみけ 1 通常版


とはいえ、金持ちでかっこいい男はいいわねぇという話題を延々とされると、「バーロー!」という気分もしないではない。
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ストレスによる突発性難聴になってしまったかもしれぬようだ。

以前、ある先生が新しい学校の環境になれず、ストレス性の難聴になった話を聞いたことがあった。こういう感じの症状なんだ……。以前にもあったけど、こういう感じなんだね……。

元々、普段からストレスはあるし、憂鬱や不安、怒りなどは年中のこと。しかし、この一ヶ月くらいは特に激しかったかもしれない。さすがに体に症状が出てしまったか。悲しいな。

色んなものがどうでもよくなってしまっていることは、ある種のストレス管理になる。どうでもいいのだから、気にして心配することもない。しかし、それでも不快なこと、腹の立つこと、解決不能な心配事はある。そして、それらはどうしようもないものなのだ。どうしようもないから絶望するのだけれど。

気晴らしはしたいが、時間と金銭上限界がある。これが足枷となってどうしようもないのだ。急速が取りたくてもやりたいこともある。こういうにっちもさっちもいかない状況がある限り、このまま行くしかないのだ。

私にはやりたくないことがたくさんある。でも、やりたいこともあるのだ。やりたいことを存分にやるには、やりたくないことをとっとと終わらせなければいけないのだ。だから忙しくもなるし、ストレスも溜まる。でも、一人でできる作業だったら自分の努力だけでなんとかなるから大丈夫だ。しかしチームで何かをやるとなると、私のような人間には酷だね。

片付けたいものがたくさんある。しかし、私一人では片付かないことが問題だ。
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世の中どうでもいい本がたくさんあると思いいつつ、自分が書くものもどうでもいいものばかりじゃないか、とも思う。ただ、いくら私が人生どうでもよくなったとしても、自分からどうでもいいものを増やしたくはなく、多少とも公に向けて何かを書くのなら独りよがりではない、少しでも人からどうでもよいと思われないものを書いてみたいとは思っている。

しかし、それでもやはりどうでもよいものになってしまうのかもしれないね。少なくとも、自分の思うどうでもよさの中から少しでも脱した形のものを作り上げたい、とは思っているのだが……。

短歌研究 2008年 10月号 [雑誌]

『短歌研究』の最新号が出ました。「うたう☆くらぶ」に一首掲載していただきました。嗚呼、下手な歌だ、とは思うのですが、反省して、少しでも人からどうでもよい歌だと思われないものを書きたいものです。しかし、どうでもよいと思われても思われなくても、それすらもどうでもよくなってしまったら、私の人生はどこへ向かっていくだろう。

そういえば、今朝はおじいさんに怒られて辛かったな。
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嗚呼、人生辛い。

そんな中、最近の楽しみは人にものをあげること。といっても、別に博愛主義でもなければ気前がいいわけでもなく、ひょっとしたら単にいらないものをあげているだけの失礼な奴なのかもしれないが……。

まあ、もらってもいらないと思えば捨ててもらって全く構わないのだが。ただ、私としてはもう不要になったものを、私が持っているよりは、よりそれらを必要とする、或いはほしいと思う人にあげた方が、捨ててしまうより、そのもの自体も価値を発揮すると思うし、そもそも私の部屋が狭いからねぇ。もらって喜んでくださるのなら、喜んで差し上げます。

しかしだ。しかし、サンホラのCD「Moira」初回限定版は絶対あげない。


Sound Horizon/Moira(初回限定盤)


上原あずみ直筆サイン本もあげない。
ココロ


え、じゃあこの前もらった文化論の本は?アメリカ文学の論文は?

そう、私の中での優先順位がこれらより低かったから差し上げたということです。

どうせ人間、最後は死ぬんです。その人の人生の中での様々なものの重要度というものは、自分の死まで見据えた上で判断し、要るものと要らないものとを分けて処分し、身軽に、それでいて充実した人生を送る、そんな考えから行ったことなのです。
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ef−a tale of memories.2

うむ。見終わった。


ef−a tale of memories.3

良かった。
中々見せる作品だった。

見始めた当初は登場人物の話し方の癖とか、展開の蓋然性等に疑問を感じるところもあったが、この作品の着眼点、即ち記憶と存在という問題をシリアスにえぐったところに強く惹きつけられた。

三人の女性、けいとみやこと千尋それぞれの物語が平行して進んでいくが、みやこの話がクローズアップされた特に第7話辺りは、ちょっとこれショッキングなところはあっても感動できないとは思った。彼女の忘れられたくない、捨てられたくないという執拗までな思いは幼児の辛い体験があるからこそではあるが、これは見ていて重くはあっても、悲しみに感動する類ではなく、むしろ神経症的怖さがあるように思えたのだ。

