ピーター・シェーファーの戯曲とその映画化された『アマデウス』の中での扱いのために、悪役としての知名度だけが広まって、その割に作品はめったに演奏されないサリエリのオペラの序曲を12曲集めた珍しいCD。

『アマデウス』はモーツァルトの天才に嫉妬する凡才作曲家のイメージを強く印象付けるものであるが、サリエリは若い時からその才能を認められており、結構立派な経歴を持っているようだ。略歴を読んでいると、当時の音楽に関係した有名人の名前は色々出てくる。オペラの主題も様々で、面白そうな内容を扱ったものもある。が、その全容を聞ける録音はあまり多くなさそうだ。

さて、肝心の楽曲であるが、オペラの導入として観客の気分を盛り上げようとする雰囲気に満ち満ちており、金管やティンパニをガンガン鳴らして煽ってくる。ちょっとベートーヴェンぽい曲もあって、実際ベートーヴェンの師でもあったから、その部分での繋がりはあるかもしれない。