バッハのCDも数十枚聞いて解説書にもすべて目を通していれば、いやでも多少は知識がついてくる。

このCDは1724年にライプチヒで演奏されたコラール・カンタータ4曲、BWV 62、139、26、116を収める。

櫻田亮氏の清冽なテノールが素晴らしく、特に最初の3曲にはテノールが活躍するアリアがあり、コロラトゥーラが見事に歌われる。

BWV 62「来たれ、異邦人の救い主よ」は、冒頭が切羽詰まった雰囲気のオーケストラの伴奏に乗せて歌われ、シリアスな曲調が印象的なのだが、内容的にはイエスの到来の喜びへと至る。

個性的なのはBWV26の「嗚呼、いかに儚く、いかに虚しき」で、急速なテンポで流れるような音型が繰り返される冒頭や、3本のオーボエと通奏低音を伴うバスのアリアが聞きごたえある。