【予約】/ef−a tale of memories.4


一番の感動は千尋とれんじ君の話だな。最後の3話くらいのクライマックスはたまらないね。一日だけの恋人になるということの意味が語られていく辺りは、こちらも感極まったよ。そうか、そういうことなんですか……。




ef−a tale of memories.5


13時間しか記憶が残らないという障害を抱えて毎日生きるということは、毎日の幸不幸も全てリセットして次の日を迎えること。そのことによって相手がどんなに傷つくかを思ってこそのその優しさの果ての行為は、なんて残酷なものなのだろうか!



ef−a tale of memories.6


これはa tale of memoriesであり、同時に、a tale of exsistence、a tale of livingなのだと思った。
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今日はまた、酷かったな……。不幸が好きなんじゃない、不幸が僕を好きなんだ。

最近、「ef-a tale of memories」を見ている。面白いというか、凄いね、これ。



ef−a tale of memories.Page 1(初回限定版)


大体、出てくる女性が皆最初からいかにも危なっかしい。フッサールの心的時間と物理的時間のところを読んでいるところに登場人物の一人千尋の記憶障害の問題が出てきて、色々考えてしまった。

考えさせるアニメ。

新房監督の演出が効いてますね。

ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学

ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学

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AKB48がイメージキャラでTOKYO体操ですって。

公式サイトで全編見たが、ラジオ体操をやや複雑化した感じ。個人的には楽曲をもっとリズム強めの方が体操しやすいのではないかと思ったことと、東京を強調したいがためか、TOKYOの文字を体で表現する場面で、世代は古くなるが西城秀樹の「YMCA」とか、海援隊の「JODAN JODAN」を思い出してしまった。

西城秀樹/HIDEKI 70’S

西城秀樹/HIDEKI 70’S

海援隊/倭人傳(紙)

海援隊/倭人傳(紙)




大島麻衣2009年カレンダー/大島麻衣
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幻想の未来,文化への不満 (光文社古典新訳文庫 Bフ 1-1)

読了。

光文社の古典新訳文庫シリーズは品揃えが他の文庫と一味違って面白い。フロイトにしてもこれは文化論で、抄訳として入っている「モーセと一神教」に関しては既にちくまの文庫があるけれど、このような文化論、文明論というのは珍しい。そして、これが中々興味深かったのだ。

ユダヤ教の家庭に生まれたフロイトは大戦で命からがらイギリスに亡命して生き延びるのだけれど、兄弟は殺されてしまう。そんな彼の宗教批判は決して個人的な恨み節などではない冷静なもの。ユダヤ人を迫害した歴史を持つキリスト教批判を展開するにしても、決してユダヤ教を過度に守ろうとするのではなく、何故迫害されてしまうのかを冷静に述べている。そして、迫害されてしまう問題点についても冷静な筆致で提示する。

たとえ宗教が何らかの救いを人にもたらすとしても、それは「幻想」による救いであると喝破してしまうフロイト。本書はがちがちの精神分析論ではなく、精神分析家が書く文明論といった様相。中々興味をそそられる一冊でした。

モーセと一神教 (ちくま学芸文庫)
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宮本佳那子/ガンバランスdeダンス〜夢みる奇跡たち〜

宮本佳那子/ガンバランスdeダンス〜夢みる奇跡たち〜

「ガンバランスdeダンス」は良い歌ですね。プリキュア5のメンバーが合いの手コーラスを入れるところは合いの手であり愛の手だと思います。ふ、くだらぬ洒落。



【予約】プリキュア・オール・スターズ/ガンバランスdeダンス ver.2008


「Yes!プリキュア5GoGo!」はミルキィローズが加わって、委員長キャラというか、ツンなキャラが加わったわけですが、この歌もバージョンアップしまして、ジャケットは絵的にプリキュア5なのか、という感じがしまして、構図がなんだかプリキュア6みたいに見えてしまった。

まあ、いいですか、そんなことは。でも、キュアローズの存在感が本来のプリキュア5メンバーのキュアミント&キュアアクアを差し置いて大きいというのは残念であるが。子供たちの心が荒れ、さらに学力も低下した今だからこそ、落ち着いたミント、知性のアクアのような存在を大切にしなければならぬのではあるまいか、と愚考するのである。

ところで、朝の眠気覚ましにプリキュアを見るということは、原色の視覚刺激が効いてよいかもしれない。なんかもう、極彩色のメンバーが輝いて舞うという感じが。

尤も、物語の酸いも甘いも噛み分けてしまうと、嗚呼5人も6人も変身シーンが長いとか、敵の奴がいつまでもしゃべって、とっととローズパクト奪っちゃえばいいのにまだるっこしいとか、小道具が多くてスポンサーの玩具メーカーと連動している感じが強くて抵抗感があるとか、色々あるかもしれないけれども。

しかし、そこを乗り越えて虹色のプリキュア乱舞を楽しめたらこちらのものだ。この虹を分析して、上記のような不快感を覚えてしまうと、中々鑑賞は難しくなってしまう。

かの詩人、ジョン・キーツも言っている。
". . . Do not all charms fly
At the mere touch of cold philosophy?
There was an awful rainbow once in heaven"
(John Keats, 'Lamia')
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