ラ・プティット・バンド
BMGビクター
1992-05-21



珍しい曲を聞いてみた。初めて聞くけれど初めてではない。これはモーツァルトのミサ曲ハ短調を改作したもので、歌詞はラテン語からイタリア語に置き換えられ、数曲足されてできあがったもの。旧約聖書のダヴィデ王が悔悟している歌詞なんですかね。しかし、ダヴィデの名前は歌詞のどこにも登場しない。それはそれとして、元のミサ曲は良い曲だから、この曲も曲としては聞きごたえがある。

モーツァルトはウィーン音楽芸術家協会の会員に応募し、慈善演奏会で披露するためにあり合わせで間に合わせて作ったのがこの曲。新たに加えた曲は様々な管楽器が色彩豊かに鳴り響いたり、原曲の雰囲気に比べて違和感はあるものの、単独では面白い曲である。

シギスヴァルト・クイケンのラ・プティット・バンドの演奏は、今までバッハのカンタータなどを聞いてきたが、カンタータはコラールも合唱ではなく4人の独唱で歌わせていたからいまいち迫力に欠けて、あまりそれは気に入ってなかったのだが、このモーツァルトではオランダ室内合唱団も加わって面白く拝聴した。合唱での声部同士の掛け合いも鮮やかだった。